JP2012059353A - テープ・ドライブ装置用の同期型サーボ・チャンネルの操作方法 - Google Patents

テープ・ドライブ装置用の同期型サーボ・チャンネルの操作方法 Download PDF

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    • G11B5/59688Servo signal format patterns or signal processing thereof, e.g. dual, tri, quad, burst signal patterns

Abstract

【課題】 データ・テープ・ドライブ用の完全な同期型サーボ・チャンネルを提供する。
【解決手段】 同期型サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得と、信号補間のためのタイミング基準の生成と、テープ速度推定値およびy位置推定値の生成と、長手方向の位置(LPOS)シンボルの最適な検出とを含むことによって、データ・テープ・ドライブ用の完全な同期型サーボ・チャンネルを提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、全般的には、磁気テープ記憶装置におけるサーボ・チャンネル・アーキテクチャに関し、特に、同期型サーボ・チャンネル・アーキテクチャに関する。
関連出願の相互参照
本発明は、テープ・ドライブ装置における長手方向の位置検出用および位置誤差信号生成用の同期型サーボ・チャンネルを発明の名称とし、2006年1月26に出願された、譲渡人が共通で同時係属中の米国特許願第11/430,030号(IBM(IBM Corporationの商標)整理番号#TUC920050128US1)に関連するものである。
タイミング基準サーボ(TBS:Timing−based servo)は、90年代後半において特にリニア・テープ・ドライブのために開発された技術である。TBS装置においては、記録されたサーボ・パターンが方位角の異なる2つの傾斜を有する遷移からなり、このパターンを読み取るための細いヘッドが生成したパルスの相対的タイミングからヘッド位置が得られる。またTBSパターンにより、横の位置誤差信号(PES:Position Error Signal)情報の発生に影響を与えることなく、付加
的な長手方向の位置(LPOS:Longitudinal position)情報を符号化することができる。これは、図1に示されるように、遷移を公称パターン位置から移動させることによって得られる。テープ装置においては一般にPESおよびLPOSを得るための2つの専用サーボ・チャンネルがある。リニア・テープ装置用のタイミング基準トラック追従サーボが、LTOテープ・ドライブと呼ばれる装置用の標準規格としてリニア・テープ・オープン(LTO:Linear Tape−Open)協会によって採用されている。
通常、LPOS情報は、サーボ・チャンネル出力のダイビット信号サンプルにおけるピークの変化を観察することに基づいて検出される。この方法には以下に示す限界がある。
a)1μmあたりのサンプル数で表される一定比がテープ速度に依存しないことを望む場合は、AD変換器のサンプリング周波数をテープ速度に応じて変化させなければならない。
b)固定サンプリング・レートを選ぶと、その結果として、LPOS検出器(ピーク検出器)における応答の1ダイビットあたりのサンプル数が速度に応じて変化することとなる。
c)加速中および減速中、すなわちテープ速度が目的速度に向かって変化している間、LPOS検出の信頼性は得られない。
d)ピーク検出は、パルス位置変調(PPM:pulse position modulation)技術を用いて生成されるLPOSパターンの最適な検出方式ではない。
e)基準時間がないために、サーボ・チャンネル出力時における信号の時間的推移を監視することが不可能である。
f)LPOS検出プロセスの信頼性を測る方法がない。
図2に示す従来技術のLPOS非同期型アーキテクチャを用いて、高速での十分な解像度をサポートするためには、AD変換器のサンプリング・レートを高くする必要がある。例えば、目的速度の最大値がv=12.5m/sの場合、AD変換器のサンプリング・レートを15MHzとすると、0.83μmの解像度が得られる。LPOSのパルス位置変調が+/−0.25μmとなることを望む場合、明らかにそのような解像度は適切な値ではない。特に、非同期型を用いて0.05μmの解像度を得るには250MHzのサンプリング・レートが必要となるであろう。
本発明は、同期型サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得と、信号補間のタイミング基準の生成と、テープ速度推定値およびy位置推定値の生成と、サーボ・バーストに埋め込まれた長手方向の位置(LPOS)シンボルの最適な検出とを備える完全な同期型サーボ・チャンネルを提供する。
サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得は、従来のいかなるテープ速度測定方法にもよらず、広い範囲のテープ速度の範囲にわたって盲目的に行われてもよい。さらに初期取得は、テープ・ドライブのモータの電流を参照しなくとも、AD変換器の出力から生成される。
信号補間のためのタイミング基準の生成は、テープの加速中および減速中であっても、不規則な間隔を有するサーボ・バーストの取得からタイミング情報抽出することにより、広い範囲のテープ速度にわたって行うこともできる。
テープ速度推定値およびy位置推定値の生成もまた、AD変換器の出力から得られ、それによりこれらの推定値の生成とタイミング・リカバリ処理の相互作用を回避することができる。これらの推定値は、雑音の増大の影響を受けるピーク検出を用いるよりも、サーボ・リーダが発するサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスから求めるのが望ましい。サーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスは、AD変換器の出力信号のサンプルのシークエンスを観察することにより決定される。
長手方向の位置(LPOS)シンボルの最適な検出もまた、ピーク検出に依存しない。さらに、信頼性指標または信頼性数値を検出出力に与えてもよい。テープ・ドライブが2つの並列サーボ・チャンネルと、各並列サーボ・チャンネルによって検出されるLPOSシンボルに与えられた信頼性数値とを具える場合、その2つの値を比較し、最も信頼できる検出を表す値を有するシンボルを選択してもよい。
LPOS情報が埋め込まれたサーボ・バーストのLTOの仕様を示す図である。 従来技術のLPOS非同期型検出アーキテクチャのブロック図である。 本発明のLPOS同期型検出アーキテクチャのブロック図である。 本発明を実施しうる同期型サーボ・チャンネルのブロック図である。 初期取得プロセスを示すフローチャートである。 テープ速度推定値およびy位置推定値を計算するためのピーク到着時間間の間隔をプロットした図である。 正確な取得の確率をプロットした図である。 誤った取得の確率をプロットした図である。 サーボ・チャンネル出力における信号対雑音比に対する速度誤差の正規化標準偏差をプロットした図である。 サーボ・チャンネル出力における信号対雑音比に対する平均取得時間をプロットした図である。 図11Aはダイビット・パルスの自己相関をプロットした図である。図11Bは自己相関関数の偏導関数をプロットした図である。 タイミング基準生成装置の動作のブロック図である。 さらに詳細なタイミング基準生成装置の動作のブロック図である。 タイミング基準生成装置の線形等価モデルを示す図である。 タイミング基準生成装置の簡略化されたモデルを示す図である。 図16Aは、v=0.5m/sにおける、補間信号のサンプルおよびタイミング位相の収束をプロットした図である。図16Bは、v=12.5m/sにおける、補間信号のサンプルおよびタイミング位相の収束をプロットした図である。 非同期型監視機能の動作を示すフローチャートである。 観察窓の生成を示すタイミング図である。 同期型監視機能のブロック図である。 図29Aは、v=6m/sにおける、y位置の推定値の平均偏差および標準偏差をプロットした図である。図20Bは、v=12m/sにおける、y位置の推定値の平均偏差および標準偏差をプロットした図である。 図21Aは、v=6m/sにおける、テープ速度の推定値の標準偏差をプロットした図である。図21Bは、v=12m/sにおける、テープ速度の推定値の標準偏差をプロットした図である。 図22Aは、ピーク検出に基づくLPOSシンボルに関する多数決に基づく復号化のルール(majority decoding rule)を表す図である。図22Bは、ピーク検出に基づくLPOSシンボルに関する多数決に基づく復号化のルール(majority decoding rule)を表す表である。 最適なLPOS検出装置のブロック図である。 図24Aは、Aバーストにおける第2と第4のダイビットの測定基準を計算するための整合フィルタの波形をプロットした図である。図24Bは、Bバーストにおける第2と第4のダイビットの測定基準を計算するための整合フィルタの波形をプロットした図である。 簡略化されたLPOSシンボル検出装置のブロック図である。 図26Aは、テープ加速中における、速度の推定値をプロットした図である。図26Bは、テープ加速中における、測定基準の計算値をプロットした図である。 SDRおよび符号決定の信頼性推定値(symbol decision reliability estimate)のための装置のブロック図である。 並列サーボ・チャンネルによって検出された2つのLPOSシンボル間における最大の信頼性指標を有するLPOSシンボルを選択するための装置のブロック図である。
非同期型サーボ・チャンネル・アーキテクチャ
本発明のアーキテクチャに関して、エイリアシング効果が見込まれることにより生じる制限以外は、動的な補間器を用いることにより、検出器の出力において、いかなるサンプリング・レートも許容される。例えば、磁気遷移間の距離がL=2.1μmの場合、ADC(analog−to−digital converter)クロックが15MHzに固定されているなら、エイリアシング効果を発生させることなく達成しうる最大速度は、Vmax=2.1×(15/2)=15.75m/sである。この場合、0.05μmの解像度を達成するためのバースト補間器後の等価なサンプリング周波数は315MHzに等しい。なお、この値が、非同期型アーキテクチャにおける要求されるサンプリング周波数となる。
図3は、本発明の同期型LPOS検出アーキテクチャ400の構成ブロックを示す。単位長さあたりのサンプル数が一定でありバースト補間器後の速度に依存しないので、雑音の存在下におけるPPMの最適な検出のために整合フィルタ方法を用いることができる。整合フィルタでは、単位長さあたりのサンプル数が一定となる。さらに、タイミング基準サーボ・バーストにおける個々のダイビットのゼロ・クロス間の距離を測定することにより、位置誤差信号および速度推定値が求められる。信頼性のある位置誤差信号の生成と、速度推定値と、LPOS検出とが、加速中、減速中、および最大速度以下のあらゆる一定速度に対して達成される。この最大速度は、以下の式によって表される。
max=L×(f/2) (1)
ここで、Lはμmを単位とする磁気遷移間の最小距離であり、fはMHzを単位とするADCの一定のサンプリング・レートである。サーボ・チャンネル選択のための信号対雑音プラスひずみ比(signal−to−noise plus distortion ratio)の監視もまたサポートされる。
図4は、同期型サーボ・チャンネル400のさらに詳細なブロック図を示す。同期型サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得は、取得回路402によって行われる。サーボ・チャンネルの動作ばかりではなくテープ速度推定値およびy位置推定値も、パラメータ推定ブロック404によって提供される。補間信号のサンプルがテープ速度に依存せずに所定の一定の率で得られるように該サンプルが生成されなければならない時点は、タイミング基準生成ブロック1300によって決定される。最終的に、LPOSシンボルは最適LPOS検出ブロック2300によって決定される。
同期型サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得
同期型サーボ・チャンネルを設計する上での主要な課題は、信号補間の基礎となるタイミング基準を生成するための開始時点および公称ステップ補間間隔(nominal step interpolation interval)を決定することである。μsを単位とする公称ステップ補間間隔Tは、μmを単位とする公称ステップ補間距離(nominal step interpolation distance)xをテープが移動するのに要する時間であり、この値は、
=X/v (2)
で表される。ここでvは、m/sを単位とするテープ速度である。さらに、整合フィルタに基づいて最適なLPOSシンボルを検出するために、サーボ・リーダの横(y)位置情報も必要となる。したがって初期取得プロセスの結果として、開始時点および公称ステップ補間間隔の他に、テープ速度推定値およびy位置の信頼性のある推定値を求める必要がある。
初期取得は、テープ速度またはy位置の事前提示なしに、AD変換器(ADC)の出力信号のサンプルのシークエンスを用いて行われなければならない。したがって、広い範囲のテープ速度に対して、典型的にはLTOテープ・ドライブ装置の場合0.5m/sから12.5m/sの範囲において、チャンネル・パラメータに関する信頼性の高い初期取得を行う方法を考え出すことが必要となる。ADCのサンプリング周波数は一定で、主に15MHzから24MHzの範囲にあるので、テープ速度が高い場合は取得回路に与えられるサーボ・バーストのダイビットあたりのサンプル数がわずかしかないのに対し、テープ速度が低い場合は、サーボ・バーストのダイビットあたりのサンプル数は数サンプルとなる。初期取得の開始時においてはタイミング情報が得られないので、取得方法は、サーボ・バーストのダイビットにおけるピークを観察することに依存する。通常は、チャンネル出力信号のサンプルの絶対値が所定の閾値よりも大きい場合、サーボ・バーストのダイビットの正のピークまたは負のピークが検出される。したがって低速の場合は、たとえ単一のダイビットから得られる数個の連続した信号サンプルが閾値を超えたとしても、取得方法はピークを一意的に検出することができる必要がある。高速の場合、ダイビットにおける正または負のピークのいずれの信号サンプルも閾値以下であったとしても取得方法がそれに対応できるものでなければならない。ここで、サーボ・フレームは、図1に示されるように、C、D、A、およびBのサーボ・バーストによって特定される。
本発明は、サーボ・フレームにおける[4 4 5 5]バーストの有効なシークエンスを特定することに基づく同期型サーボ・チャンネル・パラメータの初期取得も提供する。これは、サーボ・バーストにおけるダイビットの正および負のピーク間の時間間隔の概算値によって得られる。
初期取得の方法を示すフローチャートが図5に示されている。取得プロセスの開始時において、以下の変数およびアレイが初期化される(ステップ500)。
a)同期型サーボ・チャンネルが取得モードにあることを示す取得フラグ、acqFlag=0。
b)各サンプリング時に値が1ずつインクリメントされるカウンタ、k=0。
c)信号サンプルの絶対値が、thresで表される所定の閾値を超える毎に値が1ずつインクリメントされる係数、n=0。
d)サーボ・バースト内における正および負のダイビット・ピーク数、N=0。
e)1ダイビット内における2つのピークの時間間隔の概算値、T=Tp,max。初期値Tp,maxは、所定の範囲での全テープ速度に対してダイビット・ピーク間における時間間隔がTp,maxよりも小さくなるように選択した値である。
f)各要素がピーク到着時間となるようなベクトル、T=[]。
g)サーボ・バースト内で検出されたピーク数を各要素とするベクトル、P=[]。
各サンプリング時において、カウンタは値が1ずつインクリメントされ(ステップ502)、所定のmaxCnt値と比較される(ステップ504)。カウンタがmaxCntよりも大きい場合、タイムアウト期限が終了して取得プロセスが再開される。カウンタがmaxCntよりも小さい場合、時間kにおける信号サンプルの絶対値(|r|で表される)が所定の閾値と比較される(ステップ508)。|r|が閾値より大きい場合、信号サンプルはダイビットの正または負のピークに対応して得られた可能性が高い。この場合、係数nの値を1だけインクリメントし、第n番目のピークの到着時間と信号サンプルをt=kTおよびr=rとして保存する(ステップ510)。ここでTは一定のサンプリング間隔である。上で説明したように、絶対値が閾値より大きい信号サンプルが検出済のピークまたは新しいピークのいずれに属するかを決定する必要がある。この目的のために、rの符号と、絶対値が閾値よりも大きい以前のサンプルの符号(sgn(rn−1)で表される)とを比較する(ステップ512)。
sgn(r)≠sgn(rn−1)の場合、2つのサンプルは別のピークに属する可能性が高い。2つのサンプルの時間間隔であるt−tn−1をダイビットのピーク間における時間間隔の現在の推定値と比較する(ステップ514)。T>t−tn−1の場合、推定値は更新されて、新しい推定値T=t−tn−1となる(ステップ516)。なお取得プロセスにおいては、最終的にダイビットのピーク間の時間間隔の望ましい推定値が得られるまで、Tは単調減少する。tが新しいピークの到着時間であるので、その値がベクトルτに加えられ、ピーク数Nは値が1だけインクリメントされる(ステップ518)。この時点で、新しいピークが、現在考慮中のサーボ・バーストまたは新しいバーストのダイビットのいずれに属するかを決定する必要がある。この目的のために、時間差t−tn−1を値mTと比較する(ステップ520)。なお、Tがダイビットのピーク間における公称間隔と等しいものであるとして、すべてのテープ速度およびサーボ・リーダのすべての横の位置に対して、異なるバーストの連続するダイビットのピーク間の時間間隔がmTより大きく、且つ同じバーストの連続するダイビットのピーク間の時間間隔がmTより小さくなるように、mの値を選択するものとする。t−tn−1>mTの場合、新しいバーストが検出され、以前のバーストで検出されたピーク数N−1の値がベクトルpに加えられ、現在のバーストのピーク数Nが1に初期化される(ステップ522)。ここで残る作業は、ベクトルpの最後の4成分がサーボ・フレームのサーボ・バーストのピーク数の好適なシークエンスに対応するかどうかを検証する(ステップ524)ことであり、ピーク数の好適なシークエンスは[8 8 10 10]である。好適なシークエンスに対応している場合、サーボ・バーストの[C D A B]のシークエンスに対応する[4 4 5 5]バーストのシークエンスが特定され、同期型サーボ・チャンネル動作を開始するための初期化パラメータを計算することができる(ステップ526)。好適なシークエンスに対応していない場合、取得プロセスは引き続き次のサンプリング間隔に対して行われる(ステップ502)。
sgn(r)=sgn(rn−1)のとき、2つの場合が考えられる。T≧t−tn−1の場合(ステップ528)、2つのサンプルは同じピークに属する可能性が高く、ベクトルτとベクトルpと変数Nとを更新する処理は行われず、取得プロセスは引き続き次のサンプリング間隔に対して行われる(ステップ502)。T<t−tn−1の場合、2つのサンプルは連続するダイビットに属する同じ極性のピークから得られた可能性が高く、これはピーク検出が失敗したことを意味する。この場合、2つのピーク到着時間値(t’およびtで表される)をベクトルτに加え、ピーク数Nは値が2だけインクリメントされる(ステップ530)。損失したピークの到着時間t’は、損失したピークの極性と、ダイビットのピーク間における時間間隔の推定値Tと、テープの進行方向とを知ることにより得られる。テープが後進方向にある場合、負の極性を有するピークが最初に得られるのに対し、テープが前進方向にある場合は、サーボ・チャンネルの出力において、正の極性を有するダイビット・ピークが最初に得られる。したがって、テープが前進方向にあって損失したピークの極性が負である場合、またはテープが後進方向にあって損失したピークの極性が正である場合は、損失したピークの到着時間はt’=tn−1+Tと推定される。逆の場合は、t’=t−Tと推定される。上述のように、新しいピークが、現在考慮中のサーボ・バーストまたは新しいバーストのダイビットのいずれに属するかをここで決定する必要がある(ステップ532)。t−tn−1>mTの場合、新しいバーストが検出される。ここで再び、次のステップを決定するためにテープの進行方向を考慮する必要がある(ステップ534)。図5のフローチャートにおいてはテープが前進方向にあると仮定されている。テープが後進方向にある場合についても同様の手順を用いることができる。検出されたピークの極性が負の場合、このピークが新しいバーストにおける第1のピークに対応している可能性が高い。この場合、N−1の値がベクトルpに加えられ、現在のバーストに対するピークの個数Nが1に初期化される(ステップ536)。次にベクトルpの最後の4成分がシークエンス[8 8 10 10]に対して検査される(ステップ538)。一方、検出されたピークが負の極性を有する場合、新しいバーストの第1のピークが損失された可能性が高い。この場合、T−2の値がベクトルpに加えられ、現在のバーストに関するピークの個数Nが2に初期化される(ステップ540)。なおこの場合、「Cバースト」の第1のダイビットの検出時において、取得装置の実行の複雑さを軽減するために「取得」モードから「追跡」モードへ移行するものとされているために、ベクトルpの最後の4成分はシークエンス[8 8 10 10]に対して検査されない(図1参照)。
ベクトルpの最後の4成分においてシークエンス[8 8 10 10]が検出されると、ただちに同期型チャンネル動作を開始するに必要な諸パラメータが計算され、変数acqFlagが1に設定され(ステップ526)、取得プロセスが正常終了したことが示される。図6に示されているように、C、D、およびAの各バーストのピーク到着時間が、テープ速度推定値およびy位置推定値を測定するために考慮されるものとすると、望ましい推定値はそれぞれ次のように求められる(ステップ526)。
Figure 2012059353
Figure 2012059353
ここで、テープが前進方向の場合、l=100μmであり、後進方向の場合、l=95μmである。取得プロセスを終了するにあたり、信号補間の基礎となるタイミング基準を生成するために、同期型サーボ・チャンネル動作が開始時ti,0=tにおいて開始され、公称ステップ補間間隔がTi,0=x/vest,0に設定される(ステップ526)。取得プロセスはまた以下の変数を提供する。
Figure 2012059353
ここで、[z]はzより小さいかまたは等しい値を取る最大の整数値である。このパラメータは、xの整数倍の値を有する、補間ステップ数の推定値を示す。この補間ステップは、Cバーストの第1のダイビットのゼロ・クロスに対応するサンプルと現在のサンプルとを分けるものである。この推定値は、タイミング・リカバリ・ループによる第1のタイミング調整に用いられる。
取得回路402を実行する際、ベクトルτおよびpはそれぞれ長さ36および4の遅延ラインとして実行される。なお、推定値を計算する回路によって導入される待ち時間は、サーボ・バースト間の時間的なギャップよりも小さくなければならない。さらに、テープ速度推定値およびy位置推定値の信頼性を高めるために、正数間の正確な除算を実行する回路を実装する必要がある。上記の要求は、ニュートン・ラフソン法のアルゴリズムを用いて逐次近似法により除数の逆数を計算し、次に非除数を除数の逆数に掛けることにより積を求めて望ましい商を得ることにより満足される。例えば、アルゴリズムを3回繰り返した後の除算の誤差率は0.4%よりも小さく、4回繰り返した後は1.6×10−5より小さい。
上で説明した取得方法の性能は、シミュレーションによって詳細に検討されてきた。ローレンツ・モデルを想定すると、単一の移転に対する磁気テープ記録チャンネルの応答は以下のように表される。
Figure 2012059353
ここでパラメータ数PW50/2は、速度vで動く磁気テープ上の、サーボ・バンドの中心線に平行な線上に位置する地点間の距離(単位:μm)を表す。さらに、その速度vにおいて、サーボ・リーダは単一の遷移に対するチャンネル応答の最大値とその最大値の半分の値とをそれぞれ生成する。したがって、ダイビット信号パルスは次のように表すことができる。
g(t;v)=Θ(t;v)−Θ(t−TΘ;v) (7)
ここで、TΘ=L/vμmであり、Lは磁気遷移間の距離を表す。なお、図1が示すように生成されたサーボ・フレーム内のダイビットの場合は、L=2.1μmであることを改めて確認しておく。
テープ速度の様々な値およびピーク検出の閾値に対して、正しい取得および誤った取得の確率が、サーボ・チャンネル出力における信号対雑音比(SNR)の関数として、それぞれ図7および8に示されている。初期y位置の推定値が2.5μmより小さい場合は正しい取得とされ、2.5μm以上の場合は誤った取得とされる。各々の確率値は、サーボ・バーストと、加算性白色ガウス雑音と、15MHzの値を有するADCのサンプリング周波数と、一定のテープ速度と、ゼロに等しいy位置とを生成するための、PW50/2.1μm=0.4を有するローレンツ・チャンネルを想定して、取得プロセスを500回実行することによって求められた。正規化係数がテープ速度であるとして、初期テープ速度推定値の誤差の正規化標準偏差を与える正しい取得と、平均取得時間を与える正しい取得とが、テープ速度の様々な値に対して、それぞれ図9および10に示されている。図9および10において、0.5m/sから12.5m/sの範囲のテープ速度の値に対して、両者の4つの曲線がプロットされている。
信号補間のためのタイミング基準の生成
サーボ・チャンネルの同期型動作には、補間された信号サンプルが所定の一定の率となるよう、すなわち1μmあたりのサンプル数が1/xとなるように、信号補間のためのタイミング基準の生成が必要である。ここでxはテープ速度に依存しない、公称ステップ補間距離を示す。例えば1/x=0.05μmの場合、1/xの率は1μmあたり20サンプル数に等しくなる。時間基準を生成するための自然な参照は、図1に示されているようにサーボ・チャンネル出力に周期的に現れるサーボ・バーストによって得ることができる。したがって、サーボ・チャンネル出力における信号はパイロット信号と考えることができ、そこからタイミング基準を抽出することができる。しかしサーボ・チャンネル信号からタイミング基準を抽出することは、A、B、C、およびDサーボ・バーストが等間隔ではないために、直接的な方法ではない。またサーボ・バースト間の間隔はサーボ・リーダのy位置に依存し、サーボ・バースト内の連続するダイビット間の時間間隔ばかりではなくサーボ・フレームが反復する期間もテープ速度に依存する。さらに、AバーストおよびBバーストにおいて、LPOS情報を符号化するためのパルス位置変調も考慮する必要がある。テープが前進方向の場合、サーボ・チャンネル信号は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここでτは回復すべきタイミング位相を示し、ベクトルbは二進数の記号{0,1}に属するLPOSシンボルのシークエンスを表し、w(t)はスペクトル密度Nを有する加算性白色ガウス雑音であり、Kはサーボ・チャンネル信号におけるサーボ・フレーム数であり、i=0,...,3に対するq(・)はC、D、A、およびBの各サーボ・バーストを示す。集合{−1,+1}は要素aを含む、に対してa=2b−1と定義すると、サーボ・バーストは次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここでT=L/vμs、T=L/vμm、ξ=0.05であり、g(t;v)はダイビット信号パルスを表し、(7)に定義されているように、このパルスはテープ速度vに依存する。ここで、図1に示されているように、L=200μmであり、L=5μmであることを改めて確認しておく。テープが前進方向にある場合、AバーストおよびBバーストの定義において項Tに乗じる係数が、それぞれ1/2および3/4ではなく95/200および145/200であるならば、信号r(t)は(8)と同様に表すことができる。
タイミング位相の推定値を決定するにあたって、従来のタイミング・リカバリ方法の場合は、まず尤度関数を決定し、次に望ましくない確率変数にわたって尤度関数を平均し、最終的に、結果として得られる関数を最大化するタイミング位相の値を求めることとなる。(8)および(9)を見れば、尤度関数が、タイミング位相と、サーボ・リーダのy位置と、テープ速度と、LPOS二進数記号のシークエンスとに依存していることがわかる。すると、尤度関数は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
(t;v)=g(−t;v)であるインパルス応答を有する整合フィルタと導入し、畳み込み積分をh(t;v)=r*g(t;v)と定義すれば、尤度関数の式は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
LPOSシンボルの先験分布と同じくy位置およびテープ速度の同時確率分布が既知であると仮定すると、タイミング位相の最大尤度(ML)は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
しかしタイミング位相の推定値を求めるための従来のML推定方法を適用するならば、下記に示す難点が生じることとなる。
a)上記の式で示すML推定方法は、計算が複雑すぎるために、直接的に実行することも、さらには各サーボ・フレームで誤差項を計算するタイミング・リカバリ・ループの形で実行することさえも、好ましくない。
b)尤度関数の最大値を求めるには、畳み込み積分のτに関する偏導関数をまず計算する必要がある。この演算はデジタル領域で行うことができるが、通常はその結果として、実行上の複雑さが増大し、雑音も無視できないほど大きくなる。
c)尤度関数が依存する確率変数は時変確率分布を示すこともある。加速中および減速中に生じるテープ速度の変化によって、数サーボ・フレーム内のテープ速度およびタイミング位相の同時確率分布が著しく変化することもある。
本発明は、さらに、補間されたサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスを観察することによりタイミング調整が決定されるタイミング・リカバリ・ループに依存する、同期型サーボ・チャンネル動作のためのタイミング基準の生成を提供する。次のセクションで示されるように、y位置およびテープ速度の信頼できる推定値
Figure 2012059353
(以後、それぞれをyハットおよびvハットと表記する)が十分に計算されていると仮定し、尤度関数(11)の指数の合計において4つの項のみが各kに対するLPOSシンボルaに依存することに注意すると、タイミング基準の推定値は次のように近似できる。
Figure 2012059353
上記の式で、尤度関数における、y位置およびテープ速度の平均への依存と、LPOSシンボルのシークエンスへの依存とが取り除かれている。しかし、尤度関数の最大値を求めるためには、タイミング基準に関する偏導関数の計算がなお必要である。yestおよびvestが瞬間推定値を示すのに対して、yハットおよびvハットを生成するために低域フィルタリングが仮定されているために、(3)および(4)で定義されたyestおよびvestにかわって、y位置推定値とテープ速度推定値を示すために記号yハットおよびvハットが導入されている。
なお、信号対雑音比の中程度の値から大きな値に対して、時間シフトTを正しく選択するために、ダイビット・パルスC(t−T;v)=g*g(t−T;v)の自己相関関数のピークにより、h(t;v)の各々のピークが近似的に決定される。またg(t;v)は奇対称性を有する関数であるから、自己相関関数C(t;v)は偶対称性を有する関数である。したがってタイミング位相が最適値からわずかにそれているために、タイミング位相に関するh(t;v)の偏導関数は奇対称性を示し、そのためにまた尤度関数
Figure 2012059353
の偏導関数も奇対称性を示す。これは、図11AおよびBに示されるようにダイビット・パルスがタイミング位相とその最適値との偏差の関数であるとみなされる場合、h(t;v)の偏導関数の性質が、小さい値の引数に対するダイビット・パルスの性質と同様であることを意味する。
さらに、h(t;v)のピークがサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスに対応して得られるものであり、ゼロ・クロスはサーボ・バーストのダイビット・パルスのピーク間で起こることに着目すれば、ML方法により求められるタイミング情報が、ゼロ・クロスに対応するサーボ・チャンネル信号を直接サンプリングすることにより求められるタイミング情報と近似的に等しいと結論できる。したがって、
Figure 2012059353
がタイミング位相の信頼性のある推定値を示す、すなわち
Figure 2012059353
と仮定して、望ましいタイミング情報を次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここで、Гは利得係数を示し、
Figure 2012059353
は加算性白色ガウス雑音(AWGN:additive white Gaussian noise)のサンプルを示す。なお偏導関数の計算に起因する雑音の増大化は、完全
に解消されている。アナログ・デジタル変換に先だって行われるエイリアシング・フィルタリング処理は、この場合、信号r(t)に対する十分な統計を行うための最適なフィルタリングと近似的に等価である。
誤差フィードバック・コンフィギュレーションにおけるタイミング誤差を決定するために補間されたサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスに依存する、タイミング基準生成装置1300は、図12に示されるような形で考え出すことができる。なお、タイミング誤差を表す式(15)における合計に対応する平均処理は、ループ・フィルタ1302によって行われるものであり、比例積分型であると考えることができる。したがって、無視可能な補間誤差に加えて信頼できるy位置推定値およびテープ速度推定値を仮定して、ループ・フィルタに入力されるタイミング誤差の推定値は、次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここで、
Figure 2012059353
はタイミング・リカバリのために考慮されるサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロス付近における信号補間のためのタイミング基準生成装置によって与えられる時点を表し、
Figure 2012059353
は、
Figure 2012059353
とゼロ・クロス時との偏差を表し、
Figure 2012059353
は加算性白色ガウス雑音のサンプルである。
タイミング基準生成装置1300のブロック図が図13に示されている。信号サンプル{r{t}}が1μmあたり1/xサンプル数の望ましい一定の率で得られるように決定される時点を、シークエンス{t}は表す。明らかに公称ステップ補間間隔TとADCサンプリング間隔Tとは一般的に不整合である。したがって、補間時点{t}の信号サンプルを得るために、線形補間が用いられる。この補間時点{t}は、次のように再帰的に求められる。
n+1=t+Ti,n (17)
ここで、Ti,nは(2)によって定義されているように、公称ステップ補間間隔の推定値を表す。ステップ補間間隔の推定値は、次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここで、
Figure 2012059353
はテープ速度の推定値から直接導かれたステップ補間間隔の推定値であり、
Figure 2012059353
はループ・フィルタ出力で得られた補正項であり、nはnよりも小さいかまたは等しい最大の時間係数であり、ここでタイミング誤差の推定値がループ・フィルタに入力される。補間時間計算部において、第n番目の補間時は次のように、サンプリング間隔Tの倍数の形で表される。
Figure 2012059353
ただしここでkおよびμは、第n番目の補間時のそれぞれ整数部と小数部を表す。したがって、線形補間は次の式で表す補間信号のサンプルをもたらす。
Figure 2012059353
タイミング基準生成装置1300の目的は、サーボ・バンドの中心線に平行する線上にあり且つステップ補間距離xをおいて等間隔に並ぶ、テープ上のポイントに対応するように、サーボ・リーダが生成する信号を再生する補間信号のサンプルを提供することである。しかし一般にはy位置およびテープ速度の値は、補間された信号サンプルがサーボ・チャンネル信号のゼロの値に対応するような形にはならない。つまり、タイミング誤差の推定値
Figure 2012059353
は、タイミング基準生成装置によって推定されるように、ステップ補間距離xの倍数の位置にあって且つゼロ・クロスに最も近接する位置で計算される、補間された信号サンプルによって与えられる。したがって、ステップ補間距離xはタイミング誤差推定値の下限を決定することとなる。ゼロ・クロスの位置がステップ補間間隔内で均一に分布する任意の値であると仮定すれば、タイミング誤差推定値の下限は
Figure 2012059353
と等しい値となる。例えば、x=0.05μmの場合、ゼロ・クロス位置誤差推定値の標準偏差の下限は14.4nmとなる。なおステップ補間距離xの値を小さくすることにより、この下限は原則として任意に小さくすることができる。実際には、ゼロ・クロス位置誤差推定値に対するAWGNの寄与と比較して、
Figure 2012059353
の値が小さい値であれば十分である。
以前に述べたように、サーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスは均等間隔で存在しない。特に、タイミング情報に寄与するゼロ・クロス間の時間間隔は、サーボ・リーダのy位置とテープ速度に依存する。また、LPOSビットの符号化に用いられるAバーストおよびBバーストにおけるダイビットのゼロ・クロスがタイミング情報の抽出には考慮されないことをここで改めて確認しておく。図13に示されるように、タイミング情報を抽出するための補間信号サンプルは、有限状態機械である「制御部」1304によって「補間」カウンタ1306と共同して行われる。新しい補間信号サンプルが計算されると、「カウンタ」1306は、「制御部」1304に入力されるIntpCntの値を1だけインクリメントする。「補間時間計算」部410に使用されるステップ補間間隔Tの推定値が信頼できる値であり、サーボ・フレームの開始に関する情報、すなわちサーボ・フレーム内におけるCバーストの最初のダイビットの最初のゼロ・クロス時が得られると仮定すると、y位置の信頼できる推定値がわかれば、「制御部」1304がタイミング情報を抽出するためにどの補間信号のサンプルを選べばよいかが決定される。「制御部」1304は次の変数を出力する。
a)burstFlag:変数の値が0ならばCバースト、1ならDバースト、2ならAバースト、3ならBバーストであるという規則にしたがって、現在のサーボ・バーストを特定するための変数。
b)dibitFlag:サーボ・バースト内の現在のバーストを特定するための変数。
c)newTimErr:ループ・フィルタに新しいタイミング誤差推定値を入力するように宣言された変数。
d)IntpCntReset:補間「カウンタ」1306をリセットするように宣言された変数。
サーボ・フレームの終点、すなわちBバーストの最後のダイビットのゼロ・クロスにおいて、変数IntpCntResetが「カウンタ」1306をリセットするように宣言され、変数burstFlagはCバーストの発生を示すために0に設定され、変数dibitFlagもまたCバーストの第1のダイビットの発生を示すために0に設定される。Bバーストの最後のダイビットのゼロ・クロスとCバーストの第1のダイビットとを区別する補間ステップの数の推定値は、次の変数で表される。
Figure 2012059353
ここで、DBC,0は、y=0に対して、Bバーストの最後のダイビットとCバーストの第1のダイビットとの距離を示し、テープがそれぞれ前進方向または後進方向の場合に30μmまたは35μmの値となる。IntpCntNum個の補間ステップが終了し、対応する補間信号サンプルが新しいタイミング誤差推定値としてタイミング・リカバリ・ループ1302に入力され、変数dibitFlagが、Cバーストの第2のダイビットの次の発生を示すために1に設定されたことを「カウンタ」1306が示すとき、変数newTimErrが宣言される。次に「制御部」1304の動作は継続し、現在のゼロ・クロスと次のゼロ・クロスを区別するための補間ステップ数が計算される。新しいゼロ・クロスが到着するたびに、変数newTimErrが宣言され、dibitFlagの値が1だけインクリメントされる。ゼロ・クロスがサーボ・バーストの最後のゼロ・クロスである場合、変数burstFlagの値は1だけインクリメントされ、変数dibitFlagは0に設定される。なお、ゼロ・クロス間の補関ステップの推定値の個数を示す変数intpCntNumは、次のゼロ・クロスが同じサーボ・バーストに属する場合、
Figure 2012059353
で表され、次のゼロ・クロスが別のサーボ・バーストに属する場合は、(21)と同様の式で表される。ここで、DBC,0の代わりに、y=0に対する現在のバーストの最後のダイビットと次のバーストの第1のダイビットとの距離が用いられる。AバーストおよびBバーストの第2および第4のダイビットのゼロ・クロスがLPOSビットの符号化に用いられる特別な場合は、移動されたダイビットとIntpCntNumによって与えられる隣接ダイビットとの補間ステップ数が
Figure 2012059353
に等しい値となる。しかしAバーストおよびBバーストの第2および第4のダイビットのゼロ・クロスに対応する補間信号サンプルが計算される場合、dibitFlagは値が1だけインクリメントされ、変数newTimErrは宣言されない。Bバーストの最後のダイビットのゼロ・クロスを得たとき、「カウンタ」1306は再びリセットされて、新しいサーボ・フレームの処理が始まる。
なお、同期型サーボ・チャンネル用のタイミング基準生成装置1300を実行する場合、各補間ステップで補間信号サンプルを明示的に計算する必要はない。補間ステップ・サンプルを実際に計算する回数はわずかでよく、AバーストおよびBバーストで生じるパルス位置変調されたLPOS信号のタイミング調整または整合フィルタリングが必要となったときに、その計算回数は「制御部」1304によって決定される。
サーボ・チャンネルが正常に動作する場合のタイミング誤差は値が小さいと仮定すると、図14に示されているタイミング基準生成装置1300の線形等価モデル1400が得られる。なお、ここで検討しているタイミング基準生成装置のモデルは、通信受信器またはハードディスク・ドライブなどに通常用いられる離散時間誤差追跡シンクロナイザ(discrete−time eror−tracking synchronizer)のモデルとは著しく異なるものである。これらの離散時間誤差追跡シンクロナイザにおいては、タイミング誤差の推定値が等間隔の時間毎に計算され、シンクロナイザの動作する周波数オフセットの範囲が公称周波数の数パーセントのオーダーとなっている。
図14の図を参照する。タイミング誤差検出器1402のゲインは、ゼロ・クロスにおけるダイビットの導関数の絶対値によって得られる。(6)および(7)からわかるようにゲインはテープ速度に比例し、したがって
Figure 2012059353
と表すことができる。雑音サンプルηは、上記で説明したように、AWGNと、ゼロ以外の長さを有する補間ステップによって導入される量子化雑音との寄与を含んでいる。推定されるゼロ・クロス時での補間信号をループ・フィルタ1406で与えるスイッチ1404を含むことによって、連続するタイミング誤差推定値間に存在する可変間隔がモデル化されていて、この推定されるゼロ・クロス時は(16)の係数がn=nであり且つ他の時点における零誤差信号によって特徴づけられている。新しいタイミング誤差推定値がループ・フィルタに入力され、新しいタイミング補正項
Figure 2012059353
が計算されるまで、公称ステップ補間間隔
Figure 2012059353
の推定値がタイミング基準生成装置によって用いられることが、(17)と(18)を見ればわかる。この動作は、タイミング誤差に対する比例項を生成するループ・フィルタの1分岐にサンプルホールド素要素(sample−and−hold element)(1408)を含むことによってモデル化される。なお、保持期間の可変期間は、タイミ
ング誤差推定値を増加させる可変のゲインと同等の影響を有する。この効果を埋め合わせるために、図14においてθで表される項を導入して、各タイミング誤差推定値に対して適用されたゲインを「均等化」する必要がある。ゼロ・クロス間の距離の最小値がL=5μmであり、「制御部」1304においては最後に到着したゼロ・クロスと次のゼロ・クロスとの間の距離がわかっているので、テープ速度に独立するθの値は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここで
Figure 2012059353
は、時間
Figure 2012059353
におけるゼロ・クロスと次に到着するゼロ・クロスとの距離をμmを単位として表した値であり、nはnよりも小さいかまたは等しい時間係数の最大値であり、そこにおいてタイミング誤差推定値がループ・フィルタに入力される((18)参照)。
以前に述べたように、同期型サーボ・チャンネル400用のタイミング基準生成装置1300は広い範囲のテープ速度にわたって動作する必要がある。テープ速度の範囲が広いということは、すなわち対応する最小サーボ・チャンネル信号帯域幅の範囲が広いということである。この事実により明らかに、システム・パラメータは無視できない影響を受ける。タイミング基準生成装置がテープ速度に対して原則的に独立となるように、システム・パラメータの選択がなされなければならない。種々のテープ速度に対するシステム性能を評価するために、図15に示す簡略化モデル500を検討する。タイミング誤差推定値の間隔が可変であることが可変ゲインθの存在によって完全に埋め合わせられていることを、上記で検討したように、仮定し、また、テープ速度推定値が事実上の速度と等しい、すなわちvハット=vとなって、オフセット項
Figure 2012059353
がなくなったと仮定する。この場合、図15のループは、周期T=L/vμsに周期定常する信号を入力に有する誤差追跡シンクロナイザと等価となる。この簡略化モデル1500を用いると、テープ速度に依存するタイミング基準生成装置1300のループ帯域幅は次のように表すことができる。
Figure 2012059353
ここで、閉ループ周波数応答H(z;v)は下のように表すことができる。
Figure 2012059353
ループ・パラメータをγ=γ/vハットおよびζ=ζ/vハットとし、式H(z;v)およびTを(23)に代入すれば、結果として得られるB(v)Tはループの動作を決定するものであり、テープ速度に依存しないことがわかる。例えば、K=1、γ=1.1×10−2およびζ=9.4×10−6と仮定すれば、B(v)T=0.18が得られる。
さらにタイミング基準生成装置1300には、テープの加速中および減速中におけるサーボ・チャンネル動作の信頼性が要求される。なおこの要求は、周波数1/Tが時間に対して線形変化する条件下においてサーボ・チャンネル動作の信頼性が得られるか否かと同じである。2次タイミング・リカバリ・ループは線形変化する入力周波数の存在下において、図15の簡略化モデル1500と同様に、タイミング誤差の値が0にならないことは周知である。ステップ補間間隔推定値
Figure 2012059353
を定期的に更新するよう選択すれば、ループ帯域幅の増加もループ・フィルタのオーダーの増加もなく、この問題を未然に防ぐことができる。このステップ補間間隔推定値は、テープ速度推定値vハットを用いることにより、フィルタ出力で補正項によって調整され、補間時を決定するものである。(18)を参照。結果として、テープ速度が一定である場合、ループ・フィルタの積算計に蓄積された項は無視可能なほど小さくなる。なおこの場合、可変のゲインθによる乗算をループ・フィルタ後に、ループの動作が著しい影響を受けないように行ってもよい。
タイミング基準生成装置1300の性能をシミュレーションによって検討してきた。図16AおよびBは、Cバーストの補間信号のサンプルと、v=0.5m/s(図16A)またはv=12.5m/s(図16B)の一定のテープ速度におけるタイミング位相の収束とを示すものである。ゼロ・クロス時付近におけるタイミング誤差推定値としてループ・フィルタに入力されたサンプルは黒塗りの丸印で示されている。この測定結果は、サーボ・バーストとSNR=25dBのAGWGとを生成するためのPW50/2.1μm=0.4を有するローレンツ・チャンネル、ADCのサンプリング周波数f=15MHz、公称ステップ補間距離x=0.25μm、速度推定値に関する初期誤差が1%、v=0.5m/sに対してγ/vハット=1×10−1およびζ/vハット=2×10−4であり、v=12.5m/sに対してはγ/vハット=1×10−3およびζ/vハット=2×10−6のループ・フィルタ・パラメータに対して得られたものである。
サーボ・チャンネル出力信号のゼロ・クロスに基づく推定値の生成
同期型サーボ・チャンネル400のタイミング基準生成装置1300が、様々なループ変数値の他にステップ補間間隔の推定値および補間信号のゼロ・クロス時の推定値を決定するためには、信頼性のあるy位置推定値yestとテープ速度推定値vestが必要であることが、前のセクションで理解できた。したがって次の問題は、yestとvestの生成である。これらの生成は、yestおよびvestの生成とタイミング基準の生成との間で相互作用が発生しないように、サーボ・チャンネルADC406の出力における信号サンプルを用いて行うべきである。これに関する問題として、同期型サーボ・チャンネル動作の監視があげられる。タイミング基準生成装置で発生する偶発的な離調を早期検出することができ、次に取得処理を再開する監視装置を考え出す必要がある。ここで、偶発的な離調は、例えばサーボ・チャンネルの出力信号における一時的機能障害によって決定されてもよい。この場合もまた、サーボ・チャンネルADCの出力の信号サンプルを直接監視することによって解決策が得られなければならない。
取得プロセス終了時のテープ速度推定値およびy位置推定値がそれぞれ(3)および(4)によって得られることを改めて確認しておく。(3)および(4)においては、これらの推定値を計算するために、サーボ・チャンネルADCの出力におけるC、D、およびAの各バーストのピーク到着時間が考慮されている(図6も参照)。しかし、ピーク検出に基づいてy位置推定値およびテープ速度推定値を生成するには次の難点がある。
a)ダイビットのピークの到着時間の決定は、信号の導関数を概算する演算によるため、雑音が大きくなる。
b)C、D、およびAの各バーストのダイビットのピークが1つまたは複数が検出されない場合、信頼性のあるy位置推定値およびテープ速度推定値を生成することができない。ピーク検出に損失が発生した場合に対処するために、疑似ピークを挿入してyestおよびvestを得るのは望ましい方法ではない。
c)取得パラメータの損失を検出し、y位置推定値およびテープ速度推定値の生成を正しく再開し検証するには、数サーボ・フレームのオーダーの長い時間がかかる。
本発明は、さらに、位置推定値およびテープ速度推定値と、同期型サーボ・チャンネル400の動作の同時監視を提供する。同期型サーボ・チャンネル動作の監視方法は、サーボ・チャンネルADCの出力における信号のゼロ・クロスを検出して推定値yestおよびvestを得ることと、有限状態機械によって決定される、時間間隔内における同じ信号のピークを検出することとに基づいている。タイミング基準生成装置の有限状態機械である「制御部」1304は、必要な監視窓を提供するために用いられる。
初期パラメータ取得プロセスにおいて、テープ速度推定値およびy位置推定値は、C、D、およびAの各バーストにおける対応するダイビット間の時間間隔の測定値を用いて決定される。(3)および(4)で与えられる推定値を計算するにあたっては、ダイビットのピーク到着時間が考慮される。一方、タイミング基準の生成するとき、サーボ・バーストのダイビットのゼロ・クロス時を観察することによって、サーボ・チャンネル出力信号のタイミング位相に関する信頼性のある情報が得られるが、整合フィルタ後にサーボ信号のピーク時を決定することによって得られるタイミング情報は、雑音増大の影響を受ける。これは、信号の導関数を概算する演算によってピーク時が決定されることによる。したがって、サーボ・チャンネル出力信号のゼロ・クロス時に得られる時間間隔の測定値を(3)および(4)に導入することによって、雑音の増大に影響されるピーク到着時間の測定値を用いるよりも、より信頼性が高い推定値を得ることができる。
このようにして、サーボ・チャンネル出力信号のゼロ・クロスが発生する確率が高い観察間隔の情報をタイミング基準生成装置1300が提供するために、ピーク検出が失敗した際の推定値yestおよびvestを決定する問題を回避することができる。例えばサーボ・チャンネル出力信号における機能的障害などのために、観察間隔においてゼロ・クロスが発生しない状況が偶発的に発生する場合には、タイミング基準生成装置が提供するゼロ・クロスの推定時刻を用いる。しかし、数サーボ・フレームにわたって機能的障害が長時間継続する場合は、タイミング基準生成装置の離調が生じうる。そのような事態発生を検出するために、タイミング基準生成装置によって決定された観察窓内のサーボ・バーストのダイビットのピークの発生がさらに監視される。1サーボ・フレームあたり検出されるピーク数が所定の閾値より少なく、所定の時間間隔以上にわたって閾値よりも低い値が保たれるならば、ロックの喪失が宣言され、初期取得プロセスが再開される。
図4に示されているように、y位置推定値およびテープ速度推定値の生成と同期型サーボ・チャンネル処理の監視とは、2つの機能によって行われる。「非同期型監視機能」408は、ゼロ・クロス時を決定し、「制御部」1304によって提供される観察間隔に基づいてダイビット・ピークの発生を検出する。なおこの「制御部」1304には、前に検討したように、サーボ・フレームのバーストのダイビットに関する全タイミング情報が含まれている。次に「同期型監視機能」1900はy位置推定値とテープ速度推定値を計算し、「非同期型監視機能」408から得られた情報に基づいてタイミング基準生成機能の動作を監視する。
非同期型監視機能408の動作を示すフローチャートが図17に示されている。取得プロセスの終了時に次の変数が初期化される(ステップ1700)。
a)同期型サーボ・チャンネルが追跡モードにあることを示す取得フラグacqFlagを、acqFlag=1に初期化する。
b)各サンプリング時に値が1だけインクリメントされ、各サーボ・チャンネルの開始時にリセットされるカウンタkをk=0に初期化する。
c)各ゼロ・クロス時に値が1だけインクリメントされ、各サーボ・フレームの開始時にリセットされる係数k’をk’=0に初期化する。
d)サーボ・フレーム内においてゼロ・クロスにより画定される第k’番目の時間間隔の開始時に0にリセットされ、正のピークが第k’番目の時間間隔において検出された場合に1にリセットされるピーク検出フラグpeakDetFlagk’をpeakDetFlagk’=0に初期化する。
各サンプリング時に、新しいフレームの発生が「制御部」1304によって信号されたか否かを「非同期型監視機能」408が最初に検査する(ステップ1702)。サーボ・フレームの終了時すなわちBバーストの最後のダイビットのゼロ・クロスにおいて、変数IntpCntResetが「カウンタ」1306をリセットするために宣言され、変数burstFlagがCバーストの発生を示すために0に設定され、変数digitFlagがCバーストの第1のダイビットの発生を示すために0に設定されることを、ここで改めて確認する。したがって変数IntpCntResetが宣言された場合、常に変数newFrameが1に設定される。その場合、カウンタkおよび係数k’がリセットされる(ステップ1704)。新しいフレームの発生を検査した後、カウンタkの値が1だけインクリメントされる(ステップ1706)。
次に、カウンタが得た値が、「制御部」1304によって提供される第k’番目の観察間隔(wLk’,wRk’)の上限および下限に対して比較される(ステップ1708)。サーボ・チャンネル信号の極性を、ダイビットの正のピークが最初に検出されるものとして仮定する。すると、サーボ・フレームの第k’番目に関連するゼロ・クロスのみではなく正のピークも第k’番目の観察間隔内で検出されることが期待される。「制御部」1304はwPk’で表される第3の変数も提供する。ただしここで、wLk’<wPk’<wRk’である。すると(wLk’,wRk’)は、サンプリング周波数f=15MHz、一定のテープ速度v=12.5m/sに対する図18が示すように、ダイビットのピークの検出が期待される第k’番目の観察間内の部分区画を画定する。wLk’<k<wPk’であり(ステップ1710)、且つチャンネル出力サンプルrがthresで表される所定の閾値より大きい(ステップ1712)場合、第k’番目の時間間隔においてダイビット・ピークが検出されたことを示すために、変数peakDetFlagk’が1に設定される(ステップ1714)。wLk’<k<wRk’であり、最新の2つのチャンネル出力サンプルがrk−1≧0且つr<0の条件を満たす場合(ステップ1716)、ゼロ・クロスが検出され、第k’番目の時間間隔におけるゼロ・クロス時は次のように計算される(ステップ1718)。
Figure 2012059353
図18において黒丸で示される各ゼロ・クロス時は、整数部および小数部として記録されている。ここで整数部の値はk−1で表され、小数部は簡単な参照表を用いて決定される。
k=wRk’の場合(ステップ1720)、観察間隔は終了し、係数k’の値が1だけインクリメントされ、変数peakDetFlagk’が0にリセットされる(ステップ1722)。上記のように観察間隔の終了以前にゼロ・クロスが検出されなかった場合、タイミング基準生成装置1300が提供するゼロ・クロスの推定時刻の値が変数tz,k’に与えられる。
「同期型監視機能」1900のブロック図が図19に示されている。カウンタ1902が観察窓の上限に達したとき、すなわちk=wRk’のとき、peakDetFlagk’およびtZ,k’の値がそれぞれ累算器1904および遅延ライン1906に入力される。変数newFrameが1に設定されたとき、すなわち各サーボ・フレームの始点において、カウンタ1902、累算器1904、および遅延ライン1906が常に1に設定される。Aバーストの終了時に、C、D、およびAバーストにおいて対応するダイビット間の時間間隔が評価される。したがってAバーストの最後のダイビットと関連する観察窓の終点において、変数newEstimateは1に設定され、y位置推定値およびテープ速度推定値の新しい値が計算される。図6に参照する。C、D、およびAバーストにおいて対応するダイビット間の時間間隔の測定値は次のように表すことができる。
B1+B2+B3+B4=sum−sum=tz,0+tz,1+tz,2+tz,3−(tz,8+tz,9+tz,10+tz,11) (26)
A1+A2+A3+A4=sum−sum=tz,4+tz,5+tz,6+tz,7−(tz,8+tz,9+tz,10+tz,11) (27)
次に「同期型監視機能」404はyestおよびvestの各推定値の瞬間値の計算をそれぞれ(3)および(4)にしたがって行う。ここで、yconst=l/[2tan(π/30)]であり、vconst=4lfである。テープが前進方向の場合l=100μmであり、後進方向の場合l=95μmであることをここで改めて確認する。y位置推定値およびテープ速度推定値の平均値yハットおよびvハットは、図19に示される回路1900における1次低域フィルタ1908Aおよび1908Bによって評価される。低域フィルタ1908Aおよび1908Bの時定数は、推定値の瞬間値に影響する雑音を減少する要求と、推定値の平均値を計算する上での遅延時間を保つ要求との妥協点として選択される。これらの推定値はタイミング基準生成装置によって用いられ、y位置およびテープ速度の変化率の最大値の逆数と比較して小さい値となる。
各フレームの終了時において、累算器1904が変数peakDetFlagk’として保持する値が、検出されたサーボ・バーストのダイビットの正のピークの個数を表す。この個数が次に1910においてmonThresで示される所定の閾値と比較され、次に累算器1904がリセットされる。frameCntThresで表される所定値に等しい個数の連続するサーボ・フレームに対して、フレームにおいて検出されたピークの個数がmonThresよりも小さい場合、ロックの喪失が宣言されて、取得プロセスが再開される。
y位置推定値およびテープ速度推定値を生成するための装置の性能をシミュレーションによって検討してきた。図20Aと20B、および21Aと21Bは、y位置がy=0mでありテープ速度がv=6m/sである場合(図20Aと21A)とv=12m/sである場合(図20Bと21B)の一定値に対して、それぞれy位置推定値の平均偏差と標準偏差、およびテープ速度推定値の標準偏差を示す。実際の値と平均値との偏差は無視できるので、テープ速度推定値の平均値は図示しない。2つの図において、ピーク検出に基づく装置の性能についても、比較のために図示してある。結果は、サーボ・バーストを生成するためのPW50/2.1μm=0.4でADCのサンプリング周波数がf=15MHzを有するローレンツ・チャンネルに対して得たものである。
LPOSシンボルの最適検出
上述のように、AバーストおよびBバーストにおける第2および第3ダイビットの遷移を図1に示されるように公称パターン位置から移動することにより、y位置推定値およびテープ速度推定値の生成に影響することなく、サーボ・フレームによってLPOS情報を符号化することができる。なお、変調間隔(modulation Distance)はテープ・ドライブ製品に依存する。IBM(R)が開発および販売するLTO製品(Model3580等)において変調は±0.025μmであるのに対し、IBM企業製品(Model3592等)において変調は±0.5μmである。多数の非同期型サーボ・チャンネルにおいては、LPOS情報の検出はサーボ・チャンネル出力のダイビット信号サンプルのピークの移動を観察することに基づいて行われる。AバーストおよびBバーストのダイビット間の8つの間隔の測定値は、1に等しい符号化されたLPOSシンボルに対して図22Aに示されるように、aからhの名称が付される。検出器は、図22Bの表にしたがって対応する間隔の測定値の比較を行い、次に、符号化されたLPOSシンボルを決定するには4つの可能な条件の内で少なくとも3つが真あることを必要とする、多数決に基づく復号化のルール(majority decoding rule)を適用する。
ピーク検出とピーク到着時間の記録に基づく従来の方法には次の限界がある。
a)ピーク到着時間の差を求めて間隔を測定することによる、多数決に基づく復号化のルールは、パルス位置変調(PPM)技術を用いて符号化されたLPOSシンボルの最適な検出方法ではない。
b)図22の表に挙げらた4つの条件の内2つが満たされた場合、コイン投げに頼る以外に、その均衡を破る方法が明らかでない。
c)LPOSシンボルの決定に関する信頼性の測定方法がない。
本発明は、さらにまた、LPOSシンボルの最適な検出法と、LPOS検出プロセスの信頼性の同時監視法を提供する。その方法は、a∈{−1,+1}である各LPOSシンボルに対して2つの仮説
Figure 2012059353
の尤度を生成する測定法に基づくものである。仮説検定に採用される測定法を用いることによって、次にLPOS検出に関する信号対雑音プラスひずみ比(signal−to−noise plus distortion ratio)の測定値が導入され、それにより、LPOS検出プロセスおよび個々のLPOSシンボル決定の信頼性の監視が可能となる。特にテープ装置では、LPOS情報が得られる専用サーボ・チャンネルが常に2つ利用可能であり、この新しく導入された信頼性指標は、2つのチャンネルのいずれがより信頼性の高いLPOSシンボル決定を提供するかを決定するために、容易に用いることができる。
AWGNの存在下において所定の集合から波形信号を検出するための最適な受信器に関する式の他に、ダイビット信号パルスの式(7)およびサーボ・チャンネル出力信号の式(8)と(9)もここで改めて確認しておく。(8)および(9)をみれば、AバーストおよびBバーストの第2および第4ダイビットをパルス位置変調することによって、LPOSシンボルが符号化されることがわかる。したがって、テープ速度が一定であると仮定
すると、
Figure 2012059353
の仮説の尤度に関連する測定法は次のように表される。
Figure 2012059353
なお(28)によって与えられる測定法は、整合フィルタによって得られる測定法と等価である。ここで変数x=vtの変化を導入し、β=0,1,j=1,2に対して整合フィルタの波形
Figure 2012059353
Figure 2012059353
と定義して、b∈{0,1}に対するb=(a+1)/2の類似をここで改めて確認すれば、測定法(28)の式は次のようになる。
Figure 2012059353
ここで、測定法(30)を表す式はテープ速度に独立している。補間信号サンプル{r(t)}が1μmあたり1/x個という一定の率で得られテープ速度に独立した値となるように、タイミング基準生成装置が時刻のシークエンス{t}を提供することを改めて確認しておく。したがって、エイリアシング効果が回避できるようサンプリング・レートが十分に大きな値であって、N=L/xが整数値であると仮定すると、測定法は補間信号サンプルを用いてデジタル領域で次のように計算できる。
Figure 2012059353
ここでi=1,2,3,4に対する
Figure 2012059353
は次のように定義される整数の集合を表す。
Figure 2012059353
本発明の最適なLPOSシンボル検出器2300は、β=0,1に対するmβ,lの値を計算、比較し、図23に示されるように第l番目のサーボ・フレームで符号化されたLPOSシンボルに関する決定
Figure 2012059353
すなわち、以下を生成する。
Figure 2012059353
β=0,1に対する波形
Figure 2012059353
が、PW50=0.84μm、y=0、およびx=0.25μmに対する図24に示されている。
i=1,2,3,4に対する集合
Figure 2012059353
によって特定される係数の部分集合を考慮することによって、(31)における合計を計算する測定法計算に要求される複雑さが著しく軽減されることがわかった。特に、β=0,1およびj=1,2に対する波形
Figure 2012059353
の絶対値の最大値に相当する各集合の4つの係数を考慮するだけで測定法(31)の近似値が得られ、その近似値が信頼性のあるLPOSシンボルの決定を提供する。測定法計算のために考慮される、i=1,2,3,4に対する
Figure 2012059353
の係数の部分集合は、次のように与えられる。
Figure 2012059353
ここでL=2.1μmはダイビットの正と負のピーク間の距離を表す。例えば、測定法(31)の近似値を計算するために考慮される、β=0,1に対する波形
Figure 2012059353
のサンプルが、図24Aおよび24Bにおいて大きい方の印によって示されている。
簡略化されたLPOSシンボル検出装置2500のブロック図が図25に示されている。測定法に寄与する項が評価される((34)参照)フレーム{t}に関する16の補間時の値が、以前に検討したようにサーボ・フレームのバーストのダイビットに関するタイミング情報を完全に具えている「制御部」1304によって提供される。時点{t}に関する情報があれば、図25のブロック図に示されるように、整合フィルタ波形のサンプルを適切に選択することも可能である。「制御部」1304によって決定される各時点tにおいて補間信号サンプルが計算され、そこからβ=0,1に対して選択された波形サンプル
Figure 2012059353
が引かれる。その差を二乗して累算し、β=0,1に対する2つの測定値mβ,lを得る。Bバーストの第4のダイビットの終了時に発生する、合計間隔の終了時に、「制御部」1304により変数newSymbolDecisionが1に設定されると、新しいLPOSシンボルがルール(33)によって検出され、累算器がリセットされる。それぞれMC,lとMI,lによって表され、且つ正しい仮定と誤った仮定を示すとされる測定値の高値と低値も、LPOS検出プロセスの信頼性指標を決定する処理をさらに行うために、検出装置の出力において与えられる。
測定法(31)の式は、テープ速度が一定であると仮定して得られたものである。しかし以前に検討したように、速度推定値は、時間変動する速度を追跡するためにタイミング基準生成装置1300に入力されるものである。したがってLPOSシンボルの決定は、テープの加速中および減速中でさえ、信頼性を有する。SNRが25dB、初期テープ速度が0.5m/s、テープの加速度が10m/sであるAWGNサーボ・チャンネルに対して、図26Aおよび26Bは、テープが加速中の、推定速度(図26A)および計算された測定値(図26B)を与えるシミュレーション結果を示す。
検出プロセスの品質を決定するために、検出点における信号対雑音プラスひずみ比の平均値を定義する。2つの値、Mおよび
Figure 2012059353
をそれぞれ正しい仮定に対する測定法の平均および分散を表すものとして、Mおよび
Figure 2012059353
を誤った仮定に対する測定法の平均および分散を表すものとして導入すると、検出点における信号対雑音プラスひずみ比の平均値は次のように定義することができる。
Figure 2012059353
LPOSシンボル決定に関する信頼性の測定値は次のように与えられる。
Figure 2012059353
信号対雑音プラスひずみ値の平均値の推定値および各LPOSシンボル決定の信頼度の推定値を生成する装置2700のブロック図が図27に示されている。
上述のように、SDRest,lおよびRELest,lは、それぞれLPOS検出プロセスを監視するため、および並列して動作する2つのサーボ・チャンネルによって検出される最大の信頼性を有するLPOSシンボルを選択するために用いてもよい。図28は、並列サーボ・チャンネル2810Aおよび2810Bによって検出される2つのLPOSシンボルのうち最大の信頼性指標を有するLPOSシンボルを選択するための装置2800のブロック図を示す。2810Aおよび2819Bの2つのチャンネルから得られた信頼性指標は比較モジュール2820において比較され、最大の信頼度を有するLPOSシンボルを表す値が選択器2830によって選択される。
同期型サーボ・チャンネルに基づくプロトタイプLPOSシンボル検出器の性能を測定し、LTOテープ・ドライブ製品に現在使用されているピーク検出に基づく従来技術のLPOSシンボル検出器の性能に対して比較してきた。同期型サーボ・チャンネルとTBS装置はFPGAを用いて実現され、テープ・ドライブのサーボ・チャンネルADCの出力における信号を各装置の入力として用いることによって、平行して用いられてきている。同一のLPOSワード検出器が、LPOSシンボルのシークエンスの復号化および、誤差補正をすることなく2つのチャンネルにおける決定誤差の個数の測定のために用いられてきている。テープ・ドライブ動作時にサーボ情報を提供する、2つの物理サーボ・チャンネルCHAおよびCHBが、6.22m/sのテープ速度で、ラップ数によって示されるテープ上の異なった12の横の位置において、サーボ・リーダによって読み取られる。LPOSワード誤差の個数の測定値は、1ラップあたり80000LPOSワードを読み取ることによって得られ、各ラップに対して繰り返される。この結果を表1に示す。
Figure 2012059353
30番と46番のラップにおいては同期誤差によりTBS装置が満足に動作できなかったため、誤差の総数は、これらのラップから得た結果を考慮していない。特にTBS装置の同期誤差は、サーボ・バンドの端部における間隙検査器の不具合によるものであった。正常な動作条件における2つの装置における誤差の総数を比較すれば、同期型サーボ・チャンネル・アーキテクチャに基づくLPOS検出装置が、TBSに基づくLPOS検出装置よりも約47倍良好な誤差率を達成したことがわかる。表1に示された結果は、特定のテープ・ドライブと特定のテープ・カートリッジを用いて得たものであるが、2つの装置にみられる性能の相違は、概して、ここに示す結果と実質的な相違はないと期待できる。
なお、本発明は、十分に機能するデータ処理装置の状況に基づいて記載してきたが、当業者なら、本発明におけるプロセスはコンピュータが読み取り可能な命令媒体の形態や様々な形態で配布でき、本発明は、配布の際に実際に用いる特定の種類の信号担持媒体に制限されず応用できると理解できるであろう。コンピュータが読み取り可能な媒体としては、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク駆動装置、RAM、およびCD−ROMなどの記録型媒体およびアナログまたはデジタルの通信回線などの伝送型媒体がある。
本発明を図示および説明するために説明してきたが、網羅を意図するものではなく、また発明を開示した形態に限定することを意図するものでもない。当業者には、種々の修正および変更が可能であることが明らかであろう。発明の原則と実際の応用をもっとも良く説明し、考えられる特定の用途にふさわしい種々の修正を含む種々の実施形態について他の当業者をして本発明を理解せしめる目的で、実施形態を選び、説明してきた。さらに、方法および装置に関して上記で説明してきたが、磁気テープ記憶装置における長手方向の位置(LPOS)に関する情報を含むコンピュータ・プログラムに関して、当該技術分野における必要性も満たされることができる。
400 本発明の同期型LPOS検出アーキテクチャ
406 アナログ・デジタル変換器
2300 最適なLPOS検出およびパラメータの推定
1300 タイミング基準の生成

Claims (10)

  1. 装填されたテープが、テープ速度と、サーボ要素に対して横の(y)位置と、前記テープの端部に対して長手方向の位置(LPOS)とを有する、データ・テープ・ドライブにおける同期型サーボ・チャンネルの操作方法であって、前記方法が、
    前記テープ速度または前記テープのy位置の事前提示なしに、サーボ・チャンネル・アナログ・デジタル変換器(ADC)から出力される信号サンプルのシークエンスから初期サーボ・チャンネル・パラメータを取得するステップと、
    補間されたサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスから信号補間のためのタイミング基準を生成し、これによって前記サーボ・チャンネル信号に含まれるサーボ・バーストが不等間隔であるにも関わらず、タイミング情報が抽出されるステップと、
    前記チャンネルADCから出力される信号サンプルの前記シークエンスからテープ速度推定値およびy位置推定値を生成するステップと、
    前記サーボ・バーストに符号化されているLPOSシンボルを検出し復号化するステップと、
    LPOS検出を監視し、信頼性指標を前記復号化されたLPOSシンボルに与えるステップとを含む方法。
  2. 前記初期サーボ・チャンネル・パラメータを取得するステップが、前記サーボ・チャンネル信号における正または負のピークの有効な4 4 5 5シークエンスを特定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記タイミング基準を生成するステップが、前記補間されたサーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスによってタイミング調整がトリガされるタイミング・リカバリ・ループを実行するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記タイミング・ループが実質的に前記テープの前記速度に独立である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記タイミング基準を生成するステップがテープの加速中および減速中に行われる、請求項3に記載の方法。
  6. テープ速度推定値およびy位置推定値を生成するステップが、前記チャンネルADCから出力される信号サンプルを用いて前記サーボ・チャンネル信号のゼロ・クロスを決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. テープ速度推定値およびy位置推定値を生成するステップが、前記サーボ・チャンネル信号のダイビットのピークの発生を監視するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. テープ速度推定値およびy位置推定値を生成するステップが、ロックの喪失を宣言し、ダイビットのピーク数が所定の閾値より小さい場合に初期取得を再開するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記LPOSシンボルを検出するステップがパルス幅変調(PWM)検出を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記LPOSシンボルを検出し復号化するステップが、第1および第2の並列サーボ・チャンネルにおける前記LPOSシンボルを同時に検出し復号化し、それにより第1および第2のLPOSシンボルをそれぞれ生成するステップと、
    信頼性指標を前記復号化されたLPOSシンボルに与えるステップが、第1の信頼性指標を前記第1のLPOSシンボルに与え、第2の信頼性指標を前記第2のLPOSシンボルに与えるステップと、
    前記方法が、前記第1および第2のLPOSシンボルのうちで最大である与えられた信頼度を有する前記LPOSシンボルを選択するステップをさらに含む、 請求項1に記載の方法。
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