JP2012060568A - D級増幅器及び無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】D級増幅された無線信号のEVMの劣化を抑制するD級増幅器及び無線通信装置を提供する。
【解決手段】バンドパスΔΣ変調部104は、アップコンバート部102から出力された信号にバンドパスΔΣ変調を施し、駆動増幅部105は、バンドパスΔΣ変調部104から出力された信号をD級増幅部107が動作可能な信号レベルにまで増幅する。スイッチング電圧制御部106は、駆動増幅部105の出力信号の電力実効値RMSに基づいて、D級増幅部107のスイッチング電圧閾値を最適なレベルに決定し、D級増幅部107は、スイッチング電圧制御部106によって決定されたスイッチング電圧閾値を用いて、駆動増幅部105の出力信号をスイッチング増幅する。
【選択図】図13

Description

本発明は、デジタル携帯電話等のデジタル無線通信システムにおいて送信信号レベルを増幅するD級増幅器及びこれを用いた無線通信装置に関する。
デジタル無線通信システムの基地局では、送信信号を数十W〜数百Wの大電力に増幅する必要があるが、大電力を扱うゆえに、増幅器の電力効率を高めることは、基地局の低消費電力化に大きく寄与する。また、移動局においても増幅器を含めた装置の低消費電力化は重要である。
電力利用効率が高い増幅器の構成の一つとして、D級増幅器がよく知られている。D級増幅器は、トランジスタなどの増幅素子の飽和領域を用いて、信号をON/OFFスイッチングすることによって実現されるものである。
一般に、D級増幅器は、およそ20kHz程度までの可聴域の低周波数帯域の信号の増幅に用いられており、被増幅信号としては、例えば、1ビットΔΣ変調された高SNR(Signal to Noise Ratio)の信号が用いられる。この信号のサンプリング周波数は信号周波数帯域の128倍又は256倍程度のものが用いられている(なお、サンプリング周波数が高いほど高SNRとなる)。
また、無線で用いられる高周波数帯域の信号(RF信号)の増幅器としては、近年、ドハティー増幅器やET(Envelope Tracking)増幅器の検討が盛んに行われているが、電力効率の観点から、D級増幅器の採用も模索され始めている。
D級増幅器でRF信号を増幅するためには、RF信号を1ビットのパルス信号に変換する必要がある。このパルス信号を生成する際に、普通にΔΣ変調をかける(以後、「ローパスΔΣ変調」と呼ぶ)と、高SNRの送信信号を得るためには、例えば、RF信号のキャリア周波数がfc=2GHzである場合、サンプリング周波数fs=2GHz×128=256GSa(Samples)/sといった非常に高速なサンプリング信号が必要となり、現実的ではない。
そこで考え出されたのがバンドパスΔΣ変調器である。例えば、キャリア周波数fc=2GHzであれば、2GHzの4倍である8GSa/sのサンプリング周波数fsで、(変調信号の帯域が数十MHz程度であれば)ローパスΔΣ変調器と遜色のないSNRの信号が得られる。
このようなバンドパスΔΣ変調器は、RF信号の受信回路に積極的に用いられている。受信においては、受信信号をバンドパスΔΣ変調器にかけた後に、キャリア周波数fc周辺のSNRの良い狭帯域の信号のみをバンドパスフィルタで取り出せば、良好な復調が可能となるからである。
一方、バンドパスΔΣ変調器をRF信号の送信回路(増幅回路)で用いる場合には、理論上、アナログ回路が0Hz〜∞Hzの周波数領域においてフラットな帯域特性を持たなければならない。そうでなければ、送信信号は歪んでしまい、例えば、送信信号の品質指標であるEVM(Error Vector Magnitude)が劣化してしまう。
ここで、RF信号のアナログ回路は分布乗数回路になることから、必要な周波数帯域において回路の周波数整合を取る必要があり、広い周波数範囲において帯域特性をフラットにすることは困難である。また、増幅器の破壊を防止するためにDC信号を遮断する必要もあり、RF信号のアナログ回路は必ず帯域特性を有することになる。このため、RF信号をD級増幅器で増幅することは技術的に困難である。
バンドパスΔΣ変調器を用いたD級増幅部として、例えば、特許文献1に開示の技術が知られている。特許文献1に開示のD級増幅部を含む無線通信装置を図1に示す。
図1において、ベースバンド信号発生部11では、狭帯域(〜数十MHz)のベースバンド変調信号が生成され、ベースバンド信号発生部11から出力されたベースバンド信号は、アップコンバート部12においてキャリア周波数fcにアップコンバートされる。アップコンバート部12から出力された信号は、バンドパスΔΣ変調部13において、例えば、サンプリング周波数fs=4×fcにてバンドパスΔΣ変調が施され、バンドパスΔΣ変調部13から出力された信号は、D級増幅部14においてD級増幅される。D級増幅部14から出力された信号は、キャリア周波数fcを中心としたバンドパスフィルタ部15を介して、アンテナ部16から無線信号として送信される。
図1の各ブロックの出力信号の時間軸波形及び周波数特性等について図2〜図6に例示する。図2は、ベースバンド信号発生部11の出力であるQPSK直交変調波のコンスタレーションを示し、図3は、ベースバンド信号発生部11の出力信号の周波数特性を示し、図4は、アップコンバート部12の出力信号の周波数特性を示す。また、図5は、バンドパスΔΣ変調部13の出力信号の広帯域での周波数特性を示し、図6は、バンドパスΔΣ変調部13の出力信号のキャリア周波数fc近傍における狭帯域での周波数特性を示している。
図5より、バンドパスΔΣ変調部13の出力信号は、パルス信号であることから、0Hz〜∞Hzの広い周波数成分を有することが分かる。また、図6より、バンドパスΔΣ変調部13の出力信号は、キャリア周波数fc近傍でのSNRが良好となっていることが分かる。これは、ΔΣ変調の周波数特性の特徴的な形状である。
ところで、主増幅部であるD級増幅部14に入力される信号は、D級増幅部14が動作可能な信号レベルに増幅されている必要がある。図1において、ベースバンド信号発生部11、アップコンバート部12、バンドパスΔΣ変調部13は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いてデジタル信号処理にて実現することが可能であるが、この場合、バンドパスΔΣ変調部13の出力となる高速サンプリング信号の信号レベルは必然的に小さくなるため、駆動増幅部が必要となる。
図7は、図1のD級増幅部14前段に駆動増幅部21が設けられた構成を示す図である。図7において、図1と共通する構成には図1と同一の符号を付す。
図8に駆動増幅部21の周波数特性を示し、図9に駆動増幅部21の出力信号の周波数特性を示す。ここで、駆動増幅部21への入力信号の周波数特性は図5に示すものである。
一般にアナログ高周波回路では、取り扱う信号の周波数において回路整合を取る。図8は、駆動増幅部21について、キャリア周波数fc近傍における周波数整合を取ったときの駆動増幅部21の周波数特性の例であり、キャリア周波数fc近傍の周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタ様の周波数特性となっており、帯域特性を有していることが分かる。図9は、駆動増幅部21に、図5の周波数特性を有する信号を入力したときの、出力信号の周波数特性を示す。
駆動増幅部21の入力信号の周波数特性は、図5に示すように0Hz〜∞Hzの広い周波数成分を有しているため、信号の時間軸波形は綺麗なパルス波形である。一方、駆動増幅部21の出力信号の周波数特性は、図9に示すように信号が帯域制限されてしまっているため、信号の時間軸波形はなまってしまう。この駆動増幅部21の入出力信号の時間軸波形は図10に示すようになる。図10において、細線が入力パルス信号の時間軸波形を示し、太線が出力信号の時間軸波形を示す。図10より、駆動増幅部21の帯域特性によって、時間軸波形が大きく劣化してしまっている様子が分かる。
駆動増幅部21の出力信号は、D級増幅部14に入力され、増幅される。このD級増幅部14の入出力信号の時間軸波形は図11に示すようになる。図11において、細線が入力信号の時間軸波形を示し、太線が出力信号の時間軸波形を示す。D級増幅部14ではスイッチング動作が行われ、信号レベルが0以上のときには1、信号レベルが0未満のときには−1が出力される。このとき、スイッチング電圧閾値SWVth=0であるから、D級増幅部14からの出力信号の時間軸波形は、図11の太線のようになる(ただし、増幅率は無視している)。
Design of H-Bridge Class-D Power Amplifiers for Digital Pulse Modulation Transmitters. (I4 TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES, VOL.55, NO.12, DECEMBER 2007)
しかしながら、D級増幅部14は、バンドパスΔΣ変調部13の出力パルス信号を線形増幅する必要があり、バンドパスΔΣ変調部13とD級増幅部14との間に周波数特性を有する駆動増幅部21が配置されていることから、D級増幅部14の出力である増幅された出力パルス(図11の太線)は、被増幅信号であるバンドパスΔΣ変調部13の出力パルス(図10の細線)とは全く異なるものになってしまっている。このため、D級増幅部14で増幅された送信信号のEVMは劣化しており、送信コンスタレーションは、例えば、図12のようになり、EVMは約10.2%である。
本発明の目的は、D級増幅された無線信号のEVMの劣化を抑制するD級増幅器及び無線通信装置を提供することである。
本発明のD級増幅器は、キャリア周波数信号に所定の周波数でΔΣ変調を施すバンドパスΔΣ変調手段と、ΔΣ変調が施された信号を一定の信号レベルまで増幅する第1増幅手段と、前記第1増幅手段によって増幅された信号を、スイッチング電圧閾値に基づいて、スイッチング増幅する第2増幅手段と、前記第1増幅手段によって増幅された信号に基づいて、前記スイッチング電圧閾値を決定制御するスイッチング電圧制御手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、D級増幅された無線信号のEVMの劣化を抑制することができる。
特許文献1に開示のD級増幅部を含む無線通信装置の構成を示す図 ベースバンド信号発生部の出力であるQPSK直交変調波のコンスタレーションを示す図 ベースバンド信号発生部の出力信号の周波数特性を示す図 アップコンバート部の出力信号の周波数特性を示す図 バンドパスΔΣ変調部の出力信号の広帯域での周波数特性を示す図 バンドパスΔΣ変調部の出力信号のキャリア周波数fc近傍における狭帯域での周波数特性を示す図 図1のD級増幅部前段に駆動増幅部が設けられた構成を示す図 駆動増幅部の周波数特性を示す図 駆動増幅部の出力信号の周波数特性を示す図 駆動増幅部の入出力信号の時間軸波形を示す図 D級増幅部の入出力信号の時間軸波形を示す図 D級増幅部で増幅された送信信号の送信コンスタレーションを示す図 本発明の一実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図 スイッチング電圧閾値がSWVth=+0.2のときのD級増幅部の入力信号と出力信号の時間軸波形を示す図 スイッチング電圧閾値SWVth=+0.2のときの送信コンスタレーションを示す図 スイッチング電圧閾値を変化させた場合のEVMの例を示す図 RMS(Root Mean Square)とスイッチング電圧制御部が出力するスイッチング電圧閾値の最適値SWVth_optをプロットした図 本発明の一実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(一実施の形態)
図13は、本発明の一実施の形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。以下、図13を用いて無線通信装置の構成について説明する。
ベースバンド信号発生部101は、狭帯域(〜数十MHz)のベースバンド信号を生成し、アップコンバート部102に出力する。
アップコンバート部102は、ベースバンド信号発生部101から出力されたベースバンド信号をキャリア周波数fcにアップコンバートし、キャリア周波数信号をD級増幅器103のバンドパスΔΣ変調部104に出力する。
D級増幅器103は、バンドパスΔΣ変調部104、駆動増幅部105、スイッチング電圧制御部106及びD級増幅部107を備えている。
バンドパスΔΣ変調部104は、アップコンバート部102から出力されたキャリア周波数信号に、例えば、サンプリング周波数fs=4×fcにてバンドパスΔΣ変調を施し、バンドパスΔΣ変調を施した信号を駆動増幅部105に出力する。
駆動増幅部105は、バンドパスΔΣ変調部104から出力された信号を後段のD級増幅部107が動作可能な信号レベルにまで増幅し、スイッチング電圧制御部106及びD級増幅部107に出力する。
スイッチング電圧制御部106は、駆動増幅部105から出力された信号に基づいて、D級増幅部107のスイッチング電圧閾値SWVthを決定し、決定したスイッチング電圧閾値SWVthをD級増幅部107に出力する。なお、スイッチング電圧閾値SWVthの決定方法については後述する。
D級増幅部107は、スイッチング電圧制御部106から出力されたスイッチング電圧閾値SWVthに基づいて、駆動増幅部105から出力された信号をスイッチング増幅し、バンドパスフィルタ部108に出力する。
バンドパスフィルタ部108は、D級増幅部107から出力された信号のうち、キャリア周波数fcを中心とした帯域を通過させ、アンテナ部109から無線信号として送信する。
ここで、図13の各ブロックの出力信号の時間軸波形及び周波数特性等について説明する。D級増幅部107よりも前段の信号については、背景技術で説明した図と同一である。すなわち、図2は、ベースバンド信号発生部101の出力であるQPSK直交変調波のコンスタレーションを示し、図3は、ベースバンド信号発生部101の出力信号の周波数特性を示し、図4は、アップコンバート部102の出力信号の周波数特性を示す。また、図5は、バンドパスΔΣ変調部104の出力信号の広帯域での周波数特性を示し、図6は、バンドパスΔΣ変調部104の出力信号のキャリア周波数fc近傍における狭帯域での周波数特性を示している。
また、駆動増幅部105について、キャリア周波数fc近傍における周波数整合を取ったときの駆動増幅部105の周波数特性を図8に示し、駆動増幅部105の出力信号の周波数特性を図9に示す。さらに、駆動増幅部105の入力信号の時間軸波形は図10の細線で示し、出力信号の時間軸波形は図10の太線で示す。
いま、D級増幅部107でのスイッチング増幅において、スイッチング電圧制御部106からのスイッチング電圧閾値がSWVth=+0.2のときのD級増幅部107の入力信号と出力信号の時間軸波形を図14に示す。図14において、細線が駆動増幅部105の帯域特性に起因して劣化したパルス入力信号を示し、太線がD級増幅部107の出力信号を示す。
図11の太線で示した、スイッチング電圧制御部がないときのD級増幅部14の出力と、図14の太線で示した、スイッチング電圧制御部106があるときのD級増幅部107の出力とを比較すると、後者の方が被増幅信号であるバンドパスΔΣ変調部の出力波形(図10の細線)に近いことが分かる。
スイッチング電圧制御部106で決定したスイッチング電圧閾値がSWVth=+0.2のときの送信コンスタレーションは、例えば、図15に示すようになり、図12に示した場合よりも改善していることが分かる。なお、図15の信号のEVMは約7.4%であり、図12と比べると2.8%改善しており、本発明のD級増幅器がEVM改善に寄与することが分かる。
図9の信号の周波数特性に見られるように、パルス信号の高周波成分が通過しない場合には、信号の立ち上がりや立ち下がりの時間応答が遅くなり、信号波形がD級増幅部107の本来のスイッチング電圧閾値である0に到達する時間が長くなる。この到達時間の遅延は、信号波形が電圧レベル0に達する前の電圧レベルでD級増幅部107をスイッチング動作させることで相殺できるため、上述のようなEVM改善効果が得られる。
ここで、スイッチング電圧制御部106のスイッチング電圧閾値を変化させた場合のEVMの例を図16に示す。図16では、縦軸をEVM、横軸をスイッチング電圧閾値としている。図16を参照すると、従来、スイッチング電圧閾値はSWVth=0に固定であることから、EVMは約10.2%にとどまるのに対し、本発明では、スイッチング電圧制御部106によってD級増幅部107のスイッチング電圧閾値を最適値(ここではSWVth=−0.17)に設定することにより、EVMが6.7%まで改善できることが読み取られる。したがって、駆動増幅部105の周波数特性が図8に示されるような場合には、スイッチング電圧制御部106が出力するスイッチング電圧閾値をSWVth=−0.17の固定値とすればよい。
なお、EVMの値はSWVth=0の軸に関してほぼ線対称であることが図16から読み取れるように、SWVth=+0.17を固定値として用いてもよい。
以上の説明では、駆動増幅部105の周波数特性が図8に示されるような場合の信号の時間軸波形や周波数特性について見てきた。しかしながら、実際には、駆動増幅部105の周波数特性は、回路の実現方法や整合の取り方によって様々な形状を取りうる。図17は、駆動増幅部105の周波数特性がキャリア周波数fcに対して線対称となる種々のケースにおいて、駆動増幅部105の出力信号の電力実効値であるRMS(Root Mean Square)とスイッチング電圧制御部106が出力するスイッチング電圧閾値の最適値(EVMが最良となるときの電圧レベル)SWVth_optをプロットした図である。図17では、縦軸をSWVth_opt、横軸をRMSとしている。
図17を参照すると、駆動増幅部105の出力信号のRMSが大きくなるに従って、スイッチング電圧制御部106が出力するスイッチング電圧閾値の最適値が大きくなっている。このことから、スイッチング電圧制御部106が、図17に示す関係を利用し、駆動増幅部105の出力信号からRMS値を算出し、算出したRMS値に基づいてD級増幅部107のスイッチング電圧閾値を最適なレベルに決定することにより、送信EVMを改善することができる。また、送信信号に適用する変調種別や変調帯域が時間軸上で異なったり、駆動増幅部105やその他アナログ回路の帯域特性が固体間で異なったりするときにも、これらに起因する信号劣化を低減することができる。
このように、本実施の形態によれば、D級増幅部への入力信号の電力実効値RMSに基づいて、D級増幅部のスイッチング電圧閾値を最適なレベルに決定し、決定したスイッチング電圧閾値を用いてD級増幅部がスイッチング増幅することにより、D級増幅部前段に駆動増幅部を配置した場合でも、D級増幅部で増幅された無線信号のEVMの劣化を抑制することができる。よって、D級増幅器を含む無線通信装置は、EVMが良好な無線信号を送信することができる。
なお、本実施の形態では、無線通信装置単体について説明したが、本発明の無線通信装置を含む無線通信システムを構成してもよい。例えば、図18に示すように、移動局又は固定局の無線通信装置RS1、RS2、…、RSmのうち少なくとも一つは図13に示したD級増幅器を含むものとする。また、基地局にも図13に示したD級増幅器が含まれてもよい。
図18に示す無線通信システムは、図13に示すD級増幅器を備える無線通信装置が多いほど、システム全体としてEVMが良好な無線信号が使用される頻度が増える。また、各無線通信装置の受信においては、送信信号の品質が良好であることから、その受信性能も良好となり、結果として通信品質のよい無線通信システムを構築することができる。また、電力利用効率が高いD級増幅器を備える無線通信装置を使用していることから、全体として電力利用効率が高いシステムを構築することができる。
なお、本実施の形態では、スイッチング電圧閾値SWVthを駆動増幅部の出力信号のRMSに基づいて決定するものとして説明したが、このときの値は固定としてもよいし、可変としてもよい。また、スイッチング電圧閾値SWVthとして、駆動増幅部の出力信号のRMSに依存しない固定値を設定してもよい。
本発明にかかるD級増幅器及び無線通信装置は、無線通信システム等に適用できる。
101 ベースバンド信号発生部
102 アップコンバート部
103 D級増幅器
104 バンドパスΔΣ変調部
105 駆動増幅部
106 スイッチング電圧制御部
107 D級増幅部
108 バンドパスフィルタ部
109 アンテナ部

Claims (4)

  1. キャリア周波数信号に所定の周波数でΔΣ変調を施すバンドパスΔΣ変調手段と、
    ΔΣ変調が施された信号を一定の信号レベルまで増幅する第1増幅手段と、
    前記第1増幅手段によって増幅された信号を、スイッチング電圧閾値に基づいて、スイッチング増幅する第2増幅手段と、
    前記第1増幅手段によって増幅された信号に基づいて、前記スイッチング電圧閾値を決定制御するスイッチング電圧制御手段と、
    を具備するD級増幅器。
  2. 前記スイッチング電圧閾値を固定値とする請求項1に記載のD級増幅器。
  3. 前記スイッチング電圧制御手段は、前記第1増幅手段によって増幅された信号のレベルに応じて可変制御する請求項1に記載のD級増幅器。
  4. 請求項1に記載のD級増幅器を備える無線通信装置。
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