JP2012072063A - 細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー - Google Patents
細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012072063A JP2012072063A JP2010215828A JP2010215828A JP2012072063A JP 2012072063 A JP2012072063 A JP 2012072063A JP 2010215828 A JP2010215828 A JP 2010215828A JP 2010215828 A JP2010215828 A JP 2010215828A JP 2012072063 A JP2012072063 A JP 2012072063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ipas
- cell
- cells
- mrna
- examining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
【解決手段】被検細胞中のヒトの染色体テロメア領域伸長因子テロメラーゼ(hTERT)遺伝子または低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS) 遺伝子のmRNAの発現を調べることを含む、被検細胞の造腫瘍性を試験する方法。低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体。低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)を腫瘍マーカーとして使用する方法。
【選択図】なし
Description
[1]
被検細胞中のヒトの染色体テロメア領域伸長因子テロメラーゼ(以下、hTERT)遺伝子または低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(以下、IPAS) 遺伝子のmRNAの発現を調べることを含む、前記被検細胞の造腫瘍性を試験する方法。
[2]
hTERT遺伝子のmRNAの発現を調べること、及びIPAS遺伝子のmRNAの発現を調べることで、被検細胞の造腫瘍性を試験する[1]に記載の方法。
[3]
被検細胞が間葉系幹細胞、骨髄細胞、臍帯血移植ドナー細胞、多能性幹細胞または形質転換細胞である[1]に記載の方法。
[4]
多能性幹細胞が、胚性幹細胞、誘導多能性幹細胞(人工多能性幹細胞)、またはMuse(ミューズ)細胞)である[2]に記載の方法。
[5]
形質転換細胞が、正常な細胞が無制限に分裂を行うような遺伝的性質を有するように変化した細胞である[2]に記載の方法。
[6]
被検細胞からmRNAを抽出し、抽出したmRNAを逆転写してcDNAを合成し、合成したcDNAを鋳型として、前記cDNAの存否を確認する[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]
cDNAの存否の確認は、定量PCR法を用いて行う[6]に記載の方法。
[8]
被検細胞からmRNAを抽出し、抽出したmRNAの存否を定量RT-PCR法を用いて確認する[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[9]
低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)を腫瘍マーカーとして使用する方法。
[10]
生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料に含まれる腫瘍マーカーの検査方法である[9]に記載の方法。
[11]
生体試料が腫瘍、血清、培養細胞または培養上清である[9]または[10]に記載の方法。
[12]
細胞移植に用いる細胞が培養中に形質転換(癌化)することをモニターするための腫瘍マーカーの検査方法である[9]に記載の方法。
[13]
低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体。
[14]
低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体を用いて、生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料に含まれる腫瘍マーカーの検査方法。
[15]
移植用の細胞の形質転換(癌化)を判定する方法としての[14]に記載の方法。
本発明は、被検細胞の造腫瘍性を試験する方法である。この方法は、被検細胞中のヒトの染色体テロメア領域伸長因子テロメラーゼ(hTERT)遺伝子または低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)遺伝子のmRNAの発現の有無を調べることで、前記被検細胞の造腫瘍性を試験する方法である。
本発明は、低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)を腫瘍マーカーとして用いる方法に関する。IPASを腫瘍マーカーとして用いる方法としては、具体的には、生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料(例えば、腫瘍、血清、培養細胞、培養上清など)に含まれる腫瘍マーカーの検査方法を挙げることができる。また、再生医療(細胞移植)において用いる細胞が培養中に形質転換(癌化)することをモニターするための腫瘍マーカーの検査方法を挙げることもできる。
本発明は、低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体を包含する。IPASに対する抗体は、IPASに対して特異的に結合するものである。抗原であるIPASは上記アミノ酸配列または塩基配列に基づいて、常法により調製できる。
本発明は、IPASに対する抗体を用いて、生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料に含まれる腫瘍マーカーの検査方法を包含する。
以下、正常細胞と腫瘍細胞との間で、定量PCR法により、注目する遺伝子の発現量の差異について調べた。
25×dNTPミックス(100mM) 0.8μL
10×RTランダム・プライマー 2.0μL
RNaseインヒビター 1.0μL
MultiScribe Reverse
Transcriptase(逆転写酵素) 1.0μL
RNA(RNaseフリー水中) 13.2μL(444.4ng)
(反応液総量:20μL)
実施例1に記載の逆転写反応及びリアルタイムPCR法について、TERT遺伝子のmRNA検出感度について評価した。逆転写反応液に添加したRNA試料について、各細胞のRNA量の持込み量を以下に説明の通り変化させた以外は、実施例1に記載の通り逆転写反応及びリアルタイムPCR反応を行った。
10×RTバッファー 2.0μL
25×dNTPミックス(100mM) 0.8μL
10×RTランダム・プライマー 2.0μL
RNaseインヒビター 1.0μL
MultiScribe Reverse
Transcriptase(逆転写酵素) 1.0μL
RNA(UE6E7T−11) 5.0μL
RNA(Yub621) 5.0μL
(反応液総量:20μL)
Claims (15)
- 被検細胞中のヒトの染色体テロメア領域伸長因子テロメラーゼ(以下、hTERT)遺伝子または低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(以下、IPAS)遺伝子のmRNAの発現を調べることを含む、前記被検細胞の造腫瘍性を試験する方法。
- hTERT遺伝子のmRNAの発現を調べること、及びIPAS遺伝子のmRNAの発現を調べることで、被検細胞の造腫瘍性を試験する請求項1に記載の方法。
- 被検細胞が間葉系幹細胞、骨髄細胞、臍帯血移植ドナー細胞、多能性幹細胞または形質転換細胞である請求項1に記載の方法。
- 多能性幹細胞が、胚性幹細胞、誘導多能性幹細胞(人工多能性幹細胞)、またはMuse(ミューズ)細胞)である請求項2に記載の方法。
- 形質転換細胞が、正常な細胞が無制限に分裂を行うような遺伝的性質を有するように変化した細胞である請求項2に記載の方法。
- 被検細胞からmRNAを抽出し、抽出したmRNAを逆転写してcDNAを合成し、合成したcDNAを鋳型として、前記cDNAの存否を確認する請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- cDNAの存否の確認は、定量PCR法を用いて行う請求項6に記載の方法。
- 被検細胞からmRNAを抽出し、抽出したmRNAの存否を定量RT-PCR法を用いて確認する請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)を腫瘍マーカーとして使用する方法。
- 生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料に含まれる腫瘍マーカーの検査方法である請求項9に記載の方法。
- 生体試料が腫瘍、血清、培養細胞または培養上清である請求項9または10に記載の方法。
- 細胞移植に用いる細胞が培養中に形質転換(癌化)することをモニターするための腫瘍マーカーの検査方法である請求項9に記載の方法。
- 低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体。
- 低酸素誘導性転写因子HIF1抑制因子(IPAS)に対する抗体を用いて、生体試料中のIPASの含有を検査することを含む、生体試料に含まれる腫瘍マーカーの検査方法。
- 移植用の細胞の形質転換(癌化)を判定する方法としての請求項14に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010215828A JP2012072063A (ja) | 2010-09-27 | 2010-09-27 | 細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010215828A JP2012072063A (ja) | 2010-09-27 | 2010-09-27 | 細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012072063A true JP2012072063A (ja) | 2012-04-12 |
Family
ID=46168675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010215828A Pending JP2012072063A (ja) | 2010-09-27 | 2010-09-27 | 細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012072063A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015107888A1 (ja) | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 国立大学法人鹿児島大学 | 幹細胞における腫瘍化原因細胞の新たな標識法と治療法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004502416A (ja) * | 2000-07-06 | 2004-01-29 | アンジオジェネティクス・スウェーデン・エイ・ビー | 血管新生および腫瘍進行に関連する抑制性pasドメインタンパク質(ipas)およびスクリーニング法 |
US20050171013A1 (en) * | 2001-11-28 | 2005-08-04 | Yuichi Makino | Regulation of hypoxia-inducible gene expression with antisense inhibitory pas domain protein |
JP2005304497A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-11-04 | Joji Inasawa | 特定の癌関連遺伝子を用いる癌の検出方法及び癌の抑制方法 |
WO2006070804A1 (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-06 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | テロメレース活性阻害方法および阻害剤 |
JP2008500028A (ja) * | 2004-05-06 | 2008-01-10 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 癌マーカーとしてのsenp1 |
JP2008544962A (ja) * | 2005-05-12 | 2008-12-11 | イントロゲン セラピューティックス, インコーポレイテッド | 癌の治療のためのp53ワクチン |
-
2010
- 2010-09-27 JP JP2010215828A patent/JP2012072063A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004502416A (ja) * | 2000-07-06 | 2004-01-29 | アンジオジェネティクス・スウェーデン・エイ・ビー | 血管新生および腫瘍進行に関連する抑制性pasドメインタンパク質(ipas)およびスクリーニング法 |
US20050171013A1 (en) * | 2001-11-28 | 2005-08-04 | Yuichi Makino | Regulation of hypoxia-inducible gene expression with antisense inhibitory pas domain protein |
JP2005304497A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-11-04 | Joji Inasawa | 特定の癌関連遺伝子を用いる癌の検出方法及び癌の抑制方法 |
JP2008500028A (ja) * | 2004-05-06 | 2008-01-10 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 癌マーカーとしてのsenp1 |
WO2006070804A1 (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-06 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | テロメレース活性阻害方法および阻害剤 |
JP2008544962A (ja) * | 2005-05-12 | 2008-12-11 | イントロゲン セラピューティックス, インコーポレイテッド | 癌の治療のためのp53ワクチン |
Non-Patent Citations (5)
Title |
---|
CSNC200900792004; 田中 廣壽 他: '酸素センシングによる生体制御機構' 医学のあゆみ Vol. 201, No. 8, 20020525, p. 517-522, 医歯薬出版株式会社 * |
JPN6014053119; '資料4:今後の検討項目(案)' 第12回 厚生科学審議会科学技術部会ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針の見直しに関する専門委員会 , 20100630 * |
JPN6014053120; 佐々木 編集: 無敵のバイオテクニカルシリーズ 特別編 バイオ実験の進めかた , 19980710, p. 78-81, 90-91, 羊土社 * |
JPN6014053121; 田中 廣壽: 平成15年度 がん研究に係わる特定領域研究(がん特定)研究報告集録 , 20040331, p. 305-307 * |
JPN6014053122; 田中 廣壽 他: '酸素センシングによる生体制御機構' 医学のあゆみ Vol. 201, No. 8, 20020525, p. 517-522, 医歯薬出版株式会社 * |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015107888A1 (ja) | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 国立大学法人鹿児島大学 | 幹細胞における腫瘍化原因細胞の新たな標識法と治療法 |
EP3690055A1 (en) | 2014-01-14 | 2020-08-05 | Kagoshima University | Method for labelling cancerization-causing cell in stem cells |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Staller et al. | Chemokine receptor CXCR4 downregulated by von Hippel–Lindau tumour suppressor pVHL | |
Diebold et al. | Guidelines for the Detection of NADPH Oxidases by Immunoblot and RT-qPCR | |
CN111621567A (zh) | 用于诊断肝癌的标志物及其检测试剂和应用 | |
Kudlova et al. | An efficient, non-invasive approach for in-vivo sampling of hair follicles: design and applications in monitoring DNA damage and aging | |
US8206896B2 (en) | Detection of uterine leiomyosarcoma using LMP2 | |
Nakamura et al. | Progesterone receptor subtypes in vascular smooth muscle cells of human aorta | |
Tutty et al. | Cancer cell culture: the basics and two-dimensional cultures | |
KR101704828B1 (ko) | 체액 내 세포밖 소포체의 단백질 또는 유전자 분석을 통한 염증성 질환 진단 방법 | |
JP2012072063A (ja) | 細胞の造腫瘍性試験方法及び腫瘍マーカー | |
JP5527573B2 (ja) | Mcf7由来細胞 | |
JPWO2019240073A1 (ja) | 定量pcrプローブ | |
RU2451937C2 (ru) | Способ диагностики рака молочной железы по уровню рнк интерлейкинов il-8 и/или il-18 в плазме крови | |
KR101807356B1 (ko) | 뇌암 환자의 생존 기간 예측용 키트와 생존 기간 예측을 위한 정보 제공 방법 | |
CN110820051B (zh) | 一种高灵敏度融合基因检测方法及其应用 | |
KR20140108910A (ko) | 전이성 뇌종양 진단용 마커 | |
WO2010050268A1 (ja) | がん幹細胞分子マーカー | |
Tinahones et al. | VEGF gene expression in adult human thymus fat: a correlative study with hypoxic induced factor and cyclooxigenase-2 | |
KR101365206B1 (ko) | 심장근육병 진단용 마커 Orai1 | |
KR20170124683A (ko) | 담도암 진단용 신규 바이오마커로서의 융합 유전자 및 융합 단백질 | |
JP5316749B2 (ja) | シスプラチン耐性遺伝子診断方法及びシスプラチン治療効果遺伝子診断キット | |
KR101231544B1 (ko) | 각화 이상 피부질환의 진단키트 및 그를 이용하는 진단방법 | |
Kletzel et al. | Expression of Wilms tumor gene in high risk neuroblastoma: complementary marker to tyrosine hydroxylase for detection of minimal residual disease | |
CN111257567B (zh) | 定量分析间充质干细胞膜蛋白的组合物及其方法和应用 | |
CN111239089B (zh) | 无损分析间充质干细胞膜蛋白的方法 | |
KR20190115770A (ko) | 미토콘드리아 dna 기반의 프라이머 세트 및 이를 이용한 세포 치료제의 체내 분포 평가 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141216 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20150121 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150121 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150414 |