JP2012060758A - スイッチング電源装置及び電源システム - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電圧のリップルを抑え、ESRの小さな出力コンデンサを利用した場合においても安定動作が可能であり、且つロードレギュレーション特性の良好なスイッチング電源装置及び電源システムを提供する。
【解決手段】入力電圧Vinに接続されたハイサイドMOSFET11と、ハイサイドMOSFET11のスイッチング周波数に同期したランプ信号を生成するランプジェネレータ18と、基準信号とハイサイドMOSFET11を駆動する駆動信号との位相差を検知するとともに、検知した位相差に基づいてオン幅制御信号を生成する位相電圧変換回路24と、ランプ信号とフィードバック信号FBと第1基準電圧REFとに基づいてハイサイドMOSFET11のオンタイミングを制御するとともに、オン幅制御信号に基づいてハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する第1フィードバック制御回路1とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】入力電圧Vinに接続されたハイサイドMOSFET11と、ハイサイドMOSFET11のスイッチング周波数に同期したランプ信号を生成するランプジェネレータ18と、基準信号とハイサイドMOSFET11を駆動する駆動信号との位相差を検知するとともに、検知した位相差に基づいてオン幅制御信号を生成する位相電圧変換回路24と、ランプ信号とフィードバック信号FBと第1基準電圧REFとに基づいてハイサイドMOSFET11のオンタイミングを制御するとともに、オン幅制御信号に基づいてハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する第1フィードバック制御回路1とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、直流安定化電圧を供給するスイッチング電源装置及び電源システムに関する。
画像エンジンやCPU等のデジタル信号処理LSIの電源電圧を供給するDC・DCコンバーターには、ダイナミックに変動するデジタル負荷に対して、出力電圧の変動幅を極力抑え込む高い負荷応答性能が求められるが、出力電圧と基準電圧との比較のためにエラーアンプを搭載したDC・DCコンバーターは、当該エラーアンプが遅れ要素の主要因となり、負荷応答性能が悪化するという問題点を有する。そこで、遅れ要素の主要因であるエラーアンプを搭載しないことにより、デジタル負荷の要求に対する負荷応答性能を向上させたPFM(周波数変調)制御のリップルコンバーターが提案され広く用いられている。
古典的なPFMリップルコンバーターは、出力電圧のリップル電圧を検出して制御を行う方式であるために、十分なリップル信号を得るために出力コンデンサにはESR(Equivalent Series Resistance:等価直列抵抗)の大きい電解コンデンサ等が必要であり、システムの小型化の妨げになっていた。
近年に至っては、先行技術の一例と示した特許文献1,2のように、ESRによるリップルを想定したRamp信号を、フィードバック電圧あるいは基準電圧側に重畳することで、ESRの小さなセラミックコンデンサを出力コンデンサとして用いた場合でも安定動作できる製品が多く提案され、製品化されつつある。
図13は、特許文献1,2に記載の内容を含む従来のスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。また、図14は、従来のスイッチング電源装置の動作を示すタイミングチャートである。これらの図を参照して、一般的なオン幅固定型のリップル制御方式を採用したスイッチング電源装置の動作について説明する。なお、特許文献1,2には、共にRamp信号をフィードバック信号に重畳する方式が開示されているが、この方式はRamp信号を基準電圧に重畳する方式と動作的に等価であるため、後々の説明を簡略化するために、Ramp信号を基準電圧に重畳する方式に変更して説明する。
図13において、Rampジェネレータ18は、ESRのリップル信号を想定したRamp信号を生成し、重畳回路3に出力する。重畳回路3は、第1基準電圧REFに対して、正の傾斜を持つRamp信号を重畳した第2基準電圧REF2を生成し、フィードバックコンパレータ4の正入力に対して出力する。
一方、フィードバック電圧FBは、フィードバックコンパレータ4の負入力に対して出力される。このフィードバック電圧FBは、出力電圧Voutをフィードバック分圧抵抗16と17とによって分圧した電圧である。フィードバック電圧FBが第2基準電圧REF2を下回ると、フィードバックコンパレータ4は、即座にFB_TRG信号を1Shot回路5aに対して出力する。
1Shot回路5aは、フィードバックコンパレータ4により出力されたFB_TRG信号を受けて、一定時間幅のON_TRG信号を生成し、オンタイマー7bのSet端子に対して出力する。
一方、フィードフォワード回路6bは、入力電圧Vinや出力電圧Voutの設定が変わっても、一定のスイッチング周波数を維持するために、入力電圧Vinと出力電圧Voutとを検出し、Vinに比例してVoutに反比例するフィードフォワード信号Itonを生成し、オンタイマー7bのAdj端子に出力する。
オンタイマー7bは、1Shot回路5aにより出力されたON_TRG信号をトリガーとして、フィードフォワード信号Itonに応じたTon信号をドライブロジック8に対して出力する。フィードフォワード信号Itonが大きくなるほど、Ton信号の時間幅は狭くなる。
ドライブロジック8は、オンタイマー8により出力されたTon信号に基づいて、ハイサイドドライバ9の駆動信号Honとローサイドドライバ10の駆動信号Lonとを出力すると同時に、回生期間が終了してインダクタ13に流れる電流ILの極性が反転したことをSW信号で検出し、駆動信号LonをHighからLowへ切り替えることで、ローサイドMOSFET12をオフさせて、インダクタ電流ILの過大な逆流を防止することで、無用な損失の発生を防ぐ機能を備えている。
ハイサイドドライバ9は、ドライブロジック8により出力されたHon信号に基づいて、ハイサイドMOSFET11のゲートを駆動することで、インダクタ13を介して出力コンデンサ14と出力負荷15とに対してエネルギーを供給する。
ローサイドドライバ10は、ドライブロジック8により出力されたLon信号に基づいて、ローサイドMOSFET12のゲートを駆動し、ハイサイドMOSFET11がオフした後のインダクタ電流ILの回生期間に、ローサイドMOSFET12をオンさせることで、導通損失を低減させる。
このように、図13に示す従来のスイッチング電源装置は、上述した一連の動作によって、出力負荷電流Ioutが軽負荷から重負荷へ急変して出力電圧Voutが低下した際に、即座にハイサイドMOSFETをオンさせることで高い負荷応答性を実現し、さらに、古典的なリップル制御方式では不可能だった出力コンデンサのセラコン化を実現することができる。
しかしながら、特許文献1,2に示すような一定傾斜のRamp信号をフィードバック電圧FBあるいは基準電圧REFに重畳する方式は、出力負荷電流Ioutが変化してスイッチング周波数が変化した際に、Ramp信号の振幅が変化することに伴って、出力電圧Voutも変動し、DC・DCコンバーターの重要特性であるロードレギュレーションが悪化してしまうという欠点を有する。具体的には図14に示すタイミングチャートを用いて説明する。
出力負荷電流Ioutが重負荷から軽負荷に急変すると、出力電圧Voutは瞬間的に跳ね上がる。その後、時間の経過とともに出力電圧Voutが低下し、Ramp信号が重畳された第2基準電圧REF2の頂点電位をフィードバック信号FBが下回った時に、1Shot回路5aは、オントリガー信号ON_TRGを出力する。これによってハイサイドMOSFET11はオンするものの、出力負荷電流Ioutが少ないほど、ハイサイドMOSFET11のオンタイミングは遅くなる。すなわち、出力負荷電流Ioutが少ないほど、ハイサイドMOSFET11のスイッチング周波数は低くなる。
スイッチング周波数が低くなると、第1基準電圧REFに重畳されるRamp信号の振幅が相対的に増加するため、第2基準電圧REF2は、重負荷時と比べて大きな値となる。この結果、ロードレギュレーション特性は悪化することになる。図14に示すように、出力電圧Voutは、軽負荷から重負荷に変化した場合においても急落し、その後においても回復しないため、軽負荷時と重負荷時とで大きな電圧差を有していると言うことができ、ロードレギュレーション特性が良いとは言い難い。
ロードレギュレーションを改善するためには第2基準電圧REF2に重畳されるRamp振幅量を減らす必要があるが、この場合におけるスイッチング電源装置は、セラミックコンデンサなどの低ESRのコンデンサを出力コンデンサとして用いた結果、動作が不安定になってしまうという問題点が再浮上する。
また、1つの制御基板上には、複数の異なるデジタル信号処理LSIが搭載されているのが普通であり、それぞれのLSIに対して最適な電源電圧を供給する必要があるために、例えば12Vのような1つの入力電圧から、複数個のDC・DCコンバーターを用いて、3.3V、1.8V、1.05V等の電圧を生成するのが通常である。
この際に、それぞれのDC・DCコンバーターのインダクタ電流のピーク値が重なってしまうと、総合入力電流のピーク値が大きくなり過ぎて、12Vの入力電圧が想定外に大きくドロップし、最悪は誤動作に至るという問題がある。また、入力コンデンサに電解コンデンサを用いた場合に、許容範囲を超えるリップル電流は発熱の原因となり、電源システムとしての寿命を縮めてしまう。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するもので、入力電圧のリップルを抑え、ESRの小さな出力コンデンサを利用した場合においても安定動作が可能であり、且つロードレギュレーション特性の良好なスイッチング電源装置及び電源システムを提供することを課題とする。
本発明に係るスイッチング電源装置は、上記課題を解決するために、入力電圧に接続されたハイサイドスイッチと、前記ハイサイドスイッチのスイッチング周波数に同期したランプ信号を生成するランプ信号生成部と、基準信号と前記ハイサイドスイッチを駆動する駆動信号との位相差を検知するとともに、検知した位相差に基づいてオン幅制御信号を生成するオン幅制御信号生成部と、前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号と出力電圧に応じた大きさのフィードバック信号と第1基準電圧とに基づいて前記ハイサイドスイッチのオンタイミングを制御するとともに、前記オン幅制御信号生成部により生成されたオン幅制御信号に基づいて前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る電源システムは、前記入力電圧に接続されたハイサイドスイッチを含む基準用スイッチング電源装置と、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の1以上のスイッチング電源装置とを備え、前記1以上のスイッチング電源装置の各々が有するオン幅制御信号生成部は、前記基準用スイッチング電源装置と前記1以上のスイッチング電源装置との中から自己のスイッチング電源装置を除くいずれか1つのスイッチング電源装置が有するハイサイドスイッチを駆動する駆動信号を前記基準信号として使用することを特徴とする。
本発明によれば、入力電圧のリップルを抑え、ESRの小さな出力コンデンサを利用した場合においても安定動作が可能であり、且つロードレギュレーション特性の良好なスイッチング電源装置及び電源システムを提供することができる。
以下、本発明のスイッチング電源装置及び電源システムの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず、本実施の形態の構成を説明する。図1は、本発明の実施例1のスイッチング電源装置及び電源システムの構成を示す回路図である。なお、図1において、図13における従来装置の構成要素と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以て示し、重複した説明を省略する。
この電源システムは、図1に示すように、位相電圧変換回路24、第1コンバータ26a、及び第2コンバータ26bにより構成される。ただし、本発明に係るスイッチング電源装置は、位相電圧変換回路24と第1コンバータ26aとの構成により実現可能である。また、第1コンバータ26a内の制御回路25と第2コンバータ26b内の制御回路25とは、同じ構成を有しているものとする。
第1コンバータ26aは、制御回路25、ハイサイドMOSFET11、ローサイドMOSFET12、インダクタ13、出力平滑コンデンサ14、出力負荷15、フィードバック抵抗16、及びフィードバック抵抗17により構成される。また、制御回路25は、第1フィードバック制御回路1、第2フィードバック制御回路2、及び重畳回路3により構成される。
一方、第2コンバータ26bは、制御回路25、ハイサイドMOSFET26、ローサイドMOSFET27、インダクタ28、出力平滑コンデンサ29、出力負荷30、フィードバック抵抗39、及びフィードバック抵抗40により構成され、本発明の基準用スイッチング電源装置に対応する。ハイサイドMOSFET26は、入力電圧Vinに接続されたハイサイドスイッチである。第1コンバータ26aと第2コンバータ26bとは、基本的には回路構成が同じであるため、主に第1コンバータ26aについて説明する。
第1フィードバック制御回路1は、フィードバックコンパレータ4、1SHOT回路5、フィードフォワード回路6、オンタイマー7、ドライブロジック8、ハイサイドドライバ9、及びローサイドドライバ10により構成される。
また、第2フィードバック制御回路2は、ランプジェネレータ18、サンプルホールド回路19、エラーアンプ20、位相補償抵抗21、及び位相補償コンデンサ22により構成される。
すなわち、本実施例のスイッチング電源装置における第1コンバータ26aは、図13に示す従来のスイッチング電源装置に対して、第2フィードバック制御回路2を備える点で異なる。
ハイサイドMOSFET11は、本発明のハイサイドスイッチに対応し、ドレイン端子が入力電圧Vinに接続されている。また、ハイサイドMOSFET11のソース端子は、ローサイドMOSFET12のドレイン端子に接続されているとともに、インダクタ13を介して出力負荷15に接続されている。すなわち、本実施例のスイッチング電源装置における第1コンバータ26aは、ハイサイドMOSFET11とローサイドMOSFET12とのスイッチング動作により入力電圧Vinを所定の電圧に変換して出力負荷15に供給する。なお、第2コンバータ26bも同様に、ハイサイドMOSFET26とローサイドMOSFET27とのスイッチング動作により入力電圧Vinを所定の電圧に変換して出力負荷30に供給する。
メジャーループである第1フィードバック制御回路1は、出力負荷15が軽負荷から重負荷へ急変した場合等、ダイナミックに変化する負荷に対して、エラーアンプを介さず高速に動作することで出力電圧Voutの変化幅を最小限に抑える働きをする。
これに対して、マイナーループである第2フィードバック制御回路2は、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号の振幅を検知し、この振幅が、出力負荷電流Ioutに寄らず一定となるよう、ハイサイドMOSFET11のオン幅を最適制御することで、スイッチング周波数Fswを一定に保つ。この結果、スタティックな負荷変動に対しては、第2基準電圧REF2のピーク電圧は常時一定に保たれるため、先行技術の問題点であったロードレギュレーション特性を、制御安定性を犠牲にすることなく大幅に改善できる。
位相電圧変換回路24は、本発明のオン幅制御信号生成部に対応し、基準信号(本実施例においては図1中のHDRVb)とハイサイドMOSFET11を駆動する駆動信号HDRVとの位相差を検知するとともに、検知した位相差に基づいてオン幅制御信号を生成する。すなわち、位相電圧変換回路24は、第1コンバータ26aと第2コンバータ26bとの2つのコンバータのスイッチングタイミングの位相差に応じた制御電圧を生成し、オン幅制御信号として第1コンバータ26aのComp端子に出力する。位相電圧変換回路24の詳細な構成及び作用については後述する。
ランプジェネレータ18は、本発明のランプ信号生成部に対応し、ハイサイドMOSFET11のスイッチング周波数に同期したランプ信号(Ramp)を生成する。図2は、本実施例のスイッチング電源装置におけるランプジェネレータ18の詳細な構成を示す回路図である。ランプジェネレータ18は、図2に示すように、1SHOT回路181、インバータ182、PchMOSFET183、コンデンサ184、定電流I1、及び下限クランプ電圧V2により構成されている。
1SHOT回路181は、ハイサイドドライバ9により出力された駆動信号Honを受け、HonがHighに切り替わった時に、インバータ182を介してPchMOSFET183を例えば100ns程度の極短い期間だけオンさせる。これにより、コンデンサ184は、電源電圧REGまで瞬時に充電される。
その後、PchMOSFET183がオフすると、コンデンサ184に蓄えられた電荷は、定電流I1によって徐々に引き抜かれる。その結果、ランプジェネレータ18は、ESRのリップル信号を想定したランプ信号を生成することができ、生成したランプ信号を重畳回路3とサンプルホールド回路19とに出力する。
重畳回路3は、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号(図1中のRamp)の振幅及び周波数に対応した正の傾斜を有する第2ランプ信号を生成するとともに、生成した第2ランプ信号を第1基準電圧(図1中のREF:0.5V)に重畳させて重畳信号(図1中のREF2)を生成する。
図3は、本実施例のスイッチング電源装置における重畳回路3の詳細な構成を示す回路図である。重畳回路3は、NPNトランジスタ31、PNPトランジスタ32、抵抗33、NchMOSFET34,35、PchMOSFET36,37、抵抗38、及び定電流源I2により構成される。
ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号は、NPNトランジスタ31とPNPトランジスタ32によるバッファー回路によりインピーダンス変換され、PNPトランジスタ32のエミッタにランプ信号とほぼ同一電圧レベルのRamp2信号が出力される。このため、抵抗33の両端には、REG−Ramp2の電位差が発生し、ランプ信号の変化に応じた電流信号I3が生成される。この電流信号I3は、NchMOSFET34,35によるカレントミラー回路と、PchMOSFET36,37によるカレントミラー回路とを介して、抵抗38に出力されることで電圧変換される。
これにより、重畳回路3は、抵抗38の高電位側端子において、直流安定電圧である第1基準電圧REFに対してRampに対応した正の傾斜を有する第2ランプ信号を重畳させ、第2基準電圧REF2(本発明の重畳信号に対応)を生成し、フィードバックコンパレータ4の非反転入力端子に出力する。
第2フィードバック制御回路2に設けられたサンプルホールド回路19、エラーアンプ20、位相補償抵抗21、及び位相補償コンデンサ22は、本発明の振幅信号生成部に対応し、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号の振幅に応じた振幅信号(図1中のComp)を生成する。
サンプルホールド回路19は、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号の谷電圧を保持する。図4は、本実施例のスイッチング電源装置におけるサンプルホールド回路19の詳細な構成を示す回路図である。サンプルホールド回路19は、図4に示すように、バッファー回路191、スイッチ192、及びコンデンサ193により構成される。
バッファー回路191は、ランプ信号をインピーダンス変換した信号を出力し、ランプ信号が谷電圧となるタイミングに合わせて、オンタイマー7によるサンプリング信号Splに基づいてスイッチ192が一定のサンプリング時間オンすることで、コンデンサ193を充電する。このため、コンデンサ193は、次のサンプリング期間が来るまでの間、ランプ信号の谷電圧値Valleyを保持する。
エラーアンプ20は、本発明の誤差増幅器に対応し、サンプルホールド回路19により保持された谷電圧Valleyと第2基準電圧(図1中のV1)とを比較し、比較結果に応じた誤差増幅信号を生成して振幅信号Compとして出力する。すなわち、エラーアンプ20は、谷電圧Valleyと基準電圧V1とを比較し、抵抗21とコンデンサ22によって位相補償された誤差増幅信号(振幅信号Comp)をフィードフォワード回路6に出力する。
第1フィードバック制御回路1は、本発明の制御部に対応し、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号と出力電圧Voutに応じた大きさのフィードバック信号FBと第1基準電圧REFとに基づいてハイサイドMOSFET11のオンタイミングを制御するとともに、位相電圧変換回路24により生成されたオン幅制御信号に基づいてハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
また、第1フィードバック制御回路1は、振幅信号生成部により生成された振幅信号Compに基づいてハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
さらに、第1フィードバック制御回路1は、入力電圧Vinと出力電圧Voutとに基づいてハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
図5は、本実施例のスイッチング電源装置におけるフィードフォワード回路6の詳細な構成を示す回路図である。フィードフォワード回路6は、図5に示すように、電圧電流変換回路61、62、63と、除算回路64、65の組み合わせによって構成されている。
電圧電流変換回路61は、入力電圧Vinを電流変換することで電流信号Ivinを生成する。また、電圧電流変換回路62は、出力電圧Voutを電流変換することで電流信号Ivoutを生成する。同様に、電圧電流変換回路63は、振幅信号(誤差増幅電圧)Compを電流変換することで電流信号Icompを生成する。
除算回路64は、電流信号Ivinを電流信号Ivoutで割り算した電流信号Ifwを後段の除算回路65に対して出力する。除算回路65は、電流信号Ifwを電流信号Icompで割り算した電流信号Itonを生成する。このItonの計算式は、Iton=K×Vin/(Vout×Comp)で与えられる。ここで、Kは、入力電圧Vin、出力電圧Vout、振幅信号Compを電流信号へ変換した際の変換係数であり、抵抗値に反比例する次元を持っている。
このようにして、フィードフォワード回路6は、入力電圧Vinに比例し、出力電圧Voutに反比例した出力電流Itonをオンタイマー7のAdj端子に出力する。フィードフォワード回路6の動作により、第1フィードバック制御回路1は、スイッチング周波数が入出力条件に依らず一定となるようにハイサイドMOSFET11のオン幅を制御し、さらに、第2フィードバック制御回路により出力された振幅信号(誤差増幅信号)Compに反比例する特性をItonに持たせることで、ランプ信号の谷電圧Valleyが基準電圧V1に等しくなるようにハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
第1フィードバック制御回路1は、フィードフォワード回路6を有することにより、振幅信号生成部により生成された振幅信号(誤差増幅信号)Compに基づいて、ランプジェネレータ18により生成されたランプ信号の振幅が所定の値を維持するようにハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
フィードバックコンパレータ4は、フィードバック電圧FBと第2基準電圧REF2とを比較し、フィードバック電圧FBが第2基準電圧REF2の頂上電圧を下回った時に、FB_TRG信号を出力する。1SHOT回路5は、フィードバックコンパレータ4により出力されたFB_TRG信号に基づいて、ON_TRG信号を生成し、オンタイマー7のSet端子に出力する。
図6は、本実施例のスイッチング電源装置におけるオンタイマー7の詳細な構成を示す回路図である。オンタイマー7は、図6に示すように、コンデンサ71、コンパレータ72、AND回路73、1SHOT回路74、インバータ回路75、及びスイッチ76により構成される。
スイッチ76は、1SHOT回路5により出力されたON_TRG信号に基づいて、一定時間オンする。コンデンサ71は、スイッチ76がオンすることにより、蓄えた電荷を瞬時に放電する。これによってコンパレータ72の論理出力レベルがHighとなり、1SHOT回路74は、一定時間のサンプリング信号Splを出力する。
1SHOT回路74によるサンプリング期間終了後に、AND回路73は、出力信号であるドライブロジック制御信号TonをHighにする。その後、コンデンサ71は、フィードフォワード電流信号Itonによって充電を開始する。コンデンサ71の電位がしきい値V3に達すると、コンパレータ72が出力レベルをLowに切り替えるので、AND回路73は、ドライブロジック制御信号TonをLowにする。
ドライブロジック8は、オンタイマー5により出力されたドライブロジック制御信号Tonに基づいて、ハイサイドドライバ9の駆動信号Honと、当該駆動信号Honと逆相のローサイドドライバ10の駆動信号Lonを出力する。さらに、ドライブロジック8は、インダクタ13の回生期間が終了してインダクタ13に流れる電流ILの極性が反転したことをSW電圧に基づいて検出し、ローサイド駆動信号LonをLowに切り替える。これによってローサイドMOSFET12がオフされるので、スイッチング電源装置は、インダクタ電流ILの過大な逆流を抑え、無用な損失発生を防止する。
ハイサイドドライバ9は、ドライブロジック8により出力されたHon信号に基づいてハイサイドMOSFET11のゲートを駆動し、インダクタ13を介して出力コンデンサ14及び出力負荷15に対してエネルギーを供給する。
ローサイドドライバ10は、ドライブロジック8により出力されたLon信号に基づいてローサイドMOSFET12のゲートを駆動し、ハイサイドMOSFET11がオフした後のインダクタ電流ILの回生期間にローサイドMOSFET12をオンさせることで、導通損失を低減させる。
上述したフィードバックコンパレータ4、1SHOT回路5、オンタイマー7、ドライブロジック8、及びハイサイドドライバ9の動作からわかるように、第1フィードバック制御回路1は、重畳回路3により生成された重畳信号REF2と出力電圧Voutに応じた大きさのフィードバック信号FBとを比較し、フィードバック信号FBが重畳信号REF2を下回った場合にハイサイドMOSFET11がオンするようにオンタイミングを制御する。
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。最初に、本実施例のスイッチング電源装置が有する各構成の作用をわかりやすく説明するために、位相電圧変換回路24が存在しないと仮定した場合について説明する。図7は、本実施例のスイッチング電源装置において、位相電圧変換回路24が存在しないと仮定した場合の構成を示す回路図である。
この場合において、ランプ信号の振幅が一定になるように制御することで、ロードレギュレーション特性が大幅に向上するメカニズムについて図8を参照して説明する。
図8は、図7のように構成したスイッチング電源装置における第1コンバータ26aの動作を示すタイミングチャートである。出力負荷電流Ioutが軽負荷、且つ、一定の状態では、サンプルホールド回路19、エラーアンプ20、及びフィードフォワード回路6の動作により、ランプ信号(Ramp)の谷電圧Valleyと基準電圧V1とは等しくなるように制御される。
図8は、図7のように構成したスイッチング電源装置における第1コンバータ26aの動作を示すタイミングチャートである。出力負荷電流Ioutが軽負荷、且つ、一定の状態では、サンプルホールド回路19、エラーアンプ20、及びフィードフォワード回路6の動作により、ランプ信号(Ramp)の谷電圧Valleyと基準電圧V1とは等しくなるように制御される。
次に、出力負荷電流Ioutが重負荷へ急変すると、出力電圧Voutの低下に伴って、フィードバック電圧FBは低下する。フィードバック電圧FBが第2基準電圧REF2以下になると、フィードバックコンパレータ4の比較結果に基づいて、1SHOT回路5はON_TRG信号を出力する。このON_TRG信号をきっかけとして、ハイサイドMOSFET11は即座にオンする。この時に、ランプ信号の谷電圧Valleyが上昇するため、Valleyと基準電圧V1との間に誤差が発生する。
第2フィードバック制御回路2内のエラーアンプ20は、この誤差を打ち消すように、振幅信号Compを上昇させて出力する。振幅信号Compの上昇に反比例して、フィードフォワード回路6によるフィードフォワード電流Itonは低下する。オンタイマー7は、フィードフォワード信号Itonが低下しているので、Ton信号の時間幅を広げて出力する。
結果として、第1フィードバック制御回路1は、ハイサイドMOSFET11のオン幅が広がる方向に制御を行う。すなわち、第1フィードバック制御回路1は、振幅信号生成部により生成された振幅信号(Comp)に基づいて、ランプジェネレータ18bにより生成されたランプ信号の振幅が所定の値未満の場合に、ハイサイドMOSFET11のオン幅を広げるように制御する。この第1フィードバック制御回路1の作用は、図1,7の両方のスイッチング電源装置に共通する作用である。
ハイサイドMOSFET11のオン幅が広がると、入力電圧Vinと出力電圧Voutの比率で概ね決定されるオンデューティーを一定に保つよう、スイッチング周波数が低下し、結局、軽負荷時のスイッチング周波数Fsw1と重負荷時のスイッチング周波数Fsw2とは等しくなるように制御される。これによって、ランプ信号の谷電圧Valleyは基準電圧V1に等しくなるため、第2基準電圧REF2に重畳されるΔREFの振幅も、負荷電流Ioutに依存せず一定になるよう制御される(図8でいうΔREF1=ΔREF2)。
フィードバック電圧FBが上昇し、ランプ信号の谷電圧Valleyが下降してValleyと基準電圧V1との間に誤差が発生した場合においても、第2フィードバック制御回路2内のエラーアンプ20は、この誤差を打ち消すように、振幅信号Compを下降させて出力する。その結果、第1フィードバック制御回路1は、ハイサイドMOSFET11のオン幅が狭まる方向に制御を行う。すなわち、第1フィードバック制御回路1は、振幅信号生成部により生成された振幅信号Compに基づいて、ランプジェネレータ18bにより生成されたランプ信号の振幅が所定の値以上の場合に、ハイサイドMOSFET11のオン幅を狭めるように制御する。この第1フィードバック制御回路1の作用も、図1,7の両方のスイッチング電源装置に共通する作用である。
ハイサイドMOSFET11のオン幅が狭まると、スイッチング周波数が上昇し、結果として軽負荷時のスイッチング周波数Fsw1と重負荷時のスイッチング周波数Fsw2とは等しくなるように制御される。これによって、ランプ信号の谷電圧Valleyは基準電圧V1に等しくなるため、第2基準電圧REF2に重畳されるΔREFの振幅も、負荷電流Ioutに依存せず一定になるよう制御される。
このように、負荷急変等のダイナミックな負荷変動に対しては、メジャーループである第1フィードバック制御回路1が、エラーアンプを介さず高速に反応することで出力電圧Voutの変化を最小限に抑え込み、逆に、スタティックな負荷変化に対しては、エラーアンプ20を用いてランプ信号の振幅が一定に保つように制御することによって、本実施例のスイッチング電源装置は、従来の問題点であったロードレギュレーション特性を制御の安定性を犠牲にすることなく大幅に改善できる。
しかしながら、上述したように1つの制御基板上には、複数の異なるデジタル信号処理LSIが搭載されているのが普通であり、それぞれのLSIに対して最適な電源電圧を供給する必要があるために、例えば12Vのような1つの入力電圧から、複数個のDC・DCコンバーターを用いて、3.3V、1.8V、1.05V等の電圧を生成するのが通常である。
この際に、それぞれのDC・DCコンバーターのインダクタ電流のピーク値が重なってしまうと、総合入力電流のピーク値が大きくなり過ぎて、12Vの入力電圧が想定外に大きくドロップし、最悪は誤動作に至るという問題がある。また、入力コンデンサに電解コンデンサを用いた場合に、許容範囲を超えるリップル電流は発熱の原因となり、電源システムとしての寿命を縮めてしまう。
具体的には、図9に示すタイミングチャートを用いて説明する。図9は、図7のように構成したスイッチング電源装置の動作を示すタイミングチャートである。図9に示すように、第1コンバータ26a内のハイサイドMOSFET11を駆動する駆動信号HDRVと第2コンバータ26b内のハイサイドMOSFET26を駆動する駆動信号HDRVbとの位相差が最小である場合に、入力電圧VinのリップルVrippleは最大となる。
この問題の対策として、それぞれのDC・DCコンバータのスイッチング周波数を同期させ、さらに電流ピークが重ならないように位相差を持たせることが考えられるが、図7に示すようなスイッチング電源装置は、負荷レベルに応じてハイサイドMOSFET11のオンタイミングが変化する自励発振制御であるため、スイッチング周波数を同期させるのが非常に困難である。
そこで、上述した問題を解決するために、本実施例のスイッチング電源装置は、図1に示すように、マルチ出力コンバータに対して位相電圧変換回路24を備えた構成となっている。図1に示すスイッチング電源装置において、位相電圧変換回路24を追加することにより、第1コンバーター26aのスイッチング動作は、第2コンバーター26bの基本スイッチング動作に対して、周波数としては一致するように追従制御し、さらに、任意の位相差(ここでは約180°としている)を持ってスイッチング動作を行うことで、入力電圧Vinのリップルを低減できる原理について説明する。
図10は、本実施例のスイッチング電源装置における位相電圧変換回路24の詳細な構成を示す回路図である。図10に示すように、位相電圧変換回路24は、1Shot回路231、1Shot回路232、SRフリップフロップ233、遅延回路234、スイッチ235、スイッチ236、コンデンサ237、バッファー238、スイッチ239、コンデンサ240、エラーアンプ241、位相補償抵抗242、位相補償コンデンサ243、バッファー244、定電流I4、及び基準電圧V4により構成されている。
この位相電圧変換回路24は、第1コンバーター26aからのハイサイドMOSFET駆動信号HDRVと、第2コンバーター26bからのハイサイドMOSFET駆動信号HDRVb(本発明の基準信号に対応)との位相差を検出して位相差信号Ph_holdを生成し、位相差信号Ph_holdと基準電圧V4との誤差増幅信号を、第1コンバーター26aのComp端子へ出力することで、第1コンバーター26aの動作を第2コンバーター26bのスイッチング周波数と同期させると同時に、任意の位相差を持たせるための回路である。
具体的には、第2コンバーター26bからのハイサイドMOSFET駆動信号HDRVbがLowからHighに切り替わると、1Shot回路231は、トリガー信号Ph2を出力することで、SRフリップフロップ233をセット状態にする。このとき、スイッチ235がオンするので、コンデンサ237は、定電流I4により充電される。
次に、第1コンバーター26aからのハイサイドMOSFET駆動信号HDRVがLowからHighに切り替わると、1Shot回路232は、トリガー信号Ph1を出力する。このため、スイッチ239はオンし、コンデンサ237に蓄えられた電圧信号Ph_ramp信号のピーク値がバッファー238を介してコンデンサ240に伝達し、位相差信号Ph_holdを生成する。同時に、トリガー信号Ph1は、SRフリップフロップ233をリセット状態にするので、スイッチ235がオフし、コンデンサ237に対する充電を停止させる。
その後、遅延回路234は、遅延信号Ph_disを出力し、スイッチ236をオンさせる。このため、コンデンサ237は放電される。エラーアンプ241は、基準電圧V4とPh_hold信号とを比較し、その誤差電圧を、バッファー244を介して、第1コンバーター26aのComp端子に対して出力する。
第1フィードバック制御回路1は、位相電圧変換回路24により生成されたオン幅制御信号(位相電圧変換回路24からComp端子に出力される信号)に基づいて、基準信号HDRVbと駆動信号HDRVとの周波数が等しくなるようにハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。
図11は、本実施例のスイッチング電源装置の動作を示すタイミングチャートである。図11に示すように、タイミングチャートのロックアップ期間の初期においては、Ph2とPh1との位相差信号Ph_holdが基準電圧V4に対して低いために、Comp信号は上昇する。これにより、第1コンバーター26aの第1フィードバック制御回路1は、ハイサイドMOSFET11のオン幅を広げるように制御する。
ハイサイドMOSFET11のオン幅が広がると、入力電圧Vinと出力電圧Voutとが一定の条件では、オンデューティーをほぼ一定に保つよう帰還がかかるために、第1コンバーター26aのスイッチング周波数は低下し、次の周期におけるハイサイドMOSFET11のオンタイミングは遅れる。
これによってPh2とPh1の位相差が広がるために、位相差信号Ph_holdが上昇し、基準電圧V4との誤差が狭まる。この結果、第1コンバーター26aのスイッチング動作と、第2コンバーター26bのスイッチング動作は、周波数としては、ほぼ一致し、また位相差としては、基準電圧V4で決まる任意の位相差(図11では180°を想定)を持ったスイッチング動作を行う。
言い換えると、位相電圧変換回路24は、基準電圧V4を調整することで設定可能な基準位相差を有しており、検知した位相差(基準信号HDRVbと駆動信号HDRVとの位相差)と基準位相差とに基づいてオン幅制御信号を生成する。
また、第1フィードバック制御回路1は、位相電圧変換回路24により生成されたオン幅制御信号に基づいて、基準信号HDRVbと駆動信号HDRVとの位相差が基準位相差となるようにハイサイドMOSFET11のオン幅を制御する。いわば、第2コンバータ26bをマスター側としたときに、第1コンバータ26aはスレイブ側として周波数の同期をとるとともに所定の位相差となるように動作する。
図11に示すタイミングチャートのロックアップ期間の初期における総合入力電流Iinのピーク値は、インダクタ電流ILとILbの位相差が少ないために、ほぼ二つのインダクタ電流のピーク値の合計となり非常に大きい。これに伴って、入力電圧Vinのリップルは大きくなる。
一方、フェイズロック期間では、二つのインダクタ電流ILとILbは、周波数としては一致し、位相としては180°反転しているために、総合電流Iinのピーク値は少なくなっている。これに伴い、入力電圧Vinのリップルは小さく抑えることが可能となる。
上述のとおり、本発明の実施例1の形態に係るスイッチング電源装置によれば、入力電圧のリップルを抑え、ESRの小さな出力コンデンサを利用した場合においても安定動作が可能であり、且つ良好なロードレギュレーション特性を実現することができる。
すなわち、負荷急変等のダイナミックな負荷変動に対しては、メジャーループである第1フィードバック制御回路が、エラーアンプを介さず高速に反応することで出力電圧Voutの変化を最小限に抑え込み、逆に、スタティックな負荷変化に対しては、エラーアンプ20を用いてランプ信号の振幅が一定に保つように制御することによって、本実施例のスイッチング電源装置は、ロードレギュレーション特性を制御の安定性を犠牲にすることなく大幅に改善できる。
また、本実施例のスイッチング電源装置が備える位相電圧変換回路24は、第2コンバータ26b内のハイサイドMOSFET26を駆動する信号HDRVbを基準信号とすることにより、当該基準信号HDRVbと駆動信号HDRVとの位相差に基づいてオン幅制御信号を生成することができる。第1コンバーター26aは、Comp端子に入力された位相電圧変換回路24によるオン幅制御信号を優先してハイサイドMOSFET11のオン幅を調整することで、第2コンバーター26bのスイッチング周波数に等しくなるよう追従動作をさせると同時に、任意の位相差(ここでは180°)となるように制御を行う。これによって、二つのコンバータによるインダクタ電流のピーク値が重なることがなくなるために、総合入力電流Iinのピーク値は低下し、入力電圧Vinのドロップも低減できる。したがって、本実施例のスイッチング電源装置は、誤動作を防止できると同時に、入力コンデンサのリップル電流も少なくなるために、入力コンデンサに電解コンデンサを用いた場合には、電源システムとしての寿命を延ばすことができる。
本発明の電源システムは、入力電圧Vinに接続されたハイサイドスイッチを含む基準用スイッチング電源装置(図1における第2コンバータ26b)と、1以上のスイッチング電源装置(図1における第1コンバータ26a及び位相電圧変換回路24)とを備えていればよい。この場合において、1以上のスイッチング電源装置の各々が有するオン幅制御信号生成部(図1における位相電圧変換回路24)は、基準用スイッチング電源装置と1以上のスイッチング電源装置との中から自己のスイッチング電源装置を除くいずれか1つのスイッチング電源装置(図1においては第2コンバータ26b)が有するハイサイドスイッチ(図1におけるハイサイドMOSFET26)を駆動する駆動信号を基準信号として使用する。
図1においては、基準用スイッチング電源装置を除けば、スイッチング電源装置は1つであるが、上述したように複数のスイッチング電源装置を備える電源システムも考えられる。図12は、本実施例のスイッチング電源装置の変形例における構成を示す回路図であり、3フェーズ構成の降圧チョッパー回路である。3つのコンバータは基本的には同一構成であり、それぞれを位相電圧変換回路24で結合し、位相差が120°となるように位相電圧変換回路24内の基準電圧V4を調整することで、総合入力電流Iinのピーク値と入力電圧Vinリップルを最小に設定することができる。
本発明に係るスイッチング電源装置及び電源システムは、安定した電力供給を要する電気機器等に使用されるスイッチング電源装置及び電源システムに利用可能である。
1 第1フィードバック制御回路
2 第2フィードバック制御回路
3 重畳回路
4 フィードバックコンパレータ
5,5a 1SHOT回路
6,6b フィードフォワード回路
7,7b オンタイマー
8 ドライブロジック
9 ハイサイドドライバ
10 ローサイドドライバ
11 ハイサイドMOSFET
12 ローサイドMOSFET
13 インダクタ
14 出力平滑コンデンサ
15 出力負荷
16,17 フィードバック抵抗
18 ランプジェネレータ
19 サンプルホールド回路
20 エラーアンプ
21 位相補償抵抗
22 位相補償コンデンサ
24 位相電圧変換回路
25 制御回路
26 ハイサイドMOSFET
26a 第1コンバータ
26b 第2コンバータ
27 ローサイドMOSFET
28 インダクタ
29 出力平滑コンデンサ
30 出力負荷
31 NPNトランジスタ
32 PNPトランジスタ
33 抵抗
34,35 NchMOSFET
36,37 PchMOSFET
38 抵抗
39,40 フィードバック抵抗
61,62,63 電圧電流変換回路
64,65 除算回路
71 コンデンサ
72 コンパレータ
73 AND回路
74 1SHOT回路
75 インバータ回路
76 スイッチ
181 1SHOT回路
182 インバータ
183 PchMOSFET
184 コンデンサ
191 バッファー回路
192 スイッチ
193 コンデンサ
231,232 1SHOT回路
233 SRフリップフロップ
234 遅延回路
235,236 スイッチ
237 コンデンサ
238 バッファー
239 スイッチ
240 コンデンサ
241 エラーアンプ
242 位相補償抵抗
243 位相補償コンデンサ
244 バッファー
I1,I2,I4 定電流源
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧
V2 下限クランプ電圧
2 第2フィードバック制御回路
3 重畳回路
4 フィードバックコンパレータ
5,5a 1SHOT回路
6,6b フィードフォワード回路
7,7b オンタイマー
8 ドライブロジック
9 ハイサイドドライバ
10 ローサイドドライバ
11 ハイサイドMOSFET
12 ローサイドMOSFET
13 インダクタ
14 出力平滑コンデンサ
15 出力負荷
16,17 フィードバック抵抗
18 ランプジェネレータ
19 サンプルホールド回路
20 エラーアンプ
21 位相補償抵抗
22 位相補償コンデンサ
24 位相電圧変換回路
25 制御回路
26 ハイサイドMOSFET
26a 第1コンバータ
26b 第2コンバータ
27 ローサイドMOSFET
28 インダクタ
29 出力平滑コンデンサ
30 出力負荷
31 NPNトランジスタ
32 PNPトランジスタ
33 抵抗
34,35 NchMOSFET
36,37 PchMOSFET
38 抵抗
39,40 フィードバック抵抗
61,62,63 電圧電流変換回路
64,65 除算回路
71 コンデンサ
72 コンパレータ
73 AND回路
74 1SHOT回路
75 インバータ回路
76 スイッチ
181 1SHOT回路
182 インバータ
183 PchMOSFET
184 コンデンサ
191 バッファー回路
192 スイッチ
193 コンデンサ
231,232 1SHOT回路
233 SRフリップフロップ
234 遅延回路
235,236 スイッチ
237 コンデンサ
238 バッファー
239 スイッチ
240 コンデンサ
241 エラーアンプ
242 位相補償抵抗
243 位相補償コンデンサ
244 バッファー
I1,I2,I4 定電流源
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧
V2 下限クランプ電圧
Claims (10)
- 入力電圧に接続されたハイサイドスイッチと、
前記ハイサイドスイッチのスイッチング周波数に同期したランプ信号を生成するランプ信号生成部と、
基準信号と前記ハイサイドスイッチを駆動する駆動信号との位相差を検知するとともに、検知した位相差に基づいてオン幅制御信号を生成するオン幅制御信号生成部と、
前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号と出力電圧に応じた大きさのフィードバック信号と第1基準電圧とに基づいて前記ハイサイドスイッチのオンタイミングを制御するとともに、前記オン幅制御信号生成部により生成されたオン幅制御信号に基づいて前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするスイッチング電源装置。 - 前記制御部は、前記オン幅制御信号生成部により生成されたオン幅制御信号に基づいて、前記基準信号と前記駆動信号との周波数が等しくなるように前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御することを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
- 前記オン幅制御信号生成部は、検知した位相差と基準位相差とに基づいてオン幅制御信号を生成し、
前記制御部は、前記オン幅制御信号生成部により生成されたオン幅制御信号に基づいて、前記基準信号と前記駆動信号との位相差が前記基準位相差となるように前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスイッチング電源装置。 - 前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の振幅及び周波数に対応した正の傾斜を有する第2ランプ信号を生成するとともに、生成した第2ランプ信号を前記第1基準電圧に重畳させて重畳信号を生成する重畳回路を備え、
前記制御部は、前記重畳回路により生成された重畳信号と前記フィードバック信号とを比較し、前記フィードバック信号が前記重畳信号を下回った場合に前記ハイサイドスイッチがオンするようにオンタイミングを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のスイッチング電源装置。 - 前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の振幅に応じた振幅信号を生成する振幅信号生成部を備え、
前記制御部は、前記振幅信号生成部により生成された振幅信号に基づいて前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のスイッチング電源装置。 - 前記制御部は、前記振幅信号生成部により生成された振幅信号に基づいて、前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の振幅が所定の値を維持するように前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御することを特徴とする請求項5記載のスイッチング電源装置。
- 前記制御部は、前記振幅信号生成部により生成された振幅信号に基づいて、前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の振幅が所定の値未満の場合に前記ハイサイドスイッチのオン幅を広げるように制御するとともに、前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の振幅が所定の値以上の場合に前記ハイサイドスイッチのオン幅を狭めるように制御することを特徴とする請求項5又は請求項6記載のスイッチング電源装置。
- 前記振幅信号生成部は、
前記ランプ信号生成部により生成されたランプ信号の谷電圧を保持するサンプルホールド回路と、
前記サンプルホールド回路により保持された谷電圧と第2基準電圧とを比較し、比較結果に応じた誤差増幅信号を生成して振幅信号として出力する誤差増幅器と、
を有することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項記載のスイッチング電源装置。 - 前記制御部は、前記入力電圧と出力電圧とに基づいて前記ハイサイドスイッチのオン幅を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のスイッチング電源装置。
- 前記入力電圧に接続されたハイサイドスイッチを含む基準用スイッチング電源装置と、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の1以上のスイッチング電源装置とを備え、
前記1以上のスイッチング電源装置の各々が有するオン幅制御信号生成部は、前記基準用スイッチング電源装置と前記1以上のスイッチング電源装置との中から自己のスイッチング電源装置を除くいずれか1つのスイッチング電源装置が有するハイサイドスイッチを駆動する駆動信号を前記基準信号として使用することを特徴とする電源システム。
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CN114094823A (zh) * | 2021-08-12 | 2022-02-25 | 杰华特微电子股份有限公司 | 多输出电源电路及其控制方法 |
CN114094823B (zh) * | 2021-08-12 | 2024-01-23 | 杰华特微电子股份有限公司 | 多输出电源电路及其控制方法 |
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