JP2012086755A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性を維持しつつ、複数の前記ブロック陸部間の不均一摩耗を抑制することが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明の空気入りタイヤは、トレッド部2に配設した3本の周方向主溝11,12,13の間に第1および第2リブ状陸部21,22を区画し、この第1および第2リブ状陸部21,22に各1本の第1および第2周方向副溝31,32、第1〜第4幅方向溝41,42,43,44を配設して、第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26を区画形成する。ここで、複数個の第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26は、周方向ブロック長さおよびブロック高さが等しく、かつ、第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24とが所定の位相差をもって配設され、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26とが所定の位相差をもって配設されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、3本の周方向主溝の配設によって、これら周方向主溝間に区画された2列のリブ状陸部のそれぞれに、2列のブロック陸部列が区画形成されたトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、操縦安定性を維持しつつ、複数の前記ブロック陸部間の不均一摩耗を抑制することが可能な空気入りタイヤに関する。
3本の周方向主溝の間に2列のリブ状陸部が区画されたトレッドパターンを基調とした空気入りタイヤが知られている。ここで、上記2列のリブ状陸部には、例えば排水性の向上やスノー性能の向上など、各種性能を向上させる目的で、周方向主溝よりは狭幅の周方向副溝や、幅方向溝、サイプなどを配設することが知られている。
例えば、特許文献1には、図4に示すように、3本の周方向主溝71,72,73の配列によって、これら周方向主溝間に2列のリブ状陸部74,75が区画され、該2列のリブ状陸部に、いずれかの周方向主溝から分岐し、リブ状陸部内で終端するラグ溝76,77,78や、リブ状陸部を横断するサイプ79,80、周方向に延びる細溝81,82が配設された空気入りタイヤが記載されている。
特開2009− 29249号公報
ここで、上記のような2列のリブ状陸部に、それぞれ1本の周方向副溝を設け、さらに、各周方向副溝の両溝壁から分岐して、いずれかの周方向主溝に開口する複数本の幅方向細溝を設けることで、2列のリブ状陸部のそれぞれに、2列のブロック陸部列を区画形成する場合を考える。2列のリブ状陸部に設ける溝に関して、その配設態様(どのような溝を設けるか)、配設間隔、溝深さなどをなんら考慮せずにこれらを設けた場合、局所的に剛性の高いブロックと低いブロックとが混在して形成されることになる。
トレッド部の各地点における摩耗量は、各地点に働くせん断力と各地点におけるすべり量との積で表すことができる。剛性の高いブロックに働くせん断力は大きく、剛性の低いブロックに働くせん断力は小さくなるため、剛性の高いブロックでは低いブロックよりも摩耗量が多くなる。このように、局所的に剛性の高いブロックと低いブロックが混在すると、トレッド部における2列のリブ状陸部内における複数のブロック陸部間で不均一摩耗が生じるという問題がある。
さらに、2列のリブ状陸部に配設態様、配設間隔、溝深さなどをなんら考慮せずに溝を設けた場合、操縦安定性を維持することも困難となるおそれがある。
特許文献1で2列のリブ状陸部11,13に設けられる溝に関しても、操縦安定性とブロック間の不均一摩耗の抑制とを両立させるという観点から配設されているものではない。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、3本の周方向主溝の配設によって、これら周方向主溝間に区画された2列のリブ状陸部のそれぞれに、2列のブロック陸部列が区画形成されたトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、操縦安定性を維持しつつ、複数の前記ブロック陸部間の不均一摩耗を抑制することが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者が本発明を完成させた経緯については後述するが、以下の空気入りタイヤであれば上記課題が解決できることを見出した。
すなわち、上記課題に鑑み、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)トレッド部に、
タイヤ赤道上またはタイヤ赤道に最も近接する位置で、タイヤ周方向に沿って延びる第1周方向主溝と、該第1周方向主溝を挟んでタイヤ幅方向両側にそれぞれ位置する第2および第3周方向主溝とを配設して、前記第1周方向主溝と前記第2周方向主溝との間、および前記第1周方向主溝と前記第3周方向主溝との間に、それぞれ第1および第2リブ状陸部を区画し、
該第1および第2リブ状陸部に、
それぞれタイヤ周方向に沿って延びる各1本の第1および第2周方向副溝と、
該第1周方向副溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、前記第1リブ状陸部を横断する方向に延び、前記第1および第2周方向主溝にそれぞれ開口する、複数本の第1および第2幅方向細溝と、
該第2周方向副溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、前記第2リブ状陸部を横断する方向に延び、前記第1および第3周方向主溝にそれぞれ開口する、複数本の第3および第4幅方向細溝とを配設して、
前記第1周方向主溝、第1周方向副溝および第1幅方向細溝により第1ブロック陸部を、前記第2周方向主溝、第1周方向副溝および第2幅方向細溝により第2ブロック陸部を、前記第1周方向主溝、第2周方向副溝および第3幅方向細溝により第3ブロック陸部を、前記第3周方向主溝、第2周方向副溝および第4幅方向細溝により第4ブロック陸部を、それぞれ区画し、
前記複数個の第1〜第4ブロック陸部は、周方向ブロック長さおよびブロック高さが等しく、
前記第1ブロック陸部と前記第2ブロック陸部とが所定の位相差をもって配設され、前記第3ブロック陸部と前記第4ブロック陸部とが所定の位相差をもって配設されることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)前記第1〜第4ブロック陸部のブロック高さが、前記第1〜第3の周方向主溝の深さの50%以上100%以下である上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、3本の周方向主溝の配設によって、これら周方向主溝間に区画された2列のリブ状陸部のそれぞれに、2列のブロック陸部列が区画形成されたトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、複数個の第1〜第4ブロック陸部の周方向ブロック長さおよびブロック高さ等しくしたことにより、各ブロック陸部の周方向剛性を均一にしたため、周方向せん断力負担を均一化し、各ブロック間の不均一摩耗を抑制することができる。また、各ブロック陸部の周方向長さを等しくした場合、各リブ状陸部内において互いに隣接する2列のブロック陸部列を所定の位相差だけずらして配設したことにより、操縦安定性を維持することができる。
本発明に従う代表的な空気入りタイヤ1のトレッド部2の一部を示す展開図である。 (a)は図1におけるI−I断面図、(b)は図1におけるII−II断面図、(c)は図1におけるIII−III断面図、(d)は図1におけるIV−IV断面図である。 図1におけるV−V断面図である。 従来の空気入りタイヤ70のトレッド部の一部を示す展開図である。
以下、図面を参照しつつ本発明をより詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付し、説明は省略する。
(実施形態1)
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態である空気入りタイヤ1を説明する。図1に示す空気入りタイヤ1は、トレッド部2に、タイヤ周方向Sに沿って延びる3本の周方向主溝11,12,13を有する。本実施形態において、第1周方向主溝11は、タイヤ赤道上の周方向主溝である。第2周方向主溝12および第3周方向主溝13は、第1周方向主溝11を挟んでタイヤ幅方向W両側にそれぞれ位置する。本実施形態において、第2周方向主溝12および第3の周方向主溝13は、タイヤ赤道CLを基準に線対称に配設されており、それぞれの溝幅中心線は、タイヤ赤道CLからトレッド幅の18%の距離に位置する。すなわち、図3において、第1周方向主溝11と第2周方向主溝12との溝幅中心線間距離w1=第1周方向主溝11と第3周方向主溝13との溝幅中心線間距離w2=(0.18×トレッド幅)の関係が成り立つ。第1〜第3周方向主溝11,12,13は、いずれも直線状であり、同一の溝幅および溝深さを有している。
第1周方向主溝11と第2周方向主溝12との間に第1リブ状陸部21を区画し、第1周方向主溝11と第3周方向主溝13との間に第2リブ状陸部22を区画している。
第1および第2リブ状陸部21,22に、それぞれタイヤ周方向Sに沿って延びる各1本の第1および第2周方向副溝31,32を配設する。本実施形態では、第1周方向副溝31と第2周方向副溝32は、いずれも所定周期の波状であり、第1周方向周溝11(つまり、タイヤ赤道CL)を基準に略線対称で、タイヤ周方向に多少の位相差をつけて配設されている。
第1リブ状陸部21には、第1周方向副溝31の両溝壁からそれぞれ分岐し、第1リブ状陸部21を横断する方向に延び、第1周方向周溝11に開口する複数本の第1幅方向細溝41と、第2周方向主溝12に開口する複数本の第2幅方向細溝42とを配設する。
第2リブ状陸部22には、第2周方向副溝32の両溝壁からそれぞれ分岐し、第2リブ状陸部22を横断する方向に延び、第1周方向周溝11に開口する複数本の第3幅方向細溝43と、第3周方向主溝13に開口する複数本の第4幅方向細溝44とを配設する。
これにより、第1リブ状陸部21には、第1周方向主溝11、第1周方向副溝31および第1幅方向細溝41により複数個の第1ブロック陸部23を区画形成する。同様に、第1リブ状陸部21には、第2周方向主溝12、第1周方向副溝31および第2幅方向細溝42により複数個の第2ブロック陸部24を区画形成する。また、第2リブ状陸部22には、第1周方向主溝11、第2周方向副溝32および第3幅方向細溝43により複数個の第3ブロック陸部25を区画形成する。そして、第2リブ状陸部22には、第3周方向主溝13、第2周方向副溝32および第4幅方向細溝44により複数個の第4ブロック陸部26を区画形成する。
本実施形態では、第1〜第4幅方向細溝41,42,43,44はサイプではない細溝である。本明細書において「サイプ」とは、タイヤ接地時に開口が閉じる溝をいい、一般には1.5mm以下の幅を意味し、タイヤ接地時に開口が閉じる結果、接地時にブロック同士が接触して支えあうものである。すなわち、本発明の前提として、第1〜第4幅方向細溝41,42,43,44により周方向に分割される第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26は、タイヤ接地時にもタイヤ周方向に互いに隣接するブロック同士で支えあうものではなく、各ブロックが独立して路面から種々の力を受けるものである。
本発明において、サイプでない第1〜第4幅方向細溝の溝幅は、接地時にタイヤ周方向に隣接するブロック同士が接触しない幅以上であれば、何ら制限されることはない。また、後述する本発明の作用からも明らかな通り、各細溝における溝幅が互いに異なっていてもよい。
この前提のタイヤにおいて、本発明の特徴的構成は、複数個の第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26の周方向ブロック長さおよびブロック高さが等しく、かつ、第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24とが所定の位相差をもって配設され、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26とが所定の位相差をもって配設されることである。上記特徴的構成を採用して本発明を完成するに至った経緯を、本発明の作用効果とともに、以下に説明する。
第1リブ状陸部21および第2リブ状陸部22内にある第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26間で不均一摩耗が生じるのを抑制するためには、摩耗に対する寄与の大きい周方向せん断力に対する周方向剛性を、これら複数のブロック陸部間で同等にする必要がある。本発明者は鋭意検討の結果、タイヤ接地時に隣接するブロック同士が接触しないブロックでは、周方向剛性は、各ブロックの周方向ブロック長さとブロック高さに大きく依存する一方で、ブロックのタイヤ幅方向寸法などの他の要素には影響しないとの知見を得た。
そこで本発明ではまず、複数個の第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26の周方向ブロック長さおよびブロック高さを等しくした。
本明細書において「周方向ブロック長さ」とは、各ブロックにおける隣接する幅方向細溝の開口端縁間のタイヤ周方向距離をいう。つまり、図2(a)に示すように、第1ブロック陸部23の周方向ブロック長さx1は、第1ブロック陸部23における隣接する幅方向細溝41の開口端縁間の周方向距離である。本実施形態では、複数個の第1ブロック陸部23の周方向ブロック長さは、全てx1で等しい。同様に、図2(b),図2(c),図2(d)に示すように、それぞれ複数個の第2〜第4ブロック陸部24,25,26の周方向長さは、それぞれ等しい値x2,x3,x4で表される。そして、本発明ではx1,x2,x3,x4は全て等しい。なお、本実施形態では、第1〜第4幅方向細溝41,42,43,44は全て直線状で、隣接する幅方向細溝同士が平行であるため、図2に示す周方向断面を任意のタイヤ幅方向位置でとっても、ブロック長さは不変である。しかし、第1〜第4幅方向細溝41,42,43,44が直線状ではなく、わずかな波状である場合などは、各タイヤ幅方向位置におけるブロック長さの積分による平均値が、本明細書における「ブロック長さ」を意味する。
本明細書において「ブロック高さ」とは、各ブロックを区画する2本の幅方向細溝の溝底からブロック表面までの距離、すなわち、各ブロックを区画する幅方向細溝の溝深さを意味する。つまり、図2(a)に示すように、第1ブロック陸部23のブロック高さは、全て等しい深さの第1幅方向細溝41の溝深さd41である。同様に、図2(b),図2(c),図2(d)に示すように、第2〜第4ブロック陸部24,25,26のブロック高さは、d42,d43,d44で表される。そして、本発明では、d41,d42,d43,d44は全て等しい。
上記の構成により、第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26の全てにおいて、周方向剛性を均一にしたため、周方向せん断力負担を均一化し、各ブロック間の不均一摩耗を抑制することができる。
なお、本発明において「周方向ブロック長さおよびブロック高さが等しい」とは、数学的に厳密な意味で等しい値であることを意味するものではなく、空気入りタイヤの技術常識に鑑み、製造上の誤差を許容するレベルのものであることは勿論である。
さらに、本発明においては、第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24とが所定の位相差θ1をもって配設され、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26とが所定の位相差θ2をもって配設されている。ここで本明細書では、第1周方向副溝31の両溝壁から分岐する第1および第2幅方向細溝41,42のタイヤ周方向における分岐位置が同じである場合に、「第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24とは位相差がない」ものと定義する。第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26についても同様である。複数本の第1および第2幅方向細溝41,42は、それぞれ互いに等間隔に配設されているため、位相差がない場合は、複数本の第1および第2幅方向細溝41,42のすべての分岐位置が揃うことになる。図1においては、第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26はともに半ピッチ(0.5ピッチ)ずらしている。仮に、第1リブ状陸部21内でタイヤ幅方向に隣接する第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24、あるいは、第2リブ状陸部22内でタイヤ幅方向に隣接する第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26が、位相差なしで配設される場合、タイヤ幅方向に一列に配列した一組の第1〜第4ブロック陸部において、踏み込み、蹴り出しのタイミングが揃うために、路面からタイヤへの力の伝達が周期性をもち、一定でなくなるため、操縦安定性が損なわれるおそれがある。これは、複数個の第1〜第4ブロック陸部23,24,25,26の周方向ブロック長さを全て等しくしたことにより初めて生じた課題である。上記のように、各ブロック陸部の周方向長さを等しくした場合でも、各リブ状陸部内において互いに隣接する2列のブロック陸部列を所定の位相差だけずらして配設することにより、操縦安定性を維持することができる。
上記操縦安定性をより確実に維持するためには、第1ブロック陸部23に対して第2ブロック陸部24が、0.3〜0.7ピッチ(θ1)だけタイヤ周方向(図1上方向)にずれていることが好ましく、同様に、第3ブロック陸部25に対して第4ブロック陸部26が、0.3〜0.7ピッチ(θ2)だけタイヤ周方向(図1上方向)にずれていることが好ましい。さらに、θ1とθ2とは等しいことがより好ましい。さらに、第1ブロック陸部23と第3ブロック陸部25、および、第2ブロック陸部24と第4ブロック陸部26は位相差がなく設けられることがより好ましい。
本実施形態では、上記作用効果の観点から、第1および第2のリブ状陸部21,22内には、第1および第2周方向副溝31,32、第1〜4幅方向細溝41,42,43,44以外の溝は配設しないことが好ましい。
以下、本発明における任意の構成について説明する。
(周方向周溝11,12,13)
第1周方向主溝11は、図1に示すように、タイヤ赤道CL上に位置することが好ましい。しかし、本発明はこれに限定されず、タイヤ赤道CL上に周方向主溝を有しない場合には、3本の周方向主溝のなかで最もタイヤ赤道CLに近接する周方向主溝を第1周方向主溝11とする。この場合、タイヤ赤道CLからトレッド幅の10%以内の距離に第1周方向溝11の溝幅中心が含まれることが好ましい。10%以内であれば、第1および第2リブ上陸のいずれか一方で陸部の幅方向長さが確保できなくなるようなことがなく、幅方向の剛性も悪化させることがないからである。
しかし、本発明は、第1および第2リブ状陸部のタイヤ幅方向位置に関しては何ら限定されずに、操縦安定性の維持、第1および第2リブ状陸部内における各ブロック間の不均一摩耗の抑制という効果を奏する。また、第1リブ状陸部21と第2リブ状陸部22のタイヤ幅方向寸法が異なる場合でも、各ブロックの周方向ブロック長さとブロック高さを等しくしさえすれば、本発明の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、図1のように、第1周方向主溝11がタイヤ赤道上にあり、第2周方向主溝12および第3周方向主溝13は、タイヤ赤道CLを基準に線対称であり、それぞれの溝幅中心線は、タイヤ赤道CLからトレッド幅の18%の距離に位置する。しかし、本発明はこれに限定されず、線対称であるか否かに関わらず、それぞれのブロック陸部のタイヤ幅方向長さが、トレッド幅の10%以上となるように溝が配置されていればよい。
また、第1〜第3周方向主溝11,12,13は、直線状に限定されず、本発明の作用効果を奏する限り、多少屈曲したり波状となっていてもよい。
第1〜第3周方向主溝11,12,13の溝幅および溝深さは、タイヤサイズによっても異なるが、通常、溝幅が5mm〜15mm、溝深さd11,d12,d13(図3参照)が7mm〜10mmである。
(周方向副溝31,32)
第1および第2周方向副溝31,32の溝幅および溝深さは、タイヤサイズによっても異なるが、通常、溝幅は第1〜第3周方向主溝よりも狭く、1mm〜3mmであり、溝深さd31,d32(図3参照)は第1〜第3周方向主溝よりも浅く、1mm〜5mmである。
また、第1および第2リブ状陸部21,22は、第1および第2周方向副溝31,32によって、それぞれタイヤ赤道CL側に位置する内側陸部部分である第1および第3のブロック陸部23,25と、トレッド端E側に位置する外側陸部部分である第2および第4ブロック陸部24,26とに区画される。図1においては、外側陸部部分24,26のタイヤ幅方向寸法が、内側陸部部分23,25のタイヤ幅方向寸法よりも大きい例を示したが、本発明はこれに限定されない。外側陸部部分25,26のタイヤ幅方向寸法が、内側陸部部分23,24のタイヤ幅方向寸法よりも小さい、または、等しい場合でも、各ブロックの周方向ブロック長さおよびブロック高さを等しくする限り、本発明の作用効果を奏するためである。
ここで、本明細書において、例えば「外側陸部部分(第2ブロック陸部)24のタイヤ幅方向寸法」とは、第2ブロック陸部24における周方向主溝12の開口端縁から周方向副溝31の開口端縁までの幅方向距離s1(図3)をいう。また、「内側陸部部分23のタイヤ幅方向寸法」とは、内側陸部部分23における周方向主溝11の開口端縁から周方向副溝31の開口端縁までの幅方向距離t1(図3)をいう。外側陸部部分26のタイヤ幅方向寸法s2、内側陸部部分25のタイヤ幅方向寸法t2も同様に定義できる。なお、図3におけるs1およびt1、s2およびt2は、図1のV−V断面上の幅方向寸法であるが、本実施形態のように、第1および第2周方向副溝31,32がタイヤ周方向Sに平行な直線状の溝でない場合には、I−I断面のみならず、上記定義による幅方向寸法を定義することが可能な任意のタイヤ周方向位置における幅方向寸法について測定するものとする。
(第1〜第4幅方向細溝41,42,43,44)
第1〜第4幅方向細溝の深さd41(図2(a)),d42(図2(b)),d43(図2(c)),d44(図2(d))が、第1〜第3の周方向主溝の深さd11,d12,d13の50%以上100%以下であることが好ましい。50%未満であると、各ブロックが独立に変形しにくくなるためである。
第1〜第4の幅方向細溝41,42,43,44は、タイヤ幅方向Wに対して−45°〜45°の範囲に延在することが好ましい。これらの溝のタイヤ幅方向Wに対する配設角θが+−45°の範囲を超えると、ブロック状陸部の角部がより小さい鋭角となり、当該角部での偏摩耗が生じる可能性があるためである。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤをはじめ、いずれの用途のタイヤにも用いることができ、タイヤサイズも限定されない。
本発明においては、タイヤの内部構造は特に限定されず、任意のタイヤ構造を有する空気入りタイヤに適用可能である。また、第2周方向主溝12および第3周方向主溝13よりもトレッド端E側(ショルダー部分)のパターンも特に限定されない。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の実施例および比較例にかかる空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。それぞれの空気入りタイヤに共通する事項は以下の通りである。
タイヤサイズ:195/65R15
周方向主溝11: 溝幅 5mm
周方向主溝12,13:溝幅 7mm
溝深さd11,d12,d13 7.8mm
周方向副溝31,32:溝幅 1mm
溝深さd31,d32 3.5mm
タイヤの内部構造:1組の交差ベルトを有するラジアルタイヤ
(コード角度64°,カーカス1枚)
(実施例1)
トレッド部を図1に示したタイプのトレッドパターンとし、周方向ブロック長さx1,x2,x3,x4をいずれも14mm、ブロック高さd41,d42,d43,d44をいずれも5mm、第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24との位相差θ1を1/2ピッチ、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26との位相差θ2を1/2ピッチとした。第1〜第4幅方向細溝のタイヤ幅方向に対する角度は、いずれも20°とした。また、図3で示した値は、w1=w2=29mm、s1=s2=15mm、t1=t2=7mmとした。
(摩耗エネルギーの測定)
実施例1のタイヤを、6J−15のリムに装着し、内圧230kPa、荷重4.7kNで負荷転動させたときの摩耗仕事量を求めた。図1に示す点A〜Dを測定点とし、これら4点の摩耗仕事量のばらつきを示すべく、測定点A〜Dにおける摩耗仕事量の標準偏差を算出し、結果を表1に示す。摩耗仕事量の測定は、特開平7−63658号公報に記載のタイヤ踏面の接地部測定装置を用いて行った。
(操縦安定性の評価)
実施例1のタイヤを車両に装着し、実車走行試験を行い、運転者の官能評価により、直進時および旋回時の操縦安定性を評価した。評価は、この実施例1の場合を10とし、後述する他のタイヤについて相対評価した。
これらのタイヤ条件、評価結果を表1に示す。
(実施例2)
周方向ブロック長さx1,x2,x3,x4を28mmとした以外は、実施例1と同様のタイヤについて、同様に摩耗仕事量の測定と操縦安定性の評価を行った。評価結果は併せて表1に示す。
(比較例1)
トレッドパターンは図1に示した態様のままで、内側陸部部分である第1ブロック陸部23および第3ブロック陸部25について、ブロック高さを2mmとした以外は実施例2と同様のタイヤについて、同様に摩耗仕事量の測定と操縦安定性の評価を行った。評価結果は併せて表1に示す。
(比較例2)
内側陸部部分である第1ブロック陸部23および第3ブロック陸部25について、周方向ブロック長さを14mmとした以外は実施例2と同様のタイヤについて、同様に摩耗仕事量の測定と操縦安定性の評価を行った。なお、この場合は位相差θ1,θ2を概念できないが、第1ブロック陸部23の2ブロック分と第2ブロック陸部24の1ブロック分とを比較すると、位相差がないようにした。同様に、第3ブロック陸部25の2ブロック分と第4ブロック陸部26の1ブロック分とを比較して、位相差がないようにした。評価結果は併せて表1に示す。
(比較例3)
第1ブロック陸部23と第2ブロック陸部24との位相差θ1、第3ブロック陸部25と第4ブロック陸部26との位相差θ2をともにゼロとした以外は、実施例2と同様のタイヤについて、同様に摩耗仕事量の測定と操縦安定性の評価を行った。評価結果は併せて表1に示す。
Figure 2012086755
表1に示すとおり、実施例1,2においては、標準偏差が小さく、各ブロック間の不均一摩耗が抑制できているが、ブロック高さまたは周方向ブロック長さが等しくない比較例1,2については、標準偏差が大きく、各ブロック間で不均一摩耗が生じていることがわかる。また、比較例3は、位相差θ1,θ2がともに0であるため、実施例1,2に比べて直進時および旋回時の操縦安定性が悪化することがわかる。
本発明によれば、3本の周方向主溝の配設によって、これら周方向主溝間に区画された2列のリブ状陸部のそれぞれに、2列のブロック陸部列が区画形成されたトレッド部を有する空気入りタイヤにおいて、複数個の第1〜第4ブロック陸部の周方向ブロック長さおよびブロック高さ等しくしたことにより、各ブロック陸部の周方向剛性を均一にしたため、周方向せん断力負担を均一化し、各ブロック間の不均一摩耗を抑制することができる。また、各ブロック陸部の周方向長さを等しくした場合、各リブ状陸部内において互いに隣接する2列のブロック陸部列を所定の位相差だけずらして配設したことにより、操縦安定性を維持することができる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
11 第1周方向主溝
12 第2周方向主溝
13 第3周方向主溝
21 第1リブ状陸部
22 第2リブ状陸部
23 第1ブロック陸部
24 第2ブロック陸部
25 第3ブロック陸部
26 第4ブロック陸部
31 第1周方向副溝
32 第2周方向副溝
41 第1幅方向細溝
42 第2幅方向細溝
43 第3幅方向細溝
44 第4幅方向細溝

Claims (2)

  1. トレッド部に、
    タイヤ赤道上またはタイヤ赤道に最も近接する位置で、タイヤ周方向に沿って延びる第1周方向主溝と、該第1周方向主溝を挟んでタイヤ幅方向両側にそれぞれ位置する第2および第3周方向主溝とを配設して、前記第1周方向主溝と前記第2周方向主溝との間、および前記第1周方向主溝と前記第3周方向主溝との間に、それぞれ第1および第2リブ状陸部を区画し、
    該第1および第2リブ状陸部に、
    それぞれタイヤ周方向に沿って延びる各1本の第1および第2周方向副溝と、
    該第1周方向副溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、前記第1リブ状陸部を横断する方向に延び、前記第1および第2周方向主溝にそれぞれ開口する、複数本の第1および第2幅方向細溝と、
    該第2周方向副溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、前記第2リブ状陸部を横断する方向に延び、前記第1および第3周方向主溝にそれぞれ開口する、複数本の第3および第4幅方向細溝とを配設して、
    前記第1周方向主溝、第1周方向副溝および第1幅方向細溝により第1ブロック陸部を、前記第2周方向主溝、第1周方向副溝および第2幅方向細溝により第2ブロック陸部を、前記第1周方向主溝、第2周方向副溝および第3幅方向細溝により第3ブロック陸部を、前記第3周方向主溝、第2周方向副溝および第4幅方向細溝により第4ブロック陸部を、それぞれ区画し、
    前記複数個の第1〜第4ブロック陸部は、周方向ブロック長さおよびブロック高さが等しく、
    前記第1ブロック陸部と前記第2ブロック陸部とが所定の位相差をもって配設され、前記第3ブロック陸部と前記第4ブロック陸部とが所定の位相差をもって配設されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1〜第4ブロック陸部のブロック高さが、前記第1〜第3の周方向主溝の深さの50%以上100%以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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