JP2012066675A - レールキャッチ機構付軌道用作業台車 - Google Patents

レールキャッチ機構付軌道用作業台車 Download PDF

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Abstract

【課題】
ローリングタワーを装着する軌道用作業台車の転倒の防止を確実にすること。
【解決手段】
所望の形状の台車フレーム2と、この下方で一対のレール8上に載置され、それぞれ前後に一対の車輪7と、台車フレーム2の四隅に立設のローリングタワー13装着用の取付棒12とを持つ軌道用作業台車1において、台車フレーム2の下部に一対のレール8,8に係止する一対のレールキャッチャー部15,15を取付ける。このレールキャッチャー部15,15は、中心を支点として回動され、その回動は駆動手段20より制御される。そして、駆動手段20を動かすことにより、レールキャッチャー部15,15がレール8,8に係止固定される。
【選択図】図4

Description

この発明は、軌道上を移動させながら、架線やトンネル内の作業を行なうために用いられるローリングタワーを装着できる軌道用作業台車に関する。
架線やトンネル内の作業を行なうためにローリングタワーを軌道用作業台車(トロ)上に載置し、駆動上を移動させながら作業が行なわれていた。しかしながら、軌道は前後方向に傾斜を持つし、左右方向にカントを持っていることから、ローリングタワーが地平面に対して垂直とはならず傾いてしまう。その対策として特許文献1に示すように、台車の上面に突設の取付棒を前後及び左右方向に揺動可能に取り付けられ、しかも、取付棒に螺子が該設され、この螺子に螺合のジャッキを備えて、ローリングタワーを地平面に対して垂直に維持し、倒れるのを防ぐことが行なわれている。
特開2005−289118号公報
しかしながら、前記した特許文献1にあっては、軌道用作業台車上のローリングタワーを水平面に対して垂直に配することになるため、転倒の防止効果は向上したが、未だに転倒の危険を持っている。近年、架線の作業時に、事故が起きたが、その際作業員が3人ほどローリングタワーに乗っていた。1名がローリングタワー内に、他の2名がローリングタワー外に取り付いていたことから、重心の位置が横方にずれ、転倒範囲に入り、ローリングタワー及び軌道用作業台車共に転倒し、一名の負傷者を出している。
当然ながら、軌道用作業台車によるブレーキが付いて、レールの前後方向に動くことが防がれるが、起動用作業台車は、レール上に載置されているのみで且つ軽量であるから、転倒防止への抗力とはなり得ず、作業者のローリングタワーに取り付しだいでは、転倒の危険を残している。
そこで、この発明は、ローリングタワー及びそれを装着する軌道用作業台車の転倒を防止することを目的とする。
この発明に係るレールキャッチ機構付軌道用作業台車は、所望形状の台車フレームと、この下方で一対のレール上に載置されそれぞれ前後に一対の車輪と、前記台車フレームの四隅に立設のローリングタワー装着用の取付棒とを持つ軌道用作業台車において、 前記台車フレームの下部に前記一対のレールに係止する一対のレールキャッチャー部を取付け、このレールキャッチャー部は中心を支点として回動され、その回動を制御する駆動手段を台車フレームに備えていることを特徴としている(請求項1)。
これにより、作業時に、所定位置に軌道用作業台車を停止させ、その後にブレーキをかけ、それから駆動手段を用いてレールキャッチャー部を回動する。するとレールキャッチャー部の鉤部がレール頭部に接して係止する。その一連の動作は作業者が駆動手段を動かし、もってレールキャッチャー部に伝えられる。レールキャッチャー部が一対であるので、一対のレールの左右方向から挟むように押えることになり、確実に軌道用作業台車がレールに係止固定されることになる。
したがって、転倒防止効果を格段に向上させることになる。また、作業者が駆動手段を反射方向に回動することで、レールキャッチャー部の鉤部が、レール頭部から離れ、レールとの係止固定を解除することができ、レールキャッチャー部は、台車フレームに対し平行となって、その下部に収納される。
前記レールキャッチャー部は、中心に回動手段を、一端にレールと係合する鉤部を、他端に前記駆動手段のリンク板に連結する連結手段をそれぞれ備えていることが好ましい(請求項2)。
これにより、レールキャッチャー部は、中心付近を支点として回動することで、レールへの係止固定と、解除が行なわれる。
前記駆動手段は、ハンドル、回転軸、回転円盤、一対のリンク板とより成ることが好ましい(請求項3)。この駆動手段はシンプルであるが、回転運動を直線運動に変えて、前期レールキャッチャー部に伝えている。
前記駆動手段には、持っているハンドルにラチェット機構を持たせていることが好ましい(請求項4)。これにより、レールキャッチャー部の位置、即ち、レールとの係止固定位置と解除位置を固定することができ、安全性を向上させる。
前記台車フレームの四隅に、アウトリガーを設けることが好ましい(請求項5)。これにより、転倒防止効果をさらに高めることができる。
以上のように、この発明によれば、軌道用作業台車をレールに固定するには、作業者が駆動手段を介してレールキャッチャー部を回動させ、その一端の鉤部をレールの頭部に接触して係止することで行なわれる。この軌道用作業台車のレールへの固定は、レールキャッチャー部があるので、一対のレールの左右方向からはさみ込むことになり、確実に行なわれる。したがって、起動用作業台車上のローリングタワーに作業者が乗って、転倒域外に入ったとしても、レールキャッチャー部がレールに係止固定されているから、転倒が確実に防止される(請求項1)。
レールキャッチャー部は、細長い平板の一端に鉤部が、他端に駆動力の入力用の連結孔が、そして中心に支点となる支軸の挿入の孔がそれぞれ形成されているもので(請求項2)、単純な構成となっている。
駆動手段は、ハンドルの回転力を回転円盤とこれに連結の一対のリンク板により、直線往復動に変換しているもので、前記一対のリンク板により、前記一対のレールキャッチャー部に伝え、回動させる作用を与える単純な構成から操作性が良好である(請求項1)。
駆動手段には、持っているハンドルにラチェット機構を持たせていることから、レールキャッチャー部を、2つの位置即ち、レールとの係止固定位置と、その解除位置を確実に固定することができる。
第者フレームの四隅にアウトリガーを設けたことから、軌道用作業台車の転倒防止効果を更に向上させることができる。
この発明の平面図である。 同上の側面図である。 図1の駆動手段の構成要素のハンドルを持つ側の拡大平面図である。 同上のハンドル側から目視した側面図である。 駆動手段のハンドルにラチェット機構を持たせた説明図である。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4において、軌道用作業台車1が示され、台車フレーム2は、縦部材3と横部材4で組立てられ、短形状を成している。この実施例では運搬の利便性から、前後方向中程で2つの部分に2a,2bに分離される構成を持っており、ボルトとナットより成る連結材6にて一体化されている。
この台車フレーム2の下部には、その前後方向で、一対の車輪7,7が軸受(図示せず)を介して設けられている。当然ながら、前記車輪7,7は、一対のレール8,8上に載置され、この車輪7,7の回転により、軌道用作業台車1はレール8,8上を移動する。また、前記車輪7,7には、セーフティーブレーキ10が取付られ、図示しないブレーキハンドルを台車フレーム2側へ押圧すると解除され、手を離すと自動的にブレーキが効く構造となっている。
また、台車フレーム2には、その上面で四隅に4つの取付棒12が立設されている。13は取付棒12を支え、台車フレーム2に固着のベース板である。この取付棒12が図2に一部が示されるローリングタワー13の下端部13aに挿入されて、ローリングタワー13が軌道用作業台車1に設置される。
次に、本発明に係るレールキャッチ機構の構成を図3,図4,図5を加えて説明すると、レールキャッチャー部15が、台車フレーム2に回動自在に取り付けられている。このレールキャッチャー部15は、細長い部材で、中程を支点として回動するため、例えばレールキャッチャー部15の中程に孔16が形成され、この孔16に台車フレーム2に固設の支軸17が挿入される構成となっている。
また、レールキャッチャー部15の先端に鉤部15aが形成され、レール8の頭部8aと係止する形状となっている。さらにレールキャッチャー部15の他端15bに、下記する駆動手段20となるリンク板24と連結されている。例えば、他端15bと、前記リンク板24とを軸18とで連結している。
したがって、レールキャッチャー部15は、図4に示す実線のように回動されると、鉤部15aがレール8の頭部8aに当接し係止固定される。それから、二点鎖線の位置に回動されると、鉤部15aがレール8の頭部8aから離れ、係止が解除される。
駆動手段20は、前記レールキャッチャー部15を駆動させるためのもので、ハンドル21、回転軸22、回転円盤23、一対のリンク板24とより成り、前記ハンドル21を作業者が手動にて回転させる。すると、回転軸22が回転され、回転円盤23が回転する。回転円盤23には軸25により一対のリンク板24,24が回転自在に取付られ、この回転円盤23の回転力を直線往復動に変換している。したがって、一方のリンク板24,24の直線往復動が前記レールキャッチャー部15,15に伝えられる。これにより、前記に説明したように、レールキャッチャー部15,15が回動される。即ち、たがいに対向するように動かされる。
このような構成から、軌道用作業台車1を動かし、所定の位置にて作業を始めるときに、作業者がハンドル21を持って回動する(図4にあっては反時計回りの方向)と、リンク板24を介して力が伝えられ、レールキャッチャー部15が二点鎖線の位置から実線の位置へ支軸17を支点として回動される。そして、台車フレーム2とほぼ直交する位置に至ると鉤部15aがレール8,8の頭部8aに接触し、係止め固定される。このレールキャッチャー部15は2個を持つものであから、左右が対向して動き、レール8,8の左右方向から挟み込む形となり確実に固定される。
アウトリガー19が台車フレーム2の四隅の外方に4つ設けられている。アウトリガー19は、上下動する棒19aと、それを支える支持体19bより成り、使用時は、図4に示すように、実線の位置から二点鎖線の位置にセットされる。当然ながら、軌道用作業台車1をレール8,8に係止固定する際に用いられる。
図5において、レールキャッチャー部15の係止め固定位置と収納位置とに固定するための機構が図示されている。具体的には、ラチェット機構26を設けたもので、ハンドル21のレバー21aの下端で、前記回転軸22に固着した部分に周方向に多数の歯27を形成し、この歯に係止する係止レバー28が軸29を支点として回動可能に取り付けられている。この軸29は、扇板33を介して台車フレーム2に固定されている。
係止レバー28は、一対のストッパー30a, 30bと、一対の回転切替部位31a,31bとを備え、さらに前記一対のストッパー30a, 30b側に突設の突起32とを備えている。この係止レバー28の節度を保持するために、スプリング35により押圧のボール34を持っている。
このラチェット機構26の使用例は、レールキャッチャー部15が実線の位置にあり、係止固定位置でその位置に保つための係止レバー28のストッパー30bが歯27に係止状態となり、レールキャッチャー部15の係止固定位置が維持される。
それから、係止め固定を解除するには、係止レバー28の回転切換部位31aを押圧して、反回転方向に力を加えると、突起32が前記ボール34を押し込み、その位置を越えて図5上左側から右側へ移動することになり、ハンドル21の時計方向の回転が許される。レールキャッチャー部15が収納位置に至り、ハンドル21を話しても、係止レバー28のストッパー30aが歯27に係止状の継続により、その状態が維持されることになる。
1 軌道用作業台車
2 台車フレーム
7 車輪
8 レール
10 セーフティーブレーキ
14 ローリングタワー
15 レールキャッチ部
15a 鉤部
19 アウトリガー
20 駆動手段
21 ハンドル
22 回転軸
26 ラチェット機構
28 係止レバー

Claims (5)

  1. 所望形状の台車フレームと、この下方で一対のレール上に載置され、それぞれ前後に一対の車輪と、前記台車フレームの四隅に立設のローリングタワー装着用の取付棒とを持つ軌道用作業台車において、
    前記台車フレームの下部に前記一対のレールに係止する一対のレールキャッチャー部を取付け、このレールキャッチャー部は中心を支点として回動され、その回動を制御する駆動手段を台車フレームに備えていることを特徴とするレールキャッチ機構付軌道用作業台車。
  2. 前記レールキャッチャー部は、中心に回動手段を、一端にレールと係合する鉤部を、他端に前記駆動手段のリンク板に連結する連結手段をそれぞれ備えたことを特徴とする請求項1記載のレールキャッチ機構付軌道用作業台車。
  3. 前記駆動手段は、ハンドル、回転軸、回転円盤、一対のリンク板とより成ることを特徴とする請求項1記載のレールキャッチ機構付軌道用作業台車。
  4. 前記駆動手段には、備えているハンドルにラチェット機構を持たせたことを特徴とする請求項1又は3記載のレールキャッチ機構付軌道用作業台車。
  5. 前記台車フレームの四隅に、アウトリガーを備えたことを特徴とする請求項1記載のレールキャッチ機構付軌道用作業台車。
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