JP2012075289A - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのロータの周方向の相対位置を調整するためのアクチュエータを備えることによる重量及びコストの増大を抑制することが可能な駆動装置を実現する。
【解決手段】第一ロータと第二ロータとの周方向Cの相対位置を調整する相対位置調整機構50と、出力部材の回転を選択的に係止する係止機構60と、を備え、相対位置調整機構50は、アクチュエータ53と、アクチュエータ53により駆動されて相対位置を調整するように変位する変位部材54と、を備え、係止機構60の可動部61が、変位部材54の変位に連動して出力部材の係止又は解放の切り替え動作を行うように、連動機構70を介して変位部材54に連結されている。
【選択図】図4
【解決手段】第一ロータと第二ロータとの周方向Cの相対位置を調整する相対位置調整機構50と、出力部材の回転を選択的に係止する係止機構60と、を備え、相対位置調整機構50は、アクチュエータ53と、アクチュエータ53により駆動されて相対位置を調整するように変位する変位部材54と、を備え、係止機構60の可動部61が、変位部材54の変位に連動して出力部材の係止又は解放の切り替え動作を行うように、連動機構70を介して変位部材54に連結されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータを有する回転電機と、第一ロータ及び第二ロータの双方に駆動連結される出力部材と、を備えた駆動装置に関する。
上記駆動装置の従来例として、例えば下記の特許文献1に記載された技術がある。以下、この背景技術の説明では、特許文献1の符号を引用する。特許文献1に開示されている回転電機は、電機子としての固定子1と、界磁としての回転子2とを備え、回転子2が、径外側ロータ100と、径外側ロータ100の径内側に収容される径内側ロータ200とを有している。そして、径外側ロータ100と径内側ロータ200との周方向の相対位置がギヤ機構により調整可能とされ、当該相対位置の調整によりステータコイル302と鎖交する有効界磁束の量が調整される。
ところで、特許文献1に記載の構成では、径外側ロータ100と径内側ロータ200との周方向の相対位置の調整のために、専用のアクチュエータ(回転型アクチュエータ700)が備えられる。そのため、このような構成では、2つのロータの周方向の相対位置を調整するためのアクチュエータを追加する分が、そのまま駆動装置の重量及びコストの増大分となってしまう。
そこで、2つのロータの周方向の相対位置を調整するためのアクチュエータを備えることによる重量及びコストの増大を抑制することが可能な駆動装置の実現が望まれる。
本発明に係る、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータを有する回転電機と、前記第一ロータ及び前記第二ロータの双方に駆動連結される出力部材と、を備えた駆動装置の特徴構成は、前記第一ロータと前記第二ロータとの周方向の相対位置を調整する相対位置調整機構と、前記出力部材の回転を選択的に係止する係止機構と、を備え、前記相対位置調整機構は、アクチュエータと、当該アクチュエータにより駆動されて前記相対位置を調整するように変位する変位部材と、を備え、前記係止機構の可動部が、前記変位部材の変位に連動して前記出力部材の係止又は解放の切り替え動作を行うように、連動機構を介して前記変位部材に連結されている点にある。
なお、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を意味し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。また、このような伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば摩擦クラッチや噛み合い式クラッチ等が含まれていても良い。ここで、「駆動力」は「トルク」と同義で用いている。
また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、アクチュエータにより変位部材を変位させることで、第一ロータと第二ロータとの周方向の相対位置を調整することができるとともに、出力部材の係止又は解放の切り替え動作を行うことができる。すなわち、係止機構の可動部は、専用のアクチュエータにより直接操作されるのではなく、第一ロータと第二ロータとの周方向の相対位置の調整のためにアクチュエータにより変位される変位部材の変位に連動して切り替え動作を行う。よって、第一ロータと第二ロータとの周方向の相対位置の調整のためのアクチュエータと、出力部材の係止又は解放の切り替えのためのアクチュエータとをそれぞれ別に備える場合に比べ、アクチュエータの共通化により重量及びコストを抑制することができる。すなわち、2つのロータの周方向の相対位置を調整するためのアクチュエータを備えることによる重量及びコストの増大を抑制することが可能となっている。
ここで、前記係止機構は、前記変位部材の位置が係止範囲内にある状態で前記出力部材を係止し、前記変位部材の位置が前記係止範囲の一方向外側に設定された解放範囲内にある状態で前記出力部材を解放するように構成され、前記回転電機の動作中における前記相対位置の調整のための前記変位部材の変位範囲である調整用変位範囲が、前記解放範囲内に設定されていると好適である。
この構成によれば、相対位置調整機構及び係止機構の双方の機能を適切に確保しつつ、アクチュエータを共通化することができる。
上記のように、前記係止機構が、前記変位部材の位置が前記係止範囲内にある状態で前記出力部材を係止し、前記変位部材の位置が前記解放範囲内にある状態で前記出力部材を解放する構成において、前記係止機構は、前記出力部材に駆動連結された被係止部材と、当該被係止部材に係合する係合位置と前記被係止部材への係合を解除する非係合位置との間で変位可能な係合部材と、前記変位部材の変位に連動する前記可動部としての連動移動部材と、を備え、前記連動移動部材は、前記変位部材の位置が前記係止範囲内にある状態では前記係合部材を押圧して前記係合位置へ変位させ、前記変位部材の位置が前記解放範囲内にある状態では前記係合部材の押圧を解除する押圧解除状態となり、前記係合部材は、前記押圧解除状態では、前記非係合位置に変位するように構成されていると好適である。
この構成によれば、連動移動部材が直接被係止部材と係合して当該被係止部材の回転を係止する場合に比べ、変位部材の変位に連動する連動移動部材の変位方向に関する自由度を高めることができる。よって、各機構の構成の複雑化を抑制しつつ、アクチュエータを共通化することができる。
また、上記各構成の駆動装置において、前記相対位置調整機構は、3つの回転要素を備えた第一差動歯車機構と、3つの回転要素を備えた第二差動歯車機構と、を備え、前記第一差動歯車機構は、3つの回転要素として、前記第一ロータに駆動連結される第一ロータ連結要素と、前記出力部材に駆動連結される第一出力連結要素と、第一固定要素と、を備え、前記第二差動歯車機構は、3つの回転要素として、前記第二ロータに駆動連結される第二ロータ連結要素と、前記出力部材に駆動連結される第二出力連結要素と、第二固定要素と、を備え、前記第一固定要素及び前記第二固定要素の内のいずれか一方が、前記変位部材に連動する変位固定要素とされ、他方が非回転部材に固定される非変位固定要素とされ、前記変位固定要素が固定された状態での前記第一ロータ連結要素の回転速度と前記第二ロータ連結要素の回転速度とが互いに等しくなるように、前記第一差動歯車機構のギヤ比と前記第二差動歯車機構のギヤ比とが設定されていると好適である。
なお、上記のように差動歯車機構の各回転要素について「駆動連結」という場合には、当該差動歯車機構が備える3つの回転要素に関して互いに他の回転要素を介することなく駆動連結されている状態を指すものとする。
この構成によれば、変位固定要素の回転位置を調整することで、第一ロータ連結要素に駆動連結された第一ロータと、第二ロータ連結要素に駆動連結された第二ロータとの周方向の相対位置を調整することができる。また、変位固定要素の回転位置を固定することで、調整後の相対位置を保持しつつ、第一ロータ連結要素に駆動連結された第一ロータの回転速度と、第二ロータ連結要素に駆動連結された第二ロータの回転速度とを互いに等しくすることができる。よって、比較的簡素な構成で、相対位置調整機構を適切に構築することができる。
上記のように、前記第一固定要素及び前記第二固定要素の内のいずれか一方が前記変位固定要素とされた構成において、前記相対位置調整機構は、前記変位固定要素に一体的に設けられたウォームホイールと、当該ウォームホイールに係合するウォームと、当該ウォームを回転駆動する前記アクチュエータとしての変位用回転電機と、を備える構成とすると好適である。
この構成によれば、ウォームホイール側からウォームを回転させることを実質的に不可能にできることを利用して、特別な機構を備えることなく、変位部材が出力部材側から伝達される動力により変位することを抑制することができる。よって、簡素な構成で、出力部材が係止された状態を適切に保持することが可能となる。
また、上記各構成の駆動装置において、前記出力部材が車輪に駆動連結され、前記係止機構が、車両の停止中に車輪をロックするパーキングロック機構であると好適である。
上記の各構成は、アクチュエータにより動作するパーキングロック機構を有する車両に本発明に係る駆動装置が備えられる場合に好適であり、アクチュエータの共通化により重量及びコストを抑制することができる。
本発明に係る駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る駆動装置を、回転電機を駆動力源として利用して走行可能な電動車両用の駆動装置に適用した場合を例として説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る駆動装置1は、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置を調整する相対位置調整機構50と、出力軸6の回転を選択的に係止するパーキングロック機構60とを備えている。このような構成において、本実施形態に係る駆動装置1は、パーキングロック機構60が備える可動部としてのパーキングカム61の変位と、相対位置調整機構50が備えるウォームホイール54の変位とを連動させる連動機構70を備える点に特徴を有している。以下、本実施形態に係る駆動装置1の構成について、図1から図5を参照して詳細に説明する。本実施形態では、パーキングカム61、ウォームホイール54、出力軸6、及びパーキングロック機構60が、それぞれ、本発明における「連動移動部材」、「変位部材」、「出力部材」、及び「係止機構」に相当する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向L」、「周方向C」、「径方向R」は、同軸配置された第一ロータコア11および第二ロータコア21の軸心(すなわち回転軸X)を基準として定義している。また、以下の説明では、「軸第一方向L1」は図1における軸方向Lに沿った左方を表し、「軸第二方向L2」は図1における軸方向Lに沿った右方を表すものとする。「周第一方向C1」は、第一ロータコア11及び第二ロータコア21を軸第一方向L1側から見た場合(軸第一方向L1側から軸第二方向L2側を見た場合)における反時計回りの方向を表し、「周第二方向C2」は、第一ロータコア11及び第二ロータコア21を軸第一方向L1側から見た場合における時計回りの方向を表す。「径内方向R1」は、径方向Rの内側へ向かう方向を表し、「径外方向R2」は、径方向Rの外側へ向かう方向を表す。また、各部材について、「外周面」は径外方向R2を向く面を表し、「内周面」は径内方向R1を向く面を表すものとする。
1.駆動装置の全体構成
駆動装置1の全体構成について、図1から図3を参照して説明する。駆動装置1は、回転電機2と、回転電機2に駆動連結されたロータ軸7と、出力用差動歯車装置9と、車輪8に駆動連結された出力軸6と、これらを収容するケース80と、を備えている。また、駆動装置1は、相対位置調整機構50と、パーキングロック機構60と、連動機構70と、を備えている。なお、これらの相対位置調整機構50、パーキングロック機構60、及び連動機構70の詳細な構成については、それぞれ、後に第2節、第3節、及び第4節で説明する。本実施形態では、ケース80が本発明における「非回転部材」に相当する。
駆動装置1の全体構成について、図1から図3を参照して説明する。駆動装置1は、回転電機2と、回転電機2に駆動連結されたロータ軸7と、出力用差動歯車装置9と、車輪8に駆動連結された出力軸6と、これらを収容するケース80と、を備えている。また、駆動装置1は、相対位置調整機構50と、パーキングロック機構60と、連動機構70と、を備えている。なお、これらの相対位置調整機構50、パーキングロック機構60、及び連動機構70の詳細な構成については、それぞれ、後に第2節、第3節、及び第4節で説明する。本実施形態では、ケース80が本発明における「非回転部材」に相当する。
回転電機2は、ステータ3及びロータ4を備え、ロータ4は、周方向Cの相対位置を調整可能な第一ロータ10及び第二ロータ20を備えている。回転電機2は、本例では、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じてステータ3に到達する磁束が変化する可変磁束型の回転電機とされている。第一ロータ10及び第二ロータ20は、ロータ軸7及び出力用差動歯車装置9を介して出力軸6に駆動連結されており、回転電機2の駆動力が出力軸6に伝達可能に構成されている。また、回転電機2は、インバータ装置31を介して蓄電装置(図示せず、例えばバッテリ等)に電気的に接続されており、蓄電装置から電力の供給を受けて力行し、或いは、車両の慣性力により発電した電力を蓄電装置に供給して蓄電させる。
ステータ3は、ケース80が備える周壁部85の内面に固定されている。ステータ3は、ステータコア3aと当該ステータコア3aに巻装されたコイル3bとを備え、回転電機2の電機子を構成する。ステータコア3aは、本例では、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されており、円筒状に形成されている。
ステータ3の径内方向R1側には、永久磁石を備えた界磁としてのロータ4が配置されている。すなわち、本実施形態に係る回転電機2は、インナロータ型で回転界磁型の回転電機とされている。ロータ4は、回転軸X周りに回転可能にケース80に支持されており、これによってステータ3に対して相対回転可能とされている。ロータ4は、第一ロータ10及び第二ロータ20を備えている。
第一ロータ10は、ステータ3に対して径内方向R1側において、ステータ3に対して径方向Rに対向するように配置された円筒状の第一ロータコア11を備えている。本例では、第一ロータコア11は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。また、第一ロータ10は、第一ロータコア11を支持すると共に第一ロータコア11と一体回転する第一ロータコア支持部材12を備えている。
第一ロータコア支持部材12は、第一ロータコア11を軸第一方向L1側から支持する第一支持部12aと、第一ロータコア11を軸第二方向L2側から支持する第二支持部12bと、を備えている。第一支持部12aと第二支持部12bとは、第一ロータコア11に形成された挿通孔に挿通された締結ボルト30により軸方向Lに締結固定される。すなわち、第一ロータコア11は、第一支持部12aと第二支持部12bとの間に挟まれて固定保持される。
第一支持部12aは、第一ロータコア11に対して軸第一方向L1側に配置された軸受(本例ではころがり軸受)により径方向Rに支持され、第二支持部12bは、第一ロータコア11に対して軸第二方向L2側に配置された軸受(本例ではころがり軸受)により径方向Rに支持されている。そして、第一支持部12aの軸第一方向L1側部分の内周面には、相対位置調整機構50が備える回転要素(本例では、第一サンギヤ51a)とスプライン結合する第一スプライン歯13が形成されている。また、第二支持部12bの軸第二方向L2側部分の外周面には、回転センサ5(本例ではレゾルバ)のセンサロータが一体回転するように取り付けられている。回転センサ5は、ステータ3に対するロータ4の回転位置(電気角)や回転速度を検出するためのセンサである。
第二ロータ20は、第一ロータコア11に対して径内方向R1側にあって、第一ロータコア11と同軸配置された第二ロータコア21を備えている。第二ロータコア21は、径方向Rに見て第一ロータコア11と重複するように配置されている。本例では、第二ロータコア21は、第一ロータコア11と同じ軸方向L長さを有し、径方向Rに見て第一ロータコア11と軸方向Lの全域で重複するように配置されている。また、本例では、第二ロータコア21は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。第二ロータ20は、第二ロータコア21を支持すると共に第二ロータコア21と一体回転する第二ロータコア支持部材22を備えている。
第二ロータコア支持部材22は、第二ロータコア21を径内方向R1側から当接支持するように構成されている。また、第二ロータコア支持部材22は、第二ロータコア21に対して軸第一方向L1側に配置された軸受(本例ではブッシュ)と、第二ロータコア21に対して軸第二方向L2側に配置された軸受(本例ではブッシュ)とにより、第一ロータコア支持部材12に対して回転可能に支持されている。そして、第二ロータコア支持部材22の軸第一方向L1側部分の外周面には、相対位置調整機構50が備える回転要素(本例では、第二サンギヤ52a)とスプライン結合する第二スプライン歯23が形成されている。
ところで、上記のように、本実施形態に係る回転電機2は可変磁束型の回転電機とされており、第一ロータコア11及び第二ロータコア21の少なくとも一方には永久磁石が備えられる。本例では、第二ロータコア21のみに永久磁石が備えられている。一方、第一ロータコア11には、フラックスバリアが形成されている。本例では、第一ロータコア11には、フラックスバリアとしての空隙が形成されている。そして、永久磁石及びフラックスバリアは、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じてステータ3に到達する磁束が変化するように配置されている。
例えば、永久磁石及びフラックスバリアは、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じて、第一ロータコア11内における磁気回路の短絡が抑制されてステータ3に到達する磁束が多くなる状態と、第一ロータコア11内における磁気回路の短絡が促進されてステータ3に到達する磁束が少なくなる状態との双方の状態をとり得るように配置することができる。
ロータ軸7は、回転電機2と出力用差動歯車装置9との間で駆動力の伝達を行うための軸である。ロータ軸7は、第一ロータコア11及び第二ロータコア21と同軸配置されており、第一ロータコア11及び第二ロータコア21と同様、相対位置調整機構50の回転要素(本例では、第一キャリヤ51b及び第二キャリヤ52b)に駆動連結されている。そして、詳細は後述するが、周方向Cの相対位置の調整時を除いて、第一ロータコア11及び第二ロータコア21は互いに同じ回転速度(以下、「ロータ回転速度」という。)で回転する。また、ロータ軸7は、第一ロータコア11及び第二ロータコア21に対して低速の回転速度で回転する。すなわち、本例では、ロータ軸7の回転速度は、ロータ回転速度に対して減速されたものとなり、ロータ軸7には回転電機2のトルクが増幅されて伝達される。また、ロータ軸7は、出力用差動歯車装置9が備える差動入力ギヤ9aに噛み合う出力ギヤ7aを備えている。
出力用差動歯車装置9は、差動入力ギヤ9aを有し、当該差動入力ギヤ9aに伝達される駆動力を複数の車輪8に分配する。本例では、出力用差動歯車装置9は、互いに噛み合う複数の傘歯車を用いた差動歯車機構とされており、ロータ軸7を介して伝達される回転電機2の駆動力を分配して、それぞれ出力軸6を介して左右2つの車輪8に伝達する。
そして、上述した各部材を収容するケース80は、第一壁部81、第二壁部82、及び第三壁部83を備えている。第一壁部81は、少なくとも径方向Rに延びる形状を有し、本例では径方向R及び周方向Cに延在している。そして、第一壁部81は、ケース80内の空間を軸方向Lに区画し、第一壁部81に対して軸第二方向L2側の空間に回転電機2が配置され、第一壁部81に対して軸第一方向L1側の空間に相対位置調整機構50が配置されている。そして、第一壁部81の径方向Rの中心部には、軸方向Lの貫通孔が形成されており、当該貫通孔に、第一ロータコア支持部材12が備える第一支持部12aの軸第一方向L1側部分及び第二ロータコア支持部材22の軸第一方向L1側部分が挿通されている。
第二壁部82は、本例では径方向R及び周方向Cに延びる形状を有し、周壁部85の軸第二方向L2側の開口部を閉塞するように構成されている。すなわち、第二壁部82は、ケース80の内部空間と外部空間とを軸方向Lに区画している。
第三壁部83は、少なくとも径方向Rに延びる形状を有し、本例では径方向R及び周方向Cに延在している。そして、第三壁部83は、ケース80内における第一壁部81に対して軸第一方向L1側の空間を軸方向Lに区画し、第三壁部83に対して軸第二方向L2側であって第一壁部81に対して軸第一方向L1側の空間に相対位置調整機構50が配置され、第三壁部83に対して軸第一方向L1側の空間にパーキングロック機構60が配置されている。そして、第三壁部83に対して軸方向Lの互いに反対側に配置された相対位置調整機構50とパーキングロック機構60とが、連動機構70により連結されている。連動機構70の大部分は第三壁部83に対して軸第一方向L1側に配置され、連動機構70が備える後述する連結部材73が、第三壁部83を貫通して配置されている。
2.相対位置調整機構の構成
次に、相対位置調整機構50の構成について詳細に説明する。相対位置調整機構50は、3つの回転要素を備えた第一差動歯車機構51と、3つの回転要素を備えた第二差動歯車機構52と、を備えている。相対位置調整機構50は、回転電機2に対して軸第一方向L1側に配置されており、第一差動歯車機構51と第二差動歯車機構52とは、第一差動歯車機構51が第二差動歯車機構52に対して軸第二方向L2側に位置するように、軸方向Lに並べて配置されている。そして、相対位置調整機構50は、第一差動歯車機構51に駆動連結された第一ロータコア支持部材12と、第二差動歯車機構52に駆動連結された第二ロータコア支持部材22との周方向Cの相対位置を調整することで、第一ロータコア支持部材12と一体回転する第一ロータコア11と、第二ロータコア支持部材22と一体回転する第二ロータコア21との周方向Cの相対位置を調整する。
次に、相対位置調整機構50の構成について詳細に説明する。相対位置調整機構50は、3つの回転要素を備えた第一差動歯車機構51と、3つの回転要素を備えた第二差動歯車機構52と、を備えている。相対位置調整機構50は、回転電機2に対して軸第一方向L1側に配置されており、第一差動歯車機構51と第二差動歯車機構52とは、第一差動歯車機構51が第二差動歯車機構52に対して軸第二方向L2側に位置するように、軸方向Lに並べて配置されている。そして、相対位置調整機構50は、第一差動歯車機構51に駆動連結された第一ロータコア支持部材12と、第二差動歯車機構52に駆動連結された第二ロータコア支持部材22との周方向Cの相対位置を調整することで、第一ロータコア支持部材12と一体回転する第一ロータコア11と、第二ロータコア支持部材22と一体回転する第二ロータコア21との周方向Cの相対位置を調整する。
第一差動歯車機構51は、本例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されており、3つの回転要素として、第一ロータ10に駆動連結される第一サンギヤ51aと、出力軸6に駆動連結される第一キャリヤ51bと、第一リングギヤ51cと、を備えている。なお、第一サンギヤ51a及び第一リングギヤ51cの双方は、第一キャリヤ51bが支持する複数のピニオンギヤに噛み合う回転要素である。本実施形態では、第一サンギヤ51a、第一キャリヤ51b、及び第一リングギヤ51cが、それぞれ、本発明における「第一ロータ連結要素」、「第一出力連結要素」、及び「第一固定要素」に相当する。
第一サンギヤ51aは、第一ロータコア支持部材12と一体回転するように駆動連結(本例では、第一スプライン歯13によるスプライン結合)されることで、第一ロータ10に駆動連結されている。第一キャリヤ51bは、ロータ軸7と一体回転するように駆動連結されており、出力用差動歯車装置9を介して出力軸6に駆動連結されている。第一リングギヤ51cは、ケース80の第一壁部81に固定されている。すなわち、本例では、第一リングギヤ51cが本発明における「非変位固定要素」とされている。
第二差動歯車機構52は、本例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されており、3つの回転要素として、第二ロータ20に駆動連結される第二サンギヤ52aと、出力軸6に駆動連結される第二キャリヤ52bと、第二リングギヤ52cと、を備えている。なお、第二サンギヤ52a及び第二リングギヤ52cの双方は、第二キャリヤ52bが支持する複数のピニオンギヤに噛み合う回転要素である。本実施形態では、第二サンギヤ52a、第二キャリヤ52b、及び第二リングギヤ52cが、それぞれ、本発明における「第二ロータ連結要素」、「第二出力連結要素」、及び「第二固定要素」に相当する。
第二サンギヤ52aは、第二ロータコア支持部材22と一体回転するように駆動連結(本例では、第二スプライン歯23によるスプライン結合)されることで、第二ロータ20に駆動連結されている。第二キャリヤ52bは、ロータ軸7と一体回転するように駆動連結されており、出力用差動歯車装置9を介して出力軸6に駆動連結されている。第二リングギヤ52cは、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の調整時に回転位置が調整され、調整時以外では固定される。
具体的には、図4に示すように、第二リングギヤ52cの外周面(本例では、外周面の周方向Cにおける一部)には、ウォームホイール54が形成されている。言い換えれば、ウォームホイール54は、第二リングギヤ52cに一体的に設けられている。そして、第二リングギヤ52cは、変位部材としてのウォームホイール54に連動して回転(本例では一体回転)する。すなわち、本例では、第二リングギヤ52cが本発明における「変位固定要素」とされている。
そして、相対位置調整機構50は、図4に示すように、ウォームホイール54に加えて、ウォームホイール54に係合するウォームギヤ55と、ウォームギヤ55を回転駆動する変位用回転電機53と、を備えている。そして、ウォームギヤ55が変位用回転電機53の駆動力により回転すると、ウォームギヤ55と噛み合うウォームホイール54が周方向Cに移動、すなわち、第二リングギヤ52cが回転する。このように、変位用回転電機53は、ウォームホイール54を変位させるように構成されている。言い換えれば、ウォームホイール54は、変位用回転電機53により駆動されて第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置を調整するように変位する。変位用回転電機53の動作は、図示しない制御装置により制御される。なお、ウォームホイール54の周方向Cへの移動量、すなわち、第二リングギヤ52cの回転量は、ウォームギヤ55の回転量に比例する。本実施形態では、ウォームギヤ55及び変位用回転電機53が、それぞれ、本発明における「ウォーム」及び「アクチュエータ」に相当する。
図2に示すように、本実施形態では、第一キャリヤ51bと第二キャリヤ52bとが一体的に一体キャリヤ57を構成している。すなわち、「第一出力連結要素」としての第一キャリヤ51bと、「第二出力連結要素」としての第二キャリヤ52bとが、一体回転するように駆動連結されている。また、第一リングギヤ51cはケース80に固定されている。よって、第二リングギヤ52cを回転させると、第二サンギヤ52aが第一サンギヤ51aに対して相対回転し、第一サンギヤ51aと第二サンギヤ52aとの周方向Cの相対位置が変化する。なお、第一サンギヤ51aには、第一ロータコア支持部材12が一体回転するように駆動連結され、第二サンギヤ52aには、第二ロータコア支持部材22が一体回転するように駆動連結されている。よって、第二リングギヤ52cの回転位置(ウォームホイール54の周方向C位置)を調整することで、第一ロータコア支持部材12(第一ロータ10)と第二ロータコア支持部材22(第二ロータ20)との周方向Cの相対位置を調整することができる。言い換えれば、ウォームホイール54は、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の変更に伴って周方向Cに変位する。
なお、第二リングギヤ52cが固定された状態での第一サンギヤ51aの回転速度と第二サンギヤ52aの回転速度とが互いに等しくなるように、第一差動歯車機構51のギヤ比と第二差動歯車機構52のギヤ比とが設定されている。具体的には、本例では、第一差動歯車機構51と第二差動歯車機構52とは互いに同径に構成されている。そして、第一差動歯車機構51の歯数比(=第一サンギヤ51aの歯数/第一リングギヤ51cの歯数)と第二差動歯車機構52の歯数比(=第二サンギヤ52aの歯数/第二リングギヤ52cの歯数)とが互いに等しく設定されている。また、上記のように、第一キャリヤ51bと第二キャリヤ52bとが一体的に形成されているとともに、第二リングギヤ52cの回転位置の調整時を除いて、第一リングギヤ51c及び第二リングギヤ52cの双方が固定された状態となる。このような構成とすることで、第二リングギヤ52cの固定状態で、第一サンギヤ51aの回転速度と第二サンギヤ52aの回転速度とが互いに等しくなり、結果、第一ロータコア11(第一ロータ10)の回転速度と第二ロータコア21(第二ロータ20)の回転速度とが互いに等しくなる。
以上のように、第一ロータ10と第二ロータ20とは互いに等しい回転速度(ロータ回転速度)で回転する。よって、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置を調整することで、ロータ回転速度で回転する第一ロータ10の回転の位相と、同じくロータ回転速度で回転する第二ロータ20の回転の位相との位相差、言い換えれば、第一ロータ10と第二ロータ20との相対位相(相対回転位相)が調整されることになる。
ところで、上述したように、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置は、ウォームホイール54の周方向C位置に応じて定まる。そして、回転電機2の動作中(本例では車両の走行中)における第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の調整範囲(以下、単に「動作中調整範囲」という。)は、例えば電気角で90度や180度の範囲に設定される。なお、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の調整範囲の大きさは、ウォームホイール54の周方向Cの長さにより設定される。
ここで、回転電機2の動作中における第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の調整のためのウォームホイール54の変位範囲、すなわち、動作中調整範囲に対応するウォームホイール54の周方向Cの変位範囲を「調整用変位範囲Q3」とすると、調整用変位範囲Q3は、動作中調整範囲の一方の境界に対応するウォームホイール54の周方向C位置と、動作中調整範囲の他方の境界に対応するウォームホイール54の周方向C位置とに応じて定まる。そして、この調整用変位範囲Q3は、図5に示すように、後述する解放範囲Q2内に設定されている。なお、図5では、調整用変位範囲Q3や、後述する係止範囲Q1、解放範囲Q2を、ウォームホイール54の周第一方向C1側の端部に対する変位範囲として概念的に表している。図4や、その他の実施形態に係る図7、図8についても同様である。
3.パーキングロック機構の構成
次に、パーキングロック機構60の構成について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。パーキングロック機構60は、車両の停止中に車輪8をロックする機構であり、運転者が車両の駐車を要求する操作を行った場合(例えば、「Pレンジ」を選択した場合)に車輪8をロックする。本実施形態では、パーキングロック機構60は、パーキングギヤ62と、パーキングポール63と、パーキングロッド64と、を備えている。そして、パーキングロック機構60は、連動機構70を介してウォームホイール54に連結されており、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1内にある状態で出力軸6を係止し(図4参照)、ウォームホイール54の位置が解放範囲Q2内にある状態で出力軸6を解放するように構成されている(図5参照)。図5に示すように、解放範囲Q2は、係止範囲Q1に対して一方向外側に設定されている。具体的には、解放範囲Q2は、係止範囲Q1に対して周方向一方側(本例では周第二方向C2側)の外側に設定されている。
次に、パーキングロック機構60の構成について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。パーキングロック機構60は、車両の停止中に車輪8をロックする機構であり、運転者が車両の駐車を要求する操作を行った場合(例えば、「Pレンジ」を選択した場合)に車輪8をロックする。本実施形態では、パーキングロック機構60は、パーキングギヤ62と、パーキングポール63と、パーキングロッド64と、を備えている。そして、パーキングロック機構60は、連動機構70を介してウォームホイール54に連結されており、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1内にある状態で出力軸6を係止し(図4参照)、ウォームホイール54の位置が解放範囲Q2内にある状態で出力軸6を解放するように構成されている(図5参照)。図5に示すように、解放範囲Q2は、係止範囲Q1に対して一方向外側に設定されている。具体的には、解放範囲Q2は、係止範囲Q1に対して周方向一方側(本例では周第二方向C2側)の外側に設定されている。
すなわち、運転者が車両の駐車を要求する操作を行った場合には、変位用回転電機53がウォームホイール54を係止範囲Q1内に移動させ、運転者が車両の走行を要求する操作を行った場合(例えば、「Dレンジ」を選択した場合)には、変位用回転電機53がウォームホイール54を解放範囲Q2内に移動させるように構成されている。本実施形態では、パーキングギヤ62及びパーキングポール63が、それぞれ、本発明における「被係止部材」及び「係合部材」に相当する。
パーキングギヤ62は、出力軸6に駆動連結されている。本実施形態では、パーキングギヤ62は、出力軸6に常時駆動連結されたロータ軸7に固定され、ロータ軸7と一体回転する。よって、本例では、ロータ軸7を係止することで、ロータ軸7に常時駆動連結された出力軸6を係止する。
パーキングポール63は、パーキングギヤ62に係合する係合位置(図4参照)とパーキングギヤ62への係合を解除する非係合位置(図5参照)との間で変位可能に配置されている。具体的には、図4に示すように、パーキングポール63は、基端部63aを回転の中心として軸方向Lに直交する面(以下、「軸直交面」という。)内で回転可能に支持されているとともに、付勢部材(図示せず)により図4中における時計回り方向に付勢されている。すなわち、パーキングポール63は、以下に述べる係合部63cがパーキングギヤ62から離れる側に付勢されている。
パーキングポール63は、先端部63b側に、パーキングギヤ62の回転を係止するための係合部63cを備えている。そして、パーキングポール63が係合位置に位置する状態では、係合部63cがパーキングギヤ62の歯と係合し、パーキングギヤ62の回転が係止される。また、パーキングポール63が非係合位置に位置する状態では、係合部63cはパーキングギヤ62の歯から離間し、パーキングギヤ62の回転が許容される。
パーキングロッド64は、ウォームホイール54の変位に連動して、先端部64bに備えられたパーキングカム61を変位させるための部材である。パーキングカム61は、カム面を有し、パーキングロッド64の先端部64b近傍で当該パーキングロッド64に対して摺動可能に支持されている。なお、パーキングカム61は、付勢部材65により先端部64b側に付勢されているとともに、パーキングロッド64における所定位置より先端部64b側への移動が規制されている。
図4に示すように、パーキングロッド64の基端部64aは連動機構70(具体的には、後述する第二連係揺動体72)に相対回転自在に連結されており、パーキングロッド64及びこれに支持されたパーキングカム61は、連動機構70を介して、ウォームホイール54の変位に連動して、パーキングポール63に対する遠近方向に変位する。なお、パーキングロック機構60は、パーキングカム61を下側から当接支持する支持部材66を備えている。支持部材66は、円弧状の内周面を有する本体部66aと、本体部66aから離れるに従ってパーキングギヤ62に近づく傾斜面を有する傾斜部66bと、を備え、ウォームホイール54の変位に連動してパーキングカム61が変位する際のガイド部材として機能する。
具体的には、図4に示すように、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1内にある状態では、パーキングロッド64及びこれに支持されたパーキングカム61はパーキングポール63に近づく側(図4における左方)に変位し、パーキングカム61は、傾斜部66bに乗り上げパーキングポール63をパーキングギヤ62側に押圧する。これにより、パーキングポール63は係合位置へ変位され、パーキングギヤ62の回転が係止される。なお、この状態では、パーキングカム61の基端側(付勢部材65側)の大径部がパーキングポール63と当接する。
また、図5に示すように、ウォームホイール54の位置が解放範囲Q2内にある状態では、パーキングロッド64及びこれに支持されたパーキングカム61はパーキングポール63から離れる側(図5における右方)に変位し、パーキングカム61は、パーキングポール63の押圧を解除する押圧解除状態となる。この押圧解除状態では、図5に示すようにパーキングカム61の先端側(付勢部材65とは反対側)の小径部がパーキングポール63と当接するか、或いは、パーキングカム61がパーキングポール63から離間した状態となる。そして、上記のように、パーキングポール63は、係合部63cがパーキングギヤ62から離れる側に付勢されているため、パーキングポール63は押圧解除状態では非係合位置に変位し、パーキングギヤ62の回転が許容される。以上のように、パーキングカム61は、ウォームホイール54の変位に連動してロータ軸7(出力軸6)の係止又は解放の切り替え動作を行うように、連動機構70を介してウォームホイール54に連結されている。
4.連動機構の構成
次に、連動機構70の構成について図4及び図5を参照して詳細に説明する。連動機構70は、相対位置調整機構50とパーキングロック機構60とを連結する機構である。具体的には、連動機構70は、ウォームホイール54の変位に連動してパーキングカム61がロータ軸7(出力軸6)の係止又は解放の切り替え動作を行うように、相対位置調整機構50とパーキングロック機構60とを連結する。
次に、連動機構70の構成について図4及び図5を参照して詳細に説明する。連動機構70は、相対位置調整機構50とパーキングロック機構60とを連結する機構である。具体的には、連動機構70は、ウォームホイール54の変位に連動してパーキングカム61がロータ軸7(出力軸6)の係止又は解放の切り替え動作を行うように、相対位置調整機構50とパーキングロック機構60とを連結する。
図4に示すように、本実施形態では、連動機構70は、第一連係揺動体71と、第二連係揺動体72と、第一アーム74と、第二アーム75と、連結部材73と、を備えている。以下に説明するように、第一連係揺動体71と、第二連係揺動体72と、第一アーム74と、第二アーム75とがリンク機構を構成し、当該リンク機構に連結された連結部材73が周方向Cに移動すると、同じく当該リンク機構に連結されたパーキングロッド64がパーキングポール63に対する遠近方向に移動するように構成されている。
第一連係揺動体71は、支点A1を回転の中心として、軸直交面内にて回転自在に配置されている。また、第二連係揺動体72は、支点A2を回転の中心として、軸直交面内にて回転自在に配置されている。そして、第一連係揺動体71には、第一アーム74の一端が相対回転自在に連結されている。また、第一連係揺動体71と第二連係揺動体72とを連動するように、第二アーム75の一端が第一連係揺動体71に相対回転自在に連結されているとともに、第二アーム75の他端が第二連係揺動体72に相対回転自在に連結されている。また、第二連係揺動体72には、パーキングロッド64の基端部64aが相対回転自在に連結されている。
そして、第一アーム74の第一連係揺動体71との連結部とは反対側の端部には、一端がウォームホイール54に連結された連結部材73(図2参照)の他端が連結されている。なお、連結部材73は、第一アーム74及びウォームホイール54の少なくともいずれか一方に対して、相対回転可能に連結される。また、連結部材73は、軸方向Lに延在するように形成され、ケース80の第三壁部83を貫通するように配置されている。よって、第三壁部83には、ウォームホイール54の周方向Cの移動範囲に応じた周方向C長さの開口部83aが設けられ、当該開口部83aを連結部材73が軸方向Lに貫通している。
以上のような構成を備えることで、ウォームホイール54が周方向Cに移動すると、連結部材73の周方向C位置が変化し、パーキングロッド64がパーキングポール63に対する遠近方向に移動する。具体的には、ウォームホイール54が周第一方向C1側に移動すると、第一連係揺動体71及び第二連係揺動体72の双方が図4における反時計回り方向に回転し、パーキングロッド64はパーキングポール63に近づく側に移動する。そして、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1内にある状態(図4)では、パーキングカム61がパーキングポール63を係合位置へ変位させるまでパーキングロッド64がパーキングポール63側に移動し、車輪8がロックされる。
一方、ウォームホイール54が周第二方向C2側に移動すると、第一連係揺動体71及び第二連係揺動体72の双方が図4における時計回り方向に回転し、パーキングロッド64はパーキングポール63から離れる側に移動する。そして、ウォームホイール54の位置が解放範囲Q2内にある状態(図5)では、パーキングポール63が非係合位置に変位するまでパーキングロッド64がパーキングポール63とは反対側に移動し、車輪8のロックが解除される。
ところで、上記のように、回転電機2の動作中における第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置の調整のためのウォームホイール54の変位範囲である調整用変位範囲Q3は、解放範囲Q2内に設定されている。すなわち、本実施形態では、車輪8がロックされた状態(図4)からウォームホイール54が周第二方向C2側に移動すると、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1から解放範囲Q2に移動し、車輪8のロックが解除される。そして、車輪8のロックが解除された状態で、ウォームホイール54が周第二方向C2側に更に移動することで、ウォームホイール54の位置(ウォームホイール54の周第一方向C1側端部の位置)が、調整用変位範囲Q3の周第一方向C1側の境界に対応する位置P1から、調整用変位範囲Q3の中央位置P2を経て、調整用変位範囲Q3の周第二方向C2側の境界に対応する位置P3(図5)に向かって変化し、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置が調整される。例えば、調整用変位範囲Q3の位相範囲が電気角で180度(−90度から+90度)の場合には、位置P1で位相が−90度、位置P2で位相が0度、位置P3で位相が+90度となる。
なお、本実施形態では、第二連係揺動体72には凹部72aが形成されている。そして、ウォームホイール54の位置が係止範囲Q1内にある状態では、板状部材76に設けられたローラ77が凹部72aに係合するように構成されている。なお、板状部材76は、全体として板ばねとして構成され、一端がケース80に固定され、他端が第二連係揺動体72側に付勢されている。これにより、パーキングポール63が係合位置に位置する車輪8のロック状態で、車輪8側からの動力によりパーキングロッド64がパーキングポール63から離れる側に変位して、車輪8のロックが解除されることが抑制されている。すなわち、本例では、第二連係揺動体72と板状部材76とにより、車輪8のロック保持機構が構成されている。
5.その他の実施形態
最後に、本発明に係るその他の実施形態を説明する。なお、以下の各々の実施形態で開示される特徴は、その実施形態でのみ利用できるものではなく、矛盾が生じない限り、別の実施形態にも適用可能である。
最後に、本発明に係るその他の実施形態を説明する。なお、以下の各々の実施形態で開示される特徴は、その実施形態でのみ利用できるものではなく、矛盾が生じない限り、別の実施形態にも適用可能である。
(1)上記の実施形態では、第二連係揺動体72と板状部材76とにより車輪8のロック状態が保持される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば図6から図8に示す構成のように、ロック保持機構が備えられていない構成とすることも本発明の実施形態の一つである。なお、図6、図7、及び図8は、それぞれ、上記実施形態の図2、図4、及び図5に対応する図面であるため、ここでは詳細な説明は省略する。このような構成においても、ウォームホイール54及びウォームギヤ55の諸元を適切に設定することにより、ウォームホイール54側からウォームギヤ55を回転させることは実質的に不可能にできるため、車輪8のロック状態を保持することが可能である。なお、図6から図8に示す構成では、上記実施形態とは異なり、連動機構70は連結部材73のみを備えている。また、連結部材73の一端は、第二リングギヤ52cのウォームホイール54とは異なる周方向C位置に形成された径方向Rの突出部58に連結され、他端はパーキングロッド64の基端部に連結されている。なお、この図6から図8に示す構成では、上記実施形態とは、係止範囲Q1と解放範囲Q2との周方向Cの位置関係が逆転している。
(2)上記の実施形態では、係止機構が、パーキングカム61(連動移動部材)によりパーキングポール63(係合部材)を押圧してパーキングギヤ62(被係止部材)の回転を係止する機構を備えるパーキングロック機構60である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、ウォームホイール54(変位部材)の位置が係止範囲Q1内にある状態で、連動移動部材が被係止部材に直接係合して当該被係止部材の回転を係止するように係止機構を構成することも可能である。
(3)上記の実施形態では、ウォームギヤ55が第二リングギヤ52cの回転位置を調整する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一リングギヤ51cにウォームギヤ55と噛み合うウォームホイールが形成され、第一リングギヤ51cの回転位置がウォームギヤ55の回転により調整される構成とすることもできる。この場合、第一固定要素としての第一リングギヤ51cが、本発明における「変位固定要素」とされ、第二固定要素としての第二リングギヤ52cが、本発明における「非変位固定要素」とされる。また、ウォームギヤ55以外の型のギヤにより、第一リングギヤ51cや第二リングギヤ52cの回転位置が調整される構成とすることも可能である。
(4)上記の実施形態では、第一サンギヤ51a、第一キャリヤ51b、及び第一リングギヤ51cが、それぞれ、本発明における「第一ロータ連結要素」、「第一出力連結要素」、及び「第一固定要素」に相当し、第二サンギヤ52a、第二キャリヤ52b、及び第二リングギヤ52cが、それぞれ、本発明における「第二ロータ連結要素」、「第二出力連結要素」、及び「第二固定要素」に相当する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一ロータ連結要素の回転速度と第二ロータ連結要素の回転速度とが互いに等しくなるあらゆる構成を採用することができる。例えば、第一差動歯車機構51及び第二差動歯車機構52の双方のギヤ比を適切に設定することで、第一サンギヤ51a、第一キャリヤ51b、及び第一リングギヤ51cが、それぞれ、本発明における「第一固定要素」、「第一出力連結要素」、及び「第一ロータ連結要素」に相当する構成や、第二サンギヤ52a、第二キャリヤ52b、及び第二リングギヤ52cが、それぞれ、本発明における「第二固定要素」、「第二出力連結要素」、及び「第二ロータ連結要素」に相当する構成とすることができる。
(5)上記の実施形態では、第一差動歯車機構51及び第二差動歯車機構52の双方が、3つの回転要素を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一差動歯車機構51や第二差動歯車機構52を、例えば、3つの回転要素を備えたダブルピニオン型の遊星歯車機構として構成することもできる。
(6)上記の実施形態では、変位用回転電機53により第二リングギヤ52cに形成されたウォームホイール54の周方向C位置が調整される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第二リングギヤ52cの回転位置が、回転電機以外のアクチュエータ(例えば油圧を利用したもの)により調整される構成とすることも可能である。
(7)上記の実施形態では、本発明に係る駆動装置を、回転電機2を駆動力源として利用して走行可能な電動車両用の駆動装置1に適用した場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、本発明に係る駆動装置を、回転電機2とは別の回転電機や内燃機関を駆動力源として更に備えた車両用の駆動装置に適用することも可能である。
(8)上記の実施形態では、係止機構が車両の停止中に車輪8をロックするパーキングロック機構60である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、駆動装置1が車両以外の装置に備えられ、係止機構が、当該装置に備えられた回転軸の回転を選択的に係止する構成とすることもできる。
(9)上記の実施形態では、第二ロータコア21のみに永久磁石が備えられる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第一ロータコア11及び第二ロータコア21の双方に永久磁石が備えられ、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じてステータ3に到達する磁束が変化するように、第一ロータコア11に備えられた永久磁石及び第二ロータコア21に備えられた永久磁石の双方が配置されている構成とすることもできる。また、第一ロータコア11のみに永久磁石が備えられ、第二ロータコア21にはフラックスバリア(例えば空隙等)が形成された構成とすることもできる。
(10)上記の実施形態では、第一ロータコア11と第二ロータコア21とが径方向Rに並べて配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、第一ロータコア11と第二ロータコア21とが、ステータ3に対して径内方向R1側において、軸方向Lに並べて配置された構成とすることも可能である。また、回転電機2がアキシャルギャップ型の回転電機として構成され、ステータ3と第一ロータコア11と第二ロータコア21とが軸方向Lに並べて配置された構成とすることも可能である。
(11)上記の実施形態では、回転電機2がインナロータ型で回転界磁型の回転電機とされた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、回転電機2がアウタロータ型で回転界磁型の回転電機とされた構成とすることもできる。また、回転電機2が回転電機子型の回転電機とされた構成とすることも可能である。
(12)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載された構成及びこれと均等な構成を備えている限り、特許請求の範囲に記載されていない構成の一部を適宜改変した構成も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
本発明は、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータを有する回転電機と、第一ロータ及び第二ロータの双方に駆動連結される出力部材と、を備えた駆動装置に好適に利用することができる。
1:駆動装置
2:回転電機
6:出力軸(出力部材)
8:車輪
10:第一ロータ
20:第二ロータ
50:相対位置調整機構
51:第一差動歯車機構
51a:第一サンギヤ(第一ロータ連結要素)
51b:第一キャリヤ(第一出力連結要素)
51c:第一リングギヤ(第一固定要素、非変位固定要素
52:第二差動歯車機構
52a:第二サンギヤ(第二ロータ連結要素)
52b:第二キャリヤ(第二出力連結要素)
52c:第二リングギヤ(第二固定要素、変位固定要素)
53:変位用回転電機(アクチュエータ)
54:ウォームホイール(変位部材)
55:ウォームギヤ(ウォーム)
60:パーキングロック機構(係止機構)
61:パーキングカム(連動移動部材、可動部)
62:パーキングギヤ(被係止部材)
63:パーキングポール(係合部材)
70:連動機構
80:ケース(非回転部材)
C:周方向
Q1:係止範囲
Q2:解放範囲
Q3:調整用変位範囲
2:回転電機
6:出力軸(出力部材)
8:車輪
10:第一ロータ
20:第二ロータ
50:相対位置調整機構
51:第一差動歯車機構
51a:第一サンギヤ(第一ロータ連結要素)
51b:第一キャリヤ(第一出力連結要素)
51c:第一リングギヤ(第一固定要素、非変位固定要素
52:第二差動歯車機構
52a:第二サンギヤ(第二ロータ連結要素)
52b:第二キャリヤ(第二出力連結要素)
52c:第二リングギヤ(第二固定要素、変位固定要素)
53:変位用回転電機(アクチュエータ)
54:ウォームホイール(変位部材)
55:ウォームギヤ(ウォーム)
60:パーキングロック機構(係止機構)
61:パーキングカム(連動移動部材、可動部)
62:パーキングギヤ(被係止部材)
63:パーキングポール(係合部材)
70:連動機構
80:ケース(非回転部材)
C:周方向
Q1:係止範囲
Q2:解放範囲
Q3:調整用変位範囲
Claims (6)
- 周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータを有する回転電機と、前記第一ロータ及び前記第二ロータの双方に駆動連結される出力部材と、を備えた駆動装置であって、
前記第一ロータと前記第二ロータとの周方向の相対位置を調整する相対位置調整機構と、前記出力部材の回転を選択的に係止する係止機構と、を備え、
前記相対位置調整機構は、アクチュエータと、当該アクチュエータにより駆動されて前記相対位置を調整するように変位する変位部材と、を備え、
前記係止機構の可動部が、前記変位部材の変位に連動して前記出力部材の係止又は解放の切り替え動作を行うように、連動機構を介して前記変位部材に連結されている駆動装置。 - 前記係止機構は、前記変位部材の位置が係止範囲内にある状態で前記出力部材を係止し、前記変位部材の位置が前記係止範囲の一方向外側に設定された解放範囲内にある状態で前記出力部材を解放するように構成され、
前記回転電機の動作中における前記相対位置の調整のための前記変位部材の変位範囲である調整用変位範囲が、前記解放範囲内に設定されている請求項1に記載の駆動装置。 - 前記係止機構は、前記出力部材に駆動連結された被係止部材と、当該被係止部材に係合する係合位置と前記被係止部材への係合を解除する非係合位置との間で変位可能な係合部材と、前記変位部材の変位に連動する前記可動部としての連動移動部材と、を備え、
前記連動移動部材は、前記変位部材の位置が前記係止範囲内にある状態では前記係合部材を押圧して前記係合位置へ変位させ、前記変位部材の位置が前記解放範囲内にある状態では前記係合部材の押圧を解除する押圧解除状態となり、
前記係合部材は、前記押圧解除状態では、前記非係合位置に変位するように構成されている請求項2に記載の駆動装置。 - 前記相対位置調整機構は、3つの回転要素を備えた第一差動歯車機構と、3つの回転要素を備えた第二差動歯車機構と、を備え、
前記第一差動歯車機構は、3つの回転要素として、前記第一ロータに駆動連結される第一ロータ連結要素と、前記出力部材に駆動連結される第一出力連結要素と、第一固定要素と、を備え、
前記第二差動歯車機構は、3つの回転要素として、前記第二ロータに駆動連結される第二ロータ連結要素と、前記出力部材に駆動連結される第二出力連結要素と、第二固定要素と、を備え、
前記第一固定要素及び前記第二固定要素の内のいずれか一方が、前記変位部材に連動する変位固定要素とされ、他方が非回転部材に固定される非変位固定要素とされ、
前記変位固定要素が固定された状態での前記第一ロータ連結要素の回転速度と前記第二ロータ連結要素の回転速度とが互いに等しくなるように、前記第一差動歯車機構のギヤ比と前記第二差動歯車機構のギヤ比とが設定されている請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記相対位置調整機構は、前記変位固定要素に一体的に設けられたウォームホイールと、当該ウォームホイールに係合するウォームと、当該ウォームを回転駆動する前記アクチュエータとしての変位用回転電機と、を備える請求項4に記載の駆動装置。
- 前記出力部材が車輪に駆動連結され、
前記係止機構が、車両の停止中に車輪をロックするパーキングロック機構である請求項1から5のいずれか一項に記載の駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010219934A JP2012075289A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | 駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010219934A JP2012075289A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | 駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2020067281A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2021-09-02 | 日本電産株式会社 | モータユニット |
WO2022209600A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 株式会社アイシン | 車両駆動装置 |
WO2023095822A1 (ja) * | 2021-11-24 | 2023-06-01 | 株式会社アイシン | 車両用駆動装置 |
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2010
- 2010-09-29 JP JP2010219934A patent/JP2012075289A/ja active Pending
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