JP2012057100A - ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融粘度が低く、かつ加熱時の熱安定性に優れ、さらに接着性に優れたアクリル系のホットメルト接着剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体と(B)オキシアルキレン系重合体を含有し、(A)および(B)が反応性のケイ素基およびイソシアネート基のいずれも有さないことを特徴とするホットメルト接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は溶融粘度が低く、かつ加熱時の熱安定性に優れ、さらに接着性に優れたアクリル系のホットメルト接着剤組成物に関する。
アクリル系接着剤は、耐候性、透明性及び接着性能に優れ、種々の用途に広く使用されている。現在用いられているアクリル系接着剤としては、溶剤型のもの或いはエマルジョン型のものが主流である。しかし、無溶剤タイプの接着剤に対する要求が高まるにつれて、アクリル系接着剤をホットメルト接着剤として用いようとする試みがなされている。 例えば特許文献1、2には(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、低溶融粘度で凝集力に優れるホットメルト型接着剤が開示されている。しかしながら、これらの接着剤は特に溶融温度が高く、取扱いが十分に満足できるものではなかった。
特開平2−218780号公報 特開平5−51568号公報
本発明の目的は溶融粘度が低く、かつ加熱時の熱安定性に優れ、さらに接着性に優れたアクリル系のホットメルト接着剤組成物を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決する為に鋭意検討した結果、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体とオキシアルキレン系重合体を組合せたホットメルト接着剤により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体と(B)オキシアルキレン系重合体を含有し、(A)および(B)が反応性のケイ素基およびイソシアネート基のいずれも有さないことを特徴とするホットメルト接着剤組成物、
(2)(B)オキシアルキレン系重合体がポリオキシアルキレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物、
(3)さらに(C)粘着付与樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
(4)さらに(D)無機充填剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
(5)(D)の無機充填剤がシリカであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
に関する。
本発明により、溶融粘度が低く、かつ加熱時の熱安定性に優れ、さらに接着性に優れたアクリル系のホットメルト接着剤組成物を提供することが可能である。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体を必須成分とする。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)(以下、(共)重合体(A)と記載する場合もある。)とは、繰り返し単位として1種の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系化合物からなる重合体、繰り返し単位として複数の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系化合物からなる共重合体、および、繰り返し単位として1種または複数種の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系化合物と、これと共重合可能な化合物からなる共重合体を示す。また、記載方法「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」は、アクリル酸アルキルエステルおよび/または、メタクリル酸アルキルエステルを示すものであり、以後の記載方法においても同様の意味を示す。
繰り返し単位として使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物としては、特に限定されず、従来から公知のものが挙げられ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ミリスチル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、アクリル酸ビフェニルなどを挙げられる。
また、メタクリル酸エステル化合物としては、特に限定されず、従来から公知のものが挙げられ、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ビフェニルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)の主鎖骨格は、実質的に1種または2種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物からなるが、ここでいう実質的に前記の化合物からなるとは、(共)重合体(A)中に存在する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物由来の繰り返し単位の割合が50%をこえることを意味する。また、(共)重合体(A)中に存在する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物由来の繰り返し単位の割合は、70%以上が好ましい。
さらに前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物の中では、相溶性、安定性の点から、分子鎖が実質的に(a−1)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物と、(a−2)炭素数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物からなる共重合体(以下、(共)重合体(A)−aと記載する場合もある)が好ましい。
(共)重合体(A)−aにおける(a−1)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物は、一般式(1):
CH=C(R)COOR (1)
(式中Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1から8のアルキル基を示す)で示される。
一般式(1)中に記載のRとしては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2ーエチルヘキシル基などの炭素数1〜8、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2のアルキル基を挙げられる。
なお、(共)重合体(A)−a中に含まれるRは必ずしも1種類のアルキル基に限定されるものでは無い。
また、(共)重合体(A)−aにおける(a−2)炭素数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物は、一般式(2):
CH=C(R)COOR (2)
(式中Rは一般式(1)の表記と同じ。Rは炭素数10以上のアルキル基を示す。) で示される化合物である。
一般式(2)中に記載のRとしては、特に限定されず、例えば、ラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基、炭素数22のアルキル基、ビフェニル基などの炭素数10以上、通常は10〜30、好ましくは10〜20の長鎖アルキル基が挙げられる。なお、(共)重合体(A)−a中に含まれるRは必ずしも1種類のアルキル基に限定されるものでは無い。
(共)重合体(A)−aの分子鎖は実質的に(a−1)および(a−2)の化合物からなるが、ここでいう実質的に(a−1)および(a−2)の化合物からなるとは、(共)重合体(A)−a中に存在する(a−1)および(a−2)の化合物由来の繰り返し単位の割合が50%をこえることを意味する。
(共)重合体(A)−a中に存在する(a−1)および(a−2)の化合物由来の繰り返し単位の割合は、70%以上が好ましい。(共)重合体(A)−a中に存在する(a−1)および(a−2)の化合物由来の繰り返し単位の割合が50%未満になると(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)−aの相溶性が低下し、白濁する傾向があり、組成物の接着特性が低下する傾向がある。
また、(共)重合体(A)−a中に存在する(a−1)、(a−2)の化合物由来の繰り返し単位の割合は、重量比((a−1)由来:(a−2)由来)で95:5〜40:60が好ましく、90:10〜60:40がより好ましい。前記割合が95:5より大きくなると相溶性が低下し、40:60より小さくなるとコスト的に不利になる傾向がある。
さらに、(共)重合体(A)中には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物由来の繰り返し単位に加えて、これらと共重合性を有する化合物由来の繰り返し単位を含んでもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物と共重合性を有する化合物としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ基を含む化合物;その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレンなどに起因する化合物などが挙げられる。
(共)重合体(A)成分の分子量には特に制限はないが、GPCにおけるポリスチレン換算での数平均分子量が500から1,000,000のものが好ましく、1,000〜500,000のものがより好ましく、2,000〜100,000のものが、取扱いが容易なこと、接着性能に優れることなどから特に好ましい。
(共)重合体(A)の製造方法としては、特に限定されず、通常のビニル重合の方法、例えば、ラジカル反応による溶液重合法や塊重合法などが挙げられる。反応は、通常前記の化合物およびラジカル開始剤や連鎖移動剤、溶剤などを加えて50〜150℃で行われる。
前記ラジカル開始剤の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドなど、連鎖移動剤の例としては、n−ドデシルメルカプタン,t−ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなどのメルカプタン類や含ハロゲン化合物などが挙げられる。溶剤としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、エステル類などの非反応性の溶剤を使用するのが好ましい。
(共)重合体(A)は、加温時の熱安定性を確保する(反応による粘度増加を防ぐ)目的から、湿気により反応する反応性ケイ素基およびイソシアネート基のいずれも有さないことが必要である。
本発明のホットメルト接着剤は、オキシアルキレン系重合体(B)を必須成分とする。
オキシアルキレン系重合体(B)の主鎖骨格としては、特に限定されず、従来公知の主鎖骨格を用いることができる。
その例として、以下に−R−O−(Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を示す。)で示される繰り返し単位を有するオキシアルキレン系重合体について説明する。
前記Rは、炭素数2〜4の2価のアルキレン基であれば特に限定されず、例えば、−CH−、−CHCH−、−CH(CH)CH−、−CH(C)CH−、−CHCHCHCH−、−C(CHCH−などが挙げられる。これらのなかでも、入手が容易なことから、−CH(CH)CH−が好ましい。オキシアルキレン系重合体は、1種類のみの繰り返し単位から構成されてもよく、複数種の繰り返し単位から構成されていてもよい。
前記オキシアルキレン系重合体は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、或いは、これらの混合物であってもよい。また、主鎖骨格中には−R−O−(Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を表す)以外の繰り返し単位を含んでもよい。
また、−R−O−(Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を表す)以外の繰り返し単位は重合体中に80重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。また、前記−R−O−(Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を表す)で示される繰り返し単位が重合体中に50重量%以上存在することが好ましく、80重量%以上存在することがより好ましい。
オキシアルキレン系重合体の主鎖骨格の製造方法としては、特に限定されず、例えば、(a1)2価アルコール、多価アルコール、水酸基を有する各種オリゴマーなどの開始剤と、KOH、NaOHなどのアルカリ触媒、酸性触媒、アルミノポルフィリン金属錯体やシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体触媒など複合金属シアン化物錯体触媒、などのすでに公知である触媒の存在下、エチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのモノエポキシドを開環重合することによって得る方法、
(a2)水酸基末端ポリエーテル系重合体をKOH、NaOH、KOCH、NaOCHなどの塩基性化合物の存在下、CHCl、CHBrなど2官能以上のハロゲン化アルキルと鎖延長反応させて得る方法、あるいは水酸基末端ポリエーテル系重合体を2つ以上のイソシアネート基を有する化合物と鎖延長反応させて得る方法などが挙げられる。
これらの中では、分子量分布が狭く、粘度の低い重合体が得られることから、前記(a1)の方法のうちの複合金属シアン化物錯体触媒を用いたモノエポキシドの開環重合が好ましい。
オキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量としては、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)で3,000〜100,000が好ましく、5,000〜45,000がより好ましく、さらに10,000〜35,000が取扱い性(粘度)と、得られる接着性との物性バランスに優れることから、特に好ましい。
また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、特に限定されず、2.0以下が好ましく、1.6以下がより好ましい。また、粘度が低くなり取扱いが容易となることから1.4以下であることが特に好ましい。
分子量分布は、各種の方法で測定可能であるが、通常はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法による方法が一般的である。
オキシアルキレン系重合体(B)は、加温時の熱安定性を確保する(反応による粘度増加を防ぐ)目的から、湿気により反応する反応性ケイ素基およびイソシアネート基のいずれも有さないことが必要である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)の配合比率は(A):(B)は10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがさらに好ましく、30:70〜70:30であることが特に好ましい。(共)重合体(A)の比率が10未満では常温での凝集力が低下し十分な接着強度が得られない傾向にある。一方、90を越えると溶融粘度が高くなり取扱いが困難になる傾向がある。
本発明のホットメルト接着剤は、さらに粘着付与樹脂(C)を含有することが好ましい。
本発明に使用される粘着付与樹脂(C)としては、特に制限はなく通常使用されているものを使うことが出来る。具体例としては、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂およびこれを水素添加した水素添加テルペン樹脂、テルペン類をフェノール類と共重合させたテルペン−フェノール樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物としては、特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレ−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)などが挙げられる。
粘着付与樹脂(C)は、常温での凝集力を付与するため、加熱時の溶融温度を下げ良好な塗工性を得るため、またさらには有機重合体(B)と(共)重合体(A)の相溶性を確保するため、あるいは各種基材との密着性を確保する目的で添加される。
本発明の組成物に粘着付与樹脂(C)を使用する場合の配合割合は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、1〜300重量部であることが好ましく、10〜200重量部がより好ましく、また20〜100重量部がさらに好ましい。1重量部未満では効果が十分に得られず、また300重量部を超えると得られる組成物が脆くなる傾向になる。
本発明のホットメルト接着剤は、さらに無機充填剤(D)を含有することが好ましい。
無機充填剤としては特に制限されず、例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、およびカーボンブラックのような補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末など樹脂粉末のような充填剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントのような繊維状充填剤など従来公知のものを使用できる。これら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。
その中でも、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜鉛華から選ばれる充填剤を使用した場合、高い接着強度が得られることから好ましく、特にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカを用いた場合、その効果が大きいことから最も好ましい。
本発明の組成物に無機充填剤(C)を使用する場合の配合割合は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、1〜500重量部であることが好ましく、5〜200重量部がより好ましく、また10〜100重量部がさらに好ましい。1重量部未満では効果が十分に得られず、また500重量部を超えると粘度が高くなり取り扱いが困難になる傾向がある。
本発明のホットメルト接着剤は、上記以外に必要に応じて、可塑剤、安定剤などを添加することができる。
可塑剤の具体例はとしては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレートなどのフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチルなどの脂肪族二塩基酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などのエポキシ可塑剤類;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体などがあげられる。これらの可塑剤は単独または2種類以上を併用してもよい。
可塑剤の使用量は、(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体との合計量100重量部に対して5〜100重量部使用することが好ましく、10〜70重量部使用することがさらに好ましい。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しなくなり、100重量部を超えると組成物の機械強度が不足したり、塗工後に十分な接着強度が得られなくなる。
安定剤の具体例としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などがあげられる。
酸化防止剤を使用すると組成物の耐候性、耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できるが、特にヒンダードフェノール系が好ましい。
酸化防止剤の使用量は、(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)との合計量100重量部に対して0.1〜10重量部使用することが好ましく、0.2〜5重量部使用することがさらに好ましい。
光安定剤を使用すると組成物の光酸化劣化を防止することができる。光安定剤としてはベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物などが例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
光安定剤の使用量は、(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部使用することが好ましく、0.2〜5重量部使用することがさらに好ましい。
紫外線吸収剤を使用すると組成物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物などが例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましい。
紫外線吸収剤の使用量は、(共)重合体(A)とオキシアルキレン系重合体(B)の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部使用することが好ましく、0.2〜5重量部使用することがさらに好ましい。
また、フェノール系やヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用して使用することが好ましい。
さらに、本発明のホットメルト接着剤には、諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、例えば、難燃剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、溶剤、防かび剤などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の塗布方法により塗布するホットメルト接着剤の調整法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ミキサー、ロール、ニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法を用いることができる。
本発明のホットメルト接着剤は低粘度の重合体や感温特性の高い重合体、樹脂を使用するために、ホットメルト接着剤としては比較的低温度で塗布することが可能である。良好な作業性を確保する為には60〜180℃に加温して塗工することが好ましく、70〜160℃が更に好ましく、90℃〜140℃が特に好ましい。60℃より低いと十分な作業性が確保できず、また180℃より高いとホットメルト接着剤の安定性が低下したり、耐熱性の低い基材へ使用出来なくなるなど使用範囲が限定される。ホットメルト接着剤を加熱して使用する場合、その加熱方法は特に制限なく従来公知の方法を用いることができる。
本発明のホットメルト接着剤は反応性ホットメルト接着剤として種々の用途や基材の貼り合せに用いられる。用途は特に限定されるものではないが例えば、建築、車両、電気・電子、繊維・皮革・衣料用途などが挙げられ、その中でも特に車両用途に好適である。また、本発明のホットメルト接着剤の塗工方法は特に限定されず、ロールコーターやダイコーター、ビード塗布、スプレーなど従来公知の方法を用いることができる。
本発明のホットメルト接着剤を実施例に基づいて説明する。
以下合成例、製造例、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの合成例、実施例に限定されるものではない。
以下に(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体(A)の合成例を示す。
(合成例1)
105℃に加熱したトルエン40g中に、メタクリル酸メチル75g、アクリル酸ブチル10g、メタクリル酸ステアリル15g、および重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2gをトルエン15gに溶かした溶液を5時間かけて滴下した後、2時間撹拌した。さらに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2gをトルエン10gに溶かした溶液を追加して2時間撹拌することにより、固形分濃度60重量%、数平均分子量が10,000(GPCより求めたポリスチレン換算値)、分子量分布が1.72のアクリル系共重合体を得た(A−1)。
(合成例2)
105℃に加熱したトルエン40g中に、メタクリル酸メチル66g、アクリル酸ブチル10g、メタクリル酸ステアリル15g、n−ドデシルメルカプタン9g、および重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3gをトルエン15gに溶かした溶液を5時間かけて滴下した後、2時間撹拌した。さらに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3gをトルエン10gに溶かした溶液を追加して2時間撹拌することにより、固形分濃度60重量%、数平均分子量が3,000(GPCより求めたポリスチレン換算値)、分子量分布が1.62のアクリル系共重合体を得た(A−2)。
以下にオキシアルキレン系重合体(B)の合成例を示す。
(合成例3)
数平均分子量2,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒を用いてプロピレンオキシドを重合することにより数平均分子量29,000(GPCより求めたポリスチレン換算値)分子量分布が1.20のポリオキシプロピレンジオール(B−1)を得た。
以下に実施例および比較例を示す。
(実施例1〜4、比較例1)
(A)、(B)、(C)、(D)成分、および安定剤を表1に示す割合で混合した後((A)成分はトルエンを除いた固形分の量を記載)、120℃での加熱減圧によりトルエンを脱揮しホットメルト接着剤組成物を調整した。
得られたホットメルト接着剤を用いて下記の評価を行った。
●接着性;
長さ20cm、幅25mm、厚み0.1mmのアルミ上へ、120℃で溶融したホットメルト接着剤を、長さ10cm、幅25mm、厚み0.1mmで塗布した。塗布後すぐに、接着剤を塗布したアルミ同士を、接着剤を介して張り合わせた。23℃で1日放置した後、引張試験を行い、剥離接着強度を測定した(テストスピード200mm/min)。また、両方のアルミへ接着剤が残った場合を○、残らなかった場合を×とした。
●粘度;
ホットメルト接着剤の120℃での粘度をレオメーターにより測定した(せん断速度10S−1)。
得られ評価結果を表1に示す。
Figure 2012057100
表1に示すように、実施例に記載のホットメルト接着剤は溶融粘度が低く、さらに接着性に優れることが分かる。

Claims (5)

  1. (A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体と(B)オキシアルキレン系重合体を含有し、(A)および(B)が反応性のケイ素基およびイソシアネート基のいずれも有さないことを特徴とするホットメルト接着剤組成物。
  2. (B)オキシアルキレン系重合体がポリオキシアルキレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物。
  3. さらに(C)粘着付与樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物。
  4. さらに(D)無機充填剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物。
  5. (D)の無機充填剤がシリカであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物。
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