JP2012080273A - 通信装置、通信方法、及び通信プログラム - Google Patents

通信装置、通信方法、及び通信プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2012080273A
JP2012080273A JP2010222890A JP2010222890A JP2012080273A JP 2012080273 A JP2012080273 A JP 2012080273A JP 2010222890 A JP2010222890 A JP 2010222890A JP 2010222890 A JP2010222890 A JP 2010222890A JP 2012080273 A JP2012080273 A JP 2012080273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication device
communication
network
telephone
telephone line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010222890A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Tagawa
新也 田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2010222890A priority Critical patent/JP2012080273A/ja
Publication of JP2012080273A publication Critical patent/JP2012080273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

【課題】管理装置を要せず、他の通信装置のアドレス情報を正確に取得してデータ通信を行うことができる通信装置、通信方法、及び通信プログラムを提供する。
【解決手段】通信装置11は、電話網5を介して、通信装置12の電話番号宛に電話回線の接続を要求することで、通信装置12との間の電話回線を接続する。通信装置11は、接続された電話回線を使用して、通信装置12に対してIPアドレス及びポート番号を要求する。通信装置12は、接続された電話回線を使用して、通信装置11に対してIPアドレス及びポート番号を通知する。通信装置11は、通信装置12のIPアドレス及びポート番号を取得した後、接続中の電話回線を切断する。通信装置11は、取得したIPアドレス及びポート番号を使用し、IP網2を介して通信装置12と通信を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置、通信方法、及び通信プログラムに関する。より詳細には、電話網及びIP網を介して他の通信装置と通信を行うことができる通信装置、通信方法、及び通信プログラムに関する。
電話網及びIP網を使用することで、データ通信に必要なアドレス情報を取得し、他の通信装置とデータ通信を行う通信装置が知られている(例えば特許文献1参照)。該通信装置は、次の手順で他の通信装置とのデータ通信を開始する。通信装置は、電話網を介して他の通信装置の電話番号を取得する。通信装置は、取得した電話番号をキーとして、管理装置に他の通信装置のIPアドレスを問い合わせることで、他の通信装置のIPアドレスを管理装置から取得する。通信装置は、取得したIPアドレスを使用することで、IP網を介して他の通信装置とデータ通信を開始する。通信装置は、電話網を介して取得した電話番号をキーとしてIPアドレスを取得するので、他の通信装置に割り当てられるIPアドレスが動的に変化した場合であっても、他の通信装置のIPアドレスを正確に取得することができる。
特開2009−200934号公報
しかしながら上述の装置では、通信装置の電話番号及びIPアドレスの対応関係を把握した管理装置が必要となるという問題点がある。
本発明の目的は、管理装置を要せず、他の通信装置のアドレス情報を正確に取得してデータ通信を行うことができる通信装置、通信方法、及び通信プログラムを提供することにある。
本発明の第一態様に係る通信装置は、IP網及び電話網を介して他の通信装置と接続する通信装置であって、前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続手段と、前記IP網における前記他の通信装置のアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求手段と、前記要求手段による要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信手段とを備えている。
第一態様によれば、通信装置は、IP網を介して他の通信装置と通信を行う場合に必要なアドレス情報を、電話網を介して、他の通信装置に対して直接要求する。従って通信装置は、サーバ等の管理装置を要することなく、他の通信装置から直接アドレス情報を取得できる。また通信装置は、他の通信装置に固定的に割り当てられる電話番号に基づき、電話網を介してアドレス情報を取得する。従って、他の通信装置のアドレス情報が動的に変更される場合であっても、通信装置は確実に他の通信装置からアドレス情報を取得できる。さらに通信装置は、他の通信装置のアドレス情報を、電話網又はIP網を介して取得する。通信装置は、電話網又はIP網のうちいずれかを選択して使用できる。従って、安定性のより高い網を使用することで、通信装置は、より確実にアドレス情報を取得できる。
また、第一態様において、前記取得手段は、前記電話網を介して前記アドレス情報を受信してもよい。これによって、安定性及び秘匿性のより良好な電話網を介してアドレス情報が取得されるので、通信装置は、更に確実且つ安全にアドレス情報を取得できる。また、IP網が使用された場合に発生し得る、ネットワーク内でのパケットの錯綜を防止できる。さらに、ネットワークに介在するNAT(Network Address Translation)装置により、アドレス情報を含むパケットがフィルタリングされてしまって、アドレス情報が通信装置において取得できないことを防止できる。
また、第一態様において、前記接続手段は、前記他の通信装置との前記電話回線の接続に失敗した場合、前記他の通信装置に割り当てられた他の前記電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続してもよい。これによって通信装置は、一の電話番号を使用した電話回線の接続に失敗した場合であっても、他の電話番号を使用して電話回線を接続させることができる。例えば、固定電話の電話番号を使用して電話回線の接続が試みられ、失敗した場合に、移動電話の電話番号を使用して電話回線を接続させることができる。
また、第一態様において、前記取得手段は、前記アドレス情報及び所定の認証情報を取得し、前記取得手段によって取得された前記認証情報に基づいて、前記他の通信装置を認証する認証手段を備え、前記通信手段は、前記認証手段によって前記他の通信装置の認証に成功した場合に、前記他の通信装置と通信を行ってもよい。これによって通信装置は、認証できなかった他の通信装置との通信を禁止できる。これによって、通信装置は、所望しない第三者との通信が開始されることを防止できるので、通信の秘匿性を良好に維持できる。
また、第一態様において、前記取得手段によって、前記電話網を介して前記アドレス情報が取得された後、前記接続手段によって接続された前記電話回線を切断する切断手段を備えていてもよい。通信装置は、アドレス情報の取得後、接続中の電話回線を切断できる。従って通信装置は、電話回線の使用料を低く抑えることができる。
また、第一態様において、前記通信手段は、Virtual Private Network(VPN)を利用して前記他の通信装置と通信を行ってもよい。通信装置は、他の通信装置とVPNを利用して通信を行うことで、通信の秘匿性を更に高めることができる。
本発明の第二態様に係る通信方法は、IP網及び電話網を介して接続する通信装置と他の通信装置とが通信を行うための通信方法であって、前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続ステップと、前記接続ステップによって前記他の通信装置との間の前記電話回線が接続された状態で、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う場合に必要なアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求ステップと、前記要求ステップによる要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得ステップと、前記取得ステップによって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信ステップとを備えている。
第二態様によれば、通信装置は、IP網を介して他の通信装置と通信を行う場合に必要なアドレス情報を、電話網を介して、他の通信装置に対して直接要求する。従って通信装置は、サーバ等の管理装置を要することなく、他の通信装置から直接アドレス情報を取得できる。また通信装置は、他の通信装置に固定的に割り当てられる電話番号に基づき、電話網を介してアドレス情報を取得する。従って、他の通信装置のアドレス情報が動的に変更される場合であっても、通信装置は確実に他の通信装置からアドレス情報を取得できる。さらに通信装置は、他の通信装置のアドレス情報を、電話網又はIP網を介して取得する。通信装置は、電話網又はIP網のうちいずれかを選択して使用できる。従って、安定性のより高い網を使用することで、通信装置は、より確実にアドレス情報を取得できる。
また、本発明の第三態様に係る通信プログラムは、IP網及び電話網を介して接続する通信装置と他の通信装置とが通信を行うための通信プログラムであって、前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続ステップと、前記接続ステップによって前記他の通信装置との間の前記電話回線が接続された状態で、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う場合に必要なアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求ステップと、前記要求ステップによる要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得ステップと、前記取得ステップによって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信ステップとをコンピュータに実行させる。
第三態様によれば、通信装置は、IP網を介して他の通信装置と通信を行う場合に必要なアドレス情報を、電話網を介して、他の通信装置に対して直接要求する。従って通信装置は、サーバ等の管理装置を要することなく、他の通信装置から直接アドレス情報を取得できる。また通信装置は、他の通信装置に固定的に割り当てられる電話番号に基づき、電話網を介してアドレス情報を取得する。従って、他の通信装置のアドレス情報が動的に変更される場合であっても、通信装置は確実に他の通信装置からアドレス情報を取得できる。さらに通信装置は、他の通信装置のアドレス情報を、電話網又はIP網を介して取得する。通信装置は、電話網又はIP網のうちいずれかを選択して使用できる。従って、安定性のより高い網を使用することで、通信装置は、より確実にアドレス情報を取得できる。
通信システム1の概要を示す図である。 通信装置13の電気的構成を示すブロック図である。 通信シーケンスを示す図である。 番号テーブル241を示す図である。 許可テーブル242を示す図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 発呼側処理を示すフローチャートである。 発呼側処理を示すフローチャートであって、図7の続きである。 被呼側処理を示すフローチャートである。 被呼側処理を示すフローチャートであって、図9の続きである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照し、通信システム1の概要について説明する。通信システム1は、通信装置11、12、及び、端末機器16、17を備えている。通信装置11及び通信装置12は、IP網2と電話網5とを介して接続している。IP網2は、インターネットプロトコル(TCP/IP)に基づいて通信が行われる通信網である。電話網5は、電話回線が交換機によって接続される通信網である。電話網5は、固定電話回線の電話網(以下「固定電話網」という。)3、及び、移動電話回線の電話網(以下「移動電話網」という。)4を含んでいる。通信装置11及び通信装置12は、IP網2、固定電話網3及び移動電話網4を介して通信を行うことができる。
通信装置11は、配下にIP網6を備えている。通信装置11は、IP網6を介して端末機器16と接続している。通信装置12は、配下にIP網7を備えている。通信装置12は、IP網7を介して端末機器17と接続している。端末機器16及び端末機器17は、通信装置11、12、IP網2、6、7、及び、電話網5を介して通信を行う。以下、通信装置11、及び12を特に区別しない場合、これらを「通信装置13」という。端末機器16、及び17を特に区別しない場合、これらを「端末機器18」という。
端末機器18は、PC、PDAなどの周知の情報端末機器である。通信装置13は、端末機器18間の通信を司るゲートウェイである。通信装置13は、配下の端末機器18から受信した情報を、他の通信装置13の配下にある他の端末機器18に対して伝送するために、他の通信装置13との間で通信を行う。これによって、端末機器18と他の端末機器18との間で情報が交換される。
通信装置13には、IP網2におけるアドレス情報であるIPアドレス及びポート番号が設定される。通信装置13は、IP網2を介して他の通信装置13と通信を行う場合、パケットの宛先情報として、他の通信装置13のIPアドレス及びポート番号を設定する。また通信装置13には、固定電話網3における電話番号、及び、移動電話網4における電話番号が設定される。通信装置13は、固定電話網3及び移動電話網4を介して他の通信装置13と通信を行う場合、はじめに、他の通信装置13に設定された電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、電話回線を接続する。通信装置13は、接続された電話回線を使用することで、他の通信装置13と通信を行う。従って通信装置13は、IP網2及び電話網5を介して他の通信装置13と通信を行う場合、他の通信装置13に設定されたIPアドレス、ポート番号、及び電話番号が必要になるので、これらを予め知っておく必要がある。
なお図1では、固定電話網3用の電話番号及び移動電話網4用の電話番号が一つずつ設定されているが、本発明はこれに限定されない。固定電話網3用の電話番号及び移動電話網4用の電話番号のいずれか一方が、通信装置13に設定されていてもよい。また、固定電話網3用の電話番号及び移動電話網4用の電話番号は、其々複数設定されていてもよい。
通信装置13に設定されるIPアドレスは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等によって動的に変更される可能性がある。これに対して電話番号は、通信装置13に対して固定的に割り当てられる場合が多い。従って通信装置13は、はじめに、電話網5を介して確実に他の通信装置13と通信を行うことで、他の通信装置13に設定された最新のIPアドレス及びポート番号を取得する。続いて通信装置13は、取得された最新のIPアドレス及びポート番号を使用することで、IP網2を介して他の通信装置13との間で通信を行う。このように通信装置13は、他の通信装置13のIPアドレス及びポート番号が動的に変更された場合であっても、確実に他の通信装置13を特定し、最新のIPアドレス及びポート番号を取得している。
なお本実施形態では、上述のようにして他の通信装置13のIPアドレス及びポート番号が取得された後、通信装置13と他の通信装置13とがIP網2を介して通信を行う場合、通信装置13と他の通信装置13との間にはVPN(Virtual Private Network)が構築される。VPNは、取得されたIPアドレス及びポート番号に基づいて構築される。通信装置13は、構築したVPNを介して他の通信装置13と通信を行うことで、安全で秘匿性の高い通信を行っている。
図2を参照し、通信装置13の電気的構成について説明する。通信装置13は、通信装置13の制御を司るCPU21を備えている。CPU21は、ROM22、RAM23、フラッシュメモリ24、スピーカ25、マイク26、第一通信I/F27、第二通信I/F28、及び第三通信I/F29と電気的に接続している。ROM22には、ブートプログラムやBIOS、OS等が記憶される。RAM23には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。フラッシュメモリ24には、CPU21の制御プログラムが記憶される。第一通信I/F27は、IP網2を介して他の通信装置13と通信を行う場合のタイミング制御を行う。第二通信I/F28は、固定電話網3を介して他の通信装置13と通信を行う場合のタイミング制御を行う。第三通信I/F29は、移動電話網4を介して他の通信装置13と通信を行う場合のタイミング制御を行う。なお通信装置13は、第二通信I/F28及び第三通信I/F29のうちいずれか一方のみを備えていてもよい。
図3を参照し、通信装置11と通信装置12との間で実行される通信のシーケンスについて説明する。端末機器16のユーザは、通信装置12の配下にある端末機器17と通信を行うために、キーボードを介して通信装置12のID「12」を入力する。端末機器16は、通信の開始を要求する要求パケットを、IP網6を介して通信装置11に対して送信する。要求パケットには、通信装置12のID「12」が格納される。通信装置11は、要求パケットを受信する(S11)。通信装置11は、受信した要求パケットに格納されているID「12」から、通信装置12の電話番号を以下のようにして特定する。
通信装置11は、フラッシュメモリ24に記憶された番号テーブルに基づいて、通信装置12に設定された電話番号を特定する。図4を参照し、番号テーブルの一例である番号テーブル241について説明する。番号テーブル241には、通信装置13のIDと、通信装置13に設定された電話番号(固定電話番号及び移動電話番号)とが対応づられて格納されている。通信装置11は、番号テーブル241を参照することによって、要求パケットに格納されているID「12」に対応付けられている電話番号(「ttt-ttt-ttt」及び「uuu-uuu-uuu」)を、通信装置12の電話番号として特定する。なお、該当する電話番号として固定電話番号と移動電話番号の両方が対応付けられている場合、固定電話番号「ttt-ttt-ttt」が優先的に選択される。
なお番号テーブル241では、固定電話番号及び移動電話番号が一つずつ、IDに対応付けて格納されているが、複数の固定電話番号及び移動電話番号が通信装置13に設定されている場合、複数の固定電話番号及び移動電話番号が番号テーブル241に格納される。固定電話が複数格納されている場合、一の固定電話番号が優先的に選択される。
なお上述では、端末機器16は、通信装置12のIDが格納された要求パケットを通信装置11に対して送信することで、通信装置12との通信の開始を要求していた。本発明はこれに限定されない。端末機器16は、通信装置12の電話番号が格納された要求パケットを通信装置11に対して送信してもよい。通信装置11は、受信した要求パケットに格納されている電話番号を、通信装置12の電話番号として直接的に特定してもよい。
図3に示すように、通信装置11は、通信装置12との間の電話回線の接続を要求するために、回線の接続を要求する信号(以下「接続要求信号」という。)を、特定した電話番号宛に送信する。通信装置11は、自身に複数の電話番号が設定されている場合、いずれかの電話番号を使用して、接続要求信号を送信する。通信装置12は、接続要求信号を受信する(S13)。通信装置12は、受信した接続要求信号に応じて電話回線を接続するか否かを、以下のようにして判断する。
通信装置12は、フラッシュメモリ24に記憶された許可テーブルに基づいて、接続要求に応じて電話回線を接続するか否かを判断する。図5を参照し、フラッシュメモリ24に記憶された許可テーブルの一例である、許可テーブル242について説明する。許可テーブル242には、電話番号と、VPNの構築を許可するか否かを示すフラグ情報とが対応付けて格納されている。通信装置12は、受信した接続要求信号の送信元の電話番号を特定する。通信装置12は、特定した送信元の電話番号が許可テーブル242に格納されている場合、受信した接続要求に応じて回線を接続すると判断する。一方通信装置12は、特定した電話番号が許可テーブル242に格納されていない場合、スピーカ25(図2参照)から呼び出し音を出力することで、着信したことをユーザに通知する。なお、特定した電話番号が許可テーブル242に記憶されていない場合の処理は、周知の通話装置の着信処理と同一であるので、以下では説明を省略している。
通信装置12において許可テーブルに基づいた判断がされ、電話回線を接続すると判断されたとする。図3に示すように、通信装置12は、オフフックすることで、接続要求信号に応じる。通信装置12から通信装置11に対して、回線の接続を許可する旨の応答信号(以下「接続応答信号」という。)が送信される。通信装置11は、接続応答信号を受信する(S15)。これによって、通信装置11と通信装置12との間の電話回線は接続する。
通信装置11と通信装置12とは、接続された電話回線を介して、以下の通信を行う。はじめに通信装置12は、自動音声応答機能(IVR(Interactive Voice Response))を使用し、通信装置11に対して所定音声のデータを自動送信する。所定音声は、通信装置12において周知の着信処理が行われていないことを通信装置11に通知するために出力される。通信装置11は、所定音声のデータを受信する(S17)。通信装置11は、通信装置12との間のIP網2にVPNを構築することを要求するDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号(以下「VPN要求信号」という。)を、通信装置12に対して送信する。通信装置12は、VPN要求信号を受信する(S19)。
通信装置12は、VPN要求信号に応じてVPNの構築を許可するか否かを判断する。通信装置12は、受信したVPN要求信号の送信元の電話番号を特定する。フラッシュメモリ24に記憶された許可テーブルが参照される。VPNの構築を許可する旨を示すフラグ情報が、特定した送信元の電話番号に対応付けられているかが判断される。例えば許可テーブル242(図5参照)では、フラグ情報として「1」が格納されている場合、VPNの構築が許可されている。フラグ情報として「0」が格納されている場合、VPNの構築が禁止されている。
許可テーブルに基づいた判断の結果、VPNの構築が許可されていると判断された場合、通信装置12は、通信装置11に対してACKを通知するDTMF信号(以下「ACK信号」という。)を送信する。通信装置11はACK信号を受信する(S21)。一方通信装置12は、VPNの構築が禁止されていると判断された場合、ACK信号を送信せず、通信装置11から切断通知信号(後述)を受信するまで、そのまま待機する。
通信装置12は、通信装置11に対してACK信号を送信した場合、続いて、自身に設定されているIPアドレス及びポート番号を取得する。また通信装置12は、通信装置11との間のIP網2にVPNを構築する場合に必要な認証キーを取得する。認証キーは、通信装置11がVPNを構築する相手方の通信装置12を認証するための情報である。認証キーは、図3に示す一連の通信が開始される前に、予め通信装置11から通信装置12に対して配布されている。通信装置12は、取得されたIPアドレス、ポート番号、及び認証キーを通知するDTMF信号(以下「通知信号」という。)を、通信装置11に対して送信する。通信装置11は通知信号を受信する(S23)。一方、通信装置12は、通信装置11から認証キーを取得していない場合、通知信号を送信せず、通信装置11から切断通知信号(後述)を受信するまで、そのまま待機する。
通信装置11は、通信装置12から通知信号を受信した場合、通信装置12に対してACK信号を送信する。通信装置12はACK信号を受信する(S25)。以上までの通信が、S13及びS15によって接続された電話回線を介して実行される。
通信装置11は、通信装置12に対してACK信号を送信した後、オンフックすることで、接続中の電話回線を切断する。通信装置11から通信装置12に対して、回線の切断を通知する旨の信号(以下「切断通知信号」という。)が送信される。通信装置12は、切断通知信号を受信する(S27)。通信装置11と通信装置12との間の電話回線は切断される。
なお通信装置11は、S19で送信したVPN要求に対して、通信装置12からACK信号及び通知信号を受信できない場合にも同様に、オンフックすることで、接続中の電話回線を切断する。
通信装置11は、S23で受信した通知信号から、IPアドレス、ポート番号、及び認証キーを特定する。通信装置11は、特定した認証キーが、VPNを構築する相手方の通信装置12を認証するために予め配布した認証キーと一致するかを判断する。通信装置11は、通知信号に基づいて特定した認証キーと、予め通信装置12に配布した認証キーとが一致する場合に、通信装置12との間のIP網2にVPNを構築することを許可する。一方、通知信号に基づいて特定した認証キーと、予め通信装置12に配布した認証キーとが相違する場合、VPNの構築を行うことなく、一連の通信を終了する。
通信装置11は、VPNの構築が許可された場合、通信装置12との間で、IP網2を介した通信を開始する。通信装置11は、VPNの構築を要求するVPN要求パケットを、通信装置12に対して送信する。VPN要求パケットには、S23で受信した通知信号に基づいて特定された認証キーが格納される。通信装置11は、S23で受信した通知信号に基づいて特定されたIPアドレス及びポート番号を、VPN要求パケットの宛先IPアドレス及びポート番号として設定する。通信装置12は、VPN要求パケットを受信する(S29)。
通信装置12は、受信したVPN要求パケットに格納された認証キーを取得する。通信装置12は、取得した認証キーと、S23で通知信号として送信した認証キーとが一致するか判断する。認証キーが相違する場合、そのまま通信を終了する。一方、認証キーが一致した場合、通信装置12は、VPN要求パケットを送信した通信装置11との間のIP網2にVPNが構築されることを許可する。通信装置12は、VPNの構築を許可する旨を応答するVPN応答パケットを、通信装置11に対して送信する。VPN応答パケットの宛先IPアドレス及び宛先ポート番号として、S29で受信したVPN要求パケットの送信元IPアドレス及び送信元ポート番号が設定される。通信装置11は、VPN応答パケットを受信する(S31)。
VPN応答パケットを受信した通信装置11は、通信装置12との間にVPNが構築され得る状態となった旨を通知する通知パケットを、配下のIP網6に接続した端末機器16に対して送信する。端末機器16は通知パケットを受信する(S33)。通信装置12は、通信装置11との間にVPNが構築され得る状態となった旨を通知する通知パケットを、配下のIP網7に接続した端末機器17に対して送信する。端末機器17は通知パケットを受信する(S35)。
通信装置11及び通信装置12の其々に設定されたIPアドレス及びポート番号に基づいて、VPNが構築される。通信装置11は、S23で通信装置12から通知信号を受信することで、通信装置12に設定されたIPアドレス及びポート番号を認識している。通信装置12は、S29で通信装置11からVPN要求パケットを受信することで、通信装置11に設定されたIPアドレス及びポート番号を認識している。通信装置11及び通信装置12は、認識したIPアドレス及びポート番号に基づき、周知の方法でIP網2にVPNを構築する(S37)。通信装置11及び通信装置12は、構築されたVPNを介して通信を行う。これによって、端末機器16と端末機器17との間の通信が可能となる。
以上のように、通信装置13は、他の通信装置13に設定されたIPアドレス及びポート番号を、電話網5を介して、他の通信装置13に対して直接要求する。通信装置13は、他の通信装置13からIPアドレス及びポート番号を直接取得できるので、サーバ等の管理装置が不要となる。また、通信装置13によるIPアドレス及びポート番号の取得は、電話網5を介して実行される。通信装置13に固定的に割り当てられた電話番号が使用できるので、通信装置13は、他の通信装置13のIPアドレスが動的に変更される場合であっても、確実にIPアドレス及びポート番号を取得できる。
通信装置13は、秘匿性のより良好な電話網5を介して、他の通信装置13からIPアドレス及びポート番号を取得する。ここで電話網5の代わりにIP網2が使用された場合、ネットワーク内でパケットの錯綜が発生し、IPアドレス及びポート番号が正常に取得できない可能性がある。また、IP網2にNAT(Network Address Translation)装置が介在する場合、NAT装置によるパケットフィルタリングによって、IPアドレス及びポート番号が正常に取得できない可能性がある。これに対して本発明では、電話網5が使用されてIPアドレス及びポート番号が取得されるので、通信装置13は、確実にIPアドレス及びポート番号を取得することができる。
図6から図10を参照し、通信装置13のCPU21において実行されるメイン処理について説明する。メイン処理は、CPU21に電源が投入された場合において、CPU21によって起動され実行される。なお通信装置13は、通信を許可する他の通信装置13に対し、認証キーを予め送信している。通信装置13は、他の通信装置13に対して送信した認証キーをRAM23に記憶する。他の通信装置13は、通信装置13から受信した認証キーをRAM23に記憶する。
図6に示すように、メイン処理では、配下の端末機器18から要求パケットを受信したかが判断される(S111)。配下の端末機器18から要求パケットを受信した場合(S111:YES)、端末機器18のユーザが、他の通信装置13を介して他の端末機器18との通信を所望していることになる。他の通信装置13との電話回線の接続を要求して通信を開始する発呼側処理(図7、8参照)が実行される(S113)。発呼側処理が終了した後、処理はS111に戻る。
配下の端末機器18から要求パケットを受信していない場合(S111:NO)、電話回線を介し、他の通信装置13から接続要求信号を受信したかが判断される(S115)。他の通信装置13から接続要求信号を受信した場合(S115:YES)、他の通信装置13との電話回線を接続して通信を開始する被呼側処理(図9、10参照)が実行される(S117)。被呼側処理が終了した後、処理はS111に戻る。配下の端末機器18から要求パケットを受信しておらず(S111:NO)、且つ、他の通信装置13から接続要求信号を受信していない場合(S115:NO)、処理はS111に戻る。
図7及び図8を参照し、発呼側処理について説明する。図7に示すように、はじめに、S111で受信した要求パケットに格納されているIDが取得される。フラッシュメモリ24に記憶された番号テーブルが参照される。取得されたIDに対応する電話番号が選択される。取得されたIDを有する他の通信装置13に設定された電話番号として、選択された電話番号が特定される(S121)。なお、番号テーブルに複数の電話番号が格納されている場合、複数の電話番号が選択される。そして、選択された複数の電話番号のうち固定電話番号が優先的に特定される。他の通信装置13との間の電話回線を接続するために、特定された電話番号宛てに、接続要求信号が送信される(S123)。
S123で送信された接続要求信号に応じ、他の通信装置13から送信される接続応答信号を受信したかが判断される(S125)。接続要求信号を送信してから所定時間経過後も、接続応答信号を受信できない場合(S125:NO)、S121で複数の電話番号が選択されており、且つ、接続要求信号の宛先として使用されていない電話番号が残っているかが判断される(S127)。該当する電話番号が残っている場合(S127:YES)、残りの電話番号宛に接続要求信号を送信するために、処理はS123に戻る。このようにして通信装置13は、一の電話番号を使用した電話回線の接続に失敗した場合であっても、他の電話番号を使用して電話回線を接続させることができる。例えば、固定電話の電話番号を使用して電話回線の接続が試みられ、失敗した場合に、移動電話の電話番号を使用して電話回線を接続させることができる。一方、選択された全ての電話番号宛に接続要求信号を送信しても、接続応答を受信できない場合(S127:NO)、他の通信装置13において回線の接続が拒否されていることになる。この場合、発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
接続要求信号を送信してから所定時間内に、他の通信装置13から送信される接続応答信号を受信した場合(S125:YES)、他の通信装置13との間の電話回線は接続したことになる。接続中の電話回線を介して、他の通信装置13から送信される所定音声のデータを受信したかが判断される(S129)。接続応答信号を受信してから所定時間経過後も、所定音声のデータを受信できない場合(S129:NO)、他の通信装置13では、通常の着信操作がユーザによって行われていることになる。この場合、通信装置13間で通話が実行される。発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
接続応答信号を受信してから所定時間内に、接続中の電話回線を介して所定音声のデータを受信した場合(S129:YES)、DTMF信号からなるVPN要求信号が作成される(S131)。作成されたVPN要求信号は、接続中の電話回線を介して他の通信装置13に対して送信される(S133)。
S133で送信されたVPN要求信号に応じ、他の通信装置13から送信されるACK信号を受信したかが判断される(S135)。VPN要求信号を送信してから所定時間経過後も、ACK信号を受信できない場合(S135:NO)、他の通信装置13において、VPNの構築が禁止されていることになる。この場合、オンフックすることで、他の通信装置13に対して切断通知信号が送信される(S138)。これによって、接続中の電話回線は切断される。発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
VPN要求信号を送信してから所定時間内に、他の通信装置13から送信されるACK信号を受信した場合(S135:YES)、続けて他の通信装置13から送信される通知信号の受信が監視される(S137)。ACK信号を受信してから所定時間経過後も、通知信号を受信できない場合(S137:NO)、他の通信装置13は認証キーを所持していないことになる。この場合、オンフックすることで、他の通信装置13に対して切断通知信号が送信される(S138)。これによって、接続中の電話回線は切断される。発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
ACK信号を受信してから所定時間内に、他の通信装置13から送信される通知信号を受信した場合(S137:YES)、DTMF信号からなるACK信号が作成される(S139)。接続中の電話回線を介して、作成されたACK信号が他の通信装置13に対して送信される(S141)。S137で受信した通知信号に基づいて、他の通信装置13に設定されたIPアドレス、ポート番号、及び認証キーが特定される。特定されたIPアドレス、ポート番号、及び認証キーは、RAM23に記憶される(S143)。オンフックすることで、他の通信装置13に対して切断通知信号が送信される(S145)。これによって、他の通信装置13との間の電話回線は切断される。このように通信装置13は、必要な情報を取得した場合、即座に接続中の電話回線を切断できる。従って通信装置13は、電話回線の使用料を低く抑えることができる。処理はS147(図8参照)に進む。
図8に示すように、S147では、S137(図7参照)で受信した通知信号に基づいて特定された認証キーと、予め他の通信装置13に対して配布されている認証キーとが比較される。これによって、他の通信装置13の認証が行われる(S147)。通知信号に基づいて特定した認証キーと、予め配布されている認証キーとが異なる場合、他の通信装置13の認証は失敗し(S147:NO)、以後、他の通信装置13とIP網2を介した通信を行うことが禁止される。発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。一方、通知信号に基づいて特定した認証キーと、予め配布されている認証キーとが一致する場合、他の通信装置13は、IP網2を介した通信を許可する通信装置13として認証される(S147:YES)。このように通信装置13は、認証に失敗した他の通信装置13との通信を禁止できる。これによって、通信装置13は、所望しない第三者との通信が開始されることを防止できるので、通信の秘匿性を保持できる。処理はS149に進む。
他の通信装置13の認証に成功した場合、他の通信装置13との間で、IP網2を介した通信が以下のように開始される。VPNの構築を要求するVPN要求パケットに、S137(図7参照)で受信した通知信号に基づいて特定された認証キーが格納される。S137(図7参照)で受信した通知信号に基づいて特定されたIPアドレス及びポート番号が、VPN要求パケットの宛先IPアドレス及び宛先ポート番号として設定される。VPN要求パケットは、IP網2を介して、他の通信装置13に対して送信される(S149)。送信されたVPN要求パケットに応じ、他の通信装置13から送信されるVPN応答パケットを受信したかが判断される(S151)。VPN要求パケットを送信してから所定時間経過後も、VPN応答パケットを受信できない場合(S151:NO)、他の通信装置13においてVPNの構築が禁止されたことになる。この場合、発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
VPN要求パケットを送信してから所定時間内に、IP網2を介してVPN応答パケットを受信した場合(S151:YES)、他の通信装置13との間のIP網2にVPNを構築することが許可されたことになる。他の通信装置13との間にVPNが構築され得る状態となったことを通知する通知パケットが、配下の端末機器18に対して送信される(S153)。
S137(図7参照)で受信した通知信号に基づき特定された、他の通信装置13のIPアドレス及びポート番号が使用され、他の通信装置13との間のIP網2にVPNが構築される(S155)。VPNの構築は、従来周知の方法によって行われる。他の通信装置13との間で、構築されたVPNを介して通信が行われる(S157)。通信時、送信されるパケットの宛先IPアドレス及び宛先ポート番号には、S137(図7参照)で受信した通知信号に基づき特定されたIPアドレス及びポート番号が使用される。配下の端末機器18から、他の通信装置13宛にパケットを受信した場合、受信したパケットは、VPNを介して他の通信装置13に対して転送される。他の通信装置13から、VPNを介してパケットを受信した場合、受信したパケットは、配下の端末機器18に転送される。このように通信装置13は、他の通信装置13との間で、VPNを介した秘匿性の高い通信を行う。
VPNを介した通信を終了させる旨の指示が、配下の端末機器18を使用するユーザによって入力された場合、端末機器18は通信装置13に対して終了通知パケットを送信する。端末機器18から送信された終了通知パケットを受信したかが判断される(S159)。終了通知パケットが受信された場合(S159:YES)、VPNを解消し、他の通信装置13との通信を終了して発呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。終了通知パケットが受信されない場合(S159:NO)、処理はS159に戻る。
以上のように、通信装置13は、他の通信装置13のIPアドレス及びポート番号を、電話網5を介して他の通信装置13から直接取得することができるので、サーバ等の管理装置が不要となる。通信装置13は、他の通信装置13の電話番号によって電話網5の電話回線を接続するので、他の通信装置13に設定されたIPアドレス及びポート番号がDHCP等によって変更された場合であっても、接続された電話回線を介して確実に他の通信装置13からアドレス情報を取得できる。
図9及び図10を参照し、被呼側処理について説明する。他の通信装置13から接続要求信号を受信した場合、図9に示すように、接続要求信号の送信元の電話番号が特定される(S161)。フラッシュメモリ24に記憶された許可テーブルが参照される。特定された電話番号が許可テーブルに格納されているかが判断される(S163)。特定した電話番号が許可テーブルに格納されていない場合(S163:NO)、スピーカ25(図2参照)から呼び出し音を出力することで、着信したことをユーザに通知する。以後、周知の着信処理が実行され(S164)、被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。特定された電話番号が許可テーブルに格納されている場合(S163:YES)、受信した接続要求信号に応じ、オフフックされる。接続要求信号を送信した他の通信装置13に対して、接続応答信号が送信される(S165)。これによって他の通信装置13との間の電話回線は接続する。自動音声応答機能を使用し、接続中の電話回線を介して、所定音声のデータが自動送信される(S167)。
送信された所定音声のデータに応じ、他の通信装置13から送信されるVPN要求信号を受信したかが判断される(S169)。VPN要求信号を受信できない場合(S169:NO)、処理はS169に戻る。VPN要求信号を受信した場合(S169:YES)、VPN要求信号に応じてVPNの構築を許可するかが、許可テーブルに基づいて判断される(S171)。受信したVPN要求信号の送信元の電話番号が特定される。許可テーブルが参照される。VPNの構築を禁止する旨を示すフラグ情報が、特定された電話番号に対応付けられている場合(S171:NO)、他の通信装置13に対する応答は行わず、切断通知信号の受信が監視される(S172)。切断通知信号を受信していない場合(S172:NO)、処理はS172に戻る。切断通知信号を受信した場合(S172:YES)、接続中の電話回線は切断されたことになるので、被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
一方、VPNの構築を許可する旨を示すフラグ情報が、特定された電話番号に対応付けられている場合(S171:YES)、DTMF信号からなるACK信号が作成される(S173)。接続中の電話回線を介して、作成されたACK信号が他の通信装置13に対して送信される(S175)。
自身に設定されているIPアドレス及びポート番号が取得される(S177)。予め他の通信装置13から認証キーが配布されているかが判断される(S178)。認証キーが他の通信装置13から配布されていない場合(S178:NO)、他の通信装置13に対して認証キーを通知することができないので、処理はS172に進む。切断通知信号を受信した場合(S172:YES)、接続中の電話回線は切断されたことになるので、被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
一方、認証キーが予め他の通信装置13から配布されている場合(S178:YES)、DTMF信号からなる通知信号であって、S177で取得されたIPアドレス及びポート番号、及び、配布されている認証キーを含む通知信号が作成される(S179)。接続中の電話回線を介して、作成された通知信号が他の通信装置13に対して送信される(S181)。図10に示すように、送信された通知信号に応じ、他の通信装置13から送信されるACK信号を受信したかが判断される(S183)。ACK信号が受信されない場合(S183:NO)、処理はS183に戻る。ACK信号を受信した場合(S183:YES)、他の通信装置13から送信される切断通知信号を受信したかが判断される(S185)。切断通知信号が受信されない場合(S185:NO)、処理はS185に戻る。切断通知信号を受信した場合(S185:YES)、接続中の電話回線は切断される。処理はS187に進む。
IP網2を介し、他の通信装置13からVPN要求パケットを受信したかが判断される(S187)。他の通信装置13との電話回線が切断されてから所定時間経過後も、VPN要求パケットを受信できない場合(S187:NO)、S181(図9参照)で送信された認証キーが、他の通信装置13において認証されなかったことになる。この場合、被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。
他の通信装置13との電話回線が切断された後、所定時間内にVPN要求パケットを受信した場合(S187:YES)、VPN要求パケットに格納された認証キーが取得される。取得された認証キーと、S181(図9参照)で他の通信装置13に対して送信された認証キーとが比較される。これによって、他の通信装置13の認証が行われる(S189)。取得された認証キーと、送信された認証キーとが異なる場合、他の通信装置13の認証は失敗し(S189:NO)、以後、他の通信装置13とIP網2を介した通信を行うことが禁止される。被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。一方、取得された認証キーと、送信された認証キーとが一致する場合、他の通信装置は、IP網2を介した通信を許可する通信装置13として認証される(S189:YES)。VPN応答パケットの宛先IPアドレス及び宛先ポート番号として、S187で受信したVPN要求パケットの送信元IPアドレス及び送信元ポート番号が設定される。VPN応答パケットは、他の通信装置13に対して送信される(S191)。他の通信装置13との間にVPNが構築され得る状態となったことを通知する通知パケットが、配下の端末機器18に対して送信される(S193)。
S187で受信したVPN要求パケットの送信元IPアドレス及び送信元ポート番号が他の通信装置13に設定されたIPアドレス及びポート番号として使用され、他の通信装置13との間のIP網2にVPNが構築される(S195)。他の通信装置13との間で、構築されたVPNを介して通信が行われる(S197)。通信時、送信されるパケットの宛先IPアドレス及び宛先ポート番号には、S187で受信したVPN要求パケットの送信元IPアドレス及び送信元ポート番号が使用される。配下の端末機器18から、他の通信装置13宛にパケットを受信した場合、受信したパケットは、VPNを介して他の通信装置13に対して転送される。他の通信装置12から、VPNを介してパケットを受信した場合、受信したパケットは、配下の端末機器18に転送される。
端末機器18から送信された終了通知パケットを受信したかが判断される(S199)。終了通知パケットが受信された場合(S199:YES)、VPNを解消し、他の通信装置13との通信を終了して被呼側処理は終了し、処理はメイン処理(図6参照)に戻る。終了通知パケットが受信されない場合(S199:NO)、処理はS199に戻る。
以上説明したように、通信装置13は、電話網5を介して他の通信装置13に対してIPアドレス及びポート番号を通知できる。ここで、電話網5の代わりにIP網2が使用された場合、IP網2内でパケットが消滅したり、IP網2に介在するNAT装置によってパケットがフィルタリングされたりする場合がある。これに対して本発明では、通信装置13は、電話網5を使用することで、安全かつ確実にIPアドレス及びポート番号を通知し、IP網2にVPNを構築して他の通信装置13と通信を開始することができる。
なお、図7のS123、125及び127の処理を行うCPU21が本発明の「接続手段」に相当し、S133の処理を行うCPU21が本発明の「要求手段」に相当し、S137の処理を行うCPU21が本発明の「取得手段」に相当する。図8のS157の処理を行うCPU21が本発明の「通信手段」に相当する。図7のS145の処理を行うCPU21が本発明の「切断手段」に相当する。図8のS147の処理を行うCPU21が本発明の「認証手段」に相当する。図7のS123、125及び127の処理が本発明の「接続ステップ」に相当し、S133の処理が本発明の「要求ステップ」に相当し、S137の処理が本発明の「取得ステップ」に相当する。図8のS157の処理が本発明の「通信ステップ」に相当する。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上述では、電話網5を介して通知信号が送信されることで、通信装置13は他の通信装置13からIPアドレス及びポート番号を取得していたが、本発明はこれに限定されない。通信装置13は、IP網2を介して他の通信装置13からIPアドレス及びポート番号を取得してもよい。また通信装置13は、IP網2及び電話網5のうち通信状態の良好な網を介して、IPアドレス及びポート番号を取得してもよい。これによって通信装置13は、より確実にIPアドレス及びポート番号を取得できる。
上述では、通信装置13は、他の通信装置13との間の電話回線を接続した後、VPN要求信号を他の通信装置13に対して送信することで、他の通信装置13からアドレス情報(IPアドレス、ポート番号)を取得していた。本発明はこれに限定されない。他の通信装置13は、VPN要求信号を受信することなく、通信装置13に対してアドレス情報を送信してもよい。通信装置13は、VPN要求信号を送信することなく、他の通信装置13からアドレス情報を受信してもよい。
通信装置13は、他の通信装置13との間の電話回線を接続した後、接続された電話回線を介して、自身のアドレス情報(IPアドレス及びポート番号)を他の通信装置13に対して通知してもよい。
本発明では、IP網2にVPNを構築していたが、本発明はこれに限定されない。通信装置13は、VPNを構築せずに他の通信装置13とP2P通信を行ってもよい。認証キーによる認証方法は、上述の方法に限定されない。通信装置13は、共通鍵暗号方式や秘密鍵暗号方式によって他の通信装置13を認証してもよい。
1 通信システム
2 IP網
3 固定電話網
4 移動電話網
5 電話網
11、12、13 通信装置
16、17,18 端末機器
21 CPU
241 番号テーブル
242 許可テーブル

Claims (8)

  1. IP網及び電話網を介して他の通信装置と接続する通信装置であって、
    前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続手段と、
    前記IP網における前記他の通信装置のアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求手段と、
    前記要求手段による要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信手段と
    を備えたことを特徴とする通信装置。
  2. 前記取得手段は、
    前記電話網を介して前記アドレス情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記接続手段は、
    前記他の通信装置との前記電話回線の接続に失敗した場合、前記他の通信装置に割り当てられた他の前記電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記取得手段は、前記アドレス情報及び所定の認証情報を取得し、
    前記取得手段によって取得された前記認証情報に基づいて、前記他の通信装置を認証する認証手段を備え、
    前記通信手段は、
    前記認証手段によって前記他の通信装置の認証に成功した場合に、前記他の通信装置と通信を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の通信装置。
  5. 前記取得手段によって、前記電話網を介して前記アドレス情報が取得された後、前記接続手段によって接続された前記電話回線を切断する切断手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  6. 前記通信手段は、Virtual Private Network(VPN)を利用して前記他の通信装置と通信を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の通信装置。
  7. IP網及び電話網を介して接続する通信装置と他の通信装置とが通信を行うための通信方法であって、
    前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続ステップと、
    前記接続ステップによって前記他の通信装置との間の前記電話回線が接続された状態で、前記IP網における前記他の通信装置のアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求ステップと、
    前記要求ステップによる要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得ステップと、
    前記取得ステップによって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信ステップと
    を備えたことを特徴とする通信方法。
  8. IP網及び電話網を介して接続する通信装置と他の通信装置とが通信を行うための通信プログラムであって、
    前記電話網を介して、前記他の通信装置に割り当てられた電話番号宛に電話回線の接続を要求することによって、前記他の通信装置との間の前記電話回線を接続する接続ステップと、
    前記接続ステップによって前記他の通信装置との間の前記電話回線が接続された状態で、前記IP網における前記他の通信装置のアドレス情報を、接続された前記電話回線を使用して、前記他の通信装置に対して要求する要求ステップと、
    前記要求ステップによる要求に応じて前記他の通信装置から提供される前記アドレス情報を、前記電話網又は前記IP網を介して取得する取得ステップと、
    前記取得ステップによって取得された前記アドレス情報を使用して、前記IP網を介して前記他の通信装置と通信を行う通信ステップと
    をコンピュータに実行させるための通信プログラム。
JP2010222890A 2010-09-30 2010-09-30 通信装置、通信方法、及び通信プログラム Pending JP2012080273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010222890A JP2012080273A (ja) 2010-09-30 2010-09-30 通信装置、通信方法、及び通信プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010222890A JP2012080273A (ja) 2010-09-30 2010-09-30 通信装置、通信方法、及び通信プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012080273A true JP2012080273A (ja) 2012-04-19

Family

ID=46240028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010222890A Pending JP2012080273A (ja) 2010-09-30 2010-09-30 通信装置、通信方法、及び通信プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012080273A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013251850A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 接続方法、および通信装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10155034A (ja) * 1996-11-20 1998-06-09 Nissin Electric Co Ltd ネットワーク通信システム
JP2003309651A (ja) * 2002-04-16 2003-10-31 Let's Corporation 公衆回線網を利用したインターネット通信システム、及びインターネット通信の接続方法、及び接続装置
JP2004032288A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 通信アダプタおよびその制御方法
JP2005191830A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Oki Electric Ind Co Ltd 認識システムおよび情報端末装置の認識方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10155034A (ja) * 1996-11-20 1998-06-09 Nissin Electric Co Ltd ネットワーク通信システム
JP2003309651A (ja) * 2002-04-16 2003-10-31 Let's Corporation 公衆回線網を利用したインターネット通信システム、及びインターネット通信の接続方法、及び接続装置
JP2004032288A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 通信アダプタおよびその制御方法
JP2005191830A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Oki Electric Ind Co Ltd 認識システムおよび情報端末装置の認識方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013251850A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 接続方法、および通信装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101023638B (zh) 电器设备、服务器装置、便携式终端以及通信方法
JP4750761B2 (ja) 接続制御システム、接続制御方法、接続制御プログラムおよび中継装置
JP4762660B2 (ja) 無線lanシステム、無線lan端末、及び無線lan端末の初期設定方法
JP2010035022A (ja) 通話制御サーバ装置、通話中継方法、通話中継プログラム及び音声通話システム
JP5192077B2 (ja) Vpnによる秘匿通信方法、そのシステム、そのプログラム、並びに、そのプログラムの記録媒体
US11337259B2 (en) Method for automatic connection between smart device and router, corresponding router and smart device
JP2006270166A (ja) ビジュアルコミュニケーションサーバ、ビジュアルコミュニケーションプログラム、ビジュアルコミュニケーション方法
JP5343952B2 (ja) 通信装置、通信方法、及び通信プログラム
JP2012080274A (ja) 通信装置、通信方法、及び通信プログラム
KR20080014126A (ko) 통신 방법 및 무선 통신 단말기
JP2012080273A (ja) 通信装置、通信方法、及び通信プログラム
CN1937687B (zh) 一种可视电话终端自动配置和维护的参数传输方法
JP5370405B2 (ja) 通信制御装置、通信システム、及び通信方法
JP2013115639A (ja) 電話装置および電話システム
KR101531198B1 (ko) 푸쉬 메시지를 이용하여 인증을 수행하는 호 처리 장치 및 방법
JP5370404B2 (ja) 通信制御装置、通信システム、及び通信方法
US8229478B2 (en) Method for updating session initiation information in connection with a telephone call and a terminal device using the method
JP2012160799A (ja) 制御装置、制御システム、制御方法、及び制御プログラム
JP4796924B2 (ja) ボタン電話システム
JP2008141585A (ja) 通信装置、及び通信方法
JP5635889B2 (ja) 通信システム及び通信方法
EP1715690A1 (en) Method of videophone data transmission
JP2013090288A (ja) プログラム、無線通信端末、通信装置および通信システム
EP2749006B1 (en) Apparatus and method for setting up parallel call session based on 3-box architecture
JP2003032362A (ja) 接続認証制御装置、通信端末装置、接続認証システム、接続認証方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131203