JP2012071811A - 電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、エアコンプレッサの作動条件に応じてエアコンプレッサの駆動速度を調節し、駆動力の急激な断続を防止して、エア配管の水分発生防止、衝撃の発生排除、モータとエアコンプレッサの耐久性の向上が可能な電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールを提供する。
【解決手段】本発明に係る電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールは、モータと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動される油圧ポンプと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動されるエアコンプレッサと、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間に備えられ、前記モータの回転を連続可変して前記エアコンプレッサに伝達する変速装置と、を含んで構成されることを特徴とする。
【選択図】図２
【解決手段】本発明に係る電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールは、モータと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動される油圧ポンプと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動されるエアコンプレッサと、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間に備えられ、前記モータの回転を連続可変して前記エアコンプレッサに伝達する変速装置と、を含んで構成されることを特徴とする。
【選択図】図２
Description
本発明は、車両に用いられる電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールに係り、より詳しくは、１つのモータでエアコンプレッサと油圧ポンプを各々の作動条件に合わせて駆動することができる電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールに関する。
図１には、従来の１つのモータ５００を使い、パワーステアリング装置の油圧ポンプ５０２を駆動すると共に空気を圧縮させるエアコンプレッサ５０４を駆動することができる電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールを示す。
油圧ポンプ５０２はモータ５００の回転軸に直接連結されており、エアコンプレッサ５０４はモータ５００にクラッチ５０６とプーリー５０８およびベルト５１０によって連結されている。
モータ５００の回転力はクラッチ５０６によって断続され、ベルト５１０を介してエアコンプレッサ５０４に伝達される構造である。
エアコンプレッサ５０４を駆動する必要がない時には、クラッチ５０６でモータ５００の動力を遮断し、エアコンプレッサ５０４を駆動する必要がある時には、再びクラッチ５０６を作動させてモータ５００の動力をベルト５１０に伝達することによってエアコンプレッサ５０４が作動するようになっている。
油圧ポンプ５０２はモータ５００の回転軸に直接連結されており、エアコンプレッサ５０４はモータ５００にクラッチ５０６とプーリー５０８およびベルト５１０によって連結されている。
モータ５００の回転力はクラッチ５０６によって断続され、ベルト５１０を介してエアコンプレッサ５０４に伝達される構造である。
エアコンプレッサ５０４を駆動する必要がない時には、クラッチ５０６でモータ５００の動力を遮断し、エアコンプレッサ５０４を駆動する必要がある時には、再びクラッチ５０６を作動させてモータ５００の動力をベルト５１０に伝達することによってエアコンプレッサ５０４が作動するようになっている。
しかし、上記構造においては、クラッチ５０６とプーリー５０８がなす変速比が一定に固定されているため、エアコンプレッサ５０４の回転速度を調節することができず、単にオン／オフ状態だけを切り替えることができる。
上記のようにエアコンプレッサ５０４に回転力を伝達する状態がクラッチ５０６によって断続されれば、高速で回転していたモータ５００にエアコンプレッサ５０４が負荷により急激に連結されるか遮断されるため、モータ５００の側面やエアコンプレッサ５０４の側面の全てにおいて衝撃的な回転力の変化による損傷の発生する可能性が大きい。
また、クラッチ５０６によって急激にエアコンプレッサ５０４の回転力が変化する場合、急激な圧力変化によってエアコンプレッサ５０４に連結された配管に水分が発生する問題がある。
上記のようにエアコンプレッサ５０４に回転力を伝達する状態がクラッチ５０６によって断続されれば、高速で回転していたモータ５００にエアコンプレッサ５０４が負荷により急激に連結されるか遮断されるため、モータ５００の側面やエアコンプレッサ５０４の側面の全てにおいて衝撃的な回転力の変化による損傷の発生する可能性が大きい。
また、クラッチ５０６によって急激にエアコンプレッサ５０４の回転力が変化する場合、急激な圧力変化によってエアコンプレッサ５０４に連結された配管に水分が発生する問題がある。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、エアコンプレッサの作動条件に応じてエアコンプレッサを駆動する駆動速度を調節することができるようにし、モータからエアコンプレッサに伝達される駆動力の急激な断続を防止して、エアコンプレッサに連結されるエア配管に水分が発生することを防止することは勿論、衝撃の発生を排除して、モータとエアコンプレッサの耐久性を向上させた電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールを提供することにその目的がある。
上記のような目的を達成するための本発明に係る電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールは、モータと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動される油圧ポンプと、前記モータの回転力の伝達を受けて駆動されるエアコンプレッサと、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間に備えられ、前記モータの回転を連続可変して前記エアコンプレッサに伝達する変速装置と、
を含んで構成されることを特徴とする。
を含んで構成されることを特徴とする。
前記油圧ポンプは、前記モータの回転軸に直結され、前記モータからの回転力の伝達を受けるようになっていることを特徴とする。
前記変速装置は、無段変速機であり、前記無段変速機は、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間にかけられるベルトと、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸のうちの少なくとも１つに備えられ、前記ベルトとの接触半径が可変するように構成された可変プーリーユニットと、を含んで構成されることを特徴とする。
前記可変プーリーユニットは、固定プーリーと、前記固定プーリーに対し回転軸方向に直線移動して相互間の間隔が調節されるようになる可動プーリーと、前記可動プーリーを前記固定プーリーに対し直線移動させるプーリー移動アクチュエータと、を含んで構成されることを特徴とする。
前記固定プーリーは前記モータの回転軸に固定され、前記プーリー移動アクチュエータは前記可動プーリーに連結されるステップモータからなること、を特徴とする。
前記エアコンプレッサには発生させた圧縮空気を送出できるようにエアラインを介してエアタンクが連結され、前記エアタンクの圧力状態が保持され、前記ステップモータを制御するコントローラが備えられること、を特徴とする。
前記エアコンプレッサの回転軸には前記ベルトが巻かれた接触半径が変わらない単純なプーリーが取り付けられ、前記ベルトはＶベルトであること、を特徴とする。
本発明によれば、エアコンプレッサの作動条件に応じてエアコンプレッサの駆動速度が調節でき、モータからエアコンプレッサに伝達される駆動力の急激な断続を防止して、エアコンプレッサに連結されるエア配管に水分が発生することを防止することは勿論、衝撃の発生を排除して、モータとエアコンプレッサの損傷を防止することができる。
図２に示す通り、本発明は、モータ１と、モータ１の回転力の伝達を受けて駆動される油圧ポンプ３と、モータ１の回転力の伝達を受けて駆動されるエアコンプレッサ５と、モータ１の回転軸とエアコンプレッサ５の回転軸との間に備えられ、モータ１の回転を連続可変してエアコンプレッサ５に伝達する変速装置と、を含んで構成される。
変速装置は無段変速機で構成され、モータ１からエアコンプレッサ５を駆動するために回転力が伝達される時、無段変速機によってモータ１とエアコンプレッサ５の速度比を変えている。無段変速機によって一定範囲内でモータ１の回転速度に対しエアコンプレッサ５が異なる回転速度で駆動されることによりエアコンプレッサ５の作用を制御することができ、その制御が柔軟で連続的に変化するようにしたものである。
油圧ポンプ３はモータ１の回転軸に直結され、モータ１からの回転力の伝達を直接受けるように設けられているため、モータ１は基本的には油圧ポンプ３の駆動目標に合うように駆動できる。
油圧ポンプ３はモータ１の回転軸に直結され、モータ１からの回転力の伝達を直接受けるように設けられているため、モータ１は基本的には油圧ポンプ３の駆動目標に合うように駆動できる。
無段変速機は、モータ１の回転軸とエアコンプレッサ５の回転軸との間にかけられるベルト７と、モータ１の回転軸とエアコンプレッサ５の回転軸のうちの少なくとも１つに備えられ、ベルト７との接触半径が可変するように構成される可変プーリーユニット９とを含んで構成される。
可変プーリーユニット９は、固定プーリー１１と、固定プーリー１１に対し回転軸方向に直線移動して相互間の間隔が調節される可動プーリー１３と、可動プーリー１３を固定プーリー１１に対し直線移動させるプーリー移動アクチュエータとを含んで構成されている。固定プーリー１１はモータ１の回転軸に固定され、プーリー移動アクチュエータ１５は可動プーリー１３に連結されるステップモータ１からなっている。
可変プーリーユニット９は、固定プーリー１１と、固定プーリー１１に対し回転軸方向に直線移動して相互間の間隔が調節される可動プーリー１３と、可動プーリー１３を固定プーリー１１に対し直線移動させるプーリー移動アクチュエータとを含んで構成されている。固定プーリー１１はモータ１の回転軸に固定され、プーリー移動アクチュエータ１５は可動プーリー１３に連結されるステップモータ１からなっている。
エアコンプレッサ５には発生させた圧縮空気を送出できるようにエアライン１７を介してエアタンク１９が連結されており、エアタンク１９の圧力状態が保持され、ステップモータ１を制御するコントローラ２１が備えられている。
モータ１の回転軸には無段変速機が取り付けられる一方、エアコンプレッサ５の回転軸には、ベルト７が巻かれた接触半径が変わらない単純なプーリー２３が取り付けられている。ベルト７には、固定プーリー１１と可動プーリー１３との間で移動しても固定プーリー１１および可動プーリー１３の動力を伝達する十分な接触面積が確保できるＶ型断面のＶベルトを適用した。
モータ１の回転軸には無段変速機が取り付けられる一方、エアコンプレッサ５の回転軸には、ベルト７が巻かれた接触半径が変わらない単純なプーリー２３が取り付けられている。ベルト７には、固定プーリー１１と可動プーリー１３との間で移動しても固定プーリー１１および可動プーリー１３の動力を伝達する十分な接触面積が確保できるＶ型断面のＶベルトを適用した。
可動プーリー１３の移動によって変化するベルト７の張力は別にベルト７の周囲に設けられるテンショナーなどで一定レベルに維持されることが好ましい。エアコンプレッサ５にもモータに取り付けられたものと相互補完的に作動する可変プーリーメカニズムを適用すれば、ベルト７の張力を一定に持続的に維持することができる。
上記のように構成された本発明に係る電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュールの作動を図３および図４を参照して説明すれば次の通りである。
エアタンク１９の適正維持圧力が８．５ｂａｒ以上９．５ｂａｒ以下であると仮定する時、エアタンク１９の圧力が８．５ｂａｒ以下になれば、コントローラ２１はこれを検知し、ステップモータ１を駆動して、可動プーリー１３が固定プーリー１１から離隔されるようにする。
可動プーリー１３と固定プーリー１１との間の間隔が広くなると、ベルト７が可動プーリー１３および固定プーリー１１と接触する接触半径は狭くなる。エアコンプレッサの回転軸に取り付けられたプーリー２３における接触半径は一定であるため、その結果、変速比が変化して、エアコンプレッサ５は高速で回転してエアタンク１９の圧力を上昇させる。
エアタンク１９の適正維持圧力が８．５ｂａｒ以上９．５ｂａｒ以下であると仮定する時、エアタンク１９の圧力が８．５ｂａｒ以下になれば、コントローラ２１はこれを検知し、ステップモータ１を駆動して、可動プーリー１３が固定プーリー１１から離隔されるようにする。
可動プーリー１３と固定プーリー１１との間の間隔が広くなると、ベルト７が可動プーリー１３および固定プーリー１１と接触する接触半径は狭くなる。エアコンプレッサの回転軸に取り付けられたプーリー２３における接触半径は一定であるため、その結果、変速比が変化して、エアコンプレッサ５は高速で回転してエアタンク１９の圧力を上昇させる。
このとき、エアタンク１９の圧力を上昇させる傾きは可動プーリー１３の変位に比例し、可動プーリー１３を大きく移動させて迅速にエアタンク１９の圧力を上昇させて、図４に示すように従来の単純なクラッチ方式より速い圧力上昇をもたらすことができる。
前記のような作用によってエアタンク１９の圧力が９．５ｂａｒ以上になれば、コントローラ２１はステップモータ１を駆動し、可動プーリー１３が固定プーリー１１に向かって移動し始める。
これにより、モータ１からエアコンプレッサ５に達する動力の変速比が変化して、エアコンプレッサ５は相対的に低速で回転し始める。
前記のような作用によってエアタンク１９の圧力が９．５ｂａｒ以上になれば、コントローラ２１はステップモータ１を駆動し、可動プーリー１３が固定プーリー１１に向かって移動し始める。
これにより、モータ１からエアコンプレッサ５に達する動力の変速比が変化して、エアコンプレッサ５は相対的に低速で回転し始める。
このとき、エアタンク１９における圧力降下は図４に示すように徐々に起こり、従来のようにエアコンプレッサに伝達される動力を突然完全に遮断する場合に比べて水分の凝結現象が顕著に減り、モータ１やエアコンプレッサ５の衝撃を防止できる。さらに、コントローラ２１は可動プーリー１３が徐々に固定プーリー１１に向かって移動することにより、エアタンク１９の圧力降下が非常に徐々に起こるようにして、可動プーリー１３の頻繁な操作を防止することもできる。
上記のような制御が図４に例示したように繰り返し起こってエアタンク１９に一定レベルの圧力が確保され、従来のクラッチ断続回数より可動プーリー１３を移動させる回数そのものを大幅に減らすことができる。動力が完全に切れたり連結されたりする状況がないため、モータ１とエアコンプレッサ５に衝撃が加えられず、その耐久性が向上する効果を得ることができる。
１ ・・・モータ
３ ・・・油圧ポンプ
５ ・・・エアコンプレッサ
７ ・・・ベルト
９ ・・・可変プーリーユニット
１１ ・・・固定プーリー
１３ ・・・可動プーリー
１５ ・・・プーリー移動アクチュエータ
１７ ・・・エアライン
１９ ・・・エアタンク
２１ ・・・コントローラ
２３ ・・・プーリー
３ ・・・油圧ポンプ
５ ・・・エアコンプレッサ
７ ・・・ベルト
９ ・・・可変プーリーユニット
１１ ・・・固定プーリー
１３ ・・・可動プーリー
１５ ・・・プーリー移動アクチュエータ
１７ ・・・エアライン
１９ ・・・エアタンク
２１ ・・・コントローラ
２３ ・・・プーリー
Claims (8)
- モータと、
前記モータの回転力の伝達を受けて駆動される油圧ポンプと、
前記モータの回転力の伝達を受けて駆動されるエアコンプレッサと、
前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間に備えられ、前記モータの回転を連続可変して前記エアコンプレッサに伝達する変速装置と、
を含んで構成されることを特徴とする電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。 - 前記油圧ポンプは、前記モータの回転軸に直結され、前記モータからの回転力の伝達を受けるようになっていることを特徴とする請求項１に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。
- 前記変速装置は、無段変速機であることを特徴とする請求項２に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。
- 前記無段変速機は、前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸との間にかけられるベルトと、
前記モータの回転軸と前記エアコンプレッサの回転軸のうちの少なくとも１つに備えられ、前記ベルトとの接触半径が可変するように構成された可変プーリーユニットと、
を含んで構成されることを特徴とする請求項３に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。 - 前記可変プーリーユニットは、
固定プーリーと、前記固定プーリーに対し回転軸方向に直線移動して相互間の間隔が調節されるようになる可動プーリーと、前記可動プーリーを前記固定プーリーに対し直線移動させるプーリー移動アクチュエータと、
を含んで構成されることを特徴とする請求項４に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。 - 前記固定プーリーは前記モータの回転軸に固定され、
前記プーリー移動アクチュエータは前記可動プーリーに連結されるステップモータからなること、
を特徴とする請求項５に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。 - 前記エアコンプレッサには発生させた圧縮空気を送出できるようにエアラインを介してエアタンクが連結され、
前記エアタンクの圧力状態が保持され、前記ステップモータを制御するコントローラが備えられること、
を特徴とする請求項６に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。 - 前記エアコンプレッサの回転軸には前記ベルトが巻かれた接触半径が変わらない単純なプーリーが取り付けられ、
前記ベルトはＶベルトであること、
を特徴とする請求項７に記載の電動式エアコンプレッサと油圧ポンプモジュール。
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