JP2012054356A - 半導体装置 - Google Patents

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Makoto Ono
真 小野
Masaya Watabe
昌也 渡部
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AKITA SHINDENGEN KK
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Akita Shindengen Co Ltd
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AKITA SHINDENGEN KK
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Akita Shindengen Co Ltd
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Abstract

【課題】保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現するサイリスタ(半導体装置)を提供する。
【解決手段】サイリスタ100は、p領域1とn領域2とp領域3とn領域4とが順に接合されるサイリスタを有する。また、サイリスタ100は、n領域2とp領域3とに接して形成され、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域10を有する。低耐圧領域10は、該領域において接合面にかかる電界方向の該領域幅が、サイリスタ100のブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅より広く、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関する。
サイリスタにおいて、他の部分と比べて接合耐圧の低い低耐圧領域を接合部に設けることにより、低耐圧サイリスタを得る簡易な手段や技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に示されるサイリスタ(半導体装置)では、サイリスタのブレークオーバ電圧(VBO)を決定するpn接合部を、他の部分と比べて接合耐圧の低い低耐圧領域として、サイリスタのエミッタ−ベース短絡部の直下以外の部分に設けている。これにより、特許文献1に示されるサイリスタは、ブレークオーバ電圧の低電圧化を実現する。
特開平03−62571号公報
しかしながら、特許文献1に示されるサイリスタでは、ブレークオーバ電圧を低電圧化するために、低耐圧領域の不純物濃度を高くする必要がある。不純物濃度が高い半導体層は、半導体素子の電気的動作を担うキャリアの再結合中心になり易い。このため、低耐圧領域の不純物濃度が高い場合、低耐圧領域では、キャリアの注入が起き難く、熱平衡状態をこえて、サイリスタが導通する点弧動作に移行し難い場合がある。つまり、特許文献1に示されるサイリスタでは、サイリスタ部が導通する動作過程を示す点弧動作の動作感度を高くする要求がある場合に、対応できない場合がある。
また、この点弧動作感度を高めるために、半導体基板の厚さを薄くする方法や、半導体基板の不純物濃度を下げる方法などが考えられる。しかし、要求されるブレークオーバ電圧が低い場合には、これらの方法による効果が小さいか、ほとんど無いことがわかっている。また、これらの方法を用いた場合には、サイリスタの特性である保持電流特性に影響を与える場合がある。そのため、これらの方法を用いることにより、保持電流特性を維持して点弧動作感度を高感度化することは、困難である。このように、特許文献1に示されるサイリスタでは、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することが困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現するサイリスタ(半導体装置)を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明は、第1の導電型の第1領域と第2の導電型の第2領域と前記第1の導電型の第3領域と前記第2の導電型の第4領域とが順に接合されるサイリスタを有する半導体装置であって、前記第2領域と前記第3領域とに接して形成され、前記第2領域と前記第3領域との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域を有し、前記低耐圧領域は、該領域において接合面にかかる電界方向の該領域幅が、前記サイリスタのブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅より広く、前記サイリスタのブレークオーバ電圧によって前記接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成されることを特徴とする半導体装置である。
また、本発明は、上記発明において、前記低耐圧領域の領域幅は、前記空乏層幅にほぼ等しい幅で形成されることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記低耐圧領域は、前記第3領域より不純物濃度の高い第1の導電型の領域であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記低耐圧領域は、前記第2領域より不純物濃度の高い第2の導電型の領域であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記低耐圧領域は、前記第3領域に接して形成され、前記第3領域より不純物濃度の高い第1の導電型の第5領域と、前記第2領域と前記第5領域とに接して形成され、前記第2領域より不純物濃度の高い第2の導電型の第6領域とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、半導体装置は、第1の導電型の第1領域と第2の導電型の第2領域と第1の導電型の第3領域と第2の導電型の第4領域とが順に接合されるサイリスタを有する。また、半導体装置は、第2領域と第3領域とに接して形成された領域であって、第2領域と第3領域との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域を有する。また、この低耐圧領域は、該領域において接合面にかかる電界方向の該領域幅が、サイリスタのブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅より広く、サイリスタのブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
これにより、本発明の半導体装置では、サイリスタのブレークダウン電圧が低耐圧領域に印加された場合、低耐圧領域のうちで、空乏層が生成されない領域を低減することができる。この低耐圧領域のうちで、空乏層が生成されない領域は、不純物濃度が高い領域であるため、キャリアの注入を阻害する要因となる。このため、空乏層が生成されない領域が少ない程、キャリアの注入が起き易くなる。したがって、本発明の半導体装置では、サイリスタを導通状態に移行するブレークオーバ電流を低減することができる。つまり、本発明の半導体装置では、点弧動作感度を高くすることができる。ここで、点弧動作感度は、低耐圧領域における上述の領域幅によって決まり、保持電流特性に関係するパラメータに依存しない。
したがって、本発明の半導体装置は、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
本発明の第1の実施形態における半導体装置を示す断面構成図である。 同実施形態における半導体装置の低耐圧領域を示す断面構成図である。 同実施形態における半導体装置の動作波形を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態による半導体装置を示す断面構成図である。 同実施形態における半導体装置の低耐圧領域を示す断面構成図である。 本発明の第3の実施形態による半導体装置を示す断面構成図である。 同実施形態における半導体装置の低耐圧領域を示す断面構成図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態おける半導体装置(サイリスタ)について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるサイリスタ100を示す断面構成図である。
図1において、サイリスタ100は、p領域(1、3、5)、n領域(2、4)、チャネルストッパ(6〜9)、低耐圧領域(10、20)、及び絶縁層(31〜34)を備える。ここで、サイリスタ100における半導体基板の上側の面を第1の表面F1とし、サイリスタ100における半導体基板の下側の面を第2の表面F2とする。
p領域3は、第1の導電型としてのp型半導体のp−領域であり、サイリスタ100のバルク層を構成する。
n領域2は、第2の導電型としてのn型半導体のn+領域である。n領域2は、p領域1とp領域3とに接して形成され、その一部分を第1の表面F1に露呈させて形成される。
p領域1は、p型半導体のp++領域であり、第1の表面F1に露呈させて形成される。
n領域4は、n型半導体のn+領域である。n領域4は、p領域3とp領域5とに接して形成され、その一部分を第2の表面F2に露呈させて形成される。
p領域5は、p型半導体のp++領域であり、第2の表面F2に露呈させて形成される。
チャネルストッパ(6〜9)は、第1の表面F1又は第2の表面F2とサイリスタ100の側面に接して形成され、p領域3よりも不純物濃度が高いp型半導体の領域である。チャネルストッパ(6〜9)は、サイリスタ100の機能として望ましくない漏れ電流(チャネル電流)を抑制する。
絶縁層31は、第1の表面F1に接して形成される。絶縁層31は、チャネルストッパ6の一部分からp領域1の一部分までを覆うように形成される。絶縁層32は、第1の表面F1に接して形成される。絶縁層32は、チャネルストッパ7の一部分からn領域2の一部分までを覆うように形成される。
また、絶縁層33は、第2の表面F2に接して形成される。絶縁層33は、チャネルストッパ9の一部分からp領域5の一部分までを覆うように形成される。絶縁層34は、第2の表面F2に接して形成される。絶縁層34は、チャネルストッパ8の一部分からn領域4の一部分までを覆うように形成される。
低耐圧領域10は、n領域2とp領域3とに接して絶縁層31の下に形成され、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。
また、低耐圧領域10は、この領域においてn型半導体とp型半導体との接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100のブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域10は、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
低耐圧領域20は、n領域4とp領域3とに接して絶縁層33の上に形成され、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。また、低耐圧領域20は、この領域においてn型半導体とp型半導体との接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100のブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域20は、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
なお、サイリスタ100のブレークダウン電圧とは、低耐圧領域10(又は20)における接合面がブレークダウンする電圧である。
図2は、本実施形態における半導体装置(サイリスタ100)の低耐圧領域10を示す断面構成図である。この図において、図1と同じ構成には同一の符号を付す。
この図において、低耐圧領域10は、p領域11とn領域12とを含む。p領域11(第5領域)は、p領域3に接して形成され、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。n領域12(第6領域)は、n領域2とp領域11とに接して形成され、n領域2より不純物濃度の高いn型半導体のn++領域である。p領域11及びn領域12は、例えば、イオン注入法や熱拡散法などにより第1の表面F1に露呈させて形成される。
ここで、上述のn型半導体とp型半導体との接合面とは、n領域12とp領域11との接合面のことである。また、n領域12とp領域11との接合面は、第1の表面F1に垂直な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第1の表面F1と平行な方向である。つまり、低耐圧領域10において接合面にかかる電界方向に平行な面における領域幅とは、n領域12とp領域11との接合面に垂直な方向の幅である。すなわち、n型半導体とp型半導体との接合面にかかる電界方向の領域幅は、n型半導体とp型半導体との接合面に対する法線方向の領域幅である。
また、図2において、空乏層幅W1は、サイリスタ100にブレークダウン電圧が印加された場合に、低耐圧領域10に生成される空乏層の幅である。また、空乏層幅W2は、サイリスタ100にブレークダウン電圧が印加された場合に、接合部J2に生成される空乏層の幅である。n型半導体とp型半導体との接合部において、不純物の濃度勾配が大きくなると、接合部の接合耐圧は低下して、生成される空乏層の幅が狭くなる。また、不純物の濃度勾配が小さくなると、接合部の接合耐圧は上昇して、生成される空乏層の幅が広くなる。つまり、接合耐圧と空乏層の幅とは、比例関係にある。したがって、低耐圧領域10におけるn領域12とp領域11との接合部は、接合部J2より不純物の濃度勾配が大きいため、低耐圧領域10における空乏層幅W1は、接合部J2における空乏層幅W2より狭い。空乏層幅W1は、n領域12とp領域11との接合部がブレークダウン電圧によってブレークダウンする際に必要な幅であり、低耐圧領域10の上述の領域幅は、空乏層幅W1より広い幅である必要がある。
したがって、低耐圧領域10の上述の領域幅は、この領域に生成される空乏層幅W1より広く、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって低耐圧領域10の接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。つまり、低耐圧領域10の上述の領域幅は、空乏層幅W1より広く、空乏層幅W1に近い幅である。低耐圧領域10の上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100のブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅W1にほぼ等しい幅で形成される。
低耐圧領域20は、図示を省略するが低耐圧領域10と同様に、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域(第5領域)と、n領域2より不純物濃度の高いn型半導体のn++領域(第6領域)とを含む。このp++領域は、p領域3に接して形成され、p++領域は、n領域4とこのp++領域とに接して形成される。低耐圧領域20のp++領域及びp++領域は、例えば、イオン注入法や熱拡散法などにより第1の表面F1に露呈させて形成される。
ここで、低耐圧領域20における接合面とは、低耐圧領域10と同様にn++領域とp++領域との接合面のことである。また、n++領域とp++領域との接合面は、第2の表面F2に垂直な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第2の表面F2と平行な方向である。つまり、低耐圧領域20において接合面にかかる電界方向の領域幅とは、第2の表面F2と平行な方向の幅である。低耐圧領域20の上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100のブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅にほぼ等しい幅で形成される。
サイリスタ100は、n領域2と短絡させたp領域1と、p領域5と短絡されたn領域4との間にバイアス電圧が印加され、n領域4の電圧よりp領域1の電圧が高い第1の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第1の場合に、サイリスタ100は、p領域1(第1領域)、n領域2(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域4(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域10のp領域11は、第5領域とし、低耐圧領域10のn領域12は、第6領域とする。
また、サイリスタ100は、n領域4と短絡されたp領域5と、p領域1と短絡させたn領域2との間にバイアス電圧が印加され、n領域2の電圧よりp領域5の電圧が高い第2の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第2の場合に、サイリスタ100は、p領域5(第1領域)、n領域4(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域2(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域20のp++領域は、第5領域とし、低耐圧領域20のn++領域は、第6領域とする。このようにサイリスタ100は、いわゆる双方向性2端子構造のサイリスタである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、サイリスタ100において、p領域1とn領域4との間にバイアス電圧が印加された上記第1の場合の動作を説明する。
図1において、上記第1の場合、n領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J2に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域10のn領域12の不純物濃度は、n領域2の不純物濃度より高い。また、低耐圧領域10のp領域11の不純物濃度は、p領域3の不純物濃度より高い。このため、n領域12とp領域11との接合耐圧は、接合部J2の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域10が、接合部J2より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域10の部分に電流が集中して流れる。この電流が増大すると、n領域2における横方向の抵抗成分、すなわち、n領域2における第1の表面F1との接する面からp領域1の下方を通って低耐圧領域10に到達する領域の抵抗成分により、p領域1直下のn領域2に電圧降下が生じる。この電圧降下により、p領域1とn領域2との接合部J1が順バイアスされ、低耐圧領域10付近において、バイアス値が最大となる。このバイアスが、接合部J1の拡散電位を超えるとp領域1から正孔の注入が起こり、p領域1とn領域4との間が導通状態に移行する。ここでは、サイリスタ100において、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域10がブレークダウンする電圧に、n領域2における横方向抵抗成分の値とブレークオーバ電流値の積を加えたものである。
図2において、空乏層幅W1は、上記第1の場合、且つp領域1とn領域4との間のバイアス電圧がブレークダウン電圧である場合に、低耐圧領域10に生成される空乏層の幅である。この場合、空乏層幅W1は、低耐圧領域10において接合面にかかる電界方向の領域幅にほぼ等しい。このため、低耐圧領域10のうちで、空乏層が生成されない部分の領域幅が最小となる。つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域の幅が最小となるため、サイリスタ100は、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作に移行し易くなる。
次に、サイリスタ100において、p領域5とn領域2との間にバイアス電圧が印加された上記第2の場合の動作を説明する。
図1において、上記第2の場合、n領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J3に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域20のn++領域の不純物濃度は、n領域4の不純物濃度より高い。また、低耐圧領域20のp++領域の不純物濃度は、p領域3の不純物濃度より高い。このため、低耐圧領域20の接合耐圧は、接合部J3の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域20が、接合部J2より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域20の部分に電流が集中して流れる。この電流が増大すると、n領域4における横方向の抵抗成分、すなわち、n領域4における第2の表面F2との接する面からp領域5の上方を通って低耐圧領域20に到達する領域の抵抗成分により、p領域5直上のn領域4に電圧降下が生じる。この電圧降下により、p領域5とn領域4との接合部J4が順バイアスされ、低耐圧領域20付近において、バイアス値が最大となる。このバイアスが、接合部J4の拡散電位を超えるとp領域5から正孔の注入が起こり、p領域5とn領域2との間が導通状態に移行する。ここでは、サイリスタ100において、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域20がブレークダウンする電圧に、電流経路の電気抵抗とブレークオーバ電流値の積を加えたものである。
なお、上記第2の場合に低耐圧領域20において生成される空乏層の幅は、図2に示される低耐圧領域10と同様である。
図3は、本実施形態におけるサイリスタ100の動作波形を示すグラフである。
図3において、グラフは、サイリスタ100の電流−電圧特性を示す。また、このグラフは、従来のサイリスタとサイリスタ100のブレークオーバ電流の比較を示す。このグラフにおいて、縦軸は、導通電流Iを示し、横軸は、印加電圧Vを示す。
波形101は、サイリスタ100の電流−電圧特性を示す。波形101において、サイリスタ100に印加した電圧がブレークダウン電圧Vに達すると、低耐圧領域10が、接合部J2より先にブレークダウンし、電流が流れ始める。その電流が、ブレークオーバ電流IBO1に達すると、導通状態(ターンオン状態)に移行する。
波形102は、特許文献1に示される従来のサイリスタのV−I特性を比較のために示す。波形102において、ブレークダウン電圧Vに達して流れ始めた電流が、ブレークオーバ電流IBO2に達すると、導通状態(ターンオン状態)に移行する。
図3のグラフにおいて、サイリスタ100におけるブレークオーバ電流IBO1は、特許文献1に示される従来のサイリスタにおけるブレークオーバ電流IBO2より小さい。これは、サイリスタ100では、低耐圧領域10のうちで、空乏層が生成されない部分の領域幅が最小、つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域の幅が最小となるため、サイリスタ100は、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作に移行し易くなるからである。つまり、サイリスタ100では、低耐圧領域10の上述の領域幅が特許文献1に示される従来のサイリスタより狭いため、ブレークオーバ電流IBO1を低減することができる。
また、低耐圧領域20についても、図示は省略するが低耐圧領域10と同様に、ブレークオーバ電流IBO1を低減することができる。
以上のように、本実施形態におけるサイリスタ100は、p領域1(第1領域)とn領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域4(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。また、サイリスタ100は、p領域5(第1領域)とn領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域2(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。サイリスタ100は、n領域2とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域10を有する。また、サイリスタ100は、n領域4とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域20を有する。
これらの低耐圧領域(10、20)は、低耐圧領域(10、20)における接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100のブレークダウン電圧によって低耐圧領域(10、20)に生成される空乏層幅より広く形成される。また、この低耐圧領域(10、20)の領域幅は、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって低耐圧領域(10、20)の接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
これにより、サイリスタ100では、サイリスタ100のブレークダウン電圧が低耐圧領域10(又は20)に印加された場合、低耐圧領域10(又は20)の接合面に生成される空乏層幅が、低耐圧領域10(又は20)の接合面にかかる電界方向の領域幅とほぼ等しい値になる。このため、低耐圧領域10(又は20)のうちで、空乏層が生成されない領域を低減することができる。
この低耐圧領域10(又は20)のうちで、空乏層が生成されない領域は、不純物濃度が高い領域であるため、キャリアの注入を阻害する要因となる。このため、空乏層が生成されない領域が少ない程、キャリアの注入が起き易くなる。したがって、サイリスタ100では、サイリスタ100を導通状態に移行するブレークオーバ電流を低減することができる。つまり、サイリスタ100では、点弧動作感度を向上することができる。ここで、点弧動作感度は、低耐圧領域10(又は20)における上述の領域幅によって決まり、保持電流特性に関係するパラメータに依存しない。なお、保持電流とは、サイリスタ100が導通状態を維持するために必要な電流値である。また、保持電流値を決めるパラメータには、n領域2の不純物濃度、p領域1の不純物濃度と拡散深さ、p領域3の不純物濃度と拡散深さ、p領域1のパターン形状などが含まれる。つまり、サイリスタ100では、保持電流特性に関係しない低耐圧領域10(又は20)における上述の領域幅を狭くすることにより、点弧動作感度を向上することができる。
したがって、サイリスタ100は、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
また、サイリスタ100では、低耐圧領域10(又は20)における上述の領域幅を変更することにより、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度を調整することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態おける半導体装置(サイリスタ)について図面を参照して説明する。
図4は、本実施形態によるサイリスタ100aを示す断面構成図である。
図4において、サイリスタ100aは、p領域(1、3、5)、n領域(2、4)、チャネルストッパ(6〜9)、低耐圧領域(10a、20a)、及び絶縁層(31〜34)を備える。この図において、図1と同じ構成には同一の符号を付す。
低耐圧領域10aは、n領域2とp領域3とに接して絶縁層31の下に形成され、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。また、低耐圧領域10aは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。低耐圧領域10aは、例えば、イオン注入法や熱拡散法などにより第1の表面F1に露呈させて形成される。
また、低耐圧領域10aは、この領域において接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100aのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域10aは、サイリスタ100aのブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
低耐圧領域20aは、n領域4とp領域3とに接して絶縁層33の上に形成され、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。また、低耐圧領域20aは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。低耐圧領域20aは、例えば、イオン注入法や熱拡散法などにより第2の表面F2に露呈させて形成される。
また、低耐圧領域20aは、この領域において接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100aのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域20aは、サイリスタ100aのブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
なお、サイリスタ100aのブレークダウン電圧とは、低耐圧領域10a(又は20a)における接合面がブレークダウンする電圧である。
図5は、本実施形態における半導体装置(サイリスタ100a)の低耐圧領域10aを示す断面構成図である。この図において、図4と同じ構成には同一の符号を付す。
この図において、上述の接合面とは、n領域2と低耐圧領域10a(p++領域)との接合面のことである。また、n領域2と低耐圧領域10a(p++領域)との接合面は、第1の表面F1にほぼ垂直な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第1の表面F1と平行な方向である。つまり、低耐圧領域10aにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅とは、n領域2と低耐圧領域10a(p++領域)との接合面に垂直な方向の幅である。
また、図5において、空乏層幅W1は、サイリスタ100aにブレークダウン電圧が印加された場合に、n領域2と低耐圧領域10a(p++領域)との接合部に生成される空乏層の幅である。空乏層幅W2は、サイリスタ100aにブレークダウン電圧が印加された場合に、接合部J2に生成される空乏層の幅である。また、空乏層幅W3は、サイリスタ100aにブレークダウン電圧が印加された場合に、低耐圧領域10aに生成される空乏層の幅である。
n型半導体とp型半導体との接合部において、不純物の濃度勾配が大きくなると、接合部の接合耐圧は低下して、生成される空乏層の幅が狭くなる。また、不純物の濃度勾配が小さくなると、接合部の接合耐圧は上昇して、生成される空乏層の幅が広くなる。つまり、接合耐圧と空乏層の幅とは、比例関係にある。したがって、低耐圧領域10aにおける接合部は、接合部J2より不純物の濃度勾配が大きいため、低耐圧領域10aにおける空乏層幅W1は、接合部J2における空乏層幅W2より狭い。
低耐圧領域10aの上述の領域幅は、この領域に生成される空乏層幅W3より広く、サイリスタ100aのブレークオーバ電圧によって低耐圧領域10aの接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。つまり、低耐圧領域10aの上述の領域幅は、空乏層幅W3より広く、空乏層幅W3に近い幅である。低耐圧領域10aの上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100aのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅W3にほぼ等しい幅で形成される。
低耐圧領域20aにおいて、上述の接合面とは、低耐圧領域10aと同様にn領域4と低耐圧領域20a(p++領域)との接合面のことである。また、n領域4と低耐圧領域20a(p++領域)との接合面は、第2の表面F2にほぼ垂直な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第2の表面F2と平行な方向である。つまり、低耐圧領域20aにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅とは、第2の表面F2と平行な方向の幅である。低耐圧領域20aの上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100aのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅にほぼ等しい幅で形成される。
サイリスタ100aは、n領域2と短絡させたp領域1と、p領域5と短絡されたn領域4との間にバイアス電圧が印加され、n領域4の電圧よりp領域1の電圧が高い第1の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第1の場合に、サイリスタ100aは、p領域1(第1領域)、n領域2(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域4(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域10aは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。
また、サイリスタ100aは、n領域4と短絡されたp領域5と、p領域1と短絡させたn領域2との間にバイアス電圧が印加され、n領域2の電圧よりp領域5の電圧が高い第2の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第2の場合に、サイリスタ100aは、p領域5(第1領域)、n領域4(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域2(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域20aは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。このようにサイリスタ100aは、いわゆる双方向性2端子構造のサイリスタである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
図4に示されるサイリスタ100aは、サイリスタ100の低耐圧領域(10、20)を低耐圧領域(10a、20a)に置き換える点を除いて同様に動作する。
まず、サイリスタ100aにおいて、p領域1とn領域4との間にバイアス電圧が印加された上記第1の場合の動作を説明する。
図4において、上記第1の場合、n領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J2に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域10aの不純物濃度は、p領域3の不純物濃度より高い。このため、n領域2と低耐圧領域10aのとの接合耐圧は、接合部J2の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域10aが、接合部J2より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域10aの部分に電流が集中して流れる。その後の動作は、サイリスタ100と同様である。ここでは、サイリスタ100aにおいて、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域10aに、電流経路の電気抵抗とブレークオーバ電流値の積を加えたものである。
図5において、空乏層幅W3は、上記第1の場合、且つp領域1とn領域4との間のバイアス電圧がブレークダウン電圧である場合に、低耐圧領域10aに生成される空乏層の幅である。この場合、空乏層幅W3は、低耐圧領域10aにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅にほぼ等しい。このため、低耐圧領域10aのうちで、空乏層が生成されない部分の領域幅が最小となる。つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域の幅が最小となるため、サイリスタ100aは、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作に移行し易くなる。
次に、サイリスタ100aにおいて、p領域5とn領域2との間にバイアス電圧が印加された上記第2の場合の動作を説明する。
図4において、上記第2の場合、n領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J3に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域20aの不純物濃度は、n領域3の不純物濃度より高い。このため、低耐圧領域20aの接合耐圧は、接合部J3の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域20aが、接合部J3より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域20aの部分に電流が集中して流れる。その後の動作は、サイリスタ100と同様である。ここでは、サイリスタ100aにおいて、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域20aがブレークダウンする電圧に電流経路の抵抗値とブレークオーバ電流の積を加えたものである。
なお、上記第2の場合に低耐圧領域20aにおいて生成される空乏層の幅は、図5に示される低耐圧領域10aと同様である。
以上のように、本実施形態におけるサイリスタ100aは、p領域1(第1領域)とn領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域4(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。また、サイリスタ100aは、p領域5(第1領域)とn領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域2(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。サイリスタ100aは、n領域2とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域10aを有する。また、サイリスタ100aは、n領域4とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域20aを有する。
これらの低耐圧領域(10a、20a)は、低耐圧領域(10a、20a)における接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100aのブレークダウン電圧によって低耐圧領域(10a、20a)に生成される空乏層幅より広く形成される。また、この低耐圧領域(10a、20a)の領域幅は、サイリスタ100aのブレークオーバ電圧によって低耐圧領域(10a、20a)の接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
これにより、サイリスタ100aでは、第1の実施形態のサイリスタ100と同様に、サイリスタ100aを導通状態に移行するブレークオーバ電流を低減することができる。つまり、サイリスタ100aでは、点弧動作感度を向上することができる。ここで、点弧動作感度は、低耐圧領域10a(又は20a)における上述の領域幅によって決まり、保持電流特性に関係するパラメータに依存しない。
したがって、サイリスタ100aは、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
また、サイリスタ100aでは、低耐圧領域10a(又は20a)における上述の領域幅を変更することにより、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度を調整することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態おける半導体装置(サイリスタ)について図面を参照して説明する。
図6は、本実施形態によるサイリスタ100bを示す断面構成図である。
図6において、サイリスタ100bは、p領域(1、3、5)、n領域(2、4)、チャネルストッパ(6〜9)、低耐圧領域(10b、20b)、及び絶縁層(31〜34)を備える。この図において、図1と同じ構成には同一の符号を付す。
低耐圧領域10bは、n領域2とp領域3とに接してp領域1の下に形成され、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。また、低耐圧領域10bは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。低耐圧領域10bは、例えば、埋め込み拡散法やイオン注入法、エピタキシアル法などにより半導体基板の内部に埋め込まれて形成される。
また、低耐圧領域10bは、この領域において接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100bのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域10bは、サイリスタ100bのブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
低耐圧領域20bは、n領域4とp領域3とに接してp領域5の上に形成され、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い領域である。また、低耐圧領域20bは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。低耐圧領域20bは、例えば、埋め込み拡散法やイオン注入法、エピタキシアル法などにより半導体基板の内部に埋め込まれて形成される。
また、低耐圧領域20bは、この領域において接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100bのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅より広く形成される。また、低耐圧領域20bは、サイリスタ100bのブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において、接合面にかかる電界方向の領域幅が狭く形成される。
なお、サイリスタ100bのブレークダウン電圧とは、低耐圧領域10b(又は20b)における接合面がブレークダウンする電圧である。
図7は、本実施形態における半導体装置(サイリスタ100b)の低耐圧領域10bを示す断面構成図である。この図において、図6と同じ構成には同一の符号を付す。
この図において、上述の接合面とは、n領域2と低耐圧領域10b(p++領域)との接合面のことである。また、n領域2と低耐圧領域10b(p++領域)との接合面は、第1の表面F1に平行な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第1の表面F1と垂直な方向である。つまり、低耐圧領域10bにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅とは、n領域2と低耐圧領域10b(p++領域)との接合面に垂直な方向の幅である。
また、図7において、空乏層幅W1は、サイリスタ100bにブレークダウン電圧が印加された場合に、n領域2と低耐圧領域10b(p++領域)との接合部に生成される空乏層の幅である。空乏層幅W2は、サイリスタ100bにブレークダウン電圧が印加された場合に、接合部J2に生成される空乏層の幅である。また、空乏層幅W3は、サイリスタ100bにブレークダウン電圧が印加された場合に、低耐圧領域10bに生成される空乏層の幅である。
n型半導体とp型半導体との接合部において、不純物の濃度勾配が大きくなると、接合部の接合耐圧は低下して、生成される空乏層の幅も狭くなる。また、不純物の濃度勾配が小さくなると、接合部の接合耐圧は上昇して、生成される空乏層の幅も広くなる。つまり、接合耐圧と空乏層の幅とは、比例関係にある。したがって、低耐圧領域10bにおける接合部は、接合部J2より不純物の濃度勾配が大きいため、低耐圧領域10bにおける空乏層幅W1は、接合部J2における空乏層幅W2より狭い。
低耐圧領域10bの上述の領域幅は、この領域に生成される空乏層幅W3より広く、サイリスタ100bのブレークオーバ電圧によって低耐圧領域10bの接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。つまり、低耐圧領域10bの上述の領域幅は、空乏層幅W3より広く、空乏層幅W3に近い幅である。低耐圧領域10bの上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100bのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅W3にほぼ等しい幅で形成される。
低耐圧領域20bにおいて、上述の接合面とは、低耐圧領域10bと同様にn領域4と低耐圧領域20b(p++領域)との接合面のことである。また、n領域4と低耐圧領域20b(p++領域)との接合面は、第2の表面F2に垂直な面であり、この接合面にかかる電界方向とは、第2の表面F2と平行な方向である。つまり、低耐圧領域20bにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅とは、第2の表面F2と平行な方向の幅である。低耐圧領域20aの上述の領域幅は、例えば、サイリスタ100bのブレークダウン電圧によってこの領域に生成される空乏層幅にほぼ等しい幅で形成される。
サイリスタ100bは、n領域2と短絡させたp領域1と、p領域5と短絡されたn領域4との間にバイアス電圧が印加され、n領域4の電圧よりp領域1の電圧が高い第1の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第1の場合に、サイリスタ100bは、p領域1(第1領域)、n領域2(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域4(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域10bは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。
また、サイリスタ100bは、n領域4と短絡されたp領域5と、p領域1と短絡させたn領域2との間にバイアス電圧が印加され、n領域2の電圧よりp領域5の電圧が高い第2の場合には、pnpnサイリスタとして動作する。この第2の場合に、サイリスタ100bは、p領域5(第1領域)、n領域4(第2領域)、p領域3(第3領域)、n領域2(第4領域)がpnpnの順に接合されたサイリスタと等価になる。ここで、低耐圧領域20bは、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体のp++領域である。このようにサイリスタ100bは、いわゆる双方向性2端子構造のサイリスタである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
図6に示されるサイリスタ100bは、サイリスタ100aの低耐圧領域(10a、20a)を低耐圧領域(10b、20b)に置き換える点を除いて同様に動作する。
まず、サイリスタ100bにおいて、p領域1とn領域4との間にバイアス電圧が印加された上記第1の場合の動作を説明する。
図6において、上記第1の場合、n領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J2に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域10bの不純物濃度は、p領域3の不純物濃度より高い。このため、n領域2と低耐圧領域10bのとの接合耐圧は、接合部J2の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域10bが、接合部J2より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域10bの部分に電流が集中して流れる。その後の動作は、サイリスタ100aと同様である。ここでは、サイリスタ100bにおいて、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域10bがブレークダウンする電圧に電流経路の抵抗値とブレークオーバ電流の積を加えたものである。
図7において、空乏層幅W3は、上記第1の場合、且つp領域1とn領域4との間のバイアス電圧がブレークダウン電圧である場合に、低耐圧領域10bに生成される空乏層の幅である。この場合、空乏層幅W3は、低耐圧領域10bにおいて接合面にかかる電界方向の領域幅にほぼ等しい。このため、低耐圧領域10bのうちで、空乏層が生成されない部分の領域幅が最小となる。つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域の幅が最小となるため、サイリスタ100bは、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作に移行し易くなる。
次に、サイリスタ100bにおいて、p領域5とn領域2との間にバイアス電圧が印加された上記第2の場合の動作を説明する。
図6において、上記第2の場合、n領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)との接合部J3に逆方向電圧(逆バイアス)が印加される。低耐圧領域20bの不純物濃度は、n領域3の不純物濃度より高い。このため、低耐圧領域20bの接合耐圧は、接合部J3の接合耐圧より低くなる。
これにより、低耐圧領域20bが、接合部J2より先にブレークダウンする。その結果、低耐圧領域20bの部分に電流が集中して流れる。その後の動作は、サイリスタ100aと同様である。ここでは、サイリスタ100bにおいて、ブレークオーバ電圧は、低耐圧領域20bがブレークダウンする電圧に電流経路の抵抗値とブレークオーバ電流の積を加えたものである。
なお、上記第2の場合に低耐圧領域20bにおいて生成される空乏層の幅は、図5に示される低耐圧領域10bと同様である。
以上のように、本実施形態におけるサイリスタ100bは、p領域1(第1領域)とn領域2(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域4(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。また、サイリスタ100bは、p領域5(第1領域)とn領域4(第2領域)とp領域3(第3領域)とn領域2(第4領域)とが順に接合されるpnpnサイリスタを有する。サイリスタ100bは、n領域2とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域10bを有する。また、サイリスタ100bは、n領域4とp領域3とに接して形成された領域であって、n領域4とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域20bを有する。
これらの低耐圧領域(10b、20b)は、低耐圧領域(10b、20b)における接合面にかかる電界方向の領域幅が、サイリスタ100bのブレークダウン電圧によって低耐圧領域(10b、20b)に生成される空乏層幅より広く形成される。また、この低耐圧領域(10b、20b)の領域幅は、サイリスタ100bのブレークオーバ電圧によって低耐圧領域(10b、20b)の接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
これにより、サイリスタ100bでは、第1の実施形態のサイリスタ100と同様に、サイリスタ100bを導通状態に移行するブレークオーバ電流を低減することができる。つまり、サイリスタ100bでは、点弧動作感度を向上することができる。ここで、点弧動作感度は、低耐圧領域10b(又は20b)における上述の領域幅によって決まり、保持電流特性に関係するパラメータに依存しない。
したがって、サイリスタ100bは、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
また、サイリスタ100bでは、低耐圧領域10b(又は20b)における上述の領域幅を変更することにより、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度を調整することができる。
なお、本発明の実施形態によれば、サイリスタ100(半導体装置)は、p型半導体(第1の導電型)のp領域1(第1領域)とn型半導体(第2の導電型)のn領域2(第2領域)とp型半導体のp領域3(第3領域)とn型半導体のn領域4(第4領域)とが順に接合されるサイリスタを有する。また、サイリスタ100は、n領域2とp領域3とに接して形成され、n領域2とp領域3との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域10を有する。低耐圧領域10は、該領域において接合面にかかる電界方向の該領域幅が、サイリスタ100のブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅W1より広く、サイリスタ100のブレークオーバ電圧によって接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される。
これにより、低耐圧領域10のうちで、空乏層が生成されない領域が狭くまる。つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域が狭くなるため、サイリスタ100は、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作により移行し易くなる。したがって、サイリスタ100は、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
また、低耐圧領域10の領域幅は、サイリスタ100のブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅W1にほぼ等しい幅で形成される。
これにより、低耐圧領域10のうちで、空乏層が生成されない部分の領域幅が最小となる。つまり、キャリアの注入を阻害する要因となる不純物濃度の高い領域の幅が最小となるため、サイリスタ100は、熱平衡状態をこえて、導通する点弧動作により移行し易くなる。したがって、サイリスタ100は、保持電流特性に影響を与えずに、点弧動作感度の高感度化を実現することができる。
また、低耐圧領域10は、p領域3(第3領域)に接して形成され、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体(第1の導電型)のp領域11(第5領域)と、n領域2(第2領域)とp領域11とに接して形成され、n領域2より不純物濃度の高いn型半導体(第2の導電型)のn領域12(第6領域)とを含む。
これにより、p領域11の不純物濃度とn領域12の不純物濃度とにより、サイリスタ100のブレークダウン電圧を決定できるため、サイリスタ100は、サイリスタ100a(又は100b)よりブレークダウン電圧を低減することができる。
また、低耐圧領域10a(又は10b)は、p領域3(第3領域)より不純物濃度の高いp型半導体(第1の導電型)の領域である。
これにより、低耐圧領域10a(又は10b)を単一の導電型の領域として形成することができるため、サイリスタ100a(又は100b)は、低耐圧領域10a(又は10b)の領域幅を調整し易いという利点がある。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記の各実施形態において、第1の導電型をp型半導体、第2の導電型をn型半導体として説明したが、第1の導電型をn型半導体、第2の導電型をp型半導体としてもよい。この場合は、第4領域(p型半導体領域)から第1領域(n型半導体領域)の方向に導通し、導通する方向が上記の各実施形態と逆になる。
また、上記の各実施形態において、チャネルストッパ(6〜9)を備える形態を説明したが、本発明は、チャネルストッパ(6〜9)を備えない形態に適用してもよい。
また、上記の各実施形態において、低耐圧領域(10、10a、10b、20、20a、又は20b)の領域幅は、サイリスタ(100、100a、又は100b)のブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅にほぼ等しい幅である形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、この領域幅は、サイリスタ(100、100a、又は100b)のブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅に予め定められた長さ分増やした値でもよい。予め定められた長さとは、例えば、製造ばらつきを考慮して、ブレークオーバ電圧によって確実にブレークダウンする長さとしてもよい。ここで製造ばらつきとは、例えば、各領域を形成する寸法ばらつきや各領域における不純物濃度のばらつきなどである。
また、上記の第2及び第3の実施形態において、低耐圧領域(10a、10b、20a、又は20b)をp領域3より不純物濃度の高いp型半導体の領域である形態を説明したが、n領域2又はn領域4(第2領域)より不純物濃度の高いn型半導体の領域でもよい。これにより、低耐圧領域(10a、10b、20a、又は20b)がp型半導体の領域である場合と同様の効果が期待できる。また、第3の実施形態における低耐圧領域(10b、又は20b)は、第1の実施形態と同様に、p領域3より不純物濃度の高いp型半導体の領域とn領域2又はn領域4(第2領域)より不純物濃度の高いn型半導体の領域とを含む形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、半導体装置は、双方向性2端子構造のサイリスタである形態を説明したが、片方向性2端子構造のサイリスタである形態でもよいし、他の形態でもよい。
1、3、5、11 p領域
2、4、12 n領域
6、7、8、9 チャネルストッパ
10、10a、10b、20、20a、20b 低耐圧領域
31、32、33、34 絶縁層
100、100a、100b サイリスタ

Claims (5)

  1. 第1の導電型の第1領域と第2の導電型の第2領域と前記第1の導電型の第3領域と前記第2の導電型の第4領域とが順に接合されるサイリスタを有する半導体装置であって、
    前記第2領域と前記第3領域とに接して形成され、前記第2領域と前記第3領域との接合耐圧より接合耐圧が低い低耐圧領域を有し、
    前記低耐圧領域は、
    該領域において接合面にかかる電界方向の該領域幅が、前記サイリスタのブレークダウン電圧によって該領域に生成される空乏層幅より広く、前記サイリスタのブレークオーバ電圧によって前記接合面がブレークダウンする範囲において狭く形成される
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記低耐圧領域の領域幅は、
    前記空乏層幅にほぼ等しい幅で形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記低耐圧領域は、
    前記第3領域より不純物濃度の高い第1の導電型の領域である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記低耐圧領域は、
    前記第2領域より不純物濃度の高い第2の導電型の領域である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記低耐圧領域は、
    前記第3領域に接して形成され、前記第3領域より不純物濃度の高い第1の導電型の第5領域と、
    前記第2領域と前記第5領域とに接して形成され、前記第2領域より不純物濃度の高い第2の導電型の第6領域と
    を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
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