JP2012078279A - 干渉分光光度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 移動鏡を移動させても、機械的な振動や音響的な振動の影響が生じない干渉分光光度計を提供する。
【解決手段】 光を出射する光源部10と、固定鏡85と、移動鏡62と、移動鏡62を支持し、入射光軸方向で前後に往復動させる摺動支持機構50と、光源部10からの光を受けて、固定鏡85と移動鏡62とに向けて二分割するとともに、固定鏡85で反射して戻ってきた光と移動鏡62で反射して戻ってきた光とを受けて、干渉光に合成するビームスプリッタ74と、試料が配置され、試料を透過又は反射した干渉光を検出する光検出部20とを備える干渉分光光度計1であって、マンガン系制振合金で作製された部材を使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フーリエ変換赤外分光光度計(以下、「FTIR」と略す)等の干渉分光光度計に関する。
FTIRに利用されるマイケルソン二光束干渉計では、赤外光源から発した赤外光をビームスプリッタで固定鏡と移動鏡との二方向に分割し、固定鏡で反射して戻ってきた光と移動鏡で反射して戻ってきた光とをビームスプリッタで合成して一つの光路へと送るという構成を有している。このとき、移動鏡を入射光軸方向で前後に移動させると、分割された二光束の光路長の差が変化するから、合成された光は移動鏡の位置に応じて光の強度が変化する干渉光(インターフェログラム)となる。
図6は、従来のFTIRの要部の構成を示す構成図である。
FTIR201は、主干渉計主要部240と、赤外光を出射する光源部10と、試料Sが配置される光検出部20とを備える(例えば、特許文献1参照)。
光源部10は、赤外光を出射する赤外光源と、集光鏡と、コリメータ鏡とを備える。これにより、赤外光源から出射された赤外光は、集光鏡、コリメータ鏡を介して主干渉計主要部240のビームスプリッタ74(図8参照)に照射されるようになっている。
光検出部20は、放物面鏡と、楕円面鏡と、インターフェログラムを検出する光検出器と、試料Sが配置される試料配置部とを備える。これにより、放物面鏡にて集光された光は、試料Sに照射され、試料Sを透過(又は反射)した光は、楕円面鏡により光検出器へ集光されるようになっている。
主干渉計主要部240は、内部空間を有する筐体42を備え、図6の上部に移動鏡ユニット250が配置され、図6の中部にビームスプリッタユニット270が配置され、図6の下部に固定鏡85を備えた固定鏡ユニット280が配置されている。
図7は、移動鏡ユニット250の縦断面図である。
移動鏡ユニット(摺動支持機構)250は、アルミニウム合金製の天板51と、アルミニウム合金製の底板52と、アルミニウム合金製の2個のプレート53、54とを備える。プレート53の上端部は、天板51の上面の左側部と連結されるとともに、プレート53の下端部は、底板52の上面の左側部と連結されている。また、プレート54の上端部は、天板51の上面の右側部と連結されるとともに、プレート54の上面の下端部は、底板52の右側部と連結されている。
これにより、底板52は、プレート53、54を介して、天板51に対して左右方向に移動可能となるように吊るされている。
天板51の下面の中央部には、鉄製のヨーク55が固定されており、ヨーク55には、マグネット56aとポールピース56bとがボルト57によって固定されている。
底板52の上面の中央部には、アルミニウム合金製のイケール258を介してコイル59が固定されており、コイル59はマグネット56aとヨーク55とポールピース56bとにより形成される磁界中を移動するように位置決めされている。
底板52の上面の左側には、アルミニウム合金製のミラーホルダ261が固定され、円板状の移動鏡62の中央部が、ミラーホルダ261の上端部に固定されている。これにより、コイル59に電流を流すと、コイル59はヨーク55とポールピース56bとの間に形成される磁界によって電磁力を受け、底板52が左右方向に移動することで、移動鏡62も左右方向Mに移動するようになっている。
そして、移動鏡ユニット250のアルミニウム合金製の天板51は、ステンレス合金製のネジやステンレス合金製のワッシャ263を用いて筐体42に取り付けられている。
図8は、ビームスプリッタユニット270の縦断面図である。
ビームスプリッタユニット(収納機構)270において、ビームスプリッタ74は測定波長域に応じて交換可能なようにアルミニウム合金製のホルダ71に収納されており、アルミニウム合金製のカギ状部材72とりん青銅製の板バネ273とでホルダ71に固定されている。
そして、ビームスプリッタユニット270のアルミニウム合金製のホルダ71は、ステンレス合金製のネジやステンレス合金製のワッシャ275を用いて筐体42に取り付けられている。
このような主干渉計主要部240によれば、光源部10から出射された赤外光は、ビームスプリッタ74に照射され、ビームスプリッタ74で固定鏡85と移動鏡62との二方向に分割される。そして、固定鏡85で反射して戻ってきた光と移動鏡62で反射して戻ってきた光とはビームスプリッタ74へ戻り、ビームスプリッタ74で合成されて光検出部20へ向かう光路に送られる。このとき、移動鏡62は入射光軸方向Mで前後に往復動しているため、分割された二光束の光路長の差は周期的に変化し、ビームスプリッタ74から光検出部20へ向かう光は、時間的に振幅が変動するインターフェログラムとなる。そして、インターフェログラムは、試料Sに照射され、試料Sを透過した光は、光検出器へ集光される。
特開2002−148116号公報
ところで、インターフェログラムを検出することで得られる光検出器の出力信号に、分割された二光束の光路差の変化情報以外の要因による変化情報が重畳すると、出力信号をフーリエ変換することで得られるスペクトルは正しいものとはならない。しかしながら、FTIR201においては、二光束の光路差を変化させるため、移動鏡ユニット250の移動鏡62を往復動させる必要があるので、機械的な振動や音響的な振動が生じる。例えば、コイル59に電流を流すと、コイル59はヨーク55とポールピース56bの間に形成される磁界によって電磁力を受け、底板52を左右方向に移動させるが、その一方、電磁力の反力がヨーク55とポールピース56bとに作用し、天板51を振動させる。その結果、天板51の振動は、筐体42に伝わり、ビームスプリッタ74や固定鏡ユニット280をも振動させることになる。すなわち、出力信号をフーリエ変換することで得られるスペクトルが乱れたり、偽のピークが生じたりすることがあった。
本件発明者らは、上記課題を解決するために、機械的な振動や音響的な振動が生じない材料について検討を行った。ビームスプリッタ74や固定鏡85等の光学素子の位置や姿勢を決める保持部分について、線膨張係数の異なる材料を組み合わせた場合、温度変化によって生じる熱応力により光学素子の位置や姿勢が変化する要因となる。よって、FTIR201では、アルミニウム合金(線膨張係数:約23×10−6/deg)で作製された部材が使用されているため、一般的な制振材料である黒鉛鋳鉄(線膨張係数:約10×10−6/deg)やマグネシウム合金(線膨張係数:約27×10−6/deg)は、アルミニウム合金との線膨張係数の差が大きいので、アルミニウム合金と組み合わせて使用することができなかった。そこで、アルミニウム合金と線膨張係数の差が小さいマンガン系制振合金(線膨張係数:約22×10−6/deg)を、アルミニウム合金と組み合わせて使用することで、熱応力により光学素子の位置や姿勢が変化することを防止するとともに、機械的な振動や音響的な振動を防止することができることを見出した。
すなわち、本発明の干渉分光光度計は、光を出射する光源部と、固定鏡と、移動鏡と、前記移動鏡を支持し、入射光軸方向で前後に往復動させる摺動支持機構と、前記光源部からの光を受けて、前記固定鏡と移動鏡とに向けて二分割するとともに、前記固定鏡で反射して戻ってきた光と移動鏡で反射して戻ってきた光とを受けて、干渉光に合成するビームスプリッタと、試料が配置され、当該試料を透過又は反射した干渉光を検出する光検出部とを備える干渉分光光度計であって、マンガン系制振合金で作製された部材が使用されているようにしている。
ここで、「マンガン系制振合金」とは、Mnをベースとしたものをいい、例えば、基本組成として、Mnをベースとし、原子%で、Cu:20±5%、Ni:5±3%、Fe:2±1%を含有することが好ましい。
以上のように、本発明の干渉分光光度計によれば、広い周波数範囲に対して高い減衰能を有するマンガン系制振合金で作製された部材が使用されているので、移動鏡を移動させても、機械的な振動や音響的な振動がすみやかに減衰し、影響を受けることがない。また、アルミニウム合金と線膨張係数の差が小さいマンガン系制振合金で作製された部材が使用されているので、アルミニウム合金と組み合わせて使用しても、熱応力により鏡やビームスプリッタ等の光学素子の位置や姿勢が変化しない。
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記発明において、前記摺動支持機構には、ミラーホルダを介して移動鏡が固定されており、前記ミラーホルダは、マンガン系制振合金で作製されているようにしてもよい。
本発明の干渉分光光度計によれば、高価なマンガン系制振合金で作製された部材が特定の部材であるミラーホルダのみになるので、安価に機械的な振動や音響的な振動が生じないようにすることができる。
また、上記発明において、前記摺動支持機構には、イケールを介してコイルが固定されており、前記イケールは、マンガン系制振合金で作製されているようにしてもよい。
本発明の干渉分光光度計によれば、高価なマンガン系制振合金で作製された部材が特定の部材であるイケールのみになるので、安価に機械的な振動や音響的な振動が生じないようにすることができる。
また、上記発明において、前記ビームスプリッタを交換可能なように収納するホルダを有する収納機構を備え、前記収納機構は、前記ビームスプリッタをホルダに固定するバネを有し、前記バネは、マンガン系制振合金で作製されるようにしてもよい。
本発明の干渉分光光度計によれば、高価なマンガン系制振合金で作製された部材が特定の部材であるバネのみになるので、安価に機械的な振動や音響的な振動が生じないようにすることができる。
そして、上記発明において、内部空間を有する筐体を備え、前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つが、マンガン系制振合金で作製された部材を用いて筐体に取り付けられ、前記部材は、固定するためのネジに用いられるワッシャであるようにしてもよい。
本発明の干渉分光光度計によれば、高価なマンガン系制振合金で作製された部材が特定の部材であるワッシャのみになるので、安価に機械的な振動や音響的な振動が生じないようにすることができる。
さらに、上記発明において、前記部材は、前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つと、前記ネジとの間に配置されるワッシャと、前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つと、前記筐体との間に配置される薄板とであるようにしてもよい。
本発明の干渉分光光度計によれば、高価なマンガン系制振合金で作製された部材が特定の部材であるワッシャと薄板とになるので、機械的な振動や音響的な振動がより生じないようにすることができる。
本発明に係るFTIRの要部の構成を示す構成図である。 移動鏡ユニットの縦断面図である。 筐体に取り付けられている移動鏡ユニットの部分拡大図である。 ビームスプリッタユニットの縦断面図である。 固定鏡姿勢調整機構の要部の構成を示す構成図である。 従来のFTIRの要部の構成を示す構成図である。 移動鏡ユニットの縦断面図である。 ビームスプリッタユニットの縦断面図である。 移動鏡ユニットの他の一例の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれる。
図1は、本発明に係るFTIRの要部の構成を示す構成図である。なお、FTIR201と同様のものについては、同じ符号を付している。
FTIR1は、主干渉計主要部40と、赤外光を出射する光源部10と、試料Sが配置される光検出部20とを備える。
主干渉計主要部40は、内部空間を有する筐体42を備え、図1の上部に移動鏡ユニット50が配置され、図1の中部にビームスプリッタユニット70が配置され、図1の下部に固定鏡ユニット80が配置されている。
図2は、移動鏡ユニット50の縦断面図である。
移動鏡ユニット(摺動支持機構)50は、アルミニウム合金製の天板51と、アルミニウム合金製の底板52と、アルミニウム合金製の2個のプレート53、54とを備える。プレート53の上端部は、天板51の上面の左側部と連結されるとともに、プレート53の下端部は、底板52の上面の左側部と連結されている。また、プレート54の上端部は、天板51の上面の右側部と連結されるとともに、プレート54の下端部は、底板52の上面の右側部と連結されている。
天板51の下面の中央部には、鉄製のヨーク55が固定されており、ヨーク55には、マグネット56aとポールピース56bとがボルト57によって固定されている。
底板52の上面の中央部には、マンガン系制振合金製のイケール58を介してコイル59が固定されており、コイル59はマグネット56aとヨーク55とポールピース56bとにより形成される磁界中を移動するように位置決めされている。すなわち、本発明に係るイケール58は、アルミニウム合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
底板52の上面の左側には、マンガン系制振合金製のミラーホルダ61が固定され、円板状の移動鏡62の中央部が、ミラーホルダ61の上端部に固定されている。すなわち、本発明に係るミラーホルダ61は、アルミニウム合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
そして、移動鏡ユニット50のアルミニウム合金製の天板51は、ステンレス合金製のネジ65やマンガン系制振合金製のワッシャ63やマンガン系制振合金製の薄板64を用いて筐体42に取り付けられている。すなわち、本発明に係るワッシャ63は、ステンレス合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。図3は、筐体42に取り付けられている移動鏡ユニット50の部分拡大図である。ネジ65と天板51との間に、ワッシャ63が配置されるとともに、筐体42と天板51との間に、薄板64が配置されている。
図4は、ビームスプリッタユニット70の縦断面図である。
ビームスプリッタユニット70において、ビームスプリッタ74は測定波長域に応じて交換可能なようにホルダ71に収納されており、アルミニウム合金製のカギ状部材72とマンガン系制振合金製の板バネ73とでホルダ71に固定されている。すなわち、本発明に係る板バネ73は、りん青銅製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
そして、ビームスプリッタユニット70のアルミニウム合金製のホルダ71は、ステンレス合金製のネジやマンガン系制振合金製のワッシャ75やマンガン系制振合金製の薄板を用いて筐体42に取り付けられている。すなわち、本発明に係るワッシャ75は、ステンレス合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
図5は、固定鏡姿勢調整機構(固定鏡ユニット)80の要部の構成を示す構成図であり、図5(a)は、正面外観図であり、図5(b)は、図5(a)に示す軸線C2での切断略断面図である。
円板状の固定鏡85は、ホルダ81に固定され、ホルダ81は、ゴム等の弾性体である首部881を有する支持棒82の一端部に固定されている。支持棒82の固着位置は、固定鏡85の中心の軸線C3と一致しており、軸線C3に沿って支持棒82はアルミニウム合金製の固定台83に埋設され、支持棒82の他端部は、ネジ84で固定台83に螺着されている。なお、固定鏡85とホルダ81とは、支持棒82の首部881を支点として首振り運動自在となっている。
固定台83の垂直方向の軸線C2上の所定個所には、内周の一部に雌ねじ部を螺刻した螺入孔92が、軸線C3に略並行な軸線C4に沿って貫通して形成されている。螺入孔92には、外周に雄ねじ部を螺刻した円柱体86が進退自在に螺挿されている。円柱体86の先端面には積層型の圧電素子87が固着されており、圧電素子87の先端はホルダ81の裏面(固定鏡85の取付面と逆の面)に接触している。圧電素子87と円柱体86との略中心を通る軸線C4上のホルダ81の表面は、固定台83にネジ90で固定された板バネ89により押圧されている。すなわち、ホルダ81は圧電素子87と板バネ89とで挟み込まれた状態になっている。円柱体86の他端面はギア88の中心に固定されており、ギア88はモータ91により回転駆動される。
モータ91を所定方向に回転駆動すると、ギア88は所定方向に回転し、ギア88と一体に円柱体86と圧電素子87とが回転する。このとき、円柱体86と螺入孔92とのネジ部の螺合により、円柱体86は徐々に螺入孔92の内部へ押し入ってゆき、圧電素子87の先端はホルダ81の裏面を押す。ホルダ81は板バネ89の付勢力に抗して、支持棒82の首部881を支点として上向きに傾く。
一方、モータ91を逆方向に回転駆動すると、ギア88は逆方向に回転し、円柱体86は螺入孔92から徐々に出てゆき、圧電素子87の先端はホルダ81から離間する方向へと移動する。すると、ホルダ81は板バネ89により押され、支持棒82の首部881を支点として下向きに傾く。このように、円柱体86と圧電素子87との進退に応じて、つまり、モータ91の回転に応じて、固定鏡85は垂直な軸線C2の方向に揺動する。
また、固定台83の水平方向の軸線C1上の所定個所には、上述した構成と同様の構成を有し、固定鏡85とホルダ81とを軸線C1の方向に揺動させるための機構が設けられている。したがって、圧電素子93の進退に応じて、つまり、モータ94の回転に応じて、固定鏡85は水平な軸線C1の方向に揺動する。すなわち、固定鏡85は、2個のモータ91、94の回転に応じて互いに直交する二軸方向に揺動自在であって、ビームスプリッタ74に対して如何なる方向の角度調整も可能となっている。
そして、固定鏡姿勢調整機構80のアルミニウム合金製の固定台83は、アルミニウム合金製のネジやマンガン系制振合金製のワッシャ95(図1参照)やマンガン系制振合金製の薄板を用いて筐体42に取り付けられている。すなわち、本発明に係るワッシャ95は、アルミニウム合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
以上のように、本発明のFTIR1によれば、広い周波数範囲に対して高い減衰能を有するマンガン系制振合金で作製されたイケール58と、ミラーホルダ61と、板バネ73と、ワッシャ63、75、95と、薄板64とが使用されているので、移動鏡62を移動させても、機械的な振動や音響的な振動が生じない。また、アルミニウム合金と線膨張係数の差が小さいマンガン系制振合金で作製されたイケール58と、ミラーホルダ61と、板バネ73と、ワッシャ63、75、95と、薄板64とが使用されているので、熱応力によりビームスプリッタ74等の光学素子の位置や姿勢が変化しない。
(他の実施形態)
上述したFTIR1では、マンガン系制振合金製のイケール58と、ミラーホルダ61と、板バネ73と、ワッシャ63、75、95と、薄板64とを使用する構成を示したが、別の部材において、アルミニウム合金の代わりに、マンガン系制振合金製を使用する構成としてもよい。
また、移動鏡の摺動支持機構には、リニアガイドやエアベアリングを用いてもよい。
図9は、リニアガイド170を用いた移動鏡ユニット150の縦断面図である。
移動鏡ユニット(摺動支持機構)150は、底面に溝を有するアルミニウム合金製の底板152と、溝に対応するレール状のリニアガイド170とを備える。
鉄製のヨーク155には、マグネット及びポールピース156がボルト(図示せず)によって固定されている。
底板152の上面の右側には、マンガン系制振合金製のイケール158を介してコイル159が固定されており、コイル159はマグネット及びポールピース156とヨーク155とにより形成される磁界中を移動するように位置決めされている。すなわち、本発明に係るイケール158は、マンガン系制振合金製となっている。
底板152の上面の左側には、マンガン系制振合金製のミラーホルダ161が固定され、円板状の移動鏡162の中央部が、ミラーホルダ161の上端部に固定されている。すなわち、本発明に係るミラーホルダ161は、アルミニウム合金製でなく、マンガン系制振合金製となっている。
そして、移動鏡ユニット150のアルミニウム合金製の底板152は、ステンレス合金製のネジやマンガン系制振合金製のワッシャやマンガン系制振合金製の薄板を用いて筐体42に取り付けられている。
本発明は、フーリエ変換赤外分光光度計等の干渉分光光度計等に好適に利用できる。
1 FTIR(干渉分光光度計)
10 光源部
20 光検出部
50 移動鏡ユニット(摺動支持機構)
62 移動鏡
74 ビームスプリッタ
85 固定鏡

Claims (6)

  1. 光を出射する光源部と、
    固定鏡と、
    移動鏡と、
    前記移動鏡を支持し、入射光軸方向で前後に往復動させる摺動支持機構と、
    前記光源部からの光を受けて、前記固定鏡と移動鏡とに向けて二分割するとともに、前記固定鏡で反射して戻ってきた光と移動鏡で反射して戻ってきた光とを受けて、干渉光に合成するビームスプリッタと、
    試料が配置され、当該試料を透過又は反射した干渉光を検出する光検出部とを備える干渉分光光度計であって、
    マンガン系制振合金で作製された部材が使用されていることを特徴とする干渉分光光度計。
  2. 前記摺動支持機構には、ミラーホルダを介して移動鏡が固定されており、
    前記ミラーホルダは、マンガン系制振合金で作製されていることを特徴とする請求項1に記載の干渉分光光度計。
  3. 前記摺動支持機構には、イケールを介してコイルが固定されており、
    前記イケールは、マンガン系制振合金で作製されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の干渉分光光度計。
  4. 前記ビームスプリッタを交換可能なように収納するホルダを有する収納機構を備え、
    前記収納機構は、前記ビームスプリッタをホルダに固定するバネを有し、
    前記バネは、マンガン系制振合金で作製されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の干渉分光光度計。
  5. 内部空間を有する筐体を備え、
    前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つが、マンガン系制振合金で作製された部材を用いて筐体に取り付けられており、
    前記部材は、固定するためのネジに用いられるワッシャであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の干渉分光光度計。
  6. 前記部材は、前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つと、前記ネジとの間に配置されるワッシャと、
    前記固定鏡、移動鏡、摺動支持機構、及び、ビームスプリッタからなる群から選択される少なくとも1つと、前記筐体との間に配置される薄板とであることを特徴とする請求項5に記載の干渉分光光度計。
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