JP2012070521A - 添線型ダンパ - Google Patents

Abstract

【課題】架空送電線からの分流を防止する添線型ダンパを提供する。
【解決手段】一本の添線２０と、１個の絶縁体３０と、把持部１４と嵌合部１２とを具備する２個のクランプ部１０とを有し、添線２０の一端に絶縁体３０が挿入され、挿入された絶縁体３０が、１つのクランプ部１０の嵌合部１２に挿入され、且つ、添線２０の他端に他の１つのクランプ部１０の嵌合部１２が直接挿入され、それぞれの嵌合部１２が嵌合されてダンパを形成し、両方の把持部１４は、所定の間隔で架空送電線４０を把持する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、架空送電線等の風による振動を防止するダンパに係り、より詳しくは、電線との電位を同電位に保ち、且つ、当該電線からの分流を防止する添線型ダンパに関する。

架空送電線の風による振動を防止するダンパに、添線型ダンパがある。図２は、従来の添線型ダンパの片側の構成を示す構成図である。図２において、従来の添線型ダンパ２００は、添線２０と、架空送電線４０を把持する把持部１４と添線２０を嵌合する嵌合部１２とを具備するクランプ１０とを有し、添線２０の一方の端部は、クランプ１０の嵌合部１２に挿入され、嵌合されている。同様に、添線２０の他方の端部も、クランプ部１０が取付けられることにより、ダンパを形成している。そして、この添線型ダンパ２００は、両端のクランプ１０の把持部１４により架空送電線４０に取付けられ、架空送電線の風による振動を防止する。

ところが、クランプ１０は金属製であり、添線２０も金属撚線の裸線であるため、裸線である架空送電線４０に取付けられると、架空送電線４０から電流が一部分流する。そして、添線型ダンパ２００のクランプ１０の接触抵抗が経年変化により増加すると、接触部分で異常発熱するという障害が発生する問題があった。

特許文献１には、クランプ本体６０は、開放面を備える収納部６０Ｓを有して、圧縮バネを収納部６０Ｓに配設し、揺動開閉するブランコ式引掛け腕部８０を開口面から収納し、収納部６０Ｓの開口面の側には収納部外端部（Ｇａ，Ｇｂ）を有し、引掛け腕部８０は外側となる腕部外端部（Ｇｘ，Ｇｙ）を有し、引掛け腕部８０が収納されて、収納部外端部（Ｇａ，Ｇｂ）と腕部外端部（Ｇｘ，Ｇｙ）とを含んで形成される面には、他のものに引っ掛かる部位を作らないように構成される旨の記載があり、図４（１）には、添え線ｄ２と本線の電線５０とが示されている。

特開２００９−２９６７８７号公報

本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、架空送電線との電位を同電位に保ち、且つ、架空送電線からの分流を防止する添線型ダンパを提供する。

本発明の添線型ダンパは、架空送電線の風による振動を防止する添線型ダンパであって、一本の添線と、１個の絶縁体と、把持部と嵌合部とを具備する２個のクランプ部とを有し、添線の一端に絶縁体が挿入され、挿入された絶縁体が、１つのクランプ部の嵌合部に挿入され、且つ、添線の他端に他の１つのクランプ部の嵌合部が直接挿入され、それぞれの嵌合部が嵌合されてダンパを形成し、ダンパの両方の把持部は、所定の間隔で架空送電線を把持することを特徴とする。

本発明の添線型ダンパの絶縁体は、ポリカーボネート、シリコンゴム、ＥＰゴムのいずれかであることを特徴とする。

本発明によれば、架空送電線との電位を同電位に保ち、且つ、架空送電線からの分流を防止する添線型ダンパを提供することができる。

本発明による添線型ダンパの片側の構成を示す構成図。 従来の添線型ダンパの片側の構成を示す構成図。

本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図１は、本発明の添線型ダンパの片側の構成を示す構成図である。図１ａにおいて、本発明の添線型ダンパ１００は、添線２０と、絶縁体３０と、把持部１４と嵌合部１２とを具備するクランプ部１０とを有している。図１ｂにおいて、添線２０の一方の端部に絶縁体３０が挿入され、挿入された絶縁体３０が、クランプ１０の嵌合部１２に挿入され、且つ、嵌合されている。添線２０の他方の端部は、絶縁物を介さず、直接クランプ部１０の嵌合部１２に挿入され、嵌合されて取付けられることにより、ダンパを形成している。図１ｃにおいて、ダンパの両方の把持部１４が、所定の間隔で架空送電線４０を把持し、ダンパとして機能している。また、絶縁体３０は、ポリカーボネート、シリコンゴム、ＥＰゴムのいずれかであることが望ましい。

このように、本発明の添線型ダンパ１００は、添線２０と一方のクランプ部１０とが嵌合部１２において絶縁体３０により絶縁され、且つ、添線２０と他方のクランプ部１０とは嵌合部１２において電気的に接続されている。このため、添線２０と架空送電線４０とを同電位に保つことができ、且つ、架空送電線４０から添線２０に向けて一部電流が分流するということが無くなる。したがって、添線型ダンパ２００のクランプ１０の接触抵抗が経年変化により増加しても、接触部分で異常発熱するという障害を回避することが可能となる。このように、架空送電線と同電位に保ち、且つ、架空送電線からの分流を防止する添線型ダンパを提供することができる。

１０ クランプ
１２ 嵌合部
１４ 把持部
２０ 添線
３０ 絶縁体
４０ 架空送電線
１００ 本発明の添線型ダンパ
２００ 従来の添線型ダンパ

Claims (2)

1. 架空送電線の風による振動を防止する添線型ダンパであって、
   一本の添線と、１個の絶縁体と、把持部と嵌合部とを具備する２個のクランプ部とを有し、
   前記添線の一端に前記絶縁体が挿入され、前記挿入された絶縁体が、１つの前記クランプ部の嵌合部に挿入され、且つ、前記添線の他端に他の１つの前記クランプ部の前記嵌合部が直接挿入され、それぞれの前記嵌合部が嵌合されてダンパを形成し、
   前記ダンパの両方の前記把持部は、所定の間隔で前記架空送電線を把持することを特徴とする添線型ダンパ。
2. 前記絶縁体は、ポリカーボネート、シリコンゴム、ＥＰゴムのいずれかであることを特徴とする請求項１に記載の添線型ダンパ。

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