JP2012073497A - レンズ駆動装置、画像取得装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズホルダを変位させる時に生じるノイズ音を低減すること。
【解決手段】カメラモジュール100は、物体側及び撮像素子側の少なくとも一方へレンズホルダ31を変位させるレンズ駆動装置を内蔵する。レンズホルダ31の外周側面には、物体側又は撮像素子側に臨むレンズホルダ31の端面から他方の端面側へ延在する複数の溝33が設けられている。複数の溝33夫々の面形状は、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側への空気の流動を妨げないように構成されている。これによって、レンズホルダ31の変位時に生じるノイズ音を低減することが可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】カメラモジュール100は、物体側及び撮像素子側の少なくとも一方へレンズホルダ31を変位させるレンズ駆動装置を内蔵する。レンズホルダ31の外周側面には、物体側又は撮像素子側に臨むレンズホルダ31の端面から他方の端面側へ延在する複数の溝33が設けられている。複数の溝33夫々の面形状は、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側への空気の流動を妨げないように構成されている。これによって、レンズホルダ31の変位時に生じるノイズ音を低減することが可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は、レンズ駆動装置、画像取得装置、及び電子機器に関する。
近年、カメラは、多種多様な製品に組み込まれている。携帯電話、ノートパソコン等といった小型な電子機器にカメラを実装する場合、カメラ自体の小型化も強く要求される。
特許文献1には、固定側部材から圧電素子が離間した状態で、圧電素子および駆動軸が移動対象物に対して同調して移動する駆動装置で開示されている。これによって、固定側部材の共振を考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定することが可能になる。特許文献2には、電圧印加により伸縮する圧電素子と、光軸方向において圧電素子の一端に固定された駆動軸と、光軸方向において圧電素子の他端に固定されたレンズホルダと、駆動軸に対して摩擦係合された摩擦部と、駆動軸を光軸方向に沿って移動自在に支持するベースと、を備える駆動装置が開示されている。
ビデオ撮影時、カメラ内のレンズ位置を断続的に微小変位させながら撮影する場合がある。つまり、フォーカシング制御を継続しながら撮影する場合がある。レンズ位置を断続的に微小変位させると、カメラの筐体が振動したり、カメラの構成部材が共振したりしてしまい、これらに応じて音が生じてしまう場合がある。また、カメラ筐体内でのレンズホルダの移動自体によって音(所謂、風切り音)が生じてしまう場合もある。なお、レンズホルダは筐体という閉じた空間内に配置され、上述の風切り音の発生が助長される環境にある。ビデオ撮影時にはマイクロフォン等によって上述の音が外来音に加えてノイズ音として採音され得るため、カメラモジュールの動作時に生じるノイズ音を極力低減することが望まれている。
上述の説明から明らかなように、被駆動体(例えば、レンズホルダ)の変位時に生じるノイズ音を低減することが強く望まれている。
本発明に係るレンズ駆動装置は、物体側及び撮像素子側の少なくとも一方へレンズ保持体を変位させるレンズ駆動装置であって、前記レンズ保持体の外周側面には、物体側又は撮像素子側に臨む前記レンズ保持体の端面から他方の端面側へ延在する複数の溝部が設けられており、複数の前記溝部夫々の面形状は、前記レンズ保持体の前記一方の端面から前記他方の端面側への空気の流動を妨げないように構成されている。
複数の前記溝部夫々は、前記レンズ保持体が保持するレンズ群の光軸に対して実質的に平行に延在する、と良い。複数の前記溝部夫々は、前記レンズ保持体の一方の端面から他方の端面まで直線状に延在する、と良い。
複数の前記溝部夫々は、当該溝部の延在方向に直交する方向において弧状に窪んでいる、と良い。複数の前記溝部の深さは、複数の前記溝部間で実質的に等しい、と良い。複数の前記溝部は、前記レンズ保持体の前記端面を正面視したとき、対称的に配置されている、と良い。
複数の前記溝部夫々は、間隔をあけて配置されており、前記レンズ保持体の外周側面の全面積に占める複数の前記溝部の面積の割合は50%以上である、と良い。
前記レンズ保持体は、当該レンズ保持体の外周側面を囲む筐体内に配置され、複数の前記溝部夫々は、前記筐体内で前記レンズ保持体が変位する際に空気の流動路として機能する、と良い。
前記レンズ保持体の外周側面には、駆動軸を保持する軸保持部、および前記レンズ保持体の回転を抑止するための回転抑止部が設けられており、前記軸保持部と前記回転抑止部間に弧状に延在する前記レンズ保持体の前記外周側面の一方に設けられる前記溝部の数は、前記軸保持部と前記回転抑止部間に弧状に延在する前記レンズ保持体の前記外周側面の他方に設けられる前記溝部の数に一致する、と良い。
本発明に係る画像取得装置は、上述のいずれかのレンズ駆動装置と、前記レンズ保持体が保持するレンズを介して被写体像を撮像する撮像素子と、を備える。本発明に係る電子機器は、上述の画像取得装置を備え、撮像と採音とを同時に実行可能に構成されている。
本発明によれば、被駆動体(例えば、レンズホルダ)の変位時に生じるノイズ音を低減することができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図面は説明のためのものであり、これに基づいて本願発明の限定解釈をおこなうことは許されない。後述の実施形態では、ピエゾ素子の駆動に応じて被駆動体を変位させる駆動装置について説明するが、本願発明は、これらの実施形態に限定されるべきものではない。本願発明は、ボイスコイルモータにも適用可能である。本願発明は、ステッピングモータを活用した駆動装置にも適用可能である。後述の説明を踏まえれば、本願発明を他の様々なタイプの駆動装置に適用できることは、当業者にとっては自明であり、助長な説明は省略する。なお、本願に含まれる各実施形態は、各々独立したものではなく、互いに組み合わせ可能なものとし、組み合わせに基づく相乗効果も主張可能なものとする。
実施の形態1
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。図1に、カメラモジュールの概略的な分解斜視図を示す。図2に、カメラモジュールの概略的な斜視図を示す。
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。図1に、カメラモジュールの概略的な分解斜視図を示す。図2に、カメラモジュールの概略的な斜視図を示す。
図1、2に示すように、カメラモジュール(画像取得装置)100は、配線基板10、イメージセンサ(撮像素子)12、透明基板13、筐体20、駆動ユニット30、及び蓋60を有する。駆動ユニット30は、レンズホルダ31、軸保持部40、ピエゾ素子(圧電素子、電気機械変換素子、振動源)50、及び駆動軸51を有する。ピエゾ素子50及び駆動軸51は、レンズホルダ31に対して固定されている。軸保持部40は、筐体20に対して固定される。軸保持部40は、駆動軸51に対して摩擦係合している。筐体20は、単独又は蓋60と共に、レンズホルダ31を外囲する外囲器である。レンズホルダ31の外周側面には、筐体20に設けられた柱部25(図10参照)と共にレンズホルダ31の回転を抑止する突片(回転抑止部)35が設けられている。蓋60には、光軸AXに対応する位置に開口OP1が設けられている。
図1に示すように、配線基板10上には、イメージセンサ12、透明基板13、筐体20、駆動ユニット30、及び蓋60がこの順で配置される。筐体20は、被駆動体であるレンズホルダ31からみて移動しない固定側部材として把握される。なお、被駆動体は、レンズホルダ31、レンズホルダ31により保持されたレンズ群、ピエゾ素子50、及び駆動軸51を含む。レンズホルダ31によって保持されるレンズ群のレンズ枚数は任意であるが、例えば、レンズホルダ31は、4枚のレンズを保持する。
カメラモジュール100は、レンズホルダ31が保持するレンズを介して被写体像をイメージセンサ12にて撮像する。ピエゾ素子50の駆動に応じて、筐体20に対して、ピエゾ素子50、駆動軸51、及びレンズホルダ31が光軸AX(y軸に一致する)に沿って前方(物体側、光入力側)又は後方(撮像素子側、光出力側)へ移動する。イメージセンサ12の撮像面に対するレンズ位置を調整することによってフォーカシングを実行することができる。レンズホルダ31の移動方向は、光軸AXに略一致している。
以下、カメラモジュール100の具体的な構成について詳細に説明する。配線基板10は、一般的な配線基板であり、例えば、フレキシブル配線基板である。配線基板10は、イメージセンサ12に入力する制御信号、イメージセンサ12から出力されるビデオ信号の伝送路として機能する。配線基板10は、ピエゾ素子50に入力する駆動電圧の伝送路として機能する。
透明基板13は、入力光に対して実質的に透明な板状部材である。透明基板13の上面視形状は方形である。透明基板13は、筐体20に対して固着される。
イメージセンサ12は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサといった一般的な固体撮像素子である。イメージセンサ12の撮像領域には、XZ平面にてマトリクス状に配置された複数の画素が形成されている。各画素は、光電変換によって、入力光の光量に応じた電荷を蓄積する。各画素に蓄積された電荷は、転送制御によって各画素から読み出されて、後続の回路に供給される。
筐体20は、配線基板10上に実装される。筐体20の下端面には凸部が設けられており、配線基板10に設けられた開口部に対して嵌め合わされる。筐体20は、イメージセンサ12及び透明基板13を下部空間で収納し、駆動ユニット30を上部空間で収納する。筐体20内への外来光の侵入を抑制するため、筐体20の下端面は、黒色の接着剤を介して配線基板10に固定される。筐体20は、例えば、黒色樹脂の成型により製造される。好適には、半田リフロープロセスにも対応できる耐熱性が良い黒色樹脂が好ましい。
レンズホルダ31は、円筒状部材であり、例えば、プラスチック材料の成型により製造される。レンズホルダ31は、レンズの光軸AXに沿って延在する筒状部分と、光軸AXに対応する位置に開口を有する平板部分とを有する。なお、この平板部分は、光学的に絞りとして機能する。レンズホルダ31の具体的構成は任意である。レンズホルダ31自身によって直接的にレンズを保持する構成に限られない。レンズホルダ31のように軸保持板32が設けられた外周バレルに対してレンズ系を保持したレンズホルダを装着することによってレンズ保持する構成としても良い。
レンズホルダ31の外周側面には、上述のように、突片35が設けられている。突片35は、レンズホルダ31の外周側面から離間する方向へ延在する凸部である。突片35は、y軸方向に沿っても延在する。突片35は、カメラモジュール100の実動作時、ピエゾ素子50の駆動に応じてレンズホルダ31を変位させる過程にてレンズホルダ31が回転してしまうことを抑制するために設けられている。
レンズホルダ31の外周側面には、上述のように、ピエゾ素子50及び駆動軸51が固定されている。ピエゾ素子50は、セラミックス層(圧電層)が積層された一般的な圧電素子である。ピエゾ素子50の一組の側面には、一組の電極端子が設けられる。一組の電極端子には、一組の配線が接続される。一方の電極端子を接地させた状態で、他方の電極端子に駆動電圧を印加することによってピエゾ素子50はy軸方向に伸縮する。
駆動軸51は、y軸方向を長手方向とする棒状体である。駆動軸51は、ピエゾ素子50の一面上に接着固定されている。なお、接着以外の方法で、駆動軸51をピエゾ素子50に対して固定しても構わない。ピエゾ素子50と駆動軸51を連結させる方法は任意であり、駆動軸51とピエゾ素子50とを嵌め合いにより互いに連結させても良い。
駆動軸51は、ピエゾ素子50で生じた振動を軸保持部40へ伝達する。軸保持部40は、摺動可能な状態で駆動軸51を保持し、かつ筐体20に対して固定されている。従って、ピエゾ素子50で生じた振動によって、ピエゾ素子50、駆動軸51、及びレンズホルダ31が、筐体20及び軸保持部40に対して変位する。
駆動軸51は、軽量でかつ剛性が高いことが望ましい。駆動軸51は、比重2.1以下の材料からなる。より好ましくは、駆動軸51は、比重2.1以下であり、弾性率20GPa以上の材料からなる。更に好ましくは、駆動軸51は、比重2.1以下であり、弾性率30GPa以上の材料からなる。これによって、共振周波数を高周波側へシフトさせることができ、連続した使用可能周波数帯域を得ることができる。
駆動軸51は、ガラス状炭素、繊維強化樹脂、エポキシ樹脂から成型すると良い。特に黒鉛を含有するガラス状炭素複合材、カーボンを含有する繊維強化樹脂やガラス、カーボンを含有するエポキシ樹脂複合材が特に好ましい。
軸保持部40の構成については後述する。
蓋60は、レンズの光軸AXに対応する位置に開口OP1を有する平板状部材である。蓋60は、例えば、黒色樹脂の成型により製造される。筐体20に対して蓋60を取り付けることによって、駆動ユニット30は筐体20内に閉じ込められる。
図3に示すように、レンズホルダ31の外周面には、一組の軸保持板32が光軸方向に離間して設けられている。軸保持板32a、32bは、レンズホルダ31の外周側面から離間する方向へ延在する。軸保持板32aは、駆動軸51の上端部分を保持する。軸保持板32bは、駆動軸51の下端部分を保持する。軸保持板32aと軸保持板32b間には、駆動軸51と軸保持部40とが係合する係合部が配置されている。軸保持板32aと軸保持板32b間の配置間隔によって、レンズホルダ31の移動長(ストローク長)が決定される。なお、図3に示すように、ピエゾ素子50の電極端子には、リード線52aの一端が半田接続される。同様に、ピエゾ素子50の電極端子には、リード線52bの一端が半田接続される。
図4に示すように、軸保持板32aに設けられた開口OP2は、軸保持板32bに設けられた開口OP3と同軸上に配置されている。軸保持板32aの開口縁には傾斜面32a1が設けられている。傾斜面32a1を設けることによって、軸保持板32aに対する駆動軸52の挿入を好適にガイドすることができ、また、傾斜面32a1と駆動軸51との間の隙間を接着剤溜まり部として活用することができる。軸保持板32bには、厚板部32b1と薄板部32b2が設けられている。厚板部32b1と薄板部32b2間の板厚差に応じた凹部は、接着剤溜まり部として活用される。軸保持板32a、32bに対して接着剤溜まり部を設けることによって、駆動軸51をより強固に接着保持することが可能になる。なお、軸保持板32aの背面及び軸保持板32bの各背面にも、接着剤溜まり部が設けられている。各軸保持板32a、32bへの接着剤の塗布方法は任意である。例えば、駆動軸52が挿入された状態の軸保持板32aの開口部に対して上方から接着剤を塗布する。同様に、駆動軸52が挿入された状態の軸保持板32bの開口部に対して下方から塗布する。
図4に示すように、レンズホルダ31の外周側面には、複数の溝33が設けられている。溝33は、y軸(レンズホルダ31の移動方向)を長手方向として延在する凹状部分である。溝33は、レンズホルダ31の上端面から下端面まで延在する。各溝33の凹み量(深さ)、幅、長さは、等しい。溝33の間には、中間領域34が設けられている。中間領域34は、互いに隣り合う溝33間に配置される。中間領域34は、y軸を長手方向として延在する凸状部分である。
図5及び図6を参照して、レンズホルダ31の構成について更に説明する。図5及び図6に示す光軸位置P0は、レンズホルダ31が保持するレンズ群の光軸の位置に対応する。光軸位置P0を中心として放射線状にレンズホルダ31の上面視形状を分割することによって、次のように軸線が設定される。一端をP1とし他端をP7とする軸線、一端をP2とし他端をP8とする軸線、一端をP3とし他端をP9とする軸線、一端をP4とし他端をP10とする軸線、一端をP5とし他端をP11とする軸線、および一端をP6とし他端をP12とする軸線が設定される。図5に模式的に示すように、互いに隣合う軸線同士がなす角度は30°であるが、これに限られるべきものではない。以下、軸線の端部を示すP1〜P12を外周位置と呼ぶ。
図5に示すように、軸保持部40と突片部35とは共通の軸線上に配置されている。軸保持部40は、突片部35の配置位置に対して逆側に位置する。軸保持部40と突片部35間の外周側面31aには、溝33a〜33eがこの順で配置されている。軸保持部40と突片部35間の外周側面31bには、溝33f〜33jがこの順で配置されている。なお、突片部35は、一組の突片35が配置されている部分である。
図5に示すように、溝33a〜33j夫々は、弧状に窪んでいる。溝33bの凹み量D1は、レンズホルダ31の機械的強度を確保するために100μm以下であることが好ましい。他の溝についても同様である。好ましくは、溝33の凹み量D1は、30μm〜100μmに設定すると良い。より好ましくは、溝33の凹み量D1は、30μm〜50μmに設定すると良い。これによって、レンズホルダの機械的な強度を十分に保ちつつ、カメラモジュール100の動作時に生じるノイズ音を効果的に低減することができる。複数の溝33の間で溝の凹み量(深さ)を等しくすることによって、空気の逃げ空間が均一に設けられ、空気抵抗の空間ばらつきを抑えることが可能になる。
溝33a〜溝33jは、対称的に配置されている。具体的には、溝33aと溝33fは、光軸位置P0を中心として対称配置されている。溝33bと溝33g、溝33cと溝33h、溝33dと溝33i、溝33eと溝33jについても同様である。このように、溝33a〜33eと、溝33f〜33jは、対称配置されている。複数の溝33をレンズホルダ31の外周において対称的に配置することによって、空気の逃げ空間を均一に設け、空気抵抗の空間ばらつきを抑えることが可能になる。これによって、カメラモジュール100の動作時に生じるノイズ音を低減することができる。
各溝33は、曲率半径10−R1.5の曲面を有する。各溝33を曲面で構成することによって、レンズホルダ31に対して溝を設けることに伴うレンズホルダ31の機械的な強度の低下を抑制することができる。なお、溝33gの横幅=W10であり、他の溝も同じ横幅を有する。
レンズホルダ31の外周側面には、10個の溝33が形成されている。外周側面31aに5個の溝33が形成され、外周側面31bに5個の溝33が形成されている。外周位置P1と外周位置P7間を結ぶ軸線の左右に同数の溝33を配置することによって、空気の逃げ空間を空間内に均一に設け、空気抵抗の空間ばらつきを抑えることが可能になる。これによって、カメラモジュール100の動作時に生じるノイズ音を低減することができる。なお、レンズホルダ31の外周側面の全面積の50%以上は、上述の10個の溝33によって占められる。このようにレンズホルダ31の外周側面の全面積に対する溝33の占有面積を50%以上とすることによって、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側に至る空気の流動路を十分に確保することが可能になる。
各溝33は、一定の間隔をあけて配置され、互いに隣り合う溝33間に上述の中間領域34が設けられている。一定間隔で溝33を設けることによって、レンズホルダ31の外周を通過する空気の流れを整えることが可能になり、いわゆる風切り音を低減することが可能となる。また、隣り合う溝33間に中間領域34を設けることによって、レンズホルダ31の肉厚を確保することができ、溝33の形成に応じたレンズホルダ31の機械的強度の低下を抑制することができる。
レンズホルダに対してレンズを圧入する場合、レンズホルダの強度をある程度確保しておく必要がある。レンズホルダの強度が弱い場合、レンズホルダによりレンズを強固に保持することが難しくなる。本実施形態では、隣合う溝間に中間領域34を設けており、上述のように、レンズホルダ31の強度をある程度確保することができる。
図6に示すように、軸保持部40と突片部35間の外周側面31aには、中間領域34a〜34eがこの順で配置されている。軸保持部40と突片部35間の外周側面31bには、中間領域34f〜34jがこの順で配置されている。なお、中間領域34eは、外周側面31bにも存在する。中間領域34jは、外周側面31aにも存在する。中間領域34は、孤状に突出した部分である。中間領域34は、光軸位置P0を中心とする円を構成する孤部分である。
中間領域34aと中間領域34fは、光軸位置P0を中心として対称配置されている。中間領域34bと中間領域34g、中間領域34cと中間領域34h、中間領域34dと中間領域34i、中間領域34eと中間領域34j、及び中間領域34a〜34eと中間領域34f〜34jについても同様である。溝の対称配置に応じて、光軸位置P0を中心として中間領域も対称的に配置される。
図7を参照して駆動軸の保持態様について説明する。なお、図7は、駆動軸の保持態様を説明するための概略図であり、レンズホルダ31の外周に形成された溝33は図示されていない。駆動軸の保持方法は任意であり、図7に示す保持方法に限定されるべきではない。
図7に示すように、軸保持部40は、本体部41、押え板(板状部材)42、ばね(弾性体)43、及び押え板(板状部材)44を有する。駆動軸51から離間する方向に、押え板42、バネ43、押え板44がこの順で配置される。本体部41は、駆動軸51が挿通される開口を有する。また、本体部41は、押え板42、バネ43、及び押さえ板44を収納する空間を有する。押え板42は、矩形状の平板状部材である。バネ43は、一般的なコイル状バネである。押え板44は、矩形状の平板状部材である。
本体部41に対して、押え板42、バネ43、及び押え板44がこの順に押し込まれる。本体部41に対して押え板44を接着固定することで、押え板42、バネ43、及び押え板44が本体部41内で位置固定される。バネ43は、押え板44によって本体部41の空間内に閉じ込められ、抑え板42を駆動軸51側へ付勢する。押え板42は、バネ43によって駆動軸51側へ付勢される。駆動軸51は、押え板42を介してバネ43により内側へ付勢され、本体部41と押え板42との間に挟持された状態になる。このようにして、駆動軸51と軸保持部40とが互いに摩擦係合した状態になる。
押え板42は、好ましくは、金属材料からなる。例えば、亜鉛合金、アルミ合金等の金属材料で、押え板42を構成すると良い。これによって、駆動軸51と押え板42間の摩擦により、押え板42から磨耗粉が生じることを効果的に抑制できる。
バネ43の径は、押え板42の幅と略同一又は若干小さい。なお、バネ43の具体的な構成は任意であり、他の種類の弾性体(板ばね、樹脂製ゴム等)を利用しても良い。本体部41は、樹脂が金型で成形されて製造される。押え板42、44は、金属板又は樹脂板のプレス成型によって製造される。
本体部41は、好適には、金属材料からなる。本体部41が樹脂の場合、駆動軸51との摩擦により磨耗粉が発生する場合がある。このような問題が生じることを抑制するために、ここでは、亜鉛合金の成形によって本体部41を製造している。なお、亜鉛合金に限らず、アルミ合金、その他の金属材料を採用しても良い。
図7に示すように、押え板44の軸線Lx1に沿う幅は、押え板42の軸線Lx1に沿う幅よりも狭い。これによって、筐体20の内側面に対してより近い位置にバネ43を配置することが可能となり、カメラモジュール100の小型化を図ることができる。
バネ43は、レンズホルダ31から見た駆動軸51の配置方向に対して90度を成す方向へ押え板42を付勢する。換言すると、バネ43は、レンズホルダ31から見た駆動軸51の配置方向に一致する軸線Lx1に対して90度を成す軸線Lx2に沿って押え板42を付勢する。これによって、軸保持部40の配置スペースを効果的に小さくすることができ、カメラモジュール100の小型化を図ることができる。なお、軸線Lx1と軸線Lx2とが成す角度は90度には限られない。軸線Lx1と軸線Lx2とが成す角度を、45〜135度としても良い。
図8を参照して、蓋60が外された状態のカメラモジュール100の上面視構成について更に説明する。図8に示すように、筐体20の上面視形状は矩形状であり、側壁部21(21a〜21d)を有する。筐体20には4つの角部C1〜C4が設けられている。角部C1は、側壁部21cと側壁部21d間の角部である。角部C2は、側壁部21dと側壁部21a間の角部である。角部C3は、側壁部21aと側壁部21b間の角部である。角部C4は、側壁部21bと側壁部21c間の角部である。
角部C1には、一組の接続端子81が設けられている。角部C2には、ピエゾ素子50、駆動軸51、及び軸保持部40が設けられている。角部C3には、補強部21eが設けられている。角部C4には、突片35、及び柱部25が設けられている。なお、突片35は、角部C2と角部C4を結ぶ対角線に沿って延在する。補強部21eは、側壁部21aと側壁部21b間を接続し、筐体20の機械的強度を補強する。
カメラモジュール100の小型化の要請に伴い、筐体20内の自由空間は限りなく少なく、図8に示すように、筐体20の側壁部21a〜21d夫々とレンズホルダ31間の間隔は極めて狭い。筐体20の角部に対して機能部品を配置することによって、カメラモジュール100の小型化を図ることができる。
角部C1に配置される接続端子81は、板状の導電部材(例えば、金属板)である。接続端子81の外端は、配線基板10上に形成された配線に対して接続される。接続端子81の内端は、ピエゾ素子50の電極端子に対してリード線52を介して接続される。接続端子81aは、リード線52aを介して、ピエゾ素子50の電極端子50aに接続される。接続端子81bは、リード線52bを介して、ピエゾ素子50の電極端子50bに接続される。軸保持部40は、部分的に、筐体20の外周側面から露出する。
筐体20の角部C4には、突片35と柱部25とが配置されている。突片35と柱部25は、レンズホルダ31の回転を抑止する回転抑止部90として機能する。
筐体20に設けられた柱部25は、幅狭部25a、幅広部25bを有する。幅狭部25aは、筐体20の内周側面に結合している。幅広部25bは、突片35aと突片35b間に配置される。幅広部25bと突片35間にはクリアランスが設けられている。柱部25に対して突片35が接触しない態様にて、レンズホルダ31が移動することが理想的である。しかしながら、前方又は後方へ移動する過程にてレンズホルダ31が回転する場合がある。突片35と柱部25を設けることによって、レンズホルダ31の回転を抑止することが可能になる。
図9にカメラモジュール100の上面図を示す。図10にカメラモジュール100のB−B線に沿う構成を点Aから見た概略的な側面模式図を示す。
図10に示すように、レンズホルダ31は、筐体20によって外囲され、蓋60によって筐体20内に閉じ込められている。レンズホルダ31の下方には、配線基板10が配置されており、レンズホルダ31は下方からも筐体20内に閉じ込められている。このような閉じられた空間内にてレンズホルダ31を断続的に微小変位させると、カメラモジュール100内の構成部材の振動/共振に伴う音、及びレンズホルダ31の空間移動に伴う音(風切り音)が生じてしまう場合がある。ビデオ撮影時には、レンズホルダ31の移動に応じて生じる上述の音をマイクが拾ってしまうおそれがある。
本実施形態では、上述のように、レンズホルダ31の外周側面に対して複数の溝33を形成している。また、各溝33の面形状は、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側への空気の流動を妨げない態様にて形成されている。これによって、レンズホルダ31が筐体20内を移動する際には、レンズホルダ31の外周側面に設けられた溝33が空気の流動路として機能し、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側へ空気が円滑に流れ、レンズホルダ31が受ける空気抵抗が低減される。この結果、レンズホルダ31を断続的に微小変位させる際に生じる音、すなわち、カメラモジュール100内の構成部品の振動/共振に伴う音、及び/又は、レンズホルダ31の移動時に生じる風切り音を低減することができる。
レンズホルダ31が筐体20内を微小変位する際にレンズホルダ31が受ける空気抵抗を低減することで、レンズホルダ31の上下方向の移動が円滑化される。これによって、カメラモジュール100内の構成部品の振動/共振が緩和され、これらの振動/共振に伴うノイズ音を低減することができる。また、レンズホルダ31の一方の端面から他方の端面側へ空気が円滑に流れることで、レンズホルダ31の移動時に生じる風切り音を低減することができる。本実施形態では、溝33をレンズホルダ31の移動方向に対して実質的に平行に延在させ、空気の流れがレンズホルダ31の移動方向に沿うように整流している。これによって、このような構成しない場合と比べて、レンズホルダ31の移動時に生じる風切り音を低減することが可能になる。
図11を参照して、本発明者らによる評価結果を説明する。図11は、説明の便宜上、波形を簡略的に表示している。図11は、カメラモジュール100の動作時のノイズ音を測定したものであり、その周波数分析を行ったものである。
図11に示す実線は、レンズホルダ31の外周側面に対して溝33を設けない場合の測定結果を示す。図11に示す点線は、レンズホルダ31の外周側面に対して溝33を設けた場合の測定結果を示す。図11から明らかなように、レンズホルダ31の外周側面に対して溝33を設けることによって、カメラモジュール100の動作時に測定されるカメラモジュール100の動作時に生じるノイズ音を低減することができる。
図12及び図13を参照して、カメラモジュール100が内蔵された携帯電話の構成について説明する。図12に示すように、携帯電話(電子機器、通信端末)200は、筐体201と筐体202とがヒンジを介して係合して構成される。筐体201には、画像表示部203、カメラ204、マイク205が設けられている。図12に模式的に示すように、画像表示部203には、本人の顔が表示された領域203aと、相手の顔が表示された領域203bとが表示されている。筐体202には、キーボード206が配置されている。
図12から理解されるように、携帯電話200は、相手先の携帯電話とビデオ通信をしている。つまり、端末間で画像と音声とが双方向に伝送されている。携帯電話200は、携帯電話200の保持者の顔をカメラ204で連続的に撮像し、かつ保持者の音声をマイク205で連続的に採音する。携帯電話200は、カメラ204、マイク205それぞれから入力されるデータを処理し、基地局へ送信する。マイク205は、カメラ204と同じ筐体201内に配置されており、カメラ204にて生じる音を拾いやすい状態にある。なお、カメラ204は、上述のカメラモジュール100に対応する。
図13に、携帯電話200の構成例を示す。図13に示すように、携帯電話200は、メモリ181、イメージセンサ182、コントローラ183、音処理回路184、駆動電圧生成回路185、RF回路186、I/O(Input/Output)サブシステム187、スクリーン188、および入力装置189を有する。コントローラ183は、メモリコントローラ183a、プロセッサ183b、及びインターフェイス回路183cを有する。音処理回路184には、マイク184aとスピーカ184bが接続される。駆動電圧生成回路185には、ピエゾ素子185aが接続される。RF回路186には、アンテナ186aが接続される。各構成要素の接続関係は、図13に示すとおりであり、その説明は省略する。
メモリ181は、OS、各種プログラム、各種データ等を保持する一般的なメモリである。イメージセンサ182は、上述のイメージセンサ12に対応する。コントローラ183は、演算処理、データ処理等を実行する。メモリコントローラ183aは、メモリ181に対するメモリアクセスをコントロールする。プロセッサ183bは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。インターフェイス回路183cは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。音処理回路184は、音波形と音データ間の変換を実行する。音処理回路184は、マイク184aからの入力波形をデータに変換し、生成データをインターフェイス回路183cへ伝送する。音処理回路184は、インターフェイス回路183cから受信したデータに応じて駆動波形を生成し、生成した駆動波形によってスピーカ184bを駆動する。
駆動電圧生成回路185は、ピエゾ素子50を駆動する。駆動電圧生成回路185は、インターフェイス回路183cから伝達される制御信号に応じて、ピエゾ素子185aに対して駆動電圧を印加する。なお、ピエゾ素子185aは、上述のピエゾ素子50に対応する。
RF回路186は、インターフェイス回路183cから伝送されるデータをRF(Radio Frequency)に変換してアンテナ186aを介して基地局へ送信する。RF回路186は、基地局から受信したRF信号をデジタル変換し、生成したデータをインターフェイス回路183cに伝送する。
I/Oサブシステム187は、入出力を制御するサブシステムである。I/Oサブシステム187には、スクリーン188と入力装置189とが接続される。なお、スクリーン188は、例えば、液晶表示装置である。入力装置189は、キーボード等である。
ビデオ通話時、マイク184aを介して入力した音波形は、音処理回路184によって音データに変換される。この音データは、インターフェイス回路183cとRF回路186を介して基地局へ送信される。イメージセンサ182を介して入力した画像データは、インターフェイス回路183cとRF回路186を介して基地局へ送信される。イメージセンサ182を介して入力した画像データは、同時に、インターフェイス回路183c、I/Oサブシステム187を介してスクリーン188へ転送される。これに応じて、スクリーン188は、入力画像データを表示する。ビデオ通話時、アンテナを介して入力した音データは、RF回路186、インターフェイス回路183cを介して音処理回路184に転送され、音処理回路184は、入力した音データに応じてスピーカ184bを駆動する。アンテナを介して入力した映像データは、RF回路186、インターフェイス回路183c、I/Oサブシステム187を介して、スクリーン188に転送される。これに応じて、スクリーン188は、入力データに応じた画像を映す。このようにして、図12に模式的に示したビデオ通話が実行される。なお、具体的なシステム構成は任意であり、上述の例に限定されるべきではない。
図14を参照して、駆動電圧生成回路185が生成する駆動電圧波形とレンズホルダ31の変位との関係について説明する。図14に示すように、ピエゾ素子に対して印加される駆動電圧はノコギリ状であり、急峻に立ち上がるとき、レンズホルダ31は矢印で模式的に示すように変位する。つまり、時刻t1−t2、t3−t4、t5−t6間で、レンズホルダ31は変位する。駆動電圧が緩慢に立ち下がるとき、レンズホルダ31は変位しない。つまり、時刻t2−t3、t4−t5間でレンズホルダ31は変位しない。なお、レンズホルダ31を逆方向へ変位させる場合には、急峻に立ち下がり、緩慢に立ち上がるノコギリ歯状の電圧波形をピエゾ素子に対して印加する。
図15を参照して、ビデオ通話時の携帯電話200の動作状態について説明する。時刻t11〜t12の間、レンズ位置は撮像素子側へ変位する。このとき、携帯電話200は、イメージセンサ182によって画像を連続して取得している。また、携帯電話200は、マイク184aを介して連続的に採音している。時刻t12〜t13の間、レンズ位置は物体側へ変位する。このとき、携帯電話200は、イメージセンサ182によって画像を連続して取得している。また、携帯電話200は、マイク184aを介して連続的に採音している。時刻t13〜t14の間、レンズ位置は撮像素子側へ変位する。このとき、携帯電話200は、イメージセンサ182によって画像を連続して取得している。また、携帯電話200は、マイク184aを介して連続的に採音している。なお、レンズは、図14に示す微小変位(矢印で示す変位)が断続的に生じることによって移動する。
図15に示すように、レンズを断続的に上下に変位させる場合、カメラモジュール100の構成要素の振動/共振による音、およびレンズホルダ31の風切り音が生じてしまう場合がある。そして、ビデオ撮影時には、画像取得と同時に取得する外来音にカメラモジュール100の動作時に生じる音がノイズ音として重畳してしまうおそれがある。本実施形態では、上述のようにレンズホルダ31の外周側面に溝33を形成している。これによって、上述の理由から、カメラモジュール100を静音動作可能とすることができ、例えば、ビデオ撮影により適したものとすることができる。カメラモジュールの静動作特性の向上によって、製品自体の魅力の向上を図ることができる。
実施の形態2
図16を参照して、実施の形態2について説明する。図16にカメラモジュール100の概略的な模式図を示す。本実施形態では、実施の形態1とは異なる駆動方式にてレンズホルダ31を駆動する。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、レンズホルダ31の外周側面には、実施の形態1と同様の溝33が形成されているものとする。
図16を参照して、実施の形態2について説明する。図16にカメラモジュール100の概略的な模式図を示す。本実施形態では、実施の形態1とは異なる駆動方式にてレンズホルダ31を駆動する。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、レンズホルダ31の外周側面には、実施の形態1と同様の溝33が形成されているものとする。
図16に示すように、ピエゾ素子50は、固定側部材である配線基板10に対して接着固定されている。駆動軸51は、ピエゾ素子50の上面に対して接着固定されている。レンズホルダ31は、軸保持部40を介して駆動軸51に対して係合している。軸保持部40は、レンズホルダ31の外周に対して設けられており、駆動軸51に対して摩擦係合している。レンズホルダ31は、レンズL1、L2を保持している。
ピエゾ素子50の駆動に応じて、レンズホルダ31が物体側又は撮像素子側へ変位することは実施の形態1と同様である。ただし、実施の形態2の場合、駆動電圧が緩慢に変化する期間にレンズホルダ31が変位する。具体的には、図14に示す場合、時刻t2−t3、時刻t4−t5の期間にレンズホルダ31が変位する。本実施形態の場合にも、実施の形態1で説明したものと同様の効果を得ることができる。なお、ピエゾ素子50に代えて、駆動軸51を筐体20に対して固着させても良い。
図17を参照してバリエーションについて説明する。図17に示すように、透明基板13に対してイメージセンサ12をバンプ接続しても良い。透明基板13を筐体20に対して固着することで、イメージセンサ12と筐体20間の相対的な位置関係を決定することができ、配置誤差を抑制した形で撮像系を組むことができる。
透明基板13の背面には配線パターンが形成されている。イメージセンサ12に設けられた端子は、バンプを介して配線パターンに接続される。透明基板13の配線パターンは、バンプを介して、配線基板10上に配線パターンに対して接続される。このようにして、透明基板13に形成された配線パターンを介して、イメージセンサ12と配線基板10とが電気的に接続される。なお、配線基板10には、コネクタ10pが設けられている。コネクタ10pを介してカメラモジュール100が生成した画像データが外部出力される。コネクタ10pを介して外部から電力、制御信号等がカメラモジュールに入力される。
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、溝の延在に応じて、溝深さを調整しても良い。必ずしも直線状に溝を形成する必要はなく、孤状に溝を形成しても良い。レンズホルダの具体的な形状は任意であり、筒状部材に限定されるべきではない。レンズホルダによって保持するレンズ枚数は任意である。筐体の具体的な構成は任意である。レンズホルダ以外の部品を被駆動体としても良い。
100 カメラモジュール
10 配線基板
12 イメージセンサ
13 透明基板
20 筐体
21 側壁部
25 柱部
30 駆動ユニット
31 レンズホルダ
32 軸保持板
33 溝
34 中間領域
35 突片(突片部)
40 軸保持部
50 ピエゾ素子
51 駆動軸
52 リード線
60 蓋
81 接続端子
90 回転抑止部
10 配線基板
12 イメージセンサ
13 透明基板
20 筐体
21 側壁部
25 柱部
30 駆動ユニット
31 レンズホルダ
32 軸保持板
33 溝
34 中間領域
35 突片(突片部)
40 軸保持部
50 ピエゾ素子
51 駆動軸
52 リード線
60 蓋
81 接続端子
90 回転抑止部
Claims (11)
- 物体側及び撮像素子側の少なくとも一方へレンズ保持体を変位させるレンズ駆動装置であって、
前記レンズ保持体の外周側面には、物体側又は撮像素子側に臨む前記レンズ保持体の端面から他方の端面側へ延在する複数の溝部が設けられており、
複数の前記溝部夫々の面形状は、前記レンズ保持体の前記一方の端面から前記他方の端面側への空気の流動を妨げないように構成されている、レンズ駆動装置。 - 複数の前記溝部夫々は、前記レンズ保持体が保持するレンズ群の光軸に対して実質的に平行に延在することを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
- 複数の前記溝部夫々は、前記レンズ保持体の一方の端面から他方の端面まで直線状に延在することを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
- 複数の前記溝部夫々は、当該溝部の延在方向に直交する方向において弧状に窪んでいることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
- 複数の前記溝部の深さは、複数の前記溝部間で実質的に等しいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
- 複数の前記溝部は、前記レンズ保持体の前記端面を正面視したとき、対称的に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
- 複数の前記溝部夫々は、間隔をあけて配置されており、
前記レンズ保持体の外周側面の全面積に占める複数の前記溝部の面積の割合は50%以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ保持体は、当該レンズ保持体の外周側面を囲む筐体内に配置され、
複数の前記溝部夫々は、前記筐体内で前記レンズ保持体が変位する際に空気の流動路として機能することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ保持体の外周側面には、駆動軸を保持する軸保持部、および前記レンズ保持体の回転を抑止するための回転抑止部が設けられており、
前記軸保持部と前記回転抑止部間に弧状に延在する前記レンズ保持体の前記外周側面の一方に設けられる前記溝部の数は、前記軸保持部と前記回転抑止部間に弧状に延在する前記レンズ保持体の前記外周側面の他方に設けられる前記溝部の数に一致することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置と、
前記レンズ保持体が保持するレンズを介して被写体像を撮像する撮像素子と、
を備えることを特徴とする画像取得装置。 - 請求項10に記載の画像取得装置を備え、撮像と採音とを同時に実行可能に構成された電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010219315A JP2012073497A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | レンズ駆動装置、画像取得装置、及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010219315A JP2012073497A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | レンズ駆動装置、画像取得装置、及び電子機器 |
Publications (1)
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JP2012073497A true JP2012073497A (ja) | 2012-04-12 |
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ID=46169710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010219315A Withdrawn JP2012073497A (ja) | 2010-09-29 | 2010-09-29 | レンズ駆動装置、画像取得装置、及び電子機器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2012073497A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016197175A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | Tdk株式会社 | レンズ駆動装置 |
-
2010
- 2010-09-29 JP JP2010219315A patent/JP2012073497A/ja not_active Withdrawn
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A711 | Notification of change in applicant |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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