JP2012063122A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】野菜などの貯蔵物を収納する収納ケースに対して効果的な間接冷却を実現して結露の発生を抑制しながら湿度を比較的高くすることが可能な冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵庫1は、野菜室20と、貯蔵物を収納する貯蔵物収納部21aを有する収納ケース21と、貯蔵物収納部21aを閉塞する小物ケース22及び縦型ケース23と、野菜室20の背面20dに沿って下方向に冷気を吐出する吐出口24と、収納ケース21より前方の野菜室20の上面20eから野菜室20内の冷気が流出する戻り口25と、収納ケース21の左右側方及び下方及び前方に設けられるとともに吐出口24から吐出された冷気が戻り口25まで流通する冷気流通部26と、野菜室20の上面20eと収納ケース21の前縁上端部21bとの間に設けられるとともに冷気流通部26の野菜室20と収納ケース21との間隔Dより狭い間隔で構成された通気隙間27と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、野菜などの貯蔵物を収納する収納ケースを備えた冷蔵庫に関する。
従来、冷蔵庫は扉により前面が開閉される複数の貯蔵室を備えている。貯蔵室の種類としては一般的に冷蔵室、冷凍室、野菜室を備えている。そして、野菜室の多くは野菜室の前面を通して前後にスライドし、扉と一体的に野菜室に対して出し入れされる収納ケースを備え、この収納ケース内に貯蔵物としての野菜などを収納する。このような冷蔵庫の例を特許文献1及び2に見ることができる。
特許文献1に記載された冷蔵庫は上段より冷凍室、冷蔵室、野菜室が順に配置され、引き出し式の野菜室の内部に収納容器(収納ケース)が設けられている。収納容器の内部には、収納容器の前後方向長さより短く、収納容器の後側上部に配置された小物容器が備えられている。また、野菜室の上部には、収納容器を野菜室内に収容することにより収納容器の上面開口を閉じる蓋体が備えられている。蓋体は収納容器内の乾燥を防止するためのものである。
特許文献2に記載された冷蔵庫は上段より冷蔵室、野菜室、冷凍室が順に配置され、引き出し式の野菜室の内部に野菜容器(収納ケース)が設けられている。野菜容器の内部には、幅寸法が野菜容器の幅寸法より短く、野菜容器を上下に区分する小物ケースが備えられている。また、野菜室の上部には、野菜容器を野菜室内に収容することにより野菜容器の上面開口を閉じる野菜容器カバーが備えられている。野菜容器カバーは冷気が直接野菜に吹き付けられることを阻止するものであり、野菜を間接冷却するとともに野菜から蒸発した水分を野菜容器内に留めるようにしている。
特開平11−94456号公報(第2頁−第3頁、第2図) 特開2004−20114号公報(第3頁−第5頁、第1図)
近年、野菜の鮮度を維持するために湿度が比較的高い野菜室を構成することが冷蔵庫に求められている。このため、野菜室の収納ケース内の野菜が貯蔵された領域を閉塞させ、野菜に冷気が直接吹き付けられることを防止して間接冷却することが望まれている。そして、収納ケースを好適な温度で冷却することにより湿度が比較的高いことに起因する結露の発生を抑制し、結露水によって野菜が傷むことを防止する必要もある。
収納ケースは前面、背面、左右側面、底面が壁部として構成されているので、これらの壁部と野菜室との間に積極的に冷気を流通させ、野菜に冷気が直接吹き付けられないようにして間接冷却することが容易である。しかしながら一方、収納ケースの上面は野菜などを出し入れするために開口として構成されているので、この上面開口に関して野菜が貯蔵された領域をいかにして閉塞させて間接冷却するかということが重要である。
ここで前述のように、特許文献1及び2に記載された冷蔵庫は収納ケースを野菜室内に収容することにより収納ケースの上面開口を閉じる蓋体やカバーを備えている。これに対して、収納ケースの上方で積極的に冷気を流通させると、収納ケースを野菜室に対して前後にスライドさせて出し入れするときに必要とされる収納ケースと蓋体やカバーとの間隔から収納ケース内に冷気が流入する虞がある。これにより、野菜に冷気が直接吹き付けられて乾燥が早まり、野菜の鮮度が低下し易くなる可能性がある。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、野菜などの貯蔵物を収納する収納ケースに対して効果的な間接冷却を実現して結露の発生を抑制しながら湿度を比較的高くすることが可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、冷蔵庫において、扉により前面が開閉される貯蔵室と、貯蔵物を収納する貯蔵物収納部を有するとともに前記貯蔵室の前面を通して前後にスライドして出し入れされる収納ケースと、前記収納ケースの内部に設けられるとともに前記貯蔵物収納部を閉塞する閉塞部材と、前記貯蔵室の背面に沿って下方向に冷気を吐出する吐出口と、前記収納ケースより前方の前記貯蔵室の上面から前記貯蔵室内の冷気が流出する戻り口と、前記貯蔵室と前記収納ケースとの間であって前記収納ケースの左右側方及び下方及び前方に設けられるとともに前記吐出口から吐出された冷気が前記戻り口まで流通する冷気流通部と、前記貯蔵室の上面と前記収納ケースの前縁上端部との間に前記冷気流通部に臨んで設けられるとともに前記冷気流通部の前記貯蔵室と前記収納ケースとの間隔より狭い間隔で構成された通気隙間と、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、収納ケースの内部において、例えば野菜などを収納する貯蔵物収納部が閉塞部材で閉塞されて貯蔵物収納部の湿度が比較的高くなる。また、収納ケースの左右側方及び下方及び前方に関しては冷気流通部の働きによって積極的に冷気を流通させて収納ケースが間接冷却される。一方、収納ケースの上方に関しては収納ケースの前縁上端部の箇所に設けた前記通気隙間で積極的に冷気を流通させる収納ケース前方の冷気流通部に対して陰圧が生じる。これにより、収納ケースの上方、ひいては後方に滞留する冷気が通気隙間を通り収納ケース前方の冷気流通部に向かって比較的緩慢な流れで移動するようになる。
また、上記構成の冷蔵庫において、前記閉塞部材が、前記収納ケースの上部に配置されるトレイ形状をなす小物ケースと、前記収納ケースの内底面から上部まで延びる縦型ケースとで構成されることを特徴としている。
この構成によれば、例えば野菜などを収納する貯蔵物収納部が小物ケースと縦型ケースとで閉塞されて貯蔵物収納部の湿度が比較的高くなる。
また、上記構成の冷蔵庫において、前記貯蔵室が野菜室であって、前記収納ケースが前記野菜室の内部に設置されることを特徴としている。
この構成によれば、冷蔵庫の野菜室において、野菜などを収納する貯蔵物収納部が小物ケースと縦型ケースとで閉塞されて間接冷却され、且つ貯蔵物収納部の湿度が比較的高くなる。
本発明の構成によれば、閉塞部材で閉塞された野菜などの貯蔵物を収納する貯蔵物収納部を有する収納ケースに対してその左右側方及び下方及び前方、さらに上方から効果的な間接冷却を実現することができるので、結露の発生を抑制しながら湿度を比較的高くすることが可能な冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の垂直断面側面図である。 図1の冷蔵庫の野菜室部分を示す部分拡大垂直断面側面図である。 図2に示す野菜室の収納ケースの上面図である。 図3に示す収納ケースのIV−IV線における垂直断面正面図である。 図2の野菜室の戻り口周辺を示す部分拡大垂直断面側面図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る冷蔵庫について、図1を用いてその構造の概略を説明する。図1は冷蔵庫の垂直断面側面図である。
冷蔵庫1は、図1に示すように断熱構造の本体2を備え、本体2内部に食品等の貯蔵室として上方から順に冷蔵室3、上側冷凍室4、下側冷凍室5、及び野菜室20を設けている。冷蔵室3と上側冷凍室4との間は仕切り部6によって仕切られ、上側冷凍室4と下側冷凍室5との間は仕切り部7によって仕切られ、下側冷凍室5と野菜室20との間は仕切り部8によって仕切られている。
冷蔵室3の前面の開口部3aは断熱構造の回動式の扉3bによって開閉される。上側冷凍室4の前面の開口部4aは断熱構造の引き出し式の扉4bによって開閉される。同様に、下側冷凍室5の前面の開口部5aも断熱構造の引き出し式の扉5bによって開閉される。扉4bと上側冷凍室4内部の側壁との間、及び扉5bと下側冷凍室5内部の側壁との間には前後方向に延びて摺動する案内部(図示せず)が各々設けられている。これにより、扉4bと扉5bとを前後にスムーズにスライドさせることができる。
野菜室20は前面の開口部20aが断熱構造の引き出し式の扉20bによって開閉される貯蔵室である。扉20bと野菜室20内部の側壁との間には前後方向に延びて摺動する案内部(図示せず)が設けられている。これにより、扉20bを前後にスムーズにスライドさせることができる。また、野菜室20はその内部に扉20b及び案内部に対して着脱自在な収納ケース21を備えている。収納ケース21は扉20bと一体的に野菜室20前面の開口部20aを通して前後にスライドして出し入れされる。
本体2の背面下部のコーナー部には機械室9が形成され、ここに冷蔵庫1の各貯蔵室内を冷却するための冷媒を圧縮する圧縮機10が配置されている。
続いて、野菜室20とその周辺の詳細な構成について、図2〜図5を用いて説明する。図2は冷蔵庫1の野菜室20部分を示す部分拡大垂直断面側面図、図3は野菜室20の収納ケース21の上面図、図4は図3に示す収納ケース21のIV−IV線における垂直断面正面図、図5は野菜室20の戻り口周辺を示す部分拡大垂直断面側面図である。
野菜室20の扉20bの背面には、図2に示すように野菜室20前面の開口部20aを全周にわたってぐるりと取り囲む形でガスケット20cが装着されている。ガスケット20cは扉20bの輪郭形状に対応する形状で構成されており、扉20bを閉鎖したときその全周にわたって開口部20a周囲の本体2に当接する。これにより、野菜室20の独立した断熱空間を形成することができ、外部の空気の影響を受けることなく野菜室20内の温度や湿度を好適に保持することができる。
野菜室20に備えられた収納ケース21は、図2〜図4に示すように上面を開口した略箱形状をなし、樹脂成型により形成されている。収納ケース21は扉20bの背面側に取り付けられている。また、収納ケース21は図2〜図4において二点鎖線で囲んだ内部に野菜などの貯蔵物を収納する貯蔵物収納部21aを有している。
さらに、収納ケース21の内部には小物ケース22と、縦型ケース23とが設けられている。小物ケース22は樹脂成型により形成されてトレイ形状をなし、収納ケース21の上部に配置されている。小物ケース22の前側、正面から見て右側には切り欠き部22aが設けられている。この切り欠き部22aの箇所に縦型ケース23が配置されている。縦型ケース23は樹脂成型により形成され、収納ケース21の内底面から上部まで、すなわち小物ケース22の切り欠き部22aまで届くように延びる形で構成されている。
小物ケース22と縦型ケース23とは収納ケース21の貯蔵物収納部21aを外部に対して閉塞する閉塞部材として機能する。これにより、野菜などを収納する貯蔵物収納部21aが小物ケース22と縦型ケース23とで閉塞されて貯蔵物収納部21aの湿度が比較的高くなる。
一方、図2に示すように、下側冷凍室5の後部には冷却器11が備えられている。冷却器11は圧縮機10で圧縮した冷媒を膨脹させて周囲の空気から熱を奪うものである。送風機(図示せず)によって冷却器11に送り込まれた空気は冷却器11で熱が奪われ冷気となる。冷気は野菜室20の後部上方に設けられた吐出口24から野菜室20内に送り込まれる(図2参照)。吐出口24は収納ケース21の後方に備えられ、野菜室20の背面20dに沿って下方向に冷気を吐出する。なお、図2及び図5における白抜き矢印は冷気の流れを示している。
冷気の戻り口25は収納ケース21より前方の野菜室20の上面20eに備えられている。野菜室20内に送り込まれた冷気は戻り口25から野菜室20の外部へと流出する。このため、野菜室20の内壁面と収納ケース21の外壁面との間であって、収納ケース21の左右側方及び下方及び前方に冷気流通部26が備えられている。なお、図では収納ケース21の左右側方の冷気流通部26の描画を省略している。
冷気流通部26は野菜室20内において図2に示す矢印のとおり吐出口24から戻り口25まで冷気を流通させる。これにより、収納ケース21の左右側方及び下方及び前方に関して冷気流通部26の働きによって積極的に冷気を流通させて収納ケース21が間接冷却される。なお、戻り口25から野菜室20の外部へと流出した冷気は仕切り部8の内部を通って他の箇所へ移動する。
ここで、図5に示すように、野菜室20の上面20eと収納ケース21の前縁上端部21bとの間には収納ケース21前方の冷気流通部26に臨んで通気隙間27が設けられている。通気隙間27は収納ケース21前方に設けられた冷気流通部26の野菜室20と収納ケース21との間隔Dより狭い間隔で構成されている。これにより、積極的に冷気を流通させる冷気流通部26に対して通気隙間27で陰圧が生じる。その結果、図5の破線矢印Fで示すように、収納ケース21の上方、ひいては後方に滞留する冷気が通気隙間27を通り収納ケース21前方の冷気流通部26に向かって比較的緩慢な流れで移動するようになる。
本発明の実施形態の構成によれば、小物ケース22と縦型ケース23とで閉塞された野菜などの貯蔵物を収納する貯蔵物収納部21aを有する収納ケース21に対してその左右側方及び下方及び前方、さらに上方から効果的な間接冷却を実現することができるので、結露の発生を抑制しながら湿度を比較的高くすることが可能な冷蔵庫1を提供することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では収納ケース21の貯蔵物収納部21aを小物ケース22と縦型ケース23とで閉塞することとしたが、貯蔵物収納部21aを閉塞する閉塞部材はこれらに限定されるわけではなく、例えば単体のトレイ形状の小物ケースで収納ケース21の上面開口部全体を閉塞することにしても構わない。
本発明は、野菜などの貯蔵物を収納する収納ケースを備えた冷蔵庫において利用可能である。
1 冷蔵庫
2 本体
20 野菜室(貯蔵室)
20d 背面
20e 上面
21 収納ケース
21a 貯蔵物収納部
21b 前縁上端部
22 小物ケース(閉塞部材)
23 縦型ケース(閉塞部材)
24 吐出口
25 戻り口
26 冷気流通部
27 通気隙間

Claims (3)

  1. 扉により前面が開閉される貯蔵室と、
    貯蔵物を収納する貯蔵物収納部を有するとともに前記貯蔵室の前面を通して前後にスライドして出し入れされる収納ケースと、
    前記収納ケースの内部に設けられるとともに前記貯蔵物収納部を閉塞する閉塞部材と、
    前記貯蔵室の背面に沿って下方向に冷気を吐出する吐出口と、
    前記収納ケースより前方の前記貯蔵室の上面から前記貯蔵室内の冷気が流出する戻り口と、
    前記貯蔵室と前記収納ケースとの間であって前記収納ケースの左右側方及び下方及び前方に設けられるとともに前記吐出口から吐出された冷気が前記戻り口まで流通する冷気流通部と、
    前記貯蔵室の上面と前記収納ケースの前縁上端部との間に前記冷気流通部に臨んで設けられるとともに前記冷気流通部の前記貯蔵室と前記収納ケースとの間隔より狭い間隔で構成された通気隙間と、
    を備えること特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記閉塞部材が、前記収納ケースの上部に配置されるトレイ形状をなす小物ケースと、前記収納ケースの内底面から上部まで延びる縦型ケースとで構成されることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記貯蔵室が野菜室であって、前記収納ケースが前記野菜室の内部に設置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019007646A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫

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