JP2012071693A - ハイブリッド車両の駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばEV走行やシリーズHV走行からパラレルHV走行への走行モードの切り替えに要する切替時間を短縮する。
【解決手段】ハイブリッド車両の駆動制御装置は、ハイブリッド車両の走行モードを、第2回転電機(MG2)のみから駆動軸(OUT)に駆動力を出力する第1走行モード(EV走行、シリーズHV走行)から内燃機関(20)及び第2回転電機から駆動軸に駆動力を出力する第2走行モード(パラレルHV走行)に切り替える際、クラッチ(CR)を滑らせながら係合状態にすると共に、駆動軸に出力される駆動力の変動が小さくなるように、第2回転電機を制御する制御手段(100)を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハイブリッド車両の駆動制御装置の技術分野に関する。
内燃機関(エンジン)に加えて、発電機として主に機能する第1回転電機と、駆動輪に連結された駆動軸に動力を供給する電動機として主に機能する第2回転電機と、内燃機関の出力トルクを第1回転電機側と駆動軸及び第2回転電機側とに分配する動力分配機構を備えるハイブリッド車両が知られている(例えば特許文献1参照)。
例えば特許文献1には、動力分配機構と第2回転電機との間に設けられたクラッチの状態を制御することにより、走行モードを切り替え可能なハイブリッド車両において、走行モードをシリーズハイブリッド走行(以下、適宜「シリーズHV走行」と称する)からパラレルハイブリッド走行(以下、適宜「パラレルHV走行」と称する)に切り替える場合、クラッチの滑りや摩耗等を低減するために、クラッチの動力分配機構側の回転数がクラッチの第2回転電機側の回転数に同期する(即ち、一致する)ように第1回転電機の回転数を調整した後に、クラッチを係合させる技術が開示されている。
特開平9−46821号公報
しかしながら、前述した特許文献1に開示された技術によれば、第1回転電機の回転数を調整することによってクラッチの動力分配機構側の回転数を第2回転電機側の回転数に同期させるので、走行モードの切り替えに要する切替時間が増大してしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば前述した問題点に鑑みなされたものであり、例えばEV(electric vehicle)走行やシリーズHV走行からパラレルHV走行への走行モードの切り替えに要する切替時間を短縮することが可能なハイブリッド車両の駆動制御装置を提供することを課題とする。
本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御装置は上記課題を解決するために、内燃機関と、第1及び第2回転電機と、前記内燃機関に連結された第1回転要素、前記第1回転電機に連結された第2回転要素、及び前記第2回転電機と駆動軸とにクラッチを介して連結された第3回転要素を含む相互に差動回転可能な複数の回転要素を有する動力分割機構とを備えたハイブリッド車両に搭載され、前記ハイブリッド車両の走行モードを、前記第2回転電機のみから前記駆動軸に駆動力を出力する第1走行モードから前記内燃機関及び前記第2回転電機から前記駆動軸に駆動力を出力する第2走行モードに切り替える際、前記クラッチを滑らせながら係合状態にすると共に、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が小さくなるように、前記第2回転電機を制御する制御手段を備える。
本発明に係るハイブリッド車両は、駆動輪に連結された駆動軸に対して駆動力を出力可能な駆動力源として、内燃機関(エンジン)と、それぞれ例えばモータジェネレータ等で構成される第1及び第2回転電機とを備えている。更に、本発明に係るハイブリッド車両は、例えば遊星歯車機構で構成される動力分割機構を備え、例えばEV走行、シリーズHV走行等である第1走行モードと例えばパラレルHV走行等である第2走行モードとの間で走行モードを切り替え可能に構成されている。第1走行モードは、内燃機関、第1及び第2回転電機のうち第2回転電機のみから駆動軸に駆動力を出力する走行モードである。第1走行モードでは、動力分割機構の第3回転要素(例えばリングキヤ)と駆動軸との間に設けられた例えば湿式多板クラッチ等であるクラッチが解放状態にされ、駆動軸と例えば減速機構を介して連結された第2回転電機のみから駆動軸に駆動力が出力される。第1走行モードの一例であるEV走行は、内燃機関が停止された状態で、第2回転電機のみから駆動軸に駆動力が出力される走行モードである。第1走行モードの他の例であるシリーズHV走行は、内燃機関が動作した状態で、第2回転電機のみから駆動軸に駆動力が出力される走行モードである。シリーズHV走行では、内燃機関の動力が第1回転電機により全て電力に変換される。第2走行モードは、内燃機関、第1及び第2回転電機のうち内燃機関及び第2回転電機から駆動軸に駆動力を出力する走行モードである。第2走行モードでは、動力分割機構の第3回転要素と駆動軸との間に設けられたクラッチが結合状態にされると共に内燃機関が動作することにより、内燃機関から出力される機械的な動力の少なくとも一部が動力分割機構及びクラッチを介して駆動軸に駆動力として出力され、且つ、第2回転電機からも駆動軸に駆動力が出力される。
尚、クラッチが結合状態になることで、動力分割機構の第3回転要素と駆動軸とが連結され、クラッチが解放状態になることで、動力分割機構の第3回転要素と駆動軸とが切り離される。
本発明では特に、制御手段は、走行モードを、例えばEV走行、シリーズHV走行等である第1走行モードから例えばパラレルHV走行等である第2走行モードに切り替える際、クラッチを滑らせながら係合状態にすると共に、駆動軸に出力される駆動力の変動が小さくなるように、第2回転電機を制御する。
即ち、制御手段は、走行モードを第1走行モードから第2走行モードに切り替える際、クラッチを滑らせることにより、クラッチの動力分割機構側の回転数をクラッチの駆動軸側の回転数に殆ど或いは実践上は完全に一致させた後に、クラッチを係合状態にする。尚、本発明に係る「クラッチを滑らせながら係合状態にする」とは、クラッチを滑らせた後に(即ち、クラッチを滑り状態にした後に)、クラッチを完全に係合させること、つまり、解放状態であったクラッチを滑り状態にした後に係合状態にすることを意味する。よって、例えば、第1回転電機の回転数によってクラッチの動力分割機構側の回転数をクラッチの駆動軸側の回転数に同期させる場合と比較して、走行モードを第1走行モードから第2走行モードに切り替えるために要する切替時間を短縮することができる。更に、本発明によれば、クラッチの動力分割機構側の回転数をクラッチの駆動軸側の回転数に同期させるための第1回転電機の回転が不要であるので、第1回転電機で消費される消費電力を低減することもできる。
ここで仮に、何らの対策も施さなければ、解放状態であったクラッチが係合状態になると、例えば第1回転電機の慣性に応じたトルクや内燃機関の出力トルクに応じたトルクが駆動軸に発生することにより、駆動軸に出力される駆動力が変動し、ハイブリッド車両の走行能力が低下してしまうおそれがある。
しかるに、本発明では特に、制御手段は、走行モードを第1走行モードから第2走行モードに切り替える際、駆動軸に出力される駆動力の変動が小さくなるように、第2回転電機を制御する。よって、解放状態であったクラッチを係合状態にするのに伴って生じ得る駆動力の変動によってハイブリッド車両の走行能力が低下してしまうことを抑制或いは防止できる。
以上説明したように、本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御装置によれば、例えばEV走行やシリーズHV走行等の第1走行モードから例えばパラレルHV走行等の第2走行モードへの走行モードの切り替えに要する切替時間を短縮することができる。
本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御装置の一態様では、前記制御手段は、前記クラッチの前記駆動軸側の回転数が、前記内燃機関を始動可能な始動回転数よりも高い場合には、前記第1回転電機の回転数が維持されるように、前記第1回転電機を制御し、前記クラッチの前記駆動軸側の回転数が、前記始動回転数よりも低い場合には、前記内燃機関の回転数が前記始動回転数よりも高くなるように、前記第1回転電機を制御する。
この態様によれば、例えば走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、内燃機関を確実に始動させることができる。
本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御装置の他の態様では、前記制御手段は、前記クラッチの前記駆動軸側の回転数と前記動力分割機構側の回転数との回転数差が所定の基準値よりも大きい場合には、前記動力分割機構側の回転数が前記駆動軸側の回転数に近づくように、前記第1回転電機を制御する。
この態様によれば、クラッチを滑らせることによるクラッチの摩耗を低減できる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
第1実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成図である。 第1実施形態に係るハイブリッド駆動装置の概略構成図である。 第1実施形態における、走行モードをEV走行又はシリーズHVからパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。 走行モードがEV走行である場合の動作状態の一例を示す共線図である。 第1実施形態における、走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。 走行モードがシリーズHV走行である場合の動作状態の一例を示す共線図である。 第1実施形態における、走行モードがシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。 第2実施形態における、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における、高車速時に走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。 第2実施形態における、低車速時に走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。 第3実施形態における、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態における、車速が所定の閾値V3よりも高い場合の、走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
先ず、本発明に係るハイブリッド車両の駆動制御装置が適用された本実施形態に係るハイブリッド車両の全体構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るハイブリッド車両の構成を示す概略構成図である。
図1において、本実施形態に係るハイブリッド車両1は、ECU(Electronic Controlled Unit)100、ハイブリッド駆動装置10、PCU(Power Control Unit)11、バッテリ12、アクセル開度センサ13及び車速センサ14を備えている。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備え、ハイブリッド車両1の各部の動作を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「制御手段」の一例として機能する。ECU100は、例えばROM等に格納された制御プログラムに従って、ハイブリッド車両1における各種制御を実行可能に構成されている。
ハイブリッド駆動装置10は、ハイブリッド車両1の車軸たる左車軸SFL(左前輪FLに対応)及び右車軸SFR(右前輪FRに対応)に駆動力としての駆動トルクを供給することによりハイブリッド車両1を駆動する駆動装置である。ハイブリッド駆動装置10の詳細な構成については図2を参照して後述する。
PCU11は、不図示のインバータを含み、バッテリ12と後述する各モータジェネレータとの間の電力の入出力を、或いはバッテリ12を介さない各モータジェネレータ相互間の電力の入出力を制御する制御ユニットである。具体的には、PCU11は、バッテリ12から取り出した直流電力を交流電力に変換して各モータジェネレータに供給すると共に、各モータジェネレータによって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ12に供給する。PCU11は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100によってその動作が制御される。
バッテリ12は、複数の単位電池セルを直列接続した構成を有し、各モータジェネレータを力行するための電力に係る電力供給源として機能する電池ユニットである。
アクセル開度センサ13は、ハイブリッド車両1の図示せぬアクセルペダルの操作量たるアクセル開度Taを検出することが可能に構成されたセンサである。アクセル開度センサ13は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたアクセル開度Taは、ECU100によって一定又は不定の周期で参照される。
車速センサ14は、ハイブリッド車両1の車速Vを検出するセンサである。車速センサ14は、ECU100と電気的に接続されており、検出された車速Vは、ECU100によって一定又は不定の周期で参照される。
次に、図2を参照して、ハイブリッド駆動装置10の詳細な構成について説明する。
図2は、ハイブリッド駆動装置10の概略構成図である。尚、図2において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
図2において、ハイブリッド駆動装置10は、エンジン20、動力分割機構30、モータジェネレータMG1、モータジェネレータMG2、入力軸40、クラッチCR、ブレーキBR、減速機構60及びオイルポンプ70を備えている。
エンジン20は、本発明に係る「内燃機関」の一例であり、ハイブリッド車両1の主たる動力源として機能する。エンジン20の出力動力たるエンジントルクTeは、不図示のクランク軸を介してハイブリッド駆動装置10の入力軸40に連結されている。
モータジェネレータMG1は、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを備えた、本発明に係る「第1回転電機」の一例たる電動発電機である。
モータジェネレータMG2は、モータジェネレータMG1よりも体格の大きい本発明に係る「第2回転電機」の一例たる電動発電機であり、モータジェネレータMG1と同様に、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを備えている。モータジェネレータMG2は、モータジェネレータMG1及びエンジン20と異なり、ハイブリッド車両1の駆動軸OUTに対し、その出力トルク(以下、適宜「MG2トルクTmg2」と称する)を作用させることが可能である。従って、モータジェネレータMG2は、駆動軸OUTにトルクを付加してハイブリッド車両1の走行をアシストすることも、駆動軸OUTからのトルクの入力により電力回生を行うことも可能である。MG2トルクTmg2は、モータジェネレータMG1の入出力トルク(以下、適宜「MG1トルクTmg1」と称する)と共に、PCU11を介してECU100により制御される。
尚、モータジェネレータMG1及びMG2は、同期電動発電機として機能し、例えば外周面に複数個の永久磁石を有するロータと、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータとを備えている。
動力分割機構30は、本発明に係る「動力分割機構」の一例たる複合型遊星歯車機構である。動力分割機構30は、中心部に設けられた、本発明に係る「第1回転要素」の一例たるサンギヤS1と、サンギヤS1の外周に同心円状に設けられた本発明に係る「第2回転要素」の一例たるリングギヤR1と、サンギヤS1とリングギヤR1との間に配置されてサンギヤS1の外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギヤP1と、これら各ピニオンギヤP1の回転軸(ピニオンシャフト)を軸支する本発明に係る「第3回転要素」の一例たるキャリアC1とを備えている。また、ピニオンギヤP1と、ピニオンシャフトとの間には、図示しないピニオンニードルベアリングが設けられている。
ここで、サンギヤS1は、モータジェネレータMG1のロータに、その回転軸を共有する形で連結されており、その回転数はモータジェネレータMG1の回転数(以下、適宜「MG1回転数Nmg1」と称する)と等価である。リングギヤR1は、例えば湿式多板クラッチ等であるクラッチCRを介して減速機構60に連結されている。また、リングギヤR1の回転数は、クラッチCRが結合状態の場合、駆動軸OUTの回転数(以下、適宜「出力回転数Nout」と称する)と等価である。更に、リングギヤR1は、ブレーキBRと接続する。そして、リングギヤR1は、ブレーキBRが締結状態の場合、その回転が制止されて固定される。キャリアC1は、エンジン20のクランク軸に連結された入力軸40と連結されており、その回転数は、エンジン20の回転数(以下、適宜「エンジン回転数Ne」と称する)と等価である。
動力分割機構30は、前述した構成の下で、エンジン20から入力軸40に供給されるエンジントルクTeを、キャリアC1によってサンギヤS1及びリングギヤR1に所定の比率、具体的には各ギヤ相互間のギヤ比に応じた比率で分配する。即ち、動力分割機構30は、エンジン20の動力を2系統に分割する。
減速機構60は、モータジェネレータMG2のロータと連結すると共に、クラッチCRを介してリングギヤR1と連結する。そして、減速機構60は、駆動軸OUTの回転を、減速機構60を構成する各ギヤのギヤ比に応じて定まる減速比に応じて減速された形でモータジェネレータMG2に伝達する。よって、モータジェネレータMG2の回転数(以下、適宜「MG2回転数Nmg2」と称する)は、車速Vに応じて一義的に定まる。また、減速機構60は、車軸と一義的な回転状態を呈する駆動軸OUTと、この駆動軸OUTに連結された減速ギヤと、デファレンシャルとを含んでいる。そして、各車軸の回転数は、減速機構60により所定のギヤ比に従って減速された状態で駆動軸OUTに伝達される。
オイルポンプ70は、ハイブリッド駆動装置10の各部に潤滑油を供給する。オイルポンプ70は、入力軸40にて伝達された動力にて駆動される。
尚、本発明に係る「動力分割機構」に係る実施形態上の構成は、動力分割機構30のものに限定されない。例えば、本発明に係る動力分割機構は、複数の遊星歯車機構が組み合わされた複合型遊星歯車機構であってもよい。
次に、ECU100が実行する、ハイブリッド車両1の走行モードを切り替えるモード切替制御について説明する。尚、以後では、モータジェネレータMG1とモータジェネレータMG2とを特に区別しない場合、これらを「モータジェネレータ」と総称する。
ECU100は、エンジン20及びモータジェネレータに加えてブレーキBR及びクラッチCRのそれぞれの状態を制御することで、ハイブリッド車両1の走行モードを「EV走行」、「パラレルHV走行」及び「シリーズHV走行」間で切り替えるモード切替制御を実行する。
EV走行は、本発明に係る「第1走行モード」の一例であり、エンジン20が停止された状態で、モータジェネレータMG2のみから駆動軸OUTに駆動力を出力する走行モードである。EV走行では、ECU100は、ブレーキBRを解放状態とすると共にクラッチCRを解放状態とし、エンジン20及びモータジェネレータMG1を停止状態として、モータジェネレータMG2のみから駆動軸OUTに駆動力を出力させる。尚、このようにEV走行では、クラッチCRが解放状態であり、駆動軸OUTは、動力分割機構30と切り離されている。即ち、EV走行では、駆動軸OUTと動力分割機構30との動力伝達が遮断されている。
パラレルHV走行は、本発明に係る「第2走行モード」の一例であり、エンジン20及びモータジェネレータMG2から駆動軸OUTに駆動力を出力する走行モードである。パラレルHV走行では、ECU100は、ブレーキBRを解放状態とすると共にクラッチCRを結合状態とし、エンジン20及びモータジェネレータMG2から駆動軸OUTに駆動力を出力させる。尚、このようにパラレルHV走行では、クラッチCRが結合状態であり、駆動軸OUTは、動力分割機構30を介してエンジン20のクランク軸と連結されている。パラレルHV走行では、エンジン20からの動力は、動力分割機構30によって2つに分割され、一方の動力は機械的な動力のまま駆動軸OUTに出力されると共に、残余の動力はモータジェネレータMG1により電力に変換される。
シリーズHV走行は、本発明に係る「第1走行モード」の他の例であり、エンジン20の動力をモータジェネレータMG1により全て電力に変換する走行モードである。シリーズHV走行では、ECU100は、ブレーキBRを締結状態にすると共にクラッチCRを解放状態にし、エンジン20を動作させる。これにより、モータジェネレータMG1は、エンジン20の動力に基づいて発電する。シリーズHV走行では、エンジン20が動作した状態で、モータジェネレータMG2のみから駆動軸OUTに駆動力が出力される。
次に、モード切替制御のうち、走行モードをEV走行又はシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御について、図3から図7を参照して説明する。
図3は、走行モードをEV走行又はシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。
図3において、ハイブリッド車両1の走行モードがEV走行又はシリーズHV走行である場合、バッテリ12のSOC(State Of Charge:充電状態)のレベルが所定の閾値よりも小さい、又は、要求駆動力が所定の閾値よりも大きいか否かがECU100によって判定される(ステップS110)。尚、要求駆動力は、駆動軸OUTに出力されるべき駆動力(即ち、駆動トルク)であり、アクセル開度センサ13によって検出されるアクセル開度Taに応じてECU100によって設定される。
バッテリ12のSOCのレベルが所定の閾値よりも小さくない(即ち、バッテリ12のSOCのレベルが所定の閾値以上である)、且つ、要求駆動力が所定の閾値よりも大きくない(即ち、要求駆動力が所定の閾値以下である)と判定された場合には(ステップS110:No)、ハイブリッド車両1の走行モードはEV走行又はシリーズHV走行のまま維持され、その後、再びステップS110に係る処理が行われる。
バッテリ12のSOCのレベルが所定の閾値よりも小さい、又は、要求駆動力が所定の閾値よりも大きいと判定された場合には(ステップS110:Yes)、ハイブリッド車両1の走行モードはEV走行又はシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替えられる(ステップS120からステップS150)。
即ち、この場合には(ステップS110:Yes)、先ず、ECU100は、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする(ステップS120)。即ち、ECU100は、クラッチCRを滑らせた後に(即ち、クラッチCRを滑り状態にした後に)、クラッチCRを完全に係合させる。つまり、ECU100は、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にした後に係合状態にする。
ここで、ステップS120に係る処理について、図4から図7を参照して詳細に説明する。
図4は、走行モードがEV走行である場合の動作状態の一例を示す共線図である。尚、図4では、縦軸は回転数を表わし、横軸は、左から順に、サンギヤS1(一義的に、モータジェネレータMG1)、キャリアC1(一義的に、エンジン20)、クラッチCRのリングギヤR1側(一義的に、リングギヤR1)、クラッチCRの駆動軸OUT側(一義的に、駆動軸OUT)及びモータジェネレータMG2を表わしている。この点に関しては、図5から図7、図9、図10及び図12についても同様である。
図4において、前述したように、EV走行では、ブレーキBRが解放状態とされると共にクラッチCRが解放状態とされ、エンジン20及びモータジェネレータMG1が停止状態とされる。よって、エンジン20及びモータジェネレータMG1のいずれの回転数もゼロであり、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数もゼロである。この際、モータジェネレータMG2が回転し、MG2トルクTmg2が駆動軸OUTに作用することにより、駆動軸OUT及びクラッチCRの駆動軸OUT側がモータジェネレータMG2の回転数に応じた回転数で回転する。
図5は、走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
図5において、走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際には、先ず、前述したように、ECU100は、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする(ステップS120)。より具体的には、ECU100は、クラッチCRを滑らせる(即ち、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にする)ことにより、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数を駆動軸OUT側の回転数に殆ど或いは完全に一致させた後に、クラッチCRを係合状態にする。言い換えれば、ECU100は、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にすることにより、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数を、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数付近まで増大させた後に、クラッチCRを係合状態にする。
よって、例えば、モータジェネレータMG1の回転数を制御することによってクラッチCRのリングギヤR1側の回転数をクラッチCRの駆動軸OUT側の回転数に同期させる場合と比較して、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替えるために要する切替時間を短縮することができる。更に、本実施形態によれば、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数をクラッチCRの駆動軸OUT側の回転数に同期させるためのモータジェネレータMG1の回転が不要であるので、モータジェネレータMG1で消費される消費電力を低減することもできる。
尚、クラッチCRが係合状態にされた後、エンジン20が始動されることにより、EV走行からパラレルHV走行への走行モードの切り替えが完了する。
図6は、走行モードがシリーズHV走行である場合の動作状態の一例を示す共線図である。
図6において、前述したように、シリーズHV走行では、ブレーキBRが締結状態とされると共にクラッチCRが解放状態とされ、エンジン20の動力に基づいてモータジェネレータMG1が発電する。よって、モータジェネレータMG1は、エンジン20の回転数に応じた回転数で回転する。この際、ブレーキBRが締結状態とされ、リングギヤR1の回転が制止され固定されるので、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数はゼロである。他方、モータジェネレータMG2が回転することにより、クラッチCRの駆動軸OUT側がモータジェネレータMG2の回転数に応じた回転数で回転する。
図7は、走行モードがシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
図7において、走行モードがシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際には、前述した走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際と同様に、ECU100は、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする(ステップS120)。より具体的には、ECU100は、クラッチCRを滑らせることにより、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数を駆動軸OUT側の回転数に殆ど或いは完全に一致させた後に、クラッチCRを係合状態にする。
よって、例えば、モータジェネレータMG1の回転数を制御することによってクラッチCRのリングギヤR1側の回転数をクラッチCRの駆動軸OUT側の回転数に同期させる場合と比較して、走行モードをシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替えるために要する切替時間を短縮することができる。
図3において、ステップS120に係る処理が行われた後、現在の走行モードがEV走行であるか否かがECU100によって判定される(ステップS130)。
現在の走行モードがEV走行であると判定された場合には(ステップS130:Yes)、モータジェネレータMG1の慣性(イナーシャ)に基づくMG2トルクTmg2の補正がECU100によって行われる(ステップS140)。即ち、この場合には(ステップS130:Yes)、ECU100は、駆動軸OUTに出力される駆動力の変動が小さくなるように、モータジェネレータMG1の慣性に基づいてMG2トルクTmg2を補正する。
ここで、モータジェネレータMG1の慣性に基づくMG2トルクTmg2の補正について、図5を参照して説明する。
図5において、仮に何らの対策も施さなければ、解放状態であったクラッチCRが係合状態にされると、モータジェネレータMG1の慣性に応じたトルクTfmg1が駆動軸OUTに発生することにより、駆動軸OUTに出力される駆動力が変動してしまうおそれがある。
しかるに、本実施形態では特に、このようなトルクTfmg1に起因する、駆動軸OUTに出力される駆動力の変動を小さくするように、モータジェネレータMG1の慣性に基づいてMG2トルクTmg2を補正する。
よって、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替える際、解放状態であったクラッチCRを係合状態にするのに伴って生じ得る駆動力の変動によってハイブリッド車両1の走行能力が低下してしまうことを抑制或いは防止できる。
図3において、現在の走行モードがEV走行でない(即ち、現在の走行モードがシリーズHV走行である)と判定された場合には(ステップS130:No)、エンジントルクに基づくMG2トルクTmg2の補正がECU100によって行われる(ステップS150)。即ち、この場合には(ステップS130:No)、ECU100は、駆動軸OUTに出力される駆動力の変動が小さくなるように、エンジン20の出力トルクに基づいてMG2トルクTmg2を補正する。
ここで、エンジントルクに基づくMG2トルクTmg2の補正について、図7を参照して説明する。
図7において、仮に何らの対策も施さなければ、解放状態であったクラッチCRが係合状態にされると、エンジン20の出力トルクに応じたトルクTfeが駆動軸OUTに発生することにより、駆動軸OUTに出力される駆動力が変動してしまうおそれがある。
しかるに、本実施形態では特に、このようなトルクTfeに起因する、駆動軸OUTに出力される駆動力の変動を小さくするように、エンジン20の出力トルクに基づいてMG2トルクTmg2を補正する。
よって、走行モードをシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替える際、解放状態であったクラッチCRを係合状態にするのに伴って生じ得る駆動力の変動によってハイブリッド車両1の走行能力が低下してしまうことを抑制或いは防止できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、EV走行又はシリーズHV走行からパラレルHV走行への走行モードの切り替えに要する切替時間を短縮することができる。更に、走行モードをEV走行又はシリーズHV走行からパラレルHV走行に切り替える際、解放状態であったクラッチCRを係合状態にするのに伴って生じ得る駆動力の変動によってハイブリッド車両1の走行能力が低下してしまうことを抑制或いは防止できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について、図8から図10を参照して説明する。
本実施形態に係るハイブリッド車両は、ECU100が、走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、車速に応じてモータジェネレータMG1を制御する点で、前述した第1実施形態に係るハイブリッド車両1と異なり、その他の点については、前述した第1実施形態に係るハイブリッド車両1と概ね同様に構成されている。
図8は、本実施形態における、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。
図8において、走行モードがEV走行である場合、走行モードのパラレルHV走行への切替要求があるか否かがECU100によって判定される(ステップS210)。
切替要求がないと判定された場合には(ステップS210:No)、走行モードはEV走行のまま維持され、その後、再びステップS210に係る処理が行われる。
切替要求があると判定された場合には(ステップS210:Yes)、走行モードはEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる(ステップS220からステップS250)。
即ち、この場合には(ステップS210:Yes)、先ず、車速が所定の閾値V2よりも高いか否かがECU100によって判定される(ステップS220)。即ち、車速センサ14によって検出される車速Vが所定の閾値V2よりも高いか否かがECU100によって判定される。ここで、所定の閾値V2は、クラッチCRが係合状態であると共にモータジェネレータMG1の回転数がゼロである場合において、モータジェネレータMG1の回転数とクラッチCRのリングギヤR1側の回転数とで一義的に定まるエンジン20の回転数が、エンジン20を始動可能なエンジン始動可能回転数に一致する車速として予め設定される。言い換えれば、所定の閾値V2は、クラッチCRが結合状態とされた場合(即ち、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数と駆動軸OUT側の回転数とが一致する場合)において、モータジェネレータMG1の回転数がゼロであり、エンジン20の回転数がエンジン始動回転数であるときの、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数に応じた車速として予め設定される。よって、クラッチCRが係合状態である場合において、モータジェネレータMG1の回転数がゼロであり、車速が所定の閾値V2よりも大きいときには、エンジン20の回転数は、エンジン始動可能回転数よりも大きい。また、クラッチCRが係合状態である場合において、モータジェネレータMG1の回転数がゼロであり、車速が所定の閾値V2よりも小さいときには、エンジン20の回転数は、エンジン始動可能回転数よりも小さい。
車速が所定の閾値V2よりも高い(即ち、高車速である)と判定された場合には(ステップS220:Yes)、ECU100は、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、モータジェネレータMG1の回転数が維持されるように、モータジェネレータMG1を制御する(ステップS230)。
ここで、ステップS230に係る処理について、図9を参照して詳細に説明する。
図9は、高車速時に走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
図9において、車速が所定の閾値V2よりも高い高車速時には、ECU100は、前述したように、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、モータジェネレータMG1の回転数が維持されるように、モータジェネレータMG1を制御する(ステップS230)。即ち、高車速時には、ECU100は、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にすることにより、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数を、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数まで増大させた後に、クラッチCRを係合状態にすると共に、モータジェネレータMG1の回転数がゼロのまま維持されるように、モータジェネレータMG1を制御する。よって、クラッチCRを係合状態にした時点でのエンジン20の回転数をエンジン始動可能回転数よりも確実に大きくすることができる。従って、エンジン20を確実に始動させることができ、EV走行からパラレルHV走行へ走行モードをより速やかに切り替えることが可能となる。
図8において、ステップS230に係る処理が行われた後、ECU100は、エンジン20を始動させる(ステップS250)。即ち、ECU100は、モータジェネレータMG1の回転数をゼロのまま維持しつつ、クラッチCRを滑らせながら係合状態にした(ステップS230)後、エンジン20の点火を行う、つまり、エンジン20内の燃料に着火する。これにより、EV走行からパラレルHV走行への走行モードの切り替えが完了する。
車速が所定の閾値V2よりも低い(即ち、低車速である)と判定された場合には(ステップS320:No)、ECU100は、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、エンジン20の回転数がエンジン始動可能回転数よりも高くなるように、モータジェネレータMG1を制御する(ステップS240)。
ここで、ステップS240に係る処理について、図10を参照して詳細に説明する。
図10は、低車速時に走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
図10において、車速が所定の閾値よりも低い低車速時には、ECU100は、前述したように、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、エンジン20の回転数がエンジン始動可能回転数よりも高くなるように、モータジェネレータMG1を制御する(ステップS240)。即ち、低車速時には、ECU100は、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にすることにより、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数を、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数まで増大させた後に、クラッチCRを係合状態にすると共に、エンジン20の回転数がエンジン始動可能回転数よりも高くなるように、モータジェネレータMG1の回転数を増大させる。よって、クラッチCRを係合状態にした時点でのエンジン20の回転数をエンジン始動可能回転数よりも確実に大きくすることができる。従って、エンジン20を確実に始動させることができ、EV走行からパラレルHV走行へ走行モードをより速やかに切り替えることが可能となる。
図8において、ステップS240に係る処理が行われた後、ECU100は、エンジン20を始動させる(ステップS250)。
以上説明したように、本実施形態では特に、ECU100は、走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、高車速時には、モータジェネレータMG1の回転数が維持されるように、モータジェネレータMG1を制御し、低車速時には、エンジン20の回転数がエンジン始動可能回転数よりも高くなるように、モータジェネレータMG1を制御する。よって、エンジン20を確実に始動させることができ、EV走行からパラレルHV走行へ走行モードをより速やかに切り替えることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について、図11及び図12を参照して説明する。
本実施形態に係るハイブリッド車両は、ECU100が、走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、車速Vが閾値V3よりも高い場合には、クラッチCRを同期させるように、モータジェネレータMG1を制御する点で、前述した第2実施形態に係るハイブリッド車両と異なり、その他の点については、前述した第2実施形態に係るハイブリッド車両と概ね同様に構成されている。
尚、本実施形態では、車速が前述した第2実施形態における閾値V2よりも高いこと(即ち、高車速時であること)を前提としている。よって、閾値3は、閾値V2よりも高い車速として設定される。
図11は、本実施形態における、走行モードをEV走行からパラレルHV走行に切り替える際の制御の流れを示すフローチャートである。尚、図11において、図8に示した第2実施形態に係る処理と同様の処理に同一の参照符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図11において、切替要求があると判定された場合には(ステップS210:Yes)、走行モードはEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる(ステップS320、S330、S230及びS250)。
即ち、この場合には(ステップS210:Yes)、先ず、車速が所定の閾値V3よりも高いか否かがECU100によって判定される(ステップS320)。即ち、ECU100は、車速センサ14によって検出される車速Vが所定の閾値V3よりも高いか否かを判定する。ここで、所定の閾値V3は、走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、クラッチCRを滑らせながら係合状態にした場合にクラッチCRが摩耗する摩耗量が所定量となると推定される車速として予め設定される。尚、車速は、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数と一義的であり、EV走行では、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数は、ゼロである。よって、ECU100は、車速が所定の閾値V3よりも高いか否かを判定するということは、ECU100は、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数とリングギヤR1側の回転数との回転数差が、所定の閾値V3と一義的な所定の基準値よりも大きいか否かを判定することを意味する。
車速が所定の閾値V3よりも高いと判定された場合には(ステップS320:Yes)、ECU100は、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数が駆動軸OUT側の回転数に近づくように、モータジェネレータMG1を制御した後、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする(ステップS330)。
ここで、ステップS330に係る処理について、図12を参照して詳細に説明する。
図12は、車速が所定の閾値V3よりも高い場合の、走行モードがEV走行からパラレルHV走行に切り替えられる際の動作状態の一例を示す共線図である。
図12において、車速が所定の閾値V3よりも高い場合には、ECU100は、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数が駆動軸OUT側の回転数に近づくように、モータジェネレータMG1を制御すると共に、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする(ステップS330)。
即ち、車速が所定の閾値V3よりも高い場合には、ECU100は、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数が駆動軸OUT側の回転数に近づくように、モータジェネレータMG1を制御した後に、解放状態であったクラッチCRを滑り状態にすることにより、クラッチCRのリングキヤR1側の回転数をクラッチCRの駆動軸OUT側の回転数まで増大させ、クラッチCRを係合状態にする(ステップS330)。よって、クラッチCRを滑らせることによるクラッチCRの摩耗を低減できる。つまり、本実施形態では、車速が所定の閾値V3よりも高い場合、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数と駆動軸OUT側の回転数との回転数差が、モータジェネレータMG1の回転によって低減された後に、クラッチCRが滑らされながら結合状態にされるので、クラッチCRの摩耗を確実に低減できる。
車速が所定の閾値V3よりも高くない(即ち、車速Vが所定の閾値V3以下である)と判定された場合には(ステップS320:No)、ECU100は、前述した第2実施形態と同様に、クラッチCRを滑らせながら係合状態にすると共に、モータジェネレータMG1の回転数が維持されるように、モータジェネレータMG1を制御する(ステップS230)。尚、本実施形態では、前述したように、車速が所定の閾値V2よりも高い高車速時であることを前提としている。
以上説明したように、本実施形態では特に、走行モードをEV走行からパラレルHV走行へ切り替える際、車速が所定の閾値V3よりも高い場合(即ち、クラッチCRの駆動軸OUT側の回転数とリングギヤR1側の回転数との回転数差が、所定の基準値よりも大きい場合)には、ECU100は、クラッチCRのリングギヤR1側の回転数が駆動軸OUT側の回転数に近づくように、モータジェネレータMG1を制御すると共に、クラッチCRを滑らせながら結合状態にする。よって、クラッチCRを滑らせることによるクラッチCRの摩耗を低減できる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うハイブリッド車両の駆動制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…ハイブリッド車両、10…ハイブリッド駆動装置、11…PCU、12…バッテリ、13…アクセル開度センサ、14…車速センサ、20…エンジン、30…動力分割機構、60…減速機構、100…ECU、BR…ブレーキ、CR…クラッチ、MG1、MG2…モータジェネレータ、OUT…駆動軸

Claims (3)

  1. 内燃機関と、
    第1及び第2回転電機と、
    前記内燃機関に連結された第1回転要素、前記第1回転電機に連結された第2回転要素、及び前記第2回転電機と駆動軸とにクラッチを介して連結された第3回転要素を含む相互に差動回転可能な複数の回転要素を有する動力分割機構と
    を備えたハイブリッド車両に搭載され、
    前記ハイブリッド車両の走行モードを、前記第2回転電機のみから前記駆動軸に駆動力を出力する第1走行モードから前記内燃機関及び前記第2回転電機から前記駆動軸に駆動力を出力する第2走行モードに切り替える際、前記クラッチを滑らせながら係合状態にすると共に、前記駆動軸に出力される駆動力の変動が小さくなるように、前記第2回転電機を制御する制御手段を備える
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記クラッチの前記駆動軸側の回転数が、前記内燃機関を始動可能な始動回転数よりも高い場合には、前記第1回転電機の回転数が維持されるように、前記第1回転電機を制御し、
    前記クラッチの前記駆動軸側の回転数が、前記始動回転数よりも低い場合には、前記内燃機関の回転数が前記始動回転数よりも高くなるように、前記第1回転電機を制御する
    請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記クラッチの前記駆動軸側の回転数と前記動力分割機構側の回転数との回転数差が所定の基準値よりも大きい場合には、前記動力分割機構側の回転数が前記駆動軸側の回転数に近づくように、前記第1回転電機を制御する
    請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の駆動制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015016782A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP2015054579A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
US10293692B2 (en) 2016-10-17 2019-05-21 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Motor generated assist torque control for hybrid vehicles

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