JP2012079193A - 電子制御装置、これを用いたモータ駆動装置、及び、電子制御装置の制御方法 - Google Patents
電子制御装置、これを用いたモータ駆動装置、及び、電子制御装置の制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】電子制御装置は、実行可能な複数のタスクの実行順序を静的に定義したタスク起動用テーブル21を記憶している。タスク起動用テーブル21には、タスクの実行順にタスク起動構造体22のアドレスが定義されている。電子制御装置は、所定周期毎のタスク起動処理においてタスク起動用テーブル21を参照し、各タスクについての起動要求の有無および停止要求の有無を判断する。そして、判断された起動要求または停止要求に応じて起動処理または停止処理を実行する。これにより、実行可能なタスクを毎回登録処理してタスクの実行順序を制御する従来技術に比べて、電子制御装置の処理負荷を低減することができる。
【選択図】図3
Description
判断手段は、タスクの実行順序を静的に定義したタスク起動用テーブルを参照し、当該タスク起動用テーブルの定義順に処理対象タスクについての起動要求の有無および停止要求の有無を判断する。
実行手段は、判断手段によって起動要求が有ると判断されたタスクについての起動処理を実行し、判断手段によって停止要求が有ると判断されたタスクについての停止処理を実行する。
これにより、所定周期毎にタスクを実行する場合、タスク起動用テーブルを参照してタスクの起動処理または停止処理を実行するため、実行可能なタスクを毎回登録処理してタスクの実行順序を制御する従来技術に比べて、電子制御装置の処理負荷を低減することができる。
これにより、1回の起動要求によりタスクを起動した後、そのタスクの起動状態が維持される。したがって、不要な二重起動を省くことができ、電子制御装置の処理負荷をさらに低減することができる。
これにより、不要なタスク起動を抑制し、電子制御装置の処理負荷をさらに低減することができる。
これにより、タスクの起動漏れを防止し、タスクを確実に実行することができる。
判断ステップでは、タスクの実行順序を静的に定義したタスク起動用テーブルを参照し、当該タスク起動用テーブルの定義順に処理対象タスクについての起動要求の有無および停止要求の有無を判断する。
実行ステップでは、判断ステップで起動要求が有ると判断されたタスクについての起動処理を実行し、判断ステップで停止要求が有ると判断されたタスクについての停止処理を実行する。
請求項1に記載の発明と同様、タスクの実行順序を「静的に」定義するとは、イベント発生の有無に関わらず、所定周期毎に実行するように定義することをいう。
(第1実施形態)
図1は、電動パワーステアリング装置を備えたステアリングシステムの全体構成を示す。ステアリングシステム90に備えられる電動パワーステアリング装置1は、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92に操舵トルクを検出するためのトルクセンサ94を設置している。
ステアリングシャフト92の先端にはピニオンギア96が設けられており、ピニオンギア96はラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が回転可能に連結されている。
この構成により、電動パワーステアリング装置1は、ハンドル91の操舵を補助するための操舵アシストトルクを発生し、ステアリングシャフト92に伝達する。
マイコン11は、プログラムを実行するCPU(中央演算処理装置)12、CPU12によって実行されるプログラムを記憶するROM13、CPU12による演算結果等を記憶するためのRAM14、及び、入力回路16および出力回路17との間で信号をやり取りするためのI/O15を備えている。
CPU12は、特許請求の範囲に記載の「判断手段」および「実行手段」に相当する。
本実施形態では、入力回路16は、上述の回転角センサ85、トルクセンサ94および車速センサ95からの信号を入力し、出力回路17は、マイコン11の制御に応じてモータ80を駆動する。
まず、図4(a)は起動要求処理のフローチャートであり、図4(b)は停止要求処理のフローチャートである。起動要求時には起動要求フラグをオンにし(S01A)、停止要求時には停止要求フラグをオンにする(S01B)。
図5のS10Aでは、起動要求フラグがオンであるか否かを判断する。YESの場合、S20Aにてタスク状態を「起動中」にし、S30Aにて起動要求フラグをオフにする。S10AでNOの場合は、S20AおよびS30Aをスキップする。
次に、S40Bでは、停止要求フラグがオンであるか否かを判断する。YESの場合、S50Bにてタスク状態を「停止中」にし、S60Bにて停止要求フラグをオフにする。S40BでNOの場合は、S50BおよびS60Bをスキップする。
第1実施形態は、S40BをS10Aよりも後で実行することにより、停止要求を優先する。
第1実施形態のECU10は、下記の効果を奏する。
(1)所定周期毎にタスクを実行する場合、タスク起動用テーブル21を参照してタスクの起動処理または停止処理を実行するため、実行可能なタスクを毎回登録処理してタスクの実行順序を制御する従来技術に比べて、ECU10の処理負荷を低減することができる。
次に、第2実施形態のECU10が実行する処理について図4、図6のフローチャートを参照して説明する。第2実施形態は、図4に示す起動要求処理および停止要求処理のフローチャートについては第1実施形態と同様である。また、図6に示すタスク起動処理において、起動要求フラグのオン/オフを判断するステップと停止要求フラグのオン/オフを判断するステップとの実行順を逆にする以外は第1実施形態と同様である。
図6のS10Bでは、停止フラグがオンであるか否かを判断する。YESの場合、S20Bにてタスク状態を「停止中」にし、S30Bにて停止要求フラグをオフにする。S10BでNOの場合は、S20BおよびS30Bをスキップする。
次に、S40Aでは、起動要求フラグがオンであるか否かを判断する。YESの場合、S50Aにてタスク状態を「起動中」にし、S60Aにて起動要求フラグをオフにする。S40AでNOの場合は、S50AおよびS60Aをスキップする。
第2実施形態は、S40AをS10Bよりも後で実行することにより、起動要求を優先する。
(4)起動要求を優先することにより、タスクの起動漏れを防止し、タスクを確実に実行することができる。
次に、第3実施形態のECU10が実行する処理について図5、図7のフローチャートを参照して説明する。第3実施形態では、図4のフローチャートにかえて、図7に示す起動要求処理および停止要求処理のフローチャートを採用する。また、タスク起動処理については、第1実施形態と同様、図5のフローチャートを採用する。
(ア)上記の実施形態では、タスク起動用テーブル21に定義されたすべてのタスクについて、停止要求処理を優先するか、または起動要求処理を優先する。その他の実施形態では、あるタスクについては停止要求処理を優先し、別のタスクについては起動要求処理を優先するようにしてもよい。これにより、例えばフュイルセーフの思想等によって、タスクの特性に応じた適切な処理を実行することができる。
2 ・・・モータ駆動装置、
10 ・・・ECU(電子制御装置)、
11 ・・・マイコン、
12 ・・・CPU(判断手段、実行手段)、
13 ・・・ROM、
14 ・・・RAM、
15 ・・・I/O、
16 ・・・入力回路、
17 ・・・出力回路、
21 ・・・タスク起動用テーブル、
22 ・・・タスク起動構造体、
80 ・・・モータ。
Claims (10)
- 複数のタスクを順次実行可能な電子制御装置であって、
タスクの実行順序を静的に定義したタスク起動用テーブルを参照し、当該タスク起動用テーブルの定義順に処理対象タスクについての起動要求の有無および停止要求の有無を判断する判断手段と、
前記判断手段によって起動要求が有ると判断されたタスクについての起動処理を実行し、前記判断手段によって停止要求が有ると判断されたタスクについての停止処理を実行する実行手段と、
を備えることを特徴とする電子制御装置。 - 前記実行手段は、起動要求が有ると判断されたタスクが既に起動されている場合、そのタスクを継続して実行することを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
- 前記判断手段は、処理対象タスクについて起動要求の有無を判断した後に停止要求の有無を判断し、起動要求が有り且つ停止要求が有ると判断した場合、後から得られた停止要求有りの判断を優先し、
前記実行手段は、当該タスクについて停止処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。 - 前記判断手段は、処理対象タスクについて停止要求の有無を判断した後に起動要求の有無を判断し、停止要求が有り且つ起動要求が有ると判断した場合、後から得られた起動要求有りの判断を優先し、
前記実行手段は、当該タスクについて起動処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子制御装置を用い、モータを駆動するための複数のタスクを順次実行することを特徴とするモータ駆動装置。
- 前記モータは、電動パワーステアリング装置に用いられ、車両の操舵アシストトルクを発生することを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動装置。
- 複数のタスクを順次実行する電子制御装置の制御方法であって、
タスクの実行順序を静的に定義したタスク起動用テーブルを参照し、当該タスク起動用テーブルの定義順に処理対象タスクについての起動要求の有無および停止要求の有無を判断する判断ステップと、
前記判断ステップにて起動要求が有ると判断されたタスクについての起動処理を実行し、前記判断ステップにて停止要求が有ると判断されたタスクについての停止処理を実行する実行ステップと、
を含むことを特徴とする電子制御装置の制御方法。 - 前記実行ステップにおいて、起動要求が有ると判断されたタスクが既に起動されている場合、そのタスクを継続して実行することを特徴とする請求項7に記載の電子制御装置の制御方法。
- 前記判断ステップにおいて、処理対象タスクについて起動要求の有無を判断した後に停止要求の有無を判断し、起動要求が有り且つ停止要求が有ると判断した場合、後から得られた停止要求有りの判断を優先し、
前記実行ステップにおいて、当該タスクについて停止処理を実行することを特徴とする請求項7または8に記載の電子制御装置の制御方法。 - 前記判断ステップにおいて、処理対象タスクについて停止要求の有無を判断した後に起動要求の有無を判断し、停止要求が有り且つ起動要求が有ると判断した場合、後から得られた起動要求有りの判断を優先し、
前記実行ステップにおいて、当該タスクについて起動処理を実行することを特徴とする請求項7または8に記載の電子制御装置の制御方法。
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