JP2012072009A - 窒化物半導体基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下地基板の表面品質を均一にし、窒化物厚膜成長の歩留と品質の向上を実現することができる窒化物半導体基板の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体デバイスのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板の製造方法において、基材1上に窒化物半導体からなる第1の層2が設けられた下地基板10上に金属膜層(若しくは炭化膜層)3を形成し、金属膜層(若しくは炭化膜層)3を窒化した後、表面酸化処理を施し、窒化物半導体からなる第2の層5を成長させ、しかる後、基材1から第2の層5を剥離して窒化物半導体基板40を製造する方法である。
【選択図】図1
【解決手段】半導体デバイスのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板の製造方法において、基材1上に窒化物半導体からなる第1の層2が設けられた下地基板10上に金属膜層(若しくは炭化膜層)3を形成し、金属膜層(若しくは炭化膜層)3を窒化した後、表面酸化処理を施し、窒化物半導体からなる第2の層5を成長させ、しかる後、基材1から第2の層5を剥離して窒化物半導体基板40を製造する方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、紫外から青色の半導体レーザや短波長発光ダイオードなどの半導体デバイスのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板の製造方法に関するものである。
半導体成長用基板として既に世の中に多く普及しているSi(シリコン)基板やGaAs(砒化ガリウム)基板は、主に引き上げ法によって融液からバルク結晶を成長させた大型のインゴットを切り出して作製され、これら基板は転位、欠陥が少なく安定的に生産されている。
一方、窒化物半導体基板は、Si基板やGaAs基板のような成長方法が困難なため、窒化物半導体を成長させるための基板としては、これまで、単結晶サファイア基板やSiC(炭化珪素)基板などが利用されてきた。
しかしながら、サファイア基板は窒化物半導体であるGaN(窒化ガリウム)などとは大きく格子定数が異なるため、サファイア基板上に直接GaNを成長させたのではGaNの単結晶膜を得ることができない。このため、サファイア基板上にまず比較的低温でAlN(窒化アルミニウム)やGaNのバッファ層を成長させ、この低温成長させたバッファ層で格子の歪みを緩和させてからその上にGaNを成長させる方法が考案されている。
この低温成長させた窒化物層をバッファ層として用いることで、GaNの単結晶エピタキシャル成長は可能になったが、この方法でも、やはり基板と結晶の格子定数の大きなずれの悪影響から、成長後のGaNは無数の欠陥を有している。この欠陥は、GaN系レーザ発光ダイオード(LD)や高輝度発光ダイオード(LED)を作製する上で性能と信頼性に大きな障害となることが予想される。
前述のような理由から、基板と結晶の格子のずれが生じないGaN自立基板の出現が切望されている。例えば、HVPE(Hybride Vapor Phase Epitaxy:ハイドライド気相成長)法、超高温高圧法、フラックス法などの種々の方法が試みられている。中でも、HVPE法によるGaN自立基板の開発は最も進んでおり、市場への流通も始まり、窒化物半導体基板は青紫色レーザ発光ダイオードや青色発光ダイオードの高出力化、高効率化の材料として注目されている。
GaN自立基板として最も実用化が進んでいるのが、下地基板上に転位密度を低減したGaN層を厚くエピタキシャル成長させ、このGaN厚膜層を下地基板から剥離してGaN自立基板として用いる方法である。
具体的には、サファイア基板上にGaN層を形成した下地基板上に、剥離のための中間層としてTi膜を形成した後、水素ガスとアンモニアガスとの混合雰囲気で加熱することにより、前記GaN層に空隙(ボイド)を形成すると共にTi膜を微細孔を有するTiN膜とし、このTiN膜上にGaN厚膜層を成長させ、GaN厚膜層をサファイア基板から剥離して、反りが少なく且つ低欠陥のGaN自立基板を作製するボイド形成剥離法という方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
半導体成長において結晶成長の起点となる初期核の成長は膜厚の平坦性、反りなどのスペックや割れ、クラックなどの異常成長につながり、初期核を制御することが求められる。
ところが、ボイド形成剥離法では主にサファイア基板上にGaN層を形成し、その基板をTi蒸着後にアンモニア雰囲気中で高温処理により窒化と共に空隙を設ける処理を施す下地基板を用いているが表面状態、特に大気雰囲気や保存期間に依存する表面酸化の状態にバラツキがあり、ひいては歩留悪化の問題となる。
そこで、本発明の目的は、下地基板の表面品質を均一にし、窒化物厚膜成長の歩留と品質の向上を実現することができる窒化物半導体基板の製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために創案された本発明は、半導体デバイスのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板の製造方法において、基材上に窒化物半導体からなる第1の層が設けられた下地基板上に金属膜層若しくは炭化膜層を形成し、前記金属膜層若しくは前記炭化膜層を窒化した後、表面酸化処理を施し、窒化物半導体からなる第2の層を成長させ、しかる後、前記基材から前記第2の層を剥離して窒化物半導体基板を製造する窒化物半導体基板の製造方法である。
前記表面酸化処理は、UVオゾン法により行うと良い。
前記表面酸化処理は、酸化剤溶液を用いて行っても良い。
本発明によれば、下地基板の表面品質を均一にし、窒化物厚膜成長の歩留と品質の向上を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施の形態に係る窒化物半導体基板の製造方法を説明する工程図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る窒化物半導体基板の製造方法は、基材1上に窒化物半導体からなる第1の層2が設けられた下地基板10を準備する工程(a)と、その下地基板10上に金属膜層(若しくは炭化膜層)3を形成する工程(b)と、金属膜層(若しくは炭化膜層)3を窒化する工程(c)と、表面酸化処理を施す工程(d)と、窒化物半導体からなる第2の層5を成長させる工程(e)と、基材1から第2の層5を剥離する工程(f)とからなる。
以下、各工程(a)〜(f)について順を追って詳述する。なお、ここでは一例として、GaN自立基板を製造する場合を説明する。
先ず、工程(a)で下地基板10を用意する。下地基板10は、窒化物半導体とは異種の材料で形成された異種材料基板(単結晶サファイアC面基板)からなる基材1上に、GaNからなる第1の層2を形成することで得られる。
次いで、工程(b)で下地基板10上にTi膜からなる金属膜層3を形成する。金属膜層3は、例えば、HVPE法を用いて形成する。
その後、工程(c)で金属膜層(若しくは炭化膜層)3を窒化する。この窒化は、金属膜層3を形成した下地基板10を水素ガスとアンモニアガスとの混合雰囲気で加熱して行う。これにより、第1の層2に空隙(ボイド)が形成されてボイド層12となると共に金属膜層3が微細孔を有する網目構造のTiN膜からなる中間層13となる。このボイド層12と中間層13は、基材1と第2の層5との格子の歪みを緩和するためのバッファ層として機能すると共に基材1から第2の層5を剥離させるための機械的強度の低い剥離犠牲層として機能する。
従来は、工程(c)を経た後は第2の層5を形成する工程(e)を実施していたが、中間層13が形成された基材1の表面状態、特に大気雰囲気や保存期間に依存する表面酸化の状態にバラツキがあり、ひいては歩留悪化の問題となっていた。
そこで、本実施の形態においては、工程(c)の後、中間層13が形成された基材1に表面酸化処理を施す工程(d)を経てから工程(e)を実施するようにした。工程(d)における表面酸化処理は、例えば、酸素、オゾン、若しくは過熱水蒸気中による気体的な処理方法により行うのが望ましいが、酸化作用の液体、即ち、酸化剤溶液(過酸化水素水など)を用いることにより液的に行っても良い。この表面酸化処理で中間層13上に表面酸化膜4が形成され、表面品質が均一な表面酸化処理下地基板20が得られる。
例えば、オゾンによる気体的な処理方法を用いて表面酸化処理を行う場合、ボイド形成アニール後の下地基板10をUVオゾン法を用いて、所定時間の表面酸化処理を行う。本発明者が検討した結果、図2に示すように、表面酸化処理時間は30分以上が望ましいことが分かった。なお、UVオゾン法を用いた洗浄は、有機化合物に対しては有効であるが、無機塩類や塵埃に対しては無効のため予備洗浄を行うと良い。
その後、工程(e)で表面酸化処理下地基板20上にGaNからなる第2の層5をエピタキシャル成長させて窒化物半導体積層基板30を得る。
最後に、工程(f)で基材1から第2の層5を剥離すると、窒化物半導体基板40であるGaN自立基板が得られる。
以上説明した窒化物半導体基板の製造方法によれば、第2の層5を形成する前に中間層13が形成された基材1に表面酸化処理を施しているため、表面品質が均一な表面酸化処理下地基板20上に第2の層5を形成することができ、窒化物厚膜成長の歩留と品質の向上を実現することができる。
1 基材
2 第1の層
3 金属膜層若しくは炭化膜層
4 表面酸化膜
5 第2の層
10 下地基板
12 ボイド層
13 中間層
20 表面酸化処理下地基板
30 窒化物半導体積層基板
40 窒化物半導体基板
2 第1の層
3 金属膜層若しくは炭化膜層
4 表面酸化膜
5 第2の層
10 下地基板
12 ボイド層
13 中間層
20 表面酸化処理下地基板
30 窒化物半導体積層基板
40 窒化物半導体基板
Claims (3)
- 半導体デバイスのエピタキシャル成長に用いる窒化物半導体基板の製造方法において、 基材上に窒化物半導体からなる第1の層が設けられた下地基板上に金属膜層若しくは炭化膜層を形成し、前記金属膜層若しくは前記炭化膜層を窒化した後、表面酸化処理を施し、窒化物半導体からなる第2の層を成長させ、しかる後、前記基材から前記第2の層を剥離して窒化物半導体基板を製造することを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
- 前記表面酸化処理は、UVオゾン法により行う請求項1に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
- 前記表面酸化処理は、酸化剤溶液を用いて行う請求項1に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010217418A JP2012072009A (ja) | 2010-09-28 | 2010-09-28 | 窒化物半導体基板の製造方法 |
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Publications (1)
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JP2012072009A true JP2012072009A (ja) | 2012-04-12 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2012072009A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014201493A (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-27 | 古河機械金属株式会社 | 下地基板の製造方法およびiii族窒化物半導体基板の製造方法 |
JP2014201491A (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-27 | 古河機械金属株式会社 | 下地基板の製造方法およびiii族窒化物半導体基板の製造方法 |
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2010
- 2010-09-28 JP JP2010217418A patent/JP2012072009A/ja active Pending
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