JP2012081918A - 車両用制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】初期学習許可判定にて初期学習開始条件が成立し、更にイグニッションスイッチがON後(i)に初期学習開始条件が成立すると初期学習を開始する(ii)。初期学習を継続し、ブレーキペダルストロークセンサの基準値がブレーキペダルのゼロ点の初期学習終了範囲内となるまで初期学習を行う(iii)。また、ブレーキペダルストロークセンサの基準値が初期学習終了範囲内で初期学習時間維持されると初期学習を終了する(iv)。正規学習開始条件が成立し、正規学習開始条件が成立すると正規学習を行う(v)。
【選択図】図7
Description
しかしながら、ブレーキペダルストロークセンサをブレーキペダルへ取り付ける際に取付誤差が生じると、例えば、実際はブレーキペダルを操作していないにも係わらずブレーキペダルを操作しているような電気信号がブレーキペダルストロークセンサから出力されたりして、回生ブレーキの発生に狂いが生じる場合がある。
しかしながら、上記特許文献1のように基準値の補正を行なうものでは、ブレーキペダルを微量に操作を行った状態においてエンジン停止状態でブレーキ倍力装置の負圧が判定値以下となると、ブレーキペダルが微量に操作を行われた状態を基準値、即ちゼロ値と補正されてしまう。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、素早く且つ精度良くブレーキペダルストロークセンサの基準値の補正を行うことのできる車両用制動制御装置を提供することにある。
また、請求項4の車両用制動制御装置では、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記基準値補正手段は、前記車両の始動を検出してから第4の所定時間経過後に前記第1の所定時間を計測し始めることを特徴とする。
また、請求項5の発明によれば、正規学習時に操作量検出手段の基準値がブレーキペダルのゼロ点の第2の所定範囲内になければ、補正量の大きい初期学習を再度実施するようにしているので、操作量検出手段の基準値を精度良く迅速に補正することができる。仮に、操作量検出手段の補正中にブレーキペダルを油圧検出手段及び操作検出手段が反応しないような微少な操作量で操作したような場合に誤補正が行われたとしても補正量の大きな初期学習によって再度補正することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用制動制御装置が適用された車両の概略構成図であり、以下、車両の制動装置の構成を説明する。
本実施形態の車両1は、サービスブレーキとして前輪41R,41Lに液圧式ディスクブレーキシステム31と後輪42R,42Lに液圧式ドラムインディスクブレーキシステム32を備えた4輪乗用自動車である。
マスタシリンダユニット10は、ブレーキペダル11、ブレーキスイッチ(操作状態検出手段)12、ブレーキブースタ13、マスタシリンダ14及びブレーキペダルストロークセンサ(操作量検出手段)15からなる一般的なものであり、詳細な構造の説明は省略する。
ハイドロリックユニット20は、マスタシリンダ14から押し出されたブレーキフルードを前後左右輪41R,41L,42R,42Lに分配するものである。また、ハイドロリックユニット20には、ブレーキ作動時のブレーキフルード圧(ブレーキ油圧)を検出するブレーキ圧センサ(油圧検出手段)21が備えられている。
これより、ブレーキフルードは、ブレーキペダル11操作時にマスタシリンダ14より押し出され、ハイドロリックユニット20により前輪41R,41Lは液圧式ディスクブレーキシステム31R、31Lへ、後輪42R,42Lは液圧式ドラムインディスクブレーキシステム32R、32Lに分配される。
イグニッションスイッチ43は、車両1に取り付けられ車両1を始動させるためのスイッチである。
ECU50の入力側には、上記ブレーキスイッチ12、ブレーキペダルストロークセンサ15、ブレーキ圧センサ21、イグニッションスイッチ43及び車輪速センサ44a,44b,44c,44dが接続されており、これらのセンサ類からの検出情報が入力される。
ECU50は、車輪速センサ44a,44b,44c,44dからの検出情報、予め記憶された前輪41R,41L及び後輪42R,42Lの外径及び内蔵するタイマに基づいて、車両1の車速及び加速度を算出するものである。また、各種センサ類からの検出情報に基づいて、ブレーキペダルストロークセンサ15のゼロ値を示す基準値を補正するものである。
図2は、ECU50が実行するブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正制御における初期学習許可判定の制御ルーチンを示すフローチャートである。また、図3は、正規学習許可判定の制御ルーチンを示すフローチャートである。また、図4は本発明の実施形態に係る車両用制動制御装置のブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正制御での制御ルーチンを示すフローチャートの一部であり、図5は基準値補正制御での制御ルーチンを示すフローチャートの残部の一部であり、図6は基準値補正制御での制御ルーチンを示すフローチャートの残部である。また、図7は、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値の補正制御について時系列で示す図であり、下から順にブレーキストローク量、イグニッションスイッチ43の作動の有無を示し、太実線がブレーキペダルストロークセンサ15の基準値を、太一点鎖線がブレーキペダル11のゼロ点を示している。
まずは、図2に示すように、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正制御における各種センサからの出力に基づいて、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正の初期学習を開始する条件の成立を判定し、成立すれば初期学習許可フラグをONとする初期学習許可判定について説明する。
次に図3に示すように、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正制御における各種センサからの出力に基づいて、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正の正規学習を開始する条件の成立を判定し、成立すれば正規学習許可フラグをONとする正規学習許可判定について説明する。
次に図4、図5及び図6に基づき、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値補正処理について説明する。
図4及び図5に示すように、ステップS40では、イグニッションスイッチ43をON後、基準値補正開始判定時間(第4の所定時間、例えば4sec)を経過したか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で基準値補正開始判定時間を経過していれば、ステップS42に進む。判別結果が偽(No)で基準値補正開始判定時間を経過していなければ、ステップS40へ戻り再度ステップS40の処理を行う。
ステップS44では、カウンタnを0にリセットする。そして、ステップS46に進む。
ステップS48では、カウンタnに1を加算する。そして、ステップS50に進む。
ステップS56では、初期学習許可フラグがONか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で初期学習許可フラグがONであれば、ステップS58に進む。判別結果が偽(No)で初期学習許可フラグがOFFであれば、ステップS44へ戻り再度ステップS44の処理を行う。
次に、ステップS64では、ステップS52でブレーキペダルストロークセンサ15の基準値がブレーキペダル11のゼロ点に対して初期学習終了範囲内であると判別されると、ブレーキペダルストロークセンサ15の基準値を初期学習補正量(所定補正量、例えば、1mm)だけ補正する。そして、ステップS66に進む。
ステップS68では、初期学習許可フラグがONか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で初期学習許可フラグがONであれば、ステップS70に進む。判別結果が偽(No)で初期学習許可フラグがOFFであれば、ステップS44へ戻り再度ステップS44の処理を行う。
ステップS72では、カウンタnが初期学習補正時間(例えば50msec)以上か否か、即ちブレーキストロークセンサ15の基準値を補正後に初期学習補正時間経過したか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でカウンタnが初期学習補正時間経過していれば、ステップS42へ戻り再度ステップS42の処理を行う。判別結果が偽(No)でカウンタnが初期学習補正時間経過していなければ、ステップS68へ戻り再度ステップS68の処理を行う。
ステップS82では、正規学習許可フラグがONか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で正規学習許可フラグがONであれば、ステップS84に進む。判別結果が偽(No)で正規学習許可フラグがOFFであれば、ステップS80へ戻り再度ステップS80の処理を行う。
ステップS86では、カウンタnが正規学習開始判定時間(第3の所定時間、例えば1sec)以上か否か、即ち正規学習許可フラグONである状態で正規学習開始判定時間経過したか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でカウンタnが正規学習開始判定時間経過していれば、ステップS88に進む。判別結果が偽(No)でカウンタnが正規学習開始判定時間経過していなければ、ステップS82へ戻り再度ステップS82の処理を行う。
ステップS92では、正規学習許可フラグがOFFか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で正規学習許可フラグがOFFであれば、本ルーチンをリターンする。判別結果が偽(No)で正規学習許可フラグがONであれば、ステップS92へ戻り再度ステップS92の処理を行う。
また、正規学習時にブレーキペダルストロークセンサ15の基準値がブレーキペダル11のゼロ点の再初期学習不要範囲内になければ、初期学習を再度実施するようにしており、例えば、ブレーキペダルストロークセンサ15の補正中にブレーキペダル11をブレーキ圧センサ21及びブレーキペダルストロークセンサ15が反応しないような微少な操作量で操作したような場合に誤補正を行っても再度補正することができるのでブレーキペダルストロークセンサ15の基準値を精度良く補正することができる。
例えば、上記実施形態では、車両1の始動の検出をイグニッションスイッチ43のONで検出するようにしているが、これに限定されるものではなく、図示しないバッテリの電圧をモニタするようにし、所定バッテリ電圧を超えた時に車両1が始動したと検出するようにしても良い。
11 ブレーキペダル
12 ブレーキスイッチ(操作検出手段)
15 ブレーキペダルストロークセンサ(操作量検出手段)
21 ブレーキ圧センサ(油圧検出手段)
42a,42b,42c,42d 車輪速センサ(車速検出手段、加速度検出手段)
43 イグニッションスイッチ
50 ECU(基準値補正手段)
Claims (5)
- ドライバによるブレーキペダルの操作量を検出する操作量検出手段と、
前記ブレーキペダルの未操作状態を検出する操作状態検出手段と、
前記操作量検出手段のゼロ値を示す基準値を前記ブレーキペダルのゼロ点に近づけるように補正する基準値補正手段とを備え、
前記基準値補正手段は、
前記操作状態検出手段により検出される未操作状態が第1の所定時間保持されれば、前記操作量検出手段の基準値を前記ブレーキペダルのゼロ点を含む第1の所定範囲内となるように所定補正量ずつ補正する初期学習と、
前記初期学習にて補正された前記操作量検出手段の基準値が前記第1の所定範囲内で第2の所定時間保持されると前記初期学習を終了し、その後、前記操作状態検出手段により検出される未操作状態が第3の所定時間保持されると前記所定補正量よりも小さい補正量で前記操作量検出手段の基準値を補正する正規学習を行うことを特徴とする車両用制動制御装置。 - 前記操作状態検出手段は、
前記車両のブレーキを作動させるブレーキ油の油圧を検出する油圧検出手段と、
前記ブレーキペダルの操作の有無を検出する操作検出手段とを有し、
前記操作量検出手段にて検出される前記ブレーキペダル操作量の時間変化率が所定時間変化率以下の際に、前記油圧検出手段にて検出される前記油圧が所定油圧以下で、且つ前記操作検出手段にて検出されるブレーキペダルの操作が無い状態を未操作状態として検出することを特徴とする、請求項1に記載の車両用制動制御装置。 - 前記初期学習を終了し、その後、車速が所定車速以上及び加速度が所定加速度以上である状態が第3の所定時間保持されると、前記正規学習を行うことを特徴とする、請求項2に記載の車両用制動制御装置。
- 前記基準値補正手段は、前記車両の始動を検出してから第4の所定時間経過後に前記第1の所定時間を計測し始めることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置。
- 前記基準値補正手段は、前記正規学習時に前記操作量検出手段の基準値が前記ブレーキペダルのゼロ点を含む第2の所定範囲内になければ、前記初期学習を再度実施することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用制動制御装置。
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2010
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