JP2012083034A - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】前面パネルと開閉パネルとの合わせ目に生じる隙間が目立たないようにする。
【解決手段】開閉パネル30に、開閉パネル30の正面部の側端面330より内側奥方向に位置する側壁31を立設し、開閉パネル30の側壁31と前面パネル10の内側壁15cとの間に合わせ目を形成する。開閉パネル30の側壁31と正面部32を繋ぐ第2のテーパ部31aを設け、開閉パネル30の正面部32と側壁31との間の外角を第1の角部33とし、前面パネル10の第1のテーパ部15bと内側壁15cとの間の角を第2の角部17とし、正面からみて、第1の角部34が第1のテーパ部15bの一部と重合し、側面からみて、前面パネル10のせり出し部15の前端部15aが第2のテーパ部31aの一部と重合するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、前面パネルと開閉パネルとの合わせ目に生じる隙間を隠した空気調和機の室内機の前面パネルと開閉パネルの組み立て構造に関する。
昨今、室内の壁面に取り付けられる空気調和機の室内機は、設置する室内空間に調和するデザインが好まれている。そのため、本体色には、室内の壁紙に多く使われている白色やベージュ色などの明度の高い色が採用されている。また、形態においては、吸込口や吹出口による凹凸の存在が目立つことで室内空間に違和感を与えることがないように、運転停止時に吸込口をフラットな開閉パネルで閉じ、吹出口を風向板で塞ぐものが多くなってきている。
この空気調和機の室内機は、上面吸込口を備えるとともに前面上部に前面吸込口を備え前面下部に吹出口を備えた前面パネルと、内部に熱交換器と送風ファンを備えたケーシングとで本体が構成され、その前面パネルの正面部に装着され前面吸込口を開閉する開閉パネルと、吹出口を開閉する風向板とで外郭が構成されている。
運転時は、開閉パネルが回動して前面吸込口を開くことで、その前面吸込口から空気を吸い込むとともに上面吸込口からも空気を吸い込み、また風向板が回動することで吹出口から熱交換した後の空気を室内空間に吹き出す。運転停止時は、開閉パネルと風向板が元の位置に回動することで、外観が凹凸の無いフラットな形状となり、室内空間に調和するデザインが得られる。しかしながら、前面パネルと開閉パネルを合わせることにより、隙間が生じる。その隙間を目立たなくする方法が提案されている。
その1つとして、前面パネルと開閉パネルとの合わせ目の隙間の奥に飾り板を配置して、隙間を飾り板で意識させないようにして、美観を保つようにした空気調和機の室内機が提案されている(特許文献1)。
また、開閉パネルの外縁が前面パネルの内縁の上側に重なるようにして、前面パネルと開閉パネルの合わせ目が正面部に現れないようした空気調和機の室内機も提案されている(特許文献2)。
さらに、開閉パネルの側面が前面パネルに重なるように、その開閉パネルを構成することで、前面パネルと開閉パネルの合わせ目に生じる隙間を隠し、意匠効果を向上させた空気調和機の室内機も提案されている(特許文献3)。
特開2010−065956号公報 特開2005−299975号公報 特開2009−115390号公報
しかし、特許文献1に記載の空気調和機の室内機は、その飾り板により隙間に意匠性を持たせてあるが、前面パネルと開閉パネルの合わせ目の隙間を隠すものではない。
また、特許文献2に記載の空気調和機の室内機は、合わせ目の隙間は見えないが、正面部から見ると、開閉パネルと前面パネルの段差が目立ち、室内空間に調和したデザインとは言い難い。
さらに、特許文献3に記載の空気調和機の室内機は、開閉パネルが本体装置よりも大きい幅をもつことになり、本体装置の側面に段差が生じ、側面から見た場合に、室内に調和したデザインとは言い難くなる。
本発明の目的は、前面パネルと開閉パネルとの合わせ目に生じる隙間を隠すことで意匠効果を向上させ、室内空間に調和する空気調和機の室内機を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明の空気調和機の室内機は、前面吸込口、上面吸込口および下部吹出口を備えた前面パネル、および内部に熱交換器と送風ファンを備えたケーシングで構成される本体と、前記前面パネルに開閉自在に支持され前記前面吸込口を開閉する開閉パネルとを備え、前記前面パネルの外側壁に、前記前面パネルの正面壁よりも前方へせり出したせり出し部を設け、該せり出し部は、前端部と該前端部から前記正面壁に向けた内側壁を有し、該せり出し部の前記前端部と前記内側壁との間に第1のテーパ部を設け、前記開閉パネルに、前記開閉パネルの正面部の側端面より内側奥方向に位置する側壁を立設し、前記開閉パネルの前記側壁と前記前面パネルの内側壁との間に合わせ目を形成し、前記開閉パネルの前記側壁に前記側端面に繋がり且つ前記第1のテーパ部と対面するように傾斜させた第2のテーパ部を設け、前記開閉パネルの前記正面部と前記側壁との間の外角を第1の角部とし、前記前面パネルの前記第1のテーパ部と前記内側壁との間の角を第2の角部とし、正面からみて、前記第1の角部が前記第1のテーパ部の一部と重合し、側面からみて、前記前面パネルの前記せり出し部の前記前端部が前記第2のテーパ部の一部と重合するようにしたことを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の空気調和機の室内機において、前記開閉パネルの前記正面部が前記前面パネルの前記せり出し部の前記前端部よりも前方に位置することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の空気調和機の室内機において、前記開閉パネルの側壁の奥端が、前記前面パネルの前記第2の角部よりも奥側に位置することを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1、2又は3に記載の空気調和機の室内機において、前記開閉パネルの前記第2のテーパ部における、前記第1の角部の側に位置する頂部が、前記開閉パネルの正面部と前記第2の角部より所定距離だけ奥方向にずれた位置になるように形成されていることを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、開閉パネルが前面パネルの前面を閉じている運転停止時は、正面および側面からみて、前面パネルと開閉パネルの合わせ目の隙間が隠れる。また、請求項2にかかる発明によれば、正面中央から斜めにみてその隙間が開閉パネルによって隠れる。また、請求項3にかかる発明によれば、斜め外側前方からみても、奥部の隙間は見え難くなる。また、請求項4にかかる発明によれば、頂部をパーティングラインにするので、第2のテーパ部を容易に成型することができる。
本実施例の空気調和機の室内機の運転停止時の斜視図である。 本実施例の空気調和機の室内機の運転時の斜視図である。 本実施例の空気調和機の室内機のフィルター交換時の斜視図である。 本実施例の空気調和機の室内機の分解斜視図である。 図1のA-A線の部分端面図である。
図1〜図4において、1は室内機、10は前面パネル、20は吸込グリル、30は開閉パネル、40はフィルター、50は開閉パネル駆動機構、60は風向板、70はケーシングを示す。前面パネル10は、正面壁11に前面吸込口12Aを備えるとともに上面に上面吸込口12Bを備え、前面下部に吹出口13を備えている。そして、前面パネル10と内部に熱交換器および送風ファンを備えたケーシング70とで本体が構成されている。開閉パネル30は、前面パネル10の正面部に装着され、開閉パネル駆動機構50により前面吸込口12Aを開閉する。この開閉パネル30と、前面パネル10の吹出口13を開閉する風向板60とで外郭が構成されている。
運転停止時は、図1に示すように、吸込グリル20および開閉パネル30が重なった状態で吸込口12Aを閉じ、風向板60により吹出口13を閉じていることで、外観がフラットな形状となり、室内空間に調和するデザインとなる。また、運転時は、図2に示すように、開閉パネル30のみが斜め上方向にスライドして、前面パネル10の吸込口12Aを開き、また風向板60を回動させて吹出口13を開き、前面吸込口12Aと上面吸込口12Bから吸い込み熱交換器で熱交換した後の空気を吹出口13から風向板60で風向を制御して吹き出す。
フィルター40は前面パネル10の開口部に沿って挿入されるようになっており、前面吸込口12Aと上面吸込口12Bの裏面を覆う。このフィルター40は、取り外して清掃するものであり、そのフィルター交換時は、図3に示すように、吸込グリル20と開閉パネル30が一体となって上端を支点に上方向に回動され、前面吸込口12Aと上面吸込口12Bの裏面に装着されたフィルター40の取り外し/取り付けが可能となる。
吸込グリル20の背面には、図4に示すように、開閉パネル30を駆動させる開閉パネル駆動機構50が備わっている。この開閉パネル駆動機構50の上アーム51は、吸込グリル20に設けられた開口部23を通って、開閉パネル30の背面の軸受(図示せず)に軸支されている。開閉パネル駆動機構50の下アーム52は、一方が開閉パネル30、他方が吸込グリル20に軸支されている。開閉パネル30の動きに伴い、下アーム52も動く。そして、モータ53の回転により回転軸54が回転して上アーム51が回転すると、吸込グリル20に対して開閉パネル30が上方に移動し、図2に示す状態となる。このとき、開閉パネル30は下アーム52にも軸支されているので、その開閉パネル30の下部が下アーム52により規制され、ぐらつくことはない。
フィルター40を取り出す時は、吸込グリル20の左右の上端の軸24が前面パネル10の左右の軸受18に軸支されているので、そこを支点にして上方に持ち上げて回転させる。このとき、開閉パネル駆動機構50は吸込グリル20に設けられているので、開閉パネル30と駆動機構50も合わせて回転し、図3に示す状態となる。
図5に図1(運転停止時)のA−A線の部分端面を示す。前面パネル10は、外側壁14から内側に向けて順に、前方へのせり出し部15と溝部16が形成されている。せり出し部15は、前方(図5の下方)に突出する前端部15aと溝部16へ向かって傾斜した第1のテーパ部15bと溝部16の一方の壁となる内側壁15cとからなっている。一方、開閉パネル30は、開閉パネル30の正面部32の側端面330より内側奥方向に位置し、前面パネル10の奥方向(図5の上方向)に伸びる側壁31を立設している。また、吸込みグリル20も、この溝部16の奥方向に、開閉パネル30と同程度の長さだけ伸びる側壁21を有している。前面パネル10のせり出し部15と開閉パネル30の側壁31との間が、前面パネル10と開閉パネル30の正面を向く合わせ目となり、隙間Gが形成されている。開閉パネル30の正面部32は、前面パネル10のせり出し部15の先端部15aよりも前方(図5の下方)に位置する。
前面パネル10の第1のテーパ部15bは、前記合わせ目の隙間Gの方向を向いている。また、開閉パネル30には、側壁31と正面部32との間の第1の角部33から所定距離だけ奥方向にずれた頂部34を前端として、そこから、その奥方向に向けて、前記合わせ目の隙間Gの方向、つまり、前記の第1のテーパ部15bと対面するように傾斜させた、第2のテーパ部31aが形成されている。第2のテーパ部31aは第1テーパ部15bよりも、その傾斜角度が小さくなっている。
そして、開閉パネル30の側壁31の奥端31bは、前面パネル10の第1のテーパ部15bと内側壁15cとの間の第2の角部17よりも奥側に位置している。また、開閉パネル30の第1の角部33と頂部34を含む側端面330は、正面から見て、第1のテーパ部15bの一部と重合するように、第1のテーパ部15aの方向に張り出ている。また、頂部34は、開閉パネル30の樹脂成型時のパーティングライン(PL)となっている。つまり、開閉パネル30は、この頂部34を境に分割された上型と下型によって樹脂成型される。上型が上方向に抜かれることにより、第2のテーパ部31aが形成される。なお、側面から見て、前面パネル10の先端部15aは開閉パネル30の第2のテーパ部31aに重合している。
したがって、図1のように、開閉パネル30が前面パネル10の正面部を閉じている運転停止時は、図5の矢印B1で示すように正面から見た場合、前面パネル10と開閉パネル30の合わせ目の隙間Gが、開閉パネル30の外側に張り出た側端面330によって隠れる。また、矢印B2で示すように正面中央から斜めに見た場合、開閉パネル30の第1の角部33によって合わせ目が隠れる。また、矢印B3で示すように斜め外側前方から見た場合、第1および第2のテーパ部15b,31aや開閉パネル30の側壁31が見えるが、その第1および第2のテーパ部15b,31aは傾斜しているため境目がなく、前面パネル10の第2の角部17によって奥部の隙間Gは見え難くなる。さらに、矢印B4で示すように側面から見た場合、隙間Gは見えなくなる。
以上のように、本実施例の空気調和機の室内機は、前面パネル10と開閉パネル30の合わせ目の隙間Gが、正面、斜面、側面のいずれの方向からも見えなくあるいは見え難くなり、空気調和機の室内機を設置する室内空間に調和したデザインを確保できる。
なお、以上説明した実施例では、空気調和機の室内機の前面パネル10と開閉パネル30の右端部分の合わせ目について説明したが、前面パネル10と開閉パネル30の左端部分の合わせ目についても、同様に構成される。ただし、構造は右端部分とは対称となる。また、以上説明した実施例では、開閉パネル30にそれと二重構造となる吸込みグリル20が付属する空気調和機の室内機について説明したが、吸込みグリル20を用いない空気調和機の室内機について、前面パネルと開閉パネルの間の合わせ目の隙間を目立たなくする場合にも、同様に適用できることはもちろんである。
1:室内機
10:前面パネル、11:正面壁、12A:前面吸込口、12B:上面吸込口、13:下部吹出口、14:外側壁、15:せり出し部、15a:前端部、15b:第1のテーパ部、15c:内側壁、16:溝部、17:角部、18:軸受
20:吸込グリル、21:側端部、23:開口部、24:軸
30:開閉パネル、31:側壁、31a:第2のテーパ部、31b:奥端部、32:正面部、33:第1の角部、34:頂部、330:側端面
40:フィルター
50:開閉パネル駆動機構、51:上アーム、52:下アーム、53:モータ、54:回転軸
60:風向板
70:ケーシング

Claims (4)

  1. 前面吸込口、上面吸込口および下部吹出口を備えた前面パネル、および内部に熱交換器と送風ファンを備えたケーシングで構成される本体と、前記前面パネルに開閉自在に支持され前記前面吸込口を開閉する開閉パネルとを備え、
    前記前面パネルの外側壁に、前記前面パネルの正面壁よりも前方へせり出したせり出し部を設け、該せり出し部は、前端部と該前端部から前記正面壁に向けた内側壁を有し、該せり出し部の前記前端部と前記内側壁との間に第1のテーパ部を設け、
    前記開閉パネルに、前記開閉パネルの正面部の側端面より内側奥方向に位置する側壁を立設し、前記開閉パネルの前記側壁と前記前面パネルの内側壁との間に合わせ目を形成し、
    前記開閉パネルの前記側壁に前記側端面に繋がり且つ前記第1のテーパ部と対面するように傾斜させた第2のテーパ部を設け、前記開閉パネルの前記正面部と前記側壁との間の外角を第1の角部とし、前記前面パネルの前記第1のテーパ部と前記内側壁との間の角を第2の角部とし、正面からみて、前記第1の角部が前記第1のテーパ部の一部と重合し、側面からみて、前記前面パネルの前記せり出し部の前記前端部が前記第2のテーパ部の一部と重合するようにしたことを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機の室内機において、
    前記開閉パネルの前記正面部が前記前面パネルの前記せり出し部の前記前端部よりも前方に位置することを特徴とする空気調和機の室内機。
  3. 請求項1又は2に記載の空気調和機の室内機において、
    前記開閉パネルの側壁の奥端が、前記前面パネルの前記第2の角部よりも奥側に位置することを特徴とする空気調和機の室内機。
  4. 請求項1、2又は3に記載の空気調和機の室内機において、
    前記開閉パネルの前記第2のテーパ部における、前記第1の角部の側に位置する頂部が、前記開閉パネルの正面部と前記第2の角部より所定距離だけ奥方向にずれた位置になるように形成されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
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