JP2012057690A - ボルトテンショナおよびボルトテンショナ調整装置 - Google Patents

ボルトテンショナおよびボルトテンショナ調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力容器の上蓋を締め付けているボルトとナットの締付けと弛緩をすることができ、大きさの異なる圧力容器にも対応できるボルトテンショナを提供する。
【解決手段】ボルトテンショナ(1)を、ナット締付け装置(2)と、その左右の側部に所定の取付角度で設けられている第1、2のガイド装置(4、5)とから構成する。第1、2のガイド装置(4、5)には、ガイド部(7、8)を設け、ボルトテンショナ(1)が複数本のスタッドボルト(B、B、…)に沿って円周方向にスライドされるとき、スタッドボルト(B、B、…)がガイド部(7、8)を通り、それによってナット締付け装置(2)がガイドされるようにする。第1、2のガイド装置(4、5)の取付角度は変更可能に構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱交換器等の圧力容器の上蓋を締め付けているボルト・ナットを締め付けたり弛めたりするボルトテンショナおよびこのボルトテンショナを調整する調整装置に関するものであり、限定するものではないが、特に原子炉の圧力容器の上蓋の締め付けや弛緩に適用されると好適なボルトテンショナおよびボルトテンショナ調整装置に関するものである。
原子力発電所は国内において1960年代半ばから建設が開始され、我が国初の原子炉である敦賀1号炉は1970年に営業運転が開始された。国内には原子炉が50基以上建設されており、それぞれの発電所には大きさの異なる原子炉が複数基稼動している。例えば、関西電力株式会社の美浜原子力発電所においては、年々増加する電力消費量に対応して、より発電能力の高い原子炉を建設する必要があったことから、1970年に定格出力が34万kWの1号炉が、1972年には同50万kWの2号炉が、1976年には同82.6万kWの3号炉が建設された。このように、一般的な原子力発電所においては、定格出力が異なる複数基の原子炉が設けられており、それぞれの圧力容器の大きさも異なっている。原子炉は、安全運転の確保のために年に一度、圧力容器の上蓋を開いて内部を点検することが義務づけられている。ところで、圧力容器は上部が開口していると共に開口部の周囲にフランジ部が形成されている圧力容器本体と、この開口部を塞ぐ上蓋とから構成されている。このフランジ部には、複数本のスタッドボルトが円周上に等間隔で埋め込まれており、上蓋にはスタッドボルトに対応する位置にボルト孔が複数個明けられている。そして、上蓋を圧力容器本体の上に載せ、ボルト孔のそれぞれにスタッドボルトを貫通させ、スタッドボルトのそれぞれにナットを締め付けるようにして上蓋が圧力容器本体に取り付けられている。
このようなナットの締め付けには、ボルトテンショナが使用されている。ボルトテンショナには、スタッドボルトの頭部と一体的に固定されるプラーバが設けられており、プラーバは油圧によって所定の力で押し上げることができる。従って、スタッドボルトの頭部にプラーバを固定し、油圧によってプラーバを上方に押し上げると、スタッドボルトは弾性変形して伸びる。浮いたナットを回転すると、所望の締め付け力でナットを締め付けることができる。これによって圧力容器の上蓋を均一に締め付けることができる。ナットを弛めるときには、同様にプラーバによってスタッドボルトを上方に引っ張って弾性変形させ、ナットを逆方向に回転する。そうするとナットを取り外すことができ、上蓋を開くことができる。
ボルトテンショナは、1970年代の初期においては、位置決めや、油圧ポンプ等の操作を手動でする手動式のタイプのものが使用されていた。しかしながら、作業員を放射線の被曝から守ったり、作業の効率をアップするために、遠隔操作にて自動で操作できる全自動式のボルトテンショナが開発されてきた。このようなボルトテンショナは、プラーバを備えているボルトテンショナ本体と、ボルトテンショナ本体の両隣に隣接して設けられている一対のガイド装置とから構成されている。そして全体が電動ホイストクレーンによって吊り下げられ、圧力容器の周囲にそって移動できるようになっている。ボルトテンショナ本体と一対のガイド装置の配置をより詳しく説明すると、これらは同一の直線上には配置されておらず、扁平な二等辺三角形のそれぞれの頂点に位置するように配置されている。既に説明したように、圧力容器に埋め込まれているスタッドボルトは、円周上に等間隔で埋め込まれている。つまり、所定のPCD、いわゆる所定のナット座ピッチ直径の円周上に埋め込まれている。従って、任意の1本のスタッドボルトと、その左右のスタッドボルトも扁平な二等辺三角形の頂点に位置していることになる。ボルトテンショナはこれらの二等辺三角形の形状が等しくなるように設計されている。従って、一対のガイド装置を左右のスタッドボルトに接するようにすると、ボルトテンショナ本体は中央のスタッドボルトに位置合わせされることになる。つまり、自動的に位置合わせすることができ、所望のスタッドボルトを締め付けることが可能になる。このようなボルトテンショナは、スタッドボルトのPCDに合わせて設計されており、圧力容器毎に用意されている。
特開平9−216133号公報
特許文献1には、棒状加熱体を挿入するための軸方向の孔が明けられているスタッドボルトと、棒状加熱体を備えたスタッドボルト締付け装置が記載されている。スタッドボルトの孔に棒状加熱体を挿入して、スタッドボルトを加熱するとスタッドボルトは熱膨張して伸張する。これによって、スタッドボルトに締め付けられているナットが浮くので、ナットを回転させる。スタッドボルトが常温に戻ったら、所望の締め付け力が得られる。
従来の全自動式のボルトテンショナによっても、所望のスタッドボルトに自動的に位置決めすることができるので、放射線を被爆する恐れのないように遠隔操作してナットを締め付けることができ、作業の効率も高い。しかしながら、解決すべき問題点も見受けられる。具体的には、ボルトテンショナは、ボルトテンショナ本体と一対のガイド装置の配置を、スタッドボルトのPCDに適合するようにする必要があるので、圧力容器毎にボルトテンショナを設計しなければならないという問題がある。一般的にボルトテンショナは複雑な機構を備えていて高価であるし、保守費もかかる。従って、圧力容器毎にボルトテンショナを用意すると費用が嵩んでしまう。特許文献1に記載のスタッドボルト締付け装置は、比較的構造がシンプルであるので安価に装置を提供することはできる。従って、圧力容器毎にスタッドボルト締付け装置を用意したり、1個の圧力容器に複数台のスタッドボルト締付け装置を用意することも可能である。しかしながら、特許文献1に記載のスタッドボルト締付け装置には、別の問題が見受けられる。例えば、全てのスタッドボルトには棒状加熱体を挿入する孔を明けなければならないので、スタッドボルトの費用が高くなってしまうし、スタッドボルトの強度も低下してしまう。また、加熱には時間がかかるので作業効率が落ちてしまうし、電気代が嵩むという問題もある。さらには、スタッドボルト締付け装置の台数を増やすと、装置のメンテナンスに要する費用も嵩むという問題もある。
本発明は、上記したような問題点を解決したボルトテンショナ、およびこのボルトテンショナを調整するボルトテンショナ調整装置を提供することを目的としており、具体的には、PCDの異なる圧力容器であっても圧力容器毎にボルトテンショナを用意する必要がなく、従って安価に装置を提供することができ、自動的に位置合わせして正確かつ効率よくスタッドボルトを締め付けることができ、スタッドボルトの強度を低下させることもないボルトテンショナ、およびボルトテンショナ調整装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、圧力容器本体と上蓋とからなり、圧力容器本体の開口部に円周方向に等間隔で植え込まれている複数本のスタッドボルトとナットとによって上蓋が締め付けられている圧力容器において、これらのナットを締め付けたり弛めたりするボルトテンショナとして構成し、具体的には、ナット締付け装置と、該ナット締付け装置の左右の側部に所定の取付角度で設けられている第1、2のガイド装置とから構成する。第1、2のガイド装置には、それぞれガイド部を設け、ボルトテンショナが複数本のスタッドボルトに沿って円周方向にスライドされるとき、スタッドボルトがこれらのガイド部を通り、それによってナット締付け装置がガイドされるようにする。そして、これらの第1、2のガイド装置の取付角度は変更可能に構成する。また、本発明のボルトテンショナを調整するボルトテンショナ調整装置は、第1、2の調整プレートを備えている。第1、2の調整プレートのそれぞれは、第1、2のガイド装置を載せた状態で、所定の軸を中心に独立して回転させることができ、それによって記第1、2のガイド装置の取付角度を調整できるように構成する。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、圧力容器本体と上蓋とからなり、前記圧力容器本体の開口部に円周方向に等間隔で植え込まれている複数本のスタッドボルトとナットとによって前記上蓋が締め付けられている圧力容器において、ナットを締め付けたり弛めたりするボルトテンショナであって、前記ボルトテンショナは、ナット締付け装置と、該ナット締付け装置の左右の側部に所定の取付角度で設けられている第1、2のガイド装置とから構成され、前記第1、2のガイド装置には、それぞれガイド部が設けられ、前記ボルトテンショナが前記複数本のスタッドボルトに沿って円周方向にスライドされるとき、前記複数本のスタッドボルトが前記ガイド部を通り、それによって前記ナット締付け装置がガイドされるようになっており、前記第1、2のガイド装置の取付角度は変更可能になっていることを特徴とするボルトテンショナとして構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のボルトテンショナにおいて、前記ナット締付け装置の左右の側部には、第1、2のピストンシリンダユニットが固着され、前記第1、2のガイド装置は、それぞれ前記第1、2のピストンシリンダユニットのピストンロッドに所定の取付具を介して接続されており、それによって前記ナット締付け装置は前記第1、2のガイド装置に対して相対的に上方に引き上げることができるように構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のボルトテンショナにおいて、前記取付具は、前記ピストンロッドに対して偏心していると共にボルト孔が明けられており、前記取付具を回転すると、前記第1、2のガイド装置に明けられている複数個のボルト穴のいずれかに合わせることができるように構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1、2のガイド装置のそれぞれのガイド部には、ロッドの先端にローラを備えた位置決めローラが設けられており、該ロッドを軸方向に駆動すると、前記ローラは、隣り合う2本のスタッドボルトの2個のナットに同時に当接され、それによって前記ボルトテンショナを位置決めできるように構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1のガイド装置のガイド部には、投光器と受光器とからなるナット位置検出センサが設けられ、前記投光器から発せられる光は、前記ガイド部を通るスタッドボルトのナットよって遮られたり前記受光器で検出され、それによってボルトテンショナの位置を検出できるように構成される。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1のガイド装置または前記第2のガイド装置には、リニアゲージセンサが設けられ、スタッドボルトの高さを測定できるように構成される。
そして、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの項に記載のボルトテンショナを調整する調整装置であって、該調整装置は第1、2の調整プレートを備え、前記第1、2の調整プレートのそれぞれは、前記第1、2のガイド装置を載せた状態で、所定の軸を中心に独立して回転させることができ、それによって前記ナット締付け装置に対する前記第1、2のガイド装置の取付角度を調整できることを特徴とするボルトテンショナ調整装置として構成される。
以上のように、本発明によると、ボルトテンショナは、ナット締付け装置と、該ナット締付け装置の左右の側部に所定の取付角度で設けられている第1、2のガイド装置とから構成され、第1、2のガイド装置には、それぞれガイド部が設けられ、ボルトテンショナが複数本のスタッドボルトに沿って円周方向にスライドされるとき、複数本のスタッドボルトが前記ガイド部を通り、それによってナット締付け装置がガイドされるように構成されているので、ナット締付装置をホイストクレーンで吊り上げてボルトテンショナを横方向に移動させるとき、妄りに軌道から外れることはない。つまり、確実に複数本のスタッドボルトに沿ってボルトテンショナが移動できることが保障されている。そして、第1、2のガイド装置の取付角度は変更可能になるように構成されているので、大きさが異なっている圧力容器に対しても、取付角度を変更すれば容易に対応することができるという本発明に特有の効果が得られる。また、他の発明によると、ナット締付け装置の左右の側部には、第1、2のピストンシリンダユニットが固着され、第1、2のガイド装置は、それぞれ第1、2のピストンシリンダユニットのピストンロッドに所定の取付具を介して接続されており、それによってナット締付け装置は第1、2のガイド装置に対して相対的に上方に引き上げることができるように構成されている。そうすると、ボルトテンショナを横方向に移動する前に、ナット締付け装置だけを引き上げ、そして横方向への移動が終了した時点でナット締付け装置を元に戻すようにすることができ、ボルトテンショナの移動の際にナット締付け装置が妨げになることはない。また、他の発明によると、第1、2のピストンシリンダユニットのピストンロッドの先端に設けられている取付具は、シリンダロッドに対して偏心していると共にボルト孔が明けられており、取付具を回転すると、第1、2のガイド装置に明けられている複数個のボルト穴のいずれかに合わせることができるように構成されているので、第1、2のガイド装置の取付角度を変更しても、ナット締付け装置と第1、2のガイド装置とを容易に接続することができる。さらに他の発明によると、第1、2のガイド装置のそれぞれのガイド部には、ロッドの先端にローラを備えた位置決めローラが設けられており、該ロッドを軸方向に駆動すると、ローラは、隣り合う2本のスタッドボルトの2個のナットに同時に当接され、それによってボルトテンショナを位置決めできるようになっているので、精度良く位置決めすることが可能になる。また、他の発明によると、第1のガイド装置のガイド部には、投光器と受光器とからなるナット位置検出センサが設けられ、投光器から発せられる光は、ガイド部を通るスタッドボルトのナットよって遮られたり受光器で検出され、それによってボルトテンショナの位置を検出できるので、概略的な位置決めができることになる。そして、他の発明によると、第1のガイド装置または第2のガイド装置には、リニアゲージセンサが設けられ、スタッドボルトの高さを測定できるようになっているので、容易にスタッドボルトの伸び量を測定することができ、圧力容器の上蓋の締め付け力を管理することができる。
そして、他の発明はボルトテンショナを調整する調整装置として構成され、該調整装置は第1、2の調整プレートを備え、第1、2の調整プレートのそれぞれは、第1、2のガイド装置を載せた状態で、所定の軸を中心に独立して回転させることができ、それによってナット締付け装置に対する第1、2のガイド装置の取付角度を調整できるように構成されているので、取付角度を正確にかつ効率よく調整することができる。これによって、大きさの異なる圧力容器に対してもボルトテンショナを調整することができ、調整作業も容易である。
本発明の実施の形態に係るボルトテンショナを模式的に示す図で、その(ア)(イ)はそれぞれボルトテンショナの斜視図と上面図である。 本発明の実施の形態に係るボルトテンショナのナット締付け装置を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置を模式的に示す図で、その(ア)(イ)はそれぞれボルトテンショナ調整装置の斜視図と上面図である。 本発明の実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置によってボルトテンショナを調整する調整方法を模式的に説明する上面図である。
原子炉等の圧力容器は、圧力容器本体と、この圧力容器本体の開口部を封鎖するドーム状の上蓋とから構成されている。圧力容器本体の開口部にはフランジ部が形成されており、このフランジ部には、等間隔に複数本のスタッドボルトが植え込まれている。一方、上蓋のフランジ部にはスタッドボルトと整合して同数のボルト孔が明けられている。圧力容器本体に上蓋が被せられ締めつけられるが、このとき圧力本体のスタッドボルトは上蓋のボルト孔を貫通し、貫通した部分に螺合しているナットを所定の締付け力で締め付けることにより、上蓋は圧力容器本体に固着されている。本発明は、これらのナットを締め付けたり弛めたりするボルトテンショナと、このボルトテンショナを調整するボルトテンショナ調整装置とに関するものである。
最初に、本発明の実施の形態に係るボルトテンショナ1を説明する。図1の(ア)には、圧力容器の上蓋Cのフランジ部Fと、このフランジ部Fの上に載せられているボルトテンショナ1が示されている。同図において、フランジ部Fから上方に突き出ている複数本のスタッドボルトB、B、…と、スタッドボルトB、B、…に螺合しているナットN、N、…は点線で示されている。また、図1の(イ)には、図1の(ア)に示されているボルトテンショナ1を上方から見た様子が示されている。ボルトテンショナ1は、ナット締付け装置2、このナット締付け装置2の左右に設けられている第1、2のガイド装置4、5等から構成されている。ナット締付け装置2は、後で構造を詳しく説明するように、内部に設けられているプラーバによって1本のスタッドボルトBを上方に引っ張って弾性的に伸ばし、ナット回転機構によってこのスタッドボルトBに螺合しているナットNを締付けたり弛めたりするようになっている。このナット締付け装置2は、図示されていない電動ホイストクレーンによって吊り下げられている。ボルトテンショナ1は、この電動ホイストクレーンによって上蓋Cの円周方向に沿って横方向に移動できるようになっている。
第1、2のガイド装置4、5は、略中空の箱状を呈しており、底面と両側面は開口している。そして、第1、2のガイド装置4、5の内部には、それぞれ2本のスタッドボルトB、BとナットN、Nが入るようになっている。このように第1、2のガイド装置4、5のそれぞれは両側面が開口しているので、ボルトテンショナ1が円周方向に移動するとき、スタッドボルトB、B、…とナットN、Nは、一方の側面の開口部から装置内に入り、他方の側面の開口部から出ることになる。つまり、これらの装置4、5の内部は、スタッドボルトB、B、…とナットN、N、…が通る通路あるいはガイド部7、8になっており、スタッドボルトB、B、…とナットN、N、…をガイドすることによって、ボルトテンショナ1がガイドされることになる。第1、2のガイド装置4、5には、下部に車輪9、10が設けられており、上蓋Cのフランジ部F上を滑らかに走行できるようになっている。このような第1、2のガイド装置4、5は、上下の2本のガイド装置固定バー12、12と連結用ボルト13、13、…によって所定の角度で互いに連結されている。換言すると、ナット締付け装置2に対する第1、2のガイド装置4、5の取付角度が所定の角度になるように連結されている。この取付角度は、ちょうどスタッドボルトB、B、…の中心を結んだ円の直径すなわちナット座ピッチ直径もしくはPCDに適合する角度になっており、これによってボルトテンショナ1は、円周方向に移動するとき、第1、2のガイド装置4、5によって適切にガイドされることになる。
第1、2のガイド装置4、5は、第1、2のピストンシリンダユニット14、15によってナット締付け装置2に取り付けられている。より詳しく説明すると、第1、2のピストンシリンダユニット14、15は、それぞれのシリンダ部において、取付部材16、17を介してナット締付け装置2に固定されている。そして、第1、2のガイド装置4、5は、第1、2のピストンシリンダユニット14、15のそれぞれのピストンロッド18、19の先端に、所定の取付具21、22を介して接続されている。このように第1、2のピストンシリンダユニット14、15によって接続されているので、電動ホイストクレーンによって、ナット締付け装置2を吊り上げたとき、第1、2のガイド装置4、5を上蓋Cのフランジ部Fに残した状態で、ナット締付け装置2だけを上方に引き上げることができる。ところで、本実施の形態においては、取付具21、22は、ピストンロッド18、19に対して偏心した、いわゆる偏心式ガイドブロック21、22になっている。従って、偏心式ガイドブロック21、22を回転させると、偏心式ガイドブロック21、22に明けられているボルト孔を、第1、2のガイド装置4、5の上面に明けられている複数個のボルト穴のいずれかに合わせることができる。このようにしてボルト穴が選択され、取付用ボルト23、23、…によって締め付けられている。なお、正確には、偏心式ガイドブロック21、22と、第1、2のガイド装置4、5の間には、スペーサプレート24、25が挟まれている。このように第1、2のガイド装置4、5は、偏心式ガイドブロック21、22を介して第1、2のピストンシリンダユニット14、15に取り付けられるようになっているので、後で説明するように、ナット締付け装置2に対する第1、2のガイド装置4、5の取付角度を変更しても、適切なボルト穴を選択して取り付けることができる。
このような第1、2のガイド装置4、5のそれぞれには、ナット締付け装置2を正確に位置決めするための位置決め装置27、28が設けられている。位置決め装置27、28は、それぞれロッドの先端にローラを備えた位置決めローラ30、31と、この位置決めローラ30、31を軸方向に駆動する駆動機構32、33とから構成されている。駆動機構32、33を駆動すると、位置決めローラ30、31は、それぞれ隣り合う2個のナットN、Nの間に入り込もうとする。そうすると、ボルトテンショナ1は円周方向にずれて位置が微調整される。図1の(イ)に示されているように、位置決めローラ30、31のそれぞれが2個のナットN、Nに当接する位置で、ボルトテンショナ1は停止する。4個のナットN、N、…の位置によってボルトテンショナ1が位置決めされるので、ナット締付け装置2は、正確に位置決めされ、締付け対象のナットNと軸心が一致することになる。
第1のガイド装置4には、図1の(イ)に示されているように、投光器35と受光器36とからなるナット位置検出センサが設けられている。投光器35から発せられる光は、ナットNによって遮られるが、ちょうど隣接する2個のナットN、Nの間を光が通過する位置で、受光器36において受光されることになる。従って、ボルトテンショナ1を円周方向にスライドさせるとき、受光器36で受光できる位置を選択して停止するようにすれば、ボルトテンショナ1をある程度の精度で位置決めすることができる。
第2のガイド装置5には、図1の(ア)に示されているように、デジタルリニアゲージセンサ38が設けられている。デジタルリニアゲージセンサ38に設けられているロッド39を下方に駆動してスタッドボルトBの頭部に当接させると、スタッドボルトBの高さすなわち伸び量を正確に測定できることになる。
ナット締付け装置2について説明する。スタッドボルトBは、図2に示されているように、その頭部に水平方向の溝M、M、…が複数本形成されており、ナットNにはその外周面に縦溝T、T、…が等間隔で形成されている。ナット締付け装置2は、このような溝M、M、…に係合させてスタッドボルトBを上方に引っ張り、弾性変形させて伸ばし、そしてナットNを回転して、ナットNを締付けたり弛めるするようになっている。本実施の形態に係るナット締付け装置2は、円筒状を呈しているケーシング41と、スタッドボルトBを上方に引っ張るスタッドボルト引っ張り機構42と、ナットNを回転するナット回転機構43とから構成されている。ケーシング41は、大きな荷重に耐えることができるように肉厚に形成されており、底部には強度を確保するためのフランジ44が形成されている。このフランジ44は、圧力容器の上蓋Cのフランジ部Fに載っている。
スタッドボルト引っ張り機構42は、スタッドボルトBと直径が略等しい円柱状のプラーバ46、互いにロックしてこのプラーバ46とスタッドボルトBとを連結する4個のスプリットプラーバソケット47、47、…、4個のスプリットプラーバソケット47、47、…をロックするロッキングリング48、このロッキングリング48を駆動するソケット開閉用ピストンシリンダユニット49、プラーバ46をスタッドボルトBと共に上方に持ち上げるボルト引っ張り用ピストンシリンダユニット51等から構成されている。プラーバ46の下部には、水平方向の溝52、52、…が複数本形成されている。これらの溝52、52、…のそれぞれは、上側の面が水平になっており、下側の面はテーパ状に縮径している。このように形成されているので、溝52、52、…が4個のスプリットプラーバソケット47、47、…に形成されている溝と係合して、プラーバ46を上方に引っ張り上げるとき、係合状態が維持され、引っ張り力が効率よく4個のスプリットプラーバソケット47、47、…に伝達されることになる。なお、スタッドボルトBに形成されている溝M、M、…は、プラーバ46の溝52、52、…とは反対の向き、すなわち上側の面がテーパ状に縮径していると共に下側の面が水平になっている。従って、溝M、M、…が4個のスプリットプラーバソケット47、47、…に形成されている溝と係合して、スプリットプラーバソケット47、47、…によって上方に引っ張り上げるとき、係合状態が保持され、引っ張り力が効率よくスタッドボルトBに伝達されることになる。プラーバ46には軸方向に貫通孔53が明けられ、この貫通孔53には、スタッドボルトBの位置を検出するガイドバー55が挿入されている。また、プラーバ46の上部には、ホールディングナット56が固定されている。
4個のスプリットプラーバソケット47、47、…は、1本の円筒が軸方向に4分割された形状を呈しており、スタッドボルトBとプラーバ46を囲むように配置され、互いにロックされると1本の円筒状を呈するようになっている。図2において、一点鎖線で示されている中心線CLに対して、左半分にはロックが解除された状態が、右半分にはロックされた状態が示されている。スプリットプラーバソケット47、47、…の内周面には、その下方部分にスタッドボルトBの溝M、M、…と係合するボルト係合用溝58、58、…が複数本形成され、上方部分にプラーバ46の溝52、52、…と係合するプラーバ係合用溝59、59、…が複数本形成されている。従って、4個のスプリットプラーバソケット47、47、…がロックされると、スタッドボルトBとスプリットプラーバソケット47、47、…とプラーバ46は、互いに結合されることになる。スプリットプラーバソケット47、47、…の外周面には、水平方向の溝61、61、…が等間隔で形成されている。これらの溝61、61、…は、比較的幅広であり、そのテーパ面62、62、…は比較的緩やかに形成されている。
ロッキングリング48は円筒状を呈しており、4個のスプリットプラーバソケット47、47、…を囲むように設けられている。ロッキングリング48の内周面には、スプリットプラーバソケット47、47、…の外周面に形成されている溝61、61、…と同じ形状の溝63、63、…が形成されている。このようなロッキングリング48は、連結部材64、64を介してソケット開閉用ピストンシリンダユニット49に連結されており、軸方向に駆動できるようになっている。このロッキングリング48を、所定の位置にすると、図2において中心線CLの左側に示されているように、スプリットプラーバソケット47、47、…のロック状態は解除されて開き、スプリットプラーバソケット47、47、…の外周面とロッキングリング48の内周面は密着する。ロッキングリング48を駆動すると、中心線CLの右側に示されているように4個のスプリットプラーバソケット47、47、…はロックされることになる。
ボルト引っ張り用ピストンシリンダユニット51は、そのシリンダ65がケーシング41に固定されており、ピストン66上部には球面座金67が固定されている。この球面座金67の上にホールディングナット56が載せられている。従って、ボルト引っ張り用ピストンシリンダユニット51を駆動するとホールディングナット56を介してプラーバ46を上方に引き上げることができ、それによってスタッドボルトBも上方に引っ張ることができる。
ナット回転機構43は、歯車を備えた駆動機構68と、この歯車に噛み合って回転するナット回転用歯車69とから構成されている。ナット回転用歯車69はスタッドボルトBを貫通させるために中心がくり抜かれ、ナットNの上に配置されている。ナット回転用歯車69には、ナットNの縦溝T、T、…に係合するナットソケット71、71、…が設けられている。従って、駆動機構68を駆動するとナット回転用歯車69が回転して、ナットNが回転する。
本実施の形態に係るボルトテンショナ1の作用を説明する。ボルトテンショナ1は、図1の(ア)に示されているように圧力容器の上蓋Cのフランジ部Fに載せられており、ナット締付け装置2は、所定のスタッドボルトBのナットNの位置に配置されている。最初に、全てのスタッドボルトBについて伸び量を測定する。図示されていないコントローラからの指令によって、電動ホイストクレーンはナット締付け装置2を上方に吊り上げる。そうすると、第1、2のピストンシリンダユニット14、15が伸張してナット締付け装置2だけが吊り上げられる。ナット締付け装置2がスタッドボルトBから抜けた状態で吊り上げを停止する。電動ホイストクレーンは、ボルトテンショナ1を上蓋Cのフランジ部Fに沿って円周方向に移動させる。このとき、スタッドボルトB、B、…とナットN、N、…は、第1、2のガイド装置4、5のガイド部7、8を通過する。これによって、ボルトテンショナ1はガイドされ、滑らかに円周方向に移動することができる。投光器35と受光器36とからなるナット位置検出センサによって、第1のガイド装置4のガイド部7を通過するナットN、N、…の個数をカウントする。予め設定されている個数がカウントされ、ナット締付け装置2が伸び量測定対象のスタッドボルトBの位置に到達したことが確認されたら、ボルトテンショナ1の円周方向の移動を停止する。位置決めローラ30、31を駆動する。そうすると既に説明したようにボルトテンショナ1は正確に位置決めされ、ナット締付け装置2とスタッドボルトBは軸心が一致する。電動ホイストクレーンを駆動してナット締付け装置2を下降させる。ナットNとスタッドボルトBはナット締付け装置2内に入れられる。第2のガイド装置5のデジタルリニアゲージセンサ38によって、第2のガイド装置5内のスタッドボルトBについてその伸び量を測定する。伸び量はコントローラに記憶させる。同様にして、電動ホイストクレーンによってナット締付け装置2を吊り上げ、次の伸び量測定対象のスタッドボルトBの位置まで移動させ、スタッドボルトBの伸び量を測定し、コントローラに記憶させる。このようにして、全てのスタッドボルトBについて伸び量を測定・記憶する。
次にナットN、N、…の締付けを行う。コントローラには、ナットN、N、…の締付けの順番が設定されており、この順番に従ってボルトテンショナ1は移動して、順次ナットN、N、…が締付けられる。スタッドボルトBの伸び量を測定した手順と同様にして、電動ホイストクレーンによってナット締付け装置2を吊り上げ、ナット位置検出センサによってナットN、N、…を検出させて、締付け対象のナットNの位置まで移動させる。位置決めローラ30、31を駆動して位置決めし、電動ホイストクレーンによってナット締付け装置2を下降させると、締付け対象のスタッドボルトBとナットNはナット締付け装置2内に入れられる。ナット締付け装置2において、ソケット開閉用ピストンシリンダユニット49によってロッキングリング48を駆動してスプリットプラーバソケット47、47、…をロックする。そうすると、プラーバ46とスプリットプラーバソケット47、47、…とスタッドボルトBは連結される。ボルト引っ張り用ピストンシリンダユニット51を駆動する。そうすると、プラーバ46と連結されているスタッドボルトBは上方に引っ張られ、弾性変形して伸張する。ナット回転機構43を駆動してナットNを回転する。ナットNの締付けが完了する。以下同様にして、ボルトテンショナ1は次の締付け対象のナットNまで移動して、締付けを行う。全てのナットN、N、…について締付けを行う。
最後にナットN、N、…について、伸び量を測定する。最初に実施した、スタッドボルトBの伸び量の測定方法と同様の手順によって、全てのスタッドボルトB、B、…の伸び量を測定し、コントローラに記憶する。ナットN、N、…の締付け前に測定されていたスタッドボルトB、B、…の伸び量と比較して、所望の伸び量になっているか、すなわち所望の締付け力が得られているか否かを確認する。また、全てのスタッドボルトB、B、…について伸び量が均一になっているか、すなわち締付け力が均一になっているか否かを確認する。このようにして締付け力を管理する。
本実施の形態に係るボルトテンショナ1は、ナット締付け装置2に対する第1、2のガイド装置4、5の取付角度を変更出来るようになっており、これによってナット座ピッチ直径が異なる圧力容器であっても、ボルトテンショナ1を対応させることができるようになっている。この取付角度は、専用の装置すなわち本実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置75によって変更するようになっている。本実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置75ついて説明する。
本実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置75は、図3の(ア)の斜視図と、図3の(イ)の上面図に示されているように、長方形状を呈している基盤76と、この基盤76の上に設けられている第1、2の調整プレート77、78とから構成されている。第1、2の調整プレート77、78は、鋼板から形成され互いに対称な形状になっている。すなわち、いずれも上面形状は略正方形を呈し、その1個の頂角近傍が外方に突き出た形でアーム部80、81が形成されている。アーム部80、81に隣接する正方形の1辺は、符号82、83で示されているように円弧状にくり抜かれている。このくり抜き部82、83によって、ボルトテンショナ調整装置75の上にボルトテンショナ1が載せられたときに、ナット締付け装置2と第1、2の調整プレート77、78が干渉しないようになっている。このような第1、2の調整プレート77、78は、アーム部80、81において回転軸84、85によって基盤76に回転できるようになっている。第1、2の調整プレート77、78の上面には、それぞれ3個のガイド装置受け具87、87、…が固定されている。これらのガイド装置受け具87、87、…はボルトテンショナ1の第1、2のガイド装置4、5を載せ、これらをしっかりと固定するためのものであり、第1、2のガイド装置4、5が載置される載置面88、88、…と、第1、2のガイド装置4、5を固定する爪部89、89、…とが設けられている。爪部89、89、…は上方に向かって傾斜しているので、第1、2のガイド装置4、5はガイド装置受け具87、87、…に容易に載せることができる。
前述した第1、2の調整プレート77、78には、それぞれ雌ネジが形成されているロッド91、91が設けられている。これらのロッド91、91は基盤76の内部へ延び、そして基盤76内に水平方向に設けられている駆動用ネジ92、92に螺合している。駆動用ネジ92、92は、基盤76の端面に設けられているハンドル93、93によって回転駆動されるようになっている。従って、ハンドル93、93によって駆動用ネジ92、92を所定方向に回転駆動すると、ロッド91、91が水平方向に往復的に駆動され、調整プレート77、78は、図3の(イ)に示されているように、回転軸84、85を中心として揺動的に駆動されることになる。基盤76には、第1の位置決めピン95、95と、第2の位置決めピン96、96が設けられ、これらのピン95、96に当接するまで第1、2のガイド装置4、5を回転することができる。これらのピン95、96は取付角度を決定する基準ピンにもなっている。
本実施の形態に係るボルトテンショナ調整装置75を使って、本実施の形態に係るボルトテンショナ1を調整する方法を説明する。ハンドル93、93を回転駆動して、第1、2の調整プレート77、78を回転させ、第1の位置決めピン95、95に当接させる。この状態で、ボルトテンショナ1をボルトテンショナ調整装置75の上に載せる。そうすると、図4に示されているように、第1、2のガイド装置4、5は、それぞれ第1、2の調整プレート77、78のガイド装置受け具87、87、…の上に載せられ、これらによってしっかりと固定される。なお、図4においては、図1の(イ)に示されているボルトテンショナ1の向きと逆にボルトテンショナ1が描かれている。連結用ボルト13、13、…を弛めてガイド装置固定バー12、12を外す。また、取付用ボルト23、23、…を外して、偏心式ガイドブロック21、21を第1、2のガイド装置4、5から解放する。そうすると、第1、2のガイド装置4、5は独立して動かせる状態になる。ハンドル93、93を回転して、第1、2の調整プレート77、78を回転させ、第2の位置決めピン96、96に当接させる。そうすると図4において点線で示されているように第1、2のガイド装置4、5も回転する。連結用ボルト13、13、…によって、ガイド装置固定バー12、12を取り付けて、第1、2のガイド装置4、5を固定する。図4には示されていないが、ガイド装置固定バー12、12には複数個のボルト用孔が明けられているので、これらから適切なボルト用孔を選択すれば、第1、2のガイド装置4、5の位置が変更されても、ガイド装置固定バー12、12によって固定することができる。偏心式ガイドブロック21、22を適当な位置に回転して、連結用ボルト13、13、…によって第1、2のガイド装置4、5に固定する。ボルトテンショナ1をボルトテンショナ調整装置75から移動する。調整を完了する。
本発明の実施の形態は色々な変形が可能である。例えば、ナット締付け装置2については、従来周知の他のナット締付け装置から構成されていても良く、本実施の形態には限定されない。例えばスタッドボルトの頭部に雄ネジが形成されている場合、この雄ネジに螺合する雌ネジが形成されているプラーバを採用することができる。そうすると、格別にスプリットプラーバソケットを設けなくてもスタッドボルトに直接プラーバを結合することができる。また、ナット締付け装置2と第1、2のガイド装置4、5の結合方法についても変形が可能である。本実施の形態においては、これらは第1、2のピストンシリンダユニット14、15によって結合されているように説明されているが、ナット締付け装置2が格納される円筒状のケーシングを別途設け、このケーシングと第1、2のガイド装置4、5とを所定の固定部材で結合するようにし、ナット締付け装置2はこのケーシング内で上下方向にスライド出来るようにしてもよい。さらには、センサについても変形が可能である。本実施の形態においてはスタッドボルトの伸び量は第2のガイド装置5に設けられているデジタルリニアゲージセンサで測定されるように説明されたが、ナット締付け装置2にデジタルリニアゲージセンサを設けてもよいし、さらにはプラーバに歪みセンサを設けて、締付け対象のスタッドボルトの伸び量を直接測定するようにしてもよい。ボルトテンショナ調整装置についても変形が可能であり、例えば、ハンドル93は手動で回転するように説明されているが、サーボモータによって回転するようにしても良い。サーボモータで回転角度を管理すると、第1、2の位置決めピン95、96が格別に設けられていなくても、第1、2の調整プレート77、78の回転位置を正確に調整することができる。
1 ボルトテンショナ 2 ナット締付け装置
4 第1のガイド装置 5 第2のガイド装置
7、8 ガイド部
9、10 車輪
12 ガイド装置固定バー
14 第1のピストンシリンダユニット
15 第2のピストンシリンダユニット
21、22 偏心式ガイドブロック
30、31 位置決めローラ
35 投光器 36 受光器
38 デジタルリニアゲージセンサ
41 ケーシング 42 スタッドボルト引っ張り機構
43 ナット回転機構 46 プラーバ
47 スプリットプラーバソケット 48 ロッキングリング
49 ソケット開閉用ピストンシリンダユニット
51 ボルト引っ張り用ピストンシリンダユニット
75 ボルトテンショナ調整装置 76 基盤
77 第1の調整プレート 78 第2の調整プレート
87 ガイド装置受け具 91 ロッド
92 駆動用ネジ 93 ハンドル
95 第1の位置決めピン 96 第2の位置決めピン

Claims (7)

  1. 圧力容器本体と上蓋とからなり、前記圧力容器本体の開口部に円周方向に等間隔で植え込まれている複数本のスタッドボルトとナットとによって前記上蓋が締め付けられている圧力容器において、ナットを締め付けたり弛めたりするボルトテンショナであって、
    前記ボルトテンショナは、ナット締付け装置と、該ナット締付け装置の左右の側部に所定の取付角度で設けられている第1、2のガイド装置とから構成され、
    前記第1、2のガイド装置には、それぞれガイド部が設けられ、前記ボルトテンショナが前記複数本のスタッドボルトに沿って円周方向にスライドされるとき、前記複数本のスタッドボルトが前記ガイド部を通り、それによって前記ナット締付け装置がガイドされるようになっており、
    前記第1、2のガイド装置の取付角度は変更可能になっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  2. 請求項1に記載のボルトテンショナにおいて、前記ナット締付け装置の左右の側部には、第1、2のピストンシリンダユニットが固着され、前記第1、2のガイド装置は、それぞれ前記第1、2のピストンシリンダユニットのピストンロッドに所定の取付具を介して接続されており、それによって前記ナット締付け装置は前記第1、2のガイド装置に対して相対的に上方に引き上げることができるようになっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  3. 請求項2に記載のボルトテンショナにおいて、前記取付具は、前記ピストンロッドに対して偏心していると共にボルト孔が明けられており、前記取付具を回転すると、前記第1、2のガイド装置に明けられている複数個のボルト穴のいずれかに合わせることができるようになっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1、2のガイド装置のそれぞれのガイド部には、ロッドの先端にローラを備えた位置決めローラが設けられており、該ロッドを軸方向に駆動すると、前記ローラは、隣り合う2本のスタッドボルトの2個のナットに同時に当接され、それによって前記ボルトテンショナを位置決めできるようになっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1のガイド装置のガイド部には、投光器と受光器とからなるナット位置検出センサが設けられ、前記投光器から発せられる光は、前記ガイド部を通るスタッドボルトのナットよって遮られたり前記受光器で検出され、それによってボルトテンショナの位置を検出できるようになっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  6. 請求項1〜5のいずれかの項に記載のボルトテンショナにおいて、前記第1のガイド装置または前記第2のガイド装置には、リニアゲージセンサが設けられ、スタッドボルトの高さを測定できるようになっていることを特徴とするボルトテンショナ。
  7. 請求項1〜6のいずれかの項に記載のボルトテンショナを調整する調整装置であって、該調整装置は第1、2の調整プレートを備え、前記第1、2の調整プレートのそれぞれは、前記第1、2のガイド装置を載せた状態で、所定の軸を中心に独立して回転させることができ、それによって前記ナット締付け装置に対する前記第1、2のガイド装置の取付角度を調整できることを特徴とするボルトテンショナ調整装置。
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