JP2012062899A - 水循環ポンプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプのロータ部の振れ回りが小さく、高効率で高寿命な水循環ポンプを提供する。
【解決手段】軸27のインサート工程であるS21では、下ケーシング15の成形用金型は下ケーシング軸孔15aに相当する位置に軸27の端部をインサート可能である。S21では、下ケーシング15の成形用金型における下ケーシング軸孔15aに相当する位置に軸27の端部をインサートする。S22は熱可塑性樹脂の射出工程であり、軸27の端部がインサートされた下ケーシング15の成形用金型に熱可塑性樹脂を射出し、軸27の端部の外周面と下ケーシング軸孔15aの軸27が嵌る内周面15dとの間を隙間なく一体化し、下ケーシング15を成形する。このように軸27を下ケーシングの成形用金型にインサートしつつ下ケーシング15と一体に形成することで、軸27と下ケーシング軸孔15aとのガタツキを無くし、軸受け18の偏摩耗や破損を防止する。
【選択図】図4

Description

この発明は、水循環ポンプの製造方法に関する。
従来の水を冷媒としたヒートポンプ装置に使用されるポンプは、ステータ部と、ロータ部と、ポンプ部と、軸とを備える。軸は固定されており、ロータ部が軸の周囲を自在に回転する。ステータ部は電磁鋼板を積層して形成される鉄心と、この鉄心のスロットにインシュレータ(絶縁部材)を介して巻回される巻線と、リード線を接続した回路基板と、底部を有する中空円筒の形状である略釜形状の下ケーシングとを備える。回路基板は、ステータ部の反ポンプ部側付近に配置される。略釜形状の下ケーシングの中空円筒状の内部にロータ部が収まる。また、下ケーシングの底部の略中央部に、軸が嵌る軸孔が形成されている。尚、軸は回転しないように、軸孔に嵌合している。そのために、軸孔に嵌合する軸の円形の一部は切り欠かれている。軸のポンプ部側端部も同じ形状にしている。軸孔も軸とほぼ同形状であり、軸の径より一回り大きい径となっている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2003−114052号公報 特開2008−215738号公報
従来のヒートポンプ装置に使われる水循環ポンプは、ケーシングの軸孔に軸を挿入しているだけであったため、挿入性を確保するために軸と軸孔の隙間がある状態であった。そのため、ロータ回転時に軸ブレが発生するため、ロ−タの振れ廻りによる振動が大きい、軸受けが偏磨耗する、ロータが軸ロックする等の課題があった。
また、ロータの振れ回りを考慮して、下ケーシングに触れないようにロータ外径を小さくする必要があり、ロータ磁石と鉄心とのギャップが大きくなり(距離の二乗に比例して相互の磁気吸引力が低下する)ポンプの効率が低くなるなどの課題があった。
ケーシングに樹脂を用いた場合には、樹脂がモールド樹脂や金属製のステータ固定子より線膨張係数が大きいため、冷熱サイクルによる応力や水圧によって樹脂が割れる等の不具合があった。
この発明は、ポンプの軸受やケーシングの破損を防止し、高効率で高寿命なヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
この発明の水循環ポンプの製造方法は、
軸と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の一方の端部を受ける第1の凹部が形成された第1のケーシングを有するポンプ部と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の他方の端部を受ける第2の凹部が形成された第2のケーシングと、電磁相互作用によって回転子を回転させるステータとを有するステータ部と、
前記軸に回転自在に取り付けられた軸受けと、前記軸受けに固定して取り付けられた磁石部とを有し、前記ステータ部の前記ステータとの電磁相互作用によって回転する前記回転子であるロータ部と
を備えた水循環ポンプの製造方法において、
前記第2の凹部に相当する位置に前記軸の他方の端部をインサート可能な前記第2のケーシングの成形用金型における前記第2の凹部に相当する位置に、前記軸の他方の端部をインサートする第1インサート工程と、
前記軸の他方の端部がインサートされた前記第2のケーシングの成形用金型に熱可塑性樹脂を射出することにより、前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間を隙間なく一体化して、前記第2のケーシングを成形する射出工程と
を備えたことを特徴とする。
この発明によって、水循環ポンプの軸受やケーシングの破損を防止することが可能となり、高効率で高寿命なヒートポンプ装置を提供することができる。
実施の形態1におけるヒートポンプ装置の構成図。 実施の形態1におけるポンプ2の断面図。 実施の形態1におけるポンプ2の主要な製造工程を示すフロー。 実施の形態2におけるポンプ2の主要な製造工程を示すフロー。 実施の形態3におけるポンプ2の主要な製造工程を示すフロー。 実施の形態5におけるポンプ2の主要な製造工程を示すフロー。 実施の形態6におけるポンプ2の主要な製造工程を示すフロー。
実施の形態1.
図1〜図3を参照して実施の形態1を説明する。実施の形態1は、ヒートポンプ装置100に使用されて水を循環させるポンプ2(水循環ポンプ)を説明する。実施の形態1のポンプ2の特徴は、ロータ部が取り付けられる軸と、この軸が勘合するケース側の取付部(後述の第1の凹部あるいは第2の凹部)との間の隙間に、所定の樹脂あるいは所定の接着剤が充填される点にある。樹脂などで隙間を埋めることで、ロータ部が回転する際のロータ部の振れ回りを減少させることができる。樹脂の一例としては、PPS(ポリフェニレンサルファイド)がある。接着剤の一例としては、エポキシ系、アクリル系接着剤がある。
図1はヒートポンプ装置100の構成図である。図2はポンプ2の断面図である。
(ヒートポンプ装置100)
図1に示すように、ヒートポンプ装置100は、圧縮機(図示していない)、熱交換器3等で構成されている。ヒートポンプ装置100は、冷媒9が流れる冷媒回路5と、タンク1、ポンプ2、熱交換器3等で構成されている。またヒートポンプ装置100は、水8が流れる水回路4と、水回路4の水温度を検出する水温検出手段6と、水温設定指令信号7aと水温検出手段6からの水温情報6aとを入力し、速度指令信号2aをポンプ2に出力する水量制御部7とを備える。
(ポンプ2の構成)
図2を用いてポンプ2の構成を説明する。図2に示すように、ポンプ2は、ステータ部17と、ロータ部21と、ポンプ部26と、軸27とを備える。軸27は固定されていて、その周囲をロータ部21が回転する。
(ステータ部17)
先ず、ステータ部17の構成を説明する。
(1)ステータ部17は、複数の所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板を積層して形成される略ドーナッツ形状の鉄心10と、この鉄心10のスロット(図示せず)にインシュレータ12(絶縁部材)を介して挿入される巻線11と、リード線14を接続した回路基板13と、略釜形状の下ケーシング15(第2のケーシング)とを備える。
(2)鉄心10と、この鉄心10のスロット(図示せず)にインシュレータ12(絶縁部材)を介して挿入される巻線11とは、ロータ部21との電磁相互作用によってロータ部21(回転子)に回転モーメントを発生させて回転させるステータ17a(固定子)を構成する。
(3)回路基板13は、ステータ部17の一方の軸方向の端部(ポンプ部26の反対側の方向)付近に配置される。
(4)略釜形状の下ケーシング15の内部の空間に、ロータ部21が収まる。図2に示すように、下ケーシング15は、底部15bと底部15bから起立した中空円筒15cとを有する形状であり、この中空円筒15cの内部側の空間に軸27とロータ部21とを収納する。また後述のように、下ケーシング15は、中空円筒15cの外部側がステータ17aを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成する。また、下ケーシング15の底部15bの略中央部には、軸27が嵌る下ケーシング軸孔15aが形成されている。下ケーシング軸孔15aは、軸27の回転を拘束して軸27の端部を受ける。軸27は回転しないように、下ケーシング軸孔15aに挿入される。そのために、下ケーシング軸孔15aに挿入する軸27の円形の一部を切り欠いている。軸27のポンプ部26側端部も同じ形状にしている(下ケーシング軸孔15aも軸27とほぼ同形状で、軸27の径より一回り大きい径となっている。上ケーシング軸孔24aも下ケーシング軸孔15aと同様の形状である。
(5)軸27と下ケーシング軸孔15aとの間の微小隙間には、耐水・耐熱性の接着剤あるいは樹脂など充填剤(充填材)を充填し、ガタツキなく強固に固定される。
(6)ステータ部17は、巻線11を巻いた鉄心10を有するステータ17aと回路基板13とを、モールド樹脂16を用いることにより一体に成形される。ステータ部17の外郭はモールド樹脂16にて形成されている。軸受け18、ホイール19、磁石部20は一体となってロータ部21を構成する。
(ロータ部21)
ロータ部21は、略中心部に軸受け18を備える。ロータ部21(軸受け18)は、軸27に回転自在に取り付けられている。軸受け18の外側に、樹脂製のホイール19が配置される。さらに、ホイール19の外側に、磁石部20が設けられている。磁石部20は、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練して成形し、着磁されている。
(ブラシレスDCモータ)
ステータ部17と、ロータ部21とで、例えば、ブラシレスDCモータを構成する。
(ポンプ部26)
ポンプ部26は、吸水口22、吐出口23を有する上ケーシング24(第1のケーシング)と、羽根車25とを備える。上ケーシング24は軸27の回転を拘束して軸27の端部を受ける上ケーシング軸孔24a(第1の凹部)が形成されている。羽根車25はロータ部21に固定的に取り付けられており、ロータ部21と共に回転する。水回路4は、吸水口22と吐出口23とに接続される。
(ポンプ2の製造方法の一例)
図3を参照して実施の形態1のポンプ2の組立工程の一例を説明する。
(1)S11において、下ケーシング15の下ケーシング軸孔15aに軸27の端部が挿入される。これにより下ケーシング15に対して軸27が固定される。そして、下ケーシング15に固定された軸27に、ロータ部21の軸受け18を挿入し、更にその上部にワッシャー28の穴部を貫通させる。ワッシャー28と軸受け18の端面とは接触してスラスト軸受を形成する。そしてワッシャー28を貫通した軸27のポンプ部26側端部を、上ケーシング軸孔24aに挿入し、上下ケーシングで囲われたポンプ部26を構成する。羽根車25が固定されたロータ部21は、軸27の周囲に回転自在である。
(2)S12において、ポンプ2では、軸27の上ケーシング24側の端部の外周面と上ケーシング軸孔24aの内周面との間の隙間と、軸27の端部の外周面と下ケーシング軸孔15aの内周面との間の隙間との少なくともいずれかの隙間には、この隙間を埋める充填剤(所定の樹脂あるいは所定の接着剤)が充填される。
下ケーシング15と上ケーシング24とで囲まれる空間は、水回路4の水(湯)で満たされる。そのため、ロータ部21、羽根車25、軸27、ワッシャー28はポンプ2を流れる水(湯)に触れる構造となっている。ポンプ2は、ポンプ2内部を流れる水がブラシレスDCモータのロータ部21に接するキャンド方式である。
実施の形態1のポンプ2では、軸27の上ケーシング24側の端部の外周面と上ケーシング軸孔24aの内周面との間の隙間と、軸27の端部の外周面と下ケーシング軸孔15aの内周面との間の隙間との少なくともいずれかの隙間には、この隙間を埋める充填剤(所定の樹脂あるいは所定の接着剤)が充填される構成とした。このため、軸27と下ケーシング15とのガタツキが無くなり、また、ロータ21部と鉄心10との隙間を狭めることが可能となる。よって、軸受け18の編摩耗や破損を防止し、またポンプ効率を高めることができる。
実施の形態2.
次に図2、図4を参照して実施の形態2を説明する。実施の形態2は、図2において、上下ケーシングのうち少なくとも下ケーシング15は熱可塑性樹脂で成形するポンプ2の製造方法である。実施の形態2のポンプ2の製造方法は、軸27をケーシング成形用金型にインサートし、熱可塑性樹脂を射出成形して、軸27を勘合した状態で下ケーシング15を成型する製造方法である。熱可塑性樹脂としては、PPSや、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)がある。
図4を参照して、下ケーシング15を熱可塑性樹脂で成形する場合を説明する。
(S21)
S21は、軸27のインサート工程(第1インサート工程)である。この工程で用いる下ケーシング15の成形用金型は、下ケーシング軸孔15a(第2の凹部)に相当する位置に軸27の端部をインサート可能である。S21では、下ケーシング15の成形用金型における下ケーシング軸孔15aに相当する位置に、軸27の端部をインサートする。
(S22)
S22は熱可塑性樹脂の射出工程である。S22において、軸27の端部がインサートされた下ケーシング15の成形用金型に熱可塑性樹脂を射出することにより、軸27の端部の外周面と下ケーシング軸孔15aの軸27が嵌る内周面15dとの間を隙間なく一体化して、下ケーシング15を成形する。
以上のように、軸27を下ケーシングの成形用金型にインサートしつつ下ケーシング15と一体に形成することにより、軸27と下ケーシング軸孔15aとのガタツキを無くし、軸受け18の偏摩耗や破損を防止し、ポンプ2の高効率化、高寿命化を図ることができる。更に実施の形態1よりも、軸27と下ケーシング15(下ケーシング軸孔15a)との固着力が確保しやすく、工程も簡略化されるので生産性に優れるという効果を奏する。
実施の形態3.
次に図2、図5を参照して実施の形態3を説明する。実施の形態3は、軸27と、ステータを閉じ込めた状態のモールド樹脂とを金型にインサートし、そこに熱可塑性樹脂を射出して下ケーシング15を成形するポンプ2の製造方法である。
実施の形態3の下ケーシング15の成形用金型は、実施の形態2の成形用金型に対して、さらに、ステータ17aを閉じ込めた状態のモールド樹脂16をインサート可能である。
図5を参照して実施の形態3のポンプ2の製造方法を説明する。
(S31)
S31はインサート工程である。S31において、軸27と「ステータ17aを閉じ込めた状態のモールド樹脂16」とを、下ケーシング15の成形用金型にインサートする。
(S32)
S32は熱可塑性樹脂の射出工程である。S32において、軸27の端部と「ステータ17aを閉じ込めた硬化状態のモールド樹脂16」とがインサートされた成形用金型に、熱可塑性樹脂を射出して下ケーシング15を成型する。
以上のように、軸27と「モールド樹脂16にて成形されたステータ17a」とを金型にインサートして熱可塑性樹脂を射出して成形することで、軸27の端部とモールド樹脂16とを含めて下ケーシング15をこれらと一体に成形する。これより、軸27と下ケーシング軸孔15aとのガタツキを無くし、軸受け18の偏摩耗や破損を防止し、高効率で高寿命化が図れる。更に、モールド樹脂16に閉じ込められたステータ17aと一体に成形される下ケーシング15は、図2に示すように、ステータ17aを閉じ込めているモールド樹脂の内径に隙間無く接触している。このため、樹脂単独で成形した下ケーシング15を挿入する場合に比べて、「強度が高くなる」、「ポンプ部26の水圧による破損が発生し難くなる」などの効果がある。また樹脂単独と同一強度を保ったまま、より薄肉化が可能となる。このため、ロータ部21と鉄心10との隙間を狭めて効率を向上できる。
実施の形態4.
次に実施の形態4を説明する。実施の形態4は、上ケーシング24と下ケーシング15とのうち少なくとも下ケーシング15を、非磁性金属で形成する実施形態である。
すなわち、図2において、上下ケーシングのうち少なくとも下ケーシング15を、樹脂より強度に優れる非磁性金属を塑性加工により形成する。これによって、ケーシングのより薄肉化が可能となる。非磁性金属を用いることで、樹脂に比べて更にケーシングの薄肉化が可能である。このため、ロータ部21と鉄心10との隙間を狭めることができるので、ポンプ効率を向上できる。また下ケーシング15を非磁性金属とした場合には、ロータ部21と鉄心10との磁気吸引力が低下するなどの弊害がない。非磁性金属はオーステナイト系ステンレス鋼や、アルミニウム、銅などが使用可能である。また金属は樹脂より熱伝導率に優れるため、冷却効果が高く、温度上昇による軸受け18の破損を防止できる。
実施の形態5.
次に図2、図6を参照して実施の形態5を説明する。実施の形態1は、実施の形態1と類似であるが、下ケーシング15に非磁性金属を用いた点が異なる。以下、図6を参照して説明する。
S51において、下ケーシング15を非磁性金属で成形する。すなわち、下ケーシング15を、非磁性金属を素材として塑性加工により形成する。S52において、下ケーシング軸孔15aに軸27を挿入する。S53において、軸27と下ケーシング軸孔15aとの隙間に、熱可塑性樹脂を射出成形し、あるいは接着剤を充填して、隙間をなくして一体に成形する。
以上の工程によって、軸27と下ケーシング軸孔15aとのガタツキを無くし、軸受け18の偏摩耗や破損を防止し、ポンプ2の高効率化、高寿命化を図れる。また熱可塑性樹脂を射出成形する場合は、接着よりも軸27と下ケーシング15の固着力が確保しやすいという効果を奏する。更に下ケーシング15の材質をアルミニウムとし、下ケーシング軸孔15a周辺の表面に微細な孔を形成させるアルマイト処理を施こし、下ケーシング軸孔15aに軸27を挿入し、次にこの部分に溶融された樹脂を射出成形する。この際、溶融した樹脂が微細な孔に入り込むアンカー効果によりさらに強固に接合が可能となり、軸27と下ケーシング15との接合強度が更に増し、ロータ部21の慣性質量の大きな高出力のポンプなどにも使用可能となる。
実施の形態6.
次に実施の形態6のポンプ2の製造方法を説明する。図6はこの製造方法の主要部を示すフローである。
(S61)
S61は、インサート工程(第2インサート工程)である。S61において、軸27の外周面と下ケーシング軸孔15aの内周面との間が隙間なく一体化された下ケーシング15とステータ17aとを、モールド成形用の金型にインサートする。
(S62)
S62は、モールド成形工程である。S62において、モールド樹脂を使用することにより、モールド成形用の金型にインサートされたステータ17aをモールド樹脂で閉じ込めると共にモールド成形用の金型にインサートされた下ケーシング15の中空円筒15cの外部側とモールド樹脂との間で界面を形成させる。
図7に示した製法によれば、下ケーシング15と「ステータ17aを閉じ込めた状態のモールド樹脂16」との密着性が向上するので、冷熱サイクル等の応力や水圧による下ケーシング15の破損を防止することができる。
また以上の実施の形態1〜6における熱可塑性樹脂として、エラストマを含有したPPS(ポリフェニレンサルファイド)を採用することで、靭性が増し、冷熱サイクルや水圧による樹脂の割れを防止し、高寿命化が可能になる。また以上の実施の形態1〜6では、モールド樹脂として、不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂などを用いることができる。
以上の実施の形態では、ヒートポンプ装置100内の水を搬送、循環させる時に使用するポンプ2の例を示したが、家庭用ポンプなどなどにも、もちろん利用可能である。
上記実施の形態1〜6では、以下のことを特徴とする水循環ポンプ、水循環ポンプの製造方法、ヒートポンプ装置について説明した。
軸と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の一方の端部を受ける第1の凹部が形成された第1のケーシングを有するポンプ部と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の他方の端部を受ける第2の凹部が形成された第2のケーシングと、電磁相互作用によって回転子を回転させるステータとを有するステータ部と、
前記軸に回転自在に取り付けられた軸受けと、前記軸受けに固定して取り付けられた磁石部とを有し、前記ステータ部の前記ステータとの電磁相互作用によって回転する前記回転子であるロータ部と
を備え、
前記軸の一方の端部の外周面と前記第1の凹部の内周面との間の隙間と、前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間の隙間との少なくともいずれかの隙間には、前記隙間を埋める充填剤が充填されたことを特徴とする水循環ポンプ。
前記充填剤は、種別として、
所定の樹脂と所定の接着剤とを含むことを特徴とする水循環ポンプ。
前記第1のケーシングと前記第2のケーシングとの少なくともいずれかは、
非磁性金属で形成されたことを特徴とする水循環ポンプ。
軸と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の一方の端部を受ける第1の凹部が形成された第1のケーシングを有するポンプ部と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の他方の端部を受ける第2の凹部が形成された第2のケーシングと、電磁相互作用によって回転子を回転させるステータとを有するステータ部と、
前記軸に回転自在に取り付けられた軸受けと、前記軸受けに固定して取り付けられた磁石部とを有し、前記ステータ部の前記ステータとの電磁相互作用によって回転する前記回転子であるロータ部と
を備えた水循環ポンプの製造方法において、
前記第2の凹部に相当する位置に前記軸の他方の端部をインサート可能な前記第2のケーシングの成形用金型における前記第2の凹部に相当する位置に、前記軸の他方の端部をインサートする第1インサート工程と、
前記軸の他方の端部がインサートされた前記第2のケーシングの成形用金型に熱可塑性樹脂を射出することにより、前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間を隙間なく一体化して、前記第2のケーシングを成形する射出工程と
を備えたことを特徴とする水循環ポンプの製造方法。
前記第2のケーシングは、
底部と前記底部から起立した中空円筒を有する形状であり、前記中空円筒の内部側の空間に前記軸と前記ロータ部とを収納すると共に、前記中空円筒の外部側が前記ステータを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成し、
前記第2のケーシングの成形用金型は、
前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂をインサート可能であり、
前記インサート工程は、
前記第2のケーシングの成形用金型に、前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂をインサートする工程を含み、
前記射出工程は、
前記軸の他方の端部と前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂とがインサートされた前記成形用金型に、前記熱可塑性樹脂を射出することを特徴とする水循環ポンプの製造方法。
前記第2のケーシングは、
底部と前記底部から起立した中空円筒を有する形状であり、前記中空円筒の内部側の空間に前記軸と前記ロータ部とを収納すると共に、前記中空円筒の外部側が前記ステータを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成し、
水循環ポンプの製造方法は、さらに、
前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間が隙間なく一体化された前記第2のケーシングと前記ステータとを、モールド成形用の金型にインサートする第2インサート工程と、
前記モールド樹脂を使用することにより、前記モールド成形用の金型にインサートされた前記ステータをモールド樹脂で閉じ込めると共に前記モールド成形用の金型にインサートされた前記第2のケーシングの前記中空円筒の外部側と前記モールド樹脂との間で界面を形成させる成形工程と
を備えたことを特徴とする水循環ポンプの製造方法。
前記熱可塑性樹脂は、
樹脂がエラストマを含有したPPS(ポリフェニレンサルファイド)であることを特徴とする水循環ポンプの製造方法。
冷媒と水、または水同士とが熱交換を行う熱交換器と、水を貯留するタンクと、水を循環させる水循環ポンプとを備え、
前記水循環ポンプは、
軸と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の一方の端部を受ける第1の凹部が形成された第1のケーシングを有するポンプ部と、
前記軸の回転を拘束して前記軸の他方の端部を受ける第2の凹部が形成された第2のケーシングと、電磁相互作用によって回転子を回転させるステータとを有するステータ部と、
前記軸に回転自在に取り付けられた軸受けと、前記軸受けに固定して取り付けられた磁石部とを有し、前記ステータ部の前記ステータとの電磁相互作用によって回転する前記回転子であるロータ部と
を備え、
前記軸の一方の端部の外周面と前記第1の凹部の内周面との間の隙間と、前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間の隙間との少なくともいずれかの隙間には、前記隙間を埋める充填剤が充填されていることを特徴とするヒートポンプ装置。
1 タンク、2 ポンプ、2a 速度指令信号、3 熱交換器、4 水回路、5 冷媒回路、6 水温検出手段、6a 水温情報、7 水量制御部、7a 水温設定指令信号、8 水、9 冷媒、10 鉄心、11 巻線、12 インシュレータ、13 回路基板、14 リード線、15 下ケーシング、15a 下ケーシング軸孔、15b 底部、15c 中空円筒、15d 内周面、16 モールド樹脂、17 ステータ部、17a ステータ、18 軸受け、19 ホイール、20 磁石部、21 ロータ部、22 吸水口、23 吐出口、24 上ケーシング、24a 上ケーシング軸孔、25 羽根車、26 ポンプ部、27 軸、28 ワッシャー、100 ヒートポンプ装置。

Claims (4)

  1. 軸と、
    前記軸の回転を拘束して前記軸の一方の端部を受ける第1の凹部が形成された第1のケーシングを有するポンプ部と、
    前記軸の回転を拘束して前記軸の他方の端部を受ける第2の凹部が形成された第2のケーシングと、電磁相互作用によって回転子を回転させるステータとを有するステータ部と、
    前記軸に回転自在に取り付けられた軸受けと、前記軸受けに固定して取り付けられた磁石部とを有し、前記ステータ部の前記ステータとの電磁相互作用によって回転する前記回転子であるロータ部と
    を備えた水循環ポンプの製造方法において、
    前記第2の凹部に相当する位置に前記軸の他方の端部をインサート可能な前記第2のケーシングの成形用金型における前記第2の凹部に相当する位置に、前記軸の他方の端部をインサートする第1インサート工程と、
    前記軸の他方の端部がインサートされた前記第2のケーシングの成形用金型に熱可塑性樹脂を射出することにより、前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間を隙間なく一体化して、前記第2のケーシングを成形する射出工程と
    を備えたことを特徴とする水循環ポンプの製造方法。
  2. 前記第2のケーシングは、
    底部と前記底部から起立した中空円筒を有する形状であり、前記中空円筒の内部側の空間に前記軸と前記ロータ部とを収納すると共に、前記中空円筒の外部側が前記ステータを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成し、
    前記第2のケーシングの成形用金型は、
    前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂をインサート可能であり、
    前記インサート工程は、
    前記第2のケーシングの成形用金型に、前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂をインサートする工程を含み、
    前記射出工程は、
    前記軸の他方の端部と前記ステータを閉じ込めた前記モールド樹脂とがインサートされた前記成形用金型に、前記熱可塑性樹脂を射出することを特徴とする請求項1記載の水循環ポンプの製造方法。
  3. 前記第2のケーシングは、
    底部と前記底部から起立した中空円筒を有する形状であり、前記中空円筒の内部側の空間に前記軸と前記ロータ部とを収納すると共に、前記中空円筒の外部側が前記ステータを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成し、
    水循環ポンプの製造方法は、さらに、
    前記軸の他方の端部の外周面と前記第2の凹部の内周面との間が隙間なく一体化された前記第2のケーシングと前記ステータとを、モールド成形用の金型にインサートする第2インサート工程と、
    前記モールド樹脂を使用することにより、前記モールド成形用の金型にインサートされた前記ステータをモールド樹脂で閉じ込めると共に前記モールド成形用の金型にインサートされた前記第2のケーシングの前記中空円筒の外部側と前記モールド樹脂との間で界面を形成させる成形工程と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の水循環ポンプの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、
    樹脂がエラストマを含有したPPS(ポリフェニレンサルファイド)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水循環ポンプの製造方法。
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