JP2012077517A - 水膨潤性摩擦低減組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦低減特性を低下することなく水膨潤性組成物を塗布した鋼材の錆の発生を防止する。
【解決手段】エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エラストマー溶液614部にトルエン140部を加え、ディゾルバーで撹拌しながらカルボキシメチルセルロースナトリウム224部、そして防錆剤としてアルキルナフタレンスルホン酸バリウム/カルボン酸バリウム塩複合体(楠本化成 NA−SUL BSN−HT)12部と微粒子シリカ10部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物を得た。この組成物を鉄製のフラットバーに膜厚1mm程度に塗布し、乾燥後に容器に入れ、モルタルを注入して固化させ、一ケ月後に引抜き試験をおこなったところ容易に引抜くことができた。フラットバーには錆の発生は認められなかったが、同一組成で防錆剤を添加しない比較例では錆が認められた。
【選択図】なし
【解決手段】エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エラストマー溶液614部にトルエン140部を加え、ディゾルバーで撹拌しながらカルボキシメチルセルロースナトリウム224部、そして防錆剤としてアルキルナフタレンスルホン酸バリウム/カルボン酸バリウム塩複合体(楠本化成 NA−SUL BSN−HT)12部と微粒子シリカ10部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物を得た。この組成物を鉄製のフラットバーに膜厚1mm程度に塗布し、乾燥後に容器に入れ、モルタルを注入して固化させ、一ケ月後に引抜き試験をおこなったところ容易に引抜くことができた。フラットバーには錆の発生は認められなかったが、同一組成で防錆剤を添加しない比較例では錆が認められた。
【選択図】なし
Description
本発明は、水膨潤性摩擦低減組成物に関する。更に詳しくは、基礎杭等に作用する摩擦力の軽減、地中に設置した仮設山留壁のH鋼、鋼矢板等の鋼材を工事終了後に撤去・回収する際の引抜きを容易にするための引抜き材、更には、仮設土留工として敷設されたH鋼、鋼矢板等の鋼材への土砂の付着防止用途として使用することができる水膨潤性摩擦低減組成物に関する。
一般に土木工事の基礎構造物の工事において、軟弱地盤に埋設された基礎杭等の基礎構造物が地盤変動により沈下または隆起を引き起こし、基礎杭に支持される構築物に変形・破壊などの大きな影響を及ぼす。この様な現象を防止する対策として水膨潤性摩擦低減組成物を予め基礎杭等に塗布し、この組成物が水と接触して膨潤して潤滑層を形成することにより、基礎杭の沈下を防ぐ方法が知られている。
例えば、特許文献1(特開昭63−27619号公報)には、ポリビニルブチラールを主体とする吸水性樹脂と製膜性を有する微粉末(ゼラチンまたは寒天)からなる水膨潤性組成物を基礎構造物の表面に塗布して地盤との摩擦力を軽減する設置工法が、特許文献2(特開平4−122781号公報)には、熱可塑性エラストマーと界面活性剤を含有してなる水膨潤性摩擦低減組成物がそれぞれ開示されている。
また、セメント系固結材中に埋設した杭等の仮設材を回収するために仮設材の表面に水膨潤性摩擦低減組成物を塗布する方法が採られており、特許文献3(特開昭63−312421号公報)には、油中水型水膨潤性重合体粒子エマルジョンにより周面摩擦抵抗を低減することが、特許文献4(特開昭63−165615号公報)には、揮発性膜形成樹脂と高吸水性樹脂を塗布して膜を形成し、高吸水性樹脂を水で膨潤させる摩擦抵抗力低減方法が、特許文献5(特開昭64−58751号公報)には、吸水性ポリマーと有機樹脂の割合を20〜30:70〜80の比率の水膨潤性処理材が、特許文献6(特開平7−247549号公報)には、吸水性ポリマーが基材に直接固着した吸水性ポリマーシート層を設けた仮埋設物引抜き用潤滑材が、特許文献7(特開平11−241339号公報)には、水膨潤性樹脂と酸価が15mgKOH/g以下であるアルカリ水溶性樹脂とを含む処理材が、特許文献8(特開2001−226979号公報)には、引抜き等を容易にするために、保護層、潤滑剤層で構成された摩擦構造体が開示されている。
なお、鋼材への土砂付着の低減を目的とした水膨潤性摩擦低減材が、特許文献9(特開2002−60694号公報)、特許文献10(特開2002−327448号公報)に開示されている。
例えば、特許文献1(特開昭63−27619号公報)には、ポリビニルブチラールを主体とする吸水性樹脂と製膜性を有する微粉末(ゼラチンまたは寒天)からなる水膨潤性組成物を基礎構造物の表面に塗布して地盤との摩擦力を軽減する設置工法が、特許文献2(特開平4−122781号公報)には、熱可塑性エラストマーと界面活性剤を含有してなる水膨潤性摩擦低減組成物がそれぞれ開示されている。
また、セメント系固結材中に埋設した杭等の仮設材を回収するために仮設材の表面に水膨潤性摩擦低減組成物を塗布する方法が採られており、特許文献3(特開昭63−312421号公報)には、油中水型水膨潤性重合体粒子エマルジョンにより周面摩擦抵抗を低減することが、特許文献4(特開昭63−165615号公報)には、揮発性膜形成樹脂と高吸水性樹脂を塗布して膜を形成し、高吸水性樹脂を水で膨潤させる摩擦抵抗力低減方法が、特許文献5(特開昭64−58751号公報)には、吸水性ポリマーと有機樹脂の割合を20〜30:70〜80の比率の水膨潤性処理材が、特許文献6(特開平7−247549号公報)には、吸水性ポリマーが基材に直接固着した吸水性ポリマーシート層を設けた仮埋設物引抜き用潤滑材が、特許文献7(特開平11−241339号公報)には、水膨潤性樹脂と酸価が15mgKOH/g以下であるアルカリ水溶性樹脂とを含む処理材が、特許文献8(特開2001−226979号公報)には、引抜き等を容易にするために、保護層、潤滑剤層で構成された摩擦構造体が開示されている。
なお、鋼材への土砂付着の低減を目的とした水膨潤性摩擦低減材が、特許文献9(特開2002−60694号公報)、特許文献10(特開2002−327448号公報)に開示されている。
コンクリート杭や鋼材等(鋼矢板、H鋼等)に水膨潤摩擦低減材組成物を塗布することによって地盤沈下等による基礎杭の沈下変動の防止、セメントなどの固着材層に埋設された杭等を回収する場合に引抜きを容易に、土留め壁等で工事後に引抜き回収される鋼材の引抜きを容易にすると共に鋼材への土付着防止でそれぞれ効果を上げている。また、回収された鋼材は清掃されて再利用されており、資源の有効利用及び施工コスト低減が図られている。
従来の水膨潤性摩擦低減組成物では、長期間(数か月以上)地中や、セメント層中に埋設されていた鋼材に錆が発生してしまうことが多い。鋼材に錆が発生すると、回収した鋼材は錆除去等の清掃作業が必要となって手間がかかり、更には、錆の発生によって回収した鋼材の寿命が短くなる等の欠点がある。そこで、鋼材に錆を発生させない水膨潤性摩擦低減組成物の開発が要求されている。
従来の水膨潤性摩擦低減組成物では、長期間(数か月以上)地中や、セメント層中に埋設されていた鋼材に錆が発生してしまうことが多い。鋼材に錆が発生すると、回収した鋼材は錆除去等の清掃作業が必要となって手間がかかり、更には、錆の発生によって回収した鋼材の寿命が短くなる等の欠点がある。そこで、鋼材に錆を発生させない水膨潤性摩擦低減組成物の開発が要求されている。
本発明は、熱可塑性エラストマーと高吸水性ポリマーからなる水膨潤性摩擦低減組成物であって、防錆剤を0.1〜4.0重量%含有することを特徴とする水膨潤性摩擦低減組成物であり、水膨潤性摩擦低減組成物を塗布した鋼材が錆びるのを防止するものである。
防錆剤をジノニルナフタレンスルホン酸の金属塩系、アルキルアリルスルホン酸の金属塩系、アミン系カルボン酸塩系とすることによって、摩擦低減効果を落とすことなく、防請効果が得られる。
防錆剤をジノニルナフタレンスルホン酸の金属塩系、アルキルアリルスルホン酸の金属塩系、アミン系カルボン酸塩系とすることによって、摩擦低減効果を落とすことなく、防請効果が得られる。
本発明に使用する熱可塑剤性エラストマーは、溶剤(トルエン、キシレン、アセトン等)に容易に溶解することが必要である。これは、エラストマー溶液に本発明の他の成分を均一に分散させ、また鋼矢板、H鋼等の鋼材、及びコンクリ−ト杭等への塗布作業を容易にするためである。
この性能を有するものとして酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、クロロプレンゴム、アクリル酸エステル共重合体樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、非晶性ポリエステル樹脂等である。また、膜状(シート状)または帯状に成形加工する場合には、比較的柔軟性のあるエチレン酢酸ビニル共重合樹脂、クロロプレンゴム等の少なくとも一種が好適である。
なお、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂は、酢酸ビニル含有量(VA量)特性40%以上が好ましい。40%以下になると溶剤への溶解が悪くなり、樹脂溶解作業が困難となる。
この性能を有するものとして酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、クロロプレンゴム、アクリル酸エステル共重合体樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、非晶性ポリエステル樹脂等である。また、膜状(シート状)または帯状に成形加工する場合には、比較的柔軟性のあるエチレン酢酸ビニル共重合樹脂、クロロプレンゴム等の少なくとも一種が好適である。
なお、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂は、酢酸ビニル含有量(VA量)特性40%以上が好ましい。40%以下になると溶剤への溶解が悪くなり、樹脂溶解作業が困難となる。
高吸水性ポリマーは、基本的に水を吸収することにより膨潤するものであれば特に限定されるもではなく、例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)等である。
鋼材(矢板、H鋼等)に水膨潤性摩擦低減組成物を塗布・乾燥し、この鋼材をセメント層等中に埋設し、数か月の工事終了後に引抜くと鋼材に錆が発生していることが多く、防錆剤はこの錆発生を防ぐことを目的とし、限られた量の防錆剤を添加することで錆の発生を防止することができる。
更に、防錆剤を添加することによる摩擦低減組成物としての基本特性を低下させることがなく、逆に向上するという知見が得られた。
防錆剤として、ジノニルナフタレンスルホン酸の金属塩系、アルキルアリルスルホン酸の金属塩、アニオン系特殊アミン誘導体系の少なくとも一つであり、添加量は0.1〜4.0重量%が好ましい。より好ましくは0.2〜2.0重量%である。
添加量が0.1重量%より少ないと防錆効果が得られにくく、錆が発生しやすくなる。
更に、防錆剤を添加することによる摩擦低減組成物としての基本特性を低下させることがなく、逆に向上するという知見が得られた。
防錆剤として、ジノニルナフタレンスルホン酸の金属塩系、アルキルアリルスルホン酸の金属塩、アニオン系特殊アミン誘導体系の少なくとも一つであり、添加量は0.1〜4.0重量%が好ましい。より好ましくは0.2〜2.0重量%である。
添加量が0.1重量%より少ないと防錆効果が得られにくく、錆が発生しやすくなる。
また、逆に4.0重量%より多くなると防錆効果は良好であるが、摩擦低減特性が阻害される。添加量が4%より少ない場合は防錆剤を添加することによる相乗効果が得られ、摩擦低減特性は向上する傾向にある。しかし4%より多くなると摩擦低減特性が阻害される傾向になり、更に塗布後の乾燥が遅くなり好ましくない。
防錆剤の添加量は添加すればするほど製品価格に撥ねかえるので、添加量としては、できるだけ効果が得られる必要最小限量にすることが重要である。
有機溶剤は、熱可塑剤性エラストマーを溶解するためのもので、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、アセトン、MEK(メチル・エチルケトン)、シクロヘキサン類等の少なくとも一種である。
防錆剤の添加量は添加すればするほど製品価格に撥ねかえるので、添加量としては、できるだけ効果が得られる必要最小限量にすることが重要である。
有機溶剤は、熱可塑剤性エラストマーを溶解するためのもので、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、アセトン、MEK(メチル・エチルケトン)、シクロヘキサン類等の少なくとも一種である。
その他添加物質として、充填材、着色顔料等を加えることが可能である。充填材は塗布乾燥膜の強度を得ることが主目的で、無機の充填材としてアルミナ、シリカ系の微粉末、ベントナイト等の天然にある粘土性鉱物粉末等を使用することができる。
着色顔料は組成物の着色を目的に添加し、例えばべんがら、チタン白、カーボンブラック等を加えて使用することができる。
水膨潤性摩擦低減組成物の粘度を調整する目的で微粒子シリカ等を加えることも可能である。
水膨潤性摩擦低減組成物の粘度を調整する目的で微粒子シリカ等を加えることも可能である。
本発明の水膨潤性摩擦低減組成物は、上記の各成分を混合してディゾルバー等を用いて撹拌し、十分に分散させて均一化する。そして、本発明の水膨潤性組成物を鋼材、あるいはコンクリート杭等に刷毛、スプレー等で塗布することによって基礎杭の負摩擦低減用途、仮設材の引抜き、押し込み用途、更にはH鋼、鋼矢板への土砂付着防止用途として使用される。そして、鋼材の錆の発生を防止することができ、鋼材の寿命向上につながる。
本発明の水膨潤性組成物は容易にシート状に加工成型することができ、このシート成型品の裏面に接着層を設けることによって鋼材等に貼り付けて使用することができる。シート成型品は塗布する方法に比較して乾燥時間が不要であり、塗布するタイプに比較して工事作業の効率向上が図られる。
本発明の水膨潤性組成物は容易にシート状に加工成型することができ、このシート成型品の裏面に接着層を設けることによって鋼材等に貼り付けて使用することができる。シート成型品は塗布する方法に比較して乾燥時間が不要であり、塗布するタイプに比較して工事作業の効率向上が図られる。
本発明の水膨潤性組成物によって、摩擦低減特性を低下させることなく鋼材の錆の発生を防ぐことができる。
以下に、本発明の実施例を示す。本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の記載において、配合は重量部で示す。
本発明の実施例と比較例として、比較例は、防錆剤を添加しない場合であり、各実施例について、膨潤率(倍)、引抜きに要する力、及び錆発生率を表1に示す。
本発明の実施例と比較例として、比較例は、防錆剤を添加しない場合であり、各実施例について、膨潤率(倍)、引抜きに要する力、及び錆発生率を表1に示す。
トルエンに溶解した20%濃度のVA含有量特性が41%のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂エラストマー溶液614部に溶剤のトルエン140部を加え、ディゾルバーで撹拌しながらカルボキシメチルセルロースナトリウム224部、そして防錆剤としてアルキルナフタレンスルホン酸バリウム/カルボン酸バリウム塩複合体(楠本化成 NA−SUL BSN−HT)12部と微粒子シリカ10部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物(実施例1)を得た。
得られた水膨潤性摩擦低減組成物について膨潤率、引抜き試験を実施した。
膨潤率試験は、水膨潤性摩擦低減組成物をクッキングシート上に1mmの厚さに塗布し、乾燥後にクッキングシートから乾燥塗膜を剥がし、2×2cm□に裁断し、この裁断試料片を淡水(pH7)の入った水槽に入れ浸漬・膨潤させた。浸漬前後の重量変化から次のようにして膨潤率を求めた。
膨潤率=浸漬後の試料の重量/浸漬前の試料の重量
引抜き試験は、水膨潤性摩擦低減組成物を鉄製のフラットバー(200×75×3mm)に膜厚1mm程度に塗布し、乾燥後に1Lの容器(丸缶)に挿入し、この容器にモルタルを注入して固化させ、一ケ月後に島津製作所製の50kNのオートグラフにて引抜きをおこない、引抜き力、及び引抜き後のフラットバーに発生した錆の面積を測定して錆発生率を求めた。
試験結果を表1に示す。また表2に実施例1と比較例1−1〜1−3の塗布膜の乾燥特性を示す。
膨潤率試験は、水膨潤性摩擦低減組成物をクッキングシート上に1mmの厚さに塗布し、乾燥後にクッキングシートから乾燥塗膜を剥がし、2×2cm□に裁断し、この裁断試料片を淡水(pH7)の入った水槽に入れ浸漬・膨潤させた。浸漬前後の重量変化から次のようにして膨潤率を求めた。
膨潤率=浸漬後の試料の重量/浸漬前の試料の重量
引抜き試験は、水膨潤性摩擦低減組成物を鉄製のフラットバー(200×75×3mm)に膜厚1mm程度に塗布し、乾燥後に1Lの容器(丸缶)に挿入し、この容器にモルタルを注入して固化させ、一ケ月後に島津製作所製の50kNのオートグラフにて引抜きをおこない、引抜き力、及び引抜き後のフラットバーに発生した錆の面積を測定して錆発生率を求めた。
試験結果を表1に示す。また表2に実施例1と比較例1−1〜1−3の塗布膜の乾燥特性を示す。
キシレンに溶解した20%濃度のVA含有量特性41%のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂エレストマー溶液500部に溶剤のキシレン130部を加え、ディゾルバーで撹拌しながらポリビニルピロリドン(PVP)の250部と充填材としてベントナイト110部、そして防錆剤としてアルキルナフタレンスルホン酸バリウム塩(楠本化成 NA−SUL BSN−50MS)10部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物(実施例2)を得た。
試験結果を表1に示す。
試験結果を表1に示す。
アセトンに溶解した50%濃度の酢酸ビニル樹脂エラストマー溶液346部に溶剤としてトルエン145部、メチル・エチルケトン(MEK)を145部加え、ディゾルバーで撹拌しながらポリアクリル酸177部、ベントナイト172部、そして防錆剤としてアルキルアリルスルホン酸カルシウム塩/カルボン酸エステルカルシウム塩複合体(楠本化成 NA−SUL CA/W1146)5部と微粒子シリカ10部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物(実施例3)を得た。
試験結果を表1に示す。
試験結果を表1に示す。
アセトンに溶解した50%濃度の酢酸ビニル樹脂エラストマー溶液346部に溶剤のトルエン290部加え、ディゾルバーで撹拌しながら、メチルセルロース190部、ベントナイト158部、防錆剤としてアルキルナフタレンスルホン酸バリウム塩(楠本化成 NA−SUL BSN−50MS)の10部と微粒子シリカの6部を加え、十分に撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物(実施例4)を得た。
試験結果を表1に示す。
試験結果を表1に示す。
トルエンに溶解した20%濃度のエチレン・エチルアクリレート共重合樹脂エラストマー溶液500部に溶剤のトルエン110部を加え、ディゾルバーで撹拌しながらポリビニルアルコール(PVA)190部と充填材としてベントナイト180部、そして防錆剤としてアミン系カルボン酸塩(タニムラ(株) BF6−09)20部を加え、十分撹拌して水膨潤性摩擦低減組成物(実施例5)を得た。
試験結果を表1に示す。
試験結果を表1に示す。
防錆剤を添加した実施例と防錆剤を添加していない比較例を比較すると防錆剤を添加した実施例の膨潤率、引抜き特性共に比較例と同等以上であることが表1より明らかである。また、防錆剤を添加した実施例を塗布した鋼材に錆の発生は全く認められず、良好な結果が得られた。
引抜き特性について見ると、水膨潤性摩擦低減組成物を塗布していない無処理のフラットバーの引抜き特性と比較すると約1/20程度の力で引抜くことが可能であり、本発明の実施例が、水膨潤性摩擦低減組成物としての機能を十分に発揮していることがわかる。
引抜き特性について見ると、水膨潤性摩擦低減組成物を塗布していない無処理のフラットバーの引抜き特性と比較すると約1/20程度の力で引抜くことが可能であり、本発明の実施例が、水膨潤性摩擦低減組成物としての機能を十分に発揮していることがわかる。
Claims (4)
- 少なくとも熱可塑性エラストマーと高吸水性ポリマーからなる水膨潤性摩擦低減組成物であって、防錆剤を0.1〜4.0重量%含有する水膨潤性摩擦低減組成物。
- 請求項1において、防錆剤が、ジノニルナフタレンスルホン酸の金属塩系、アルキルアリルスルホン酸の金属塩系、アミン系カルボン酸塩系のいずれかである水膨潤性摩擦低減組成物。
- 請求項1〜2のいずれかにおいて、高吸水性ポリマーが、カルボキシメチルセルロースナトリウムである水膨潤性摩擦低減組成物。
- 請求項1〜3のいずれかの水膨潤性摩擦低減組成物を膜状に成型した水膨潤性摩擦低減シート。
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