JP2012084453A - 静電容量スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズの影響を取り除き、検出感度、信頼度を増大することが可能な静電容量スイッチを提供する。
【解決手段】被検物が接近または接触する検出電極と、予め定められた電圧の電圧信号を生成して出力する電圧調整器と、電圧調整器から出力された電圧に基づいて、被検物の接近または接触を検出する検出モード時には、電圧調整器にて予め定められた検出電極電圧信号を生成して検出電極に印加する電圧印加制御部と、被検物の接近または接触によって検出電極と被検物との間に生ずる静電容量に基づいて、被検物が接近または接触したか否かを判定する状態判定部と、を備え、電圧印加制御部は、検出電極と被検物との間に生ずる静電容量が、予め定められた静電容量閾値を下回るときには、検出電極電圧信号とは異なるスタンバイ電圧信号を生成して検出電極に印加するスタンバイモードに遷移させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量の変化を監視して、被検物の接近または接触を検出する静電容量スイッチに関する。
静電容量検出電極と人体間の静電容量を利用して、スイッチやダイヤルなどのHMI(Human-Machine Interface)の操作を推定する方法がある。代表的な方法は次の通りである。
・静電容量に電荷を充電した後、放電に要する時間差から充電された静電容量を測定し、ユーザの操作を推定する。
・静電容量に電荷を充電した後の電圧差を測定し、ユーザの操作を推定する(チャージ・トランスファ方式等、非特許文献1参照)。
(充電した電荷はスイッチを介して別のコンデンサに蓄える場合がある)
・静電容量で発振回路を構成したときの周波数差を測定し、ユーザの操作を推定する(弛張発振方式、非特許文献1参照)。
・送受信電極の間に流れる電流を、人体間との静電容量を介してGND(グランド)接地することによって変化した電流差を測定し、ユーザの操作を推定する。
いずれの方法も、人体を介した静電容量検出電極とGND間の静電容量を利用し、その静電容量によって決まる時間、電圧、周波数、電流を測定するものである。
図9に、上述の、静電容量に電荷を充電した後の電圧差を測定し、ユーザの操作を推定する方法(チャージ・トランスファ方式)による静電容量スイッチの回路の一例を示す。静電容量スイッチ200は、静電容量検出電極(以下、「検出電極」と略称する)1、例えば周知のオペアンプ等を含んで構成される増幅器8、周知のADコンバータであるADC9、CPU10、回路全体に電源を供給する電源11、電源11〜検出電極1の間に設けられた電荷移動用スイッチSW1、検出電極1〜増幅器8の間に設けられた電荷移動用スイッチSW2、一方が電荷移動用スイッチSW2〜増幅器8の間に接続され他方がGNDに接続された電荷積分用コンデンサ(以下、「コンデンサ」と略称)Ci、コンデンサCiに並列接続された放電抵抗Rb、放電抵抗Rb〜GNDの間に設けられた放電用スイッチSW3を含んで構成される。
CPU10は、中央演算処理部ともいわれ、内部にはマイコン、ROM、RAM等を含み、マイコンがROMに記憶された制御プログラムを実行することで、静電容量スイッチとしての各種動作を行う。
電源11から、例えばCPU10からのクロック制御によって、電荷移動用スイッチSW1のON/OFF状態を切り替え、検出電極1に電圧Vdを印加すると、検出電極1とユーザ(人)14との間の静電容量Csおよびとユーザ14とGNDの間の静電容量Cbに応じた電荷が検出電極1に蓄積され、次に、電荷移動用スイッチSW1がOFF状態のときに電荷移動用スイッチSW2をON状態とし、検出電極1に蓄積されている電荷をコンデンサCiに転送する。そして、これらの、電荷の蓄積、転送を繰り返した後に、電荷量に応じて発生するCiの電圧を測定した後に、放電用スイッチSW3をON状態としてCiの電荷を放電抵抗Rbで消費することで放電する(図2参照)。
CsおよびCbに蓄積された電荷に応じて発生するCiの電圧は、増幅器8において所定の増幅率によって増幅され、ADC9でAD変換が行われ、CPU10において、電圧値あるいは電圧値の変化が、ユーザの手指等の、被検物の接近あるいは接触によるものかどうかを判定する。
上述の方法には、
・常に検出電極にパルスまたは正弦波など交流の駆動電圧を印加しており、検出電極から外部に向かって電束電流(変位電流)が流れるため、ノイズが発生しやすい。
・微弱信号を取り扱うため、特に静電容量の変化が小さい場合、それがノイズによるものか、静電容量の変化によるものなのか判別が難しい。
などの問題があった。
近年、車載機器においても、静電容量方式のスイッチなどのHMIが普及している。車載機器の静電容量方式スイッチにおいては次のような問題がある。
・寒冷時に厚手の手袋を着用して操作することがあるが、厚手の手袋着用時の静電容量検出電極と人体間の静電容量は少なくなるため、わずかな静電容量の変化を測定できる必要がある。
・スイッチによっては高い信頼性を要求される場合もあり、誤動作・非動作をなくす必要がある。これは、静電容量検出電極の面積を大きくすることで、スイッチの感度や信頼性を向上することができるが、車載機器は限られた面積に多数のスイッチを配置する必要があり、静電容量検出電極の面積を大きくできない。また、スマートキー、GPSなど電波を扱う車載機器が増大しており、搭載機器の発生ノイズに対する要求がより厳しくなっている。
これらの要求に応えるため、従来技術として、ユーザがスイッチを押したときの、静電容量の変化のパターンマッチングを行い、ノイズと区別する方法が開示されている(特許文献1参照)。また、複数の電極間の相関をとり、静電容量の変化とノイズを区別する方法がある。また、検出素子の静電容量が変化しても信号出力回路からの出力信号を所定値に保持する方法が開示されている(特許文献2参照)。
特開2002−100976号公報 特開平07−225137号公報 特開平05−001934号公報
「トランジスタ技術」2009年8月号(CQ出版社)の特集記事「タッチ・パネルのしくみと使い方」の第2章「タッチ・パネル方式事典」
上述の特許文献1、特許文献2の方法では、検出電極には一定振幅の連続したパルスなどのまたは正弦波など交流の駆動電圧を印加して、静電容量を測定しており、検出電極から外部に向かって電束電流(変位電流)が流れるため、ノイズが発生しやすい。HMIでは微弱信号を取り扱うため、特に静電容量変化が小さい場合、それがノイズによるものか、静電容量の変化によるものかの判別が難しい。つまり、ユーザがスイッチを押したときの静電容量の変化に似たパターンがノイズによって引き起こされると誤判定する問題があり、ノイズとの判別を効率的に行うことはできない。また、測定装置に、測定に不要な周波数成分を抑制するフィルタを取り付けることで、ノイズによる影響を軽減することができるが、ノイズの周波数と測定に必要な周波数が近い場合は、フィルタを用いても、ノイズの影響を軽減できない問題がある。
上記問題点を背景として、本発明の課題は、ノイズの影響を取り除き、検出感度を増大し、信頼性の向上が可能な静電容量スイッチを提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するための静電容量スイッチは、被検物が接近または接触する検出電極と、予め定められた電圧の電圧信号を生成して出力する電圧調整器と、電圧調整器から出力された電圧に基づいて、被検物の接近または接触を検出する検出モード時には、電圧調整器にて予め定められた検出電極電圧信号を生成して検出電極に印加する電圧印加制御部と、被検物の接近または接触によって、検出電極と被検物との間に生ずる静電容量に基づいて、被検物が接近または接触したか否かを判定する状態判定部と、を備え、電圧印加制御部は、検出電極と被検物との間に生ずる静電容量が、予め定められた静電容量閾値を下回るときには、検出電極電圧信号とは異なるスタンバイ電圧信号を生成して検出電極に印加するスタンバイモードに遷移させることを特徴とする。
人の手指(すなわち、被検物)の接近または接触の状態によって発生する静電容量は急激に変化することはない。つまり、静電容量の急激な変化は、被検物の接近または接触以外の要因により発生することが多く、結果としてノイズの影響により静電容量スイッチの信頼性の低下を招くことになる。上記構成によって、検出電極を大きくすることなく、また発生するノイズを増大することなく、静電容量スイッチの感度と信頼性を高めることが可能となる。また、ノイズによる誤検出を防止できる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける電圧印加制御部は、スタンバイモード時には検出電極電圧信号の振幅を検出モード時よりも小さくする。
上記構成によって、静電容量スイッチの最低限の感度を維持しつつ、ノイズの発生を抑え、さらに誤検知を防止することができる。また、静電容量スイッチの消費電力を低減することもできる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける電圧印加制御部は、スタンバイモード時には検出電極電圧信号の出力期間を検出モード時よりも短くする。
上記構成によっても、静電容量スイッチの最低限の感度を維持しつつ、ノイズの発生を抑え、さらに誤検知を防止することができる。また、静電容量スイッチの消費電力を低減することもできる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける検出電極電圧信号は、パルス信号または交流信号である。
上記構成によって、定常的に電圧を印加する方法よりも、静電容量スイッチの感度を高めることができる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける検出電極電圧信号は、パルス信号または交流信号であり、電圧印加制御部は、スタンバイモード時には検出電極電圧信号の周波数を検出モード時よりも低くする。
上記構成によっても、静電容量スイッチの最低限の感度を維持しつつ、ノイズ等による誤検知を防止することができる。また、静電容量スイッチの消費電力を低減することもできる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける電圧印加制御部は、スタンバイモード時に検出電極と被検物との間に生ずる静電容量の変化を検知したときには、検出モードに遷移させる。
上記構成によって、ノイズ等による影響を受けることなく、スタンバイモードから検出モードに遷移させることができ、被検物の接近または接触を正確に検出することができる。
また、本発明の静電容量スイッチは、被検物の接近または接触によって、検出電極電圧信号が印加された検出電極と被検物との間に生ずる静電容量によって発生した電荷を蓄積するコンデンサを備え、状態判定部は、コンデンサに蓄積された電荷により生ずるコンデンサ電圧に基づいて、被検物が接近または接触したか否かを判定する。
本構成は、上述のチャージ・トランスファ方式に相当するものである。上記構成によって、既存の構成に電圧調整器と電圧印加制御部とを加えるだけで、比較的低コストで本発明の構成を実現できる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける電圧印加制御部は、検出モード時に、コンデンサ電圧が予め定められたモード切替閾値を下回るときには、スタンバイモードに遷移させる。
上記構成によって、既存の構成を用いることにより、比較的低コストで本発明の構成を実現できる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける電圧印加制御部は、スタンバイモード時に、状態判定部がコンデンサ電圧の変化を検出したときには、コンデンサ電圧がモード切替閾値を下回るときでも、検出モードに遷移させる。
上記構成によって、チャージ・トランスファ方式においても、ノイズ等による影響を受けることなく、被検物の接近または接触を正確に検出することができる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける状態判定部は、検出電極電圧信号の出力状態と、検出電極電圧信号の印加に応じて発生するコンデンサ電圧との関係が、予め定められた相関性を満たすときに、被検物が接近または接触したと判定する。
上記構成によって、被検物の接近または接触を、より正確に検出することができる。
また、本発明の静電容量スイッチにおける状態判定部は、検出電極電圧信号の出力状態を変化させたとき、コンデンサ電圧が、検出電極電圧信号の出力状態の変化に対応する変化があったと判定したときに、相関性を満たすとして、被検物が接近または接触したと判定する。
上記構成によって、既存の構成を用い、複雑な演算をすることなく、被検物の接近または接触を、より正確に検出することができる。
上述したとおり、本発明は、人の手指(すなわち、被検物)の接近または接触の状態によって発生する静電容量は急激に変化することはないことと、得られた測定値は検出電極電圧信号の印加電圧(振幅電圧)、印加時間、あるいは周波数と大きな相関性があることに着目し、これら振幅電圧、印加時間、あるいは周波数を適時出力制御して、所定回数測定することで、測定した測定値の信頼度を求めることにより、上記問題点を解決するものである。
すなわち、コンデンサの充電電圧や充電時間は、検出電極電圧信号の振幅電圧や印加時間に応じて、原理的に決まるが、検出電極電圧信号の振幅電圧や印加時間や印加回数を変化することで、得られた充電電圧や充電時間がノイズによるものか、静電容量によるものかを区別することができる。また、測定値に求められる信頼度に応じて、検出電極電圧信号の出力を制御できるため、発生するノイズを低減しながらスイッチの信頼性を向上することができる。例えば、相関性が高い場合は、静電容量の変化と判断することで、ノイズによる誤動作の可能性を排除でき、さらに感度を上げられることから、非検出や誤検出を減らすことができる。
静電容量スイッチ回路の全体構成を示すブロック図。 各スイッチの動作タイミングと、検出電極への印加電圧およびコンデンサの電圧との関係を示す図。 操作判定処理を説明するフロー図。 スタンバイモードへの移行例を示す図。 相関性の判定方法を示す図。 相関性の判定方法の別例を示す図。 静電容量スイッチの他の構成への適用例を示す図。 静電容量スイッチの他の構成への適用例を示す図。 従来の静電容量スイッチ回路の全体構成を示すブロック図。
以下、本発明の静電容量スイッチについて、図面を用いて説明する。図1に、静電容量スイッチ100の全体構成を示す。静電容量スイッチ100は、図9の従来構成の静電容量スイッチ200に、電圧調整器2を追加したものであるため、図9と同一の構成のものについては同一の符号を付与し、ここでの詳細な説明は割愛する。
電圧調整器2は、CPU10の制御指示により、出力電圧Vdの電圧値あるいは出力タイミングを変化させるためのものである。そして、電荷移動用スイッチSW1のON/OFF動作により、パルス信号が検出電極1に印加される。
なお、静電容量検出電極1が本発明の検出電極に相当する。また、CPU10が本発明の電圧印加制御部、状態判定部に相当する。また、電荷積分用コンデンサCiが本発明のコンデンサに相当する。
図2に、CPU10の制御指示により開閉動作が行われる電荷移動用スイッチSW1およびSW2、放電用スイッチSW3の動作タイミングと、検出電極1への印加電圧VcおよびコンデンサCiの電圧(Ci電圧)との関係を示す。周知のとおり、コンデンサの静電容量Cと、コンデンサに蓄積される電荷Qとコンデンサの電圧Vとの関係は、Q=C×Vで表されるため、これらスイッチSW1、SW2、SW3の動作タイミングと、コンデンサCiに蓄積される電荷との関係も、図2と同様のものとなる。
電荷移動用スイッチSW1がON状態となり、電圧調整器2からの出力電圧Vdが検出電極1に印加されているときには、電荷移動用スイッチSW2はOFF状態とし、検出電極1とユーザ14との間の静電容量Csおよびユーザ14とGNDとの間の静電容量Cbに応じた電荷が検出電極1に蓄積される。次に、電荷移動用スイッチSW1がOFF状態のときに電荷移動用スイッチSW2をON状態とし、検出電極1に蓄積された電荷をコンデンサCiに転送する。Ci電圧Vcは、CsおよびCbの直列回路に蓄積された電荷に相当する値となる。これらの、電荷の蓄積、転送を繰り返した後に、電荷量に応じて発生するCiの電圧を測定し、最後に、電荷移動用スイッチSW1およびSW2をOFF状態とし、放電用スイッチSW3をON状態とすることで、コンデンサCiに蓄積された電荷を放電する。
図3を用いて、CPU10において実行される、静電容量スイッチ100における操作判定処理について説明する。まず、コンデンサCiの電圧(Ci電圧)を測定する(S11)。次に、測定したCi電圧が予め定められたモード切替閾値を下回るとき(S12:Yes)、CPU10の制御指示により、すなわち検出電極1への印加電圧を、静電容量Csの変化を検出できる最小出力となるように電圧調整器2からの出力およびスイッチSW1の開閉タイミングを調整して、スタンバイモードに遷移する(S13)。
一方、Ci電圧が予め定められたモード切替閾値を上回るとき(S12:No)、
ステップS14(後述)へジャンプする。
図4に、スタンバイモードへの遷移例を示す。図4(a)は検出モード時の状態を示したもので、図4(a)で示すように、検出モード時には、検出電極1への印加電圧Vcは、印加電圧Vd、印加時間T1、印加周期T2となるようにCPU10により制御されている。
図4(b)〜(d)は検出モードからスタンバイモードへの遷移例を示したものである。これら遷移例のうち、一つあるいは複数の組み合わせを用いる。
・図4(b):印加電圧を、通常の値Vdよりも小さい値Vd2(例えば、Vd/2)とする。
・図4(c):印加電圧Vdの周波数f1を、通常の値よりも小さいf2とする。すなわち、印加電圧Vdの印加時間T1および印加周期T2は変化させず、このときのスイッチSW1のON/OFFの周期を、通常よりも長くする。
・図4(d):印加時間T1を、通常よりも短く(例えば、T1/2)する。印加周期T2は変化させない。
・その他:印加周期T2を、通常よりも長くする。あるいは、パルス信号である印加電圧Vdの出力デューティー比を通常よりも小さくする。
上述のように、スタンバイモード時は、測定したコンデンサCiの電圧(Ci電圧)の変化の有無が分かればよいので、電圧調整器2からの出力を低減、あるいは周波数を低く(すなわち、出力周期を長く)するようスイッチSW1の開閉タイミングを調節して、平均ノイズの発生を抑制することができる。
図3に戻り、スタンバイモード時に、測定されたコンデンサCiの電圧(Ci電圧)が、前回測定されたCi電圧から所定量あるいは所定割合だけ変化したとき(S14:Yes)、CPU10の制御指示により、電圧調整器2からの出力を通常時の状態(例えば、図4(a)の状態)に戻して、検出モードに移行する(S15)。そして、電圧調整器2からの出力を増大したり、周波数を上げることで、SN比を向上させる。そして、そのときのCi電圧の変化が、ノイズに起因する変化か、静電容量(Cs、Cb)に起因する変化かを判別するため、駆動出力を適当な間隔で増減し(図5、図6参照)、駆動出力中の測定値から検出電極1の静電容量を求める。
なお、検出モードに遷移した後、測定したCi電圧が予め定められたモード切替閾値を下回るとき、上述のように、再びスタンバイモードに遷移する。
検出モードに移行した後、Ci電圧を測定して、検出電極1に印加される電圧である検出電極電圧VcとCi電圧との相関性を算出する(S16)。
図5、図6を用いて、相関性の判定方法について説明する。図5は、検出電極電圧Vcが一定のときの、相関性の判定方法を示したものである。(a)の例では、2回の測定においてCi電圧のピーク値がほぼ同じであるため、相関性が高いと判定される。一方、(b)の例では、2回目の測定におけるCi電圧のピーク値が、1回目の測定におけるCi電圧のピーク値の約半分となっており、検出電極電圧Vcが変化していないのにCi電圧が変化しており、相関性が低いと判定される。
また、図6は、検出電極電圧Vcを可変としたときの、相関性の判定方法を示したものである。図6の例では、1回目の測定時は、検出電極電圧Vcは通常時と同じVdで、2回目の測定時は、検出電極電圧VcはVdの2倍の値となっている。(a)の例では、検出電極電圧Vcが約2倍に変化したときに、Ci電圧のピーク値も約2倍に変化しており、相関性が高いと判定される。一方、(b)の例では、検出電極電圧Vcが約2倍に変化したにもかかわらず、Ci電圧のピーク値は変化しておらず、相関性が低いと判定される。
検出電極電圧Vcの値を可変とする方法の他に、検出電極電圧Vcの周波数を変化させること(図4(c)参照)、あるいは印加時間T1変化させること(図4(d)参照)により、相関性を判定してもよい。無論、印加周期T2を変化させることにより、相関性を判定してもよい。また、これら電圧値および周波数等の変化を適宜組み合わせることで、さらに精度よく相関性を判定することができる。
図3に戻り、検出電極電圧VcとCi電圧との相関性が高いと判定されたとき(S17:Yes)、得られた測定値(すなわち、Ci電圧)の信頼度を、検出電極電圧Vcの振幅あるいは周波数と測定値との相関から求める。検出電極電圧Vcの振幅が大きいとき、あるいは検出電極電圧Vcの周波数が高いときに得られた測定値が大きい場合は、相関性が高いと判定する。また、相関性が高いと判定された状態が、所定の測定回数または所定時間継続したときに、測定値の信頼度が高いと判定する。
信頼度が高いと判定されたとき(S18:Yes)、被検物が接近または接触し、スイッチ入力があったと判定する(S19)。この後、スイッチ入力に応じた処理あるいは動作を行うが、本発明の構成とは関係ないので、詳細については割愛する。そして、ステップS13へ戻り、スタンバイモードへ移行する。一方、信頼度が低いと判定されたとき(S18:No)、ステップS15へ戻り、再度測定を行う。
本発明の構成は、上述した他の方式の静電容量スイッチへの適用も可能である。上述の、「静電容量に電荷を充電した後、放電に要する時間差から充電された静電容量を測定し、ユーザの操作を推定する」の構成においては、静電容量(すなわち検出電極)に印加する電圧の状態を、検出モードとスタンバイモードに応じて切り替えるようにすればよい。
また、図7(非特許文献1より抜粋)に、上述のチャージ・トランスファ方式の変形例であるCSD(CapSense Sigima-Delta)方式への適用例を示す。図7では、CSD方式による被検物の接近あるいは接触の検出原理を示しているが、VDDを本発明の電圧調整器2と同様の機能を有するものとし、電荷移動用スイッチであるSW11、SW12および放電用スイッチSW13は、それぞれ図2のSW1、SW2、SW3と同様の動作を行うように制御する。
また、図8(非特許文献1より抜粋)に、上述の弛張発振方式への適用例を示す。図8では、RとCsで発振回路を形成する弛張発振方式による、被検物の接近あるいは接触の検出原理図を示しているが、Vdを本発明の電圧調整器2と同様の機能を有するものとし、VdとRとの間に図1と同等の動作を行うスイッチSW1を設ければよい。
また、上述の、「送受信電極の間に流れる電流を、人体間との静電容量を介してGND接地することによって変化した電流差を測定し、ユーザの操作を推定する」構成においては、送信電極に印加する電圧の状態を、検出モードとスタンバイモードに応じて切り替えるようにすればよい。
さらに、特許文献3のような、液面などの高さ測定において液体と測定電極間の静電容量を用いて測定するセンサにも、本発明の構成を適用可能である。例えば、特許文献3の図1の発振回路(6)からの出力状態を、図4(b)〜(d)に示したような、検出モードとスタンバイモードに応じて切り替えるようにすればよい。無論、測定の対象となる液体は、燃料のような、血液等の生化学に関するもの以外でもよい。
静電スイッチ、静電タッチパネルなど、静電容量を利用したHMIに用いるスイッチやダイヤル(人体と電極間の静電容量、電極間の静電容量を利用したもの)以外にも、液面などの高さ測定において液体と測定電極間の静電容量を用いて測定するセンサなどにも利用することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
1 静電容量検出電極(検出電極)
2 電圧調整器
8 増幅器
9 ADC
10 CPU(電圧印加制御部、状態判定部)
11 電源
100 静電容量スイッチ
SW1、SW2 電荷移動用スイッチ
Ci 電荷積分用コンデンサ(コンデンサ)
Rb 放電抵抗
SW3 放電用スイッチ

Claims (11)

  1. 被検物が接近または接触する検出電極と、
    予め定められた電圧の電圧信号を生成して出力する電圧調整器と、
    前記電圧調整器から出力された電圧に基づいて、前記被検物の接近または接触を検出する検出モード時には、前記電圧調整器にて予め定められた検出電極電圧信号を生成して前記検出電極に印加する電圧印加制御部と、
    前記被検物の接近または接触によって前記検出電極と前記被検物との間に生ずる静電容量に基づいて、被検物が接近または接触したか否かを判定する状態判定部と、
    を備え、
    前記電圧印加制御部は、前記検出電極と前記被検物との間に生ずる静電容量が、予め定められた静電容量閾値を下回るときには、前記検出電極電圧信号とは異なるスタンバイ電圧信号を生成して前記検出電極に印加するスタンバイモードに遷移させることを特徴とする静電容量スイッチ。
  2. 前記電圧印加制御部は、前記スタンバイモード時には前記検出電極電圧信号の振幅を前記検出モード時よりも小さくする請求項1に記載の静電容量スイッチ。
  3. 前記電圧印加制御部は、前記スタンバイモード時には前記検出電極電圧信号の出力期間を前記検出モード時よりも短くする請求項1または請求項2に記載の静電容量スイッチ。
  4. 前記検出電極電圧信号は、パルス信号または交流信号である請求項2または請求項3に記載の静電容量スイッチ。
  5. 前記検出電極電圧信号は、パルス信号または交流信号であり、
    前記電圧印加制御部は、前記スタンバイモード時には前記検出電極電圧信号のパルス周波数を前記検出モード時よりも低くする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の静電容量スイッチ。
  6. 前記電圧印加制御部は、前記スタンバイモード時に前記検出電極と前記被検物との間に生ずる静電容量の変化を検知したときには、前記検出モードに遷移させる請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の静電容量スイッチ。
  7. 前記被検物の接近または接触によって、前記検出電極電圧信号が印加された前記検出電極と前記被検物との間に生ずる静電容量によって発生した電荷を蓄積するコンデンサを備え、
    前記状態判定部は、前記コンデンサに蓄積された電荷により生ずるコンデンサ電圧に基づいて、前記被検物が接近または接触したか否かを判定する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の静電容量スイッチ。
  8. 前記電圧印加制御部は、前記検出モード時に、前記コンデンサ電圧が予め定められたモード切替閾値を下回るときには、前記スタンバイモードに遷移させる請求項7に記載の静電容量スイッチ。
  9. 前記電圧印加制御部は、前記スタンバイモード時に、前記状態判定部が前記コンデンサ電圧の変化を検出したときには、前記コンデンサ電圧が前記モード切替閾値を下回るときでも、前記検出モードに遷移させる請求項8に記載の静電容量スイッチ。
  10. 前記状態判定部は、前記検出電極電圧信号の出力状態と、前記検出電極電圧信号の印加に応じて発生する前記コンデンサ電圧との関係が、予め定められた相関性を満たすときに、前記被検物が接近または接触したと判定する請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の静電容量スイッチ。
  11. 前記状態判定部は、前記検出電極電圧信号の出力状態を変化させたとき、前記コンデンサ電圧が、前記検出電極電圧信号の出力状態の変化に対応する変化があったと判定したときに、前記相関性を満たすとして、前記被検物が接近または接触したと判定する請求項10に記載の静電容量スイッチ。
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