JP2012087045A - バインダレス合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡面加工性を向上させるコバルト、ニッケル等の非硬質金属から成るバインダーを含有しないバインダレス合金の製造方法を提供する。
【解決手段】炭化チタン、炭化タンタルおよび炭化タングステンを混合した被成形微粉を加圧成形する工程と、得られた加圧成形体を一次焼結させる工程と、得られた一次焼結体を、更にホットプレスにより、加圧しつつ二次焼結させる工程とを有する製造方法とすることによって、一次焼結体に残存する極微小の気孔を圧潰し、二次焼結体の緻密度を高め、鏡面加工性を向上させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、コバルト、ニッケル等の非硬質金属から成るバインダーを含有しないバインダレス合金の製造方法に関する。
従来より、炭化タングステン(WC)を主成分とし、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)等の非硬質金属をバインダーとした超硬合金は、耐熱性、耐酸化性に優れているばかりでなく、高硬度であることから、鏡面加工性にも優れており、緻密で平滑性の高い鏡面を要求される物品の成形に用いる型の素材として広く利用されていた。
ところが、上記のバインダー含有超硬合金から成る型は、成形を重ねるにつれ、型に含有のコバルト及びニッケルが、材料中の鉛やアルカリ成分に次第に浸食され、平滑性の低下を生じる問題があった。
そこで、上記問題点を解決すべく、コバルト、ニッケル等の非硬質金属バインダーを含有しない超硬合金として、
1) タングステンが65.7〜92.9重量%、チタンが24.0〜0.8重量%、 炭素が10.3〜6.3重量%、残りが不可避不純物からなる組成を有し、かつ第 1相が炭化タングステン相、第2相がNaCl型結晶のチタンとタングステンの固 溶体複炭化物相の2相混合組織であることを特徴とする光学素子成形用型(下記特 許文献1を参照)、
2) 焼結助剤としての炭化タンタル0.1〜5重量%、炭化チタン0.1〜5重量% 窒化チタン0.1〜5重量%の中の少なくとも1種を含有し、残部が炭化タングス テン及び不可避不純物からなる原料粉末を使用したWC基硬質合金であって、前記 炭化タングステンの平均粒径が0.7μm以下であり、平滑で表面粗度の良い鏡面 を得ることができることを特徴とするWC基硬質合金(下記特許文献2を参照)、が発明された。
これらは、非硬質金属バインダーを含有の超硬合金に比して、高温時に高硬度、高強度であり、耐酸化性も高く、ガラスレンズ型として繰り返し使用しても表面劣化が少ない耐久性に優れたものであった。
特許第2574426号公報(特許請求の範囲) 特許第2813005号公報(特許請求の範囲)
ところが、技術の進歩により、製品に要求される精度は更に高まり、より緻密で平滑な鏡面が型に求められるところ、上記の各特許文献に記載のものであっても、原料粉末を加圧成形して焼結させる、との製造方法であることから、焼結体に極微小の気孔が残存し、この気孔が焼結体表面に現れていたり、表面研磨により、鏡面加工を施すことで、内部に包含され隠れていた気孔が焼結体表面に出現し、不具合となっていた。
本発明は、上記課題に鑑み、炭化チタン、炭化タンタルおよび炭化タングステンを混合した被成形微粉を加圧成形する工程と、得られた加圧成形体を一次焼結させる工程と、得られた一次焼結体を、更にホットプレスにより、加圧しつつ二次焼結させる工程とを有する製造方法とすることによって、一次焼結体に残存する極微小の気孔を圧潰し、二次焼結体の緻密度を高め、鏡面加工性を向上させる様にして、上記課題を解決する。
例えば、炭化タングステン等の微粉に有機系の結合剤を加えて、加圧成形をすると、幾ら強大な圧を加えて成形したところで、成形圧が加えられているときには、押圧されて、緻密化している微粉は、成形圧から解放された途端、微粉どうし反発しあって、最も緻密化された状態から幾分膨らんでしまうことから、必ず成形体中に気孔が形成され、これを減圧下で焼結させても、焼結体に気孔が残存してしまうが、本発明は、一次焼結にて得られた合金に更に熱を加えて、僅かながらも軟化をさせ、かかる状態下で再加圧することから、焼結前の微粉どうしの間で生じた反発力は再加圧時にはなく、一次焼結体は再加圧により素直に変形し、再加圧前の状態に戻ろうとする力は働かないため、一次焼結体の中に残存する極微小の気孔を圧潰でき、気孔中の気体を放出させ、二次焼結体の緻密度を極めて高いものとすることが出来る。
従って、表面研磨により、二次焼結体に鏡面加工を施しても、鏡面に気孔が出現せず、極めて緻密で平滑性の高い鏡面に仕上げることが出来る。
又、成形圧力を従前方法より低くしても良いため、製造設備に過大な負担がかからず、設備の維持管理に要する手間やコストの低減を図ることが出来る。
焼結体理論密度と、一次焼結体密度の比を1:0.96以上として、一次焼結体中に残存する気孔の量を低く抑えたので、二次焼結時に残存気孔をより完全に近く圧潰でき、二次焼結後の緻密度が更に高まり、鏡面加工性が更に良好となる。
被成形微粉を平均粒径0.2〜2.0μmの微粉としたので、被成形微粉の成形、並びに一次焼結および二次焼結による緻密化を促進させて、緻密度をより一層高くすることが出来る。
高硬度で且つヤング率が高い炭化タングステンの微粉からなる原料微粉に、該原料微粉と同種の微粉に、炭化チタンの微粉と炭化タンタルの微粉を混合し焼結させた固溶体を粉砕し得られた微粉である焼結助剤を配合して前記被成形微粉としたので、原料微粉を炭化タングステンとしたことで優れた硬度および靱性を得ることが出来、且つ炭化チタンにより、原料微粉が焼結し易くなり、焼結による緻密化が促進されると共に、炭化タンタルにて耐酸化性が向上する。
又、二次焼結温度を低く抑えて、製造を容易化でき、製造コストの更なる低減を図ることが出来る。
焼結助剤を平均粒径0.2〜2.0μmの微粉としたので、被成形微粉の粒径設定同様、緻密化を促進でき、更には、原料微粉と焼結助剤をより均一に混合でき、品質がより安定する。
焼結助剤の組成を炭化タングステン30〜70重量%、炭化チタン20〜40重量%、炭化タンタル10〜30重量%としたので、緻密であるだけでなく、高温下での硬度、靱性および耐酸化性をバランス良く兼備させることが出来る。
原料微粉を炭化タングステン70〜95重量%とし、焼結助剤を5〜30重量%としたので、熱膨張率を低く抑えられると共に、緻密度を極限まで高くすることが出来、つまり、高密度で気孔がなく、高硬度にして高靱性、耐酸化性に優れ、低熱膨張率でもあることから、これら特性を全て高次元で兼ね備えてなければならない物品、例えば、ガラスレンズ成形用型の素材として、極めて好適である等その実用的効果甚だ大である。
以下、本発明のバインダレス合金について詳細に説明する。
本発明のバインダレス合金は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)等の非硬質金属から成る結合相を含まず、硬質炭化物のみ(不可避不純物を除く)で構成されている。
硬質炭化物としては、炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)、炭化タングステン(WC)が適切であり、これらの微粉を原料としている。
製造方法としては、先ず炭化チタン(TiC)、炭化タンタル(TaC)、炭化タングステン(WC)を混合した被成形微粉を加圧成形した後、一次焼結させ、得られた一次焼結体を、更にHP(Hot Press:ホットプレス)により、加圧しつつ二次焼結させて、形成するのである。
この方法によれば、一次焼結体は、被成形微粉を加圧成形し焼結したものであるため、極微小の気孔の包含を避けることは出来ないが、この一次焼結体に対し、ホットプレスにより、更に加圧すると共に加熱処理を施すことによって、一次焼結体に残存する極微小の気孔が圧潰される。
以上の通り、成形および焼結を繰り返し行うが、一次焼結体は、この時点で既に緻密に形成されたものであり、一次成形時の圧力、並びに、一次焼結時の焼結温度を適宜設定することによって、焼結体理論密度(d0 )と、一次焼結体密度(d1 )の比を1:0.96以上に調製したものがより良い。
つまり、
炭化タングステンの比重が15.60(a)、
炭化チタンが4.93(b)、
炭化タンタルが14.49(c)であるとすると、
例えば、被成形微粉の組成が、
炭化タングステン95重量%(X)、
炭化チタン3重量%(Y)、
炭化タンタル2重量%(Z)である場合、
最も緻密な焼結を想定した焼結体理論密度(d0 )は、
0 =100/[(X/a)+(Y/b)+(Z/c)]
=100/[(95/15.6)+(3/4.93)+(2/14.49)] =14.63となり、
上記例示の組成(X,Y,Z)のものであれば、一次焼結体をその密度(d1 )が14.04以上となる緻密なものとするのがより良い。
この様に、一次焼結体をより緻密に形成し、ホットプレスによる二次焼結時に圧潰せねばならない気孔の数量を少なく抑えることによって、より高密度の二次焼結体が得られるのである。
又、焼結(一次焼結および二次焼結)をより促進させるために、原料微粉に焼結助剤を配合して被成形微粉としても良い。
焼結助剤は、原料微粉として選択したものと同種元素の微粉(つまり、原料微粉を炭化タングステンとした場合は、炭化タングステンの微粉である。)に、炭化チタンの微粉と炭化タンタルの微粉の両方を混合し焼結させて固溶体と成し、これを粉砕し微粉化したものが良い。
尚、炭化チタンの微粉や炭化タンタルの微粉そのもの単体を結助剤として原料微粉に配合して被成形微粉としないのは、炭化物の微粉は、極微量の酸素を含有し、例えば、炭化タングステンの微粉に炭化チタンの微粉の単体と、炭化タンタルの微粉の単体を混合し、その混合微粉を焼結させると、焼結中に炭化チタンや炭化タンタルに含有の酸素が炭化物と反応し、COガスが発生して、焼結体(固溶体)中の気孔の原因となるが、固溶体形成時に幾ら気孔が発生したところで、後に粉砕し、微粉化するため支障がなく、一度焼結済みの焼結助剤が原料微粉と共に焼結されるときには、焼結助剤中に原料微粉と反応することができる状態の酸素は殆どなく、この様なことから、一次焼結体における気孔発生を抑制することができるためである。
二次焼結体の緻密度、耐熱性、耐酸化性、硬度、靱性等の特性は、原料微粉の種類、焼結助剤の組成、これらの配合等の条件によって、左右されるところ、本発明のバインダレス合金は、前記条件を適宜設定することによって、種々の物品の素材として適用可能なものであるが、以下、ガラスレンズ等の光学ガラス製品の成形用型の素材として好適であるバインダレス合金について説明する。
ガラスレンズ成形用型は、被成形材料と接する面が平滑性の高い鏡面でなければならないため、表面研磨により、鏡面加工を施すのであるが、良好な鏡面に仕上げるためには、緻密で気孔を包含しないことが必要であり、また500〜700℃にてガラス成形を行うため、高温下で、高硬度であること、耐酸化性に優れていること、更には、成形圧に耐えねばならないため、靱性に優れ抗折力が高いことが必要である。
又、成形型は、型枠と、該枠内上下に挿嵌する上下型を備えて成り、型の素材の熱膨張率が大きいと、高温下での膨張を見込んで、型枠と上下型とのクリアランスを大きくとらねばならず、寸法精度良く成形を行うことが困難となってしまうことから、型の素材としては、熱膨張率の小さなものが良い。
従って、先ず原料微粉としては、高温下での硬度が高く、またヤング率が高く靱性の高い焼結体を得られる炭化タングステンを選択し、また焼結助剤としては、炭化タングステンの微粉に、これを焼結し易くして緻密化を促進する炭化チタンの微粉と、耐酸化性を向上させる炭化タンタルの微粉を混合し、上説の様に作製したものが良い。
焼結助剤の組成としては、炭化チタンが20重量%未満の場合、焼結性の向上が認められず、40重量%超過の場合、靱性が低下し焼結体が脆くなり、また炭化タンタルが10重量%未満の場合、耐酸化性の向上が認められず、30重量%超過の場合、やはり靱性が低下し焼結体が脆くなるため、焼結助剤の組成は、炭化タングステン30〜70重量%、炭化チタン20〜40重量%、炭化タンタル10〜30重量%の範囲が良い。
そして、原料微粉と焼結助剤の配合としては、段落[0022]に記載の焼結助剤が5重量%未満の場合、焼結性および耐酸化性の向上が弱く、型の素材として不十分であり、30重量%超過の場合、熱膨張率が大きくなり、型の素材として不適であるため、炭化タングステン70〜95重量%、焼結助剤5〜30重量%の範囲が良い。
尚、段落[0022]に記載の焼結助剤の組成範囲、本段落に記載の原料微粉と焼結助剤の配合範囲は、種々の試験により確認された値である。
ところで、被成形微粉の粒径は、成形性および焼結性に影響し、被成形微粉の平均粒径が0.2μm未満の場合、微小過ぎて、例え有機系の結合剤を被成形微粉に添加しても、加圧による締まり具合が悪く緻密化不足となり、焼結体に残存し包含される気孔が多くなってしまい、平均粒径2.0μm超過の場合、加圧による緻密化不足に加え、焼結性が低下し、焼結による緻密化までも不足し、やはり気孔が多くなるため、原料微粉および焼結助剤の粒径は、平均粒径0.2〜2.0μmの範囲が良い。
尚、上記粒径は、ASTMB−330に規定の粒径測定方法に基づき測定して得た値である。
以下に実施例を示し、更に詳細に説明する。
先ず、下記割合にて、炭化タングステンの微粉と炭化チタンの微粉と炭化タンタルの微粉を混合し、焼結させて、三成分系(WC−TiC−TaC)の固溶体を作製し、これを粉砕し、微粉化して、平均粒径約1.0μmの焼結助剤を得た。
〈焼結助剤〉
・炭化タングステン 50重量%
・炭化チタン 30重量%
・炭化タンタル 20重量%
次に、下記割合にて、平均粒径約1.0μmの炭化タングステンの微粉に段落[0025]に記載の焼結助剤を配合し、これをアセトンと共に、ボールミルに投入し、湿式混合後、得られたスラリーを篩通し、乾燥後、結合剤としてパラフィンを約1.5重量%(out)添加し、再度篩通して、被成形微粉とした。
〈被成形微粉〉
・炭化タングステン90重量%
・焼結助剤10重量%
この被成形微粉の各炭化物の含有比率は、炭化タングステン95重量%、炭化チタン3重量%、炭化タンタル2重量%となり、この被成形微粉による焼結体の理論密度は、段落[0016]に記載の通りである。
次に、段落[0026]に記載の被成形微粉をプレス成形し、減圧下で焼結させ、一次焼結体1を得た。
又、一次焼結体1を作製した時の条件に比べ、成形圧力、焼結温度を少し高く設定し、一次焼結体2を作製し、以後同様にして、緻密度の異なる一次焼結体1〜8を作製し、かかる一次焼結体1〜8について、窒素置換雰囲気、1727℃、15MPa、60分の条件でホットプレス処理を行い、二次焼結体1〜8を得た。
そして、一次焼結体1〜8、二次焼結体1〜8について、密度比、抗折力の測定、気孔有無の観察により、評価した。
その結果を下記の表1に示す。
Figure 2012087045
表1中、一次焼結体および二次焼結体の密度比は、各焼結体の密度を固体比重測定装置(株式会社島津製作所製)により、アルキメデス法で測定し、得られた各焼結体の見掛けの密度を焼結体理論密度で除して、算出した値である。
尚、二次焼結体7および8にあっては、密度比が1.0を超過しているが、この値は正常に測定され、得られた値である。
つまり、二次焼結体中の各炭化物は実際には相互に溶融して固溶体となっているが、固溶体化したときの各炭化物の実際の密度は想定不可であるため、段落[0016]記載の算出方法では、便宜的に焼結体理論密度を各炭化物の溶融前の単体での密度に基づき算出する様に規定しているからであり、本算出方法にあっては、極限まで緻密になった焼結体の場合は、焼結体理論密度と実際の焼結体密度の比が1.0を超過することも有り得るのである。
抗折力(N/mm2 )は、二次焼結体1〜8から寸法が厚×幅×長=4×8×24mmの試験片1〜8を作製し、オートグラフ(株式会社島津製作所製AG−5000A)により、支持部スパン20mm、3点曲げ試験、クロスヘッドスピード5mm/分の条件(CIS026B超硬工具協会規格)で測定して得た値である。
気孔は、表面研磨後の二次焼結体の表面を光学顕微鏡(オリンパス株式会社製GX51)により、100倍、400倍で観察し、気孔が認められないものを優とし、僅かながらも気孔が認められるものを不可として表した。
尚、電子顕微鏡(日本電子株式会社製JSM−5500)でも表面観察を行ったが、光学顕微鏡の場合と同様の結果であった。
表1に示す通り、焼結体理論密度と、一次焼結体密度の比を1:0.96以上としたものでは、二次焼結体の表面、その研磨後の表面に気孔がなく、抗折力にも優れていることが確認された。
以上の通り、本実施例のバインダレス合金は、焼結体理論密度と、一次焼結体密度の比を1:0.96以上にすることによって、緻密で気孔のない合金が得られ、この合金は、表面研磨により、良好な鏡面に仕上げることが可能である。
従って、焼結体理論密度と一次焼結体密度の比が1:0.96以上の本実施例のバインダレス合金は、被成形材料と接する面が平滑性の高い鏡面でなければならないガラスレンズ成形用型に好適である。
尚、表1中、一次焼結体の密度比が、0.96未満のものは、ガラスレンズ成形用型には不適切と認められるが、十分な抗折力を有し、用途次第により、使用に耐えうるものであった。

Claims (7)

  1. 炭化チタン、炭化タンタルおよび炭化タングステンを混合した被成形微粉を加圧成形する工程と、得られた加圧成形体を一次焼結させる工程と、得られた一次焼結体を、更にホットプレスにより、加圧しつつ二次焼結させる工程とを有することを特徴とするバインダレス合金の製造方法。
  2. 焼結体中の各炭化物の比重と各炭化物の含有比率とから算出される焼結体理論密度と、一次焼結体密度の比を1:0.96以上に調製したことを特徴とする請求項1記載のバインダレス合金の製造方法。
  3. 被成形微粉を平均粒径0.2〜2.0μmの微粉としたことを特徴とする請求項1又は2記載のバインダレス合金の製造方法。
  4. 炭化タングステンの微粉からなる原料微粉に、該原料微粉と同種の微粉に、炭化チタンの微粉と炭化タンタルの微粉を混合し焼結させた固溶体を粉砕し得られた微粉である焼結助剤を配合して前記被成形微粉としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のバインダレス合金の製造方法。
  5. 焼結助剤を平均粒径0.2〜2.0μmの微粉としたことを特徴とする請求項4記載のバインダレス合金の製造方法。
  6. 焼結助剤の組成を炭化タングステン30〜70重量%、炭化チタン20〜40重量%、炭化タンタル10〜30重量%としたことを特徴とする請求項4又は5記載のバインダレス合金の製造方法。
  7. 原料微粉を炭化タングステン70〜95重量%とし、焼結助剤を5〜30重量%としたことを特徴とする請求項6記載のバインダレス合金の製造方法。
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