JP2012069551A - 電子機器の放熱装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率のよい放熱装置を提供する。
【解決手段】空気チャンバ110に遠心式ファン101を収納する。ヒート・シンク107は遠心式ファンの近辺に配置され、吸熱面107aと107bに複数の放熱フィンが結合されて複数の空気流路が形成されている。複数の放熱フィンの面に対して垂直な方向にスリット状の導通路157が延びている。遠心式ファンにより加圧された空気は複数の放熱フィンの間と各導通路を経由して排気口16から排気される。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器に使用する効率の高い放熱装置に関し、さらに詳細には電子機器の筐体温度の上昇を抑制することが可能な放熱装置に関する。
ノートブック型パーソナル・コンピュータ(以後ノートPCという。)などの携帯式電子機器は、近年プロセッサやビデオ・チップなどの電子デバイスの性能が向上したり、筐体の実装密度が上昇したりして発熱量が増大してきている。筐体の内部に収納される電子デバイスは、機能を維持するために動作中の温度が許容値を超えないようにする必要がある。さらにノートPCは手で持ったり膝の上においたりして操作するため筐体の温度上昇を抑制する必要がある。
このような目的で、ノートPCの内部にはヒート・シンク、ヒート・パイプおよび放熱ファンなどで構成する放熱装置を搭載し、外部から取り入れた空気をヒート・シンクで熱交換して強制的に排気することにより内部からの放熱または冷却をしている。ヒート・シンクにはヒート・パイプを経由して電子機器の中で最も発熱量の多いプロセッサが結合されるため温度が上昇する。また、ヒート・シンクは筐体の近くに配置されるため、筐体の温度を上昇させる。
特許文献1は、ノートPCに適用する放熱システムを開示する。同文献の放熱システムは、ヒート・シンクの近辺に吸気口とプレートを設けて、吸気口から吸気した外気によりプレートから放熱して筐体の温度上昇を抑制する。特許文献2は、電子機器の内部で冷却用の軸流ファンを傾斜させて保持して空気を排気口に案内することでCPU近辺におけるキーボードの局所的な加熱を防止する電子機器冷却装置を開示する。
特許文献3は空気流れを円滑にし放熱性能を向上させたヒート・シンクを開示する。同文献に記載されたヒート・シンクは、熱源に装着可能な受熱板と、受熱板上に設けられる放熱部と、放熱部に対して冷却空気を送風可能なように設けられる冷却ファンとを備えている。放熱部は、受熱板上に所定間隔で立設される伝熱板と、各伝熱板の間に鉛直方向に配置される放熱フィンとを備え、放熱フィンの下端と受熱板との間には冷却空気の吸排気用空間が形成されている。
特開2008−112225号公報 特開2000−227822号公報 特開2007−42724号公報
放熱装置の放熱能力を向上するには、放熱ファンの風量(単位:CFM)を増大させてヒート・シンクの熱抵抗を低減したり、ヒート・シンクの放熱面積を増大させたりすることが一般的である。放熱ファンの風量はブレードの径を大きくしたり回転速度を上昇させたりすることで増大させることができるが、このような方法をノートPCに採用するにはサイズ、消費電力、および騒音などの点で限界がある。
ヒート・シンクの放熱能力は空気と接触する放熱フィンの放熱面積を広げることで向上するが、ノートPCに採用するにはサイズの点で限界がある。放熱システムを設計する際には、電子デバイスの発熱量(W)とヒート・シンクの上昇温度(℃)から計算したヒート・シンクに要求される熱抵抗値(℃/W)に基づいて、ヒート・シンクの放熱面積を計算する。放熱ファンでヒート・シンクに強制的に空気を送る強制放熱方式では、放熱フィンの間を通過する空気の流速を上げるほど熱抵抗が減少して放熱能力が向上する。
したがって、空気の流速を上げることで同一の放熱能力に対してはよりヒート・シンクの放熱面積を減らすことができ、同一の放熱面積に対してはよりヒート・シンクの温度を下げることができる。これまでの放熱システムの考え方では、筐体への収納が可能な範囲でヒート・シンクの構造を決め、ヒート・シンクの風速を増大させるために放熱ファンのブレードの径を大きくしたり回転数を増大させたりしていた。現在のノートPCに搭載する放熱システムは、軽量化、薄型化、および小型化への要求と同時に発熱量の増大に対応できる必要がある。さらに、騒音および消費電力の低減も要求される。このような多様な要求がある放熱システムを従来の方法で実現することは限界に達している。
多くのノートPCでは放熱ファンに、薄型の筐体に収納するのに適した遠心式ファンを採用している。遠心式ファンはブレードの軸方向から吸気して軸に垂直な方向に排気する。遠心式ファンでは、空気の流れが直角方向に曲がることもあって軸流式ファンに比べて、ブレードの吐出側近辺では大きな乱流が発生する。この乱流が整流であれば本来得られるべき放熱フィン間の流速を妨げていると考えられ、乱流を抑制することでヒート・シンクの熱抵抗を低減できる可能性がある。
特許文献1の方法は、筐体の温度上昇を抑制するには有効であるが、ヒート・シンクの放熱性能を向上させることはできない。また、特許文献1の方法は吸気口をヒート・シンクの近くの所定の位置に設けるため、全体のエアー・バランスを調整するために手間がかかる場合がある。また、プレートと筐体の底面との間に空気の流路を形成するため、その分だけ筐体が厚くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、軽量化、薄型化、および小型化に適した放熱装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、放熱能力を向上させた放熱装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、騒音および消費電力の低減を図ることができる放熱装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、筐体の温度上昇を抑制することができる放熱装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような放熱装置を採用した電子機器を提供することにある。
放熱装置の空気チャンバには遠心式ファンが収納され、その周辺にはヒート・シンクが配置されている。ヒート・シンクは、複数の空気流路を形成するように第1の側壁と第2の側壁に結合された複数の放熱フィンを備える。複数の放熱フィンの面に対して垂直な方向に延びるようにスリット状の導通路が形成されている。遠心式ファンにより加圧された空気は複数の放熱フィンの間と導通路を経由して排気される。導通路は遠心式ファンによりもたらされたヒート・シンクの入り口での乱流を抑制し、空気が空気流路の中を円滑に通過するようにして空気流通性を向上させる。
導通路はヒート・シンクの第1の側壁と空気チャンバを構成するハウジングで形成することができる。導通路はまたヒート・シンクの一部として形成することができる。第2の側壁にはヒート・パイプを結合することができる。放熱フィンの間隔と導通路の高さをほぼ等しくすることができる。また、導通路の高さをヒート・シンクの高さの3%以上でかつ13%以下にすることができる。
本発明により、軽量化、薄型化、および小型化に適した放熱装置を提供することができた。さらに本発明により、放熱能力を向上させた放熱装置を提供することができた。さらに本発明により、騒音および消費電力の低減を図ることができる放熱装置を提供することができた。さらに本発明により、筐体の温度上昇を抑制することができる放熱装置を提供することができた。さらに本発明により、そのような放熱装置を採用した電子機器を提供することができた。
本発明の実施の形態にかかるノートPCを前方および後方からみた斜視図である。 本実施の形態にかかる放熱装置の平面図である。 本実施の形態にかかる放熱装置の部分的な斜視図である。 図2(A)の放熱装置を裏返しにしてシステム筐体に取り付けた状態におけるA−A矢視方向からみた断面を模式的に示した図である。 放熱装置の放熱能力を説明する図である。 空気チャンバ内の空気流の滞留の様子を説明する図である。 ヒート・シンクに導通路を形成した例を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるノートPC10を前方および後方からみた斜視図である。ノートPC10は、液晶ディスプレイ装置(LCD)12を保持するディスプレイ筐体11がシステム筐体15から開かれている状態になっている。システム筐体15の内部には、中央演算処理装置(CPU)、グラフィカル・プロセッシング・ユニット(GPU)、メイン・メモリおよびハードディスク・ドライブ(HDD)などの多くの電子デバイスが収納されている。これらの電子デバイスは、動作中に温度が上昇して発熱源となってシステム筐体15の内部の温度を上昇させる。
システム筐体15の表面には、パームレスト21とキーボード縁枠14に囲まれてキーボード20が配置されている。またシステム筐体15の側面には、光学ディスク・ドライブ(ODD)13が取り付けられ、さらに排気口16、17および吸気口18、19が形成されている。システム筐体15の内部には、強制的に外気を吸気口18、19から吸い込んで排気口16、17から排気することで内部の熱を放散させる強制風冷式の放熱装置が収納されている。
図2は、本実施の形態にかかる強制風冷式の放熱装置100の平面図である。図3は、本実施の形態にかかる放熱装置100の部分的な斜視図である。図2(A)はハウジング151にファン・カバー109と導通路カバー111を取り付けた状態を示し、図2(B)はハウジング151の上の部分、ファン・カバー109および導通路カバー111を外した状態を示す。図3(A)は図2(A)に対応し、図3(B)は図3(A)の状態から導通路カバー111を分解した様子を示している。
ファン・カバー109と導通路カバー111は、ハウジング151に取り付けられたときに、ハウジング151の一部となって空気チャンバを形成する。ハウジング151には、遠心式の放熱ファン101とヒート・シンク105、107が取り付けられている。放熱装置100がシステム筐体15の中に取り付けられたときにヒート・シンク107の空気出口はシステム筐体15の排気口16に位置が整合し、ヒート・シンク105の空気出口は排気口17に位置が整合する。
放熱ファン101は、吸気口18、19を通じて外部から流入した空気を回転軸103の上下の位置に設けたファン・カバー109およびハウジング151の吸気口からから吸い込んで、ブレードの半径方向に吐き出す。放熱ファン101は、一例ではブレードの直径が50mmで回転速度が3300rpmである。放熱ファン101から吐き出された空気は、ヒート・シンク105、107に入り排気口16、17を通じてシステム筐体15の外部に排気される。
ヒート・パイプ125は、受熱部123とヒート・シンク107に熱的に結合され、ヒート・パイプ127は受熱部121とヒート・シンク107の吸熱面に熱的に結合され、ヒート・パイプ129は受熱部121とヒート・シンク105の吸熱面に熱的に結合されている。ヒート・パイプ129はハウジング113にも熱的に結合されている。放熱装置100がシステム筐体15に取り付けられたときに受熱部123では位置163にGPUおよびサウス・ブリッジが熱的に接触し、受熱部121では位置161にCPUが熱的に接触する。
ハウジング151、ヒート・シンク105、107はそれぞれアルミニウムや銅などの熱伝導率のよい金属材料で形成されている。ヒート・シンク105、107は、金属材料と空気の接触面積を増大させて熱交換率を高めるために内部に複数の放熱フィンでスリット状の複数の空気流路が形成されている。放熱フィンは、薄い平板で形成され、所定のピッチの空気流路を形成するように平行に配置されてヒート・シンク105、107の高さ方向である上下に設けた側壁に結合されている。
一例では放熱フィンのピッチは1mmである。なお、ヒート・シンク105、107について放熱ファン101の回転軸103の方向を高さ方向といい、放熱フィンの平面に垂直な方向を幅方向といい、空気流路を空気が流れる方向を奥行き方向ということにする。放熱ファン103が回転すると受熱部123が受け取った熱はヒート・パイプ125およびヒート・シンク107を通じて放熱され、受熱部121が受け取った熱はヒート・パイプ127、129およびヒート・シンク105、107を通じて放熱される。なお、吸気口18、19から流入した空気は、筐体内部の電子デバイスと接触してから放熱装置100の空気チャンバに流入するため、放熱装置100は、受熱部121、123から受け取った熱だけでなく、システム筐体15の内部に収納された他の電子デバイスの熱も放熱することができる。
図4(A)は、図2(A)の放熱装置100を裏返しにしてシステム筐体15に取り付けた状態におけるA−A矢視方向からみた断面を模式的に示した図である。図4(B)は、従来の放熱装置50を同じシステム筐体15に取り付けたときの同じ位置の断面を示す。図4(A)が図4(B)と異なる点は、ヒート・シンク107の高さが異なる点と、図4(A)では導通路カバー111を設けてヒート・シンク107の一方の受熱面107aとの間に導通路157を形成した点だけである。
図4(A)、(B)において、キーボード縁枠14とシステム筐体15の底面22との間に放熱装置100が配置されている。ハウジング151には吸気口153が形成され、ファン・カバー109には吸気口155が形成されている。図4(A)ではハウジング151、ファン・カバー109および導通路カバー111により形成した空気チャンバ110の内部に放熱ファン101が配置され、図4(B)ではハウジング151およびファン・カバー109により形成した空気チャンバ110の内部に放熱ファン101が配置されている。空気チャンバ110の排気口16側には、図4(A)ではヒート・シンク107が配置され、図4(B)ではヒート・シンク51が配置されている。
ヒート・シンク107の他方の受熱面107bにはヒート・パイプ125、127が結合されている。受熱面107a、107bを有するヒート・シンク107の側壁は放熱フィンに結合されている。従来のヒート・シンク51は高さがL1で本実施の形態にかかるヒート・シンク107は高さがL2(L2<L1)である。導通路カバー111は、受熱面107aに対応する範囲に配置されている。ヒート・シンク107とヒート・シンク51は、高さ以外は同じ構成にしている。
導通路157の高さをL3としたときに、L1=L2+L3の関係になっている。すなわち、放熱装置100と放熱装置50はハウジングの高さが同じである。導通路157は、ヒート・シンク107の幅方向または放熱フィンの平面に垂直な方向の全体に渡ってスリット状に同じ高さで形成されている。なお、機械的な強度を補うために、導通路カバー111を部分的に受熱面107aから支持するようにしてもよい。従来のヒート・シンク51の高さL1は一例では17mmである。本実施の形態にかかるヒート・シンク107の高さL2は一例では16mmで、このとき導通路157の高さは1mmになる。なお、図ではヒート・シンク107についてだけ導通路157を設けた例を示しているが、さらにヒート・シンク105についても導通路カバーで同じように導通路を設けるようにしてもよい。
放熱装置100において、放熱ファン101が回転すると、吸気口153、155から空気チャンバ110に流入した空気が、ヒート・シンク107および排気口16を通じてシステム筐体15の外に排気される。放熱装置100では、一部の空気が導通路157を通じて排気されるが、放熱装置50ではヒート・シンク51だけを通じて排気される。
図5は、実験により放熱装置100の放熱能力を放熱装置50と比較して説明する図である。実験では放熱装置100、50について、放熱ファン101の回転速度を3300rpmに一定にして同じ熱負荷を与え、ヒート・シンク107の高さL2を変えてヒート・シンク107、51の流速および各所の温度を測定した。図5の横軸は、導通路157の高さL3を2.0mm、1.5mm、1.0mm、0.5mmの4段階に変えたことを示している。さらにヒート・シンク51については導通路157の高さL3を0mmで示している。
ライン201は受熱面107b、51bの温度を示し、ライン203は底面22の位置Bの温度を示し、ライン205はキーボード縁枠14の位置Cの温度を示している。また、ライン207、209はヒート・シンク107、51の出口における風速を示している。ライン207は、ヒート・シンク107、51の高さ方向および幅方向の中心位置における風速を示し、ライン209は幅方向が中心位置で高さ方向が導通路157の近辺の位置における風速を示している。
図5からわかることは、受熱面107bの温度は受熱面51bより低く(ライン201)、底面22の位置Bの温度は放熱装置100を搭載した場合が放熱装置50を搭載した場合よりも低くなっている(ライン203)。キーボード縁枠14の位置Cの温度は、放熱装置50を搭載した場合が放熱装置100を搭載した場合よりもわずかに低くなっている(ライン205)。しかしこの程度の温度上昇は実質的な問題にはならず、また、放熱装置100を全体的に下の方にシフトして配置することで解決できる。風速については、ヒート・シンク107、51の高さ方向の中央位置では両者に差がないが(ライン207)、導通路157の近辺の位置においては顕著な差が現れている(ライン209)。放熱装置100では放熱装置50に比べて、受熱面107bの温度が低くなっているので、放熱装置50よりもCPUの温度を低くすることができ、かつ、底面22の温度も低くすることができる。
図5からは、導通路157の高さL3が1.0mmのときが最も放熱能力が高いことがわかる。この高さ1.0mmは、放熱フィンのピッチに相当する。また、0.5mmから2.0mmの範囲のすべてにおいて、放熱装置100は放熱装置50よりも放熱能力が高いことがわかる。導通路157の高さL3が0.5mmのときは、ヒート・シンク107の高さL2が16.5mmとなって、ヒート・シンク107の高さに対する導通路157の高さの割合は3%である。また導通路157の高さL3が2.0mmのときは、ヒート・シンクの高さL2が15mmとなって、ヒート・シンク107の高さに対する導通路157の高さの割合は13%である。
すなわち放熱装置100は、ヒート・シンクの高さの3%から13%の範囲の高さの導通路を形成することで、同じ高さの放熱装置50よりも放熱能力を向上させることができる。また、放熱装置100を放熱装置50と同じ放熱能力にする場合には、放熱ファン101の回転速度を下げることができるので、騒音と消費電力の低減を図ることができる。さらに、同じ放熱能力にする場合には、放熱装置100の高さをより低くして小型化を図ることができる。
放熱装置100は放熱装置50に対して、ヒート・シンクの高さが低くなっているにも関わらず放熱能力が向上している理由は以下のように考えられる。放熱ファン101を回転させたときの空気チャンバ110内の動圧分布をシミュレーション解析すると、放熱装置50では図6の位置Dに大きな動圧が生じ、位置Eにも位置Dよりは小さいが他よりは大きな動圧が生じることがわかる。さらにヒート・シンク107、105の位置D、Eに対応する空気流路では、高い動圧に対応する程度まで流速が速くならないことがわかる。
その原因は、遠心式の放熱ファンではブレードの吐出側で大きな乱流が発生し、放熱フィンが形成する空気流路の入り口で空気が渦を巻いて円滑な空気の通過を妨げていると考えられる。これに対し、導通路157を設けると渦が解消されて放熱フィンの間に形成された空気流路に円滑に空気が入り込むことができるため、ライン209が示すように、図4(A)に範囲140で示した導通路157の近辺の各空気流路の位置での流速が上昇し放熱フィンの熱抵抗を低下させることができる。さらに、受熱面107a自体も導通路157を通過する空気で放熱されるため、熱能力の向上に寄与している。
これまで、導通路157をヒート・シンク107の受熱面107aと導通路カバー111により形成する例を示したが、本発明は導通路をヒート・シンクの一部として形成することもできる。図7は、導通路を備えるヒート・シンクを説明する図である。図7(A)のヒート・シンク301では、複数の放熱フィン309の一端が結合された内壁307とヒート・シンク301の外壁305との間に導通路303が形成されている。複数の放熱フィン309の他端は、受熱面311を備える外壁に結合されている。
導通路303は、放熱フィン309の面に垂直な方向にスリット状に形成されている。なお、導通路303は完全なスリット状の開口として形成することでもよいか、補強の目的で外壁305と内壁303を部分的に結合することもできる。ヒート・シンク301の下側にある受熱面311にはヒート・パイプ313、315が結合される。ヒート・パイプ313、315が受け取った熱は、複数の放熱フィン309を通じて空気に伝達される。ヒート・シンク301では、導通路303の近辺における範囲310で示した各空気流路での空気の通過が円滑になり放熱能力が向上する。
図7(B)のヒート・シンク351では、複数の放熱フィン361が受熱面359を備える外壁と内壁355の間に結合され、複数のフィン363が受熱面365を備える外壁と内壁357との間に結合されている。導通路353は内壁355と内壁357との間で、放熱フィン361、363の面に垂直な方向にスリット状に形成されている。受熱面359には、ヒート・パイプ367が結合され、受熱面365にはヒート・パイプ369が結合されている。
そして、ヒート・パイプ367から受熱面359が受け取った熱は放熱フィン361を通じて空気に伝達され、ヒート・パイプ369が受け取った熱は放熱フィン363を通じて空気に伝達される。高さ方向における導通路353の位置は、より高温になる受熱面に結合される放熱フィンの高さが高くなるように決定することができる。ヒート・シンク351では、導通路353の近辺における範囲360で示した各空気流路での空気の通過が円滑になり放熱能力が向上する。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10…ノートPC
15…システム筐体
100…放熱装置
101…放熱ファン
105、107、301、351…ヒート・シンク
109…ファン・カバー
110…空気チャンバ
111…導通路カバー
125、127、129、313、315、367、369…ヒート・パイプ
151…ハウジング
309、361、363…放熱フィン

Claims (10)

  1. 空気チャンバに収納された遠心式ファンと、
    前記遠心式ファンの周辺に配置され複数の空気流路を形成するように第1の側壁と第2の側壁に結合された複数の放熱フィンを備えるヒート・シンクと、
    前記複数の放熱フィンの面に対して垂直な方向にスリット状に延びている導通路とを有し、
    前記遠心式ファンにより加圧された空気が前記複数の空気流路と前記導通路を経由して排気される放熱装置。
  2. 前記導通路が前記第1の側壁と前記空気チャンバを構成するハウジングで形成されている請求項1に記載の放熱装置。
  3. 前記導通路が前記ヒート・シンクの一部として形成されている請求項1に記載の放熱装置。
  4. 前記第2の側壁にヒート・パイプが結合されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の放熱装置。
  5. 前記放熱フィンの間隔と前記導通路の高さがほぼ等しい請求項1から請求項4のいずれかに記載の放熱装置。
  6. 前記導通路の高さが前記ヒート・シンクの高さの3%以上でかつ13%以下である請求項1から請求項5のいずれかに記載の放熱装置。
  7. システム筐体と、
    前記システム筐体の内部で発熱する電子デバイスと、
    前記システム筐体に搭載された空気チャンバに配置されている遠心式ファンと、
    前記遠心式ファンの周辺に配置され複数の放熱フィンを備えるヒート・シンクと、
    前記遠心式ファンにより加圧された空気の一部が通過するように前記放熱フィンの面に対して垂直方向にスリット状に延びている導通路と
    を有する電子機器。
  8. 前記電子デバイスがプロセッサを含み、
    前記プロセッサと前記ヒート・シンクに結合されたヒート・パイプを有する請求項7に記載の電子機器。
  9. システム筐体と、
    前記システム筐体の内部で発熱する電子デバイスと、
    遠心式ファンと、
    前記遠心式ファンにより加圧された空気を通過させる複数の空気流路を形成する複数の放熱フィンと前記加圧された空気を通過させるように前記放熱フィンの面に対して垂直な方向にスリット状に延びている導通路とを備えるヒート・シンクと
    を有する電子機器。
  10. 遠心式ファンと組み合わせて使用するヒート・シンクであって、
    第1の側壁と、
    第2の側壁と、
    複数の空気流路を形成するように前記第1の側壁と前記第2の側壁とに結合された複数の放熱フィンと、
    前記放熱フィンの面に対して垂直な方向にスリット状に延びている導通路とを有し、
    前記遠心式ファンにより加圧された空気が前記空気流路と前記導通路を通過することが可能なヒート・シンク。
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