JP2012072330A - 固体シンチレータ用材料、固体シンチレータ、およびそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置 - Google Patents

固体シンチレータ用材料、固体シンチレータ、およびそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性が高く、異相の少ないガーネット構造酸化物からなる固体シンチレータ用材用および固体シンチレータを提供する。
【解決手段】 下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物からなることを特徴とする固体シンチレータ用材料。一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO、0<α<1、0<β≦0.05、0.0001≦γ≦0.1、0<x<1、4.8≦a≦5.2、11.6≦b≦12.4。また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体シンチレータ用材料、固体シンチレータ、およびそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置に関する。
医療診断や工業用検査などの分野においてはX線断層写真撮影装置(X線CT装置)などの放射線検査装置を用いた検査が行われている。このX線CT装置は扇状のファンビームX線を照射するX線管(X線源)と多数のX線検出素子を併設したX線検出器とを、被検体の断層面を中央として対向配置して構成されている。このようなX線CT装置においてはX線検出器に向けてX線管からファンビームX線を照射し、1回照射を行う毎に断層面に対して例えば角度を1度ずつ変えてゆくことによってX線吸収データを収集した後、このデータをコンピュータで解析することによって断層面の個々の位置のX線吸収率を算出し、その吸収率に応じた画像を構成するものである。
X線CT装置のX線検出器では、X線の刺激により可視光線等を放射する固体シンチレータが用いられている。固体シンチレータとは多結晶セラミックシンチレータもしくは単結晶シンチレータのことであり、フォトダイオードを組み合わせた検出器の開発が進められている。この固体シンチレータを用いた検出器では、検出素子を小型化し、チャンネル数を増やすことが容易であることから、高解像度のX線CT装置を得ることが可能となる。
従来、放射線検出器に用いられる固体シンチレータとしては、例えばタングステン酸カドミウム(CdWO)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化セシウム(CsI)等の単結晶体、特開昭59−45022号公報(特許文献1)に示される塩化弗化バリウム:ユーロピウム(BaFCl:Eu)、ランタンオキシ臭化物:テルビウム(LaOBr:Tb)、ヨウ化セシウム:タリウム(CsI:Tl)、タングステン酸カルシウム(CaWO)およびタングステン酸カドミウム(CdWO)のセラミックス、特開昭59−27283号公報(特許文献2)に示される立方晶系希土類酸化物セラミックス、特開昭58−204088号公報(特許文献3)に示されるガドリニウムオキシ硫化物:プラセオジウム(GdS:Pr)セラミックス等が知られている。
特開昭59−45022号公報 特開昭59−27283号公報 特開昭58−204088号公報 国際公開第2009/113379号パンフレット
(Gd1−xPrS、(Gd1−x−yPrCeS等の希土類オキシ硫化物セラミックスは、X線吸収係数が大きく、発光の残光時間が短いことからX線検出用シンチレータとして望ましい。しかし、X線CT装置では患者へのさらなる低被ばく線量が望まれており、このためにはさらなる高感度化、および高速スキャンのための低残光特性が要求されている。
一方、昨今、注目されているテロ防止として空港での手荷物検査装置などのセキュリティ分野で、最も多く使われているシンチレータはタングステン酸カドミウム(CdWO)単結晶であるが、Cdは有害性物質であり、環境面での問題が残る。
一方、近年は国際公開第2009/113379号パンフレット(特許文献4)に示されたようなガーネット構造を有するシンチレータが開示されている。組成を制御することにより、光出力の向上は見られるものの、更なる特性の向上が求められていた。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、特性面ではGdS:Pr等の希土類オキシ硫化物セラミックスよりも高特性で、かつタングステン酸カドミウム単結晶シンチレータのような有害物質を含まない、固体シンチレータ用材料並びに固体シンチレータを提供することを目的とする。
本発明の固体シンチレータ用材料は、下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物からなることを特徴とするものである。
一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
0<α<1
0<β≦0.05
0.0001≦γ≦0.1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。また、0.01≦α≦0.99、0.0001≦β≦0.03、0.01≦x≦0.8であることが好ましい。また、XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)ことが好ましい。また、F含有量が300質量ppm以下(ゼロ含む)であることが好ましい。また、X線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することが好ましい。
本発明の固体シンチレータは、下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物の多結晶体からなることを特徴とするものである。
一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
0<α<1
0<β≦0.05
0.0001≦γ≦0.1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。また、0.01≦α≦0.99、0.0001≦β≦0.03、0.01≦x≦0.8であることが好ましい。また、XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。また、F含有量が300ppm質量以下(ゼロ含む)ことが好ましい。また、X線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することが好ましい。また、多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以下であることが好ましい。さらに、好ましくは3μm以上、20μm以下である。
また、680nmの拡散透過率が50%以上であることが好ましい。また、残光の減衰が5%になるまでの時間が、4ms以下であることが好ましい。多結晶体の相対密度が99.5%以上であることが好ましい。
このような固体シンチレータは、放射線検出器並びにそれを用いた放射線検査装置に好適である。
本発明によれば、ガーネット構造酸化物の組成や不純物などを制御することにより、光透過率、発光強度および残光特性が向上した固体シンチレータ用材料および固体シンチレータを提供することができる。また、カドミウムのような有毒物質を使わないので環境負荷も低減できる。このような固体シンチレータを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置は、優れた特性を示す。
本発明の放射線検出器の一例を示す図。 本発明の放射線検出器の他の一例を示す図。 本発明の放射線検査装置の一例を示す図。
本発明の固体シンチレータ用材料は、下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物からなることを特徴とするものである。なお、固体シンチレータ用材料とは、後述する固体シンチレータの原料となる蛍光体のことである。
一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
0<α<1
0<β≦0.05
0.0001≦γ≦0.1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
ガーネット構造酸化物は、その基本構造がR12(R:希土類元素、A:Al、Ga)で表される。なお、「O」は酸素である。
R元素は希土類元素であり、上記一般式ではGd(ガドリニウム)、Pr(プラセオジム)、Lu(ルテチウム)、Ce(セリウム)である。また、これ以外の希土類元素は50質量ppm以下含有していてもよい。
Gd,Pr,Luは8配位のサイトを占める元素である。X線管ではX線管ターゲットの電子線照射面が、タングステンまたはタングステン合金(Re−W合金)でできていることがほとんどである。タングステン(またはタングステン合金)からなる電子照射面に電子線があたるとX線が発生する仕組みである。
Gdはタングステンから発生するX線のエネルギーに近いため、発光材料の構成元素として好ましい。そのためGd量は、1−α−β−γ>0である。
Luは異相の析出を抑える元素である。異相としては、ペロブスカイト相(R(AlGa)O3で例えばGdAlO;Rは希土類元素)やモノクリニック相(例えば一般式R4(AlGa)2O9で表され、具体例としてGdAl)が挙げられる。特にペロブスカイト相ができ易く、Luの存在は重要である。Lu量を示すα値は0<α<1である。好ましくは0.01≦α≦0.99である。
Prは発光にも寄与する元素である。Pr量を示すβ値は、0<β≦0.05である。好ましくは0.0001≦β≦0.03であり、この範囲であれば残光特性が向上する。β値が0.05を超えると、これ以上の効果が得られないだけでなく、他の成分の割合が減るので特性が低下する。
また、Ceは発光させるための元素であり、その量を示すγ値は0.0001≦γ≦0.1である。この範囲外では、発光が弱くなる。好ましくは0.002≦γ≦0.05である。
Al(アルミニウム)およびGa(ガリウム)はガーネット構造を構成する必須の元素である。これらは、いずれも単一元素でもガーネット構造を形成するが、Al単独では不純物(例えばBa)が取り込まれ易く、一方Ga単独では発光が弱くなると共にコスト高になるおそれがある。従って、0<x<1である。好ましくは、0.01≦x≦0.8であり、さらに好ましくは0.05≦x≦0.7である。
なお、Gd、Tb、Lu、Ce、Al、Gaの定量分析はアルカリ融解−ICP発光分光法で行うものとする。また、酸素量の定量分析は不活性ガス融解−赤外線吸収法により行うものとする。
また、本来ガーネット構造はR12(R:希土類元素、A:Al,Ga)で表されるが、化学量論組成から外れても十分な特性は得られる。具体的には、原子比で希土類元素3に対して、4.8≦a≦5.2、11.6≦b≦12.4である。この比を超えると、異相、例えばペロブスカイト相などが必要以上に析出する。なお、希土類元素量を求めるときは、Gd、Tb、Lu、Ceの合計値を「3」とする。他の希土類元素成分が存在していたとしてもそれぞれ50質量ppm以下と少量なのでカウントしなくてもよい。
また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。また、F含有量が300質量ppm以下(ゼロ含む)であることが好ましい。Baが400質量ppmを超えること、Fが300質量ppmを超えると固体シンチレータの透明性や発光のバラツキが生じやすい。BaはBaFとして液相を生じやすく、反応を活性化させる効果があり、異相の形成をさせず均質なガーネット構造を形成するのに効果的である。一方、BaはAlと反応し易く、あまり多いとガーネット構造を形成する前にBaとAlの反応が促進して異相が形成される原因となるおそれがある。
そのため、Ba含有量の下限値は10質量ppm以上であり、好ましくは50〜200質量ppmである。また、Fはゼロ(検出限界以下)であることが好ましい。なお、Ba含有量はアルカリ融解−ICP発光分光法で行うものとし、F含有量は熱加水分解分離−イオンクロマトグラフ法で行うものとする。
ガーネット構造型酸化物からなる固体シンチレータ用材料を製造する際、反応促進剤としてフッ化バリウム(BaF)やフッ化アルミニウム(AlF3)などのフラックスを使用することが好ましい。特に、BaF2は本発明の固体シンチレータ用材料の製造には有効である。Alのみのガーネット酸化物では粒成長しやすく、その過程で粒子内部に取り込まれやすい。また、BaやFはAlと反応し易く、特にBaAlO化合物(主にx=3)を生成し易い。本発明ではAlとGaを併用しているので固体シンチレータ用材料に必要以上にBaやFが取り込まれるのを防ぐことができる。
また、XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。0.01を超えると異相の割合が大きいことから光の散乱が発生し、シンチレータとしての特性が低下する。XRD分析(X線回折分析)は、ターゲットCu、電圧40kV、電流値40mA、スキャンスピード1.0°/minで行うものとする。XRD分析したときのガーネット相の最強ピーク高さIGとペロブスカイト相の最強ピーク高さIPの比(IP/IG)が0.01以下(ゼロ含む)ということは、異相であるペロブスカイト相が非常に少ないことを示している。また、これ以外のすべての異相(モノクリニック相など)についても同様にガーネット相との最強ピーク比を比較すると、0.01以下、好ましくはゼロ(検出限界以下)である。つまり、ガーネット相以外の相、つまりは異相が無いことが好ましい。異相が無いことまたはほとんど無いことにより、発光強度(光出力)や透明性が向上する。
また、固体シンチレータ用材料をX線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することが好ましい。この発光ピークはPrのシャープな発光スペクトルであり、Prが発光に寄与していることが分かる。本発明の固体シンチレータ用材料はPrのシャープな発光スペクトルとCeのブロードな発光スペクトルの両方を使うことにより、高光出力かつ短残光(残光の減衰が早い)の固体シンチレータを提供することができる。また、この範囲に発光ピークを有するということは、ガーネット構造酸化物として異相がなく、安定した結晶構造を有することを示すことである。また、この範囲に発光ピークが存在することにより、固体シンチレータとして放射線検出器を構成したときに光電変換素子であるフォトダイオードとのマッチング性がよく、検出器の感度が上がる。
次に、本発明の固体シンチレータについて説明する。
本発明の固体シンチレータは、下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物の多結晶体からなることを特徴とするものである。
一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
0<α<1
0<β≦0.05
0.0001≦γ≦0.1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
本発明の固体シンチレータは、上記一般式を満たすガーネット構造酸化物の多結晶体からなることを特徴とするものである。前述の固体シンチレータ用材料を焼結した焼結体からなる多結晶体である。特に、本発明の固体シンチレータ用材料は、酸化ケイ素などの焼結助剤を使わないでも多結晶体とすることができる。そのため、多結晶体である固体シンチレータと固体シンチレータ用材料との間で組成や異相の割合などの変化が実質的にない。
つまり、固体シンチレータとしても、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。また、0.01≦α≦0.99、0.0001≦β≦0.03、0.01≦x≦0.8であることが好ましい。また、XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。また、F含有量が300ppm質量以下(ゼロ含む)ことが好ましい。また、X線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することが好ましい。このように固体シンチレータ用材料である蛍光体のときの特性が維持される。そのため、重複する説明は省略する。
また、多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以下であることが好ましい。平均結晶粒径が2μm未満のように結晶粒径が小さいと粒界の割合が増えて透過率が低下する。一方、50μmを超えて大きいと多結晶体の強度が低下するおそれがある。平均結晶粒径は5〜20μmが好ましい。また、平均結晶粒径の測定方法は、単位面積200μm×200μmの拡大写真として倍率2000倍以上のSEM写真(二次電子像)を用いて線インターセプト法により測定する。つまり、200μmの直線(線幅0.5mm以下)を引き、その直線上に存在する粒子数をカウントする。「200μm/直線200μm上に存在する粒子数」により平均の結晶粒径を求める。この作業を3回行った結果の平均値を「平均結晶粒径」とする。なお、拡大写真として単位面積200μm×200μmとしたが、粒界が判別し難いときは「単位面積50μm×50μm」×4を一つの単位面積として、この作業を3回(単位面積50μm×50μmを計12枚)行う方法としてもよい。
また、多結晶体の相対密度は99.5%以上であることが好ましい。より好ましくは99.9%以上100%以下である。相対密度の測定方法は、アルキメデス法による実測値を、格子定数から求めた理論値で割ったもので、(実測値/理論値)×100(%)で求められる。
また、680nmの拡散透過率が50%以上であることが好ましい。本発明の固体シンチレータは波長680nmでは発光しない。そのため、拡散透過率を測定するには有効な波長である。拡散透過率が50%以上であるということは、透明性が高いことを意味している。また、平均結晶粒径を制御することおよび相対密度を制御することにより、透過率を60%以上にすることができる。これは透過率を低下させる気孔がほとんどないためである。また、焼結助剤を使わないで多結晶体とすることができるので粒界が透過率低下の要因となり難いためである。なお、拡散透過率の測定には厚さ1mmの固体シンチレータを用いるものとする。
また、残光の減衰が5%になるまでの時間が、4ms以下であることが好ましい。本発明の固体シンチレータは、PrとCeを併用している。このため、大きな光出力と残光が残り難い固体シンチレータを提供することができる。残光の減衰とは、光出力の最大値を100%としたとき、スイッチオフ後その最大値が5%になるまでの時間を示す。残光の減衰が5%になるまでの時間が4ms以下であるということは光の減衰時間が短時間であることを意味するものである。短時間で減衰できると放射線検査装置のスイッチのオンオフを短時間でできるので効率的な測定ができる。
固体シンチレータのサイズは特に限定されるものではないが、縦0.5mm以上5mm以下、横0.5mm以上5mm以下、長さ10mm以上40mm以下の直方体が挙げられる。このような直方体としても、前述の拡散透過率、残光の減衰など優れた特性を示す。
次に放射線検出器を説明する。図1に放射線検出器の一例を示した。図中、1は固体シンチレータアレイ、2は固体シンチレータ、3は固体シンチレータブロック、4は光電変換素子、5は放射線検出器、である。固体シンチレータ2は反射層(図示しない)を介して2次元的に並べられる。並べて長さ方向を一体化したものは固体シンチレータブロック3となる。固体シンチレータブロック3の下に光電変換素子4を一体化して固体シンチレータアレイ1となる。光電変換素子4はフォトダイオードが使われている。また、固体シンチレータアレイ1に光電変換素子4からの電気信号配線(図示しない)やコリメータ(図示しない)を付けて放射線検出器5となる。また、図2にサイコロ状の固体シンチレータ2を反射層(図示しない)を介して格子状に並べた例である。
また、図3に放射線検査装置の一例を示した。図3は放射線検査装置の一例であるX線CT装置の概略図である。図中、5は放射線検出器、10はX線CT装置、11は被検体、12はX線管、13はコンピュータ、14はモニタ、15は被検体画像、である。X線管12から照射されたX線は被検体11を透過して、複数個並べられた放射線検出器5に到達する。放射線検出器5では固体シンチレータ2で透過したX線に応じた発光を示し、それを光電変換素子4にて電気信号に変換される。変換された電気信号をコンピュータ13にて再構成し、モニタ14に被検体画像15を映し出すことができる。また、X線CT装置10では、被検体11の周囲をX線管12を動かしながら角度を変えて測定することにより、被検体画像15を立体的に映し出すことができる。
本発明の放射線検出器は、透明が高く、異相が極めて少なく、さらに粒界や気孔を制御した固体シンチレータを使っているので光出力が高く、短残光の放射線検出器を提供することができる。そのため、それを用いた放射線検査装置は、高速スキャン撮影ができるので被験体のX線の被ばく量を低減できると共に感度を向上させることができる。なお、図3ではX線CT装置を例示したが、本発明の放射線検査装置はX線CT装置に限定されるものではなく、荷物検査装置などの人体以外の検査装置にも有効である。
次に、本発明の固体シンチレータ用材料および固体シンチレータの製造方法について説明する。本発明の本発明の固体シンチレータ用材料および固体シンチレータは、その製造方法は特に限定されるものではないが、効率よく得るための方法として次の方法が挙げられる。
まず、原料となる酸化ガドリニウム(Gd)粉末、酸化プラセオジム(Pr11)粉末、酸化ルテチウム(Lu)粉末、酸化セリウム(CeO)粉末、酸化アルミニウム(Al)粉末を目的とする組成範囲になるように混合して、混合原料粉末を調製する。原料粉末は、効率よくガーネット構造酸化物とするには前述のように原料粉末が酸化物粉末であることが好ましい。
次に、混合原料粉末に反応促進剤としてフッ化バリウム(BaF)などのフラックスを混合する。フラックスはフッ化バリウムであることが好ましい。フッ化バリウムは、異相の少ないガーネット構造酸化物を得やすく、さらに緻密化にも有効なフラックスである。反応促進剤を混合した原料混合粉末は造粒してもよい。また、フラックスの添加量は原料粉末の合計を100質量部としたとき、2〜6質量部が好ましい。2質量部未満ではフラックスの添加の効果が小さく、6質量部を超えるとフラックスが多すぎて異相が形成され易い。
反応促進剤を混合した後、1200〜1800℃で焼成する。1200℃未満では反応が不十分となるおそれがあり、1800℃を超えると温度が高すぎてフッ化バリウムが気化し易く異相が形成され易い。また、焼成雰囲気は、Arガスなどの不活性雰囲気が好ましい。また、場合によっては真空中(10−2Pa以下)または還元性雰囲気で行ってもよい。また、焼成時間は1〜8時間が好ましい。
焼成後は、ガーネット構造酸化物粉末となっている。しかしながら、焼成後のガーネット構造酸化物粉末は、反応促進剤が多く残存している。例えば、反応促進剤としてBaFを使った場合、焼成後のガーネット構造酸化物粉末には、Ba(バリウム)とF(フッ素)が多く残存している。そのため、焼成後のガーネット構造型酸化物粉末を洗浄して残存する反応促進剤を洗い流すことが重要である。洗浄を効率的に行うために焼成後のガーネット構造酸化物粉末を、必要に応じ、粉砕、篩分けして平均粒径を0.5〜20μmにすることも効果的である。
洗浄工程は、純水(イオン交換樹脂にて不純物を除去した水)と酸洗浄を組み合わせた洗浄を行うことが好ましい。酸洗浄は希塩酸が好ましい。希塩酸で洗浄後、純水で洗浄を行う、この作業を数回繰り返すことによって、残存する反応促進剤を除去することができる。また、洗浄後の純水がpH6以上になるまで行うものとする。例えば、反応促進剤としてBaF2を使った場合、残存する元素はBaとFになる。このとき、洗浄容器の容積の5〜30vol%の割合でガーネット構造酸化物粉末を入れて希塩酸または純水を追加して洗浄する。一定時間攪拌後、希塩酸または純水を捨てる。この作業を数回繰り返す。Fは水と反応し易い元素であるから、比較的除去し易く300質量ppm以下になる。また、洗浄工程を5回以上行えばF量はゼロ(検出限界以下)にできる。一方、BaはAlに取り込まれ易い元素であるため、ゼロ(検出限界以下)にするには、かなりの回数洗浄が必要である。また、Ba含有量が10ppm未満となると、一度取り込まれたBaが除去されることになるので小さな気孔や欠陥となり透明性を低下させる原因となる。そのため、洗浄工程は5回以上10回以下が好ましい。
洗浄後のガーネット構造酸化物粉末を乾燥して、固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)となる。
得られた固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)を成形、焼結して固体シンチレータを製造する。
焼結方法は、ホットプレス法、HIP法(熱間静水圧プレス法)、真空焼結法などが挙げられる。また、焼結温度は1400〜1700℃、焼結時間は1〜10時間が好ましい。また、付加する圧力は20MPa以上であることが好ましい。また、焼結雰囲気は、Arなどの不活性雰囲気中または真空中(10−2Pa以下)であることが好ましい。焼結後の焼結体は多結晶体となる。なお、成形工程は、金型プレス、ラバープレス、CIPなどにより行うことが好ましい。
また、焼結助剤は使わないことが好ましい。SiO2などの焼結助剤を使えば焼結性は上がる。しかしながら、焼結助剤は粒界に残存し、透明性を低下させる原因となる。そのため、焼結助剤は使わない方が好ましい。言い換えれば、本発明の固体シンチレータ用材料は焼結性がよいので、焼結助剤を使わなくても相体密度99.5%以上の緻密化された固体シンチレータを製造できる。
また、ガーネット構造酸化物粉末の平均粒径を0.5〜20μmにしておけば、得られる多結晶体(焼結体)の平均結晶粒径は2〜50μmにし易い。
次に、得られた多結晶体(焼結体)のサイズが、そのまま固体シンチレータとして使える場合は、そのまま使ってもよいが、サイズが大きいときは必要なサイズに切り出して使うことも可能である。言い換えれば、大きなサイズの板状多結晶体を製造した後、切り出して個々の固体シンチレータにしてもよい。切り出し工程は、マルチワイヤソーなどが挙げられる。
また、得られた多結晶体(焼結体)を熱処理する熱処理工程を行うことが好ましい。焼結工程後や切り出し工程後の歪取りや結晶粒径の均質化を目的として1000〜1400℃、2〜6時間の熱処理を行うことが好ましい。また、必要に応じ、表面研磨加工を施すものとする。
[実施例]
(実施例1〜5、比較例1)
原料粉末として、酸化ガドリニウム(Gd)粉末、酸化プラセオジム(Pr11)粉末、酸化ルテチウム(Lu)粉末、酸化セリウム(CeO)粉末、酸化アルミニウム(Al)粉末を用意し、BaFフラックスと混合した。BaFフラックスの添加量は、原料粉末の合計量を100質量部としたとき、4〜5質量部とした。
その後、Ar雰囲気中で1450℃×3時間焼成することにより、(Gd0.56Lu0.4Pr0.03Ce0.013(Al0.8Ga0.212で表わされるガーネット構造酸化物からなる固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)を得た。これを粉砕、篩分けして平均粒径5〜12μmの粉末にした。この粉末を希塩酸と純水を交互に使って洗浄した。洗浄工程は、洗浄容器の20vol%になるように蛍光体粉末を入れて、攪拌洗浄を行った。この洗浄工程を1回行ったものを実施例1、3回行ったものを実施例2、5回行ったものを実施例3、8回行ったものを実施例4、10回行ったものを実施例5とした。洗浄工程後、乾燥することにより各実施例にかかる固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)とした。また、いずれも最後の純水の洗浄後はpH6以上であった。
各実施例にかかる固体シンチレータ用材料に関して、Ba含有量、F含有量を調べた。次に、XRD分析により、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたときの(I/I比)を調べた。また、X線で励起させたときの、最強の発光ピークの波長を調べた。その結果を表1に示す。
比較のために、(Gd0.5Tb0.49Ce0.013Al12で表わされるガーネット構造酸化物からなる固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)を用意した。これについても同様の測定を行った。その結果を表1に合わせて示す。
Figure 2012072330
表から分かる通り、実施例にかかる固体シンチレータ用材料は、Ba含有量が10〜400質量ppm、F含有量が300質量ppm以下(ゼロ含む)の範囲内であった。また、Luを添加しているので異相であるペロブスカイト相が検出されなかった。なお、XRD分析の結果ではペロブスカイト相以外の異相も検出されておらず、異相がない状態であることが分かった。また、洗浄回数をみても5回以上であればF量はゼロ(検出限界以下)であることが確認された。
一方、比較例1のものは、LuおよびGaを使っていないことから、異相(ペロブスカイト相)が検出された。また、Ba含有量やF含有量も同様の洗浄回数を行った実施例と比較してかなり多いことが分かった。これはGaを使っていないためAlにBaが多く取り込まれたためであると考えられる。
(実施例1A〜5A、比較例1A、比較例2A)
実施例1〜5、比較例1の固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)を使って、多結晶体(焼結体)を製造した。焼結工程は、1550℃×3.5時間、圧力50MPaにてHIP処理を行った。得られた多結晶体をマルチワイヤソーにて、縦1.5mm×横1.5mm×長さ25mmに切り出した。その後、1200℃×3時間の熱処理を施して固体シンチレータとした。なお、焼結工程において焼結助剤は使用しなかった。なお、得られた固体シンチレータのBa含有量、F含有量、(I/I比)、X線で励起したときの最強発光ピーク(nm)は固体シンチレータ用材料のときと同じであった。
得られた固体シンチレータに関して、相対密度(%)、多結晶体の平均結晶粒径(μm)、680nmの拡散透過率(%)を測定した。相体密度は、(アルキメデス法により測定した実測値/格子定数から求めた理論密度)×100(%)により求めた。多結晶体の平均粒径は単位面積200μm×200μmの拡大写真(3枚)を使って線インターセプト法により求めた。また、拡散透過率は680nmの光を照射したとき、裏面に透過した光の強度で求めた。
また、各固体シンチレータを使って放射線検出器を作製した。縦1.5mm×横1.5mm×長さ25mmの固体シンチレータを反射層を介して10本並べて一体化し、フォトダイオード上に配置した。このような放射線検出器に、120KvpのX線を、軟X線を遮断するために20mmのAlフィルタを通した後、シンチレータ表面に照射し、フォトダイオードに流れる電流値を光出力として求めた。このとき、CdWO4 単結晶シンチレータの光出力を100(%)としたときの比で示した。100(%)より大きな数値は光出力が大きいことを示すものである。その結果を表2に示す。
Figure 2012072330
表から分かる通り、本実施例にかかる固体シンチレータは、焼結助剤を用いなくても相対密度が99.5%以上のものが得られた。また、透過率および光出力も優れていた。
一方、比較例のものは異相が多いことから透過率は低下した。
(実施例6〜10)
酸化ガドリニウム(Gd)粉末、酸化プラセオジム(Pr11)粉末、酸化ルテチウム(Lu)粉末、酸化セリウム(CeO)粉末、酸化アルミニウム(Al)粉末を用意し、表3の組成となるような比率で混合し、さらにBaFフラックスと混合した。BaFフラックスの添加量は、原料粉末の合計量を100質量部としたとき、2〜6質量部とした。
その後、Ar雰囲気中で1200〜1800℃×2〜6時間焼成することにより、表3に示す蛍光体粉末を製造した。その後、洗浄容器の5〜30vol%の範囲で入れた後、希塩酸と純水で交互に洗う洗浄工程を3〜8回繰り返した。洗浄工程後の蛍光体粉末を粉砕、篩分けして平均粒径を制御した。なお、最後の洗浄後の純水はpH6以上であった。
各固体シンチレータ用材料に関して実施例1と同様の測定を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2012072330
Figure 2012072330
表から分かる通り、実施例にかかる固体シンチレータ用材料(蛍光体粉末)は異相が少なかった。なお、Lu量がα<0.01の実施例6では異相(ペロブスカイト相)が多く検出された。そのため、α値は0.01以上が好ましいことが分かる。また、Al量の多い実施例10ではBaの取り込みが多いため比較的多く残存した。
(実施例6A〜10A)
実施例6〜10の固体シンチレータ用材料を使って、固体シンチレータを製造した。焼結条件は、1400〜1700℃×2〜5時間、圧力30〜60MPaにてHIP処理した。なお、HIP工程には焼結助剤は使わなかった。
得られた多結晶体(焼結体)をワイヤカットソーにより、縦2mm×横2mm×長さ25mmの固体シンチレータに切り出した。その後、反射層を介して15本一体化し、フォトダイオードと組み合わせて放射線検出器を製造した。各固体シンチレータおよび放射線検出器に関して実施例1Aと同様の測定を行った。その結果を表5に示す。
Figure 2012072330
表から分かる通り、実施例にかかる固体シンチレータは優れた特性を示すことが分かった。なお、得られた固体シンチレータのBa含有量、F含有量、(I/I比)、X線で励起したときの最強発光ピーク(nm)は固体シンチレータ用材料のときと同じであった。これは焼結助剤を使わずに焼結工程を行えるためである。
(実施例1B〜10B、比較例1B)
実施例1A〜10A、比較例1Aの放射線検出器を用いて、残光の減衰が5%になるまでの時間を調べた。測定は、X線CT装置のX線源となるX線管(電子線照射面はRe−W合金)を使ってX線を照射し、最強に発光させたときを100%とし、その発光強度が5%にまで減衰するまでの時間を測定した。その結果を表6に示す。
Figure 2012072330
以上のことから本実施例にかかる放射線検出器は残光の減衰時間が4ms以下と非常に短いことが分かる。そのため、放射線検査装置(X線CT装置)に使った場合に、短時間によるスイッチのオンオフが可能となるため高速スキャンが可能であり被検体への被ばく量を低減できる。
1…固体シンチレータアレイ
2…固体シンチレータ
3…固体シンチレータブロック
4…光電変換素子
5…放射線検出器
10…X線CT装置
11…被検体
12…X線管
13…コンピュータ
14…モニタ
15…被検体画像

Claims (18)

  1. 下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物からなることを特徴とする固体シンチレータ用材料。
    一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
    0<α<1
    0<β≦0.05
    0.0001≦γ≦0.1
    0<x<1
    4.8≦a≦5.2
    11.6≦b≦12.4
  2. Ba含有量が10〜400質量ppmであることを特徴とする請求項1記載の固体シンチレータ用材料。
  3. 0.01≦α≦0.99、0.0001≦β≦0.03、0.01≦x≦0.8であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の固体シンチレータ用材料。
  4. XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれか1項に記載の固体シンチレータ用材料。
  5. F含有量が300質量ppm以下(ゼロ含む)ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の固体シンチレータ用材料。
  6. X線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の固体シンチレータ用材料。
  7. 下記一般式で表わされるガーネット構造酸化物の多結晶体からなることを特徴とする固体シンチレータ。
    一般式:(Gd1−α−β−γLuαPrβCeγ3(Al1−xGaaO
    0<α<1
    0<β≦0.05
    0.0001≦γ≦0.1
    0<x<1
    4.8≦a≦5.2
    11.6≦b≦12.4
  8. Ba含有量が10〜400質量ppmであることを特徴とする請求項7記載の固体シンチレータ。
  9. 0.01≦α≦0.99、0.0001≦β≦0.03、0.01≦x≦0.8であることを特徴とする請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  10. XRD分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  11. F含有量が300質量ppm以下(ゼロ含む)ことを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  12. X線で励起したとき、605〜615nmに最強の発光ピークを具備することを特徴とする請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  13. 多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項7ないし請求項12のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  14. 680nmの拡散透過率が50%以上であることを特徴とする請求項7ないし請求項13のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  15. 残光の減衰が5%になるまでの時間が、4ms以下であることを特徴とする請求項7ないし請求項14のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  16. 多結晶体の相対密度が99.5%以上であることを特徴とする請求項7ないし請求項15のいずれか1項に記載の固体シンチレータ。
  17. 請求項7ないし請求項16のいずれか1項に記載の固体シンチレータを搭載したことを特徴とする放射線検出器。
  18. 請求項17記載の放射線検出器を搭載したことを特徴とする放射線検査装置。

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