JP2012068343A - 電磁駆動装置、光量調節装置および光学機器 - Google Patents

電磁駆動装置、光量調節装置および光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁駆動装置において、コイルボビン上でのコイルの巻き付けスペースを増加させ、高出力化する。
【解決手段】電磁駆動装置Mは、出力軸8と一体回転するマグネット12の周囲に配置されるコイルボビン1(10,11)と、コイルボビンの外周に巻き付けられるコイル16と、コイルボビンの周囲に配置されるヨークとを有する。コイルボビンは、一端側に出力軸を回転可能に支持する軸受け部15を有するとともに、他端側から出力軸を軸方向に突出させる。コイルは、コイルボビンの一端側において、軸方向における軸受け部の外側を通り、コイルボビンの一端側から他端側に向かって、出力軸の径方向両側に向かって分かれて該出力軸に対して傾いて延びるようにコイルボビンに巻き付けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、交換レンズ等の光学機器に搭載される光量調節装置の駆動源として好適な電磁駆動装置に関する。
上記のような光学機器では、機器全体の小型化が進められている一方で、撮影画像のより高画質化および高画素化の要求に応じて撮影光学系およびこれを収容するレンズ鏡筒は大型化している。そして、レンズ鏡筒に内蔵される光量調節装置は、特許文献1にて開示されているように、複数の絞り羽根を電磁駆動装置の駆動力によって移動させることにより、該複数の絞り羽根によって形成される光通過口としての絞り開口の径を変化させる。
光量調節装置に用いられる電磁駆動装置としては、特許文献2にて開示されているように、出力軸に取り付けられた2極着滋マグネットと、該マグネットを取り囲むように配置されたコイルとを有し、コイルに通電することによりマグネットとともに出力軸を回転させるモータが一般的である。
特許文献2にて開示されたモータでは、コイルはコイルボビンに巻き付けられて支持される。コイルボビンの一端には、外部の回路とコイルとを接続するためのコイル端子が設けられており、コイルボビンの他端からは出力軸が突出している。コイルは、コイル端子と出力軸とを避けるように、コイルボビンの一端側から他端側に向かって出力軸の軸方向に対して平行に延びるようにコイルボビンに巻き付けられている。
特開平10−186445号公報 特公平8−12818号公報
前述した撮影レンズの大型化によって、それに内蔵される光量調節装置に用いられる絞り羽根も大きくなり、これを良好に駆動するためには、光量調節装置に用いられる電磁駆動装置の出力アップが求められる。一方、光学機器の小型化によって、レンズ鏡筒のサイズアップには限界がある。このため、小型で高出力の電磁駆動装置が必要である。
この点、特許文献2にて開示されたモータでは、コイルボビンにおいてコイルを巻き付けるためのスペースが少なく、コイルの巻き数を増やすことが難しい。このため、コイルへの通電量を増加させなければ、十分な駆動力を確保することが難しい。コイルへの通電量を増加させることは、光学機器の消費電力を増加させることになるので、好ましくない。
本発明は、コイルボビンにおいてコイルを巻き付けるスペースを従来に比べて増加させることで、コイルへの通電量を増加させることなく高出力化することができるようにした小型の電磁駆動装置を提供する。さらに、本発明は、該電磁駆動装置を備えた光量調節装置、さらには該光量調節装置を有する光学機器を提供する。
本発明の一側面としての電磁駆動装置は、出力軸と一体回転するマグネットと、該マグネットの周囲に配置されるコイルボビンと、該コイルボビンの外周に巻き付けられるコイルと、該コイルが巻き付けられたコイルボビンの周囲に配置されるヨークとを有する。コイルボビンは、出力軸の軸方向における一端側に該出力軸を回転可能に支持する軸受け部を有するとともに、軸方向における他端側から出力軸を突出させている。そして、コイルは、コイルボビンの一端側において、軸方向における軸受け部の外側を通り、コイルボビンの一端側から他端側に向かって、出力軸の径方向両側に向かって分かれて該出力軸に対して傾いて延びるように、コイルボビンに巻き付けられていることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての光量調節装置は、移動して光通過口のサイズを変化させる1又は複数の遮光羽根と、該遮光羽根を移動させる上記電磁駆動装置とを有する。なお、上記光量調節装置を有する光学機器も本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、コイルを、コイルボビンの一端側において軸方向における軸受け部の外側を通り、コイルボビンの一端側から他端側に向かって出力軸の径方向両側に分かれて該出力軸に対して傾いて延びるようにコイルボビンに巻き付けることで、電磁駆動装置の外径を拡大することなくコイルの巻き付けスペース(つまりはコイルの巻き数)を増加させることができる。このため、コイルへの通電量を増加させることなく高出力化が可能な小型の電磁駆動装置を実現することができる。そして、このような電磁駆動装置を用いることで、大きな径の光通過口の設定が可能である小型の光量調節装置やこれを備えた小型の光学機器を実現することができる。
本発明の実施例1であるモータを用いた絞り装置の分解斜視図。 実施例1のモータの側面図および断面図。 実施例1のモータに用いられるコイルボビンの斜視図。 従来のモータの側面図および断面図。 実施例1の絞り装置を備えた本発明の実施例2である撮像装置の断面図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である電磁駆動装置としてのモータMを駆動源として備えた光量調節装置としての絞り装置を分解して示している。
2は光を通過させる円形の開口(以下、固定開口という)が形成された地板である。1はモータMの一部を構成するコイルボビンである。3はコイルボビン1の周囲に配置されるヨークである。モータMは、コイルボビン1が地板2の表面に固定されることによって保持される。モータMの出力軸8は、地板2に形成された孔部を貫通して地板2の裏面側(図1における下面)側に延び、該裏面側に配置された羽根駆動アーム4と結合される。
地板2の裏面側には、遮光羽根である絞り羽根5,6も配置されている。羽根駆動アーム4の長手方向両端に設けられた駆動ピンはそれぞれ、絞り羽根5,6に形成された孔部に係合する。また、絞り羽根5,6に形成されたガイド溝部には、地板2の裏面に形成されたガイドピンが係合する。7は絞り羽根5,6の地板2に対する脱落を防止するためのカバー板である。
モータMの出力軸8が回転して羽根駆動アーム4が揺動すると、絞り羽根5,6は、ガイド溝部がガイドピンによってガイドされながら、互いに反対方向に移動する。これにより、絞り羽根5,6は、地板2の固定開口に対して進退するとともに該絞り羽根5,6により形成される光通過口としての絞り開口の径(サイズ)を変化させる。
本実施例では、2つの絞り羽根5,6が直線的に移動して絞り開口径を変化させる、いわゆるギロチンタイプの絞り装置について説明するが、本実施例のモータMは、2つの絞り羽根が回動して絞り開口径を変化させる、いわゆる蟹鋏タイプの絞り装置や、3つ以上の絞り羽根が回動して絞り開口径を変化させる虹彩タイプの絞り装置のような他のタイプの絞り装置にも適用することができる。また、1つの絞り羽根を直線的に移動させたり回動させたりして固定開口と該絞り羽根とにより形成される絞り開口のサイズを変化させる絞り装置に適用してもよい。
図2の(A)および(B)にはそれぞれ、ヨーク3を取り外し、コイル16をコイルボビン1に巻き付けた状態のモータMの側面視(径方向視)での外観および断面を示している。
12はマグネット(ロータ)であり、その中心穴部に出力軸8が圧入又は接着されることで、出力軸8はマグネット12に一体回転可能に固定される。マグネット12は、その周方向においてN極とS極とが交互に着磁(二極着磁)されている。
マグネット12の周囲に配置されたコイルボビン1は、出力軸8の軸方向(以下、出力軸方向という)における一端側に底面を有する円筒形状の第1のコイルボビン10と、該第1のコイルボビン10の出力軸方向における他端側の開口を塞ぐ円盤形状を有する第2のコイルボビン11とが、出力軸方向にて結合されて構成されている。コイルボビン1の内側空間に、マグネット12が収容されている。
なお、本実施例では、コイルボビン1が出力軸方向にて分割された構造を有する場合について説明しているが、コイルボビンは径方向にて分割された構造を有していてもよい。
コイルボビン1(第1のコイルボビン10)の一端側の内部には、出力軸8の一端を回転可能に支持する第1の軸受け部15が形成されている。第1の軸受け部15は、出力軸8の一端側の端面を受けて出力軸8の一端側への移動を阻止する底面を有する。また、コイルボビン1の他端側(第2のコイルボビン11)には、出力軸8の中間部を回転可能に支持する第2の軸受け部17が形成されている。出力軸8は、第2の軸受け部17を貫通して、その軸方向にてコイルボビン1の外部に突出している。
コイルボビン1の一端側の外端面には、不図示の外部回路と後述するコイルとを接続するための2つのコイル端子13が設けられている。コイル端子13には、外部回路に繋がるプリント配線板等の配線部材が半田付け等によって接続される。なお、コイル端子13は、コイルボビン1上のいずれの位置に配置されてもよい。
コイルボビン1には、その外周面(すなわち、側面と一端側および他端側の外端面)に沿って、一端側から他端側に延びる部分と各外端面の径方向に延びる部分とを含むようにコイル16が複数回巻き付けられる。コイルボビン1の外周面には、巻き付けられたコイル16を収容する溝部14が形成されている。
溝部14は、コイルボビン1の一端側において、出力軸方向における第1の軸受け部15(の底面)の外側に形成されている。つまり、溝部14は、コイルボビン1の一端側において、第1の軸受け部15(の底面)に対して出力軸方向にて(言い換えれば、出力軸方向から見て)重なる領域に形成されている。
さらに、溝部14は、コイルボビン1の一端側から他端側に向かって、出力軸8の径方向両側に向かって二股に分かれて該出力軸8に対して傾いて延びるように形成されている。すなわち、溝部14の二股部分は、コイルボビン1の一端側においてコイル端子13を避けるように設定したコイルボビン1の径方向外端からの長さaよりも、コイルボビン1の他端側において径方向外端からの長さbが短くなるように出力軸方向に対して傾いている。
そして、溝部14の二股部分は、コイルボビン1の他端側の端面においては、出力軸8の径方向両側を通るように互いに平行に形成されている。
このような2股形状の溝部14内に、コイルボビン1にコイル16が巻き付けられる。このため、コイル16は、コイルボビン1の一端側において、出力軸方向における第1の軸受け部15(の底面)の外側を通る。言い換えれば、溝部14と同様に、コイル16は、コイルボビン1の一端側において、第1の軸受け部15(の底面)に対して出力軸方向にて(出力軸方向から見て)重なる領域を通る。そして、コイル16は、コイルボビン1の一端側から他端側に向かって、出力軸8の径方向両側に向かって分かれて該出力軸8に対して傾いて延びる。そして、2つに分かれたコイル16は、コイルボビン1の他端側の端面上において出力軸8の径方向両側を通って互いに平行に延びる。
コイルボビン1の一端側の外端面のうちコイル16よりも出力軸8から離れた位置(コイル16よりも出力軸8の径方向外側)には、上述したコイル端子13が配置されている。
このようにコイル16をコイルボビン1に巻き付ける(つまりは溝部14を形成する)ことで、コイル端子13および出力軸8を避けつつ、溝部14の幅を大きくすることができ、コイルボビン1上に広いコイル巻き付けスペースを確保することができる。したがって、モータMの外径を拡大することなくコイル16の巻き数を増やすことができ、この結果、コイル16への通電量を増加させることなくモータMの高出力化を図ることができる。
なお、後述する従来のモータに対して、モータMの出力を増加させなくてもよい(同じでよい)場合には、コイルボビン1の大きさを小さくすることができ、モータMの小型化が可能となる。
図4の(A)および(B)にはそれぞれ、ヨークを取り外し、コイル16’をコイルボビン1’に巻き付けた状態の従来のモータの側面視での外観および断面を示している。
従来のモータでは、コイルボビン1’に出力軸8と平行に延びるように溝部14’を形成するとともに、該溝部14’に沿ってコイル16’を巻き付けている。これは、コイルボビン1’の出力軸方向での一端側において、第1の軸受け部15’がコイルボビン1’の外端面を底面とするように形成されているため、溝部14’を第1の軸受け部15’とコイル端子13との間を通すように(第1の軸受け部15’と溝部14’がコイルボビン1’の径方向にて並ぶように)形成するしかなく、この結果、溝部14’を出力軸8と平行に延びるように形成せざるを得ないためである。このように、コイルボビン1’の一端側においてはコイル端子13と第1の軸受け部15’を避け、他端側においては突出する出力軸8を避けながらコイル16’を巻き付けるため、その巻き付けスペース(溝部14’の幅)は、本実施例のモータMに比べて狭い。したがって、本実施例のモータMのコイル16に対する通電量と同じ通電量をコイル16’に与えても、出力(駆動力)は本実施例のモータMの出力よりも小さくなる。
そして、図1に示すように、コイル16が巻き付けられたコイルボビン1の周囲には、磁気回路を閉じるための円筒形状のヨーク3が配置される。
コイル16に通電することでコイル16に発生した磁力とマグネット12との磁気作用によってマグネット12および出力軸8が回転する。出力軸8が回転することで、図1に示した羽根駆動アーム4を介して絞り羽根5,6が開方向又は閉じ方向に移動される。コイル16への通電方向を変えることで、マグネット12および出力軸8が逆転し、絞り羽根5,6の移動方向が変化する。
なお、本実施例では、コイルボビン1の外周面にコイル16を収容するための溝部14を形成した場合について説明したが、溝部14は必ずしも必要ではなく、ピンや壁面等の溝部以外の形状によってコイル16の巻き付けをガイドしたり巻き付けたコイル16を保持したりするようにしてもよい。
図5には、実施例1の絞り装置を備えたデジタルビデオカメラ等の撮像装置(光学機器)を示している。
25は撮像装置の本体であり、該本体25の前部には、レンズ21および実施例1の絞り装置22を含む撮影光学系を収容したレンズ鏡筒ユニット20が設けられている。
また、レンズ鏡筒ユニット20の後端部には、CCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子23が設けられている。撮像素子23は、撮影光学系により形成された被写体像を電気信号に変換する。本体25内には、不図示の画像処理回路が配置されており、該画像処理回路は、撮像素子23からの電気信号に基づいて画像データを生成し、不図示の記録媒体に記録する。絞り装置22は、その絞り開口径を変化させて、撮影光学系に適切な明るさの被写体像を形成させる。
絞り装置22のモータMは、レンズ鏡筒ユニット20の内部空間に図示のように配置される。このため、モータMの大きさは、レンズ鏡筒ユニット20の大きさ、ひいては撮像装置の大きさに影響を与える。したがって、実施例1のように小型のモータMを有する絞り装置を用いることにより、レンズ鏡筒ユニット20および撮像装置の小型化を図りつつ、モータMの高出力を利用して撮影光学系の大口径化に対した大型の絞り羽根の良好な駆動可能とすることができる。
なお、本実施例では、デジタルビデオカメラについて説明したが、実施例1で説明した絞り装置と同様に絞り/シャッタ装置(光量調節装置)を構成し、これをデジタルスチルカメラ(撮像装置、光学機器)に搭載してもよい。この場合、高出力のモータMによって絞り羽根(シャッタ羽根)を高速で開閉動作させることができる。
また、実施例で説明した絞り装置は、交換レンズ(光学機器)に搭載することも可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
光量調節装置の駆動源等として好適な、小型で高出力の電磁駆動装置を提供できる。
1(10,11) コイルボビン
5,6 絞り羽根
8 出力軸
12 マグネット
13 コイル端子
14 溝部
15,17 軸受け部
16 コイル
22 絞り装置
25 デジタルビデオカメラ

Claims (5)

  1. 出力軸と一体回転するマグネットと、
    該マグネットの周囲に配置されるコイルボビンと、
    該コイルボビンの外周に巻き付けられるコイルと、
    該コイルが巻き付けられた前記コイルボビンの周囲に配置されるヨークとを有し、
    前記コイルボビンは、前記出力軸の軸方向における一端側に該出力軸を回転可能に支持する軸受け部を有するとともに、前記軸方向における他端側から前記出力軸を突出させており、
    前記コイルは、
    前記コイルボビンの前記一端側において、前記軸方向における前記軸受け部の外側を通り、
    前記コイルボビンの前記一端側から前記他端側に向かって、前記出力軸の径方向両側に向かって分かれて該出力軸に対して傾いて延びるように、
    前記コイルボビンに巻き付けられていることを特徴とする電磁駆動装置。
  2. 前記コイルボビンの外周に、該コイルボビンに巻き付けられた前記コイルが収容される溝部が形成されており、
    前記溝部は、前記コイルボビンの前記一端側において1つの溝部として形成され、前記他端側において前記出力軸の径方向両側に分かれていることを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動装置。
  3. 前記コイルボビンの前記一端側において、前記コイルよりも前記出力軸の径方向外側に、該コイルの端部が接続されるコイル端子が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁駆動装置。
  4. 移動して光通過口のサイズを変化させる1又は複数の遮光羽根と、
    該遮光羽根を移動させる請求項1から3のいずれか一項に記載の電磁駆動装置とを有することを特徴とする光量調節装置。
  5. 請求項4に記載の光量調節装置を有することを特徴とする光学機器。
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