JP2012072133A - 塩酸アンブロキソールの小型徐放性製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも3層の層状構造を有する顆粒であって、核粒子、核粒子を被覆する塩酸アンブロキソール、崩壊剤および結合剤を含む第1の層、水不溶性高分子および水溶性高分子を含む第2の層、ならびに塩酸アンブロキソールおよび結合剤を含む第3の層を含んでなる顆粒。
【選択図】なし
Description
〔1〕塩酸アンブロキソールを薬効成分として含み、少なくとも3層の層状構造を有する顆粒であって、
(1)核粒子、
(2)核粒子を被覆する、塩酸アンブロキソール、崩壊剤、および結合剤を含む第1の層、
(3)水不溶性高分子および水溶性高分子を含む第2の層、
(4)塩酸アンブロキソールおよび結合剤を含む第3の層を含んでなる顆粒。
〔2〕核粒子が結晶セルロースである〔1〕記載の顆粒。
〔3〕水不溶性高分子がエチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーの(メタ)アクリル酸共重合体、およびポリ酢酸ビニルからなる群から選択される少なくとも1つである〔1〕または〔2〕記載の顆粒。
〔4〕水溶性高分子がヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキシド、酢酸ビニルポビドンポリマーマトリックス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、およびプルランからなる群から選択される少なくとも1つである〔1〕〜〔3〕いずれかに記載の顆粒。
〔5〕顆粒の平均粒子径が300〜800μmである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の顆粒。
〔6〕第2の層と第3の層の間にさらに水溶性高分子を含む保護被膜層を有し、第3の層がさらに賦形剤および可塑剤を含む〔1〕〜〔5〕いずれかに記載の顆粒。
〔7〕第1の層および/または第2の層にさらにpH調節剤を含む〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の顆粒。
〔8〕〔1〕〜〔7〕のいずれかの顆粒を含んでなる薬物徐放性固形製剤。
〔9〕錠剤またはカプセル剤である〔8〕記載の薬物徐放性固形製剤。
〔10〕〔6〕記載の顆粒のみを圧縮成型してなる薬物徐放性錠剤。
塩酸アンブロキソール;Boehringer Ingelheim製
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC):日本曹達(株)製、商品名:HPC−L
低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC):信越化学工業(株)製、商品名:LH−31
結晶セルロース粒:旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:セルフィアCP−203
ヒプロメロース:信越化学工業(株)製、商品名:TC−5 R
マクロゴール4000(PEG4):日本油脂(株)製
マクロゴール6000(PEG6):日本油脂(株)製、商品名:マクロゴール6000P
エチルセルロース:The Dow Chemical Company製、商品名:ETHOCEL STANDARD 10 PREMIUM
クエン酸トリエチル:森村商事(株)製、商品名:シトロフレックス2
複合型造粒コーティング装置:フロイント産業(株)製、スパイラフローSFC−50
混合機:明和工業(株)製、クロスロータリーミキサーCM−10
ロータリー式打錠機:(株)畑鐵工所製、HT−AP6SS−U
<速溶性顆粒>
精製水45.950kgに塩酸アンブロキソール11.484kgを加えてホモジナイズした。この操作を4回繰り返し、合計229.736kgの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。精製水83.700kgにヒドロキシプロピルセルロース1.608kgを加えて溶解した。この操作を4回繰り返し、合計341.232kgのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。塩酸アンブロキソール懸濁液28.200kgとヒドロキシプロピルセルロース溶液41.850kgを混ぜ合わせて均一な懸濁液とした後、低置換ヒドロキシプロピルセルロース3.079kgを分散した。この操作を8回繰り返し、合計585.032kgの主薬レイヤリング(第1の層コーティング)液を得た。
複合型造粒コーティング装置を用いて、結晶セルロース粒21.000kgを核粒子として、主薬レイヤリング液567.650kgを噴霧・積層し、速溶性顆粒を製した。
無水エタノール((株)ワコーケミカル:本実施例において以下同じ)31.460kgにヒプロメロース1.027kgおよび0.216kgのマクロゴール4000を分散した後、精製水7.870kgを加えて溶解し、40.573kgのヒプロメロース・マクロゴール溶液を得た。精製水7.712kgにエチルセルロース1.665kgおよびクエン酸トリエチル0.126kgを分散した後、無水エタノール30.850kgを加えて溶解した。この操作を4回繰り返し、合計161.444kgのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液を得た。ヒプロメロース・マクロゴール溶液9.950kgとエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液40.361kgを混ぜ合わせて均一な溶液とした。この操作を4回繰り返し、合計201.244kgの徐放膜(第2の層)コーティング液を得た。
複合型造粒コーティング装置を用いて、速溶性顆粒40.000kgに徐放膜コーティング液197.250kgを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
第1の層に含まれる主薬と第3の層に含まれる主薬の比が5:1になるように積層する量を補正して製造した。
精製水11.570kgにヒドロキシプロピルセルロース0.326kgを加えて溶解し、ヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水14.590kgに塩酸アンブロキソール3.647kgを加えてホモジナイズし、塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。ヒドロキシプロピルセルロース溶液11.896kgと塩酸アンブロキソール懸濁液17.450kgを混ぜ合わせて均一な懸濁液とし、29.346kgの外層主薬レイヤリング液を得た。
複合型造粒コーティング装置を用いて、遅溶性顆粒40.000kgに外層主薬レイヤリング液27.500kgを噴霧・積層し、第3の層を有する顆粒を製した。
得られた第3の層を有する顆粒を、第15改正日本薬局方 一般試験法3.04粒度測定法 第2法ふるい分け法に従い、直径76mm目開き600、500、425、355、300μmのふるいを用い粒度分布を測定し、対数正規確率紙を用い平均粒子径を算出したところ473μmであった。
1カプセル当たりの主薬含有量が45mgになるように充填量を設定した。第3の層を有する顆粒105.17mgをヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表1に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、平成9年12月22日医薬審第487号医薬安全局審査管理課長通知・別添「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」の第3章B.I.2.に示す基準に従って実施した。溶出プロファイルを図1A〜図1Hに示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、全て類似性規格の範囲内であった。なお、図1中に示される類似性規格上限/下限は、ムコソルバン(登録商標)Lカプセルの溶出率に対し±15%の範囲内を示すものであり、以下の実施例においても同様である。
<速溶性顆粒>
実施例1で製造した速溶性顆粒を用いた。
無水エタノール((株)ワコーケミカル:本実施例において以下同じ)31.460kgにヒプロメロース1.027kgおよび0.216kgのマクロゴール4000を分散した後、精製水7.870kgを加えて溶解し、40.573kgのヒプロメロース・マクロゴール溶液を得た。精製水7.720kgにエチルセルロース1.665kgおよびクエン酸トリエチル0.126kgを分散した後、無水エタノール30.850kgを加えて溶解した。この操作を4回繰り返し、合計161.444kgのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液を得た。ヒプロメロース・マクロゴール溶液9.950kgとエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液40.361kgを混ぜ合わせて均一な溶液とした。この操作を4回繰り返し、合計201.244kgの徐放膜(第2の層)コーティング液を得た。
複合型造粒コーティング装置を用いて、速溶性顆粒40.000kgに徐放膜コーティング液197.250kgを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
精製水52.650kgに5.849kgのマクロゴール6000を加えて溶解した。この操作を2回繰り返し、合計116.998kgの保護被膜層コーティング液を得た。複合型造粒コーティング装置を用いて第2の層を有する顆粒40.000kgに保護被膜層コーティング液111.450kgを噴霧・コーティングし、保護被膜層を有する顆粒(緩衝膜被覆顆粒)を製した。
第1の層に含まれる主薬と第3の層に含まれる主薬の比が5:1になるように積層する量を補正して製造した。
精製水9.300kgにヒドロキシプロピルセルロース0.261kgを加えて溶解し、9.561kgのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水11.720kgに塩酸アンブロキソール2.929kgを加えてホモジナイズし、14.649kgの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。ヒドロキシプロピルセルロース溶液9.561kgと塩酸アンブロキソール懸濁液14.010kgを混ぜ合わせて均一な懸濁液とし、主薬レイヤリング液を得た。精製水95.550kgにヒドロキシプロピルセルロース3.039kgおよび2.199kgのマクロゴール6000を加えて溶解し、100.788kgのヒドロキシプロピルセルロース・マクロゴール溶液を得た。ヒドロキシプロピルセルロース・マクロゴール溶液32.060kgにD−マンニトール(三菱商事フードテック(株)、商品名:マンニットP)11.359kgを加えて均一な懸濁液とした。この操作を3回繰り返し、合計130.257kgの圧縮成形層レイヤリング液を得た。複合型造粒コーティング装置を用いて緩衝膜被覆顆粒40.000kgに主薬レイヤリング液22.050kg、圧縮成形層レイヤリング液124.050kgの順に噴霧・積層し、第3の層を有する顆粒を製した。
1錠当たりの主薬含有量が45mgになるように錠剤重量を設定した。混合機を用いて、第3の層を有する顆粒6000.0gおよびステアリン酸マグネシウム(MALLINCKRODT)1.2gを混合後、ロータリー式打錠機を用いて圧縮成形した。成形条件は、錠剤重量 228mg、Φ8.0mm12Rの杵で硬度約58.8Nとなるよう打錠した。表2に1錠当たりの各成分の重量(mg)を示す。
打錠において製した錠剤について溶出試験を行った。試験は、平成9年12月22日医薬審第487号医薬安全局審査管理課長通知・別添「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」の第3章B.I.2.に示す基準に従って実施した。溶出プロファイルを図2に示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、図2A〜図2Iに示す全ての試験において類似性規格の範囲内であった。
<速溶性顆粒>
精製水1155.1gに塩酸アンブロキソール291.7gを加えてホモジナイズし、1446.8gの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。精製水427.0gにヒドロキシプロピルセルロース27.2gを加えて溶解し、454.2gのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水1164.5gに無水リン酸一水素ナトリウム(太平化学産業(株))19.4gを加えて溶解した後、低置換ヒドロキシプロピルセルロース75.9g、ヒドロキシプロピルセルロース溶液434.2g、および塩酸アンブロキソール懸濁液1377.8gを加えて均一な懸濁液とした。合計3071.8gの主薬レイヤリング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−125)を用いて、結晶セルロース粒200.0gに主薬レイヤリング液3067.9gを噴霧・積層し、速溶性顆粒を製した。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方)768.7gおよびジクロロメタン(和光純薬工業(株)、グレード:高速液体クロマトグラフ用)767.7gに、ヒプロメロース19.7g、5.6gのマクロゴール4000、エチルセルロース57.6g、およびクエン酸トリエチル4.4gを加えて溶解した。合計1623.7gの徐放膜コーティング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−125)を用いて、速溶性顆粒200.0gに徐放膜コーティング液1559.8gを噴霧・コーティングし、遅溶性顆粒を製した。
速溶性顆粒16.2mgと、第2の層を有する顆粒101.3mg(徐放膜コーティング液935.9g噴霧時点のサンプルを使用した。)とをヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表3に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、溶出試験第1液(pH1.2)、および溶出試験第2液(pH6.8)を用い、それぞれの溶出試験液における溶出プロファイルを、図3Aおよび図3Bに示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、いずれの溶出試験においても類似性規格の範囲内であった。
<速溶性顆粒>
精製水8500.1gに塩酸アンブロキソール2125.0gを加えてホモジナイズし、10625.1gの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。精製水5819.1gにヒドロキシプロピルセルロース306.3gを加えて溶解し、6125.4gのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水9641.1gに低置換ヒドロキシプロピルセルロース1138.9g、ヒドロキシプロピルセルロース溶液5834.1g、および塩酸アンブロキソール懸濁液10416.5gを加えて均一な懸濁液とした。合計27030.6gの主薬レイヤリング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−230)を用いて、結晶セルロース粒1000.0gに主薬レイヤリング液26350.0gを噴霧・積層し、速溶性顆粒を製した。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方)5559.9gにエチルセルロース195.3gおよびクエン酸トリエチル(森村商事(株))14.9gを加えて溶解し、合計5770.1gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液を得た。精製水656.6gにヒプロメロース48.7gおよび13.4gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計718.7gのヒプロメロース・マクロゴール溶液を得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液5770.1gにヒプロメロース・マクロゴール溶液676.3gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−230)を用いて、速溶性顆粒1000.0gに徐放膜コーティング液5138.0gを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒94.9mg(徐放膜コーティング液4029.0g噴霧時点のサンプルを使用した。)をヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表4に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、水、溶出試験第1液(pH1.2)、McIlvaine緩衝液(pH4.0)、およびMcIlvaine緩衝液(pH7.5)を用い、それぞれの溶出試験液における溶出プロファイルを図4A〜図4Dに示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、いずれも類似性規格の範囲内であった。
<速溶性顆粒>
精製水2012.5gに塩酸アンブロキソール503.2gを加えてホモジナイズし、2515.7gの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。精製水935.8gにヒドロキシプロピルセルロース70.4gを加えて溶解し、1006.2gのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水2156.8gに低置換ヒドロキシプロピルセルロース262.0g、ヒドロキシプロピルセルロース溶液958.4g、および塩酸アンブロキソール懸濁液2395.7gを加えて均一な懸濁液とした。合計5772.9gの主薬レイヤリング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−125)を用いて、結晶セルロース粒230.0gに主薬レイヤリング液5738.9gを噴霧・積層し、速溶性顆粒を製した。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方)1112.1gに、エチルセルロース39.1g、およびクエン酸トリエチル3.0gを加えて溶解した。合計1154.2gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液を得た。精製水131.3gにヒプロメロース9.7gおよび2.7gのマクロゴール4000を加えて溶解した。合計143.7gのヒプロメロース・マクロゴール溶液を得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液1154.2gにヒプロメロース・マクロゴール溶液135.3gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−125)を用いて、速溶性顆粒200.0gに徐放膜コーティング液1208.7gを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒101.7mgをヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表5に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、水、溶出試験第1液(pH1.2)、McIlvaine緩衝液(pH4.0)、およびMcIlvaine緩衝液(pH7.5)を用い、それぞれの溶出試験における溶出プロファイルを図5A〜図5Dに示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、いずれの溶出試験においても同等性規格の範囲内であった。
<速溶性顆粒>
精製水17000gに塩酸アンブロキソール4250gを加えてホモジナイズした。この操作を5回繰り返し、合計106250gの塩酸アンブロキソール懸濁液を得た。精製水58188gにヒドロキシプロピルセルロース3063gを加えて溶解し、61251gのヒドロキシプロピルセルロース溶液を得た。精製水19282gに低置換ヒドロキシプロピルセルロース2278g、ヒドロキシプロピルセルロース溶液11667g、および塩酸アンブロキソール懸濁液20833gを加えて均一な懸濁液とした。この操作を5回繰り返し、合計270300gの主薬レイヤリング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−500)を用いて、結晶セルロース粒(旭化成ケミカルズ(株))10000gに主薬レイヤリング液全量を噴霧・積層し、速溶性顆粒を製した。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方:本実施例において以下同じ)36498gに、エチルセルロース1305g、およびクエン酸トリエチル100gを加えて溶解し、合計37903gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液Iを得た。無水エタノール29551gに、エチルセルロース1057g、およびクエン酸トリエチル80gを加えて溶解し、合計30688gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液IIを得た。精製水4251gにヒプロメロース294gおよび81gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計4626gのヒプロメロース・マクロゴール溶液Iを得た。精製水3476gにヒプロメロース241gおよび66gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計3783gのヒプロメロース・マクロゴール溶液IIを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液I 37903gに、ヒプロメロース・マクロゴール溶液I 412gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液Iを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液II 30688gにヒプロメロース・マクロゴール溶液II 3572gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液IIを得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−500)を用いて、速溶性顆粒10000gに徐放膜コーティング液IおよびIIを混合して、その混合液72520gを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒105.8mgをヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表6に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、水、溶出試験第1液(pH1.2)、McIlvaine緩衝液(pH4.0)、およびMcIlvaine緩衝液(pH7.5)を用い、それぞれの溶出試験液における溶出プロファイルを図6A〜6Dに示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、いずれの溶出試験においても類似性規格の範囲内であった。
<速溶性顆粒>
参考例4で製造した速溶性顆粒を用いた。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方)4943.1gに、エチルセルロース177.5g、およびクエン酸トリエチル13.5gを加えて溶解し、合計5134.1gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液を得た。精製水1312.7gにヒプロメロース65.1gおよび17.9gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計1395.7gのヒプロメロース・マクロゴール溶液を得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液5134.1gにヒプロメロース・マクロゴール溶液1313.6gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液を得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−230)を用いて、速溶性顆粒1000.0gに徐放膜コーティング液5945.0gを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒94.9mg(徐放膜コーティング液4029.0g噴霧時点のサンプルを使用した。)をヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表7に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、溶出試験第1液(pH1.2)を用いた。溶出プロファイルを図7に示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、類似性規格の範囲外であった。
<速溶性顆粒>
参考例4で製造した速溶性顆粒を用いた。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方:本実施例において以下同じ)36513gに、エチルセルロース1259g、およびクエン酸トリエチル96gを加えて溶解し、合計37868gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液Iを得た。無水エタノール29537gに、エチルセルロース1018g、およびクエン酸トリエチル78gを加えて溶解し、合計30633gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液IIを得た。精製水4248gにヒプロメロース336gおよび93gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計4677gのヒプロメロース・マクロゴール溶液Iを得た。精製水3475gにヒプロメロース275gおよび76gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計3826gのヒプロメロース・マクロゴール溶液IIを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液I 37868gにヒプロメロース・マクロゴール溶液I 4463gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液Iを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液II 30633gにヒプロメロース・マクロゴール溶液II 3613gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液IIを得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−500)を用いて、速溶性顆粒10000gに徐放膜コーティング液IおよびIIを混合して、その混合液72522gを噴霧・コーティングし、第2の層を有する顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒105.8mgをヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表8に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、溶出試験第1液(pH1.2)を用いた。溶出プロファイルを図8に示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、類似性規格の範囲外であった。
<速溶性顆粒>
参考例4で製造した速溶性顆粒を用いた。
無水エタノール(和光純薬工業(株)、グレード:日本薬局方:本実施例において以下同じ)36504gにエチルセルロース1210gおよびクエン酸トリエチル92gを加えて溶解し、合計37806gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液Iを得た。無水エタノール36487gにエチルセルロース1210gおよびクエン酸トリエチル92gを加えて溶解し、合計37789gのエチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液IIを得た。精製水4248gにヒプロメロース379gおよび105gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計4732gのヒプロメロース・マクロゴール溶液Iを得た。精製水4248gにヒプロメロース378gおよび104gのマクロゴール4000を加えて溶解し、合計4730gのヒプロメロース・マクロゴール溶液IIを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液I 37806gにヒプロメロース・マクロゴール溶液I 4514gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液Iを得た。エチルセルロース・クエン酸トリエチル溶液II 37789gにヒプロメロース・マクロゴール溶液II 4514gを加えて均一な溶液とし、徐放膜コーティング液IIを得た。
複合型流動層造粒機((株)ダルトン、ニューマルメライザーNQ−500)を用いて、速溶性顆粒10000gに徐放膜コーティング液IおよびIIを混合し、その混合液72520gを噴霧・コーティングして遅溶性顆粒を製した。
速溶性顆粒16.3mg、第2の層を有する顆粒105.8mg(徐放膜コーティング液72520g噴霧時点のサンプルを使用した。)をヒプロメロースカプセルに充填し、カプセル剤を製した。表9に1カプセル当たりの各成分の重量(mg)を示す。
カプセル充填において製したカプセル剤について溶出試験を行った。試験は、第15改正日本薬局方 一般試験法6.10溶出試験法 パドル法に従って実施した。試験液として、溶出試験第1液(pH1.2)を用いた。溶出プロファイルを図9に示す。得られたカプセル剤の溶出曲線は、類似性規格の範囲外であった。
Claims (10)
- 塩酸アンブロキソールを薬効成分として含み、少なくとも3層の層状構造を有する顆粒であって、
(1)核粒子、
(2)核粒子を被覆する、塩酸アンブロキソール、崩壊剤、および結合剤を含む第1の層、
(3)水不溶性高分子および水溶性高分子を含む第2の層、
(4)塩酸アンブロキソールおよび結合剤を含む第3の層、を含んでなる顆粒。 - 核粒子が結晶セルロースである請求項1に記載の顆粒。
- 水不溶性高分子がエチルセルロースである請求項1または2に記載の顆粒。
- 水溶性高分子がヒプロメロースである請求項1〜3のいずれかに記載の顆粒。
- 顆粒の平均粒子径が300〜800μmである請求項1〜4のいずれかに記載の顆粒。
- 第2の層と第3の層の間に、さらに水溶性高分子を含む保護被膜層を有し、第3の層がさらに賦形剤および可塑剤を含む請求項1〜5のいずれかに記載の顆粒。
- 第1の層および/または第2の層にさらにpH調節剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の顆粒。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の顆粒を含んでなる薬物徐放性固形製剤。
- 錠剤またはカプセル剤である請求項8に記載の薬物徐放性固形製剤。
- 請求項6に記載の顆粒のみを圧縮成型してなる薬物徐放性錠剤。
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