JP2012065128A - 画像評価装置及び画像評価プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体ブレが生じている画像を適切に評価することができる画像評価装置提供する。
【解決手段】本発明に係る画像評価装置は、カメラ(1)の撮像手段(7)が撮影画面内の被写体を所定時間間隔で時系列的に複数フレームを撮像したときの複数の画像を記憶する記憶手段(25)と、前記記憶手段に記憶している複数の前記画像から、各画像を複数の分割領域に分割したときの各分割領域のフレーム間で生じる動きベクトルの度数分布を生成する度数分布生成手段(21)と、複数の前記画像を、前記度数分布生成手段で算出された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価手段(21)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、カメラにより撮影した画像を評価する画像評価装置、及びこの画像評価装置の画像評価プログラムに関するものである。
従来、カメラにより撮影した画像を評価し、好ましい画像を自動選択する画像評価装置が知られている。例えば、撮影した画像について、露出、コントラスト、ボケ等の画像評価処理を実行し、この画像評価処理で算出された評価値が所定値以下となる画像を記録媒体から削除する候補として決定するようにした画像撮像装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−50494号公報
上述した特許文献1の画像撮像装置において、ボケ(ピント不良)やブレが生じている画像は、画像評価処理による評価値が低くなる。このため、ボケやブレが生じている画像は、削除する候補として抽出される可能性が高くなる。ブレには、撮影時のカメラの動きにより生じる手ブレと、撮影時における被写体の移動により生じる被写体ブレとがある。
このうち、ボケや手ブレが生じている画像は、削除する候補として抽出することが好ましい。一方、被写体ブレが生じている画像は、スピード感のある画像として評価されることもある。従って、被写体ブレの生じている画像は、削除する候補として抽出しないほうがよい場合もある。
しかし、特許文献1の画像撮像装置では、被写体ブレが生じている画像も、ボケや手ブレが生じている画像と同様に画像評価処理による評価値が低くなる。従って、被写体ブレが生じている画像が、削除する候補として抽出される可能性が高くなる。
本発明の課題は、被写体ブレが生じている画像を適切に評価することができる画像評価装置及び画像評価プログラムを提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、カメラ(1)の撮像手段(7)が撮影画面内の被写体を所定時間間隔で時系列的に複数フレームを撮像したときの複数の画像を記憶する記憶手段(25)と、前記記憶手段に記憶している複数の前記画像から、各画像を複数の分割領域に分割したときの各分割領域のフレーム間で生じる動きベクトルの度数分布を生成する度数分布生成手段(21)と、複数の前記画像を、前記度数分布生成手段で算出された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価手段(21)と、を備えた画像評価装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記画像評価手段(21)が、複数の前記画像を、前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の、前記複数フレーム間における変化状態に基づいて評価することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記画像評価手段(21)が、複数の前記画像を、前記度数分布生成手段(21)で生成された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記画像評価手段(21)が、前記度数分布生成手段(21)で生成された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり方向に基づいて評価することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記画像評価手段(21)が、前記撮影画面内における前記動きベクトルの始点又は終点を表す位置座標情報に基づいて、前記各画像を複数の分割領域に分割することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、カメラ(1)の撮像手段(7)が撮影画面内の被写体を所定時間間隔で時系列的に複数フレームを撮像したときの複数の画像を記憶する記憶手段(25)と、制御部(21)と、を備えた画像評価装置の画像評価プログラムであって、前記記憶手段に記憶している複数の前記画像から、各画像を複数の分割領域に分割したときの各分割領域のフレーム間で生じる動きベクトルの度数分布を生成する度数分布生成ステップと、複数の前記画像を、前記度数分布生成ステップで算出された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価ステップと、を前記制御部に実行させることを特徴とする。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、被写体ブレが生じている画像を適切に評価することができる画像評価装置及び画像評価プログラムを提供することができる。
実施形態1に係るカメラ1の機能的な構成を示すブロック図である。 実施形態1において画像の撮影から記憶までの一連の処理手順を示すフローチャートである。 (a)、(b)は動きベクトルの変化を説明するための概念図である。 動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムの一例である。 図2のステップS106で実行される一次画像評価の処理手順を示すフローチャートである。 図2のステップS106で実行される一次画像評価の処理手順を示すフローチャートである。 (a)、(b)は動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムを2次元化した場合の一例を示す概念図である。 2つの被写体が画面上でほぼ重なった状態で移動している様子を示す概念図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る画像処理装置及び画像処理プログラムの実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る画像処理装置及び画像処理プログラムを備えたレンズ交換式カメラについて説明する。
なお、以下の説明において、「閾値」とは、各種の判定を行う際に用いられる基準値である。閾値は、固定値であってもよいし、自動又はユーザ設定により変更される変動値であってもよい。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るカメラの機能的な構成を示すブロック図である。本実施形態のカメラ1は、カメラボディ2と、レンズ鏡筒3とを備える。カメラ1は、カメラボディ2にレンズ鏡筒3が着脱可能なレンズ交換式カメラとして構成されている。
カメラボディ2は、光学系の構成部品として、メインミラー4、サブミラー5、シャッタ6、撮像センサ7、ファインダスクリーン8、ペンタプリズム9、測光用レンズ10、測光センサ11、及び接眼レンズ12を備える。
被写体光は、レンズ鏡筒3の撮影レンズ13を通過して入射する。被写体光の一部(以下、メインミラー光という)は、メインミラー4で上方に反射される。メインミラー光は、ファインダスクリーン8上に結像される。ファインダスクリーン8上に結像されたメインミラー光は、ペンタプリズム9から接眼レンズ12を経てユーザ(撮影者)に目視される。
また、ファインダスクリーン8で結像されたメインミラー光は、ペンタプリズム9から測光用レンズ10を経て測光センサ11にも導かれる。
測光センサ11は、CCD又はCMOS等のカラーイメージセンサにより構成される。測光センサ11は、被写体像を複数の領域に分割して測光する。測光センサ11は、ユーザが不図示のレリーズボタンを半押しすると動作を開始する。測光センサ11は、ファインダスクリーン8上に結像している画面の像を画像情報として検出する。測光センサ11で検出された画像情報は、ボディ側マイコン21へ送信される。
なお、本実施形態では、測光センサ11で検出される画面の像を「画像情報」という。測光センサ11で検出される画像情報は、本来は露出演算に用いる測光情報や色情報を取得するためのものである。本実施形態では、画像情報を、露出演算だけでなく、画像の評価(一次画像評価)にも利用している。また、後述する画像処理部24作成される画像データを「画像」という。なお、後述する一次画像評価において、測光センサ11で測光された画像情報を適宜に「画像」という。
メインミラー4は、中心付近にハーフミラーを備える。このハーフミラーを通過した被写体光(以下、ハーフミラー光という)は、メインミラー4の裏側に設けられたサブミラー5で反射される。そして、ハーフミラー光は、カメラボディ2の底部に設置された焦点検出部22へ導かれる。メインミラー4及びサブミラー5は、不図示のミラー駆動機構により上下方向に駆動される。ミラー駆動機構は、ボディ側マイコン21により制御される。
ユーザがレリーズボタンを全押しすると、ミラー駆動機構により、メインミラー4がサブミラー5と共に上方に跳ね上げられる(ミラーアップ)。続いて、シャッタ6が開くと、被写体光は撮像センサ7の受光面に上で結像される。撮像センサ7は、フォトダイオード及びCCD又はCMOS等で構成される。撮像センサ7は、撮影レンズにより結像された被写体像を受光面で受光し、電気信号(画像信号)に変換して画像処理部24へ出力する。この後、ミラー駆動機構により、メインミラー4はサブミラー5と共に下方に戻される(ミラーダウン)。
本実施形態における撮像センサ7は、所定の時間間隔において、後述する撮影フレーム内の被写体の1フレーム分の画像を連続的に複数フレーム撮像する機能を備える。
また、カメラボディ2は、制御系の構成部品として、ボディ側マイコン21、焦点検出部22、シャッタ制御部23、画像処理部24、バッファ25、記憶部26、I/F(インターフェース)部27、表示パネル28、角速度センサ29、及び不図示の操作部を備える。
ボディ側マイコン21は、レンズ鏡筒3を含めたカメラ1全体の動作を制御する。ボディ側マイコン21は、マイクロプロセッサにより構成される。ボディ側マイコン21は、焦点検出部22から送信されたデフォーカス情報(量)に基づいてレンズ駆動量を演算する。そして、ボディ側マイコン21は、後述するレンズ側マイコン18にレンズ駆動量を送信する。
また、ボディ側マイコン21は、撮像センサ7からの画像信号と、レンズ側マイコン18内に保持されている撮影レンズ13の開放F値、焦点距離等のレンズ情報、撮像センサ7の設定感度情報等に基づいて適正露出値を演算する。そして、ボディ側マイコン21は、演算した適正露出値に基づいて決定した絞り値をレンズ側マイコン18へ送信する。また、ボディ側マイコン21は、演算した適正露出値に基づいて決定したシャッタスピードをシャッタ制御部23へ送信する。
本実施形態のカメラ1では、レリーズボタンの半押し中に所定の時間間隔、具体的には、フレームレート30fps(1秒間に30フレーム)で測光センサ11による画像情報の検出、及び焦点検出部22によるデフォーカス情報の検出を行う。これらの情報は、バッファ25に順次記憶される。なお、測光センサ11による画像情報の検出は、上述したフレームレート30fpsの例に限定されない。
また、ボディ側マイコン21は、不図示のレリーズボタンが全押しされると、メインミラー4とサブミラー5の跳ね上げを行う。また、ボディ側マイコン21は、シャッタ制御部23を駆動してシャッタ6を開閉する。
本実施形態におけるボディ側マイコン21は、上記の処理以外にも、後述する度数分布生成手段及び画像評価手段としての処理を実行する。
焦点検出部22は、入射した被写体光に基づいて、デフォーカス情報を検出する。デフォーカス情報は、例えば位相差検出方式を用いて検出することができる。本実施形態における焦点検出部22は、画面内の複数の測距エリアに対する被写体の合焦位置を検出し、そのときのデフォーカス量をデフォーカス情報としてボディ側マイコン21へ送信する。なお、本実施形態における焦点調節は、複数の測距エリアのうちの自動選択された1つの測距エリアで検出されたデフォーカス情報に基づいて行われる。ただし、その他の測距エリアからも検出されたデフォーカス情報がボディ側マイコン21へ出力される。
シャッタ制御部23は、シャッタ6の開閉を制御する。シャッタ制御部23は、ボディ側マイコン21により制御される。
画像処理部24は、撮像センサ7から出力された画像信号に対し、ノイズ除去、A/D変換、色補間処理、サイズ変更、符号化等の処理を必要に応じて行い、各フレームの画像データ(画像)を作成する。
バッファ25は、画像処理部24で作成された画像や、動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムを記憶する一時記憶手段である。バッファ25は、画像を記憶する撮影画像記憶エリアと、動きベクトルの度数分布(ヒストグラム)に関する情報を記憶するヒストグラム記憶エリアとを備える。
記憶部26は、カメラ1の電源をオフしても記憶内容を保持する記憶手段である。記憶部26には、ボディ側マイコン21の制御プログラムや画像評価プログラムのほか、各種の設定情報が記憶される。
I/F部27は、バッファ25に記憶されている画像をメモリカード20に記録する機能と、メモリカード20に記録されている画像を読み出す機能とを備える、書き込み/読み出し装置である。I/F部27の不図示のメモリカードスロットには、メモリカード20が着脱可能に装着される。
表示パネル28は、カラー液晶パネルで構成される。表示パネル28は、カメラボディ2の背面に設置される。表示パネル28には、撮影中の画像又はバッファ25に記憶している画像のほか、画像に関する各種の情報が表示される。
角速度センサ29は、カメラ1が固定されているか、或いはカメラ1が水平又は垂直の一方向に動いたかを検出する。検出した情報は、ボディ側マイコン21に送信される。
カメラ1は、不図示の操作部を備える。この操作部は、ユーザの操作を取得する入力取得手段である。操作部は、上述したレリーズボタン、各種のダイアル、ボタン、レバー等で構成される。
次に、レンズ鏡筒3について説明する。レンズ鏡筒3は、撮影レンズ13、絞りユニット14、レンズ駆動部15、距離検出部16、絞り制御部17、及びレンズ側マイコン18を備える。
撮影レンズ13は、入射した被写体光を屈折させて、射出側となる撮像センサ7の受光面に被写体像を結像する光学部材である。撮影レンズ13は、レンズ駆動部15により光軸方向に駆動される。この駆動により焦点調節が行われる。焦点調節が行われると、カメラ1と被写体との間の距離を示す撮影距離情報が、距離検出部16により検出される。
絞りユニット14は、レンズ側マイコン18により設定された絞り値に応じて不図示の絞り羽根を駆動する。絞り羽根の駆動により、被写体光の通過領域が形成される。絞りユニット14は、絞り制御部17により駆動される。
レンズ側マイコン18は、レンズ駆動と絞り値を制御する。レンズ側マイコン18は、マイクロプロセッサにより構成される。レンズ側マイコン18は、距離検出部16から、撮影レンズ13が駆動されたときの撮影距離情報を取得してボディ側マイコン21へ送信する。レンズ側マイコン18は、ボディ側マイコン21から送信されたレンズ駆動量に基づいてレンズ駆動部15を制御する。また、レンズ側マイコン18は、ボディ側マイコン21から送信される絞り値(及び絞り駆動信号)に基づいて絞り制御部17を制御する。
ボディ側マイコン21とレンズ側マイコン18との間での信号のやり取りは、カメラボディ2とレンズ鏡筒3との間に設置された接続部19を介して行われる。この接続部19は、レンズ鏡筒3とカメラボディ2のそれぞれのマウント部に設けられている。接続部19は、カメラボディ2にレンズ鏡筒3が装着されたときに接触して電気的に導通する電気接点である。
次に、上記のように構成されたカメラ1において、画像の撮影から記憶までの一連の処理手順を図2のフローチャートを参照しながら説明する。図2に示すフローチャートの処理は、ボディ側マイコン21により実行される。このフローチャートに基づく処理は、ユーザが不図示の設定画面で画像評価モードの項目を選択し、不図示のレリーズボタンを半押しすることでスタートする。
ステップS101において、測光センサ11は、ファインダスクリーン8上に結像している画面の像を画像情報として取得する。測光センサ11は、取得した画像情報を、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。測光センサ11は、フレームレート30fpsで画像情報を取得する。
なお、カメラ1がライブビュー機能を備えている場合は、撮像センサ7で撮像されたライブビュー画面の画像データ(画像)をバッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶してもよい。
ステップS102において、焦点検出部22は、画面内の複数の測距エリアにおけるデフォーカス情報を取得する。そして、焦点検出部22は、取得したデフォーカス情報をボディ側マイコン21へ送信する。また、焦点検出部22は、自動選択した測距エリアの位置情報をボディ側マイコン21へ送信する。
なお、カメラ1がライブビュー機能を備えており、撮像センサ7の撮像面に位相差AF用の画像が配列されている場合には、このAF用の画素からデフォーカス量を取得する構成としてもよい。
ステップS103において、ボディ側マイコン21は、ステップS101で取得した画像情報を用いて、以下のような測光演算及び動きベクトル演算を行う。
測光演算において、ボディ側マイコン21は、一画面分の画像情報を複数のブロック(分割領域)に分割する。そして、ボディ側マイコン21は、分割した画像情報の出力値と、測光センサゲイン及び露光時間とから、被写体の輝度情報(輝度値)を算出する。
動きベクトル演算において、ボディ側マイコン21は、フレームレート30fpsで取得した画像情報について、連続する画像情報のフレーム間における相関値を検出する。図3(a)、(b)は、動きベクトルの変化を説明するための概念図である。図3(a)、(b)に示す画面(撮影フレーム)101は、時系列に連続した画面である。図3(a)は、前回取得したフレーム中の画像を示し、図3(b)は今回取得したフレーム中の画像を示す。
図3に示すように、画面101は、複数のブロックに分割されている。動きベクトルの演算において、ボディ側マイコン21は、図3(a)に示す前回取得したフレーム中の画像が、図3(b)に示す今回取得したフレーム中のどの位置に移動したかをパターンマッチングの手法により調べる。これにより、ボディ側マイコン21は、被写体の動きベクトルをブロック毎に取得する。ボディ側マイコン21は、取得した被写体の動きベクトルに関する情報を画像情報に付加して、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。
パターンマッチングにおいて、ボディ側マイコン21は、分割されたブロック毎に、特定のパターンと合う又はどのくらい似ているかを調べる。特定のパターンと合う又は似ているほど相関値が大きくなる。動きベクトルは、ブロック毎の情報として検出される。なお、動きベクトルは、パターンマッチング以外の手法で求めたものであってもよいし、パターンマッチングを含め複数の手法を組み合わせて求めたものであってもよい。
ステップS104において、ボディ側マイコン21は、焦点検出部22から送信されたデフォーカス情報を焦点検出情報として演算する。また、ボディ側マイコン21は、所定周期で取得しているデフォーカス情報から演算した焦点検出情報を元に、焦点検出点を選択する。例えば、ボディ側マイコン21は、前回取得した被写体の奥行き方向位置に最も近い奥行き方向位置を示す焦点検出点を、今回取得したデフォーカス情報から演算した焦点検出情報の中から選択する。
これにより、ボディ側マイコン21は、撮影している被写体を捉え続け、今回取得したフレーム中において、被写体が画面内、平面方向のどこに分布しているかの情報を得ることができる。このときに、1周期の間に撮影レンズ13の距離環(ピントリング)を駆動していれば、ボディ側マイコン21は、その周方向の移動量に従ってデフォーカス情報を補正し、仮想的な空間上の被写体の奥行き方向位置を補正する。
また、ボディ側マイコン21は、被写体が動いていることがデフォーカス情報から推定される場合は、前回と今回の焦点検出の周期の間に被写体が移動した量を補正して、被写体の奥行き方向の位置を得る。
ステップS105において、ボディ側マイコン21は、度数分布生成手段としての処理を実行する。この処理において、ボディ側マイコン21は、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶している画像情報について、その画像情報に付加された動きベクトルの度数分布を算出する。
ここで、動きベクトルの度数分布について説明する。図4は、動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムの一例である。図4において、2つの横軸は、画面上のX,Y方向における動きベクトルのレベルを示す動きベクトル量(階級)を表わしている。また、縦軸は、度数を表している。
図4は、自動車レースにおける動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムである。例えば、被写体となる1台の自動車が画面上に大きく映っている場合には、図4に示すように、山形状の分布が大きなヒストグラムAが生成される。また、図示していないが、画面上に異なる速度で移動する複数の自動車が映っている場合には、山形状の分布が小さなヒストグラムが複数生成される。
ボディ側マイコン21は、算出した動きベクトルの度数分布に関する情報(ヒストグラム)を画像情報と関連付けて、バッファ25のヒストグラム記憶エリアに記憶する。
具体的には、ボディ側マイコン21は、画像情報に付加された主要被写体における動きベクトルの度数分布と、主要被写体を除いた背景における動きベクトルの度数分布と、をそれぞれ算出する。そして、ボディ側マイコン21は、主要被写体における動きベクトルの度数分布に関する情報、及び背景における動きベクトルの度数分布に関する情報を画像情報と関連付けて、バッファ25のヒストグラム記憶エリアに記憶する。なお、ボディ側マイコン21は、焦点検出部22から送信された測距エリアの位置情報に基づいて主要被写体の位置を特定する。
ステップS106において、ボディ側マイコン21は、画像評価手段としての処理(一次画像評価)を実行する。この一次画像評価において、ボディ側マイコン21は、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶している画像情報を読み出し、その画像情報における動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に基づいて、画像のピント・ブレを評価する。
具体的には、評価の対象となる画像が、ボケ・ブレなし画像、ボケ画像、被写体ブレ画像、手ブレ画像等のいずれに該当するかを、動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に基づいて評価する。ここで、「動きベクトルの度数分布の分散に対応する値」とは、ヒストグラム(図4)における山形状の分布の各方向(例えば、図4中の、度数の軸に直交する平面内の、直交する2つの方向)における分散値、又は標準偏差の大きさを示す。また、「広がり量」とは、前述の各方向における分散、又は標準偏差値の大きさの、時間的な変化度合いを示す。「広がり量」は、例えば、前フレームの度数分布の各方向における分散に対応する値と、現フレームの度数分布の各方向における分散に対応する値との差分により得ることができる。
ボディ側マイコン21は、ボケ・ブレなし画像や被写体ブレ画像等には所定の点数を加算する。また、ボディ側マイコン21は、ボケ画像や手ブレ画像等には点数を加算しない。点数は、それぞれの画像情報におけるピント・ブレの評価結果となる。ボディ側マイコン21は、それぞれの画像情報にピント・ブレの評価結果を付加して、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。このステップS106における一次画像評価については後述する。
ステップS107において、ボディ側マイコン21は、主要被写体の位置と、ステップS103で算出した輝度情報とに基づいて、主要被写体の輝度を考慮した露出演算を行う。ボディ側マイコン21は、露出演算により求めた適正露出値に基づいて、絞り値とシャッタスピードを決定する。そして、ボディ側マイコン21は、絞り値をレンズ側マイコン18へ送信し、シャッタスピードをシャッタ制御部23へ送信する。
また、ボディ側マイコン21は、ステップS104で求めたデフォーカス情報から、主要被写体に対応するデフォーカス情報を選択すると共に、このデフォーカス情報に基づいて撮影レンズ13のレンズ駆動量を演算し、レンズ側マイコン18へ送信する。レンズ側マイコン18は、ボディ側マイコン21から送信されたレンズ駆動量に基づいてレンズ駆動部15を制御し、距離環を駆動して撮影レンズ13の焦点調節を行う。
ステップS108において、ボディ側マイコン21は、バッファ25に記憶している画像について、複数の評価項目から、総合的な評価(二次画像評価)を実行する。
画像の評価項目としては、上述したピント・ブレの評価のほか、ホワイトバランスの評価、露出の評価等がある。以下、一例として、ホワイトバランスの評価、及び露出の評価について説明する。
ホワイトバランスを評価する場合、ボディ側マイコン21は、まず、顔と推定された主要被写体の位置において色座標を計算する。そして、ボディ側マイコン21は、計算した色座標が、人物の顔として期待される(好ましいと考えられる)色座標の範囲内に入っているかを判断する。ボディ側マイコン21は、主要被写体の色座標が、期待される色座標の範囲内に入っていれば、ホワイトバランスは人物に対して問題ないと判断し、所定の点数を加算する。
露出の評価は、例えば、以下の項目を含む複数の項目について行う。ボディ側マイコン21は、主要被写体の位置において黒つぶれ、又は白とびしていないかを判定する。また、ボディ側マイコン21は、画面全体に対して黒つぶれ、白とび領域を求め、これらの割合が所定値よりも低いかを判定する。ボディ側マイコン21は、これらの判定をすべて肯定で満たした場合には、露出は問題ないとみなして、所定の点数を加算する。
なお、複数の項目を評価対象とした場合、各項目の寄与率は各項目に加算する点数を適宜に設定することで調整することができる。また、寄与率は、ユーザが何を重視するかを不図示の設定画面で個別に設定できるようにしてもよい。この場合、ボディ側マイコン21は、設定画面を通じて設定された条件に従って、項目毎の点数に差をつけることにより、各項目の付与率を調整する。
ボディ側マイコン21は、上記のようなホワイトバランスや露出等により評価したときの点数と、ステップS106で実施したピント・ブレの評価結果についての点数との合計値又は平均値を算出することにより、撮影した画像の総合的な評価を行う。
ステップS109において、ボディ側マイコン21は、不図示のレリーズボタンが全押しされたか否かを判断する。ボディ側マイコン21は、ステップS019の判定がNOであれば、処理をステップS101へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS019の判定がYESであれば、処理をステップS110へ移行する。
ステップS110において、ボディ側マイコン21は、メインミラー4をサブミラー5と共にミラーアップする。
ステップS111において、ボディ側マイコン21は、レンズ側マイコン18に絞り駆動信号を送信する。絞り駆動信号を受信したレンズ側マイコン18は、ステップS107においてボディ側マイコン21から送信された絞り値に基づいて絞り制御部17を制御して絞り調節を行う。また、ボディ側マイコン21は、シャッタ制御部23を駆動してシャッタ6を開閉し、撮像センサ7で画像を撮像(露光)する。撮像センサ7で撮像された画像は画像信号として画像処理部24へ出力される。
ステップS112において、ボディ側マイコン21は、不図示のミラー駆動機構を制御して、メインミラー4をサブミラー5と共にミラーダウンさせる。これにより、メインミラー4及びサブミラー5は、図1に示す位置に復帰する。
ステップS113において、ボディ側マイコン21は、レリーズボタンが全押しされる直前のステップS108で得た評価結果を、レリーズボタンが全押しされた直後に撮影した画像の評価結果とする。そして、ボディ側マイコン21は、この評価結果を付加情報として画像に付加する。ステップS114において、ボディ側マイコン21は、撮影した画像とその評価結果とをバッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。
バッファ25は、レリーズボタン半押し中に測光センサ11で取得した画像情報と、その画像情報の評価結果及び動きベクトルの度数分布(ヒストグラム)に関する情報とをそれぞれ所定の記憶エリアに記憶する。ボディ側マイコン21は、レリーズボタンが全押しされたとき(又は全押しされている間)に撮影した画像とその評価結果を、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。その後、ボディ側マイコン21は、測光センサ11で取得した画像情報等の各種情報をバッファ25の所定エリアから削除する。
ステップS115において、ボディ側マイコン21は、レリーズボタンが全押し中か否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS115がNOであれば、本フローチャートの処理を終了する。一方、ボディ側マイコン21は、ステップS115の判定がYESであれば、処理をステップS101へ移行する。
カメラ1は、レリーズボタンが全押しされている間、ステップS101〜S114の処理を繰り返し実行する。レリーズボタンが全押しされている間は、所定の撮影タイミング(例えば2〜9コマ/秒)で画像を連続して撮像する。ボディ側マイコン21は、レリーズボタンが全押しされている間に撮像された画像をすべてバッファ25に記録せず、自ら選択した画像のみをバッファ25に記憶する。
すなわち、ボディ側マイコン21は、画像評価手段の処理として、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶している複数の画像(撮像センサ7で撮像された画像)の中から、評価結果の点数が所定閾値以上の画像を少なくとも1つ選択する。そして、その画像とその評価結果とをバッファ25の撮影画像記憶エリアに残す。更に、その他の画像とその評価結果をバッファ25から削除する。このような処理を行うことにより、バッファ25の記憶エリアを有効利用することができる。
なお、撮像したすべての画像をバッファ25に記憶してもよい。また、すべての画像を評価するのではなく、例えば5フレーム毎に画像を抽出して評価を行ってもよい。
上述した画像の選択と記憶は、図2のステップS115に引き続いて実行される。ただし、ステップS114において、撮影した画像とその評価結果をバッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する際に、評価結果の点数に基づいて記憶するか否かを選択してもよい。
次に、上記ステップS106で実行される一次画像評価について説明する。図5及び図6は、ステップS106のサブルーチンとして実行される一次画像評価の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態において、図5及び図6に示すフローチャートの処理は、記憶部26に記憶されている画像評価プログラムに基づいて、ボディ側マイコン21により実行される。
図5のステップS201において、ボディ側マイコン21は、評価の対象となる画像について、主要被写体における動きベクトルの度数分布に関する情報から、その度数分布の分散に対応する値の広がり量(以下、適宜に「主要被写体の広がり量」という)を算出する。
図5のステップS202において、ボディ側マイコン21は、同じ評価の対象となる画像について、背景における動きベクトルの度数分布に関する情報から、その度数分布の分散に対応する値の広がり量(以下、適宜に「背景の広がり量」という)を算出する。
図5のステップS203において、ボディ側マイコン21は、角速度センサ29で検出された情報に基づいて、カメラ1が固定されていたか、或いはカメラ1が水平又は垂直の一方向に動いたかを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS203において、カメラ1が固定されていたと判定した場合には、処理を図6のステップS204へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS203において、カメラ1が一方向に動いたと判定した場合には、処理をステップS215へ移行する。
図6のステップS204において、ボディ側マイコン21は、主要被写体の広がり量に等方性があり、且つ広がり量が閾値以上であるか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS204の判定がYESであれば、処理をステップS205へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS204の判定がNOであれば、処理をステップS208へ移行する。
ステップS205において、ボディ側マイコン21は、背景の広がり量に等方性があり、且つ広がり量が閾値以上であるか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS205の判定がYESであれば、処理をステップS206へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS205の判定がNOであれば、処理をステップS207へ移行する。
ここで、動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量について説明する。図7(a)、(b)は、動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムを2次元化した場合の一例を示す概念図である。画像に焦点が合わずにボケが生じている場合には、ボケによる高域空間周波数成分の劣化は等方性を示す。すなわち、図7(a)に示すように、ヒストグラムAの山形状の広がり量は、各方向に等方性を示すため、略円形(L1≒L2)となる。また、ボケが生じている場合には、ヒストグラムの山形状の広がり量が、同一画像でボケが生じていない場合よりも大きくなる。
一方、被写体の移動によりブレ(被写体ブレ)が生じている場合には、ブレによる高域空間周波数成分の劣化は方向性をもつ。すなわち、図7(b)に示すように、ヒストグラムBの山形状の広がり量は、被写体の移動方向(この例ではY方向)が、同一画像で被写体ブレが生じていない場合よりも大きくなるため、略楕円形(L1<L2)となる。
従って、主要被写体及び背景のいずれについても、ヒストグラムの山形状の広がり量に等方性があり、且つ広がり量が閾値以上であれば、ボケが生じている画像と判定することができる。
図6のステップS206において、ボディ側マイコン21は、ステップS204及びステップS205の判定がいずれもYESであるため、画像の全体にボケが生じている画像(ボケ画像)と評価する。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に点数を加算しない。従って、ゼロ点が評価結果となる。
また、ステップS207において、ボディ側マイコン21は、主要被写体にのみボケが生じている画像(部分ボケ画像)と評価する。この場合も、該当する画像に点数は加算されず、ゼロ点が評価結果となる。なお、主要被写体にのみボケが生じている画像は、演出のためにピントを意図的にずらした画像であると推定して、点数を加算するようにしてもよい。
一方、ステップS208において、ボディ側マイコン21は、主要被写体の広がり量に方向性があるか否かを判定する。ここでは、図7(b)に示すように、ヒストグラムの山形状の広がり量における方向性の有無を判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS208の判定がYESであれば、処理をステップS209へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS208の判定がNOであれば、処理をステップS214へ移行する。
ステップS209において、ボディ側マイコン21は、背景の広がり量がほとんど変化していないか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS209の判定がYESであれば、処理をステップS210へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS209の判定がNOであれば、処理をステップS211へ移行する。
ステップS210において、ボディ側マイコン21は、ステップS208及びステップS209の判定がいずれもYESであるため、主要被写体ブレが生じている画像(被写体ブレ画像)と評価する。すなわち、主要被写体のみにブレが生じている場合は、主要被写体にはヒストグラムの山形状の広がり量に方向性が現れるが、背景にはヒストグラムの山形状の広がり量に変化が生じないからである。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に所定の点数を加算する。従って、加算された点数が本画像の評価結果となる。
一方、ステップS211において、ボディ側マイコン21は、背景の広がり量に方向性があるか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS211の判定がYESであれば、処理をステップS212へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS211の判定がNOであれば、処理をステップS213へ移行する。
ステップS212において、ボディ側マイコン21は、カメラ1にブレが生じている画像(手ブレ画像)と評価する。すなわち、カメラ1にブレが生じている場合は、主要被写体だけでなく、背景にも主要被写体と同じ方向性が現れるからである。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に点数は加算されず、ゼロ点が評価結果となる。
また、ステップS213において、ボディ側マイコン21は、ボケ画像、被写体ブレ画像、又は手ブレ画像のいずれにも属さない、他の特徴を備えた画像と評価する。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に点数は加算されず、ゼロ点が評価結果となる。
更に、ステップS214において、ボディ側マイコン21は、ステップS204及びステップS208の判定がいずれもNOであれば、ボケやブレのほとんどない画像(標準画像)と評価する。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に所定の点数を加算する。従って、加算された点数が本画像の評価結果となる。
一方、図5のステップS215において、ボディ側マイコン21は、主要被写体の広がり量がほとんど変化していないか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS215の判定がYESであれば、処理をステップS216へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS215の判定がNOであれば、処理をステップS218へ移行する。
ステップS216において、ボディ側マイコン21は、背景の広がり量に方向性があるか否かを判定する。ボディ側マイコン21は、ステップS216の判定がYESであれば、処理をステップS217へ移行する。また、ボディ側マイコン21は、ステップS216の判定がNOであれば、処理をステップS218へ移行する。
ステップS217において、ボディ側マイコン21は、ステップS215及びステップS216の判定がいずれもYESであれば、流し撮り画像と評価する。すなわち、カメラ1が主要被写体と同じ方向に同じ速度で動かされた場合、主要被写体にはヒストグラムの山形状の広がり量にほとんど変化が生じないが、背景にはヒストグラムの山形状の広がり量に、カメラ1が動いた方向と同じ方向性が生じるからである。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に所定の点数を加算する。従って、加算された点数が本画像の評価結果となる。
また、ステップS218において、ボディ側マイコン21は、ステップS215及びステップS216の判定がいずれもNOであれば、カメラ1が一方向に動かされたのにもかかわらず、流し撮り画像ではない、他の特徴を備えた画像と評価する。この場合、ボディ側マイコン21は、該当する画像に点数は加算されず、ゼロ点が評価結果となる。
ステップS219において、ボディ側マイコン21は、評価の対象となった画像にピント・ブレの評価結果を付加して、バッファ25の撮影画像記憶エリアに記憶する。ステップS219の後、ボディ側マイコン21は、本フローチャートの処理を終了する。
上述した実施形態1のカメラ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)撮影された画像を、その動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に基づいて評価するようにしたので、被写体ブレが生じている画像とボケ画像とを容易に識別することができる。このため、被写体ブレが生じている画像を適切に評価することができる。
(2)画像の主要被写体及び背景において、それぞれ動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり方向に等方性があり、且つ広がり量が閾値以上である場合にボケ画像と判定するようにしたので、被写体ブレが生じている画像とボケ画像とをより正確に識別することができる。
(3)画像の主要被写体において、動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に方向性があり、画像の背景において、動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に変化がない場合には被写体ブレが生じている画像と判定するようにしたので、被写体ブレが生じている画像とボケ画像とをより正確に識別することができる。
(4)画像の主要被写体及び背景において、それぞれ動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に方向性がある場合には手ブレ画像と判定するようにしたので、被写体ブレが生じている画像と手ブレ画像とを容易に識別することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、撮影された画像を、その動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり量に基づいて評価する例について説明した。その応用例として、撮影された画像を、その動きベクトルの度数分布の分散に対応する値のみに基づいて評価するようにしてもよい。
すなわち、画像の主要被写体及び背景において、それぞれ動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がりが所定値以上で、等方性を有している(各方向における度数分布の分散に対応する値の差が閾値未満の)場合には、ボケ画像と評価する。これによれば、動きベクトルの度数分布に対応する値の時間変化を算出しないでボケ画像の判断を行うことができるので、高速な判断が可能となる。
(実施形態3)
実施形態1では、デフォーカス情報を用いて、主要被写体と背景とが分離できる例について説明した。しかしながら、特にレンズ3の焦点距離が短い場合には、適切なデフォーカス情報が得られない場合がある。また、位相差AFの構成を具備しない場合には、撮影に際して、高速にデフォーカス情報を取得できない場合がある。実施形態3は、このような場合で、画面上に複数の被写体が存在する場合の評価について説明する。
図8は、同じ大きさの2つの被写体が同じ方向に同じ速度で移動している様子を示す概念図である。図8に示すように、画面201では、2台の自動車204、205が画面内の離れた位置において、同一方向に同一速度で移動している。
このような場合には、2台の自動車204、205の動きベクトルを度数分布上で分離できないため、1つの被写体として動きベクトルが抽出される。従って、被写体として2台の自動車204、205が存在しているにも係らず、1つの被写体の動きベクトルの度数分布を示すヒストグラムが生成される。このため、それぞれの被写体について、ピントやブレを適切に評価できないことがあり得る。
そこで、ボディ側マイコン21において、それぞれの被写体の移動方向、被写体の大きさに加え、動きベクトルの始点(又は終点)を表す位置座標情報(例えば、XY座標)に基づいて、動きベクトルの度数分布を示す多次元のヒストグラムを作成する。そして、動きベクトルの方向、大きさに加えて、動きベクトルの始点(又は終点)を元に動きベクトルをクラスタリングした上で、各被写体の広がり量の等方性や方向性を解析する。これにより、複数の被写体が画面内の離れた位置で同一方向に同一速度で移動していても、それぞれの被写体におけるピントやブレを適切に評価することができる。
なお、フレーム間において、同一の被写体であるか否かは、ほぼ同じ方向、大きさの動きベクトルの始点(又は終点)の座標が連結しているか否かに基づいて判定することができる。
また、上述したように、動きベクトルのヒストグラムに、動きベクトルの始点(又は終点)を表す位置座標情報を加えるようにした場合は、被写体の移動方向や大きさが所定範囲内となる動きベクトルの始点(又は終点)における位置座標情報の連結性を元に、各被写体領域の大きさ、位置情報を取得することができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明は以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態1、2では、レリーズボタンの半押し中に画像の評価を行うようにしている。このほか、レリーズボタンの半押し中は画像の評価に必要な各種演算のみを行い、レリーズボタンが全押しされた後に、バッファ25に記憶している画像について評価を行うようにしてもよい。
(2)本発明に係る画像評価装置をパーソナルコンピュータに搭載してもよい。このパーソナルコンピュータは、画像を表示するモニタ装置のほか、画像ファイルをメモリカードや通信回線を介して入力するI/F部を備える。
また、上記実施形態及び変形形態は適宜に組み合わせて用いることができるが、各実施形態の構成は図示と説明により明らかであるため、詳細な説明を省略する。更に、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、3:レンズ筐体、7:撮像センサ、21:ボディ側マイコン、25:バッファ、26:記憶部

Claims (6)

  1. カメラの撮像手段が撮影画面内の被写体を所定時間間隔で時系列的に複数フレームを撮像したときの複数の画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶している複数の前記画像から、各画像を複数の分割領域に分割したときの各分割領域のフレーム間で生じる動きベクトルの度数分布を生成する度数分布生成手段と、
    複数の前記画像を、前記度数分布生成手段で算出された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価手段と、
    を備える画像評価装置。
  2. 請求項1に記載の画像評価装置において、
    前記画像評価手段は、
    複数の前記画像を、前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の、前記複数フレーム間における変化状態に基づいて評価する画像評価装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像評価装置において、
    前記画像評価手段は、
    複数の前記画像を、前記度数分布生成手段で生成された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像評価装置において、
    前記画像評価手段は、
    前記度数分布生成手段で生成された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値の広がり方向に基づいて評価する画像評価装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像評価装置において、
    前記画像評価手段は、
    前記撮影画面内における前記動きベクトルの始点又は終点を表す位置座標情報に基づいて、前記各画像を複数の分割領域に分割する画像評価装置。
  6. カメラの撮像手段が撮影画面内の被写体を所定時間間隔で時系列的に複数フレームを撮像したときの複数の画像を記憶する記憶手段と、制御部と、を備えた画像評価装置の画像評価プログラムであって、
    前記記憶手段に記憶している複数の前記画像から、各画像を複数の分割領域に分割したときの各分割領域のフレーム間で生じる動きベクトルの度数分布を生成する度数分布生成ステップと、
    複数の前記画像を、前記度数分布生成ステップで算出された前記動きベクトルの度数分布の分散に対応する値に基づいて評価する画像評価ステップと、
    を前記制御部に実行させる画像評価プログラム。
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