JP2012082748A - ディーゼルエンジンの排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気通路個別の排気温度から算出される温度比率に基づいて流量調整手段を制御することで、排気通路間の排出ガス流量の差を減少させること。
【解決手段】電子制御装置30は、各排出通路22a,22bに設けられた上流排気温センサ28a,28bと下流排気温センサ29a,29bとから検出される上流排気温度と下流排気温度とに基づいて、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量に依存した温度比率を算出する。そして、電子制御装置30は、各温度比率の差を利用して、排出ガス流量の差を減少させるように過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、気筒群を複数有するとともに、各気筒群それぞれに排気通路が接続され、各排気通路上に排気浄化装置が設けられているディーゼルエンジンの排気装置に関する。
ディーゼルエンジンの排気通路に触媒やDPF等を配置して排気の浄化を行う排気浄化装置は、従来から利用されている。また、V型又は水平対向型等の複数の気筒群を採用するディーゼルエンジンでは、各気筒群それぞれに接続された排気通路毎に排気浄化装置を設ける構造も知られている。前記のような排気通路構造では、各排気通路毎に、排気浄化装置を流れる排気流量が異なることがあり、これを原因として不具合を生じることがあった。そこで、各排気浄化装置を流れる排気流量を検出し、通路毎の差異を縮める如く制御することが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1の内燃機関の排気浄化装置では、各排気通路に、排気マニホールド、過給機及び排気浄化触媒が排気通路の上流側から順に設けられている。これら排気通路は、排気浄化触媒よりも下流側にて一本の合流通路に合流している。また、内燃機関には、各排気通路から吸気通路への排気還流を行う排気還流装置が個別に設けられている。各排気還流装置は、吸気マニホールド及び各排気マニホールド間を各別に連通する排気還流通路と、それら排気還流通路の途中にそれぞれ設けられる排気還流弁とにより構成される。また、各排気通路において、各排気浄化触媒よりも下流側には排気浄化触媒を通過する排気の温度を検出するための排気温センサがそれぞれ設けられている。さらに、合流通路には、合流後の排気温度を検出するための排気温センサが設けられている。
特許文献1の内燃機関の排気浄化装置では、各排気浄化触媒を通過する排気流量を推定し、その推定された排気流量それぞれに応じて、気筒群の制御態様や排気浄化触媒を制御する触媒制御手段の制御態様を個別に設定する。具体的には、各排気温センサにより、各排気浄化触媒を通過する排気の温度及び合流通路を流れる排気の温度を検出し、加えて、合流通路の排気の質量流量を、単位時間当たりに各燃料噴射弁から噴射された燃料の総質量と吸気の質量流量との和として求める。そして、検出された各排気温度と、合流通路の排気の質量流量とから各排気浄化触媒を通過する排気の質量流量を推定する。さらに、推定された質量流量に基づいて排気流量を推定し、その推定結果に応じて、例えば、各排気還流弁(流量調整手段)の開度を制御して、各排気通路の排気流量を個別に調整する。その結果、各排気通路の排気流量の差が抑えられるとともに各排気通路の下流より外部に排出される排出ガス流量の差が減少し、排気浄化触媒間の浄化能力のばらつきが抑えられる。
特開2005−273457号公報
しかしながら、特許文献1の内燃機関の排気浄化装置では、排気流量の推定のために合流通路での排気温度を利用している。しかし、合流通路を流れる排気は、各排気通路を流れる排気が合流したものであるため、合流直後はばらつきが生じており、直ぐに均一になるものではない。合流後、十分な通路長を経た後ならばばらつきは減少するが、車両への搭載制約上、排気浄化触媒よりも下流で排気通路を合流し、且つ、その後相応の長さを持たせることは難しい。その結果として、各排気通路での排気流量を精度良く推定することができず、その推定結果に応じて排気流量を調整しても排出ガス流量の差を減少させ難いという問題があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、排気通路個別の排気温度から算出される温度比率に基づいて流量調整手段を制御することで、排気通路間の排出ガス流量の差を減少させることができるディーゼルエンジンの排気装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジン本体が有する複数の気筒群に各々接続された前記気筒群と同数の排気通路と、各排気通路の下流より外部に排出される排出ガス流量を調整可能な流量調整手段と、各排気通路上に各々配置された排気浄化装置と、を備えたディーゼルエンジンの排気装置において、各排気通路上に配置されるとともに所定の熱容量を有する蓄熱部材と、前記蓄熱部材よりも上流側の上流排気温度を検出する上流排気温センサと、前記蓄熱部材よりも下流側の下流排気温度を検出する下流排気温センサと、各排気通路での前記上流排気温度に対する前記下流排気温度の割合である温度比率を算出する温度比率算出手段と、前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、各気筒群に対応して算出された前記温度比率に基づいて前記流量調整手段を制御して、前記排気通路間での排出ガス流量の差を減少させることを要旨とする。
ディーゼルエンジンの状態が一定のときには、上流排気温度、下流排気温度、及び温度比率も、ほとんど変化しない定常状態にある。しかしながら、ディーゼルエンジンの運転状態の変化により、上流排気温度が変化すると、この温度比率は時間をかけて変化した後、定常状態に至る。これは、蓄熱部材の熱容量に起因する。上流排気温度の変化に対し、排気と蓄熱部材との間の熱交換により蓄熱部材の温度も変化するが、蓄熱部材自体の熱容量により定常状態に至るまでに時間がかかる。よって、蓄熱部材の温度変化が収束し、定常状態に至るまで、下流排気温度も変化し続ける。この定常状態に至るまでの温度変化は、熱交換に基づくため、排気流量と相関がある。したがって、各排気通路の排気流量に差があると、定常状態に至るまでの温度比率に差が生じる。よって、温度比率に基づいて、排出ガス流量の差を減少させる制御を行うことができる。この温度比率を算出するのに用いられる各排気温度は、各排気通路個別に設置された排気温センサにより検出されるため、特許文献1のように、排気通路の合流点で排気温度を検出することなく、排気温度を正確に把握することができ、温度比率も排気通路毎に精度良く算出することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御装置は、前記温度比率算出手段により算出された各温度比率の差を求め、一定期間に算出された前記排気通路間での前記温度比率の差の合計を利用して、前記流量調整手段を制御することを要旨とする。
この発明によれば、排気温度と蓄熱部材の温度との間に温度差が生じる条件下で、排気通路間で蓄熱部材を通過する排気流量に差が生じていると、排気通路間での温度比率にも差が生じる。このため、この温度比率の差に基づいて流量調整手段を制御することで、より精度良く排出ガス流量の差を減少させることができる。そして、温度比率の差を一定期間だけ合計することにより、運転状態によらず、精度の高い制御が可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記温度比率算出手段は、前記ディーゼルエンジンの始動直後において、前記温度比率の差が最も大きくなるタイミングで前記温度比率を算出するとともに、前記制御装置は、前記温度比率の差を利用して、前記流量調整手段を制御することを要旨とする。
各排気通路間での排気温度の差が最も大きくなるタイミングは、ディーゼルエンジンの始動直後という条件下であれば、ほぼ定めることができる。よって、温度比率算出手段が、各排気通路間での排気温度の差が最も大きくなるタイミング、つまり、温度比率の差が最も大きくなるタイミングで温度比率を算出し、制御装置がこの温度比率の差を利用して流量調整手段を制御することで、排出ガス流量の差を減少させることができる。したがって、温度比率算出手段は、温度比率の差が最も大きくなるタイミングの一点だけ温度比率を算出するだけでよく、また、制御装置は、その一点で算出された温度比率の差のみを利用するだけでよいため、簡単な制御で各排出ガス流量の差を精度良く減少させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記排気浄化装置は排気ガスを浄化するための触媒を含み、前記蓄熱部材は前記触媒であることを要旨とする。
この発明によれば、温度比率算出手段は、触媒の活性を検出するために、触媒よりも上流側及び下流側に配置された上流排気温センサ及び下流排気温センサを利用して、温度比率を算出する。よって、既存の構成である上流排気温センサ及び下流排気温センサを用いて温度比率を算出することができるため、温度比率を算出するために新たなセンサを別途設ける必要がなく、安価な構成で排出ガス流量の差を減少させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記ディーゼルエンジンは、前記エンジン本体に外部空気を供給する吸気通路を備え、前記流量調整手段は、前記排気浄化装置よりも上流側の各排気通路と前記吸気通路とを各々連通させる排気還流通路と、各排気還流通路を流れるEGRガス流量を制御するEGRガス流量制御手段であることを要旨とする。
この発明によれば、排出ガス流量の差を減少させるための排出ガス流量の調整は、ディーゼルエンジンにおいて既存の構成であるEGRガス流量制御手段を用いて行われる。よって、排出ガス流量の差を減少させるために、新たな流量調整手段を設ける必要がなく、コスト増加させずに排出ガス流量の差を減少させることができる。
この発明によれば、排気通路個別の排気温度から算出される温度比率に基づいて流量調整手段を制御することで、排気通路間の排出ガス流量の差を減少させることができる。
(a)は実施形態における排気浄化装置を備えたディーゼルエンジン及びその周辺構成を示す概略図、(b)は温度比率の変化を表すグラフ。 排気通路間の排出ガス流量の差を減少させるために電子制御装置が行う処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
図1(a)に示すように、エンジン本体10は、2つの気筒群を備えるとともに、一方の群の気筒11aに対応するシリンダヘッド12aには、気筒11a毎に燃料噴射ノズル13aが取り付けられている。他方の群の気筒11bに対応するシリンダヘッド12bには、気筒11b毎に燃料噴射ノズル13bが取り付けられている。燃料噴射ノズル13a,13bは、各気筒11a,11b内に燃料を噴射する。
シリンダヘッド12a,12bにはインテークマニホールド14が接続されている。このインテークマニホールド14には分岐吸気通路15a,15bの一端が接続されるとともに、分岐吸気通路15a,15bの他端は基幹吸気通路17に接続され、さらに、基幹吸気通路17はエアクリーナ18に接続されている。各分岐吸気通路15a,15bの途中には、過給機16a,16bのコンプレッサ部161a,161bが介在されている。各過給機16a,16bは、排気の流れによって作動される可変ノズル式ターボチャージャーである。
各分岐吸気通路15a,15bにおいて、過給機16a,16bとインテークマニホールド14との間には、スロットルバルブ19a,19bが設けられている。各スロットルバルブ19a,19bは、図示しないモータによって駆動されるとともに、モータの駆動によりスロットルバルブ19a,19bの開度を変更することによって、エアクリーナ18及び基幹吸気通路17を経由して各分岐吸気通路15a,15bに吸入される吸気流量を調整可能になっている。
また、各分岐吸気通路15a,15bにおいて、過給機16a,16bのコンプレッサ部161a,161bよりも上流には、各分岐吸気通路15a,15b内における吸気流量を検出するためのエアフローメータ32a,32bが配設されている。
そして、エアクリーナ18を介して基幹吸気通路17に吸入された空気は、各分岐吸気通路15a,15bに分流し、各分岐吸気通路15a,15bを流れる空気は、インテークマニホールド14内で合流する。つまり、各過給機16a,16bのコンプレッサ部161a,161bから送り出される吸気は、インテークマニホールド14内で合流して各気筒11a,11bに供給される。よって、インテークマニホールド14、分岐吸気通路15a,15b及び基幹吸気通路17により吸気通路が構成されている。
各シリンダヘッド12a,12bにはエキゾーストマニホールド21a,21bが接続されている。各気筒11a,11bで発生する排気は、各エキゾーストマニホールド21a,21bへ排出される。各エキゾーストマニホールド21a,21bは、各過給機16a,16bのタービン部162a,162bを介して排出通路22a,22bに接続されている。排出通路22a,22bは並列に配設されている。よって、本実施形態では、エキゾーストマニホールド21a,21b、タービン部162a,162b、及び排出通路22a,22bにより排気通路が構成されている。
スロットルバルブ19aよりも下流の分岐吸気通路15aとエキゾーストマニホールド21aとは、排気還流通路24aを介して接続されており、排気還流通路24aにはEGRバルブ25aが介在されている。また、スロットルバルブ19bよりも下流の分岐吸気通路15bとエキゾーストマニホールド21bとは、排気還流通路24bを介して接続されており、排気還流通路24bにはEGRバルブ25bが介在されている。EGRバルブ25aが開弁していると、エキゾーストマニホールド21a内の排気が排気還流通路24aを介して分岐吸気通路15aへ還流されるようになっている。また、EGRバルブ25bが開弁していると、エキゾーストマニホールド21b内の排気が排気還流通路24bを介して分岐吸気通路15bへ還流されるようになっている。
各排出通路22a,22bには、排気中の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)を酸化して浄化する触媒としての酸化触媒26a,26bを含む排気浄化装置35a,35bが設けられている。排気浄化装置35a,35bは、各排出通路22a,22bにおいて、酸化触媒26a,26bよりも下流側に設けられるとともに排気中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するフィルタ27a,27bを備えている。各フィルタ27a,27bは多孔質材料によって形成されている。
各排出通路22a,22bにおける酸化触媒26a,26bよりも上流側には、上流排気温センサ28a,28bが設けられている。また、各排出通路22a,22bにおける酸化触媒26a,26bよりも下流側であって、その酸化触媒26a,26bとフィルタ27a,27bとの間には下流排気温センサ29a,29bが設けられている。
エンジン本体10は、エンジン制御を司る電子制御装置30を備えている。この電子制御装置30は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
電子制御装置30には、クランク角度検出器31、アクセルポジションセンサ33、エアフローメータ32a,32b、上流排気温センサ28a,28b及び下流排気温センサ29a,29bが信号接続されている。クランク角度検出器31は、図示しないクランク軸の回転角度(クランク角度)を検出する。クランク角度検出器31によって検出されたクランク角度検出情報は、電子制御装置30へ送られる。電子制御装置30は、クランク角度検出器31によって検出されたクランク角度検出情報に基づいて、エンジン回転数を算出する。また、アクセルポジションセンサ33は、アクセルペダルのアクセル開度を検出する。アクセルポジションセンサ33によって検出されたアクセル開度検出情報は、電子制御装置30へ送られる。電子制御装置30は、アクセルペダルのアクセル開度及びクランク角度に基づいて、燃料噴射ノズル13a,13bから噴射される燃料噴射量を算出する。
各エアフローメータ32a,32bは、各分岐吸気通路15a,15b内の吸気流量を検出する。各エアフローメータ32a,32bによって検出された吸気流量検出情報は、電子制御装置30へ送られる。また、各上流排気温センサ28a,28bは、酸化触媒26a,26bよりも上流の上流排気温度を検出する。各上流排気温センサ28a,28bによって検出された上流排気温度検出情報は、電子制御装置30へ送られる。さらに、各下流排気温センサ29a,29bは、酸化触媒26aよりも下流の下流排気温度を検出する。各下流排気温センサ29a,29bによって検出された下流排気温度検出情報は、電子制御装置30へ送られる。
電子制御装置30は、上記各種センサから送られる各種検出情報に基づいて、エンジン制御にかかる各種制御を実行する。それら制御としては、過給機16a,16bの作動制御、スロットルバルブ19a,19bの開度制御、EGRバルブ25a,25bの開度制御などが挙げられる。また、電子制御装置30は、上記各種センサから送られる各種検出情報に基づいて、燃料噴射ノズル13a,13bによる燃料噴射時期制御や燃料噴射量制御を実行する。
さらに、電子制御装置30は、フィルタ27a,27bの温度が再生処理に適した温度となるように、メイン噴射の実行後、膨張行程ないし排気行程の燃焼に寄与しない時期に燃料を噴射する、いわゆるポスト噴射を実行するよう燃料噴射時期を制御する。このポスト噴射による燃料の添加量は、フィルタ27a,27bの温度に基づいて制御される。フィルタ27a,27bの温度は、各上流排気温センサ28a,28b及び各下流排気温センサ29a,29bによって検出される上流排気温度及び下流排気温度に基づいて推定される。
ところで、気筒11a,11b毎の体積充填効率の相違等に起因して、各排気通路の排気流量に差が生じることがある。各排気通路の排気流量に差が生じると、様々な不具合が生じる。一例としては、フィルタ27a,27bに捕集されるPM量が異なるために、フィルタ27a,27bを再生処理する回数が増し、燃費が悪化する。
前記燃費悪化を詳述する。フィルタ27a,27bにPMが捕集され続けると、次第に排気抵抗が増大するため、一定量以上のPMが捕集された時点で、フィルタ27a,27b上のPMを焼却処理して、フィルタ27a,27bを再生する必要がある。再生のためには、フィルタ27a,27bに供給される排気の温度を、約600℃以上にする必要があるが、通常の運転状態で、そこまで排気温度が上昇する機会はほとんど無い。そこで、本実施形態では、電子制御装置30が、燃料噴射量と燃料噴射時期とを、排気温度が高くなる如く変更し、さらに、排気行程中にも燃料噴射することで、排気中に含まれた燃料成分を酸化触媒26a,26bで反応させる。これにより、フィルタ27a,27bに供給される排気の温度を、再生可能な温度まで上昇させる。
しかしながら、前述するフィルタ27a,27bを再生するための運転状態は燃費を悪化させるため、再生回数は少ないほうが好ましい。一方で、フィルタ27a,27bを通過する排気流量に差が生じると、PMの捕集量が異なることになり、フィルタ27a,27bの再生のタイミングにずれが生じる。このため、排気流量に差が生じると、再生回数を増加させて、燃費を悪化させる。そこで、本実施形態では、排出通路22a,22bより外部に排出される排出ガス流量の差を推定し、その推定された排出ガス流量の差を減少させるように所定の制御を行う。
ここで、本発明では、排出ガス流量の差を減少させる所定の制御を行うために、排気温度及び蓄熱部材の温度が変化するタイミングを利用するが、本実施形態では、特に、ディーゼルエンジンの冷間始動直後における上流排気温度、下流排気温度及び酸化触媒26a,26bの温度変化を利用する。
上流排気温センサ28a,28bにより検出される上流排気温度は、各排出通路22a,22bを流れる実際の排気温度である。また、排出通路22a,22bを流れる排気と、酸化触媒26a,26bとの間には温度差が生じているため、排気が酸化触媒26a,26bを通過する際に、排気と酸化触媒26a,26bとの間の熱交換により排気温度が下がる。このため、各下流排気温センサ29a,29bにより検出される下流排気温度は、上流排気温度よりも下がった値となっている。よって、本実施形態では、酸化触媒26a,26bは、所定の熱容量を有する蓄熱部材として機能する。
そして、ディーゼルエンジンの始動後、酸化触媒26a,26bは、排気により徐々に温められるため、各下流排気温センサ29a,29bにより検出される下流排気温度も徐々に上昇する。酸化触媒26a,26bが排気により温められると、下流排気温度は、上流排気温度(実際の排気温度)とほぼ同じ値に収束する。
下流排気温度が収束するまでの時間は、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量と排気温度によって決定される。そして、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量が多いほど、下流排気温度が収束するまでの時間は短く、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量が少ないほど、下流排気温度が収束するまでの時間は長くなる。このため、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量に差が生じると、排出通路22a,22bでは、下流排気温度が収束するまでの時間に差が生じる。例えば、一方の排出通路22aでの酸化触媒26aを通過する排気流量が他方の排出通路22bでの酸化触媒26bを通過する排気流量よりも多いと、一方の排出通路22aにおける下流排気温度が収束するまでの時間は、他方の排出通路22bにおける下流排気温度が収束するまでの時間よりも短くなる。
そして、電子制御装置30は、上流排気温度をRAMに記憶し、下流排気温度が収束するまでの時間をタイマカウンタにより計測する。そして、電子制御装置30は、上流排気温度、下流排気温度、及び下流排気温度が収束するまでの時間から排出ガス流量を推定する。
ここで、排出通路22a,22b間に排気流量の差があり、排出ガス流量に差がある場合、各上流排気温度に温度差が無ければ、排出通路22a,22bにおける下流排気温度が収束するまでの時間の差が排出ガス流量の差となる。しかし、各上流排気温度に温度差がある場合、下流排気温度が収束するまでの時間は、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量と排気温度とから決定されることから、各上流排気温度の温度差も加味する必要がある。よって、本実施形態では、排出ガス流量の差を推定する場合、上流排気温度に対する下流排気温度の割合である温度比率を用いる。
電子制御装置30は、上流排気温センサ28a,28bにより検出される上流排気温度、及び下流排気温センサ29a,29bにより検出される下流排気温度に基づいて、温度比率を算出する。よって、電子制御装置30は、温度比率を算出する温度比率算出手段としての機能を有する。温度比率を用いた場合には、温度比率は、下流排気温度の収束と共に収束し、温度比率が1.0の近似値、例えば閾値として0.9以上になると、下流排気温度が収束したと見なすことができる。なお、通常、排気管の管壁等からの放熱により、排気通路下流側ほど排気温度は低下するため、前記閾値は、この放熱分を考慮して決める必要がある。
図1(b)に2つの排出通路22a,22bで排出ガス流量に差が生じている場合の温度比率の推移を示す。図1(b)のグラフは、横軸に経過時間を表し、縦軸に温度比率を表す。図1(b)に示す実線L1は、一方の排出通路22aでの温度比率の経時変化を表す。また、図1(b)に示す二点鎖線L2は、他方の排出通路22bでの温度比率の経時変化を表す。そして、一方の排出通路22aの排出ガス流量が他方の排出通路22bよりも多くなっているものとする。
図1(b)に示すように、一方の排出通路22aにおける温度比率が収束するまでの時間T1は、他方の排出通路22bにおける温度比率が収束するまでの時間T2よりも短くなっている(T1<T2)。図1(b)のグラフにおいて、あるタイミングでの温度比率の差は、そのタイミングでの排出ガス流量の差を表している。よって、下流排気温度及び温度比率が収束するまでの温度比率の差を合計(2つのグラフによって囲まれる領域の面積を算出)することで、2つの排出通路22a,22b間の排出ガス流量の差が推定できる。
電子制御装置30は、温度比率の計測開始から各排出通路22a,22bの温度比率が共に収束するまでの時間、この実施形態では、他方の排出通路22bにおける温度比率が収束するまでの時間T2まで、各排出通路22a,22bの温度比率の差を算出し続ける。さらに、電子制御装置30は、計測開始から時間T2までの間に算出された温度比率の差を合計する。具体的には、電子制御装置30は、図1(b)における実線L1と二点鎖線L2とで囲まれた領域の面積を求める。
さらに、電子制御装置30は、算出された温度比率の差の合計を利用して、2つの排出通路22a,22b間の排出ガス流量の差を推定する。この排出ガス流量の差は、温度比率の差の合計と排出ガス流量とを関係付けたマップを用いて推定され、このマップはROMに予め記憶されている。
そして、電子制御装置30は、推定された排出ガス流量の差が減少するように、過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を制御する。これにより、タービン部162a,162bよりも上流側の排気通路内の圧力が変化し、排気還流通路24a,24bを流れるEGRガスの流量が変化する。よって、過給機16a,16bのタービン部162a,162bは、各排出通路22a,22bの下流より外部へ排出される排出ガス流量を調整する流量調整手段を構成するEGRガス流量制御手段として機能するとともに、電子制御装置30は、流量調整手段を制御する制御装置としての機能も有する。
次に、排出通路22a,22b間の排出ガス流量の差を減少させるために、電子制御装置30が行う排出ガス流量差補正処理の処理手順について説明する。なお、本実施形態では、電子制御装置30は、この処理をディーゼルエンジンの冷間始動後から所定期間に限って実行するようになっており、ディーゼルエンジンの運転状態は、エンジン回転数や燃料噴射量等の情報に基づいて検出されるようになっている。
図2に示すように、まず、電子制御装置30は、ディーゼルエンジンの始動により、排出ガス流量差補正処理が開始されると、タイマカウンタにより処理開始からの経過時間をカウントするとともに、上流排気温度及び下流排気温度を測定する。そして、上流排気温度及び下流排気温度に基づいて、各排出通路22a,22bでの温度比率を算出する(ステップS11)。次に、電子制御装置30は、処理開始から一方の排出通路22aにおける温度比率が0.9以上になり、さらに、他方の排出通路22bにおける温度比率が0.9以上になるまで、各排出通路22a,22bの温度比率の差を算出し続けるとともに、算出し続けた温度比率の差の合計を算出する(ステップS12)。
次に、電子制御装置30は、ステップS12において算出された温度比率の差の合計に基づいてマップから排出ガス流量の差を推定する(ステップS13)。次に、電子制御装置30は、ステップS13において推定された排出ガス流量の差が減少するように、過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を制御する(ステップS14)。
一方の排出通路22aの排出ガス流量が他方の排出通路22bの排出ガス流量よりも多い場合、電子制御装置30は、一方の過給機16aのタービン部162aにおけるベーン開度を小さくするとともに、他方の過給機16bのタービン部162bにおけるベーン開度を大きくするように制御する。これにより、一方の過給機16aのタービン部162aを介して排出通路22aに流れる排気流量が少なくなるとともに、排気還流通路24aを介して分岐吸気通路15aへ還流されるEGRガス流量が多くなる。一方、他方の過給機16bのタービン部162bを介して排出通路22bに流れる排気流量が多くなるとともに、排気還流通路24bを介して分岐吸気通路15bへ還流されるEGRガス流量が少なくなる。すると、一方の排出通路22aでは、酸化触媒26a及びフィルタ27aを通過する排気流量が排出ガス流量差補正処理前に比べて減少するとともに、他方の排出通路22bでは、酸化触媒26b及びフィルタ27bを通過する排気流量が排出ガス流量差補正処理前に比べて増加する。その結果、2つの排出通路22a,22bの排出ガス流量の差を減少させることができる。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)電子制御装置30は、各排出通路22a,22bに設けられた上流排気温センサ28a,28bと下流排気温センサ29a,29bとから検出される上流排気温度と下流排気温度とに基づいて、酸化触媒26a,26bを通過する排気流量に依存した温度比率を算出する。この温度比率を算出するのに用いられる各排気温度は、各排出通路22a,22b個別に設置された排気温センサ28a,28bにより検出されるため、特許文献1のように、排気通路の合流点での排気温度を検出することなく、排気温度を正確に把握することができ、温度比率も排気通路毎に精度良く算出することができる。そして、電子制御装置30が、この温度比率を利用して過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を制御することで、各排出通路22a,22bからの排出ガス流量の差を減少させることができる。
(2)電子制御装置30は、排出ガス流量の差を減少させるために、排出ガス流量差補正処理開始から一方の排出通路22aにおける温度比率が収束し、さらに、他方の排出通路22bにおける温度比率が収束するまで、温度比率の差を算出し続ける。そして、算出し続けた温度比率の差を合計することにより、温度比率の差のばらつきを抑えることができる。よって、本実施形態では、排気温度の変化を伴う運転状態として、ディーゼルエンジンの始動直後を利用したが、運転状態に依存せず、各排出ガス流量の差を減少させることができる。例えば、後述する如く、本発明の別の実施形態としては、温度比率の差が大きくなる所定のタイミングでの温度比率の差のみを利用して、排出ガス流量の差を減少させることもできる。しかしながら、温度比率の差が大きくなる所定のタイミングは、変化前後の排気温度や排気流量に依存して変わるため、制御を実行する運転状態をさらに特定しないと、精度の良い検出を行うことができない。
(3)本実施形態では、フィルタ27a,27bの再生処理を行う契機となる温度を計測するために用いられる上流排気温センサ28a,28b及び下流排気温センサ29a,29bを利用して温度比率を算出した。これら上流排気温センサ28a,28b及び下流排気温センサ29a,29bは、酸化触媒26a,26bの活性状態を検出するためにディーゼルエンジンに装備されていることが多い。よって、既存の構成である上流排気温センサ28a,28b及び下流排気温センサ29a,29bを用いて温度比率を算出することができるため、温度比率を算出するために新たなセンサを別途設ける必要がなく、安価な構成で排出ガス流量の差を減少させることができる。
(4)排出ガス流量の差を減少させるための排出ガス流量の調整は、ディーゼルエンジンにおいて既存の構成である過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を調整することで行われる。よって、排出ガス流量の差を減少させるために、新たな流量調整手段を設ける必要がなく、コスト増加させずに排出ガス流量の差を減少させることができる。
(5)排出通路22a,22bを流れる排気は高温であるため、排気流量をセンサ等で直接測定するためには、高温に耐え得ることができる特殊なセンサを用いる必要がありコストが嵩む。しかしながら、本実施形態では、排気温度の変化を利用して排出ガス流量を間接的に推定しているため、特殊なセンサを用いる必要がなく、安価な構成で排出ガス流量を推定することができる。
(6)排気通路間に排気流量の差が生じると、フィルタ27a,27bに堆積したPMの量にばらつきが生じる。そして、フィルタ27a,27bのどちらか一方に堆積したPMの量が所定量に達すると、他方に堆積したPMの量が所定量に達していないにも拘らず、フィルタ27a,27bの再生処理が行われてしまう。しかし、本実施形態では、排出通路22a,22b間の排出ガス流量の差を減少させることで、フィルタ27a,27bに堆積したPMの量のばらつきを抑えることができるため、燃費悪化を防止することができる。
(7)排気通路間に排気流量の差が生じると、噴射燃料に含まれる硫黄成分が排気を介して各酸化触媒26a,26bに吸着される、いわゆる硫黄被毒の進行具合においてばらつきが生じる。そして、酸化触媒26aのどちらか一方の硫黄被毒の進行具合が予め定められた上限に達すると、他方の硫黄被毒の進行具合が予め定められた上限に達していないにも拘わらず、硫黄被毒回復処理が行われてしまう。しかし、本実施形態では、排出通路22a,22b間の排出ガス流量の差を減少させることで、各酸化触媒26a,26bにおける硫黄被毒の進行具合のばらつきを抑えることができるため、不必要な回復処理が行われてしまうことを防止することができる。
(8)電子制御装置30は、排出ガス流量差補正処理を行うタイミングを、ディーゼルエンジンの冷間始動時から所定期間に限って実行するようにした。冷間始動時からアイドリングに至る運転状態は、始動前後の排気温度、並びに排出ガス流量の取り得る値が限定されており、精度の高い制御を行う上で好適である。さらに、ディーゼルエンジンの冷間始動時は、排気温度が低い状態であるため、ディーゼルエンジンが始動すると、排気温度が低い状態から急激に温められることになる。よって、各温度比率の差が大きくなり易く、各温度比率の差を算出し易くなる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、過給機16a,16bのタービン部162a,162bにおけるベーン開度を制御することで、排出ガス流量の差を減少させるようにしたが、これに限らず、以下の(い)〜(は)のようにしてもよい。
(い)スロットルバルブ19a,19bの開度を制御することで、排出ガス流量の差を減少させるようにしてもよい。この場合、各排気通路の吸入空気の圧力を個別に調整する必要がある。例えば、各スロットルバルブ19a,19bのうちの一方の開度を小さくすることで、一方の吸気通路の内圧を低下させて一方の排気還流通路24a,24bを介して分岐吸気通路15a,15bへ還流されるEGRガス流量を少なくする。同時に、各スロットルバルブ19a,19bのうちの他方の開度を大きくすることで、他方の吸気通路の内圧を上昇させて他方の排気還流通路24a,24bを介して分岐吸気通路15a,15bへ還流されるEGRガス流量を多くする。よって、この場合、スロットルバルブ19a,19bは、排出ガス流量を調整可能な流量調整手段を構成するEGRガス流量制御手段として機能する。
(ろ)EGRバルブ25a,25bの開度を制御することで、排出ガス流量の差を減少させるようにしてもよい。各EGRバルブ25a,25bのうちの一方の開度を小さくすることで、一方の排気還流通路24a,24bを介して一方の分岐吸気通路15a,15bへ還流されるEGRガス流量を少なくし、各EGRバルブ25a,25bのうちの他方の開度を大きくすることで、他方の排気還流通路24a,24bを介して他方の分岐吸気通路15a,15bへ還流されるEGRガス流量を多くする。よって、この場合、EGRバルブ25a,25bは、排出ガス流量を調整可能な流量調整手段を構成するEGRガス流量制御手段として機能する。
(は)吸気弁や排気弁の開弁時期、閉弁時期、或いはリフト量等を制御することで、排出ガス流量の差を減少させるようにしてもよい。一方の吸気弁及び排気弁をバルブオーバラップ量が大きくなるように変更して排気通路から燃焼室へと戻されるEGRガス流量を増加させたり、他方の吸気弁及び排気弁をバルブオーバラップ量が小さくなるように変更して排気通路から燃焼室へと戻されるEGRガス流量を減少させたりする。よって、この場合、吸気弁や排気弁は、排出ガス流量を調整可能な流量調整手段を構成するEGRガス流量制御手段として機能する。
○ 実施形態において、電子制御装置30は、排出ガス流量差補正処理開始から一方の排出通路22aにおける温度比率が収束し、さらに、他方の排出通路22bにおける温度比率が収束するまで、各排出通路22a,22bの温度比率の差を算出し続けるとともに、算出し続けた温度比率の差の合計を利用して流量調整したが、これに限らない。例えば、電子制御装置30は、ディーゼルエンジンの始動直後において、温度比率の差が最も大きくなるタイミングで、各排出通路22a,22bでの温度比率を算出するとともに、そのタイミングで算出された各温度比率の差を利用して流量調整してもよい。各排気通路間での排気温度の差が大きくなるタイミングは、ディーゼルエンジンの始動直後という条件下であれば、ほぼ定めることができる。よって、電子制御装置30は、ディーゼルエンジンの始動直後において、温度比率の差が最も大きくなるタイミングの一点だけ温度比率を算出するだけでよく、また、その一点で算出された温度比率の差のみを利用するだけでよいため、簡単な制御で各排出ガス流量の差を精度良く減少させることができる。また、上記変更例では、各排出通路22a,22bでの温度比率の差が最も大きくなるタイミングで温度比率を算出したが、算出するタイミングは、各排出通路22a,22bでの温度比率の差が最も大きくなるタイミングの前後であって、温度比率の差が予め設定された値よりも大きくなる範囲内の所定のタイミングであってもよい。
○ 実施形態において、電子制御装置30は、ディーゼルエンジンの始動直後において、温度比率の差が大きくなるタイミングまで、各排出通路22a,22bの温度比率の差を算出し続けるとともに、算出し続けた温度比率の差の合計を利用して流量調整してもよい。
○ 実施形態において、電子制御装置30が行う排出ガス流量差補正処理をディーゼルエンジンの冷間始動時から所定期間に限って実行するようにしたが、これに限らない。例えば、電子制御装置30が行う排出ガス流量差補正処理を高負荷運転時から低負荷運転時に変わるときに実行するようにしてもよい。ディーゼルエンジンにおける高負荷運転時から低負荷運転時では、各排気通路を流れる排気温度の差が大きくなるタイミングであることから、各温度比率の差が大きくなり、各温度比率の差を算出し易くなる。
○ 実施形態において、電子制御装置30が行う排出ガス流量差補正処理をディーゼルエンジンの冷間始動時から所定期間に限って実行するようにしたが、これに限らない。例えば、電子制御装置30が行う排出ガス流量差補正処理を低負荷運転時から高負荷運転時に変わるときに実行するようにしてもよい。ディーゼルエンジンにおける低負荷運転時から高負荷運転時では、各排気通路を流れる排気温度の差が大きくなるタイミングであることから、各温度比率の差が大きくなり、各温度比率の差を算出し易くなる。
○ 実施形態において、触媒として酸化触媒を適用したが、これに限らず、例えば、触媒としてNOx吸蔵還元触媒を適用してもよい。
○ 実施形態において、上流排気温センサ28a,28bと下流排気温センサ29a,29bとの間に、酸化触媒26a,26b及びフィルタ27a,27bを配置してもよい。この場合、酸化触媒26a,26b及びフィルタ27a,27bが所定の熱容量を有する蓄熱部材として機能する。
○ 実施形態において、上流排気温センサ28a,28bと下流排気温センサ29a,29bとの間に、酸化触媒26a,26bを配置したが、これに限らず、例えば、各排出通路22a,22bを流れる排気を整流するための整流部材を配置してもよい。この場合、整流部材は所定の熱容量を有する蓄熱部材として機能する。
○ 本発明を、3つ以上の気筒群を有するディーゼルエンジンの排気装置に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)複数の気筒群は2群に分けられるとともに、前記排気通路の数は2つであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のディーゼルエンジンの排気装置。
10…エンジン本体、11a,11b…気筒、14…吸気通路の一部を構成するインテークマニホールド、15a,15b…吸気通路の一部を構成する分岐吸気通路、162a,162b…流量調整手段を構成するEGRガス流量制御手段としてのタービン部、17…吸気通路の一部を構成する基幹吸気通路、21a,21b…排気通路の一部を構成するエキゾーストマニホールド、22a,22b…排気通路の一部を構成する排出通路、24a,24b…排気還流通路、26a,26b…蓄熱部材として機能する触媒としての酸化触媒、28a,28b…上流排気温センサ、29a,29b…下流排気温センサ、30…温度比率算出手段及び制御装置としての機能を有する電子制御装置、35a,35b…排気浄化装置。

Claims (5)

  1. エンジン本体が有する複数の気筒群に各々接続された前記気筒群と同数の排気通路と、
    各排気通路の下流より外部に排出される排出ガス流量を調整可能な流量調整手段と、
    各排気通路上に各々配置された排気浄化装置と、を備えたディーゼルエンジンの排気装置において、
    各排気通路上に配置されるとともに所定の熱容量を有する蓄熱部材と、
    前記蓄熱部材よりも上流側の上流排気温度を検出する上流排気温センサと、
    前記蓄熱部材よりも下流側の下流排気温度を検出する下流排気温センサと、
    各排気通路での前記上流排気温度に対する前記下流排気温度の割合である温度比率を算出する温度比率算出手段と、
    前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、各気筒群に対応して算出された前記温度比率に基づいて前記流量調整手段を制御して、前記排気通路間での排出ガス流量の差を減少させることを特徴とするディーゼルエンジンの排気装置。
  2. 前記制御装置は、前記温度比率算出手段により算出された各温度比率の差を求め、一定期間に算出された前記排気通路間での前記温度比率の差の合計を利用して、前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの排気装置。
  3. 前記温度比率算出手段は、前記ディーゼルエンジンの始動直後において、前記温度比率の差が最も大きくなるタイミングで前記温度比率を算出するとともに、前記制御装置は、前記温度比率の差を利用して、前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの排気装置。
  4. 前記排気浄化装置は排気ガスを浄化するための触媒を含み、前記蓄熱部材は前記触媒であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のディーゼルエンジンの排気装置。
  5. 前記ディーゼルエンジンは、前記エンジン本体に外部空気を供給する吸気通路を備え、
    前記流量調整手段は、前記排気浄化装置よりも上流側の各排気通路と前記吸気通路とを各々連通させる排気還流通路と、各排気還流通路を流れるEGRガス流量を制御するEGRガス流量制御手段であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のディーゼルエンジンの排気装置。
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