JP2002070619A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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Abstract
ること。 【解決手段】排気管70に設置され、触媒を担持し排気
ガス中の微粒子を捕獲可能なフィルタを有する排気浄化
装置Aと、排気管70のうち前記フィルタに入る排気ガ
ス中の酸素濃度を検出する酸素センサ83と、前記フィ
ルタから排出される排気ガス中の酸素濃度を検出する酸
素センサ81と、これら酸素センサ83、81の検出値
に基づいてフィルタ内での単位時間あたりの酸素濃度変
化率Rを算出する酸素濃度変化率算出手段としてのEC
U30と、このECU30が算出した酸素濃度の変化率
Rに基づいて前記フィルタの昇温状態を検出する昇温状
態検出手段としてのECU30と、このECU30によ
る昇温状態に応じてディーゼル機関への流入酸素量を調
節する流入酸素量調節手段としてのECU30と、を有
する。
Description
化装置、詳しくは、排気ガス中に含まれる煤等の微粒子
を除去するために機関排気通路内にフィルタを配置した
内燃機関の排気浄化装置に関する。
は、排気ガス中に含まれる煤等の微粒子を除去するため
に機関排気通路内に排気ガス中の微粒子を捕獲可能なパ
ティキュレートフィルタを配置しこのパティキュレート
フィルタにより排気ガス中の微粒子を一旦捕集し、パテ
ィキュレートフィルタが捕集した微粒子を着火燃焼して
除去することによりパティキュレートフィルタの再生を
図っている。
以上の高温にならないと着火せず、これに対してディー
ゼルエンジンの排気ガス温は通常、600°Cよりもかなり
低く、高負荷運転している場合でもその排気ガス温は35
0°Cから400°Cでしかない。したがって排気ガス熱だけ
で微粒子に着火させるのは困難である。
媒を担持することで微粒子の着火温度を低下させて排気
ガス熱だけで微粒子に着火させるようにした技術がある
(なお、パティキュレートフィルタ上に触媒を担持した
フィルタを以下「触媒付きパティキュレートフィルタま
たは単にフィルタ」と表記する。)。例えば、特公平7
−106290号公報記載の技術は、白金族金属およびアルカ
リ土類金属酸化物の混合物からなる触媒をパティキュレ
ートフィルタに担持させることで前記問題に対処してい
る。
触媒付きパティキュレートフィルタであっても一部の微
粒子のみしか着火せずよって微粒子が燃え残る場合があ
る。
量が少ない場合は問題ないが、内燃機関の運転状態によ
っては多量の微粒子が発生する場合があり、その場合は
パティキュレートフィルタに付着した微粒子が完全に燃
焼する前に微粒子上に別の微粒子が堆積して積層状態に
なる。すると、酸素と接触しやすい箇所にある例えば上
層の微粒子は燃焼しても、酸素と接触しづらい箇所にあ
る例えば下層の微粒子は燃焼せず斯くして微粒子が燃え
残るという現象を誘発する。
ている間に微粒子中の炭素が燃焼しづらいグラファイト
等に変化するからであると考えられる。そしてその場
合、堆積した微粒子を着火させるには600°C以上の高温
状態におくことが必要となる。しかし前記のごとく、デ
ィーゼルエンジンでは、排気ガス温が600°C以上の高温
になることがないため、着火燃焼によって除去される微
粒子よりも堆積する微粒子(以下「堆積微粒子」とい
う。)が多ければ、幾ら触媒付きパティキュレートフィ
ルタであっても排気ガス熱だけでは不十分であり、堆積
した微粒子に着火させるのが困難になる。
レートフィルタの設置個所よりも上流に燃料供給手段を
設けて排気中に燃料を供給し、燃料の酸化反応によって
発生する反応熱の利用により堆積した堆積微粒子を燃焼
するという技術が従来より周知である。
量をフィルタの再生開始時の排気温度に基づいて設定す
るようにしてあるため、堆積微粒子の燃焼中に例えば機
関回転数が増加して排気温度が上昇すると、上昇した排
気温度に対して燃料の供給量が過剰となり、急激に酸化
が進行し、フィルタ温度が微粒子の燃焼温度よりも高く
なってフィルタが熱劣化してしまう虞がある。
りも下流に排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手
段を設け、この酸素濃度検出手段が検出した酸素濃度に
基づいてフィルタに熱劣化が生じていないかどうかを検
出する技術が例えば特許第2998321号公報に開示
されている。
ガスの酸素濃度からフィルタに熱害を生じる虞ありとい
う判断をした時には既にフィルタが熱劣化している虞が
ある。これは、実際のフィルタ温度とフィルタに熱害を
生じる虞ありと判断した時のフフィルタ温度との間には
時間遅れがあるからである。
で、その解決しようとする課題は、排気管に触媒付きパ
ティキュレートフィルタを設置した内燃機関の排気浄化
装置において、触媒付きパティキュレートフィルタの設
置箇所を境とした排気管上流側および下流側の酸素濃度
を検出し、これらの酸素濃度からフィルタ内での酸素濃
度変化率を算出し、この酸素濃度変化率からフィルタの
昇温状態を判定し、当該判定状態に応じて内燃機関への
流入酸素量を調節することで、フィルタに熱劣化等の熱
害を生じないようにすることができる内燃機関の排気浄
化装置を提供することにある。
に本発明の内燃機関の排気昇温装置は、次の手段を採用
した。
排気通路に設置され、触媒を担持し排気ガス中の微粒子
を捕獲可能なフィルタと、前記排気通路のうち前記フィ
ルタに入る排気ガス中の酸素濃度を検出する入口側酸素
濃度検出手段と、前記フィルタから排出される排気ガス
中の酸素濃度を検出する出口側酸素濃度検出手段と、こ
れら両酸素濃度検出手段が検出した値に基づいて前記フ
ィルタ内での単位時間あたりの酸素濃度変化率を算出す
る酸素濃度変化率算出手段と、この酸素濃度変化率算出
手段によって算出した酸素濃度の変化率に基づいて前記
フィルタの昇温状態を検出する昇温状態検出手段と、こ
の昇温状態検出手段により検出したフィルタの昇温状態
に応じて内燃機関への流入酸素量を調節する流入酸素量
調節手段と、を有するようにした。
について簡単に述べるとともに、本発明の構成要素につ
いて説明する。
ータからなり、双方向性バスによって相互に接続され
た、中央処理制御装置CPU,読み出し専用メモリRO
M,ランダムアクセスメモリRAM,バックアップRA
M,入力インタフェース回路,出力インタフェース回路
等から構成される。
輌に取り付けられた各種センサと電気的に接続され、こ
れら各種センサの出力信号が入力インタフェース回路か
らECU内に入るとこれらのパラメータは一時的にラン
ダムアクセスメモリRAMに記憶される。
PUが必要とする演算処理を行うが、この演算処理の実
行にあたり、CPUは双方向性バスを通じてランダムア
クセスメモリRAMに記憶しておいた前記パラメータを
必要に応じて呼び出す。
ンジンの場合は、カーボンスーツ,未燃燃料,オイル等
を例示できる。
ジンの場合は、ディーゼルエンジンから排出される微粒
子を捕集するフィルタ、いわゆるDiesel Par
ticulate Filter:DPFを例示でき
る。
側酸素濃度検出手段は、酸素センサや空燃比センサが好
適である。酸素センサも空燃比センサも周知であるため
詳しい説明は省略する。
サや空燃比センサを用いる代わりに、例えば縦軸に機関
回転数をまた横軸に機関燃料噴射量をとってなる機関回
転数−機関燃料噴射量線図によって入口側の酸素濃度を
推定してもよい。この線図のことを入口側酸素濃度推定
マップということにし、当該マップを前記ROMに記憶
しておき必要に応じて当該マップから推定した入口側酸
素濃度を求めてもよい。
口側酸素濃度検出手段と出口側酸素濃度検出手段とが検
出した値から前記フィルタ内での酸素濃度変化率を算出
するように設定されかつ前記ROMに記憶されたアプリ
ケーションプログラムを挙げられる。前記アプリケーシ
ョンプログラムの実行はCPUによってなされCPUの
属性はECUにある。よって、ECUを酸素濃度変化率
算出手段ということができる。
濃度変化率算出手段によって算出した酸素濃度の変化率
(以下「酸素濃度変化率」という。)から前記フィルタ
の昇温状態を検出するように設定されかつ前記ROMに
記憶されたアプリケーションプログラムを挙げられる。
前記アプリケーションプログラムの実行はCPUによっ
てなされCPUの属性はECUにある。よって、ECU
を昇温状態検出手段ということができる。
って算出した酸素濃度変化率が所定の酸素濃度変化率以
上あり、かつ当該状態が所定時間以上持続している場合
は、フィルタの昇温状態が異常であると判定する昇温異
常判定手段を有することも考えられる。
は、前記ROMに記憶されたアプリケーションプログラ
ムを挙げられる。当該アプリケーションプログラムの実
行はCPUによってなされCPUの属性はECUにあ
る。よって、ECUを昇温異常判定手段ということがで
きる。
変化率以上あり、かつ当該状態が所定時間以上持続して
いれば、それだけフィルタ内での酸化反応が促進しフィ
ルタ温度が高まり、フィルタがいずれ熱劣化してしまう
状態にあることを意味する。よって、所定の酸素濃度変
化率と前記所定時間とは、フィルタ内での酸化反応が急
速に進行し、そのままの状態を続けているとフィルタが
熱劣化を生じてしまう虞が高いことを報せる臨界点を意
味する。したがって、酸素濃度の変化率が所定の酸素濃
度変化率以上になることとその状態が所定時間以上持続
することは、フィルタ内での酸化反応が急速に進行し、
フィルタの熱劣化現象を生じる虞が高い状態になる十分
条件を意味する。
温状態検出手段による昇温状態に応じて内燃機関への流
入酸素量を調節できるように、吸気絞り弁による吸気絞
りの実行や空燃比のリッチ化がなされるように設定され
たアプリケーションプログラムを挙げられる。このアプ
リケーションプログラムの実行はCPUによってなされ
CPUの属性はECUにある。よって、ECUを流入酸
素量調節手段ということができる。
のインジェクタ等の燃料噴射装置から噴射される機関燃
料の増量によって行うことが挙げられる。そして、酸素
センサ(O2センサ)や空燃比センサ(A/Fセンサ)
から送られて来る信号によって燃料噴射量の増量分は決
められる。
では、排気通路における排気ガスの流れ方向において、
フィルタに対する排気ガスの入口側および出口側それぞ
れの酸素濃度を検出し、排気ガスの出口側の酸素濃度が
排気ガスの入口側の酸素濃度と比較してどのように変化
しているかをみることで、すなわち排気通路におけるフ
ィルタを境にしたその前後における酸素濃度の単位時間
あたりの変化率をみることで、フィルタの内部温度が過
度に昇温しないようにフィードバック制御することが可
能である。
反応速度)と相関関係にあるフィルタ前後の酸素濃度差
の時間的変化率、すなわちフィルタに入った排気ガスが
フィルタから排出されるまでの間に酸素濃度がどれだけ
変化したか(どれだけの濃度差を生じたか)の単位時間
当たりの変化率が、フィルタに熱劣化を生じさせてしま
う、前記臨界点の一つである所定の酸素濃度変と比較し
てそれ以上あり、かつその状態がフィルタに熱劣化を生
じさせてしまう、前記臨界点の別の一つである所定時間
以上持続していると昇温状態検出手段が判定した場合に
は、昇温異常判定手段によってフィルタ温度が過度に高
まってやがて熱劣化してしまう虞のある臨界状態に現在
フィルタがある、すなわちフィルタが異常に昇温された
状態にあると予測する。そしてその場合には、吸気絞り
や空燃比のリッチ化を行って排気ガス中の酸素量を低減
させることで酸化反応によるフィルタの過昇温を防止す
る。よってフィルタの熱劣化を有効に防止できる。
サや空燃比センサを用いずに入口側酸素濃度推定マップ
を用いれば酸素センサや空燃比センサによって直接検出
する場合に比べて精度的には劣っても入口側酸素濃度検
出手段として酸素センサや空燃比センサを用いなくても
よいのでそれだけ部品点数の削減ができる。
装置の実施形態を添付した図面に基づいて説明する。
縮着火式内燃機関であるディーゼルエンジンに適用した
場合を示す。
リンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、
5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、
8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを示
す。
してサージタンク12に連結され、サージタンク12は
吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコ
ンプレッサ15に連結される。コンプレッサ15を取り
付けてある吸気管90には図示しないエアクリーナやエ
アフローメータを備えてある。
により駆動するスロットル弁17を配置し、更に吸気ダ
クト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を
冷却するための冷却装置18を配置してある。図1に示
す実施例では機関冷却水が冷却装置18内に導びかれ、
機関冷却水によって吸入空気を冷却するようになってい
る。
19および排気管20を介してターボチャージャ14の
タービン21に連結され、タービン21の出口は排気通
路である排気管70に設けた排気浄化装置Aに連結して
ある。また、排気ポート10には燃料供給手段である図
示しない燃料添加ノズルを取り付けてある。よって、燃
料添加ノズルは、排気管70のうち排気浄化装置Aより
も上流に位置する。
持しかつ排気ガス中の微粒子を捕獲可能なフィルタであ
る触媒付きパティキュレートフィルタ22をケース体2
3内に包蔵してなるものである。この排気浄化装置Aを
用いて排気ガス中の煤等の微粒子を除去するために微粒
子をフィルタで一旦捕集し、当該捕集した微粒子を着火
燃焼する。微粒子を着火燃焼するには、排気ガス熱を利
用する他、前記燃料添加ノズルから排気中に燃料を供給
し、燃料の酸化反応によって発生する反応熱を利用す
る。このようにして微粒子を燃焼除去することでフィル
タから微粒子を除去しフィルタの再生を図る。なお、酸
化触媒の代わりに、燃料の酸化機能を有するNOx触媒
をDPFに担持してもよい。
ク12とは、排気ガス再循環装置(以下、「EGR」と
称す)の構成部材であるEGR通路24を介してお互い
に連結されている。また、EGR通路24は電気制御式
EGR制御弁25を有する。加えてEGR通路24には
その中を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置2
6を配置してある。図1に示す実施例では機関冷却水を
冷却装置26内に導びき、機関冷却水によってEGRガ
スを冷却するようになっている。
介して燃料リザーバであるコモンレール27に連結して
ある。
量可変な燃料ポンプ28によって燃料を供給する。そし
て、コモンレール27内に供給した燃料は燃料供給管6
aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール2
7にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃
料圧センサ29を取り付けてあり、燃料圧センサ29の
出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標
燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量を制御す
る。
は、アクセルペダル40の踏み込み量と機関回転数の関
数としてマップの形で、次に述べる電子制御ユニット
(以下「ECU」と称す。)30のROM32内に記憶
しておいた要求トルク算出マップ(図示せず)からアク
セルペダル40の踏み込み量および機関回転数に応じた
要求トルクを求め、この要求トルクに基づいて算出する
ようになっている。
なり、双方向性バス31によって互いに接続したROM
(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、
入力ポート35、出力ポート36およびAD変換器37
を具備する。
D変換器37を介して入力ポート35に入力する。
下流側近傍には排気浄化装置Aから排出される排気ガス
温度(出ガス温度)Toを検出する排気温度センサ79
を取り付けてある。そして排気温度センサ79よりも下
流箇所には排気浄化装置A(フィルタ)から排出される
排気ガス中の酸素濃度を検出する出口側酸素濃度検出手
段としての酸素センサ(または空燃比センサ)81を取
り付けてある。そして排気管70のうち排気浄化装置A
の上流側にも酸素センサ(または空燃比センサ)83を
取り付けてあり、この酸素センサ83によって排気浄化
装置Aに入る排気ガス中の酸素濃度を検出する。よって
酸素センサ83は排気浄化装置Aの入口側酸素濃度検出
手段といえる。 温度センサ79や酸素センサ81,8
3の出力信号は、AD変換器37を介して入力ポート3
5に入る。
りも下流には、ケース体内に例えば吸蔵還元型NOx触
媒を包蔵する触媒コンバータや排気絞り弁(共に図示せ
ず)を取り付けてある。
0の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷セン
サ41を接続してあり、負荷センサ41の出力電圧は対
応するAD変換器37を介して入力ポート35に入る。
更に入力ポート35には、図示しないクランクシャフト
が例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクラ
ンク角センサ42を接続してある。
路38を介して、燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ス
テップモータ16,EGR制御弁25,燃料ポンプ28
と接続してある。
施形態に係る排気浄化装置Aに含まれるフィルタの昇温
状態に異常があるかどうかを判定するためのフィルタ昇
温異常判定制御実行ルーチンを実現するためのプログラ
ムを説明する。
01〜ステップ107からなる。また、これらのステッ
プからなるプログラムは、ECU30のROMに記憶し
てあり必要に応じて呼び出される。前記各ステップにお
ける処理は、すべてECU30のCPU34による。な
お、記号Sを用い、例えばステップ101であればS1
01と省略して示す。
より、排気管70のうち排気浄化装置Aのフィルタに入
る上流側排気ガス中の酸素濃度およびフィルタから排出
される排気ガス中の酸素濃度を検出する。併せて排気温
度センサ79により排気浄化装置Aの出ガス温度Toを
検出する。
置Aの上流側および下流側それぞれの酸素濃度から両者
の酸素濃度差(ΔO2)を算出する。
素濃度変化率」という。)Rを算出するために、本ルー
チン実行時における例えば最初の酸素濃度差(ΔO2)
を二回目の酸素濃度差(ΔO2)から差し引いたもの単
位時間で除する。
す。
3および81が検出した値に基づいて前記フィルタ内で
の単位時間あたりの酸素濃度変化率を算出する酸素濃度
変化率算出手段という。S103を含む本プログラムは
ROM32に記憶されROM32の属性はECU30に
あるのでECU30を酸素濃度変化率算出手段というこ
ともできる。
化率Rを所定の酸素濃度変化率Rsと比較し、その大小
関係を等記号を含む不等式を用いた算式(2)で判定す
る。
進行し、フィルタが熱劣化を生じてしまうことを意味す
る指標の一つ S104で肯定判定した場合はS105に進む。また否
定判定した場合は本プログラムを必要に応じて繰り返
す。酸化反応が急速におこっていないことになるので本
発明の対象外だからである。
の状態であるR≧Rsの関係が所定時間Ts以上持続し
ているかどうかを判定する。ここでTsとは、R≧Rs
の関係が所定時間Ts以上持続している場合には、それ
だけフィルタ内での酸化反応が促進してフィルタ温度が
異常に高まり、フィルタがやがて熱劣化してしまう状態
にあることを意味する指標である。また前記所定時間T
sは、S101で求めた出ガス温度Toによってかつフ
ィルタの種類によって定まる定数である。所定時間Ts
を求めるには、予め用意しておいた出ガス温度Toに基
づいて定まる一次元マップ(図示せず)から求める。
所定時間Tsとは、フィルタ内での酸化反応が急速に進
行し、フィルタがやがて熱劣化を生じてしまう臨界点を
意味する。換言すれば、酸素濃度の変化率Rが所定の酸
素濃度変化率Rs以上になることおよびその状態が所定
時間Ts以上持続することは、フィルタ内での酸化反応
が急速に進行し、フィルタの熱劣化現象を生じるための
十分条件である。
は、酸素濃度変化率算出手段であるS103で算出した
酸素濃度の変化率に基づいてフィルタの昇温状態を検出
する昇温状態検出手段ということができる。S104お
よびS105を含む本プログラムはROM32に記憶さ
れROM32の属性はECU30にあるのでECU30
を昇温状態検出手段ということもできる。
106に進み、否定判定した場合は本プログラムを必要
に応じて繰り返す。否定判定した場合に本プログラムを
終了するのは酸化反応がおこっていてもフィルタに劣化
を生じる程の状態にないからである。
の条件が揃った場合に進むステップであるからこのS1
06でフィルタが異常昇温の状態にあると判断する。よ
ってS106は、前記酸素濃度変化率算出手段であるS
104およびS105で算出した前記酸素濃度変化率R
を所定の酸素濃度変化率Rsと比較した場合の特定状態
R≧Rsが所定時間Ts以上持続している場合には、フ
ィルタの昇温状態が異常であると判定する昇温異常判定
手段ということができる。そしてS106を含む本プロ
グラムはROM32に記憶されROM32の属性はEC
U30にあるのでECU30を昇温異常判定手段いうこ
ともできる。
ロットル弁17を閉じて吸気絞りを行う、すなわち昇温
状態検出手段であるECU30により検出したフィルタ
の昇温状態に応じてディーゼルエンジンへの流入酸素量
を調節するので、S107を流入酸素量調節手段といえ
る。そしてS107を含む本プログラムはROM32に
記憶されROM32の属性はECU30にあるのでEC
U30を流入酸素量調節手段ということもできる。ま
た、吸気絞りを行う代わりに空燃比をリッチになるよう
にしてもよい。このようにすることで排気ガス中の酸素
量を低減させることにより、酸化反応によるフィルタの
過昇温を防止する。
検出手段に酸素センサ83を用いたものを示したが、そ
の代わりとして、例えば縦軸に機関回転数をまた横軸に
機関燃料噴射量をとってなる機関回転数−機関燃料噴射
量線図によって入口側の酸素濃度を推定してもよい。こ
の線図のことを入口側酸素濃度推定マップということに
し、当該マップを前記ROMに記憶しておき必要に応じ
て当該マップから推定した入口側酸素濃度を求めてもよ
い。
は、排気管70における排気ガスの流れ方向においてフ
ィルタに対する排気ガスの入口側および出口側それぞれ
の酸素濃度を検出し、排気ガスの出口側の酸素濃度が排
気ガスの入口側の酸素濃度と比較してどのように変化し
ているかをみることで、すなわち排気管70におけるフ
ィルタを境にしたその前後における酸素濃度の単位時間
あたりの変化率をみることで、フィルタの内部温度が過
度に昇温しないように吸気絞り等によりフィードバック
制御することが可能である。
反応速度)と相関関係にあるフィルタ前後の酸素濃度差
の時間的変化率、すなわちフィルタに入った排気ガスが
フィルタから排出されるまでの間に酸素濃度がどれだけ
変化したか(どれだけの濃度差を生じたか)の単位時間
当たりの変化率Rが、フィルタに熱劣化を生じさせてし
まう、前記臨界点の一つである所定の酸素濃度変率Rs
と比較してそれ以上あり、かつその状態が、フィルタに
熱劣化を生じさせてしまう、前記臨界点の別の一つであ
る所定時間Ts以上持続していると、昇温状態検出手段
(S104,S105)が判定した場合には、昇温異常
判定手段(S106)によってフィルタ温度が過度に高
まってやがて熱劣化してしまう虞のある臨界状態に現在
フィルタがある、すなわちフィルタが異常に昇温された
状態にある、と予測する。そしてその場合には、吸気絞
りや空燃比のリッチ化を行って排気ガス中の酸素量を低
減させることで酸化反応によるフィルタの過昇温を防止
する。よってフィルタの熱劣化を有効に防止できる。
センサや空燃比センサを用いずに前記入口側酸素濃度推
定マップを用いれば、酸素センサや空燃比センサによっ
て直接検出する場合に比べて精度的には劣るかもしれな
いが入口側酸素濃度検出手段として酸素センサや空燃比
センサを用いなくてもよいので、それだけ部品点数の削
減ができる。
焼を生じた場合でも本発明内燃機関の排気浄化装置によ
ればリアルタイムに検出することができ、事前にフィル
タが過昇温になりそうな状態を把握できる。
排気管に触媒付きパティキュレートフィルタを設置した
内燃機関の排気浄化装置において、触媒付きパティキュ
レートフィルタの設置箇所を境とした排気管上流側およ
び下流側の酸素濃度を検出し、これらの酸素濃度からフ
ィルタ内での酸素濃度変化率を算出し、この酸素濃度変
化率からフィルタの昇温状態を判定し、当該判定状態に
応じて内燃機関への流入酸素量を調節することで、フィ
ルタに熱劣化等の熱害を生じないようにすることができ
る。
機関の全体図
の昇温状態に異常があるかどうかを判定するためのフィ
ルタ昇温異常判定制御実行ルーチンを実現するためのプ
ログラムを説明するためのフローチャート
(フィルタ) 23 ケース体 24 EGR通路 25 電気制御式EGR制御弁 26 冷却装置 27 コモンレール 28 燃料ポンプ 29 燃料圧センサ 30 ECU(酸素濃度変化率算出手段,昇
温状態検出手段,流入酸素量調節手段,昇温異常判定手
段) 31 双方向性バス 32 ROM 33 RAM 34 CPU 35 入力ポート 36 出力ポート 37 AD変換器 38 駆動回路 40 アクセルペダル 41 負荷センサ 42 クランク角センサ 70 排気管(排気通路) 79 排気温度センサ 81 酸素センサ(出口側酸素濃度検出手
段) 83 酸素センサ(入口側酸素濃度検出手
段) A 排気浄化装置 ΔO2 酸素濃度差 R 酸素濃度変化率 Rs 所定の酸素濃度変化率 To 排気ガス温度 Ts 所定時間
Claims (4)
- 【請求項1】 排気通路に設置され、触媒を担持し排気
ガス中の微粒子を捕獲可能なフィルタと、 前記排気通路のうち前記フィルタに入る排気ガス中の酸
素濃度を検出する入口側酸素濃度検出手段と、 前記フィルタから排出される排気ガス中の酸素濃度を検
出する出口側酸素濃度検出手段と、 これら両酸素濃度検出手段が検出した値に基づいて前記
フィルタ内での単位時間あたりの酸素濃度変化率を算出
する酸素濃度変化率算出手段と、 この酸素濃度変化率算出手段によって算出した酸素濃度
の変化率に基づいて前記フィルタの昇温状態を検出する
昇温状態検出手段と、 この昇温状態検出手段により検出したフィルタの昇温状
態に応じて内燃機関への流入酸素量を調節する流入酸素
量調節手段と、 を有する内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項2】 前記入口側酸素濃度検出手段および出口
側酸素濃度検出手段は、酸素センサまたは空燃比センサ
であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気
浄化装置。 - 【請求項3】 前記入口側酸素濃度検出手段は、機関回
転数と機関燃料噴射量とから前記排気通路のうち前記フ
ィルタに入る排気ガス中の酸素濃度を求めることを特徴
とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項4】 前記酸素濃度変化率算出手段によって算
出した前記酸素濃度変化率を所定の酸素濃度変化率と比
較した場合の特定状態が所定時間以上持続している場合
は、フィルタの昇温状態が異常であると判定する昇温異
常判定手段を有することを特徴とする請求項1〜3いず
れか記載の内燃機関の排気浄化装置。
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