JP2012085485A - 回転機の制御装置および回転機の制御システム - Google Patents

回転機の制御装置および回転機の制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】回転数および電圧値が変化しても、従来よりもトルク応答性を向上させる。
【解決手段】回転機(電動機50等)の制御装置20において、電動機50の回転数Nおよび電力変換回路40に入力する電圧値Vdcに基づいて制御ゲインを設定するゲイン設定器23と、少なくとも積分要素を含み、トルク指令Tとトルクとの偏差とゲイン設定器23で設定される制御ゲインとに基づいてフィードバック制御を行い電力変換回路40が出力する電圧の位相を示す電圧位相指令θを出力するフィードバック制御器24と、フィードバック制御器24から出力される電圧位相指令θに基づいてスイッチング素子の制御を行う制御信号Scを生成して電力変換回路40に出力するスイッチング信号生成器25とを有する構成とした。回転数Nや電圧値Vdcが変化しても適切な制御ゲインが設定され、トルク応答性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、供給される電圧を電力変換回路で変換して回転機に伝達する際、トルク指令値に基づいてスイッチング素子の制御を行うことで回転機の実トルクを制御する回転機の制御装置および回転機の制御システムに関する。
従来では、回転機の実トルク(実際のトルク)をトルク指令値(要求トルク)に制御するに際し、高い電圧利用率が要求される領域においても回転機の制御性を高く維持する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。この技術では、回転機に対するトルク指令値および回転機の回転数(回転速度)に基づいて、ノルム設定手段が回転2相座標系における電力変換回路が出力する電圧ベクトルのノルム(電圧指令振幅)を設定し、位相設定手段が実トルクとトルク指令値との差に基づいて、回転2相座標系における電力変換回路が出力する電圧の位相を設定する。電圧ベクトルのノルムはトルク指令値に制御するためのフィードフォワード操作量として機能し、回転機の実トルクがトルク指令値に追従する。
特開2009−232531号公報
しかし、実際の回転機では、電力変換回路が出力する電圧の位相に対し、トルクの傾きが回転機の回転数または電力変換回路が出力する電圧ベクトルのノルム(電圧指令振幅)に応じて特性が変化する。特性の変化に伴ってトルク応答性がばらつくという問題点があった。特に、回転機の回転数が高くなるにつれてトルク応答性が悪化し、上記電圧値が低くなるにつれてトルク応答性が悪化する。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、回転数および電圧指令振幅が変化しても、従来よりもトルク応答性を向上させることができる回転機の制御装置および回転機の制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、供給される電圧を電力変換回路で変換して回転機に伝達する際、トルク指令値に基づいて前記電力変換回路に含まれるスイッチング素子の制御を行うことにより、前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置において、前記回転機の回転数、前記電力変換回路に入力する電圧値、電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上に基づいて、制御ゲインを設定するゲイン設定器と、少なくとも積分要素を含み、前記トルク指令値と前記トルクとの偏差と、前記ゲイン設定器で設定される制御ゲインとに基づいてフィードバック制御を行い、前記電力変換回路が出力する電圧の位相を示す電圧位相指令を出力するフィードバック制御器と、前記フィードバック制御器から出力される電圧位相指令に基づいて、前記スイッチング素子の制御を行う制御信号を生成して前記電力変換回路に出力するスイッチング信号生成器と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、ゲイン設定器が回転数、電圧値、電圧指令振幅(ノルム)およびトルク指令値のうちで一つ以上に基づいて制御ゲインを設定し、フィードバック制御器が偏差と制御ゲインとに基づいてフィードバック制御を行う。回転数および電圧指令振幅に応じて回転機の特性が変化するが、電力変換回路に入力する電圧値に応じて、出力できる電圧指令振幅が変化するため、電力変換回路に入力する電圧値に応じて回転機の特性が変化する。なお、電力変換回路の出力電圧が電圧指令値に追従するように電力変換回路を制御(変調率を制御)するため、変調率により実出力電圧振幅は若干変化するものの、実質利用する変調率が高い状況においては、変調率の変化による特性の変化は小さいため、電力変換回路に入力する電圧値により回転機の特性が変化するとみなすことができる。また、上述している特許文献1の技術のように、トルク指令値および回転機の回転数に基づいて、ノルム設定手段が回転2相座標系における電力変換回路が出力する電圧ベクトルのノルム(電圧指令振幅)を決定する制御方法においては、トルク指令に基づいて電圧指令振幅が変化するため、トルク指令値により回転機の特性が変化するとみなすことができる。回転数、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値のうちで一つ以上に応じて特性が変化しても、ゲイン設定器によって適切な制御ゲインが設定されるので、トルク応答性を向上させることができる。言い換えれば、回転数、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値のいずれが変化しても同等のトルク応答性が得られる。
なお、「トルク指令値」は目標値として指令されるトルク値を意味し、「目標トルク」や「要求トルク」等と同義である。「トルク」は、回転機に生じている実際のトルク値を意味し、「出力トルク」等と同義である。「回転機」は、例えば電動機(モータ),発電機,発電電動機等が該当する。「フィードバック制御器」は、トルク指令値とトルクとの偏差を入力し、制御ゲインに基づいて「PI制御」や「PID制御」等を行う。「制御ゲイン」はフィードバック制御を行う際に必要となるゲインを意味し、例えば比例ゲインや積分ゲイン等が該当する。「スイッチング素子」には、制御信号に基づいてオン/オフを制御可能な任意の素子を適用できる。例えば、FET(具体的にはMOSFET,JFET,MESFET等)、IGBT、GTO、パワートランジスタ等が該当する。
請求項2に記載の発明は、前記ゲイン設定器は、前記回転数が高くなるにつれて前記制御ゲインを増加するように設定し、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上が低くなるにつれて前記制御ゲインを増加するように設定することを特徴とする。この構成によれば、回転数、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値に応じた適切な制御ゲインが設定されるので、従来よりも確実にトルク応答性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上と、前記制御ゲインとの関係を規定するゲイン情報を記録する記録媒体を有し、前記ゲイン設定器は、前記記録媒体に記録された前記ゲイン情報を参照し、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上に対応する前記制御ゲインを特定して設定することを特徴とする。この構成によれば、ゲイン情報を参照することで、回転数、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値のいずれかに対応する制御ゲインが簡単に得られる。算術処理を行わずに済むので、処理負荷を抑制した上で、トルク応答性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記ゲイン設定器は、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上の基準値を規定し、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上の値と前記基準値との比に基づいて前記制御ゲインを設定することを特徴とする。この構成によれば、比を算出するだけで、対応する制御ゲインが素早く得られる。簡単な算術処理で済むので、処理負荷を抑制した上で、トルク応答性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、回転機の制御システムにおいて、請求項1から4のいずれか一項に記載の回転機の制御装置と、前記電力変換回路とを有することを特徴とする。この構成によれば、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値のうちいずれかが変化しても、従来よりはトルク応答性が向上する回転機の制御システムを提供することができる。
回転機の制御装置にかかる構成例を示す模式図である。 ゲイン設定器およびフィードバック制御器の構成例を示す模式図である。 回転機の制御システムにかかる構成例を示す模式図である。 フィードバック制御処理の手続き例を示すフローチャートである。 電圧位相(q軸基準)とトルクの関係例を示すグラフ図である。 電圧値とトルク/電圧位相との関係を示すグラフ図である。 電圧位相(q軸基準)とトルクの関係例を示すグラフ図である。 回転数とトルク/電圧位相との関係を示すグラフ図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的な接続を意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示してはいない。連続符号は記号「〜」を用いて簡略化する。例えば「スイッチング素子Q1〜Q6」は「スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6」を意味する。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。
回転機の制御装置にかかる構成例について、各々模式図で示す図1および図2を参照しながら説明する。本形態では、「回転機」として三相の電動機である永久磁石同期電動機(図面では「M」と記載する)を適用する。詳しくは、突極型の永久磁石同期電動機(IPMSM)である。
図1に示す制御装置20は、供給される電圧を電力変換回路42(図3を参照)で変換して電動機50に伝達する機能を担う。この機能には、トルク指令値Tに基づいて電力変換回路42に含まれるスイッチング素子Q1〜Q6(図3を参照)の制御を行うことにより、電動機50のトルクTを制御する機能を含む。制御装置20は、記録媒体21,ゲイン設定器23,フィードバック制御器24,スイッチング信号生成器25,回転数演算器26などを有する。各要素の構成は記録媒体21を除いて任意である。例えば、CPU(マイコンを含む)によってソフトウェア制御を行う構成でもよく、IC(LSIやゲートアレイ等を含む)やトランジスタ等の電子部品を用いてハードウェア制御を行う構成でもよい。
記録媒体21は、ゲイン情報21aおよびマップ21bのうち一方または双方を少なくとも記録可能な任意の媒体が用いられる。例えばROM,EEPROM,光磁気ディスク等のような不揮発性メモリが望ましい。ゲイン情報21aは、回転数N、電力変換回路42に入力する電圧値(以下では「電圧値Vdc」と呼ぶ。)、電圧指令振幅に相当するノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一つ以上と、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiとの関係を規定する情報である。規定する形式は任意であり、マップ形式やテーブル形式等が該当する。ゲイン設定器23およびフィードバック制御器24については後述する(図2を参照)。スイッチング信号生成器25は、フィードバック制御器24から出力される電圧位相指令θ(さらにはノルムVn)に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q6の制御を行う制御信号Scを生成して電力変換回路42に出力する。制御信号Scには、本形態ではパルス幅変調(PWM)信号を用いる。電圧位相指令θは、電力変換回路42が出力する電圧の位相である。ノルムVn(電圧指令振幅)は、回転二相座標系における電力変換回路42の出力電圧ベクトル(もしくはベクトルの大きさ)である。回転数演算器26は、レゾルバ51(図1,図3を参照)から出力される電気角θに基づいて回転数Nを演算して出力する機能を担う。
図2には、ゲイン設定器23およびフィードバック制御器24の構成例を示す。ゲイン設定器23は、フィードバック制御を行うための制御ゲイン(すなわち比例ゲインKpや積分ゲインKi等)を増減して設定し出力する機能を担う。フィードバック制御器24は、少なくとも積分要素を含み、トルク指令値TとトルクTとの偏差ΔTと、ゲイン設定器23で設定し出力されるゲインとに基づいてフィードバック制御を行う機能を担う。フィードバック制御に従って、電圧位相指令θ(さらにはノルムVn)を出力する。
ゲイン設定器23は、ゲイン算定部23aおよびゲイン参照部23bのうちで一方または双方を有する。例えば積分ゲインKiの設定は、回転数Nが高くなるにつれて積分ゲインKiを増加するように設定する。その反面、回転数Nが低くなるにつれて積分ゲインKiを減少するように設定する。また、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上が低くなるにつれて積分ゲインKiを増加するように設定する。その反面、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上が高くなるにつれて積分ゲインKiを減少するように設定する。比例ゲインKpは、上記積分ゲインKiと同様にして設定を行う。
ゲイン算定部23aは、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一つ以上の値と基準値との比に基づいて、制御ゲインを設定する。比は、回転数Nと基準回転数N_baseとの回転数比(すなわちN/N_base)、電圧値Vdcと基準電圧値Vdc_baseとの電圧値比(すなわちVdc_base/Vdc)、ノルムVnと基準ノルムVn_baseとのノルム比(すなわちVn_base/Vn)、トルク指令値Tと基準トルク指令値T_baseとのトルク指令値比(すなわちT_base/T)のうちで一以上が該当する。
基準回転数N_baseは、電動機50の基準となる回転数(例えば定格回転数等)である。基準電圧値Vdc_baseは、電力変換回路42に供給される電圧の基準となる電圧値(例えば図3に示すコンバータ回路41の定格電圧値等)である。基準ノルムVn_baseは、ノルムVnの基準となる電圧指令振幅である。基準トルク指令値T_baseは、トルク指令値Tの基準となるトルク指令値である。
ゲイン算定部23aによる算定式の一例を次の式(1)および式(2)に示す。式(1)は積分ゲインKiを求める算定式であり、式(2)は比例ゲインKpを求める算定式である。なお、制御ゲインの基準となる基準積分ゲインを「Ki_base」とし、基準比例ゲインを「Kp_base」とする。
Figure 2012085485
上述した式(1)および式(2)は回転数比と電圧値比とを用いた例であるが、ノルム比やトルク指令値比をさらに用いてもよい。そこで、ノルム比を用いる算定式の一例を次の式(3)と式(4)に示し、トルク指令値比を用いる算定式の一例を次の式(5)と式(6)に示す。式(3)および式(5)は積分ゲインKiを求める算定式であり、式(4)および式(6)は比例ゲインKpを求める算定式である。なお上記以外の算定式であって、電動機50の種類や使用目的等に合わせて、回転数比,電圧値比,ノルム比およびトルク指令値比のうちで一以上の比を用いて積分ゲインKiや比例ゲインKpを求める算定式を定義してもよい。
Figure 2012085485
ゲイン参照部23bは、記録媒体21に記録されたゲイン情報21aを参照し、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上に対応する積分ゲインKiを特定して設定する。マップ形式やテーブル形式等で記録されるゲイン情報21aは、記録媒体21の記録容量に上限があるため、離散的なデータの集合体にすぎない。そのため、所要の特定方法によって積分ゲインKiを特定する。以下では、一例として2つの特定方法について簡単に説明する。
第1の特定方法は、記録されている回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上の数値を基準値とし、当該基準値を含む所定範囲内の数値であるときは、当該回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上に対応する積分ゲインKiを特定する。
第2の特定方法は、記録媒体21に記録されている隣り合う二以上の数値に基づいて、所定の補間法に従って補間して特定する。所定の補間法には、例えば0次補間(最近傍補間,最近傍点補間とも呼ぶ。)、線形補間(直線補間,1次補間とも呼ぶ。)、放物線補間(2次補間とも呼ぶ。)、多項式補間、キュービック補間(3次補間とも呼ぶ。)、キュービックコンボリューション、ラグランジュ補間、スプライン補間、Sinc関数、ランツォシュ(Lanczos-n)補間などが該当する。
フィードバック制御器24は、加合部24a,PI制御部24b,ノルム算出部24c,トルク推定部24d,二相変換部24eなどを有する。加合部24aは、入力信号の加え合わせを行う。図2の例では負帰還ループを形成するため、トルク指令値TからトルクTを差し引き、差分値を偏差ΔTとして出力する。PI制御部24bは、加合部24aから出力される偏差ΔTと、ゲイン設定器23から出力される比例ゲインKpや積分ゲインKi等とに基づいてPI制御を行うため、電圧位相指令θを算出して出力する。PI制御部24bが算出する算出式の一例を次の式(7)に示す。式(7)では、経時的に変化することを考慮して、時間tをパラメータとして括弧内に示す。
Figure 2012085485
ノルム算出部24cは、トルク指令値Tおよび回転数Nに基づいて、ノルムVnを算出して出力する。電気角速度ωを用いて算出する場合には、回転数Nと極対数Pとを用いて算出すればよい(ω=2πPN/60)。二相変換部24eは、三相の電動機50に流れるU相電流Iu,V相電流Iv,W相電流Iwを二相の電流すなわちq軸電流Iq,d軸電流Idに変換して出力する。トルク推定部24dは、二相変換部24eが出力するq軸電流Iq,d軸電流Idに基づいて、電動機50のトルクTを推定して出力する。ノルム算出部24cの算出法、二相変換部24eの変換法については、いずれも周知であるので具体的な構成例の説明や図示を省略する。トルク推定部24dの推定法は、例えば電流に対するトルクマップより推定する方法、電流とモータモデルを用いて推定する方法などによって推定する。また、トルク推定値の代わりに電動機50に備えたトルク計より検出した値を用いても良い。
次に、上述した制御装置20を備える回転機の制御システムにかかる構成例について、模式図で示す図3を参照しながら説明する。図3に示す制御システムは、少なくとも制御装置20や電力変換機構40などを備える。なお、図1,図2と同一の要素には同一符号を付して説明を省略する。以下では、電力変換機構40の構成例を中心に説明する。
図3に示す電力変換機構40は、コンバータ回路41や電力変換回路42などを有する。コンバータ回路41は必要に応じて備えられ、電源30から平滑用のコンデンサC1を介して供給される直流電圧(電圧値Vin;例えば300ボルト等)を、電力変換回路42で必要とする直流電圧(電圧値Vdc)に変換して出力する機能を担う。コンバータ回路41の構成や作動等は周知であるので図示および説明を省略する。
電力変換回路42は、供給される直流電圧(電圧値Vdc;例えば660ボルト等)を変換して電動機50に出力する機能を担う。電源30(例えばバッテリ等)と電力変換回路42との間には、コンバータ回路41を介在させている。コンバータ回路41と電力変換回路42との間には、平滑用のコンデンサC2が接続される。コンデンサC2は、コンバータ回路41の出力電圧値(電圧値Vdc)の電位変動を低減する機能を担う。
電力変換回路42は、スイッチング素子Q1〜Q6やダイオードD1〜D6などを有する。スイッチング素子Q1〜Q6にはIGBTが用いられ、制御装置20から個別に伝達される制御信号Scに従ってオン/オフが駆動される。ダイオードD1〜D6は、それぞれ対応するスイッチング素子Q1〜Q6のコレクタ端子とエミッタ端子との間に並列接続される。これらのダイオードD1〜D6は、いずれもフリーホイールダイオードとして機能する。スイッチング素子Q1〜Q3やダイオードD1〜D3などは上アーム側に配置され、スイッチング素子Q4〜Q6やダイオードD4〜D6などは下アーム側に配置される。共通電位G2は電力変換機構40内で共通する電位(同電位グランド)であり、接地されるグランドG1と接続された場合には0[V]になる。共通電位G2は接地電位と同電位でないことが多く、グランドG1とは異なる図記号を用いて図示する。
電力変換回路42内の回路素子は、一点鎖線で囲って示すように三相(本例ではU相,V相,W相)に分けられ、制御装置20によって相ごとに作動が制御される。U相は、スイッチング素子Q1,Q4やダイオードD1,D4などで構成される。V相は、スイッチング素子Q2,Q5やダイオードD2,D5などで構成される。W相は、スイッチング素子Q3,Q6やダイオードD3,D6などで構成される。U相のスイッチング素子Q1,Q4は、直列接続されてハーフブリッジを構成する。V相のスイッチング素子Q2,Q5と、W相のスイッチング素子Q3,Q6とについても同様に、直列接続されてハーフブリッジを構成する。ハーフブリッジの各接続点と電動機50の三相端子とは、線路Ku,Kv,Kwによって相ごとに接続されている。線路KuにはU相電流Iuが流れ、線路KvにはV相電流Ivが流れ、線路KwにはW相電流Iuが流れる。
図3に示す制御装置20は、コンバータ回路41や電力変換回路42等の動作を司る。制御装置20が入力する信号は、外部装置に相当するECU60から伝達されるトルク指令値Tや、電流センサ52から伝達される電流I(Iu,Iv,Iw)、レゾルバ51から出力される電気角θなどがある。制御装置20が出力する信号は、スイッチング素子Q1〜Q6の制御端子P1〜P6に伝達する制御信号Scや、コンバータ回路41に備える駆動回路に伝達する制御信号などがある。
電動機50は、電流センサ52やレゾルバ51などを備える。電流センサ52には各相の電流(Iu,Iv,Iw)を検出可能なセンサを用いることができ、例えば磁気比例型センサ,電磁誘導型センサ,ファラデー効果型センサ,変流器型センサなどが該当する。レゾルバ51は「位置(回転)検出センサ」に相当し、電動機50に備える回転子(ロータ)の電気角θを検出して出力する。
回転機の制御システム(すなわち図1〜図3に示す制御装置20や電力変換回路42など)は、電動機50の駆動によって移動を実現できる輸送機器に備えるのが望ましい。輸送機器は、例えば自動車,航空機,船舶,鉄道車両などが該当する。
上述のように構成された制御装置20において実行される処理内容について、図4を参照しながら説明する。図4には、フィードバック制御処理の手続き例をフローチャートで示す。フィードバック制御処理は制御装置20の作動中において繰り返し実行される。
なお、上述した要素と図4の各ステップとの関連については次のようになる。すなわち、ステップS10は加合部24aに相当し、ステップS11〜S13はゲイン設定器23に相当し、ステップS14はPI制御部24bに相当し、ステップS16はスイッチング信号生成器25に相当する。
図4において、トルク指令値TとトルクTとの偏差ΔTを求めるとともに〔ステップS10〕、制御ゲインを設定する〔ステップS11〜S13〕。回転数Nには、回転数演算器26から出力される回転数を用いる。制御ゲインの設定は次の方法で行う。第1の設定法は、回転数比(すなわちN/N_base)および電圧値比(すなわちVdc_base/Vdc)に基づいて式(1)に従って積分ゲインKiを求めるとともに、式(2)に従って比例ゲインKpを求めて設定する〔ステップS11〕。第2の設定法は、ゲイン情報21aを参照して、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上に対応する積分ゲインKiおよび比例ゲインKpを個別に特定して設定する〔ステップS12〕。第3の設定法は、マップ21bを参照して積分ゲインKiおよび比例ゲインKpを個別に設定する〔ステップS13〕。ステップS11,S12,S13に示す設定法について条件を満たすステップの設定法で求めた値で設定してもよく、2以上のステップで求めた値の平均値等を求めて設定してもよい。
ステップS11,S12に共通するのは、回転数Nが高くなるにつれて積分ゲインKiを増加するように設定する反面、回転数Nが低くなるにつれて積分ゲインKiを減少するように設定することである。比例ゲインKpについても同様にして設定する。このように設定するのは、回転数Nをパラメータとする図5および図6を参照すると理解し易い。図5には、トルクT(縦軸)と電圧位相指令θを(横軸)との関係を示す。図6には、トルクT/電圧位相指令θ(縦軸)と電圧値Vdc(横軸)との関係を示す。図5および図6によれば、回転数Nが高くなる(大きくなる)につれてトルクTを得る特性線が下方に移行し、回転数Nが低くなる(小さくなる)につれてトルクTを得る特性線が上方に移行することから明らかである。
また、電圧値Vdcが低くなるにつれて積分ゲインKiを増加するように設定する反面、電圧値Vdcが高くなるにつれて積分ゲインKiを減少するように設定することである。比例ゲインKpについても同様にして設定する。このように設定するのは、電圧値Vdcをパラメータとする図7および図8を参照すると理解し易い。図7には、トルクT(縦軸)と電圧位相指令θを(横軸)との関係を示す。図8には、トルクT/電圧位相指令θ(縦軸)と回転数N(横軸)との関係を示す。図7および図8によれば、電圧値Vdcが高くなる(大きくなる)につれてトルクTを得る特性線が上方に移行し、電圧値Vdcが低くなる(小さくなる)につれてトルクTを得る特性線が下方に移行することから明らかである。なお図示を省略するが、下記理由により電圧値Vdcの代わりにノルムVnおよびトルク指令値Tをパラメータに取った場合についても、図7および図8と同様の関係となる。
(理由1)変調率を一定でインバータ入力電圧Vdcをパラメータとして変化させた図が図7および図8である。この場合、インバータ入力電圧Vdcを変化させることはノルムVn(電圧指令振幅)を変化させていることと同じであるため、ノルムVn(電圧指令振幅)をパラメータに取った場合も図7および図8と同様の関係になる。
(理由2)上述している特許文献1の技術のように、トルク指令値および回転機の回転数に基づいて、ノルム設定手段が回転2相座標系における電力変換回路が出力する電圧ベクトルのノルムVn(電圧指令振幅)を決定する制御方法ではトルク指令値に基づいて電圧指令振幅が変化する。そのため、トルク指令値Tをパラメータに取った場合も図7および図8と同様の関係になる。
ステップS10で求めた偏差ΔTや、ステップS11,S12で設定した比例ゲインKpおよび積分ゲインKi等に基づいて、式(7)に従って電圧位相指令θを算出し〔ステップS14〕、当該ステップS14で算出した電圧位相指令θやノルムVnに基づいて制御信号Scを生成して電力変換回路42(具体的にはスイッチング素子Q1〜Q6)に出力し〔ステップS15〕、フィードバック制御処理をリターンする。電圧位相指令θおよびノルムVnに基づいて制御信号Scを生成する方法については周知であるので構成および説明を省略する。
上述した実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。まず請求項1に対応し、制御装置20は、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVn(電圧指令振幅)およびトルク指令値Tのうちで一以上に基づいて制御ゲイン(すなわち積分ゲインKiや比例ゲインKp等)を設定するゲイン設定器23と、少なくとも積分要素を含み、トルク指令値TとトルクTとの偏差ΔTとゲイン設定器23で設定される制御ゲインとに基づいてフィードバック制御を行い電力変換回路42が出力する電圧の位相を示す電圧位相指令θを出力するフィードバック制御器24と、フィードバック制御器24から出力される電圧位相指令θに基づいてスイッチング素子Q1〜Q6の制御を行う制御信号Scを生成して電力変換回路42に出力するスイッチング信号生成器25とを有する構成とした(図1〜図3を参照)。この構成によれば、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上に応じて特性が変化しても、ゲイン設定器23によって適切な制御ゲインが設定されるので、トルク応答性を向上させることができる。言い換えれば、回転数、電圧値、電圧指令振幅およびトルク指令値のいずれが変化しても同等のトルク応答性が得られる。
請求項2に対応し、ゲイン設定器23は、回転数Nが高くなるにつれて制御ゲインを増加するように設定し、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上が低くなるにつれて制御ゲインを増加するように設定する構成とした。この構成によれば、回転数Nや電圧値VdcやノルムVnやトルク指令値Tに応じた適切な制御ゲインが設定されるので、従来よりも確実にトルク応答性を向上させることができる。
請求項3に対応し、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上と、制御ゲインとの関係を規定するゲイン情報21aを記録する記録媒体21を備える構成とした(図1を参照)。ゲイン設定器23は、記録媒体21に記録されたゲイン情報21aを参照し、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上に対応する制御ゲインを特定して設定する構成とした(図4のステップS12を参照)。この構成によれば、ゲイン情報21aを参照することで、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちでいずれかに対応する制御ゲインが素早く得られる。簡単な算術処理で済むので、処理負荷を抑制した上で、トルク応答性を向上させることができる。
請求項4に対応し、ゲイン設定器23は、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tのうちで一以上の基準値(すなわち基準回転数N_base、基準電圧値Vdc_base、基準ノルムVn_base、基準トルク指令値T_base)を規定し、回転数N、電圧値Vdc、ノルムVnおよびトルク指令値Tの値と基準値との比に基づいて、制御ゲインを設定する構成とした(式(1),式(2)および図4のステップS11を参照)。この構成によれば、比を算出するだけで、対応する制御ゲインが簡単に得られる。簡単な算術処理で済むので、処理負荷を抑制した上で、トルク応答性を向上させることができる。
請求項5に対応し、電動機50の制御システムにおいて、制御装置20と、電力変換回路42とを有する構成とした(図3を参照)。この構成によれば、回転数N,ノルムVnやトルク指令値Tのいずれかが変化しても、従来よりはトルク応答性が向上する電動機50の制御システムを提供することができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態では、スイッチング素子としてIGBTを適用した(図1〜図3を参照)。この形態に代えて、他のスイッチング素子を適用してもよい。他のスイッチング素子としては、例えばFET(具体的にはMOSFET,JFET,MESFET等)、GTO、パワートランジスタ等が該当する。いずれを適用するにせよ、IGBTと同等に機能するので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、回転機として突極型の永久磁石同期電動機(IPMSM)50を適用した。この形態に代えて、非突極型の永久磁石同期電動機(SPMSM)でもよい。また、回転機としては、永久磁石同期電動機に限定するものではなく、例えばシンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)、ロータが巻線タイプの巻線型同期モータ(突極および非突極型)、誘導機(IM)などでもよい。さらには、回転機が電動機動作だけに限定するものではなく、発電機動作を行ってもよい。いずれを適用するにせよ、電動機50と同等に機能するので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、制御ゲインとして積分ゲインKiおよび比例ゲインKpを適用し、第1の設定法から第3の設定法までを用いて設定する構成とした(図4のステップS11〜S13を参照)。この形態に代えて、積分ゲインKiおよび比例ゲインKpのうち一方については、一定値で設定してもよい。一方の制御ゲインを一定値で設定する場合でも、従来よりはトルク応答性が向上する。
上述した実施の形態では、PI制御部24bはPI制御を行う構成とした(図2を参照)。この形態に代えて、さらに微分要素を含めてPID制御を行う構成としてもよい。この場合には、ゲイン設定器23は、比例ゲインKpおよび積分ゲインKiの設定と同様にして、微分ゲインKdを増減して設定する構成としてもよい。回転機の性能や用途等によっては回転数Nが急激に変化する場合があり、このような回転機についてもトルク応答性が向上させることができる。なお、PID制御を行う場合には電圧位相指令θを次の式(8)に従って算出する。制御ゲインの基準となる基準微分ゲインを「Kd_base」とする。
Figure 2012085485
上述した実施の形態では、制御装置20は、電力変換機構40やECU60とは別体に設ける構成とした(図3を参照)。この形態に代えて、制御装置20と電力変換機構40とを一体に設ける構成としてもよく、制御装置20とECU60とを一体に設ける構成としてもよく、制御装置20,電力変換機構40およびECU60を一体に設ける構成としてもよい。形態上の差異に過ぎず機能は同等であるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、電力変換回路42はコンバータ回路41を経て供給される電圧(電圧値Vdc)を変換して電動機50に出力する構成とした(図1,図3を参照)。この形態に代えて、コンバータ回路41を不要とし、電力変換回路42は電源30から直接供給される電圧(電圧値Vin)を変換して電動機50に出力する構成としてもよい。この場合はVdc=Vinと考え、同様の処理を行えばよい。単に電圧の供給手段が相違するに過ぎないので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、ゲイン設定器23またはフィードバック制御器24に入力する回転数Nは、電動機50に備えたレゾルバ51で検出した電気角θに基づいて回転数演算器26で演算する構成とした(図2を参照)。この形態に代えて、位置(回転)検出センサとしてのロータリエンコーダ(インクリメンタル型またはアブソリュート型)を電動機50に備え、ロータリエンコーダから出力される信号(例えばパルス信号等)に基づいて回転数Nを演算する回転数演算器とを備える構成としてもよい。同様に、位置(回転)検出センサとしての角速度センサ(例えばジャイロスコープ等)を電動機50に備え、角速度センサから出力される信号(例えば角速度信号等)に基づいて回転数Nを演算する回転数演算器とを備える構成としてもよい。いずれの位置(回転)検出センサを用いても電動機50の回転数Nが得られるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、電動機50の回転数Nを用いて制御ゲインの設定を行う構成とした(図4のステップS11〜S13を参照)。この形態に代えて、センサレスで推定した推定値を回転数Nとして用いる構成としてもよい。例えば、関数式等で表される数式モデルに基づいて回転数を推定したり、車両システムの他のセンサや制御量に基づいて回転数を推定したりする。こうして推定した回転数を回転数Nとして用いて、制御ゲインの設定を行えばよい。推定された回転数Nを用いる場合でも、状況に応じた制御ゲインを設定することができるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、電動機50の回転数Nを用いて制御ゲインの設定を行う構成としたが(式(1)から式(6)を参照)、電気角速度ωを用いて制御ゲインの設定を行う構成としてもよい。電気角速度ωは「ω=2πPN/60」で表せるように、次元が異なるだけで同じ物理量を表しているため、同様の効果が得られる。制御ゲインの設定に用いる電圧指令振幅(ノルムVn)は、回転2相座標系における電圧指令振幅、3相座標系における電圧指令振幅のうちのいずれでもよい。また、電力変換回路42が出力する電圧Vpの電圧振幅(電気角周波数1次成分の振幅)でもよい。電力変換回路42は電圧指令値に基づいて電圧を出力するため、同様の効果が得られる。
上述した実施の形態では、制御装置20から電力変換回路42に出力(伝達)する制御信号Scとしてパルス幅変調信号を用いた。この形態に代えて、予め電気角に対するスイッチング信号を記録媒体21等に記憶したマップを用いて制御信号Scを出力する構成としてもよい。いずれにせよ、電動機50の制御を行える信号であれば任意の信号を適用することができる。この場合であっても電動機50を制御できるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
20 制御装置
21 記録媒体
21a ゲイン情報
23 ゲイン設定器
23a ゲイン算定部
23b ゲイン参照部
24 フィードバック制御器
24a 加合部
24b PI制御部
24c ノルム算出部
24d トルク推定部
24e 二相変換部
25 スイッチング信号生成器
26 回転数演算器
30 電源
40 電力変換機構
41 コンバータ回路
42 電力変換回路
50 電動機(回転機)
51 レゾルバ(位置(回転)検出センサ)
52 電流センサ
60 ECU(外部装置)
Kp 比例ゲイン(制御ゲイン)
Ki 積分ゲイン(制御ゲイン)
Kd 微分ゲイン(制御ゲイン)
N 回転数
Sc 制御信号
Sv 検出値
T トルク
トルク指令値
Vdc 電圧値(電力変換回路に入力する電圧値)
Vp 電力変換回路出力電圧
Vn ノルム(電圧指令振幅)
θ 電圧位相指令

Claims (5)

  1. 供給される電圧を電力変換回路で変換して回転機に伝達する際、トルク指令値に基づいて前記電力変換回路に含まれるスイッチング素子の制御を行うことにより、前記回転機のトルクを制御する回転機の制御装置において、
    前記回転機の回転数、前記電力変換回路に入力する電圧値、電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上に基づいて、制御ゲインを設定するゲイン設定器と、
    少なくとも積分要素を含み、前記トルク指令値と前記トルクとの偏差と、前記ゲイン設定器で設定される制御ゲインとに基づいてフィードバック制御を行い、前記電力変換回路が出力する電圧の位相を示す電圧位相指令を出力するフィードバック制御器と、
    前記フィードバック制御器から出力される電圧位相指令に基づいて、前記スイッチング素子の制御を行う制御信号を生成して前記電力変換回路に出力するスイッチング信号生成器と、
    を有することを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記ゲイン設定器は、前記回転数が高くなるにつれて前記制御ゲインを増加するように設定し、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上が低くなるにつれて前記制御ゲインを増加するように設定することを特徴とする請求項1に記載の回転機の制御装置。
  3. 前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上と、前記制御ゲインとの関係を規定するゲイン情報を記録する記録媒体を有し、
    前記ゲイン設定器は、前記記録媒体に記録された前記ゲイン情報を参照し、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上に対応する前記制御ゲインを特定して設定することを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の制御装置。
  4. 前記ゲイン設定器は、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上の基準値を規定し、前記回転数、前記電圧値、前記電圧指令振幅および前記トルク指令値のうちで一つ以上の値と前記基準値との比に基づいて前記制御ゲインを設定することを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の回転機の制御装置と、前記電力変換回路とを有することを特徴とする回転機の制御システム。
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