JP2012059671A - 端子付き電線 - Google Patents

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幸康 坂本
Masato Inoue
正人 井上
Hiroshi Sudo
博 須藤
Yuji Yamaguchi
裕司 山口
Hisahiro Yasuda
久洋 安田
Tetsuya Nakamura
哲也 中村
Nariyuki Tanaka
成幸 田中
Tsubasa Nishida
翼 西田
Kazuo Nakajima
一雄 中嶋
Hideki Imamura
秀樹 今村
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Abstract

【課題】端子を破壊することなく端子内側における防食剤の浸透状態を確認できる端子付き電線を提供する。
【解決手段】芯線圧着部42と被覆圧着部62とを備える電線圧着部91を有する端子20は、電線圧着部91の底部6に観察孔59が設けられている。このような端子20が、芯線12の周囲が絶縁体で被覆された被覆部13と、一端において芯線12が剥き出しである芯線端部14と、を有する電線10に接続され、さらに電線圧着部91に、エポキシ樹脂を主成分とし、JIS Z8803に準拠して測定される25℃での粘度が1000〜30000mPa・sの範囲内にある防食剤71が塗布されて端子付き電線1が形成される。観察孔59が防食剤71で覆われていることによって、電線圧着部91内側において防食剤71が十分浸透していることを確認できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、端子付き電線に関する。
一般的に、端子付き電線が作製される際には、最初に被覆電線の先端部の被覆が剥がされて、複数本の素線からなる芯線を剥き出しの状態にする。そして剥き出しになった芯線に、端子が圧着される。
従来、このような端子付き電線の素線に銅が用いられてきた。しかしながら、端子付き電線の軽量化を図るために、近年においては芯線にアルミニウムが用いられた端子付き電線の開発が進められている。一般的に端子を構成する金属には銅が用いられるため、芯線にアルミニウムが用いられる場合、端子と芯線とは異種金属で構成されることとなる。
特許文献1には、端子付き電線の端子と電線との接続方法が開示されている。端子と電線との接続部に溶融金属粒が滴下されることで、端子と電線とが電気的に接続される。
特開2003−163066号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、端子内側における端子と電線との接続状態は、端子を破壊しなければ確認することができない。つまり、端子内側における溶融金属粒の浸透状態を確認し、端子と芯線とが適切に接続されているか否かを判定することは非常に困難である。
一方、端子と芯線とが異種金属である場合は、異種金属同士の接触部分に電解質水溶液が付着すると標準電極電位の小さい金属に腐食が生じる。具体的には、上述のように、端子に銅、芯線にアルミニウムが用いられる場合には、芯線のアルミニウムに腐食が生じる。腐食の発生を防止するため、端子と芯線との接触部分には防食剤が塗布される。塗布された防食剤が、端子と芯線との接触部分に付着することによって、接触部分は電解質水溶液から保護されることとなる。このとき、端子外側の面における防食剤の付着状態は目視により確認されて、適切な範囲に防食剤を付着させられる。しかしながら、端子外側の面における適切な範囲に、防食剤が付着していても、被覆電線をつたって被覆電線と端子との接続部分から端子内側に電解質水溶液が浸入する場合がある。このとき、端子内側における防食剤の浸透状態が十分でなければ、端子内側における防食剤で覆われていない芯線と端子との接触部分に電解質水溶液が付着して、芯線に腐食が生じる可能性がある。このため、端子付き電線の端子内側における防食剤の浸透状態は確認できることが望ましい。しかしながら、上述の特許文献1において端子内側における溶融金属粒の浸透状態を確認する場合と同様に、端子を破壊することなく端子内側における防食剤の浸透状態を確認することは非常に困難である。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、端子を破壊することなく端子内側における防食剤の浸透状態を確認できる端子付き電線を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係る端子付き電線は、導体である芯線の周囲が絶縁体で被覆された被覆部と、一端において前記芯線が剥き出しになった芯線部と、を有する電線と、前記電線に圧着された電線圧着部を有する端子と、を備える端子付き電線であって、前記電線圧着部は、底部と、前記底部から立ち上がって前記芯線部に圧着される芯線圧着部と、前記底部から立ち上がって前記被覆部に圧着される被覆圧着部と、を備え、前記電線圧着部には、エポキシ樹脂を主成分とし、JIS Z8803に準拠して測定される25℃での粘度が1000〜30000mPa・sの範囲内にある防食剤が塗布されており、前記底部には、前記防食剤の浸透状態を確認する観察孔が設けられ、前記観察孔は前記防食剤で覆われており、前記防食剤は、前記観察孔を覆った状態で硬化されていることを要旨とするものである。
この際、前記観察孔は、前記底部のうち、前記芯線圧着部と前記被覆圧着部との間で、前記芯線部と前記被覆部との境界に対向する位置に設けられていることが好ましい。
また、前記観察孔は、前記底部のうち、前記芯線圧着部と前記被覆圧着部との間で、前記芯線部の芯線の延在方向に直交する方向の中心に設けられていることが好ましい。
さらに、前記端子及び前記観察孔のそれぞれは一方向に延在しており、前記端子の延在方向と前記観察孔の延在方向とが一致することが好ましい。
本発明に係る端子付き電線においては、電線に圧着された電線圧着部にエポキシ樹脂を主成分とする防食剤を塗布することにより、この電線圧着部の防食を図っている。エポキシ樹脂は流動しにくいものが多いため、本発明に係る端子付き電線においては、粘度が特定の範囲にあるものを用いることにより、電線に圧着された電線圧着部内に防食剤が浸透しやすくしている。そして、このような場合において、本発明に係る端子付き電線では、電線圧着部の底部に観察孔が設けられている。防食剤が電線に圧着された電線圧着部内に十分浸透していれば、観察孔は防食剤で覆われることとなる。したがって、電線圧着部外部より観察孔が防食剤で覆われているか確認することで、端子を破壊することなく防食剤が十分浸透していることを確認できる。そして、本発明に係る端子付き電線は、電線圧着部に塗布された防食剤で観察孔が覆われ、この状態で防食剤が硬化されているものであるから、防食性能に優れる。
この際、観察孔が、電線圧着部の底部のうち、芯線部と被覆部との境界に対向する位置に観察孔が設けられていれば、芯線部と被覆部との境界と、電線圧着部の底部と、の間において防食剤が十分浸透していることを確認できる。
また、観察孔が、電線圧着部の底部のうち、芯線部の芯線の延在方向に直交する方向の中心に観察孔が設けられていれば、電線圧着部において防食剤が芯線部の裏側まで適切に回り込んでいることを確認できる。
さらに、端子の延在方向と観察孔の延在方向とが一致していれば、端子が破壊されることを防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る端子の斜視図である。 本発明の実施形態に係る端子の上面図である。 本発明の実施形態に係る端子付き電線の側面図である。 本発明の実施形態に係る端子付き電線の上面図である。 端子付き電線において防食剤の浸透不足を表す断面図である。 本発明の実施形態に係る端子付き電線の端子の下面図である。 本発明の実施形態に係る端子付き電線の断面図である。 本発明の実施形態に係る端子付き電線の端子の下面図である。 本発明の実施の流れを表すフローチャートである。 実施例における腐食試験方法を模式的に説明するための図である。
図1は、本発明の実施形態に係る端子20の斜視図である。また、図2は、本発明の実施形態に係る端子20の上面図である。また、図3は本発明の実施形態に係る端子付き電線1の側面図である。また、図4は本発明の実施形態に係る端子付き電線1の上面図である。
端子付き電線1は、電線10と、端子20と、防食剤71の付着した防食部70(図3,図4において2点鎖線により示す。)と、を備える。
電線10は、複数の素線11で構成される芯線12と、芯線12を被覆する被覆部13と、で構成される。具体的には、芯線12の周囲を、例えば樹脂などの絶縁体よりなる被覆部13が覆うことによって、電線10は構成されている。この電線10の一端部において被覆部13が剥がされて露出した芯線12(以下、「芯線端部14」と称する場合がある。)と、被覆部13における芯線端部14側の端部(以下、「被覆端部15」と称する場合がある。)と、が端子20に圧着されて、端子付き電線1は形成される。なお、図1,2では、電線10に圧着される前の端子20が示されている。
端子20は、長尺状に形成される。本実施の形態において、端子20の長手方向に沿って、電線10が圧着される側を他方側、その反対側を一方側と称するものとする。端子20は、端子嵌合部21および電線圧着部91を有し、さらに電線圧着部91は、第1連結部32、芯線圧着部42、第2連結部52および被覆圧着部62を備えている。端子20は、その長手方向一方側から他方側に向けて順に、端子嵌合部21、第1連結部32、芯線圧着部42、第2連結部52および被覆圧着部62を備える。端子嵌合部21、芯線圧着部42および被覆圧着部62は、それぞれ離隔して形成されている。第1連結部32は、端子嵌合部21と芯線圧着部42とを一体に連結する。第2連結部52は、芯線圧着部42と被覆圧着部62とを一体に連結する。
端子20は、導電性を有する平板状の金属板(以下「導電性金属板」という場合がある)が打ち抜かれた後、屈曲されるなどして一体形成されている。導電性金属板としては、たとえば、銅板もしくは黄銅などの銅合金板、またはこれらの錫めっき板が用いられる。本実施の形態では、端子20が雌端子である場合について説明する。
端子嵌合部21は、接続相手の端子である接続相手端子80と嵌合して、接続相手端子80と電気的に接続される部分である。本実施の形態では、接続相手端子80は雄端子であり、端子嵌合部21には、雄端子が嵌合状に挿入されて接続される。本実施の形態では、端子嵌合部21は端子20の長手方向に沿って貫通する筒状、具体的には四角筒状に形成されている。端子嵌合部21には、底部26から外側に突出する突起部24が形成されている。突起部24は、接続相手端子80に端子嵌合部21が接続されるときの位置決めに用いられる。
端子嵌合部21の内側には、接続相手端子80に接触する接触片25が備えられている。接触片25は、底部26から長手方向一方に延びる板材を底部26側に折返すとともに、折り返した部分がU字状になるように先端部分を屈曲させて、その折り返した部分が底部26に当接するように構成されている。したがって接触片25は、折返しの曲折部位を支点として弾性変形可能である。
端子嵌合部21の底部26に対向する天井部27は、2枚の天蓋、すなわち第1天蓋27aに第2天蓋27bが重ね合わされて形成されている。第1天蓋27aには係止爪23が形成され、第2天蓋27bには係止孔22が形成されている。係止爪23は係止孔22に係止される。これによって、端子嵌合部21の変形は防止されて、端子嵌合部21の機械的な強度は高められる。
2枚の天蓋27a,27bのうち、底部26側の第1天蓋27aは、底部26に向かって突出する凸部27cを有している。この第1天蓋27aの凸部27cと接触片25とが協働して、接続相手端子80を所定の接触圧で弾性的に狭圧する。これによって、接続相手端子80と端子20との嵌合力は高められる。
第1連結部32は、端子嵌合部21の底部26に連なる底部36と、底部36から立ち上がって互いに対向する一対の側壁部37a,37bとを備えている。
芯線圧着部42は、底部46と、底部46とともに電線10の芯線端部14に圧着される一対の圧着片43a,43bと、を備えて構成される。底部46は、第1連結部32の底部36に連なっており、圧着片43a,43bは、第1連結部32の側壁部37a,37bにそれぞれ連なっている。芯線圧着部42は、芯線端部14に圧着される前の段階では、オープンバレル状に形成されている。換言すれば、芯線圧着部42の一対の圧着片43a,43bは、互いに対向し、底部46から一方向に向けて突出するように立ち上げられた状態となっている。以下の説明では、圧着片43a,43bが立ち上げられた方向を「高さ方向」と称する場合がある。
第2連結部52は、底部56と、底部56から立ち上がって互いに対向する一対の側壁部57a,57bとを備えている。底部56は、芯線圧着部42の底部46に連なっており、側壁部57a,57bは、芯線圧着部42の圧着片43a,43bにそれぞれ連なっている。
被覆圧着部62は、底部66と、底部66とともに電線10の被覆端部15に圧着される一対の圧着片63a,63bとを備えて構成される。底部66は、第2連結部52の底部56に連なっており、圧着片63a,63bは、第2連結部52の側壁部57a,57bにそれぞれ連なっている。被覆圧着部62は、被覆端部15に圧着される前の段階では、オープンバレル状に形成されている。換言すれば、被覆圧着部62の一対の圧着片63a,63bは、互いに対向し、底部66から一方向に向けて突出するように立ち上げられた状態になっている。
電線10の芯線端部14は、芯線圧着部42の対向する一対の圧着片43a,43b間に配設される(図4参照)。そして、芯線端部14の長手方向の一部分に芯線圧着部42が圧着される。具体的には、圧着片43a,43bの先端がそれぞれ底部46に向けて加締められることによって、圧着片43a,43bは芯線端部14を抱き込むようにして圧着される。
電線10の被覆端部15は、被覆圧着部62の対向する一対の圧着片63a,63b間に配設される。このように配設された状態で、被覆端部15の長手方向の一部分に被覆圧着部62が圧着される。具体的には、圧着片63a,63bの先端がそれぞれ底部66に向けて加締められることによって、圧着片63a,63bは芯線端部14を抱き込むようにして圧着される。
本実施の形態では、芯線端部14のうち、芯線12の延在方向における中間部が芯線圧着部42に圧着される。芯線端部14の素線11のうち、芯線圧着部42によって圧着されない部分、つまり、芯線端部14の延在方向における一方側端部および他方側端部は、端子20から露出された状態である。以下、芯線端部14を構成する素線11のうち、端子20から露出されている部分を「素線露出部16」と称する。本実施の形態では、素線露出部16は芯線端部14を構成する素線11のうち芯線圧着部42の長手方向両側から露出する部分である。
以下の説明において、底部26,36,46,56,66を総称して「底部6」と称する場合がある。また、素線露出部16のうち芯線圧着部42よりも端子嵌合部21側の部分を「嵌合側露出部16a」と称し、芯線圧着部42よりも被覆圧着部62側の部分を「被覆側露出部16b」と称する。端子20の電線圧着部91において、芯線圧着部42よりも端子嵌合部21側の部分が第1連結部32である。したがって嵌合側露出部16aは、素線11のうち、端子20の第1連結部32の底部36上の部分であり、素線先端部に相当する。端子20が電線10に圧着されている状態において、端子20の端子嵌合部21と、電線10の嵌合側露出部16aとは接しておらず、端子20の長手方向に離隔して配設されている。
第2連結部52の底部56であって、芯線端部14における芯線12の延在方向に直交する方向(以下、「幅方向」とも称する。)中心に観察孔59は設けられている。本実施の形態において、観察孔59は楕円形状である。つまり、観察孔59は、端子20と同様に一方向に延在しており、端子20の延在方向と観察孔59の延在方向とは一致する。
本実施の形態では、電線10の素線11と、端子20とは、異種金属で構成されている。具体的には、電線10の素線11は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成され、端子20は、銅板もしくは黄銅などの銅合金板、またはこれらの錫めっき板で構成されている。電線10の素線11を構成する金属材料と、端子20を構成する金属材料と、を比較すると、端子20を構成する金属材料よりも、素線11を構成する金属材料の方が、標準電極電位が低い関係にある。この関係下で、端子20の電線圧着部91と、電線10の芯線端部14との接触部分に水分、たとえば塩水などの電解質水溶液が付着すると、腐食の一種である電食が芯線端部14に発生するおそれがある。
芯線端部14への電食(腐食)の発生を防ぐために、端子付き電線1には防食剤71が塗布されて防食部70が形成される。防食剤71は、エポキシ樹脂を主成分とする。防食剤71は、エポキシ樹脂単独で構成されていても良いし、あるいは、2種以上のエポキシ樹脂が混合されていても良い。さらには、必要に応じて、物性を損なわない範囲で、添加剤、他のポリマ等が混合されていても良い。
上記エポキシ樹脂は、1液形、2液形のいずれであっても良い。1液形である場合には2液形である場合に比較して混合工程が不要になるので、端子付き電線1の生産性の向上に寄与することができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、フェノール類を原料とするビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、アルコール類等を原料とする脂肪族型エポキシ樹脂、アミン類を原料とするエポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック樹脂を原料とするクレゾールノボラックエポキシ樹脂などを例示することができる。
上記添加剤としては、一般的に樹脂成形材料に使用される添加剤であれば特に限定されるものではない。例えば、硬化剤、無機充填剤、酸化防止剤、金属不活性化剤(銅害防止剤)、紫外線吸収剤、紫外線隠蔽剤、難燃助剤、加工助剤(滑剤、ワックスなど)、カーボンやその他の着色用顔料、可撓性付与材、耐衝撃性付与材、有機充填材、希釈材(溶媒など)、揺変材、各種カップリング材、消泡材、レベリング材などを挙げることができる。
防食剤71は未硬化物であり、塗布後に、機械的強度を上げるなどの目的で硬化される。硬化方法としては、例えば、湿気硬化、熱硬化、化学硬化等を挙げることができ、特に限定されるものではない。
ここで、防食剤71は、JIS Z8803に準拠して測定される25℃での粘度が1000〜30000mPa・sの範囲内にある。なお、測定に用いる粘度計は、回転粘度計である。
上記粘度が1000mPa・s未満になると、塗布時に材料が流れ出してしまい、防食性が要求される部位に十分な量の防食剤71を確保することが困難になり、高い防食効果を得難くなる。上記粘度の下限値は、好ましくは、1500mPa・s以上であると良い。一方、上記粘度が30000mPa・sを越えると、塗布時に防食剤71が十分に流れず、防食性が要求される部位に十分な量の防食剤を確保することが困難になり、高い防食効果を得難くなる。上記粘度の上限値は、生産性、防食性などの観点から、好ましくは、25000mPa・s以下であると良い。
電線圧着部91に対して、その底部6の反対側から芯線端部14を覆うように、防食剤71は塗布される。本実施の形態では、端子20の延在方向における第1連結部32の中央付近から、端子20の長手方向における被覆圧着部62の中央付近まで、防食剤71が塗布される。これにより、電線10の素線露出部16と、素線露出部16に隣接する端子20の芯線圧着部42と、被覆圧着部62と、電線10の被覆端部15と、に防食剤71が塗布される。
芯線圧着部42および被覆圧着部62に塗布された防食剤71は、加締められた圧着片43a,43b上、圧着片63a,63b上、および圧着片43a,43b、圧着片63a,63bの外側の側面で凝固する。その他の素線露出部16および被覆端部15に塗布された防食剤71は、一部は側壁部37a,37bおよび側壁部57a,57bの外側の側面で凝固するが、主には側壁部37a,37bおよび側壁部57a,57bの内側の側面に沿って、電線圧着部91内側に浸透する。主に端子20の内壁に沿って底部6に向かって防食剤71は電線圧着部91の内側を浸透する。これによって、素線11間の隙間および素線11と端子20との隙間は、防食剤71に埋められる。
しかしながら、端子20の底部6付近は防食剤71が浸透しにくい。図5は、被覆側露出部16bにおける端子20のA−A断面図(図4参照)である。図5には観察孔59が設けられていない場合が示されている。また、防食剤71は斜線で示されている。図5に示されるように、防食剤71の浸透が不十分であると、素線11と端子20との間には、防食剤71の浸透不足による隙間(以下、「防食不良空間75」とも称する。)が形成される。特に端子付き電線1においては、被覆側露出部16bまたは被覆端部15が存在するため、第1連結部32における高さ方向の厚みよりも第2連結部52における高さ方向の厚みの方が大きい。このため、第2連結部52の内側は、第1連結部32の内側よりも防食剤71が浸透しにくく第2連結部52の内側の面と素線11との間に、防食不良空間75は最も形成されやすい。防食不良空間75では、芯線12が防食剤71で覆われていないため、防食剤71で覆われていない芯線12と電線圧着部91の内側の面との接触部分に、端子20の内側に浸入した電解質水溶液が付着するおそれがある。接触部分に電解質水溶液が付着することによって、芯線12には腐食が生じ、最悪の場合芯線12は断線して、端子20と電線10とは電気的に接続されない状態になりうる。
本実施の形態では、第2連結部52の底部56に観察孔59が設けられている。電線圧着部91の内側における防食剤71の浸透状態は、端子20の外側より観察孔59を介して確認することができる。
図6は、電線圧着部91の内側を防食剤71が十分に浸透していない場合の本発明の実施形態における端子20の下面図である。防食剤71は斜線で表されている。たとえば、上述の図5のような電線圧着部91では、防食不良空間75の存在により剥き出しになった素線11が、端子20の外側より観察孔59を介して確認される(図6参照)。すなわち、観察孔59が防食剤71で十分覆われていない状態である。観察孔59が防食剤71で覆われていないということは、電線圧着部91の内側で防食剤71が行き渡っていないことを表している。つまり、図6では電線圧着部91の内側を防食剤71が十分浸透しているとはいえない。このように、端子付き電線1の電線圧着部91内側における防食剤71の浸透状態は、防食剤71で観察孔59が覆われているか否かを確認することで、端子20を破壊することなく容易に確認できる。
図7は、防食剤71が適切に浸透した場合の本発明の実施形態における端子20のA−A断面図(図4参照)である。また、図8は、防食剤71が適切に浸透した場合の本発明の実施形態における端子20の下面図である。図7、図8においては、斜線部分が防食剤71を表している。
防食剤71が電線圧着部91の内側を十分浸透している場合、塗布された防食剤71は電線圧着部91の内側に行き渡っている。このため、電線圧着部91内側における素線11間の隙間および素線11と端子20との隙間は、防食剤71によって完全にふさがれる。したがって、電線圧着部91内側に防食不良空間75が形成されることはないため、観察孔59を介して外部から電解質水溶液が端子20内側に浸入することはない。また、電解質水溶液が端子20内側に浸入しても芯線12に接触することはない。このように、防食剤71が電線圧着部91の内側を十分浸透していれば、観察孔59は防食剤71で覆われた状態となる。図8には、端子20の外側において、観察孔59が防食剤71によって完全に覆われている様子が示されている。
このような端子付き電線1は、自動車用ワイヤハーネスの電線として好適である。自動車では、外部から水分、たとえば塩水などの電解質水溶液が浸入しやすく、端子20と芯線12との接触部分に、浸入した水分が付着しやすい。本実施の形態における端子付き電線1は、端子20を破壊することなく、電線圧着部91内側において防食剤71が十分浸透していることを確認できる。このため、自動車用ワイヤハーネスの電線には、電線圧着部91の内側において防食剤71が十分に浸透した端子付き電線1のみを用いることができる。したがって、電線圧着部91の内側に水分が浸入しても、端子20と芯線12との接触部分に水分が付着することは抑えられる。
上述の端子付き電線1は、以下のようにして製造され、そして電線圧着部91の内側において防食剤71が十分浸透していることは確認される。
図9は、本発明に係る実施の流れが示されたフローチャートである。準備工程においては、上述の図1〜図2に示される端子20が準備される(ステップS1)。端子20は、導電性金属板から成形される。導電性金属板が打ち抜き加工およびプレス加工などによって成形された後で、曲げ加工により屈曲されることによって、端子20は製造される。このとき、打ち抜き加工により導電性基板が打ち抜かれることで観察孔59は形成される。
圧着工程では、端子20に電線10が圧着される(ステップS2)。具体的には、まず、電線10の一端部の被覆部13を剥がして芯線12を露出させる。次いで、芯線圧着部42の圧着片43a,43bの間に芯線端部14を、そして被覆圧着部62の圧着片63a,63bの間に被覆端部15を配置させる。次いで、芯線圧着部42および被覆圧着部62が加締められることによって、電線10と端子20とは圧着される。このように、電線10を端子20に固定して防食剤塗布工程に移行する。
防食剤塗布工程では、電線圧着部91に対して、底部6の反対側から、芯線端部14を覆うように防食剤71が塗布されて、防食部70が形成される(ステップS3)。本実施の形態では、素線露出部16と、素線露出部16に隣接する端子20の芯線圧着部42と、被覆圧着部62と、被覆端部15と、に防食剤71が塗布される。防食剤71は、加熱によって溶融した液体の状態で塗布される。塗布後、防食剤71を冷却して凝固させることで防食部70が形成される。以上のようにして端子付き電線1の製造が行われる。
続いて、防食剤71が塗布された端子付き電線1の電線圧着部91内側において、防食剤71が十分浸透しているか確認される(ステップS4)。端子付き電線1は防食剤71が十分浸透した状態であれば、電線圧着部91の内側で防食剤71が行き渡っているため、観察孔59は防食剤71で覆われた状態となっている(図8参照)。これに対して防食剤71が電線圧着部91の内側を十分浸透していなければ、電線圧着部91の内側において防食剤71が行き渡っていないため、防食剤71が付着していない素線11または被覆端部15などが観察孔59において部分的に確認される(図6参照)。このように、端子付き電線1の電線圧着部91内側における防食剤71の浸透状態は、観察孔59によって確認される。
以上のように、本実施の形態においては、電線10に圧着された電線圧着部91にエポキシ樹脂を主成分とする防食剤71を塗布することにより、この電線圧着部91の防食を図っている。エポキシ樹脂は流動しにくいものが多いため、端子付き電線1においては、粘度が特定の範囲にあるものを用いることにより、電線10に圧着された電線圧着部91内に防食剤71が浸透しやすくしている。そして、このような場合において、端子付き電線1では、電線圧着部91の底部56に観察孔59が設けられている。防食剤71が電線10に圧着された電線圧着部91内に十分浸透していれば、観察孔59は防食剤71で覆われることとなる。したがって、電線圧着部91外部より観察孔59が防食剤71で覆われているか確認することで、端子20を破壊することなく防食剤71が十分浸透していることを確認できる。したがって、従来であれば端子20を破壊しなければ確認できなかった電線圧着部91内側における防食剤71の浸透不良が見逃されることはない。つまり、腐食防止という観点において高品質な端子付き電線1のみを出荷することが可能である。そして、端子付き電線1は、電線圧着部91に塗布された防食剤71で観察孔59が覆われ、この状態で防食剤71が硬化されているものであるから、防食性能に優れる。
また、本実施の形態では、第2連結部52の底部56、つまり電線圧着部91の底部のうち芯線圧着部42と被覆圧着部62との間に位置する領域に、観察孔59が設けられている。このため、端子付き電線1において、防食剤71が最も浸透しにくい領域である被覆部13の境界付近と電線圧着部91との間における防食剤71の浸透状態を確認することができる。
また、本実施の形態では、底部56において、被覆端部15と被覆側露出部16bとの境界に対向する位置に観察孔59が設けられている。したがって、被覆端部15と被覆側露出部16bとの境界の周囲の領域を、観察孔59を介して確認することができる。このとき、防食剤71が十分浸透している状態、つまり、観察孔59が防食剤71で覆われている状態ならば、被覆端部15側の被覆表面に防食剤71は確実に付着しているといえる。したがって、電線10の被覆部13と被覆圧着部62の他方側端部との間から端子20の内側に電解質水溶液が浸入したとしても、被覆端部15における被覆表面を覆う防食剤71に阻まれて、電解質水溶液は芯線12側に達しない。したがって、芯線12と電線圧着部91との接触部分に電解質水溶液が付着することは防止できるため、芯線12に腐食が生じることをより確実に抑えることができる。このように、被覆側露出部16bと被覆端部15との境界に防食剤71が適切に回り込んで浸透していることを確認することができれば、腐食を抑えるにあたって、より高品質な端子付き電線1を出荷することが可能である。
また、本実施の形態では、底部56において芯線端部14の芯線12の延在方向に直交する方向、つまり幅方向の中心に、観察孔59は設けられている。第2連結部52に塗布された防食剤71は、主に側壁部57a,57bの内側の側面をつたって、底部56の幅方向両端に流れ、それから底部56の幅方向中心に流れる。このため、底部56の幅方向中心に設けられた観察孔59を介して、防食剤71が電線圧着部91の内側を十分浸透していると確認されれば、第2連結部52の内側において防食剤71は芯線12の裏側まで確実に回り込んでいることが担保される。
また、本実施の形態では、観察孔59の形状は楕円形であって、一方向に延在している。このとき、端子20の延在方向と観察孔59の延在方向とが一致するように、底部56に観察孔59は設けられる。これによって、端子20に観察孔59という穴が設けられても、端子20が強度を失うことは抑えられ、端子20が破壊されることを防止できる。
以下に本発明を実施例を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
1.被覆電線の作製
ポリ塩化ビニル(重合度1300)100質量部に対して、可塑剤としてジイソノニルフタレート40質量部、充填剤として重炭酸カルシウム20質量部、安定剤としてカルシウム亜鉛系安定剤5質量部をオープンロールにより180℃で混合し、ペレタイザーにてペレット状に成形することにより、ポリ塩化ビニル組成物を調製した。
次いで、50mm押出機を用いて、上記得られたポリ塩化ビニル組成物を、アルミ合金線を7本撚り合わせたアルミニウム合金撚線よりなる導体群(断面積0.75mm)の周囲に0.28mm厚で押出被覆した。これにより被覆電線(PVC電線)を作製した。
2.端子金具の圧着及び防食部の形成
端子金具として、図1〜2に示すように、自動車用として汎用されている黄銅製のオス形状の圧着端子金具(タブ幅0.64mm、導体群のかしめ部及び被覆部のかしめ部を有する)の底部に観察孔を形成したものを用いた。次いで、上記作製した被覆電線の端末を皮剥して導体群を露出させた。次いで、この端子金具を被覆電線の端末にかしめ圧着した。
次いで、圧着端子金具の被覆部のかしめ部から電線露出部及び導体群のかしめ部にかけて、被覆部のかしめ部の端部露出領域およびその近傍領域の外周を覆うようにして、下記の各種の防食剤を塗布した。この際、端子金具の底部の観察孔まで防食剤が流れてくるかどうかを確認し、流れてくる場合には、防食剤が観察孔を覆うようにした。その後、恒温槽にて各硬化条件で所定時間の硬化処理を行った。なお、各種の防食剤は、厚さ0.05mmで塗布し、硬化させた。
(実施例1)
1液エポキシ樹脂(A)[スリーボンド(株)製、「2212C」、25℃における粘度25000mPa・s、硬化条件80℃×30分]
(実施例2)
1液エポキシ樹脂(B)[スリーボンド(株)製、「2212」、25℃における粘度13000mPa・s、硬化条件90℃×30分]
(実施例3)
1液エポキシ樹脂(C)[スリーボンド(株)製、「2210」、25℃における粘度8000mPa・s、硬化条件90℃×30分]
(実施例4)
1液エポキシ樹脂(D)[味の素ファインテクノ(株)製、「プレーンセットAE−400」、25℃における粘度10000mPa・s、硬化条件80℃×30分]
(実施例5)
1液エポキシ樹脂(E)[味の素ファインテクノ(株)製、「プレーンセットAE−15」、25℃における粘度2000mPa・s、硬化条件80℃×30分]
(実施例6)
2液エポキシ樹脂(F)[田岡化学工業(株)製、「テクノダインAH6021W」、25℃における粘度15000mPa・s、硬化条件80℃×60分]
(比較例1)
1液エポキシ樹脂(a)[スリーボンド(株)製、「2212E」、25℃における粘度35000mPa・s、硬化条件90℃×30分]
(比較例2)
1液エポキシ樹脂(b)[味の素ファインテクノ(株)製、「プレーンセットAE−901B」、25℃における粘度60000mPa・s、硬化条件60℃×30分]
(比較例3)
2液エポキシ樹脂(c)[田岡化学工業(株)製、「テクノダインAH3051K」、25℃における粘度35000mPa・s、硬化条件100℃×30分]
3.評価方法
各種の防食部を形成した被覆電線を用い、防食部の剥がれ、防食性能の評価を以下のようにして行った。
(剥がれ試験)
形成した各防食部を爪で引っ掻き、各防食部が剥がれなかったものを「○」とし、剥がれたものを「×」とした。なお、剥がれがある場合には、明らかに防食性能に劣る。そのため、以下の防食性能評価の前に試験を行ったものである。
(防食性能)
図7に示すように、作製した端子付き被覆電線100を12V電源200の+極につなぐとともに、純銅板300(幅1cm×長さ2cm×厚み1mm)を12V電源200の−極につなぎ、端子付き被覆電線100の導体群と端子金具とのかしめ部および純銅板300を300ccのNaCl5%水溶液400に浸漬し、12Vで2分間通電した。通電後、NaCl5%水溶液400のICP発光分析を行ない、端子付き被覆電線100の導体群からのアルミニウムイオンの溶出量を測定した。溶出量が0.1ppm未満であった場合を「○」とし、溶出量が0.1ppm以上であった場合を「×」とした。
各防食剤のJIS Z8803に準拠して測定される25℃での粘度、評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 2012059671
表1によれば、以下のことが分かる。すなわち、比較例1、2、3は、粘度が本発明の規定外である材料を硬化させて防食部を形成している。この際、端子金具の底部の観察孔まで防食剤が流れてくることは確認できなかった。そのため、防食性能に劣る。これは、電気接続部から剥がれることなく防食剤は密着しているものの、電気接続部内部への防食剤の浸透が十分でなかったため、十分な防食性能を発揮できなかったものと推察される。
これらに対し、実施例は、いずれも粘度が本発明で規定される範囲内にある材料を硬化させて防食部を形成している。この際、端子金具の底部の観察孔まで防食剤が流れてくることが確認できた。そのため、電気接続部に対して十分に密着しており、優れた防食性能を発揮することができる。これは、防食剤の粘度が特定の範囲内にあったため、電気接続部内部への防食剤の浸透が十分であったからであると推察される。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、観察孔59について、上述の場合は、楕円形であるとしたがこのような形態には限られない。円形や矩形など、形状ついてはどのような形状であっても構わない。また、大きさについては端子20が破壊されない程度であればよい。
また、上記実施形態では、電線10の芯線12を構成する素線11は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であったが、これに限定されず、他の金属材料で形成されたものであっても構わない。また、端子20を構成する導電性基板は、銅板もしくは銅合金板、またはこれらの錫めっき板であるが、これに限定されず、他の金属材料で形成されたものであってもよい。本発明の端子20および端子付き電線1は、端子20を構成する金属材料よりも、素線11を構成する金属材料のほうが、標準電極電位が低い関係にある場合に好適である。
また、端子付き電線1の外側から観察孔59を確認するには、目視により行われる形態であってもよいし、カメラなどの装置を用いることにより、自動的に電線圧着部91内側における防食剤71の浸透状態を確認する形態であっても構わない。
また、上記実施形態において、端子20は雌端子であったが、このような形態に限られない。雄端子において、本願発明が用いられた形態であっても構わない。
1 端子付き電線
10 電線
11 素線
14 芯線端部
15 被覆端部
16 素線露出部
20 端子
32 第1連結部
42 芯線圧着部
52 第2連結部
59 観察孔
62 被覆圧着部
70 防食部
71 防食剤
75 防食不良空間
91 電線圧着部

Claims (4)

  1. 導体である芯線の周囲が絶縁体で被覆された被覆部と、一端において前記芯線が剥き出しになった芯線部と、を有する電線と、
    前記電線に圧着された電線圧着部を有する端子と、
    を備える端子付き電線であって、
    前記電線圧着部は、
    底部と、
    前記底部から立ち上がって前記芯線部に圧着される芯線圧着部と、
    前記底部から立ち上がって前記被覆部に圧着される被覆圧着部と、
    を備え、
    前記電線圧着部には、エポキシ樹脂を主成分とし、JIS Z8803に準拠して測定される25℃での粘度が1000〜30000mPa・sの範囲内にある防食剤が塗布されており、
    前記底部には、前記防食剤の浸透状態を確認する観察孔が設けられ、前記観察孔は前記防食剤で覆われており、
    前記防食剤は、前記観察孔を覆った状態で硬化されていることを特徴とする端子付き電線。
  2. 前記観察孔は、前記底部のうち、前記芯線圧着部と前記被覆圧着部との間で、前記芯線部と前記被覆部との境界に対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記観察孔は、前記底部のうち、前記芯線圧着部と前記被覆圧着部との間で、前記芯線部の芯線の延在方向に直交する方向の中心に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の端子付き電線。
  4. 前記端子及び前記観察孔のそれぞれは一方向に延在しており、前記端子の延在方向と前記観察孔の延在方向とが一致することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の端子付き電線。
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