JP2012082042A - シート搬送装置、画像形成装置、画像形成方法およびメンテナンス方法 - Google Patents

シート搬送装置、画像形成装置、画像形成方法およびメンテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート搬送装置のメンテナンス性を向上させる。
【解決手段】本発明に係る用紙搬送装置7は、記録用紙が搬送される用紙搬送路と、用紙搬送路に沿って複数設けられ、記録用紙を搬送する搬送ローラ70aと、搬送ローラ70aのシャフト71の端部に設けられ、当該端部を回転可能に保持する軸受72と、軸受72を支持する軸受支持部が設けられた側板フレーム1Bとを備える。軸受72と側板フレーム1Bとは導電性を有し、これらが電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤層Uによって接着されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録用紙などのシートを所定位置に搬送するシート搬送装置に関するものであり、より詳細には、画像形成装置などに適用される複数の搬送ローラを備えたシート搬送装置に関するものである。
近年、デジタル複写機などの画像形成装置にはシート搬送装置が備えられており、当該シート搬送装置は、シート状の記録用紙が載置されたトレイからピックアップローラによって記録用紙を一枚ずつ取り出し、記録用紙を複数対の搬送ローラによって所定位置に搬送する。
このようなシート搬送装置において、記録用紙が搬送されるシート搬送路に沿って搬送ローラが設けられており、搬送ローラのシャフトは、軸受によって回転可能に保持されている。
例えば、特許文献1には、搬送ローラに適用可能な技術として、搬送ローラなどのローラ部材のシャフトに被固定物を固定するための止め具が開示されている。
図7(a)は特許文献1に開示された止め具200を示す正面図であり、図7(b)は図7(a)に示される止め具200の側面図である。図7(a)および図7(b)に示されるように、止め具200は、開口部201aを有する略C字状のC字部201と、C字部201の内縁からC字部201の中心方向に延設された係止片202とから構成されており、係止片202は所定の角度で一方向に切り起こされている。このような止め具200によれば、係止片202をシャフト271の外周面に嵌合させることによって止め具200を一方向にのみ移動可能とすることで、シャフト271に被固定物をガタツキなく固定することができる。
特開2003−254310(2003年9月10日公開)
太陽金網株式会社、「製品案内 通電剥離性接着剤 エレクトリリース」、[オンライン]、平成22年7月21日検索、インターネット<URL:http://www.twc-net.co.jp/catalog/genre/g060/061/post-13.html>
しかしながら、特許文献1に開示された止め具200を、画像形成装置に用いた場合、具体的には、軸受を貫通した搬送ローラのシャフトのガタツキ防止、或いは、抜け止めに用いた場合、以下のような問題が生じる。
例えば、部品交換などで止め具200をシャフトから取り外す際、係止片202は歪んだり折れたりして変形するため、使用後の止め具200は再利用することができず、廃棄物として排出される。
また、係止片202によってシャフトの外周面に傷が生じたり、削れたりするためシャフトの外径が小さくなる。このため、同径の止め具200を用いた場合、シャフトがガタツキ、止め具200が脱落するなどして、画像不具合などの要因となる。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、その目的は、廃棄物の排出を抑制しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、シャフトの損傷を抑制可能なシート搬送装置を実現することにある。
本発明に係るシート搬送装置は、上記課題を解決するために、シートが搬送されるシート搬送路と、前記シート搬送路に沿って複数設けられ、前記シートを搬送するローラ部材と、前記ローラ部材の回転軸の端部に設けられ、当該端部を回転可能に保持する軸受部材と、前記軸受部材を支持する軸受支持部が設けられた側板部材とを備えるシート搬送装置において、前記軸受部材と前記側板部材とは導電性を有し、当該軸受部材と当該側板部材とは電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤によって接着されていることを特徴としている。
上記発明によれば、ローラ部材の回転軸の端部を回転可能に保持する軸受部材と、当該軸受部材を支持する側板部材とは導電性を有し、これらは電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤によって接着されている。
このため、回転軸のガタツキなどを防止するために従来のような回転軸に嵌合する止め具を用いる必要がないので、使用後の止め具が廃棄物として排出されることを防止することができる。また、止め具による回転軸の損傷を抑制することができる。
さらに、通電剥離性接着剤は、電圧を印加することによって簡単に剥離可能であるため、部品交換、或いは、清掃などのメンテナンスが容易となる。
以上のように、上記発明によれば、廃棄物の排出を防止してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、回転軸の損傷を抑制可能なシート搬送装置を実現することができる。
また、本発明に係るシート搬送装置では、前記軸受部材は、前記回転軸の端部を挿入可能な凹部を有し、前記凹部によって前記回転軸の端部を回転可能に保持することが好ましい。
上記発明によれば、軸受部材は回転軸の端部を挿入可能な凹部を有し、当該凹部によって回転軸の端部を回転可能に保持する構成である。このため、軸受部材は、凹部の内面によって回転軸の端部、即ち、回転軸の端面および外周面端部を保持することが可能である。
これにより、回転軸の端部を回転可能に保持する軸受部材を好適に実現することができる。
また、本発明に係るシート搬送装置では、前記軸受部材は、真鋳、ステンレス鋼、アルミニウムまたは表面コーティングされた鉄から構成される金属部材であることが好ましい。
上記発明によれば、軸受部材と側板部材との通電剥離性接着剤による接着性および剥離性を向上させることができる。特に、安価な真鋳または表面コーティング(例えば、無電界ニッケルメッキやユニクロメッキ)された鉄により軸受部材を構成することが好ましい。これにより、軸受部材の製造コストを低減することができる。
また、本発明に係るシート搬送装置では、前記軸受支持部は、前記側板部材の縁辺に設けられた切欠部であり、前記切欠部によって前記軸受部材が担持されることが好ましい。
上記発明によれば、軸受支持部は側板部材の縁辺に設けられた切欠部であり、当該切欠部によって軸受部材が担持される構成である。このため、部品交換、或いは、清掃時における軸受部材の取り外しが容易となり、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本発明に係るシート搬送装置では、前記軸受支持部は、前記軸受部材を挿入可能な貫通孔であり、前記貫通孔によって前記軸受部材が包持されることが好ましい。
上記発明によれば、軸受支持部は軸受部材を挿入可能な貫通孔であり、貫通孔によって軸受部材が包持される構成である。これにより、軸受支持部によって軸受部材を安定して支持することができる。
本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、上記シート搬送装置を備え、前記シート搬送装置によって、記録用紙を搬送することを特徴としている。
上記発明によれば、廃棄物の排出を抑制してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、回転軸の損傷および画像不具合の発生を抑制可能な画像形成装置を実現することができる。
また、本発明に係る画像形成装置では、前記側板部材に代えて、装置内部に対向して設けられた側板フレームによって前記軸受部材を支持することが好ましい。
上記発明によれば、装置の側板フレームを側板部材として利用することにより、部品数を削減することができるため、画像形成装置の小型化を図ることができる。
また、本発明に係る画像形成方法は、上記課題を解決するために、上記画像形成装置によって画像を形成することを特徴としている。
上記発明によれば、画像不具合の発生を抑制可能な画像形成方法を実現することができる。
また、本発明に係るメンテナンス方法は、上記課題を解決するために、上記シート搬送装置のメンテナンス方法であって、前記軸受部材と前記側板部材との間に直流電圧を印加することにより、前記通電剥離性接着剤と、前記軸受部材および前記側板部材とを剥離し、前記軸受支持部から前記軸受部材を取り外す工程を含むことを特徴としている。
上記発明によれば、軸受部材と側板部材との間に直流電圧を印加するだけで、簡単に軸受部材と側板部材とを分離することができる。
これにより、廃棄物の排出を防止してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などを行うことが可能であるシート搬送装置のメンテナンス方法を実現することができる。
以上のように、本発明に係るシート搬送装置は、シートが搬送されるシート搬送路と、前記シート搬送路に沿って複数設けられ、前記シートを搬送するローラ部材と、前記ローラ部材の回転軸の端部に設けられ、当該端部を回転可能に保持する軸受部材と、前記軸受部材を支持する軸受支持部が設けられた側板部材とを備えるシート搬送装置において、前記軸受部材と前記側板部材とは導電性を有し、当該軸受部材と当該側板部材とは電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤によって接着されている。
それゆえ、廃棄物の排出を抑制してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、回転軸の損傷を抑制可能なシート搬送装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る用紙搬送装置を備えた画像形成装置の全体構成を示す断面図である。 図2(a)は用紙搬送装置が備える搬送ローラの取り付け構成を示す概略図であり、図2(b)は図2(a)に示される軸受を示す断面図である。 図2(a)に示される軸受と側板フレームとの取り付け部分を示す概略図である。 通電剥離性接着剤層の剥離方法(メンテナンス方法)を示す模式図である。 図5(a)は図3に示される軸受と側板フレームとを接着する電剥離性接着剤層の変形例を示す概略図であり、図5(b)は図5(a)に示される構成の側面図である。 図3に示される軸受支持部の変形例を示す概略図である。 図7(a)は従来の止め具を示す正面図であり、図7(b)は図7(a)に示される従来の止め具の側面図である。
本発明に係るシート搬送装置の実施形態の一例について、図1〜図6を参照して説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、本発明に係るシート搬送装置を画像形成装置に適用した場合について説明する。
〔画像形成装置〕
まず、本実施形態に係る画像形成装置1Aの全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置1Aの全体構成を示す断面図である。画像形成装置1Aは、スキャナ部22などに読み込まれた画像データ、或いは、外部から受け付けた画像データを、電子写真方式によって記録媒体となる所定の記録用紙(シート)Pにモノクロ(単色)画像として出力形成する画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置1Aは、装置本体1A1と自動原稿処理装置1A2とにより構成されている。
装置本体1A1は、主に、露光ユニット1、感光体ドラム2、現像装置3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送装置(シート搬送装置)7、給紙カセット8、排紙トレイ9および転写ユニット10などを備えている。
装置本体1A1の上面部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台21が設けられており、原稿載置台21の上方には、自動原稿処理装置1A2が上方に向かって回動自在に取り付けられている。一方、原稿載置台21の下方には、原稿の画像情報を読み取る原稿読み取り部であるスキャナ部22が配置されている。
スキャナ部22の下方には、露光ユニット1、感光体ドラム2、現像装置3、帯電器4、除電装置41、クリーナユニット5、定着ユニット6、用紙搬送装置7、排紙トレイ9および転写ユニット10などで構成される画像形成部14が配設されている。さらに、画像形成部14の下方には、記録用紙Pが収納された給紙カセット8が配設されている。
露光ユニット1は、画像データに応じてレーザ光を帯電器4によって均一に帯電された感光体ドラム2の表面に照射して露光することにより、該感光体ドラム2の表面に画像データに応じた静電潜像を書込み形成する機能を有するものである。
露光ユニット1は、スキャナ部22の直下、且つ、感光体ドラム2の上方に配置されており、レーザ照射部11および反射ミラー12を備えた複数のレーザスキャニングユニット(LSU)13a・13bとして構成されている。画像形成装置1Aでは、高速印字処理を実現するために、複数のレーザ光を利用することで、照射タイミングの高速化を低減する2ビーム手法を採用している。なお、本実施形態では、露光ユニット1を、レーザスキャニングユニット(LSU)13a・13bで構成しているが、これに限定されない。露光ユニット1を、発光素子をアレイ状に並べたもの、例えば、ELやLED書込みヘッドで構成してもよい。
感光体ドラム2は、露光ユニット1の下方に配設された円筒形状の部材であり、図示されない駆動手段および制御手段によって所定方向(図中の矢印Aの方向)に回転するように制御されている。また、感光体ドラム2の周辺には、画像転写終了後の位置を基準として矢印Aの方向に、用紙剥離爪(番号付与せず)、クリーナユニット5、帯電器4、現像装置3および除電装置41が、この順で感光体ドラム2の外周面に沿って配置されている。
現像装置3は、感光体ドラム2の外周面に形成された静電潜像を黒トナーで顕像化するものである。現像装置3は、感光体ドラム2の回転方向(矢印A)における帯電器4の下流側に、感光体ドラム2と略水平に配置されている。
帯電器4は、感光体ドラム2の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、感光体ドラム2の外周面に近接して配置されている。
なお、本実施形態では、帯電器4としてチャージャー型を用いているが、これに限定されない。帯電器4として、非接触型のローラ方式、或いは、ブラシ方式のものを用いてもよい。
除電装置41は、感光体ドラム2の表面に形成されたトナー像を記録用紙Pに転写し易くするために、感光体ドラム2の表面電位を低下させる転写前除電手段である。除電装置41は、感光体ドラム2の回転方向(矢印A)における現像装置3より下流側に、感光体ドラム2の外周面に近接して配置されている。
なお、本実施形態では、除電装置41を除電電極で構成しているが、これに限定されない。除電電極の代わりに除電ランプで構成してもよく、或いは、その他の方式により感光体ドラム2の表面を除電する構成であってもよい。
クリーナユニット5は、現像・画像転写後における感光体ドラム2の表面に残留したトナーを除去・回収するものである。クリーナユニット5は、感光体ドラム2を挟んで現像装置3と略対向する位置において感光体ドラム2と略水平(図中で左側)に配置されている。
感光体ドラム2の表面で顕像化された静電潜像は、静電潜像が有する電荷の逆極性の電界が転写ユニット10によって搬送される記録用紙P上に印加されることで、記録用紙P上に転写される。例えば、静電潜像が(−)極性の電荷を有している時は、転写ユニット10の印加極性は(+)極性となる。
転写ユニット10は、駆動ローラ101、従動ローラ102および他のローラで架橋されるとともに、所定の抵抗値(本実施形態では1×10Ω・cm以上、1×1013Ω・cm以下の範囲)を有する転写ベルト103が配置された転写ベルト式ユニットで構成されている。転写ユニット10は、感光体ドラム2の下方で、転写ベルト103の表面が感光体ドラム2の表面の一部と接触するように配置されている。転写ベルト103により、記録用紙Pを感光体ドラム2に押圧しながら搬送することにより、感光体ドラム2の表面で顕像化された静電潜像が記録用紙P上に転写される。
感光体ドラム2と転写ベルト103の接触部には、駆動ローラ101および従動ローラ102とは異なる導電性で転写電界を印加可能な弾性導電性ローラ105が配置されている。弾性導電性ローラ105は、弾性ゴム、発泡性樹脂などの軟質材料により構成されている。この弾性導電性ローラ105が弾性を有することで、感光体ドラム2と転写ベルト103とが線接触でなく、所定の幅(転写ニップ)を有する面接触となるので、搬送される記録用紙Pへの転写効率の向上を図ることができる。
さらに、転写ベルト103の転写領域の用紙搬送方向下流側には、搬送される記録用紙Pが転写領域で印加された電界を除電し、次工程への搬送をスムーズに行うための除電ローラ106が転写ベルト103の内周面側に配置されている。
また、転写ユニット10には、転写ベルト103の残留トナーによる汚れを取るクリーニングユニット107と、転写ベルト103の除電を行う複数の除電機構108が配置されている。この除電機構108に用いられる除電を行うための手法として、装置を介して接地する手法、若しくは、積極的に前記転写電界の極性とは逆極性を印加する手法がある。
転写ユニット10によって記録用紙P上に転写された静電潜像(未定着トナー像)は、定着ユニット6に搬送されて加圧および加熱されることで未定着トナーが溶融されて記録用紙P上に定着される。
定着ユニット6は、記録用紙P上に転写された未定着トナー像を溶融して定着させるものである。定着ユニット6は、加熱ローラ61と加圧ローラ62とを備え、加熱ローラ61と加圧ローラ62とで記録用紙Pを挟持した状態で加熱ローラ61を回転駆動させることによって、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過させる。
加熱ローラ61は、その外周部に用紙剥離爪63、サーミスタ64およびクリーニング部材65が配置されている。また、加熱ローラ61の内周部には、加熱ローラ61の表面を所定温度(定着設定温度:概ね160℃以上、200℃以下)とする熱源66が設けられている。
加圧ローラ62は、加熱ローラ61に対して所定圧量で加圧ローラ62を圧接させることが可能な加圧部材が両端部に配置され、さらに、加圧ローラ62の外周には加熱ローラ61の外周と同様に、用紙剥離爪、ローラ表面クリーニング部材が配置されている。
この定着ユニット6は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との圧接部(定着ニップ部)において、搬送される記録用紙P上の未定着トナーを加熱ローラ61より加熱して溶融し、加熱ローラ61と加圧ローラ62との圧接力による記録用紙P上への投鋲作用で、未定着トナーを記録用紙P上に定着するようになっている。
給紙カセット8は、画像情報が出力(印字)される記録用紙Pを複数枚蓄積しておくためのものであり、画像形成部14の下側に配置されている。給紙カセット8の排紙側上部には、ピックアップローラ8aが備えられている。
また、本実施形態では、高速印字処理を行うことを目的として、画像形成部14の下方に定型サイズの記録用紙Pを500〜1500枚収納可能な複数の給紙カセット8が配置されると共に、装置側面に複数のサイズの記録用紙を多量に収納可能な大容量給紙カセット81が配置されている。さらに、大容量給紙カセット81の上方には、主に不定型サイズの印字などに対応する手差しトレイ82が設けられている。
排紙トレイ9は、手差しトレイ82とは反対側の装置側面に設けられている。また、本実施形態では、排紙トレイ9に代えて、排紙された用紙の後処理装置(例えば、ステープル、パンチ処理などを行う装置)や複数段の排紙トレイなどをオプションとして配設することが可能な構成となっている。
用紙搬送装置7は、給紙カセット8、大容量給紙カセット81および手差しトレイ82から供給された記録用紙Pを、転写ユニット10や定着ユニット6を経由させて排紙トレイ9に搬送するものである。具体的には、用紙搬送装置7は、給紙カセット8などから供給される記録用紙Pを一枚ずつ転写ユニット10に搬送し、転写ユニット10において感光体ドラム2から未定着トナー像が転写された記録用紙を定着ユニット6に搬送する。そして、用紙搬送装置7は、定着ユニット6において未定着トナー像が定着された記録用紙Pを、指定された排出処理モードに応じて用紙を搬送する。
給紙カセット8、大容量給紙カセット81および手差しトレイ82から排紙トレイ9までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ8a、複数対の搬送ローラ(ローラ部材)70a〜70n、レジストローラ15、転写ユニット10、定着ユニット6などが配置されている。
ピックアップローラ8aは、給紙カセット8から記録シートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給するものである。ピックアップローラ8aによって給紙カセット8内に積載収容された記録用紙Pが最上層から1枚ずつピックアップされ、用紙搬送路Sに供給される。なお、以下では、便宜上、記録用紙Pの流れ出し側(給紙カセット8側)を上流、排紙側を下流と称する。
搬送ローラ70a〜70nは、記録用紙Pの搬送を促進・補助するための小型のローラ部材であり、用紙搬送路Sに沿って複数対で設けられている。各2つの搬送ローラ70a〜70nは圧接した状態で平行に設けられており、本実施形態では、一方が駆動手段に接続されることで回転駆動を行い、他方が従動回転を行うように構成されている。
搬送ローラ70a〜70nは、それぞれの圧接部で記録用紙Pを挟持しながら回転することによって記録用紙Pを搬送する。
レジストローラ15は、現像装置3の下方に配置されており、給紙カセット8から供給された記録用紙Pの先端と感光体ドラム2の表面のトナー像とを整合して、感光体ドラム2と転写ベルト103との間に搬送するように、図示しない駆動手段と制御手段とのよって制御されている。なお、レジストローラは、アイドルローラとも称される。
画像形成装置1Aでは、記録用紙Pを搬送する用紙搬送装置7の用紙搬送路Sを通って、予め設定された複数の排出処理モードに対応した記録用紙Pの搬送速度に基づき、印字要求に応じて選択的に記録用紙Pの搬送速度を制御して排紙トレイ9に排紙する。
排出処理モードとしては、例えば、片面印字モードまたは両面印字モードなどが設定可能である。また、片面印字モードにおいては、排出処理として印字面を上方に向けて排出されるフェースアップ排出、および、印字面を下方に向けて排出されるフェースダウン排出が設定可能である。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置1Aにおける記録用紙の搬送の流れについて詳細に説明する。上述したように、画像形成装置1Aには、予め記録用紙を収納する給紙カセット8、大容量給紙カセット81および手差しトレイ82が設けられている。例えば、給紙カセット8から記録シートを給紙する場合、ピックアップローラ8aが記録用紙Pを1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する。
給紙カセット8から供給された記録用紙Pは、用紙搬送路Sの搬送ローラ70a・70bなどによってレジストローラ15まで搬送され、記録用紙Pの先端と感光体ドラム2の表面のトナー像とを整合するタイミングで転写ユニット10に搬送され、記録用紙P上に未定着トナー像が転写される。その後、記録用紙Pは定着ユニット6を通過することによって記録シート上の未定着トナーが熱で溶融・固着される。そして、用紙搬送路Sの下流側に配された搬送ローラ70nによって排紙トレイ9上に排出される。
上述した記録用紙Pの搬送の流れは、片面印字モードが設定されたときのものである。これに対して、両面印字モードが設定されたときは、上述した片面印字が終了し定着ユニット6を通過した記録用紙Pの後端が下流側に配置された搬送ローラ70nで挟持されたときに、搬送ローラ70nが逆回転することによって記録用紙Pを再度レジストローラ15へ導き、記録用紙Pの裏面に印字が行われた後、記録用紙Pが排紙トレイ9に排出される。
〔用紙搬送装置〕
次に、本実施形態に係る画像形成装置1Aが備える用紙搬送装置7について、図2〜図6を参照して説明する。上述したように、用紙搬送装置7は、用紙搬送路Sに沿って複数対の搬送ローラ70a〜70nを複数備えている。
図2(a)は用紙搬送装置7が備える搬送ローラ70aの取り付け構成を示す概略図であり、図2(b)は図2(a)に示される軸受72を示す断面図である。なお、図2では、平行に設けられた2つの搬送ローラ70aのうち、駆動手段に接続されることで回転駆動を行う搬送ローラ70a(図示省略)に従動回転する構成の搬送ローラ70aを示している。
図2(a)に示されるように、用紙搬送装置7は、搬送ローラ70a、搬送ローラ70aを軸方向に貫通するシャフト(回転軸)71、および、シャフト71の両端部を保持する軸受72を備え、軸受72は画像形成装置1Aの内部に対向して設けられた側板フレーム(側板部材)1Bに固定されている。
シャフト71は、搬送ローラ70aを軸方向に貫通する棒状部材である。シャフト71の材料は、電子写真プロセス中に掛かる負荷に十分に耐え得る導電性を有するものであれば特に限定されない。例えば、シャフト71には、炭素鋼、合金鋼、鋳鉄および導電性樹脂などの中から適宜選択された材料を用いることができる。
また、シャフト71の材料は、強度の観点から金属製のものが好ましい。例えば、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼、クロム鋼、クロムモリブテン鋼、アルモニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)およびバナジウム(V)を添加した窒化用鋼などを用いることが好ましい。
さらに、防錆対策として、シャフト71にメッキ、酸化処理を施すことが好ましい。メッキ処理の種類としては、電気メッキ処理、無電解メッキ処理を使用できるが、寸法安定性の観点から無電解メッキ処理で、シャフト71をメッキすることが好ましい。ここで、使用される無電解メッキ処理の種類としては、ニッケルメッキ、銅メッキ、金メッキ、カニゼンメッキ、その他、各種合金メッキ処理を使用することができる。ニッケルメッキの種類としては、Ni―P、Ni−B、Ni−W−P、Ni−P−PTFE複合メッキがある。これらのメッキ膜の厚みは、0.05μm以上が好ましく、より好ましくは0.1μm以上、30μm以下である。なお、本実施形態では、シャフト71の直径はφ6.1mmに設定されている。
搬送ローラ70aは、円筒形状のローラ部材であり、本実施形態では、シャフト71の外周面上に弾性層が設けられ、さらに、当該弾性層の外周面上に樹脂層が設けられた2層構造を有している。
弾性層に用いられる材料としては、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴムなどを用いることができる。これらの材料は、単独で使用してもよく、或いは、複数種を組み合わせて使用してもよい。
これらの材料の中でも、シリコンゴムを弾性層に用いることが特に好ましい。シリコンゴムは、熱膨張率が比較的大きいため、容易に弾性層に高い熱膨張率を持たせることが可能である。さらに、シリコンゴムは、耐熱性に優れることから、加熱工程を経ても弾性層が影響を受けず、再利用する際に弾性層として好ましい物性を維持することが可能である。
また、弾性層の熱膨張率は、5.0%以上であることが好ましい。弾性層の熱膨張率が5.0%以上であることによって、弾性層と樹脂層との界面で歪みが生じ、これにより、樹脂層の剥離を起こし易くすることができる。
弾性層を導電化する際には、弾性層中にイオン導電機構または電子導電機構を有する導電付与剤を添加することが好ましい。このイオン導電機構を有する導電付与剤としては、以下のものを用いることができる。
(1)LiCFSO、NaClO、LiClO、LiAsF、LiBF、NaSCN、KSCN、NaClの周期律表第1族金属の塩。
(2)NHCl、(NHSO、NHNOなどのアンモニウム塩。
(3)Ca(ClO、Ba(ClOなどの周期律表第2族金属の塩。
(4)上記周期律表第1族金属の塩、アンモニウム塩、周期律表第2族金属の塩と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコールやそれらの誘導体との錯体。
(5)上記周期律表第1族金属の塩、アンモニウム塩、周期律表第2族金属の塩と、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのモノオールとの錯体。
(6)第4級アンモニウム塩などの陽イオン性界面活性剤、脂肪族スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などの陰イオン性界面活性剤、ベタインなどの両性界面活性剤。
また、電子導電機構による導電付与剤としては、以下のものを用いることができる。
(1)カーボンブラック、グラファイトなどの炭素系物質。
(2)アルミニウム、銀、金、錫−鉛合金、銅―ニッケル合金などの金属、或いは、合金。
(3)酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化銀などの金属酸化物。
(4)各種フィラーに銅、ニッケル、または銀などで導電性金属メッキを施した物質。
これらイオン導電機構および電子導電機構による導電付与剤は、粉末状や繊維状の形態で、単独または2種類以上を混合して使用することができる。これらの導電付与剤の中でも、導電性の制御が容易で経済的であるとの理由から、カーボンブラックを使用することが好ましい。
一方、樹脂層に用いられる材料としては、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、珪素樹脂、ポリエステル樹脂。また、スチロール系樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、繊維素系樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、アクリルウレタン樹脂、水系樹脂などを用いることができる。
弾性層上に、樹脂層用の塗工液を塗布する方法としては、ディッピング法、ロール塗工法、リングコート法、スプレー塗工法など一般的に知られた塗工法を用いることができる。
さらに、これらの樹脂層には導電性を付与することができる。導電性を付与する手法としては、弾性層の導電性を付与する方法と同様の手法を用いることが可能である。
樹脂層の厚みは、1μm以上、200μm以下であることが好ましい。樹脂層が1μmより薄いと、記録用紙Pの搬送時に、記録用紙Pとの摺擦によって容易に樹脂層が剥離してしまい、弾性層への影響を無視できない場合がある。一方、樹脂層が200μmより厚いと、搬送ローラ70aの製造コストが増大する。従って、樹脂層の厚みは、1μm以上、200μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以上、50μm以下である。
なお、樹脂層が剥離した場合、残存する樹脂層を除去し、新たな樹脂層を弾性層の外周面に形成することによって、搬送ローラ70aを再利用することができる。
樹脂層の形成方法としては、樹脂層用の材料を溶媒に溶解または分散させて樹脂層用塗工液を形成した後、これを弾性層の外周上に塗布し、乾燥させることによって形成することができる。この樹脂層用塗工液の塗布方法としては、特に限定されず、ディッピング法、ロール塗工法、リングコート法またはスプレー塗工法など一般に知られている塗工方法を用いることができる。
このような樹脂層の形成方法によって、シャフト71および搬送ローラ70aの弾性層を再利用することができるため、コスト削減を図ることができると共に、環境負荷を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、搬送ローラ70aの直径はφ12.2mm、軸方向の幅は307mm、画像領域の幅は297mmに設定されている。
軸受72は、シャフト71の両端部に設けられた円柱部材であり、シャフト71の端部を回転可能に保持するものである。図2(b)に示されるように、軸受72の一方の端面には、シャフト71が挿入可能な凹部72aが形成されており、凹部72aにシャフト71の端部を挿入することによって、当該端部を回転可能に保持している。また、軸受72の他方の端面にはフランジが設けられており、当該フランジを側板フレーム1Bの側面に当接させた状態で、軸受72が側板フレーム1Bによって支持されている。
なお、本実施形態では、軸受72の軸方向の長さは9.5mm、凹部72aの深さは8mm、フランジの厚みは1.5mmに設定されている。
軸受72の材料には、真鋳、SUS(ステンレス鋼)、アルミニウムまたは表面コーティング(無電界ニッケルメッキやユニクロメッキ)された鉄など、導電性を有する金属材料を用いることができる。これにより、後述する通電剥離性接着剤層Uによる軸受72と側板フレーム1Bとの接着性および剥離性を向上させることができる。特に、安価な真鋳または表面コーティング(例えば、無電界ニッケルメッキやユニクロメッキ)された鉄により軸受72を構成することが好ましい。これにより、軸受72の製造コストを低減することができる。また、オイルを含浸させた真鋳により軸受72を構成するとによって、シャフト71との滑り性を高まるため、耐摩耗性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、軸受72を円柱形状としているがこれに限定されず、軸受72を多角柱形状としてもよい。
側板フレーム1Bは、画像形成装置1Aの内部に対向して設けられされた導電性を有する金属性の板状部材であり、画像形成装置1Aのフレームに複数枚固定されている。なお、本実施形態では、側板フレーム1Bの厚みは1.5mm、側板フレーム1Bの間隔は337mmに設定されている。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、図2(a)に示されるように、軸受72と側板フレーム1Bとの間には、電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤層(通電剥離性接着剤)Uが設けられており、通電剥離性接着剤層Uによって軸受72と側板フレーム1Bとが接着されている。
通電剥離性接着剤とは、電流を流すことによって接着強度が低下して被着体(被接着物)と接着剤との界面が剥離する特性を有する接着剤である。本実施形態では、通電剥離性接着剤として、太陽金網株式会社製のエレクトリリースE4(非特許文献1参照)を用いた。
この通電剥離性接着剤は、接着剤を介して接着された第1被着体と第2被着体との間に5V以上、50V以下の直流電圧を10秒から数分程度印加すると、陽極側の被着体と接着剤との界面で電気化学反応が生じて接着強度が低下し、陽極側の被着体と接着剤との界面が剥離する性質を有している。この際、第1被着体と第2被着体との間に流れる電流は、常温環境下においては、電圧印加開始直後の5mA/cm以上の状態から数秒程度で1mA/cm程度に減少し、数分経過後には0.1mA/cm程度で略一定になる。
また、両被着体に印加する電圧の極性を入れ替えて同様の処理を行うことにより、接着剤の両面、すなわち第1被着体と接着剤との界面および第2被着体と接着剤との界面の両方を剥離させることができる。また、剥離後の母材表面に接着層が残らず、剥離時の発ガスや発熱も生じないという特性を有している。
このように、シャフト71の端部を回転可能に保持する軸受72と、軸受72を支持する側板フレーム1Bとを導電性材料で構成し、これらを通電剥離性接着剤層Uによって接着することにより、シャフト71のガタツキなどを防止するために従来のようなシャフト71に嵌合する止め具(例えば、EリングまたはCリング)などを用いる必要がないので、使用後の止め具が廃棄物として排出されることを防止することができる。また、止め具によるシャフト71の損傷、および、止め具の脱落による画像不具合の発生を抑制することができる。
図3は、図2(a)に示される軸受72と側板フレーム1Bとの取り付け部分を示す概略図である。図3に示されるように、側板フレーム1Bの縁辺には、軸受72を支持するための軸受支持部1Baが略半円形状の切欠部として設けられており、軸受支持部1Baによって軸受72の外周面が担持されている。また、側板フレーム1Bの縁辺と軸受支持部1Baとの継合部分は面取りが施されており、本実施形態では、面取り幅は1.0mm設定されている。
本実施形態では、軸受72の外周面と軸受支持部1Baとが当接する部分に、通電剥離性接着剤層Uが設けられており、通電剥離性接着剤層Uによって、軸受72と軸受とが接着されている。なお、通電剥離性接着剤層Uの厚みは、100μm程度まで形成可能であるが、30μm程度であっても充分な接着性能を発揮することが可能である。
図4は、通電剥離性接着剤層Uの剥離方法(メンテナンス方法)を示す模式図である。図4に示されるように、通電剥離性接着剤層Uを剥離する場合、電源装置PSを用いて、軸受72と側板フレーム1Bとの間に、例えば、50Vの直流電圧を10秒から数分程度印加する。これにより、プラス端子側の軸受72と通電剥離性接着剤層Uとの界面で電気化学反応が生じて接着強度が低下し、軸受72と通電剥離性接着剤層Uとの界面を剥離することができる。なお、印加する電圧の極性を入れ替えて同様の処理を行うことにより、軸受72と通電剥離性接着剤層Uとの界面、および、側板フレーム1Bと通電剥離性接着剤層Uとの界面の両方を剥離させることができる。なお、電源装置PSとしては、例えば、ワイドレンジ直流電源(kikusui electronics corp製 PWR400L)を用いることができる。
このように、通電剥離性接着剤層Uは、電圧を印加することによって簡単に剥離することができるため、部品交換、或いは、清掃などの用紙搬送装置7のメンテナンスが容易となる。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置は、記録用紙Pが搬送される用紙搬送路Sと、用紙搬送路Sに沿って複数設けられ、記録用紙Pを搬送する搬送ローラ70a〜70nと、搬送ローラ70a〜70nのシャフト71の端部に設けられ、当該端部を回転可能に保持する軸受72と、軸受72を支持する軸受支持部1Baが設けられた側板フレーム1Bとを備え、軸受72と側板フレーム1Bとは導電性を有し、これらは電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤層Uによって接着されていることを特徴とするものである。
このように、導電性を有する軸受72と側板フレーム1Bとを通電剥離性接着剤層Uによって接着することにより、シャフト71のガタツキなどを防止するために従来のような回転軸に嵌合する止め具などを用いる必要がないので、使用後の止め具が廃棄物として排出されることを防止することができる。また、止め具によるシャフト71の損傷、および、止め具の脱落による画像不具合の発生を抑制することができる。
さらに、通電剥離性接着剤層Uは、電圧を印加することによって簡単に剥離することができるため、部品単位の交換、或いは、清掃などのメンテナンスが容易となる。
従って、本実施形態によれば、廃棄物の排出を抑制してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、シャフト71の損傷および画像不具合の発生を抑制可能な画像形成装置1Aを実現することができる。
なお、本実施形態では、図3に示されるように、軸受72の外周面と軸受支持部1Baとが当接する部分に、通電剥離性接着剤層Uを設けることにより、軸受72と側板フレーム1Bとが接着されている構成について説明した。しかしながら通電剥離性接着剤層Uを設ける部分は特に限定されない。
図5(a)は図3に示される軸受72と側板フレーム1Bとを接着する通電剥離性接着剤層Uの変形例を示す概略図であり、図5(b)は図5(a)に示される構成の側面図である。図5(a)および図5(b)に示されるように、軸受72に設けられたフランジと側板フレーム1Bの側面とが当接する部分に、通電剥離性接着剤層Uを設けることにより、軸受72と側板フレーム1Bとが接着されている構成であってもよい。
また、本実施形態では、図3に示されるように、軸受支持部1Baを、略半円形状の切欠部として備える構成について説明したがこれに限定されない。軸受72の形状に合わせて軸受支持部1Baの形状を適宜変更することが可能である。
また、本実施形態では、側板フレーム1Bの縁辺を切欠することで軸受支持部1Baを設ける構成について説明したが本発明はこれに限定されない。例えば、側板フレーム1Bを貫通する貫通孔を形成することで軸受支持部1Baを設ける構成であってもよい。
図6は、図3に示される軸受支持部1Baの変形例を示す概略図である。図6に示されるように、軸受支持部1Bbを、軸受72の外周面を挿入可能な楕円形状の貫通孔として設ける構成であってもよい。なお、この場合、通電剥離性接着剤層Uは、軸受72のフランジと側板フレーム1Bの側面とが当接する部分に設けることが好ましい。
また、本実施形態では、軸受72を支持する軸受支持部1Baが設けられた側板フレーム1B全体が導電性を有する構成について説明したがこれに限定されない。例えば、側板フレーム1Bのうち、軸受支持部1Ba部分のみを導電性を有する部材で構成し、その他の部分は導電性を有さない部材で構成してもよい。
このような構成であっても、廃棄物の排出を抑制してCO削減に寄与しつつ容易に部品交換などのメンテナンスが可能であり、さらに、回転軸の損傷を抑制可能なシート搬送装置を実現することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、画像形成装置など、シートを搬送するための搬送ローラを備えた各種装置に好適に利用することができる。
1A 画像形成装置
1B 側板フレーム(側板部材)
1Ba 軸受け支持部(切欠部)
1Bb 軸受け支持部(貫通孔)
7 用紙搬送装置(シート搬送装置)
70a 搬送ローラ(ローラ部材)
70b 搬送ローラ(ローラ部材)
70n 搬送ローラ(ローラ部材)
71 シャフト(回転軸)
72 軸受(軸受部材)
P 記録用紙(シート)
S 用紙搬送路(シート搬送路)
U 通電剥離性接着剤層(通電剥離性接着剤)

Claims (9)

  1. シートが搬送されるシート搬送路と、
    前記シート搬送路に沿って複数設けられ、前記シートを搬送するローラ部材と、
    前記ローラ部材の回転軸の端部に設けられ、当該端部を回転可能に保持する軸受部材と、
    前記軸受部材を支持する軸受支持部が設けられた側板部材と、
    を備えるシート搬送装置において、
    前記軸受部材と前記側板部材とは導電性を有し、当該軸受部材と当該側板部材とは電圧を印加することによって被接着物との間で剥離が生じる通電剥離性接着剤によって接着されていることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記軸受部材は、前記回転軸の端部を挿入可能な凹部を有し、
    前記凹部によって前記回転軸の端部を回転可能に保持することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記軸受部材は、真鋳、ステンレス鋼、アルミニウムまたは表面コーティングされた鉄から構成される金属部材であることを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記軸受支持部は、前記側板部材の縁辺に設けられた切欠部であり、
    前記切欠部によって前記軸受部材が担持されること特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  5. 前記軸受支持部は、前記軸受部材を挿入可能な貫通孔であり、
    前記貫通孔によって前記軸受部材が包持されること特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のシート搬送装置を備え、
    前記シート搬送装置によって、記録用紙を搬送することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記側板部材に代えて、装置内部に対向して設けられた側板フレームによって前記軸受部材を支持することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 請求項6または7に記載の画像形成装置によって画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項1から5の何れか1項に記載のシート搬送装置のメンテナンス方法であって、
    前記軸受部材と前記側板部材との間に直流電圧を印加することにより、前記通電剥離性接着剤と、前記軸受部材および前記側板部材とを剥離し、前記軸受支持部から前記軸受部材を取り外す工程を含むことを特徴とするメンテナンス方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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