JP2012085591A - ダイエット食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】キトサンなどの公知のダイエット食品と同様に、またはよりすぐれたコレステロール吸着効果を有するとともに中性脂肪吸着作用をも有するダイエット食品を提供する。
【解決手段】可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物と、少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物と、小麦粉をアミラーゼで処理した小麦粉アミラーゼ処理液をパントエア・アグロメランスによって発酵させて、同時に該パントエア・アグロメランスを培養して得られた小麦発酵抽出物と、を混合し、エクストルーダーで膨化することによって、課題を解決するダイエット食品を実現した。
【選択図】なし

Description

本発明は、コレステロールおよび中性脂肪を吸着し、そのまま排せつさせることで、ダイエット効果を生じさせるダイエット食品に関するものである。
食生活の変化に伴い、今や、我が国では肥満型およびかくれ肥満型体型の人々が2000万人を超え、そのおよそ半数が糖尿病などの生活習慣病を合併していることから大きな社会問題となっている。また、これにより従来のように美容のためだけでなく、生活習慣病の予防・改善のためにもダイエットを求める人々が増えている。そして、その多くは食事制限をすることなく、簡易にダイエットしたいと希望している。
このため、コレステロールを吸着し、そのまま排せつする作用のあることが知られているキトサンを用いた食事制限不要のダイエット食品が提案されている(特許文献1〜3)。
しかし、ダイエットにおいては、コレステロールの吸収を抑えるだけでなく、中性脂肪の吸収を抑えることも非常に重要である。このため、コレステロールおよび中性脂肪を吸着し、そのまま排せつさせる作用を有する安全で有効なダイエット食品の開発が強く望まれていた。
特開平11−346714号公報 特開平11−147828 特開平6−7117号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コレステロール吸着効果を有するとともに中性脂肪吸着作用をも有するダイエット食品を提供することを目的としている。また、ダイエットにおいては、糖質の吸収を抑えることも重要であることから、本発明のさらに別の目的は、糖質吸着作用をも有するダイエット食品を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明のダイエット食品では、可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物を、エクストルーダーで膨化したことを特徴としている。
請求項2に係る発明のダイエット食品では、少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物を、エクストルーダーで膨化したことを特徴としている。なお、本発明において、可食植物素材とは、根、幹、葉、花、果実など可食部の粉砕物、乾燥物、抽出物またはその乾燥粉末(エキス末)などを意味する。
請求項3に係る発明のダイエット食品では、可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物と、少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物と、小麦粉をアミラーゼで処理した小麦粉アミラーゼ処理液をパントエア・アグロメランスによって発酵させて、同時にパントエア・アグロメランスを培養して得られた小麦発酵抽出物と、を混合し、エクストルーダーで膨化したことを特徴としている。
請求項4に係る発明のダイエット食品では、請求項1または3において、前記可食キノコには、エリンギ、ハナビラタケ、ヒマラヤヒラタケ、アガリクス、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジのうち少なくとも1種が含まれていることを特徴としている。
本発明のダイエット食品は、すぐれたコレステロール吸着効果を有するとともに中性脂肪吸着作用をも有している。これにより、体内で吸着させたコレステロールおよび中性脂肪をそのまま体外に排せつさせることができる。また、本発明のダイエット食品は、糖質吸着作用をも有している。これにより、体内で吸着させた糖質をそのまま体外に排せつさせることができる。
以下の説明において、百分率の表示は、特に断りのない限り、質量による値である。本発明のダイエット食品における第1の実施形態は、キノコクロレラ抽出物をエクストルーダーで膨化することによって得られる。
まず、キノコクロレラ抽出物ついて説明する。このキノコクロレラ抽出物は、一例として、
(1)可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に水を加える加水工程と、
(2)使用する繊維分解酵素に適したpH値に調整し、繊維分解酵素を添加した後、繊維分解酵素に適した温度で適時時間(例えば1〜2時間)保持する繊維分解処理工程と、
(3)使用する蛋白質分解酵素に適したpH値に調整し、蛋白質分解酵素を添加した後、蛋白質分解酵素に適した温度で適時時間(例えば1〜2時間)保持する蛋白質分解処理工程と、
(4)品温を高くして両酵素を失活させる酵素失活工程と、
(5)固形分を除去するろ過工程と、
(6)ろ液を濃縮し、凍結乾燥によって粉末状にする最終工程と、
を経て製造される。
可食キノコは、エリンギ、ハナビラタケ、ヒマラヤヒラタケ、アガリクス、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジが好ましいが、これらに限定されるものではなく、少なくとも毒キノコでなければ使用可能である。可食キノコを粉砕品とするのは、繊維分解酵素による繊維分解処理および蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理を効率よく行うためである。クロレラ粉末についても同様である。なお、これに該当する市販のキノコクロレラ抽出物としては、例えば、株式会社ASP製のキノコモス(登録商標)などが挙げられる。
繊維分解処理工程では、繊維分解酵素が活性を呈して、可食キノコ粉砕品およびクロレラ粉末の細胞壁などの繊維を分解してβ−グルカン等が生成される。また、蛋白質分解処理工程では、蛋白質分解酵素が活性を呈して、可食キノコ粉砕品およびクロレラ粉末の蛋白質を分解してペプチドやアミノ酸が生成される。繊維分解酵素による繊維分解処理と蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理の順番を入れ替えてもキノコクロレラ抽出物を得ることは可能であるが、繊維分解処理を先行したほうが良い。繊維分解酵素は公知のものを使用すればよく、蛋白質分解酵素も同様である。
つぎに、エクストルーダーによる膨化について説明する。エクストルーダーは、1軸型であっても2軸型であっても良いが、2軸型のほうが好ましい。エクストルーダーによる膨化処理は、一例として、エクストルーダーにキノコクロレラ抽出物を入れ、撹拌しながら、加湿・加熱・加圧する工程と、加熱・加圧等の処理をしたものをダイと呼ばれる部分の穴から押し出す工程と、ダイから押し出されたものをカッターで粒状にし、乾燥させる工程と、乾燥後、粉砕する工程とからなる。
膨化処理では、加湿は必須である。これは、適当な量の水分が存在することで、ダイから押し出される際に水蒸気により十分に膨化することができるからである。水分量は十分に膨化されれば特に限定されないが、1〜50%が好ましく、8〜12%がより好ましい。なお、押し出し後の乾燥は必須ではない。湿った状態であっても、微細化することはできるからである。乾燥させる場合には、通常、温風乾燥法が用いられる。
膨化処理の条件は十分に膨化されれば特に限定されないが、スクリュー回転数50〜300rpm、バレル温度50〜200℃、加圧力0.5〜30MPaが好ましい。
粉砕は、通常、粉砕機を用いて行う。粉砕物は、微細化されればよく、粒度は特に限定されないが、汎用性向上、特に飲料等の用途を考慮すると、200メッシュパス(目開き75μm)95%以上であることが好ましい。
本発明のダイエット食品における第2の実施形態は、植物発酵物をエクストルーダーで膨化することによって得られる。
エクストルーダーによる膨化処理については実施例1と同様のため、植物発酵物についてのみ説明する。この植物発酵物は、一例として、
(1)植物素材に水を加え混合する加水工程と、
(2)原料を蒸すための加熱工程と、
(3)種切りに適した温度に冷却し、発酵菌を接種した後、適温で適時時間(例えば1〜3日)保持する発酵工程と、
(4)殺菌のために加熱する殺菌工程と、
(5)乾燥させ粉砕し、ふるいにかける分級工程と、
(6)殺菌工程と、
を経て製造される。
可食植物素材は、可食植物の根、幹、葉、花、果実など可食部の粉砕物、乾燥物、抽出物またはその乾燥粉末(エキス末)であり、1種類以上の部位を混合して使用しても良い。使用する可食植物は、大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを必須とし、その他に可食植物素材を加える場合は、あわ、ひえ、きび、たかきび、紫黒米、米粉、ワカメ、ノブドウ、ウコンなどが好ましいが、これらに限定されるものではない。また、植物由来の発酵物を用いても良い。
発酵工程に用いる発酵菌は、麹菌が好ましいが、これに限定されるものではない。分級工程に用いるふるいは、粉砕物が微細化されればよく、粒度は特に限定されないが、30メッシュパス95%以上であることが好ましい。
本発明のダイエット食品における第3の実施形態は、キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物を混合し、エクストルーダーで膨化することによって得られる。
キノコクロレラ抽出物、植物発酵物、エクストルーダーによる膨化処理については実施例1および実施例2と同様のため、小麦発酵抽出物についてのみ説明する。この小麦発酵抽出物は、一例として、
(1)0.05〜10%の濃度になるように小麦粉を水に懸濁する加水工程と、
(2)1リットルあたり10〜50000単位アミラーゼを加えて10℃〜80℃で1〜24時間保温して、小麦でん粉を部分消化させるアミラーゼ処理工程と、
(3)予め調整した無機塩類混合溶液、塩化マグネシウム溶液、および、塩化カルシウム溶液を適量混合し、水を加え、0.1〜5%の小麦粉を含む懸濁液とする培地作成工程と、
(4)予め単離したパントエア・アグロメランスを添加し、1〜40℃で6時間から一週間発酵させる発酵工程と、
(5)発酵を終了させ、遠心分離(1000〜5000rpm、10〜60分間)等の操作により固形分を沈殿物として回収する回収工程と、
(6)回収した沈殿物を水または塩類緩衝液等で懸濁し、これを80〜140℃で10分から6時間保持して加熱抽出した後、遠心分離やろ過によって固形分を除去する加熱抽出工程と、
(7)ろ液を濃縮した後凍結乾燥にて粉末状にする最終工程と、
を経て製造される。
加水工程では小麦粉を水に懸濁した後、オートクレープ等によって減菌処理を行うことが好ましい。
培地作成工程における無機塩類混合溶液は、0.5〜10%のリン酸第二ナトリウム、0.05〜5%のリン酸第一カリウム、0.05〜5%の塩化ナトリウム、および、0.05〜5%の塩化アンモニウムにより調整する。塩化マグネシウム溶液は、0.2〜3モルに調整する。塩化カルシウム溶液は、0.2〜3モルに調整する。なお、無機塩類混合溶液に代えて0.05〜5%の食塩、および、0.005〜1モルのリン酸緩衝液を用いても良い。これらの溶液については、オートクレープ等によって減菌処理を行うことが好ましい。また、作成された懸濁液については、アルカリ溶液や酸性溶液を加えpHを中性にするのが好ましい。
発酵工程に使用するパントエア・アグロメランスは、以下の方法により小麦粉より単離することができる。小麦粉を水に懸濁し、上澄み液をLブロス寒天培地に塗り広げ培養を行うと、微生物のコロニーが出現する。これらのコロニーを定法により微生物の同定を行う。例えば、グラム染色陰性、グルコース嫌気的代謝反応陽性、オキシダーゼ活性陰性のコロニーを選択し、さらに、IDテスト・EB-20(日水製薬)等を用いて、スタンダードのパントエア・アグロメランスと同じ性質を有するものを選択する。スタンダードとなるパントエア・アグロメランスは理化学研究所生物基盤研究部微生物系統保存施設より入手することができる。なお、一度、単離同定すれば、この菌を50%グリセロール等で保存することが可能である。
発酵工程では、場合によっては静置や震盪しても良い。また、数時間おきに撹拌を行うのも良い。発酵途中に適宜アルカリ溶液を加え、pHを中性にすることや、小麦粉懸濁液や無機塩類混合溶液を添加することも良い。
加熱抽出工程の後、さらに簡便な精製を追加しても良い。具体的には、加熱抽出したエキスに、最終濃度0.05〜1モル/lになるように塩化ナトリウム等の塩を加え、その後、エタノール等の溶媒をエキスの1〜3倍量添加すると沈殿が生じる。これを遠心分離機等で回収するのである。この沈殿をさらに、エタノール等の溶媒で洗浄しても良い。この沈殿を乾燥させれば、粉末とすることもできる。
キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の配合割合は、特に限定されないが、乾燥質量比でキノコクロレラ抽出物29〜37%、植物発酵物29〜37%、小麦発酵抽出物26〜42%が好ましく、キノコクロレラ抽出物33%、植物発酵物33%、小麦発酵抽出物33%、すなわち1:1:1がより好ましい。
本発明のダイエット食品は、そのままかあるいは必要に応じて、通常食品に用いられる種々の添加剤を加えても良い。このような添加剤としては、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物などが挙げられる。例えば、栄養補助剤として、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、レシチンなどを加え、さらに糖液や調味料を加えて、味を整えても良い。これらは、必要に応じて、ハードカプセル、ソフトカプセルのようなカプセル剤、錠剤、もしくは丸剤の形状に成形され、または粉末状、顆粒状、飴状、ゲル状、液状などの形態にすることができる。また、各種食品に適宜配合して使用しても良く、例えばビスケット等に配合しても良い。
本発明のダイエット食品の1日の摂取量は、特に限定されないが、20〜300mgが好ましく、60〜120mgがより好ましい。これを数回に分けて摂取しても良い。また、摂取時間は、食前30分〜食後30分が好ましく、食前30分がより好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例をあげて更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろんこれだけに限定されるものではない。
(実施例1)
次のとおり本実施例1のダイエット食品を製造した(キノコクロレラ抽出物膨化品)。
(1)加水工程
エリンギ90%、ハナビラタケ6%、ヒマラヤタケ4%の混合粉砕物15kgと、クロレラ粉末15kgとを混合し、水を加えて増量して加熱した。品温90℃に達したところで加熱を終了し、その後40℃に保持した。
(2)繊維分解処理工程
繊維分解酵素のためのpH調整を行った。ここでは繊維分解酵素としてセルラーゼを使用するので、pH4.5に調整した。続いてセルラーゼAを1.7kg(クロレラ粉末の11.4%)添加した。その後、品温を40℃に保ち、2時間経過するのを待った。
(3)蛋白質分解処理工程
蛋白質分解酵素のためのpH調整を行った。ここでは蛋白質分解酵素としてパンクレアチンを使用するので、pH8.0に調整した。続いてパンクレアチンFを1.7kg(クロレラ粉末の11.4%)添加した。その後、品温を45℃に保ち、2時間経過するのを待った。
(4)酵素失活工程
品温が80℃に達するまで加熱して酵素を失活させた。
(5)ろ過工程
珪藻土ろ過により固形分を除去した。
(6)最終工程
ろ液を減圧濃縮、加熱減菌し、凍結乾燥して、キノコクロレラ抽出物を得た。
(7)膨化処理工程
膨化処理は、二軸型エクストルーダー(スエヒロEPM社製)により行った。キノコクロレラ抽出物のフィード量を10kg/時、添加水量を1kg/時、スクリュー回転数を100rpm、加圧力を1.3MPaとし、加圧・加熱処理を行った。このときの中間バレル温度は80℃、先端バレル温度は100℃、ダイプレート温度は100℃であった。ダイから押し出すことで膨化させた後、乾燥させ、200メッシュパス95%以上に粉砕し、ダイエット食品を得た。
(実施例2)
次のとおり本実施例2のダイエット食品を製造した(植物発酵物の膨化品)。
(1)加水工程
大麦84.5%、あわ2.5%、ひえ2.5%、きび2.5%、たかきび1.5%、紫黒米1.5%、米粉1%、高麗人参エキス0.5%、アロエエキス0.5%、ヨモギエキス0.5%、クマザサエキス0.5%、月桃葉エキス0.5%、カリンエキス0.5%、ノブドウエキス0.5%、ウコンエキス0.5%の植物素材30kgに水10kgを加え混合した。
(2)加熱工程
原料を蒸すために品温を120度に加熱し、60分間保持した。
(3)発酵工程
40℃まで冷却し、麹菌3gを接種した。その後品温を40℃に保持したままで、2日間経過するのを待った。
(4)殺菌工程
殺菌のために品温を120度に加熱し、60分間保持した。
(5)分級工程
乾燥室(40℃)において1日間乾燥させた後、トルネード式粉砕機によって粉砕し、50メッシュパス95%以上にふるい分けした。
(6)殺菌工程
乾燥機(110℃)によって、18時間殺菌し、植物発酵物を得た。
(7)膨化処理工程
実施例1と同様であるため省略する。
(実施例3)
次のとおり本実施例3のダイエット食品を製造した(キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の混合品の膨化品)。キノコクロレラ抽出物および植物発酵物の製造並びに膨化処理については、実施例1および実施例2と同様であるため、小麦発酵抽出物の製造についてのみ説明する。
(A)種菌の調整
(A−1)小麦粉0.5gに蒸留水5mlを加え懸濁し、上澄みをLブロス寒天培地に0.1ml添加し、37℃で一晩培養した。
(A−2)黄色のコロニーを単離し、通常の方法で菌を同定し、パントエア・アグロメランスを単離し、これを50%グリセロール溶液に懸濁し、冷凍庫に保存した。このストックの一部をLB寒天培地にとり、37℃に放置してパントエア・アグロメランスの独立コロニーを作成した。
(A−3)前もって(C−3)と同じ組成で調製しておいた小麦粉培地10mlに、(A−2)で小麦粉より単離しておいたパントエア・アグロメランスのコロニーを一つ加え37℃で一晩(12〜15時間)緩やかに撹拌し、発酵させて、小麦粉発酵用の種菌を準備した。
(B)溶液の調整
(B−1)2リットルの三角フラスコにリン酸第二ナトリウム・7結晶水64g、リン酸第一カリウム15g、塩化ナトリウム2.5g、塩化アンモニウム5gをとり、精製水を加え全量1リットルとした(無機塩類混合溶液)。
(B−2)塩化マグネシウム・2結晶水13.1gをとり、精製水を加え全量を100mlとした(塩化マグネシウム溶液)。
(B−3)塩化カルシウム11.1gをとり、精製水を加え全量を100mlとした(塩化カルシウム溶液)。
(B−4)4リットルの精製水を5リットルの三角フラスコにいれた(精製水)。
(B−5)上記の溶液、精製水はすべてオートクレーブ(TOMY
BS−325、120℃、20分)して滅菌処理を行った。
(C)小麦発酵抽出物の製造
(C−1)加水工程
1リットルの三角フラスコに小麦粉(日清製粉)24gをとり、精製水を加え全量600mlとした(小麦粉加水液)。
(C−2)アミラーゼ処理工程
これを(B−5)と同様にオートクレーブした後、α−アミラーゼ(SIGMA、Bacillus、タンパク質1mg当たり1500〜3000単位の酵素活性)3mgを加え、65℃の水浴で4〜12時間加熱した(小麦粉アミラーゼ処理液)。
(C−3)培地作成工程
調整した溶液等をそれぞれ表1に示した量、無菌的に滅菌した3リットルの坂口フラスコに入れ小麦粉培地とした。
Figure 2012085591
(C−4)発酵工程
小麦粉培地に種菌を全量加え37℃で撹拌しながら、20〜30時間発酵させた。発酵液のpHを測定し、アンモニア水を加え、pHを7に調整した。これに、150mlの小麦粉アミラーゼ処理液と無機塩類混合溶液37.5mlを無菌的に添加し、同様に発酵を20〜30時間行った。同じ操作をさらに、もう一度繰り返し、合計で65〜80時間発酵させた。
(C−5)回収工程
発酵させた小麦粉発酵溶液を遠心分離(日立、高速冷却遠心機
SCR−20B、5000rpm、20分間、4℃)し、沈殿を回収した。
(C−6)加熱抽出工程
回収した沈殿にリン酸緩衝液を加えて懸濁し、全量100mlとして、33mlずつ50ml遠心管に移し、沸騰水浴中で30分間加熱抽出した。加熱終了後、室温まで冷却し、本液を遠心分離(日立、高速冷却遠心機
SCR−20B、10000rpm、20分間、20℃)した。遠心後、淡黄色の上清82mlをデカントで別の容器に回収した。
(C−7)最終工程
回収した上清を濃縮した後、凍結乾燥にて粉末状とし、小麦発酵抽出物を得た。
(D)配合および膨化処理
キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物を1:1:1(質量比)の割合で混合した。その後、実施例1と同様の方法で膨化し、ダイエット食品を得た。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で得たキノコクロレラ抽出物(未膨化品)を比較例1とした。
(比較例2)
実施例2と同様の方法で得た植物発酵物(未膨化品)を比較例2とした。
(比較例3)
次のとおり比較例3の粉末試料を製造した(キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の混合品の未膨化品)。
(1)実施例1と同様の方法でキノコクロレラ抽出物を得た。実施例2と同様の方法で植物発酵物を得た。実施例3と同様の方法で小麦発酵抽出物を得た。
(2)それぞれを1:1:1の割合(質量比)で混合し、粉末試料を得た。
<評価例1>
実施例1〜3および比較例1〜3について下記の条件で栄養分の吸着試験を行った。
可溶性成分を除去し検体とした。具体的には、4.0gを100mg/mlの濃度でリン酸緩衝液に懸濁した後、50mlコニカルチューブに分注し、室温で遠心分離(クボタ、卓上遠心機5220、3000rpm、10分間)を行い、上清を可溶性成分として除去した。そして、沈殿に再度リン酸緩衝液を加え前記と同様の操作を行い、上清の糖定量の測定値(グルコース換算値)が、10μg/ml以下になるまでこれを繰り返し、得られた固形分を検体として回収した。
(A)脂溶性栄養分の吸着試験
脂溶性栄養分として、コレステロールおよびトリグリセリド(中性脂肪)について、吸着試験を行った。コレステロールまたはトリグリセリドの一定量を薬局方第2液(5mmol/Lコール酸(和光純薬工業)、10nMオレイン酸(和光純薬工業)を含むリン酸緩衝液pH6.8)と混ぜ、吸着能を評価したい検体を一定量(30mg/ml)加えた。37℃で60分振盪後、遠心分離により得られた上清中の残存栄養分を定量した。コレステロールおよびトリグリセリド濃度の測定は、BioVision社の測定キットの説明書に従った。
[式1]
残存栄養分の濃度/試験開始時の栄養分濃度×100=残存率(%)
100%−残存率(%)=吸着率(%)
実施例3および比較例3については、下記の条件でさらに栄養分の吸着試験を行った。
(B)水溶性栄養分の吸着試験
水溶性栄養分として、可溶性でんぷん、乳糖(ラクトース)、麦芽糖(マルトース)、ショ糖(スクロース)、グルコースの5種(全て和光純薬工業)について、吸着試験を行った。吸着試験の方法は、検体に、直接、糖質を添加したリン酸緩衝液を加え、一定時間、吸着された後に、溶液中の未吸着の糖質を除き、その後、沈殿にリン酸緩衝液を加え、加熱することで溶液中に遊離した糖質を測定するというものである。糖質の測定には、フェノール硫酸法を用いた。以下、具体的な方法を示す。
(B−1)吸着能を評価したい検体を10mg秤量し、17mlチューブに入れた。
(B−2)リン酸緩衝液を690μl加え、さらに300μlの各糖(10mg/ml)を含むリン酸緩衝液を加え、撹拌した。その後、1時間、37℃にて振盪した。
(B−3)マイクロ遠心機(日立、SCT15B)を用いて遠心分離(10000rpm、5分間)を行い、上清を除いた。
(B−4)沈殿に、リン酸緩衝液を1ml加え、撹拌した。その後、ブロックヒーターを用いて100℃に加熱し、20分間保持した。
(B−5)室温まで冷ました後、マイクロ遠心機(日立、SCT15B)を用いて遠心分離(10000rpm、5分間)を行い、上清を糖含量の測定に供した。測定は、n=3で実施した。
(B−6)
上記測定用の上清100μlを1.5mlプラスチックチューブに入れ、5%フェノール水溶液100μlを加え、ボルテックスミキサーで撹拌した。
(B−7)濃硫酸500μlを加え、フタをして、直ちにボルテックスミキサーで撹拌した。
(B−8)反応液の温度が室温まで下がった後、各反応液200μlを96穴マイクロプレートに移し、プレートリーダーにより、主波長490nm、副波長668nmの吸光度値を測定した(島津製作所、分光光度計UV−1700)。
(B−9)グルコースを標準品として0μg/ml、12.5μg/ml、25μg/ml、50μg/ml、75μg/ml、および、100μg/mlにより検量線を作成し、各検体の糖濃度をグルコース換算の値で求めた。
<評価結果1>
(A)脂溶性栄養分の吸着試験について
コレステロールの吸着率についての結果を表2に示した。また、トリグリセリドの吸着率についての結果を表3に示した。
Figure 2012085591
Figure 2012085591
コレステロールの吸着率は、実施例1のダイエット食品がその未膨化品である比較例1と比較して高い値を示した。実施例2と実施例3においては、その未膨化品である比較例2および比較例3と比較して差が見られなかった。しかし、実施例1〜3のいずれもがコレステロールに対する高い吸着率を示した。
トリグリセリド(中性脂肪)の吸着率は、実施例1〜3のいずれにおいてもその未膨化品である比較例1〜3と比較して高い値を示した。また、実施例1〜3のいずれもがトリグリセリドに対する高い吸着率を示した。
上記の結果から、実施例1〜3のダイエット食品は、コレステロールに対する高い吸着効果を有し、なおかつ、トリグリセリド(中性脂肪)についても高い吸着効果を有することが確認できた。
(B)水溶性栄養分の吸着試験について
可溶性でんぷん、乳糖(ラクトース)、麦芽糖(マルトース)、ショ糖(スクロース)、グルコースの吸着率についての結果を表4に示した。
Figure 2012085591
いずれの糖質においても、実施例3は、その未膨化品である比較例3と比較して高い吸着能を示した。この結果から糖質についても、膨化品のほうが未膨化品と比較してより高い吸着効果を有することが確認できた。
(実施例4)
次のとおり本実施例4のダイエット食品を製造した(錠剤)。
実施例3のダイエット食品72g、還元麦芽糖水飴(三菱商事フードテック)1000g、および、セルロース(旭化成)620gを混合し、整粒して顆粒を製造した。この顆粒を二酸化ケイ素(富士シリシア化学)18gおよびショ糖エステル(三菱化学フーズ)90gを加えて打錠用顆粒とし、打錠機を用いて打錠し、1錠が300mgの錠剤6000個を製造した。
<評価例2>
年齢20〜50歳で、BMIが25以上30未満(肥満1度)の健康な20人(男性10名、女性10名)をボランティアとして、ダイエット効果の評価試験に参加させた。各ボランティアのダイエット食品摂取前の体重を測定し、上記ダイエット食品を4週間毎日10錠ずつ摂取させた。そして、最後に摂取した翌日に体重を測定し、体重の減少率を下記式により算出した。なお、ボランティアには、朝・夕食前にそれぞれ5錠ずつ、1日合計10錠を摂取することだけを遵守させ、これまで摂取していた食事を制限する必要がないことを伝えた。
[式2]
(摂取4週間後の体重−摂取前の体重)/摂取前の体重×100=体重減少率(%)
<評価結果2>
その結果、体重減少率は、平均4.0%±1.0(標準誤差)であり、体重が減少する傾向が見られた。この結果は、本発明のダイエット食品が、ダイエット効果を有することを示している。
本発明は、コレステロールおよび中性脂肪を吸着し、そのまま排せつさせることで、ダイエット効果を生じさせるダイエット食品に関するものである。
食生活の変化に伴い、今や、我が国では肥満型およびかくれ肥満型体型の人々が2000万人を超え、そのおよそ半数が糖尿病などの生活習慣病を合併していることから大きな社会問題となっている。また、これにより従来のように美容のためだけでなく、生活習慣病の予防・改善のためにもダイエットを求める人々が増えている。そして、その多くは食事制限をすることなく、簡易にダイエットしたいと希望している。
このため、コレステロールを吸着し、そのまま排せつする作用のあることが知られているキトサンを用いた食事制限不要のダイエット食品が提案されている(特許文献1〜3)。
しかし、ダイエットにおいては、コレステロールの吸収を抑えるだけでなく、中性脂肪の吸収を抑えることも非常に重要である。このため、コレステロールおよび中性脂肪を吸着し、そのまま排せつさせる作用を有する安全で有効なダイエット食品の開発が強く望まれていた。
特開平11−346714号公報 特開平11−147828号公報 特開平6−7117号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コレステロール吸着効果を有するとともに中性脂肪吸着作用をも有するダイエット食品を提供することを目的としている。また、ダイエットにおいては、糖質の吸収を抑えることも重要であることから、本発明のさらに別の目的は、糖質吸着作用をも有するダイエット食品を提供することである。
請求項に係る発明のダイエット食品では、可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物と、少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物と、小麦粉をアミラーゼで処理した小麦粉アミラーゼ処理液をパントエア・アグロメランスによって発酵させて、同時にパントエア・アグロメランスを培養して得られた小麦発酵抽出物と、を混合し、エクストルーダーで膨化したことを特徴としている。
請求項に係る発明のダイエット食品では、請求項1に記載のダイエット食品において、可食キノコには、エリンギ、ハナビラタケ、ヒマラヤヒラタケ、アガリクス、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジのうち少なくとも1種が含まれていることを特徴としている。
本発明のダイエット食品は、すぐれたコレステロール吸着効果を有するとともに中性脂肪吸着作用をも有している。これにより、体内で吸着させたコレステロールおよび中性脂肪をそのまま体外に排せつさせることができる。また、本発明のダイエット食品は、糖質吸着作用をも有している。これにより、体内で吸着させた糖質をそのまま体外に排せつさせることができる。
以下の説明において、百分率の表示は、特に断りのない限り、質量による値である。本発明のダイエット食品は、キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物とを混合し、エクストルーダーで膨化することによって得られる。
まず、キノコクロレラ抽出物ついて説明する。このキノコクロレラ抽出物は、一例として、
(1)可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に水を加える加水工程と、
(2)使用する繊維分解酵素に適したpH値に調整し、繊維分解酵素を添加した後、繊維分解酵素に適した温度で適時時間(例えば1〜2時間)保持する繊維分解処理工程と、
(3)使用する蛋白質分解酵素に適したpH値に調整し、蛋白質分解酵素を添加した後、蛋白質分解酵素に適した温度で適時時間(例えば1〜2時間)保持する蛋白質分解処理工程と、
(4)品温を高くして両酵素を失活させる酵素失活工程と、
(5)固形分を除去するろ過工程と、
(6)ろ液を濃縮し、凍結乾燥によって粉末状にする最終工程と、
を経て製造される。
可食キノコは、エリンギ、ハナビラタケ、ヒマラヤヒラタケ、アガリクス、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジが好ましいが、これらに限定されるものではなく、少なくとも毒キノコでなければ使用可能である。可食キノコを粉砕品とするのは、繊維分解酵素による繊維分解処理および蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理を効率よく行うためである。クロレラ粉末についても同様である。なお、これに該当する市販のキノコクロレラ抽出物としては、例えば、株式会社ASP製のキノコモス(登録商標)などが挙げられる。
繊維分解処理工程では、繊維分解酵素が活性を呈して、可食キノコ粉砕品およびクロレラ粉末の細胞壁などの繊維を分解してβ−グルカン等が生成される。また、蛋白質分解処理工程では、蛋白質分解酵素が活性を呈して、可食キノコ粉砕品およびクロレラ粉末の蛋白質を分解してペプチドやアミノ酸が生成される。繊維分解酵素による繊維分解処理と蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理の順番を入れ替えてもキノコクロレラ抽出物を得ることは可能であるが、繊維分解処理を先行したほうが良い。繊維分解酵素は公知のものを使用すればよく、蛋白質分解酵素も同様である。
つぎに、植物発酵物について説明する。この植物発酵物は、一例として、
(1)植物素材に水を加え混合する加水工程と、
(2)原料を蒸すための加熱工程と、
(3)種切りに適した温度に冷却し、発酵菌を接種した後、適温で適時時間(例えば1〜3日)保持する発酵工程と、
(4)殺菌のために加熱する殺菌工程と、
(5)乾燥させ粉砕し、ふるいにかける分級工程と、
(6)殺菌工程と、
を経て製造される。
可食植物素材は、可食植物の根、幹、葉、花、果実など可食部の粉砕物、乾燥物、抽出物またはその乾燥粉末(エキス末)であり、1種類以上の部位を混合して使用しても良い。使用する可食植物は、大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを必須とし、その他に可食植物素材を加える場合は、あわ、ひえ、きび、たかきび、紫黒米、米粉、ワカメ、ノブドウ、ウコンなどが好ましいが、これらに限定されるものではない。また、植物由来の発酵物を用いても良い。
酵工程に用いる発酵菌は、麹菌が好ましいが、これに限定されるものではない。分級工程に用いるふるいは、粉砕物が微細化されればよく、粒度は特に限定されないが、30メッシュパス95%以上であることが好ましい。
つぎに、小麦発酵抽出物について説明する。この小麦発酵抽出物は、一例として、
(1)0.05〜10%の濃度になるように小麦粉を水に懸濁する加水工程と、
(2)1リットルあたり10〜50000単位アミラーゼを加えて10℃〜80℃で1〜24時間保温して、小麦でん粉を部分消化させるアミラーゼ処理工程と、
(3)予め調整した無機塩類混合溶液、塩化マグネシウム溶液、および、塩化カルシウム溶液を適量混合し、水を加え、0.1〜5%の小麦粉を含む懸濁液とする培地作成工程と、
(4)予め単離したパントエア・アグロメランスを添加し、1〜40℃で6時間から一週間発酵させる発酵工程と、
(5)発酵を終了させ、遠心分離(1000〜5000rpm、10〜60分間)等の操作により固形分を沈殿物として回収する回収工程と、
(6)回収した沈殿物を水または塩類緩衝液等で懸濁し、これを80〜140℃で10分から6時間保持して加熱抽出した後、遠心分離やろ過によって固形分を除去する加熱抽出工程と、
(7)ろ液を濃縮した後凍結乾燥にて粉末状にする最終工程と、
を経て製造される。
加水工程では小麦粉を水に懸濁した後、オートクレープ等によって減菌処理を行うことが好ましい。
培地作成工程における無機塩類混合溶液は、0.5〜10%のリン酸第二ナトリウム、0.05〜5%のリン酸第一カリウム、0.05〜5%の塩化ナトリウム、および、0.05〜5%の塩化アンモニウムにより調整する。塩化マグネシウム溶液は、0.2〜3モルに調整する。塩化カルシウム溶液は、0.2〜3モルに調整する。なお、無機塩類混合溶液に代えて0.05〜5%の食塩、および、0.005〜1モルのリン酸緩衝液を用いても良い。これらの溶液については、オートクレープ等によって減菌処理を行うことが好ましい。また、作成された懸濁液については、アルカリ溶液や酸性溶液を加えpHを中性にするのが好ましい。
発酵工程に使用するパントエア・アグロメランスは、以下の方法により小麦粉より単離することができる。小麦粉を水に懸濁し、上澄み液をLブロス寒天培地に塗り広げ培養を行うと、微生物のコロニーが出現する。これらのコロニーを定法により微生物の同定を行う。例えば、グラム染色陰性、グルコース嫌気的代謝反応陽性、オキシダーゼ活性陰性のコロニーを選択し、さらに、IDテスト・EB-20(日水製薬)等を用いて、スタンダードのパントエア・アグロメランスと同じ性質を有するものを選択する。スタンダードとなるパントエア・アグロメランスは理化学研究所生物基盤研究部微生物系統保存施設より入手することができる。なお、一度、単離同定すれば、この菌を50%グリセロール等で保存することが可能である。
発酵工程では、場合によっては静置や震盪しても良い。また、数時間おきに撹拌を行うのも良い。発酵途中に適宜アルカリ溶液を加え、pHを中性にすることや、小麦粉懸濁液や無機塩類混合溶液を添加することも良い。
加熱抽出工程の後、さらに簡便な精製を追加しても良い。具体的には、加熱抽出したエキスに、最終濃度0.05〜1モル/lになるように塩化ナトリウム等の塩を加え、その後、エタノール等の溶媒をエキスの1〜3倍量添加すると沈殿が生じる。これを遠心分離機等で回収するのである。この沈殿をさらに、エタノール等の溶媒で洗浄しても良い。この沈殿を乾燥させれば、粉末とすることもできる。
キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の配合割合は、特に限定されないが、乾燥質量比でキノコクロレラ抽出物29〜37%、植物発酵物29〜37%、小麦発酵抽出物26〜42%が好ましく、キノコクロレラ抽出物33%、植物発酵物33%、小麦発酵抽出物33%、すなわち1:1:1がより好ましい。
つぎに、エクストルーダーによる膨化について説明する。エクストルーダーは、1軸型であっても2軸型であっても良いが、2軸型のほうが好ましい。エクストルーダーによる膨化処理は、一例として、エクストルーダーにキノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の混合物を入れ、撹拌しながら、加湿・加熱・加圧する工程と、加熱・加圧等の処理をしたものをダイと呼ばれる部分の穴から押し出す工程と、ダイから押し出されたものをカッターで粒状にし、乾燥させる工程と、乾燥後、粉砕する工程とからなる。
膨化処理では、加湿は必須である。これは、適当な量の水分が存在することで、ダイから押し出される際に水蒸気により十分に膨化することができるからである。水分量は十分に膨化されれば特に限定されないが、1〜50%が好ましく、8〜12%がより好ましい。なお、押し出し後の乾燥は必須ではない。湿った状態であっても、微細化することはできるからである。乾燥させる場合には、通常、温風乾燥法が用いられる。
膨化処理の条件は十分に膨化されれば特に限定されないが、スクリュー回転数50〜300rpm、バレル温度50〜200℃、加圧力0.5〜30MPaが好ましい。
粉砕は、通常、粉砕機を用いて行う。粉砕物は、微細化されればよく、粒度は特に限定されないが、汎用性向上、特に飲料等の用途を考慮すると、200メッシュパス(目開き75μm)95%以上であることが好ましい。
本発明のダイエット食品は、そのままかあるいは必要に応じて、通常食品に用いられる種々の添加剤を加えても良い。このような添加剤としては、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物などが挙げられる。例えば、栄養補助剤として、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、レシチンなどを加え、さらに糖液や調味料を加えて、味を整えても良い。これらは、必要に応じて、ハードカプセル、ソフトカプセルのようなカプセル剤、錠剤、もしくは丸剤の形状に成形され、または粉末状、顆粒状、飴状、ゲル状、液状などの形態にすることができる。また、各種食品に適宜配合して使用しても良く、例えばビスケット等に配合しても良い。
本発明のダイエット食品の1日の摂取量は、特に限定されないが、20〜300mgが好ましく、60〜120mgがより好ましい。これを数回に分けて摂取しても良い。また、摂取時間は、食前30分〜食後30分が好ましく、食前30分がより好ましい。
以下、本発明を参考例、実施例および比較例をあげて更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろんこれだけに限定されるものではない。
参考例1)
次のとおり参考例1のダイエット食品を製造した(キノコクロレラ抽出物膨化品)。
(1)加水工程
エリンギ90%、ハナビラタケ6%、ヒマラヤタケ4%の混合粉砕物15kgと、クロレラ粉末15kgとを混合し、水を加えて増量して加熱した。品温90℃に達したところで加熱を終了し、その後40℃に保持した。
(2)繊維分解処理工程
繊維分解酵素のためのpH調整を行った。ここでは繊維分解酵素としてセルラーゼを使用するので、pH4.5に調整した。続いてセルラーゼAを1.7kg(クロレラ粉末の11.4%)添加した。その後、品温を40℃に保ち、2時間経過するのを待った。
(3)蛋白質分解処理工程
蛋白質分解酵素のためのpH調整を行った。ここでは蛋白質分解酵素としてパンクレアチンを使用するので、pH8.0に調整した。続いてパンクレアチンFを1.7kg(クロレラ粉末の11.4%)添加した。その後、品温を45℃に保ち、2時間経過するのを待った。
(4)酵素失活工程
品温が80℃に達するまで加熱して酵素を失活させた。
(5)ろ過工程
珪藻土ろ過により固形分を除去した。
(6)最終工程
ろ液を減圧濃縮、加熱減菌し、凍結乾燥して、キノコクロレラ抽出物を得た。
(7)膨化処理工程
膨化処理は、二軸型エクストルーダー(スエヒロEPM社製)により行った。キノコクロレラ抽出物のフィード量を10kg/時、添加水量を1kg/時、スクリュー回転数を100rpm、加圧力を1.3MPaとし、加圧・加熱処理を行った。このときの中間バレル温度は80℃、先端バレル温度は100℃、ダイプレート温度は100℃であった。ダイから押し出すことで膨化させた後、乾燥させ、200メッシュパス95%以上に粉砕し、ダイエット食品を得た。
参考例2)
次のとおり参考例2のダイエット食品を製造した(植物発酵物の膨化品)。
(1)加水工程
大麦84.5%、あわ2.5%、ひえ2.5%、きび2.5%、たかきび1.5%、紫黒米1.5%、米粉1%、高麗人参エキス0.5%、アロエエキス0.5%、ヨモギエキス0.5%、クマザサエキス0.5%、月桃葉エキス0.5%、カリンエキス0.5%、ノブドウエキス0.5%、ウコンエキス0.5%の植物素材30kgに水10kgを加え混合した。
(2)加熱工程
原料を蒸すために品温を120度に加熱し、60分間保持した。
(3)発酵工程
40℃まで冷却し、麹菌3gを接種した。その後品温を40℃に保持したままで、2日間経過するのを待った。
(4)殺菌工程
殺菌のために品温を120度に加熱し、60分間保持した。
(5)分級工程
乾燥室(40℃)において1日間乾燥させた後、トルネード式粉砕機によって粉砕し、50メッシュパス95%以上にふるい分けした。
(6)殺菌工程
乾燥機(110℃)によって、18時間殺菌し、植物発酵物を得た。
(7)膨化処理工程
参考例1と同様であるため省略する。
(実施例
次のとおり本実施例のダイエット食品を製造した(キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の混合品の膨化品)。キノコクロレラ抽出物および植物発酵物の製造並びに膨化処理については、参考例1および参考例2と同様であるため、小麦発酵抽出物の製造についてのみ説明する。
(A)種菌の調整
(A−1)小麦粉0.5gに蒸留水5mlを加え懸濁し、上澄みをLブロス寒天培地に0.1ml添加し、37℃で一晩培養した。
(A−2)黄色のコロニーを単離し、通常の方法で菌を同定し、パントエア・アグロメランスを単離し、これを50%グリセロール溶液に懸濁し、冷凍庫に保存した。このストックの一部をLB寒天培地にとり、37℃に放置してパントエア・アグロメランスの独立コロニーを作成した。
(A−3)前もって(C−3)と同じ組成で調製しておいた小麦粉培地10mlに、(A−2)で小麦粉より単離しておいたパントエア・アグロメランスのコロニーを一つ加え37℃で一晩(12〜15時間)緩やかに撹拌し、発酵させて、小麦粉発酵用の種菌を準備した。
(B)溶液の調整
(B−1)2リットルの三角フラスコにリン酸第二ナトリウム・7結晶水64g、リン酸第一カリウム15g、塩化ナトリウム2.5g、塩化アンモニウム5gをとり、精製水を加え全量1リットルとした(無機塩類混合溶液)。
(B−2)塩化マグネシウム・2結晶水13.1gをとり、精製水を加え全量を100mlとした(塩化マグネシウム溶液)。
(B−3)塩化カルシウム11.1gをとり、精製水を加え全量を100mlとした(塩化カルシウム溶液)。
(B−4)4リットルの精製水を5リットルの三角フラスコにいれた(精製水)。
(B−5)上記の溶液、精製水はすべてオートクレーブ(TOMY
BS−325、120℃、20分)して滅菌処理を行った。
(C)小麦発酵抽出物の製造
(C−1)加水工程
1リットルの三角フラスコに小麦粉(日清製粉)24gをとり、精製水を加え全量600mlとした(小麦粉加水液)。
(C−2)アミラーゼ処理工程
これを(B−5)と同様にオートクレーブした後、α−アミラーゼ(SIGMA、Bacillus、タンパク質1mg当たり1500〜3000単位の酵素活性)3mgを加え、65℃の水浴で4〜12時間加熱した(小麦粉アミラーゼ処理液)。
(C−3)培地作成工程
調整した溶液等をそれぞれ表1に示した量、無菌的に滅菌した3リットルの坂口フラスコに入れ小麦粉培地とした。
Figure 2012085591
(C−4)発酵工程
小麦粉培地に種菌を全量加え37℃で撹拌しながら、20〜30時間発酵させた。発酵液のpHを測定し、アンモニア水を加え、pHを7に調整した。これに、150mlの小麦粉アミラーゼ処理液と無機塩類混合溶液37.5mlを無菌的に添加し、同様に発酵を20〜30時間行った。同じ操作をさらに、もう一度繰り返し、合計で65〜80時間発酵させた。
(C−5)回収工程
発酵させた小麦粉発酵溶液を遠心分離(日立、高速冷却遠心機
SCR−20B、5000rpm、20分間、4℃)し、沈殿を回収した。
(C−6)加熱抽出工程
回収した沈殿にリン酸緩衝液を加えて懸濁し、全量100mlとして、33mlずつ50ml遠心管に移し、沸騰水浴中で30分間加熱抽出した。加熱終了後、室温まで冷却し、本液を遠心分離(日立、高速冷却遠心機
SCR−20B、10000rpm、20分間、20℃)した。遠心後、淡黄色の上清82mlをデカントで別の容器に回収した。
(C−7)最終工程
回収した上清を濃縮した後、凍結乾燥にて粉末状とし、小麦発酵抽出物を得た。
(D)配合および膨化処理
キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物を1:1:1(質量比)の割合で混合した。その後、参考例1と同様の方法で膨化し、ダイエット食品を得た。
(比較例1)
参考例1と同様の方法で得たキノコクロレラ抽出物(未膨化品)を比較例1とした。
(比較例2)
参考例2と同様の方法で得た植物発酵物(未膨化品)を比較例2とした。
(比較例3)
次のとおり比較例3の粉末試料を製造した(キノコクロレラ抽出物と植物発酵物と小麦発酵抽出物の混合品の未膨化品)。
(1)参考例1と同様の方法でキノコクロレラ抽出物を得た。参考例2と同様の方法で植物発酵物を得た。実施例と同様の方法で小麦発酵抽出物を得た。
(2)それぞれを1:1:1の割合(質量比)で混合し、粉末試料を得た。
<評価例1>
参考例1〜2、実施例1および比較例1〜3について下記の条件で栄養分の吸着試験を行った。
可溶性成分を除去し検体とした。具体的には、4.0gを100mg/mlの濃度でリン酸緩衝液に懸濁した後、50mlコニカルチューブに分注し、室温で遠心分離(クボタ、卓上遠心機5220、3000rpm、10分間)を行い、上清を可溶性成分として除去した。そして、沈殿に再度リン酸緩衝液を加え前記と同様の操作を行い、上清の糖定量の測定値(グルコース換算値)が、10μg/ml以下になるまでこれを繰り返し、得られた固形分を検体として回収した。
(A)脂溶性栄養分の吸着試験
脂溶性栄養分として、コレステロールおよびトリグリセリド(中性脂肪)について、吸着試験を行った。コレステロールまたはトリグリセリドの一定量を薬局方第2液(5mmol/Lコール酸(和光純薬工業)、10nMオレイン酸(和光純薬工業)を含むリン酸緩衝液pH6.8)と混ぜ、吸着能を評価したい検体を一定量(30mg/ml)加えた。37℃で60分振盪後、遠心分離により得られた上清中の残存栄養分を定量した。コレステロールおよびトリグリセリド濃度の測定は、BioVision社の測定キットの説明書に従った。
[式1]
残存栄養分の濃度/試験開始時の栄養分濃度×100=残存率(%)
100%−残存率(%)=吸着率(%)
実施例および比較例3については、下記の条件でさらに栄養分の吸着試験を行った。
(B)水溶性栄養分の吸着試験
水溶性栄養分として、可溶性でんぷん、乳糖(ラクトース)、麦芽糖(マルトース)、ショ糖(スクロース)、グルコースの5種(全て和光純薬工業)について、吸着試験を行った。吸着試験の方法は、検体に、直接、糖質を添加したリン酸緩衝液を加え、一定時間、吸着された後に、溶液中の未吸着の糖質を除き、その後、沈殿にリン酸緩衝液を加え、加熱することで溶液中に遊離した糖質を測定するというものである。糖質の測定には、フェノール硫酸法を用いた。以下、具体的な方法を示す。
(B−1)吸着能を評価したい検体を10mg秤量し、17mlチューブに入れた。
(B−2)リン酸緩衝液を690μl加え、さらに300μlの各糖(10mg/ml)を含むリン酸緩衝液を加え、撹拌した。その後、1時間、37℃にて振盪した。
(B−3)マイクロ遠心機(日立、SCT15B)を用いて遠心分離(10000rpm、5分間)を行い、上清を除いた。
(B−4)沈殿に、リン酸緩衝液を1ml加え、撹拌した。その後、ブロックヒーターを用いて100℃に加熱し、20分間保持した。
(B−5)室温まで冷ました後、マイクロ遠心機(日立、SCT15B)を用いて遠心分離(10000rpm、5分間)を行い、上清を糖含量の測定に供した。測定は、n=3で実施した。
(B−6)
上記測定用の上清100μlを1.5mlプラスチックチューブに入れ、5%フェノール水溶液100μlを加え、ボルテックスミキサーで撹拌した。
(B−7)濃硫酸500μlを加え、フタをして、直ちにボルテックスミキサーで撹拌した。
(B−8)反応液の温度が室温まで下がった後、各反応液200μlを96穴マイクロプレートに移し、プレートリーダーにより、主波長490nm、副波長668nmの吸光度値を測定した(島津製作所、分光光度計UV−1700)。
(B−9)グルコースを標準品として0μg/ml、12.5μg/ml、25μg/ml、50μg/ml、75μg/ml、および、100μg/mlにより検量線を作成し、各検体の糖濃度をグルコース換算の値で求めた。
<評価結果1>
(A)脂溶性栄養分の吸着試験について
コレステロールの吸着率についての結果を表2に示した。また、トリグリセリドの吸着率についての結果を表3に示した。
Figure 2012085591
Figure 2012085591
コレステロールの吸着率は、参考例1のダイエット食品がその未膨化品である比較例1と比較して高い値を示した。参考例2と実施例においては、その未膨化品である比較例2および比較例3と比較して差が見られなかった。しかし、参考例1〜2および実施例1のいずれもがコレステロールに対する高い吸着率を示した。
トリグリセリド(中性脂肪)の吸着率は、参考例1〜2および実施例1のいずれにおいてもその未膨化品である比較例1〜3と比較して高い値を示した。また、参考例1〜2および実施例1のいずれもがトリグリセリドに対する高い吸着率を示した。
上記の結果から、参考例1〜2および実施例1のダイエット食品は、コレステロールに対する高い吸着効果を有し、なおかつ、トリグリセリド(中性脂肪)についても高い吸着効果を有することが確認できた。
(B)水溶性栄養分の吸着試験について
可溶性でんぷん、乳糖(ラクトース)、麦芽糖(マルトース)、ショ糖(スクロース)、グルコースの吸着率についての結果を表4に示した。
Figure 2012085591
いずれの糖質においても、実施例は、その未膨化品である比較例3と比較して高い吸着能を示した。この結果から糖質についても、膨化品のほうが未膨化品と比較してより高い吸着効果を有することが確認できた。
(実施例4)
次のとおり本実施例のダイエット食品を製造した(錠剤)。
実施例のダイエット食品72g、還元麦芽糖水飴(三菱商事フードテック)1000g、および、セルロース(旭化成)620gを混合し、整粒して顆粒を製造した。この顆粒を二酸化ケイ素(富士シリシア化学)18gおよびショ糖エステル(三菱化学フーズ)90gを加えて打錠用顆粒とし、打錠機を用いて打錠し、1錠が300mgの錠剤6000個を製造した。
<評価例2>
年齢20〜50歳で、BMIが25以上30未満(肥満1度)の健康な20人(男性10名、女性10名)をボランティアとして、ダイエット効果の評価試験に参加させた。各ボランティアのダイエット食品摂取前の体重を測定し、上記ダイエット食品を4週間毎日10錠ずつ摂取させた。そして、最後に摂取した翌日に体重を測定し、体重の減少率を下記式により算出した。なお、ボランティアには、朝・夕食前にそれぞれ5錠ずつ、1日合計10錠を摂取することだけを遵守させ、これまで摂取していた食事を制限する必要がないことを伝えた。
[式2]
(摂取4週間後の体重−摂取前の体重)/摂取前の体重×100=体重減少率(%)
<評価結果2>
その結果、体重減少率は、平均4.0%±1.0(標準誤差)であり、体重が減少する傾向が見られた。この結果は、本発明のダイエット食品が、ダイエット効果を有することを示している。

Claims (4)

  1. 可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物を、エクストルーダーで膨化したことを特徴とするダイエット食品。
  2. 少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物を、エクストルーダーで膨化したことを特徴とするダイエット食品。
  3. 可食キノコの粉砕品とクロレラ粉末との混合物に、繊維分解酵素による分解処理と、蛋白質分解酵素による蛋白質分解処理とを施して得られるキノコクロレラ抽出物と、
    少なくとも大麦、高麗人参、アロエ、ヨモギ、クマザサ、月桃葉、カリンを含んだ複数の可食植物素材を発酵させて得られる植物発酵物と、
    小麦粉をアミラーゼで処理した小麦粉アミラーゼ処理液をパントエア・アグロメランスによって発酵させて、同時に該パントエア・アグロメランスを培養して得られた小麦発酵抽出物と、
    を混合し、エクストルーダーで膨化したことを特徴とするダイエット食品。
  4. 請求項1または3において、
    前記可食キノコには、エリンギ、ハナビラタケ、ヒマラヤヒラタケ、アガリクス、シイタケ、エノキタケ、ブナシメジのうち少なくとも1種が含まれていることを特徴とするダイエット食品。
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