JP2012082525A - 脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板 - Google Patents

脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板を提供する。
【解決手段】フェライト相を主相とし、第二相としてパーライト相、ベイナイト相およびマルテンサイト相のうちの1種以上を含む組織を有する厚鋼板において、前記フェライト相が平均粒径3μm以下のフェライト相を、少なくとも前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上とし、前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10%未満の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満とすることにより、脆性亀裂伝播停止特性が顕著に向上した厚鋼板となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンク、ラインパイプ、建築物、土木構造物等の大型構造物用として好適な厚鋼板に係り、とくに該厚鋼板の脆性亀裂伝播停止特性の向上に関する。なお、ここでいう「厚鋼板」とは板厚:6mm以上の鋼板をいうものとする。
従来から、船舶、海洋構造物、低温貯蔵タンク、ラインパイプ、建築物、土木構造物等の大型構造物では、安全性の観点から脆性破壊の発生を防止することが強く要求されてきた。このため、大型構造物に使用される鋼材には、低温靭性に優れることが要求されている。特に、不慮の事故等で構造物に亀裂が発生した場合であっても、破壊に至ることを防止するという観点から、脆性亀裂伝播停止特性、いわゆるアレスト特性が要求される場合がある。例えば船舶においては、衝突事故後に船舶を再使用する場合の安全性確保の点から、使用する鋼材に対し、一段と優れた脆性亀裂伝播停止特性を具備することが要求されるようになってきた。
優れた低温靭性を有する鋼材として、従来から、一般鋼材に比べてNi含有量を増加させた9%Ni鋼が知られており、すでに液化天然ガス(LNG)貯槽タンク用として商業規模で使用されている。しかし、Niの多量含有は材料コストの高騰を招くため、LNG貯槽タンク用等の極低温用以外には適用が難しいという問題がある。このようなことから、多量の合金元素を含有することなく、低温靭性を向上することができる低温靭性向上策が要望されていた。
このような低温靭性向上策として、制御圧延と制御冷却とを組み合わせた加工熱処理(TMCP:Thermo−Mechanical Control Process)法がある。この方法は、(1)オーステナイト(γ)の再結晶を繰返し、オーステナイトの細粒化を図る、(2)オーステナイトの未再結晶域圧延における累積圧下率を大きくとり、オーステナイト粒の展伸を増大させ、多数の変形帯を導入し、その後のフェライト変態に際してフェライトの核発生サイトを増加させてフェライト(α)の細粒化を図る、(3)圧延後の制御冷却により、γ/α変換比を調整し、フェライトの細粒化と微細ベイナイトの導入を図る、ことを特徴とするものである。このTMCP法を適用した鋼材が、LNGのような極低温まで至らない、いわゆる寒冷地用として、広く用いられてきた。
しかし、このTMCP法は、板厚が40mm以下程度の薄手鋼材の脆性亀裂伝播停止特性を顕著に向上させることができるが、例えば板厚が40mmを超える厚手鋼材では、脆性亀裂伝播停止特性向上の程度は少ないという問題がある。
また、オーステナイトから変態したフェライトに圧下を加えて集合組織を発達させるTMCP法が知られている。この方法によれば、鋼材の破面上に集合組織に起因したセパレーションが生じて脆性亀裂先端(切欠き先端)の応力が緩和されるため、脆性破壊亀裂の伝播に対する抵抗が高くなり、鋼材の脆性亀裂伝播停止特性の向上を図ることができる。しかし、この方法では、鋼材の板厚が厚くなると、このようなTMCP効果を十分に発揮させることが困難となるという問題とともに、Ar3変態点以下の温度で過度の圧下を加えると、靭性が劣化するという問題がある。
このような問題に対し、例えば特許文献1には、脆性亀裂伝播停止特性と低温靭性に優れた鋼板の製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術は、C:0.01〜0.30%を含む構造用鋼材の板厚の2〜33%に対応する上下各表層部の領域を、Ar3変態点以上の温度から2℃/s以上の冷却速度で冷却し、Ar3変態点以下まで冷却したのち、冷却を停止して復熱させる工程を1回以上行い、最後の冷却後の復熱が終了するまでの間に仕上圧延を施し、仕上圧延終了後の上下各表層部の領域をAc3変態点未満、Ac3変態点以上、Ac3変態点とその上下温度域のいずれかに復熱させる鋼板の製造方法である。これにより、1回以上の逆変態後の昇温中に圧延を行うため、繰返し変態と加工再結晶とにより、鋼板表層部の組織が微細化するため、鋼板表層部のシアリップ効果が増大し脆性亀裂伝播停止特性が向上するとともに、板厚中央部の低温靭性が向上するとしている。
また、特許文献2には、Ac3変態点以上の温度の鋼片を、表面から板厚方向に2%以上の表層領域を2℃/s以上の冷却速度でAr3変態点以下まで急冷し、その後、当該表層領域がAr1変態点以上の温度から圧延を開始し、Ac3変態点〜(Ac3変態点+60℃)の範囲の最高復熱温度に達するまでに圧延を終了し、その後、Ar1変態点までを1℃/s以上の冷却速度で冷却するアレスト性能の優れた構造用鋼板の製造方法が提案されている。特許文献2に記載された技術によれば、鋼板の表裏面から少なくとも板厚の2%以上の範囲にわたり、平均円相当径で3μm以下のフェライト組織またはベイナイト組織が30%以上を占める表層部組織を有し、かつその表層部組織の同一結晶方位を有する集合組織コロニーがアスペクト比4以上となる、アレスト性能の優れた構造用鋼板が得られるとしている。
また、特許文献3には、仕上圧延開始前に、鋼板表層部にAr3変態点以上の温度で少なくとも0.3の累積相当塑性歪を付与したのち、650℃以下の温度域まで2℃/s以上の速度で冷却してから直ちに圧延を開始し、鋼板の内部潜熱および加工熱により表層部をAr3変態点以下の温度まで復熱させながら、仕上圧延を行う、アレスト特性に優れた鋼板の製法が提案されている。なお、特許文献3に記載された技術では、仕上圧延は、1パス当りの最大圧下率:12%以下、累積圧下率:30%以上の圧延としている。これにより、局所的再結晶現象が抑制され、粒径ばらつきが抑えられるとしている。特許文献3に記載された技術によれば、表面から少なくとも板厚の5%の表層領域が、円相当平均粒径:5μm以下、アスペクト比:2以上でかつ粒径ばらつきの標準偏差が3μm以下であるフェライトとパーライト主体の組織を有する、アレスト特性に優れた鋼板が得られるとしている。
特許文献1〜特許文献3に記載された技術はいずれも、鋼板表層部のみを一旦冷却したのち、復熱させながら圧延を施し、表層部をとくに微細化組織とした脆性亀裂伝播停止特性向上に適した組織を得て、鋼板の脆性亀裂伝播停止特性を向上させようとする技術である。しかし、これらの技術を実生産規模に適用するには、加熱・冷却、復熱の温度制御が容易でないという問題があった。また、特許文献1〜特許文献3に記載された技術はいずれも、フェライトの加工再結晶を利用して組織を微細化しているが、加工再結晶により形成されたフェライトは、成長が起こり易く組織的な安定性に欠けるため、微妙な熱履歴の変動により組織や特性の不均一を生じやすいという問題がある。
このような問題に対し、例えば特許文献4には、フェライト結晶粒の微細化のみならずフェライト結晶粒内に形成されるサブグレイン組織を安定して形成するために、(a)Ar3点以上の温度で一旦圧延を中断する工程と、(b)Ae3点−20℃以下の温度域まで空冷し、その温度域に60s以上滞在させる工程と、(c)Ar3点以下Ar3点−100℃以上の温度域で累積圧下率50%以上の圧延を行う工程と、(d)その後直ちに冷却速度2℃/s以上で650℃以下の温度域まで制御冷却する工程からなる、塑性変形を受けて後にも優れた脆性亀裂伝播停止特性を有する厚鋼板の製造方法が開示されている。特許文献4に記載された技術によれば、フェライトを主組織とし、扁平率が2以上でかつ短軸径が5μm以下のフェライト結晶粒内に、最大径が5μm以下のサブグレインを含む組織が、板厚の5%以上の部分を占める厚鋼板が得られるとしている。
特開平4−141517号公報 特開平5−271863号公報 特開2002−256375号公報 特許第3467767号公報
特許文献4に記載された技術によれば、鋼板表層の冷却および復熱などの複雑な温度制御を必要とせずに、脆性亀裂伝播停止特性を有する厚鋼板を製造できる。しかし、特許文献4に記載された技術では、鋼片の圧延を中断し、所定の温度域で滞在させる必要があるため、圧延能率の低下が予想されるという問題がある。また、サブグレインの最大径が5μm以下であっても、扁平なフェライト粒の短軸径が5μmを超えると脆性亀裂伝播停止特性の向上が望めないため、特許文献4に記載された技術では、優れた脆性亀裂伝播停止特性を有する組織を安定して得ることは難しいという問題もある。
このように、上記した、鋼材の最表層部に微細なフェライト組織を形成して脆性亀裂伝播停止特性を向上させることを意図した従来技術では、工業的な規模で、優れた脆性亀裂伝播停止特性を有する組織を安定して得ることは難しいと考えられる。
そこで、本発明は、上記した従来技術の問題点を解決し、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板を提供することを目的とする。また、本発明は、鋼板表層の冷却および復熱などの複雑な温度制御を必要とすることなく、工業的に簡易なプロセスで、従来以上に安定して、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板を製造できる、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板の製造方法を提供することをも目的とする。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、脆性亀裂伝播停止特性に及ぼすミクロ組織の影響について鋭意研究を重ねた。その結果、鋼板の表裏面近傍の所定領域の組織を、平均粒径3μm以下の超微細なフェライトが該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上を占める組織とすることにより、脆性亀裂伝播停止特性が顕著に向上することを見出した。また、本発明者らは、上記した組織を有する厚鋼板は、粗いフェライト+パーライト組織を有する鋼片に、二相温度域に加熱し、1パス当りの圧下率が平均で10%以下、累積圧下率70%以上、圧延終了温度550℃以上とする多パス圧延を施すことにより、鋼板表裏面近傍の所定領域に歪を集中させることができ、それにより該所定領域でフェライトの連続再結晶が促進され、工業的に極めて簡易的なプロセスで、上記した組織を有する厚鋼板を製造できることを見出した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)フェライト相を主相とし、第二相としてパーライト相、ベイナイト相およびマルテンサイト相のうちの1種以上を含む組織を有する厚鋼板であって、前記フェライト相が平均粒径3μm以下のフェライト相を、少なくとも前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上含み、前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10%未満の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満とすることを特徴とする脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板。
(2)(1)において、質量%で、C:0.03〜0.3%、Si:0.03〜0.5%、Mn:0.1〜2.0%、Al:0.1%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする厚鋼板。
(3)(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ti:0.001〜0.02%、Nb:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.1%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする厚鋼板。
(4)(2)または(3)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜0.1%、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜1.0%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする厚鋼板。
本発明によれば、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板を容易にしかも安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、鋼板表層の冷却および復熱などの複雑な温度制御を必要とすることなく、工業的に簡易なプロセスである小圧下多パス圧延により、鋼板表裏面近傍の所定領域でフェライトの連続再結晶を促進させることができ、平均粒径3μm以下の超微細なフェライトを安定して形成でき、従来以上に安定して、容易にしかも安価に、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板を製造できるという効果もある。
本発明の厚鋼板の組織限定理由について説明する。
本発明の厚鋼板では、少なくとも板厚方向で表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で、フェライト相が平均粒径3μm以下の超微細なフェライト相を、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上含む組織とする。フェライト相が、超微細なフェライト相を含むことにより、脆性亀裂が有する伝播エネルギーの吸収能が増大するため、脆性亀裂伝播に対する抵抗が大きくなり、脆性亀裂の伝播を阻止する能力が向上する。フェライト相が、平均粒径で3μmを超えて粗大となると、粗大なフェライト相を起点として脆性破壊が発生しやすく、脆性亀裂伝播停止特性が低下する。このため、含まれる微細フェライト相の平均粒径を3μm以下に限定した。
表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で含まれる超微細なフェライト相の量が、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満では、超微細なフェライト相以外の伸展したフェライト相の比率が高くなり、加工硬化したフェライトの影響により靭性が大きく低下するうえ、所望の脆性亀裂伝播停止特性を確保することが困難となる。このようなことから、表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で含まれる超微細なフェライト相の量を該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上に限定した。なお、好ましくは50%以上である。
なお、超微細なフェライト相が30%以上含まれる領域を、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域とした理由はつぎのとおりである。超微細フェライト相が、表裏面から板厚の10%未満の領域にのみ存在する場合には、超微細フェライト相の延性破壊によるエネルギー吸収が小さいために、脆性亀裂の伝播を十分に阻止することができず、所望の脆性亀裂伝播停止特性を確保することができない。一方、超微細フェライト相が、表裏面から板厚の10%を超える領域で、板厚中心部まで存在すればするほど、脆性亀裂の伝播を十分に阻止することができて好ましいが、本発明の製造方法で所望の組織が得られるのは少なくとも20%までの領域である。このようなことから、超微細なフェライト相が30%以上含まれる領域を、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域とした。なお、表裏面から板厚の10%未満、あるいは20%を超える領域においても、超微細フェライト相を含んでもよいことはいうまでもない。
本発明の厚鋼板では、板厚方向で表裏面から板厚の10%未満の領域、すなわち最表面層における、平均粒径3μm以下のフェライト相の量は、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満となる。というのは、厚板圧延による板厚方向の相当歪の分布は、FEM解析によれば、表裏面から板厚の15%近傍にピークを有するとされ、表裏面から板厚の10〜20%領域に比べて、表裏面から板厚の10%未満の領域である最表面層に付与される歪量は少なく、この領域での超微細フェライト相の生成は少なくなると考えられる。
つぎに、本発明厚鋼板の好ましい組成の限定理由について説明する。なお、以下、とくに断らないかぎり、質量%は、単に%で記す。
C:0.03〜0.3%
Cは、セメンタイトの形成を介してフェライトの連続再結晶を促進させる作用を有する元素であり、このような効果を得るためには0.03%以上の含有を必要とする。一方、0.3%を超える含有は、溶接性が低下する。このため、Cは0.03〜0.3%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.03〜0.2%である。
Si:0.03〜0.5%
Siは、脱酸剤として作用するとともに、固溶強化により鋼の強度を増加させる作用を有する有効な元素である。このような効果は、0.03%以上の含有で認められる。一方、0.5%を超える含有は、表面性状を損なううえ、靭性が極端に低下する。このため、Siは0.03〜0.5%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.03〜0.35%である。
Mn:0.1〜2.0%
Mnは、鋼中では強化元素として作用する。このような効果は0.1%以上の含有で認められる。一方、2.0%を超える多量の含有は、溶接性を低下させるとともに、材料コストの高騰を招く。このため、Mnは0.1〜2.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.1〜1.5%である。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素であるが、このような効果を得るためには、0.001%以上含有することが望ましい。一方、0.1%を超える含有は、介在物量を増加させるとともに、靭性をも低下させる。このため、Alは0.1%以下に限定した。
N:0.01%以下
Nは、鋼中のAlと結合しAlNを形成し、圧延加工時の結晶粒の微細化を介して鋼の強化にも寄与する元素であり、このような効果を得るためには、0.001%以上含有することが望ましい。一方、0.01%を超える含有は、靭性を低下させる。このため、Nは0.01%以下に限定した。
上記した成分が基本の組成であるが、本発明では基本の組成に加えてさらに、Ti:0.001〜0.02%、Nb:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.1%のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Cu:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜0.1%、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜1.0%のうちから選ばれた1種または2種以上、を必要に応じて選択して含有できる。
Ti:0.001〜0.02%、Nb:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.1%のうちから選ばれた1種または2種以上、
Ti、Nb、Vはいずれも、少量の含有で、窒化物、炭化物、あるいは炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化し、鋼を強化する効果を有する元素であり、必要に応じて選択して1種または2種以上を含有できる。このような効果を得るためには、Nb、V、Tiを、それぞれ0.001%以上含有することが望ましい。一方、Ti:0.02%、Nb:0.05%、V:0.1%をそれぞれ超えて多量に含有すると、鋳片に割れを生じるとともに、製造コストの高騰をも招く。このため、Ti:0.001〜0.02%、Nb:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.1%の範囲にそれぞれ限定することが好ましい。
Cu:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜0.1%、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜1.0%のうちから選ばれた1種または2種以上
Cu、Ni、Cr、Moはいずれも、鋼の焼入れ性を高め、強度向上に直接寄与するとともに、靭性、高温強度あるいは耐候性などをも向上させる元素であり、必要に応じて選択して1種または2種以上含有できる。このような効果は、Cu、Ni、Cr、Mo、それぞれ0.01%以上の含有で顕著となるが、Cu:0.2%、Ni:0.1%、Cr:2.0%、Mo:1.0%をそれぞれ超える過度の含有は、靭性、溶接性を低下させる。このため、Cuは0.01〜0.2%、Niは0.01〜0.1%、Crは0.01〜2.0%、Moは0.01〜1.0%の範囲に、それぞれ限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、P:0.04%以下、S:0.02%以下がそれぞれ許容される。P:0.04%、S:0.02%を超える含有は、靭性を低下させるため、P:0.04%以下、S:0.02%以下に調整することが望ましい。
なお、本発明の効果が損なわれない限り、上記した成分以外に、B、REM、Zr、Ca、Mg等の元素を微量(0.01%以下程度)含有してもよい。
つぎに、上記した組成、組織を有する本発明厚鋼板の好ましい製造方法について説明する。
本発明では、鋼片を、加熱し、厚板圧延を施し、厚鋼板とする。
本発明で使用する鋼片は、上記した組成を有し、さらに比較的粗いフェライト+パーライト組織を有する鋼片とする。本発明で使用する鋼片の組織限定理由はつぎのとおりである。
鋼片の圧延前の組織(圧延前組織)を、粗大なフェライト+パーライト組織とすることにより、厚板圧延に際し、二相温度域に加熱すると、パーライト領域が逆変態してある程度粗大なオーステナイトとなる。この粗大なオーステナイトの影響で、その後に二相温度域で小圧下多パス圧延を施すと、とくに表層近傍で、フェライト粒に効果的に圧延による歪(圧延歪)を分配することができ、フェライトの連続再結晶が促進され、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、平均粒径で3μm以下の超微細なフェライト相を、当該領域全体に対する面積率で30%以上含む、フェライト相を主相とする組織を形成することができる。
このようなことは、鋼片が平均粒径が40μm以上である粗大なフェライト+パーライト組織を有する場合に顕著となる。鋼片のフェライトの平均粒径を40μm以上とすると、パーライトの大きさもそれに応じて粗大となり、二相温度域加熱時にある程度粗大なオーステナイトに逆変態する。平均粒径が40μm未満のフェライト+パーライト組織では、その後に二相温度域圧延を施しても、上記したようなフェライトの連続再結晶を促進することはできず、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、超微細なフェライト相を多く含むフェライト相を主相とした組織を形成することができない。このようなことから、鋼片の圧延前組織における、フェライトの平均粒径を40μm以上に限定した。
一方、鋼片の圧延前組織が、ベイナイトやマルテンサイト主体の組織である場合には、鋼片を二相温度域に加熱すると、微細に分散したセメンタイトを核生成サイトとして微細なオーステナイトが析出するとともに、ベイナイトやマルテンサイトが焼戻された組織となる。このような微細なオーステナイトが存在する組織に、二相温度域での圧延を施すと、フェライト相に効果的に圧延歪を分配することはできず、フェライトの連続再結晶が促進されず、超微細なフェライト相を形成させることができなくなる。
このように、圧延前の鋼片の組織(圧延前組織)が、粗大なフェライト+パーライト組織でない場合には、その後に二相温度域で圧延を施しても、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、超微細なフェライト相を多く含むフェライト相を主相とする組織を得ることが困難である。
上記した組成および組織を有する鋼片の製造方法は、とくに限定する必要なく、公知の方法がいずれも適用できる。上記した組成の溶鋼を通常の溶製方法で溶製し、通常の鋳造方法で所定の寸法形状の鋼片とすることが好ましい。上記した組織を確保するために、鋳造のまま、あるいは鋳造後、オーステナイト再結晶域で圧延し、その後空冷とすることが好ましい。これにより、フェライト+パーライト組織でフェライト粒が40μm以上の粗大組織を得ることができる。
ついで、上記した組成および組織を有する鋼片は、Ac1変態点〜Ac3変態点の二相温度域の温度に加熱される。鋼片の加熱は、Ac1変態点未満の温度から行い、加熱速度はとくに限定されない。二相温度域の温度に加熱され、鋼片の組織をフェライト+オーステナイトの二相組織とすることにより、圧延時にフェライトに効果的に圧延歪が導入でき、フェライトの連続再結晶を促進することができる。なお、二相組織のオーステナイト分率が面積率で5%未満と低いと、フェライトへの圧延歪の効果的な導入ができず、フェライトの連続再結晶を促進することができない。一方、オーステナイト分率が面積率で50%を超えて多くなると、圧延後の冷却条件によっては、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト等の第二相の形成量が多くなり、靭性が低下する。このようなことから、鋼片の加熱温度は、Ac1変態点〜Ac3変態点の温度範囲のうち、とくにオーステナイト分率が面積率で5〜50%となる、(Ac1変態点+30℃)以上(Ac3変態点−40℃)以下とすることが好ましい。
上記した加熱温度に加熱された鋼片は、ついで、(γ+α)二相温度域で1パス当りの圧下率が平均で10%以下、累積圧下率70%以上、圧延終了温度550℃以上とする多パス圧延を施され、厚鋼板とされる。
ここで、加熱された鋼片は直ちに圧延されるため、鋼片の加熱温度と圧延開始温度はほぼ同等となる。また、ここでいう累積圧下率とは、圧延開始から圧延終了までの全圧下率を示す。
本発明では、上記した温度に加熱された鋼片に、圧延終了温度が550℃以上である多パス圧延を施す。圧延温度は低温となるほど、連続再結晶したフェライト粒が微細になるが、圧延終了温度が550℃未満では、圧延設備への負荷が大きくなるうえ、フェライトの連続再結晶が生じにくくなり、単に加工を受けて展伸しただけのフェライトが増加し、靭性の低下を招く。このため、圧延終了温度は550℃以上に限定した。
また、本発明では、上記した多パス圧延における、(γ+α)二相温度域での、累積圧下率を70%以上とする。累積圧下率が70%未満では、圧下量が少なく、フェライトの連続再結晶が十分に促進されないため、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、平均結晶粒径で3μm以下の超微細なフェライト相を該領域全体に対する面積率で30%以上を含む組織を形成することができなくなり、脆性亀裂伝播停止特性が低下する。このため、多パス圧延における累積圧下率を70%以上に限定した。
また、本発明では、上記した多パス圧延における1パス当りの圧下率を平均で10%以下とする。圧下率の増加により、すなわち歪量の増加に応じて、フェライトに導入される転位の量も増加し、フェライトの連続再結晶の促進を図ることができる。1パス当りの圧下率を平均で10%以下とすることにより、厚鋼板表層近傍、とくに表裏面から板厚の10〜20%の領域での歪の集中が顕著になり、該領域におけるフェライトの連続再結晶が促進され、該領域の組織を平均結晶粒径で3μm以下の超微細なフェライト相を該領域全体に対する面積率で30%以上含む組織とすることができ、脆性亀裂伝播停止特性が顕著に向上する。一方、1パス当りの圧下率が平均で10%を超えて大きくなると、圧延荷重が増加し、圧延設備に対する負荷が大きくなる。このため、多パス圧延における1パス当りの圧下率を平均で10%以下に限定した。なお、好ましくは5〜7%である。1パス当りの圧下率が平均で5%未満では、抜熱による鋼板温度の低下が著しくなるとともに、圧延能率が低下する。
なお、「1パス当たりの圧下率」が平均で10%以下とは、圧延開始から圧延終了までの各パスでの圧下率を加算して全パス回数で除した値が10%以下であることを意味する。
上記した圧延を施され厚鋼板は、圧延終了後、室温まで冷却される。冷却条件はとくに限定されないが、目標の強度レベルに応じて、空冷または水冷することが好ましい。
表1に示す組成の溶鋼を転炉を用いて溶製し、連続鋳造法により鋼スラブ(鋼片:肉厚:210mm)とした。
得られた鋼スラブの組織を表2に示す。
ついで、鋼スラブに、表2に示す条件で加熱したのち、熱間圧延設備で表2に示す条件の多パス圧延を施し、圧延終了後、表2に示す条件で冷却し、表2に示す板厚の厚鋼板とした。なお、参考として、小圧下多パス圧延の加熱時のオーステナイトの面積率を表2に併記した。加熱時のオーステナイト面積率は、圧延用とは別に同一鋼スラブを用意し、該鋼スラブを加熱した状態から水冷して組織を観察することにより求めた。
なお、各鋼スラブの変態点(Ac1、Ac3)は、次式から算出した。
Ac1(℃)=750.8−26.6C+17.6Si−11.6Mn−22.9Cu−23Ni+24.1Cr+22.5Mo−39.7V−5.7Ti+232.6Nb−169.4Al
Ac3(℃)=937.2−476.5C+56Si−19.7Mn−16.3Cu−26.6Ni−4.9Cr+38.1Mo
+124.8V+136.3Ti−19.1Nb+198.4Al
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al:元素含有量(質量%))
得られた厚鋼板について、組織観察、およびNRL落重試験を実施し、脆性亀裂伝播停止特性を評価した。
組織観察は、得られた厚鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向断面の表面から板厚中央部まで各1mmピッチの領域について、走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)を用いて撮像し、画像解析装置を用いて、それぞれの、伸展していない微細フェライト相の平均結晶粒径およびフェライト相の面積率、平均粒径3μm以下の粒径を有する微細フェライト相のフェライト相全量に対する面積率、および第二相の種類、面積率を測定した。なお、伸展していない微細フェライト相の平均結晶粒径は、伸展していな微細フェライト粒の面積を測定し、画像解析装置を用いて平均結晶粒径とした。
NRL落重試験は、得られた厚鋼板から、試験片長さ方向が圧延方向に一致するように、落重試験片を採取し、ASTM E208の規定に準拠し、落重試験を実施し、NDT温度を求めた。なお、使用した試験片はP−3試験片とした。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2012082525
Figure 2012082525
Figure 2012082525
本発明例はいずれも、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、平均結晶粒径で3μm以下の超微細なフェライト相を該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上を含む組織を有し、NDT温度が−80℃以下という優れた脆性亀裂伝播停止特性を示している。なお、最表層(表裏面から板厚の10%未満の領域)では、平均結晶粒径で3μm以下の超微細なフェライト相を該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満の、超微細なフェライト相の少ない組織となっていた。
一方、本発明範囲を外れる比較例は、NDT温度が−50℃以上となり、脆性亀裂伝播停止特性が低下している。鋼板No.14、No.15、No.18、No.19、No.20は、二相温度域での累積圧下率が本発明範囲を低く外れており、表層近傍での歪集中が十分でないため脆性亀裂伝播停止特性が低下している。また、鋼板No. 16、No.21、No.22は、加熱温度がAc3変態点を超えて高温のため、表層近傍への歪集中量が小さく、超微細なフェライト相の生成量が少なく、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で、超微細なフェライト相を該領域全体に対する面積率で30%以上を含む組織を形成できず、脆性亀裂伝播停止特性が低下している。
鋼板No. 17は、加熱温度がAc1変態点未満で本発明範囲を低く外れており、累積圧下率80%の多パス圧延を施しているにもかかわらず、フェライトの連続再結晶が十分に誘起されず、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で微細なフェライト相の形成が少なく、NDT温度も−40℃と低く、脆性亀裂伝播停止特性は十分ではない。
鋼板No.23、No.24は、1パス当りの圧下率が平均で20%と本発明範囲を高く外れ、表裏面近傍での歪の集中が顕著ではなくなるために、少なくとも表裏面から板厚の10〜20%の領域で微細なフェライト相の形成が少なく、脆性亀裂伝播停止特性が低下している。鋼板No.25、No.26は、圧延終了温度が550℃未満と本発明範囲を低く外れており、展伸したフェライト粒が増加し、超微細フェライト相量が少なくNDT温度が高温となり、脆性亀裂伝播停止特性が低下している。

Claims (4)

  1. フェライト相を主相とし、第二相としてパーライト相、ベイナイト相およびマルテンサイト相のうちの1種以上を含む組織を有する厚鋼板であって、前記フェライト相が平均粒径3μm以下のフェライト相を、少なくとも前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10〜20%の範囲の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%以上含み、前記厚鋼板の板厚方向で表裏面から板厚の10%未満の領域で、該領域のフェライト全量に対する面積率で30%未満とすることを特徴とする脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板。
  2. 質量%で、
    C:0.03〜0.3%、 Si:0.03〜0.5%、
    Mn:0.1〜2.0%、 Al:0.1%以下、
    N:0.01%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ti:0.001〜0.02%、Nb:0.001〜0.05%、V:0.001〜0.1%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項2に記載の厚鋼板。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜0.1%、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜1.0%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項2または3に記載の厚鋼板。
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