JP2012053399A - 光変調素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 数〜数十Gbpsでもプリエンファシスをかけることなしに、低電圧のCMOS駆動で十分な光変調をかけることができる、Si系光変調器を実現する。
【解決手段】 p型a−Si層5、アンドープa−Si層6、n型a−Si層7からなるpinダイオード構造の外側に、アンドープ−a−Si層4とn型a−Si層3からなるp型a−Si層5内の電子に対するドレイン19と、アンドープa−Si層8とp型a−Si層9からなるn型a−Si層7内の正孔に対するドレイン20が付加されている。p型a−Si層5とn型a−Si層7における実効的なキャリア寿命が大幅に短縮されるので、ドレインのない従来のpinダイオード構造キャリア注入型光変調器と比べて一桁以上高い周波数まで応答させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、半導体層内のキャリア・プラズマ効果により出力光の位相や強度を変化させる光変調素子に関する。
コアと周囲の屈折率のコントラストが大きなシリコン(Si)光細線導波路を利用することで、光素子の超小型化が実現された。波長1.55μm帯のSi光細線導波路の典型的な断面寸法は220nm×450nmであり、高屈折率差による強い光閉じ込めにより、曲率半径5μm以下の曲がり導波路でも放射損失を小さく抑えることができる。高度に発達したCMOSプロセス技術を応用すれば、微細な光・電子デバイスを多数集積化した光集積回路を量産可能なことから、機器間・ボード間光インターコネクションだけでなく、波長多重(WDM:wavelength division multiplexing)技術を使ったチップ間・チップ内の大容量光配線への応用も期待されている。
光インターコネクションや光配線に用いるためには、最低限、光信号の送信機能と受信機能が必要である。チップ間・チップ内光配線への応用を考えると、素子の小型化、低消費電力化(高効率化)、高速化が重要である。
受信側に関しては、Si細線光導波路に集積化された長さ5〜10μm、幅数μmの導波路型Ge系受光素子で、1mA/mW前後の効率と数〜数十GHzの帯域が実現されている。
送信側については、間接遷移半導体であるSiで高効率のレーザを実現することは極めて困難なため、外部光源とSi系光変調素子の組み合わせが一般的である。
したがって、小型、低消費電力(高効率)、低挿入損失、高速で、十分な消光比の得られるSi系光変調器が必要である。CMOS回路で駆動するために駆動電圧の低減も望まれる。しかし、これらの要件の間には様々なトレードオフがあり、すべての要件を同時に満たすことは困難であった。
G.T. Reed,G.Mashanovich,F.Y.Gardes and D.J.Thomson,Nature Photonics,Vol.4,p.518,2010年.
上述のように、Si系光変調器には、高速応答と低電圧動作の間のトレードオフがあり、高速、低駆動電圧で大きな消光比を得ることが困難という課題があった。
この実施の形態の目的は、上記の課題を解決して、数〜数十Gbpsでも低電圧のCMOS駆動で十分な光変調をかけることができるSi系光変調器を実現する技術を提供することにある。
実施形態の光変調素子は、少なくとも第1のp型半導体領域と第1のn型半導体領域とその間に形成された第1の低不純物密度半導体領域からなり、該第1の低不純物密度半導体領域内のキャリア密度を電流注入により変化させて、該第一の低不純物密度半導体領域の少なくとも一部を含むように設けられた光導波構造を伝搬する光の位相を変調する光変調素子において、第1のp型半導体領域の外側に第2の低不純物密度半導体領域を介して第2のn型半導体領域が設けられており、第1のn型半導体領域の外側に第3の低不純物密度半導体領域を介して第2のp型半導体領域が設けられていることを特徴とするものである。
図1は、実施形態1の光変調素子の位相変調器部の断面構造を説明するための図である。 図2は、実施形態1の光変調素子(レーストラック共振器型光変調素子)の平面配置を説明するための概略図である。 図3は、実施形態1の光変調素子(レーストラック共振器型光変調素子)の二つの分岐から出力側光カプラに入射する光の位相差と光出力の関係を説明する図である。 図4は、実施形態1の光変調素子の位相変調器主要部のバンド構造を説明するための図である。 図5は、本実施の形態の光変調素子と従来技術の光変調素子の小信号周波数特性を比較した図である。 図6は、本実施の形態の光変調素子の10Gbpsにおける駆動波形と光出力波形を示す図である。 図7は、実施形態2の光変調素子(マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器)の平面配置図である。 図8は、実施形態2の光変調素子(マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器)の位相変調器の概略断面構造を示す図である。 図9は、実施形態2の光変調素子(レーストラック共振器型光変調素子)の2×2MMIカプラに入力する光の位相差と光出力の関係を示す図である。 図10は、実施形態3の光変調素子(マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器)の位相変調器の概略断面構造を示す図である。 図11は、従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調素子の位相変調器部の断面構造を示す概略図である。 図12は、従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調素子の位相変調器部主要部のバンド構造を説明するための図である。 図13は、従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調素子で10Gbps変調をかけるための駆動波形と光出力波形を示す図である。
以下、技術的背景を参照しつつ、実施の形態を説明する。
Si系光変調器の原理としては、
(i)電界吸収効果(フランツ・ケルディッシュ効果、量子閉じ込めシュタルク効果)
(ii)キャリア・プラズマ効果
の二つが一般的である。
(i)は、印加電界によりバンドギャップ付近の吸収係数を変調するもので、原理的に高速(数〜数十GHz)である。変調効率、消光比、挿入損の間にトレードオフがあり、10dBの消光比を得るのに数Vの変調が必要である。また、Si光細線導波路が透明な波長1.55μm帯で高効率の光変調を実現するためには、伸張歪Geを主成分とする光導波路を用いるか、InGaAs系半導体をハイブリッド集積化する必要がある。このため、格子欠陥や歪の制御、温度サイクル等、集積デバイス作製プロセス上の制約が大きい。
(ii)は、Si光導波路のキャリア密度変化により屈折率を介して光の位相を変調するものである。Si内のへのキャリア注入による屈折率変化Δnは、
Figure 2012053399

で近似できることが知られている。ここで、Nは電子密度、Nは正孔密度である。係数 a、aは波長の二乗に比例する量で、波長1.55μmでは、a=−8.8×10−22cm、a=−8.5×10−18cm2.4である。光位相変調器をマッハ・ツェンダ干渉計やマイクロ・リング共振器の中に入れれば、光強度変調器として機能させることができる。
一般的なCMOSプロセスの範囲で作製できる点、(i)より(ii)の方が望ましい。(ii)の光変調器はさらに、
(iia)二つの半導体層の間に薄い絶縁膜を挟んだキャパシタ型、
(iib)pnダイオード構造の光導波路に逆方向電圧を印加して空乏化させるもの、
(iic)pinダイオード構造の光導波路に順方向電流を流してキャリア注入するもの、
に分類できる。
(iia)のキャパシタ型は原理的に高速動作可能であり、DC電流が流れないので消費電力も小さく抑えることができる。しかし、高速性と変調効率の間にはトレードオフがあり、現在のところ、消光比10dB以上の高速変調をかけるためには1V以上の変調振幅が必要である。また、薄い蓄積/空乏領域にうまく光の伝搬モードをオーバーラップさせる設計が必要である。(iib)の空乏化モードの光変調器も高速応答可能(〜数十GHz)で、DC電流が流れないが、10dB以上の光強度変調を実現するにはかなり大きな印加電圧が必要であり、CMOSでの直接駆動が困難であった。一方、(iic)のキャリア注入型の光変調器は、低周波では数mAの電流変化(0.1V以下の電圧変化)で10−20dBの消光比が得られる。しかし、光導波路内のキャリア注入、排出に時間を要するため、高速応答に難があった。
このように、いずれのタイプのSi光変調器でも、CMOS直接駆動に適した1V以下の駆動電圧で10Gbpsにて消光比10dB以上の変調特性は実現できていない。原理的には、低周波における駆動電圧が最も小さな(iic)キャリア注入型光変調器の応答時間を短縮できれば、高速でも低電圧駆動できるはずである。それがなぜ難しいかを、以下、図面を用いて具体的に説明する。
図11は、従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調素子の位相変調器部の断面構造を示す概略図である。なお、説明を容易にするために変形して描いているので、各部の寸法、縦横比等は実際の素子と異なる。特に断らないが、他の図についても同様である。
この光位相変調器は、Si基板101、厚さ3μmのSiO膜(BOX層)102、i−Si層103(p型でアクセプタ密度<1×1016cm−3)からなるSOI基板を用いて作製される。i−Si層103は幅450nmのメサ部103aのみ厚さ220nmで、残りの部分は厚さ50nmのスラブ層103bに加工されており、光はこのいわゆるリブ光導波路構造を伝搬する。
スラブ層103bの導波路メサ103aから500nm離れた部分には、イオン注入とアニールによりp領域104とn領域105が形成されている。また、p領域104とn領域105の光導波路メサ103aから750nm離れた部分の上には、それぞれオーミック電極106、107が形成されている。電極106、107や高濃度領域104,105を光導波路メサ103aから離すのは、導波路を伝搬する光の電極による吸収や自由キャリア吸収の影響を抑えるためである。
このpinダイオード構造に順バイアスVをかけてi−Si層103内のキャリア密度を上げれば、式(I)により屈折率が低下するので、位相変調がかかる。キャリア密度を高くしすぎると自由キャリア吸収による損失も増えるので、3×1018cm−3くらいまでの範囲で使用するのが好ましい。式(I)で電子密度と正孔密度がともに1.5×1018cm−3変化したときの屈折率変化はΔn=−7.78×10−3である。
この位相変調器を図7のようなマッハ・ツェンダ干渉計や図2のようなマイクロ・リング共振器(レーストラック共振器)の中に入れれば、光強度変調器を実現できる。波長λ=1.55μm、位相変調器長l=200μm、光閉じ込め係数Γ=1のマッハ・ツェンダ干渉計を仮定すると、位相シフト量はΔφ=2πlΓΔn/λ=−3.15〜−πとなるので、出力の最大と最小を反転できる。キャリア寿命を300psと仮定すると、22mAくらいの変調電流が必要となる。
pinダイオード構造のキャリア注入型光変調器の課題は、高速応答特性である。図12は、従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調素子の位相変調器部主要部のバンド構造を説明するための模式図である。i−Si領域103のキャリア密度が(1〜3)×1018cm−3になるよう、印加電圧は約1Vとした。電気的中性条件を満たすように、i−Si領域103内のキャリアはほぼ一様に分布しており、内部電界は非常に小さい。不純物密度の低いi−Si領域103のキャリア寿命は長く(キャリア無注入時で数十ns、高注入条件でも数百ps)、高濃度領域(ドナ/アクセプタ密度〜1020cm−3)104,105の少数キャリアの寿命は数百psのオーダーになる。i−Si領域103は、高濃度領域104,105と平衡しているキャリア・リザバーとして働くことになる。電界が小さいので、ほとんどの領域でドリフト電流より拡散電流成分が支配的となっている。
印加電圧をわずかに変化させた場合、高濃度領域104,105との平衡状態からのずれがi−Si領域103内のキャリア密度変化を起こすドライブ・フォースとなるから、応答速度は高濃度領域の少数キャリア寿命(数十〜数百ps)により支配されていることになる。また、i−Si領域103の幅が1.5μm近くあるため、内部のキャリア分布が平衡に達するのにもかなりの時間を要することになる。このため、小信号周波数応答の3dB遮断周波数は520MHzにとどまった(図5の点線)。
なお、ダイオードの拡散容量はキャリア寿命と拡散アドミタンスの積に相当する量である。ここで想定しているpinダイオードの拡散アドミタンスは1Sのオーダーなので、拡散容量は数百pFのオーダーとなる。これに対し、電極の寄生容量は1pF以下であり、寄生容量によるCR時定数は支配的な速度制限要因にはなっていない。
このように応答の遅いpinダイオード構造のキャリア注入型Si光変調器を10Gbpsオーダーの高速に駆動する方法として、大きなプリエンファシスをかける方法が知られている。例えば、元の10Gbpsの駆動波形の微分波形を増幅して元の駆動波形に重畳することにより、図13(a)に示すようなプリエンファシスのかかった駆動波形を作り出すことができる。プリエンファシスによりオン・オフ切り替え時にi−Si領域103内に非常に大きな電界を生じるので、ドリフトによりi−Si層103と高濃度領域104、105の間のキャリア注入・排出が加速され、図13(b)のような高速応答出力波形が得られる。プリエンファシスをかけないと、立上がり時間や立下り時間が長いため、10Gbpsの変調信号には応答しない。
以上の知見を基に、少なくとも第1のp型半導体領域と第1のn型半導体領域とその間に形成された第1の低不純物密度半導体領域からなり、該第1の低不純物密度半導体領域内のキャリア密度を電流注入により変化させて、該第一の低不純物密度半導体領域の少なくとも一部を含むように設けられた光導波構造を伝搬する光の位相を変調する光変調素子において、第1のp型半導体領域の外側に第2の低不純物密度半導体領域を介して第2のn型半導体領域が設けられており、第1のn型半導体領域の外側に第3の低不純物密度半導体領域を介して第2のp型半導体領域が設けられるように光変調素子を構成することによって、数〜数十Gbpsでも低電圧のCMOS駆動で十分な光変調をかけることができるSi系光変調器を実現する技術を完成するに至ったものである。
以下、さらに具体的に実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施形態の光変調素子(レーストラック共振器型光変調器)の光導波方向に垂直な断面の構造を模式的に示す図である。
実施形態1の光変調素子はSi基板1上に形成された厚さ約3μmのSiO膜2の上に形成されている。位相変調器は、下から順に、厚さ30nmのn型アモルファス(a−)Si層3(第2のn型半導体領域)、厚さ20nmのアンドープ(i−)a−Si層4(第2の低不純物密度半導体領域)、厚さ30nmのp型a−Si層5(第1のp型半導体領域)、厚さ70nmのアンドープa−Si層6(第1の低不純物密度半導体領域)、厚さ30nmのn型a−Si層7(第1のn型半導体領域)、厚さ20nmのアンドープa−Si層8(第3の低不純物密度半導体領域)、厚さ30nmのp型a−Si層9(第3のp型半導体領域)からなる。この合計厚230nmの積層構造全体が幅約450nmのメサ状に加工されており、光導波路のコア10となっている。
この光導波路コア10の片側には、n型a−Si層3に接触するようにn型ポリSi層11が、その上には間にSiO層12をはさんでp型a−Si層5に接触するようにp型ポリSi層13が形成されている。n型ポリSi層11とp型ポリSi層13はオーミック電極14により電気的に接続されている。
光導波路コア10の上記と反対の側には、下地のSiO膜2と一体になるように、ほぼアンドープa−Si層6の上面の高さまでSiOが堆積されている。その上には、n型a−Si層7に接触するようにn型ポリSi層15が、さらにその上には間にSiO層16をはさんでp型a−Si層9に接触するようにp型ポリSi層17が形成されている。n型ポリSi層15とp型ポリSi層17はオーミック電極18により電気的に接続されている。
アンドープ層4,6,8の導電型はp型でもn型でもよいが、不純物密度はおおむね1016cm−3以下に抑えられている。n型a−Si層のドナー密度は3×1017cm−3、p型a−Si層のアクセプタ密度は3×1017cm−3に設定されている。n型ポリSi層11、15のドナー密度とp型ポリSi層13、17のアクセプタ密度は、光導波路側で約1×1018cm−3、電極下で約1×1020cm−3とした。
Si層11,13,15,17と電極14、18の界面近傍にはTiシリサイドが形成されており、電極14、18のTiシリサイドの上部にはAuを主成分とする配線金属が積層されている。電極14,18と光導波路コア10は750nm程度離れているので、電極による光導波損失は小さい。
図2は、実施形態1の光変調素子(レーストラック共振器型光変調器)の概略構成を示すための平面図である。このレーストラック共振器型光変調器はSiO膜2上に形成されており、直線光導波路21と曲線部の半径が5μmのレーストラック共振器22が直線状の方向性結合器23で結合した構成となっている。
直線光導波路21の入力部21aと出力部21bは、厚さ230nm、幅450nmのアンドープa−Siをコアとする受動光導波路からなる。レーストラック共振器22の断面構造は図1のとおりである。レーストラック共振器22の内側には、n型ポリSi層15、SiO膜16、p型ポリSi層17が形成されており、n型ポリSi層15とp型ポリSi層17の上に形成されたオーミック電極18は、接地されている。レーストラック共振器の外側には、n型ポリSi層11、SiO膜12、p型ポリSi層13が形成されており、n型ポリSi層11とp型ポリSi層13の上に形成されたオーミック電極14aを介して順バイアス電圧Vが印加されている。なお、直線光導波路21の方向性結合器23近傍は、図1で光導波路のコアの両側にn型ポリSi層11、SiO膜12、p型ポリSi層13が積層された断面構造になっており、n型a−Si層7とp型a−Si層9は電気的に浮いた状態で用いる。この領域では、オーミック電極14bが直線光導波路21の外側に設けられており、オーミック電極14aと電気的に接続されている。
直線光導波路の入力部21aから入射した光のうち、共振波長の光はレーストラック共振器22にトラップされ、共振器を周回するうちに放射損失により減衰する。その結果、共振波長の光は損失を受け、共振しない波長の光は直線光導波路21の出力部21bから出力されることになる。無変調時に方向性結合器23の結合係数がいわゆる臨界結合(critical coupling)条件を満たすように最適化しておけば、共振波長と非共振波長のコントラスト比を大きくとることができる。このレーストラック共振器型光変調器は、同一Si基板1上にSiO膜2を介して形成された他の光導波路や光素子(受光素子、波長フィルタ、他の光制御素子等)とともに光集積回路の一部を構成している。
レーストラック共振器22の内側には、n型ポリSi層15、p型ポリSi層17aの上に形成されたオーミック電極18と、n型ポリSi層11とp型ポリSi層13の上に形成されたオーミック電極14との間に順バイアス電圧を印加して電流を注入すれば、レーストラック共振器22(位相変調器)のコア領域内のキャリア密度が増大し、式(I)のキャリア・プラズマ効果により屈折率が小さくなる。その結果、レーストラック光共振器22を伝搬する光の位相が変調され、共振周波数が変化する。
キャリアを注入したときの直線光導波路出力端21bの透過スペクトルの変化を図3に示す。実線はキャリア無注入時の出力スペクトル、一点鎖線は光導波路内の光パワーの分布で重み付け平均した実効的なキャリア密度変化が1×1017cm−3の場合、点線は実効的なキャリア密度変化が3×1017cm−3の場合である。透過スペクトルのディップが急峻なので、マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器と比べてはるかに小さなキャリア密度変化で十分な消光比を実現できる。以下、入射光波長を1526.53nm付近に設定し、実効的なキャリア密度を1×1017cm−3変化させて光強度変調を行う場合を考える。無変調時に透過光が10dBの損失を受ける帯域幅は、約10GHzである。
図4は、実施形態1の光変調素子の位相変調器主要部のバンド構造を模式的に示す図である。i−Si層6のキャリア密度がp−Si層5、n−Si層7の多数キャリア密度とほぼ同じ3×1017cm−3となる領域で使用するため、主pinダイオードのバンドはほぼ平らに並んだ状態になっている。
p−Si層5とn−Si層3は、p−Si層11、電極14、n−Si層13を介して同一電位に保たれているので、間のi−Si層4(厚さ20nm)には拡散電位差(〜1V)による作り付けの電界(〜500kV/cm)を生じている。この電界のため、i−Si層4とp−Si層5の界面は、p−Si層5に注入された電子に対する吸い込み口となる。すなわち、i−Si層4とn−Si層3は、i−Si層6からp−Si層5に注入される電子に対するドレイン19として機能する。同様に、i−Si層8とp−Si層9は、i−Si層6からn−Si層7に注入される正孔に対するドレイン20として働く。本実施形態の位相変調器は、縦型pin構造の主ダイオード(5,6,7)の外側に電子に対するドレイン19と、正孔に対するドレイン20を付加したものであると言うことができる。
i―Si層の厚さが70nmの縦型pin構造なので、従来技術(図10、図11)の横型pinダイオード(i層の幅が1μm以上)と比べてi−Si層6自体の応答は速い。しかし、p−Si層5とn−Si層7の不純物密度は1017cm−3のオーダーであり、キャリア寿命は数nsのオーダーとなる。p−Si領域11、n−Si領域15の電極近傍の少数キャリア寿命は100psのオーダーであるが、p領域5からp領域11への電子輸送とn領域7からn領域15への正孔輸送の問題もあるので、ドレイン19、20がなかったと仮定した場合の遮断周波数は100MHzのオーダーにとどまる。
本実施形態では、i−Si層6からp−Si層5に注入された電子の一部はp−Si層5やp−Si層13で再結合するが、大部分の電子はドレイン19に引っ張られて、n−Si層3、n−Si層11、電極14を介して排出される。同様に、i−Si層6からn−Si層7に注入された正孔の一部はn−Si層7やn−Si層15で再結合するが、大部分の正孔はドレイン20により加速されて、p−Si層9、p−Si層17、電極18を通して排出される。
p−Si層5内の電子の濃度勾配を線形近似すると、厚さWのp−Si層5内を電子が走行するのに要する時間τは、

τ=W /(2D)=qW /(2μekT) 式(IIa)

により推算できる。ここでDはp領域内の電子の拡散係数であり、アインシュタインの関係より、D=μkT/qである。ただし、qは電子の素電荷、μeは電子の移動度、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。同様に、n−Si層7内の正孔走行時間は、

τ=qWn /(2μhkT) 式(IIb)

となる。ただし、Wはn−Si層7の厚さ、μhは正孔の移動度である。
温度依存性を無視すれば、Si内の移動度は下式によりモデル化される。
Figure 2012053399

ただし、E は電界強度であり、
Figure 2012053399

である。Siの移動度パラメータにはいろいろなモデルがあるが、ここでは表1の値を仮定した。
Figure 2012053399
p−Si層5、n−Si層7内部の電界は無視できるので、不純物密度Ndop=3×1017cm−3、(pn)1/2=(Ndop /2)1/2
を仮定すると、式(IIIa)、(IIIb)より電子と正孔の移動度はμe=338cm/V/s、μh=126cm/V/sと推算される。この値を式(IIa)、(IIb)に代入すれば、p−Si層5内の電子走行時間は0.5ps、n−Si層7内の正孔走行時間は1.4psと推算される。すなわち、ドレイン19、20の存在により、実効的な少数キャリア寿命は1ps程度にまで短縮されることになる。厚さ70nmのi−Si層6内のキャリア輸送の影響を加えたとしても。応答時定数は5ps前後(遮断周波数〜30GHz)となる。
図5に本実施の形態の光変調素子と従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の小信号周波数応答特性を比較する。実線は、実施形態1の光変調素子(レーストラック共振器型光変調器)の応答、一点差線は後述の実施形態2のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の応答、点線は従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の応答である。−3dB遮断周波数は、それぞれ32GHz、7.5GHz、520MHzであった。本実施形態1の光変調素子を用いれば、従来技術の光変調器と比べて60倍も高速に動作させることができる。ここでは電気的な周波数応答のみを示したが、実施形態1のレーストラック共振器は、このほかに透過スペクトルによる遮断帯域制限(10dB遮断帯域幅〜10GHz)も受ける。このため、10GHz以上では周波数を上げるほど消光比の低下が顕著になる。
なお、光変調部のキャリア密度Nと電流Iの間には、
Figure 2012053399

の関係があるから、実効的なキャリア寿命τの短い本実施の形態の光変調器には、同じキャリア密度変化ΔNを得るために必要な電流密度が大きくなるというデメリットもある。ここで、Vはキャリア密度変化の起こる部分の体積である。しかし、本実施形態はマイクロ・リング共振器型光変調器であり、十分な変調を得るためのキャリア密度変化は、前述の従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の1/30の1×1017cm−3程度でよい。また、i―Si層6の体積V(厚さ70nm×幅450nm×周回長約40μm)は従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器のi−Si領域103の体積より一桁以上小さい。したがって、i−Si領域103の光閉じ込め係数を30%とすれば、電流振幅は従来技術の光変調器のDC駆動の場合とほとんど同じ24mAとなる。
図6に本実施形態の光変調器の出力波形の例を示す。図10の従来技術の光変調器では大きなプリエンファシスをかけることなしには高速変調できなかったのに対し、本実施形態の光変調器はDCとほとんど同じ変調振幅で10Gbpsの変調が可能である。駆動電流振幅の若干の増大と消光比の低下を許容すれば、20Gbps以上でも動作する。原理的には、リング共振器の半径をさらに小さくしてスペクトル帯域幅を広げることにより、40Gbpsでも動作するリング共振器を実現することも可能である。
ただし、本実施形態の光変調器は拡散容量が小さいので、配置によっては配線、電極等の寄生容量成分が速度制限要因として効いてくる恐れがある。高速動作させる場合は、この点についても注意が必要である。
また、素子サイズの割に電流が大きめになるので、駆動電圧を上げないために、電極の接触抵抗、終端抵抗などの直列抵抗成分をできるだけ小さく抑えることが望まれる。
本実施形態の光変調器はSOI基板を使っていないので、駆動用高速CMOS回路の上に積層集積化可能である。本実施形態の光変調器のサイズは小さいので、近接集積化された駆動回路と本実施形態の光変調器の電極をビア配線で直結すれば、40Gbpsでも集中定数回路として扱え、インピーダンス整合のための直列に終端抵抗を入れる必要がない。このため、終端抵抗による駆動電圧の上昇がなく、消費電力も大幅に低減できる。
なお、本実施形態のa−Siの部分(一部ないしすべて)をポリSiや結晶Siに置き換えてもよいし、ポリSiの部分(一部ないしすべて)を結晶Siやa−Siに置き換えてもよい。Siの一部ないしすべてをSiGeやSiCなどに置き換えてもよい。光導波路の上部や周囲を絶縁膜で覆ってもよいし、SiOの一部やすべてをSiN、SiON、TiO等、他の絶縁膜で置き換えてもよい。マイクロ・リング共振器型光変調器は温度変化に極めて敏感なので、可能ならば、SiOの代わりに屈折率の温度係数が負の材料をクラッドに用いて温度依存性を小さくすることが望まれる。
本実施形態では最下層の導電型をn型としたが、p型とn型の順序を変更して、下からp−i−n−i−p−nの順にしてもよい。p領域やn領域の中の不純物密度分布や、i領域との境界部の不純物分布形状なども、必要に応じて様々な変形が可能である。
上記の実施形態1では、p−Si層5とn−Si層3は電極14で接続されており、n−Si層7とp−Si層9は電極18を介して接続されているため、二端子素子となっていた。本実施の形態は、必ずしも二端子素子である必要はなく、p−Si層5、n−Si層3、n−Si層7、p−Si層9のそれぞれにかかる電圧を独立に変えられるようにすることで、新たな機能を付加することができる。
例えば、p−Si層5とn−Si層3の間と、n−Si層7とp−Si層9の間のそれぞれに、ダイオードがOnしない程度の適度な順バイアスをかけることにより、少数キャリアのドレインとしての効果を弱めて実効的なキャリア寿命をのばすことができる。実効的なキャリア寿命を伝送データレートに見合った値に制御することで、変調電流や消費電力の必要以上の上昇を抑えることができる。
さらに、p−Si層5とn−Si層3の間と、n−Si層7とp−Si層9の間のそれぞれに印加する電圧を可変にすれば、実効的な少数キャリア寿命を調整することが可能となる。主たるダイオードに印加する電圧に応じて、あらかじめプロフラムされた値の電圧を印加するようにして、高速性と消費電力のトレードオフを最適な状態に保つようにしてもよい。そのほか、伝送すべきデータが少ないときはキャリア寿命を長めにして低データ・レートで伝送することにより消費電力を抑え、伝送すべきデータが多いときはキャリア寿命を短くして高速変調を行うというような使い方も可能である。
あるいは、n−Si層3とp−Si層9には固定電圧をかけておき、p−Si層5とn−Si層7に印加する電圧を高速変調するという使い方もできる。例えば、n−Si層3には+0.6V、p−Si層9には−0.6Vの固定電圧をかけておき、p−Si層5とn−Si層7に印加する電圧を、On時にはそれぞれ+0.6V、−0.6V、Off時にはそれぞれ+0.4V、−0.4Vとする。この構成では変調電圧印加により外側の二つの補助pinダイオードにかかる電圧は0〜−0.2Vの範囲で変化するが、少数キャリアに対するドレインとしての機能は前記実施形態1の場合とまったく同様であり、光変調素子の低電圧・高速駆動が可能である。
[第2の実施の形態]
図7は実施形態2の光変調素子(対称マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器)の概略構成を示すための平面図である。このマッハ・ツェンダ干渉計は、入力光導波路51、マルチモード干渉計(MMI)型1×2光カプラ52、第一の分岐53a、第二の分岐53b、マルチモード干渉計(MMI)型2×2光カプラ54、出力光導波路55a、55bからなり、他の光導波路、光素子とともに光集積回路の一部を構成している。
このうち、第一の分岐53aと第二の分岐53bの一部(長さ約100μm)は、それぞれ第一の位相変調器56aと第二の位相変調器56bになっている。光導波路のそれ以外の部分は、厚さ220nm、幅450nmのアンドープa−Si受動光導波路からなる。
図8はこの対称マッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の一部である位相変調器56a、56bの断面構造を説明する図である。この光位相変調器は、Si基板61、厚さ3μmのSiO膜(BOX層)62、i−Si層63(p型でアクセプタ密度<1×1016cm−3)からなるSOI基板を用いて作製されている。i−Si層63は、幅450nmのメサ部63aは厚さ220nmで、残りの部分は厚さ50nmのスラブ層63bに加工されている。導波光はこのいわゆるリブ光導波路構造を伝搬する。
スラブ層63bには、イオン注入とアニールによりn領域64、p領域65、n領域66、p領域67が形成されている。n領域64とp領域65の間と、n領域66とp領域67の間には、それぞれ幅100nmのアンドープのまま残されたi領域68、69がある。p領域65の上にはpポリSi膜70が接しており、SiO膜71の上に延伸している。また、n領域66の上にはnポリSi膜72が接しており、SiO膜72の上に延伸している。n領域64とpポリSi膜70の上には電極74が、p領域67とnポリSi膜72の上には接地電極75が形成されている。
p領域65、n領域66と光導波路メサ63aの間の間隔は、それぞれ500nmである。p領域65とn領域66の幅は、それぞれ100nmである。電極74,75と光導波路メサ部63aの間の距離は700nmである。n+領域64のドナー密度は1×1020cm−3、p領域65のアクセプタ密度は3×1018cm−3、n領域66のドナー密度は3×1018cm−3、p+領域67のアクセプタ密度は1×1020cm−3である。nポリSi膜72とp型ポリSi膜70の多数キャリア密度は5×1019cm−3である。
領域67とnポリSi膜72a、72bの上に形成されたオーミック電極75は、二つの位相変調器56a、56bの共通電極で、接地されている。n領域64aとp型ポリSi膜70aの上に形成されたオーミック電極72aから電流を注入すれば、コア領域内のキャリア密度が増大し、式(I)のキャリア・プラズマ効果により屈折率が小さくなる。その結果、第一の位相変調器56aを伝搬する光の位相が変調される。同様に、n領域64bとp型ポリSi層70bの上に形成されたオーミック電極72bから電流を注入すれば、第二の位相変調器26bを伝搬する光の位相が変調される。
入力光導波路51からMMIカプラ52に入射した光は、第一の分岐53aと第二の分岐53bに二等分され、位相変調器56a、56bで位相変調を受けたのち、2×2 MMIカプラ54を通して出力光導波路55a、55bに出力される。このとき、二つの分岐53a、53bからMMIカプラ54に入射する光の干渉により、出力光導波路55aと55bに出力される光の割合が変化する。
二つの分岐53a、53bからMMIカプラ54に入射する光の位相差と二つの出力光導波路55a、55bから出力される光パワーの関係を図9に示す。実線は初期設定時の応答特性、点線は温度や波長が変化したときの応答特性である。対称性により、温度や波長が変化しても、二つの出力光導波路55a、55bに出力される光の大小関係は逆転しない。したがって、シングルエンド伝送の場合と比べて一桁小さな消光比でも信号伝送を行うことができる。キャリア密度変化は1×1017cm−3程度でよい。
実施形態2の光位相変調器は従来構造と類似の横型pinダイオードの外側に、i領域68とn領域64からなる電子のドレインと、i領域69とp領域67からなる正孔のドレインを付加した構造となっており、その動作原理は実施形態1の位相変調器とほぼ同じである。ただし、p領域65とn領域66は不純物密度が3×1018cm−3で、幅が100nmあるので、p領域65とn領域66の少数キャリア寿命はそれぞれ15ps、30psとなる。実施形態2の光変調器の小信号周波数応答特性を図5に一点鎖線で示す。−3dB遮断周波数は7.5GHzで、図10の従来型光変調器(点線)と比べて一桁以上の応答速度改善が図れている。この光変調器を用いれば、プリエンファシスなしに10Gbps動作を実現できる。
本実施形態で用いる差動光伝送方式では、従来技術のシングルエンド光伝送方式と比べてキャリア密度変化が一桁程度小さくてよいので、従来技術の光変調器と比べて実効的なキャリア寿命が一桁短いのにもかかわらず、従来の光変調器と同程度の駆動電流で使用することができる。駆動電流が同程度なら駆動電圧もほとんど同じなので、プリエンファシスをかけないですむ分、消費電力も小さい。
マッハ・ツェンダ干渉計の二つの分岐は対称である必要はなく、光路長が異なる非対称構造であってもよい。この場合、出力は波長依存性を持つことになるが、導波路に近接して設けたマイクロ・ヒータ等で一方の分岐の温度を変化させることによって位相バイアスを調整することで、使用波長における二出力のバランスを取ることが可能である。
本実施形態のマッハ・ツェンダ干渉計は、一方の位相変調器を固定バイアスの高速変調用、もう一方の位相変調器をバイアス調整用(例えば、波長、温度等の変動に対して動作点をフィードバック制御するのに使用する)として役割を分担させることも可能である。この場合、高速変調しないバイアス調整用の位相変調器は、従来技術のpinダイオード構造でよい。中央の電極を第一の分岐と第二の分岐で分離したり、接地せずに駆動回路と接続したりすることも可能である。
また、本実施形態は出力光カプラに2×2MMIカプラ54を用いた二出力型であるが、出力光カプラに2×1MMIカプラを用いれば、一出力型の光強度変調器として使用できる。本実施の形態の光変調素子は、高速のOn/Off光スイッチ(一出力型)や光分岐スイッチ(二出力型)として応用することもできる。その他、本実施の形態の趣旨を逸脱しない範囲で様々に変形、応用することができる。
上記実施形態1は、第2のn型半導体領域、第2の低不純物密度半導体領域、第1のp型半導体領域、第1の低不純物密度半導体領域、第1のn型半導体領域、第3の低不純物密度半導体領域、および第2のp型半導体領域を順次SOI基板上に積み上げた積層型の素子を、レーストラック共振器に適用した例を示した。また、実施形態2は、第2のn型半導体領域、第2の低不純物密度半導体領域、第1のp型半導体領域、第1の低不純物密度半導体領域、第1のn型半導体領域、第3の低不純物密度半導体領域、および第2のp型半導体領域をSOI基板上に配置した並置型の素子をマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器に適用した例をそれぞれ示したが、これらの組み合わせは本質的なものではなく、積層型の素子でマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器を構成しても良いし、並置型の素子でレーストラック共振器を構成しても良いことはもちろんである。
また、電子に対するドレインと正孔に対するドレインのうち、一方を積層型、他方を横型とした折衷構造も可能である。
マイクロ・リング共振器型光変調器として、一本の入出力導波路と一個のレーストラック共振器が結合した実施形態1についてのみ説明を行ったが、二本の光導波路の間にリング共振器を配した二出力型のマイクロ・リング光変調器を用いてもよい。この場合、入射側の導波路のスルー出力と反対側の導波路のドロップ出力が相補的に変調されることになる。そのほか、リング共振器が複数個結合した多重リング共振器型光変調器、マッハ・ツェンダ干渉計のアームにリング共振器を結合させた光変調器など、様々な変形が可能である。
[第3の実施の形態]
図10は、実施形態3に係わる光変調素子(差動出力型のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器)の位相変調器の断面構造を概略的に示す図である。
この光位相変調器は、Si基板201、厚さ3μmのSiO膜(BOX層)202、厚さ50nmのi−Si層203(p型でアクセプタ密度<1×1016cm−3)からなるSOI基板を用いて作製されている。i−Si層203の上には、幅450nm、厚さ70nmのストライプ状にi−SiGe層204が形成されている。i−Si層203のi−SiGe層204の両脇のi−SiGe層204から少し離れた部分には、それぞれn−Si領域205とp−Si領域206が形成されており、それぞれ、電極207と電極208により外部から電圧を印加できるようになっている。
i−SiGe層204の脇のi−Si層203とn−Si層205の上にはSiO層211が形成されており、i−SiGe層204の反対側の脇のi−Si層203とp−Si層206の上にはSiO層212が形成されている。SiO層211の上部には、i−SiGe層204に接してp−ポリSi層213(アクセプタ密度〜1×1017cm−3)が、さらにその外側にはp−ポリSi層214が形成されている。また、SiO層212の上部には、i−SiGe層204に接してn−ポリSi層215(ドナー密度〜1×1017cm−3)が、さらにその外側にはn−ポリSi層216が形成されている。p−ポリSi層214とn−ポリSi層216の上には、それぞれ電極217、218が形成されており、外部から電圧を印加できるようになっている。
i−Si層203とi−SiGe層204は第1の低不純物密度半導体層、p型ポリSi層213、214は第1のp型半導体層(正孔注入層)、n型ポリSi層215、216は第1のn型半導体層(電子注入層)、p−Si領域206は第2のp型半導体層(正孔に対するドレイン)、n−Si領域205は第2のn型半導体層(電子に対するドレイン)に相当する。
干渉計全体の構成や動作については、前述の実施形態2の場合(図7、図9)とほぼ同様なので、詳しい説明は省略する。入力MMI52で分岐した光は位相変調器56a、56bを通って出力MMI54に導かれる。位相変調器56a、56bにおいては、周囲より屈折率の高いi−SiGe層204を中心とする部分が、光導波路のコアとなる。電極207,208、217、218を介して各半導体層に適切な電圧を印加することにより、i−SiGe層204内のキャリア密度が変調され、i−SiGe層204を中心とする光導波路の実効屈折率が変化し、伝搬光の位相が変調される。
最初に、電極207、208は外部と接続されておらず、電極218が接地されていて、電極217に正電圧Vを印加する場合の動作を考える。電圧無印加時にはi−SiGe領域204が電子や正孔に対するポテンシャル障壁となるため、電流は流れない。電極217に印加する電圧を上げていくと、i−SiGe領域204内の電界強度が上昇するとともに、p−ポリSi層213やn−ポリSi層215からみたi−SiGe層204の実効的なポテンシャル障壁が低下するので、p−ポリSi層213とn−ポリSi層215から、それぞれ正孔と電子がi−SiGe層204に注入される。i−SiGe204と周囲のSi層203、213、215との間のヘテロ接合が障壁となるため、電子と正孔はi−SiGe層204内に滞留する。したがって、電流は主としてi−SiGe層204内でのキャリア再結合により流れることになる。このため、位相変調器の応答はキャリア寿命(数百ps〜数ns)で制約されることとなり、プリエンファシスなしに高速・高効率の位相変調を行うことができない。
次に、電極207にV/2より高い電圧Vnd、電極208にV/2より低い電圧Vpdを与えた場合を考える。電圧差|Vnd−V/2|、|V/2−Vpd|を上げていくと、i−Si層203のスラブ領域の電界強度が増大する。その影響で、図10のi−SiGe層204の右下近傍で電子に対するヘテロ障壁が低下し、左下近傍で正孔に対するヘテロ障壁が低下する。したがって、電圧差|Vnd−V/2|、|V/2−Vpd|を調整することで、i−SiGe層204からの電子と正孔の排出レート、ひいては実効的なキャリア寿命を制御することができる。
電極207と電極217の間に印加する電圧と電極208と電極218の間に印加する電圧を、電極217と電極218の間に印加する電圧Vの関数として適切に変化させることにより、高速、かつ低消費電力の位相変調が可能になる。もちろん、ヘテロ障壁によるキャリア堰き止め効果とドレインによるキャリア排出レートを適切にバランスさせれば、電極207と電極217、電極208と218をそれぞれ接続(共通化)したり、あるいは、電極207、208にそれぞれ所定の固定電圧を印加するようにしたりすることも可能である。
第1の低不純物密度半導体層の周囲の第1のp型半導体層(正孔注入層)、第1のn型半導体層(電子注入層)、第2のp型半導体層(正孔に対するドレイン)、第2のn型半導体層(電子に対するドレイン)の配置の仕方、禁制帯幅の狭い半導体領域の有無やその配置の仕方など、本実施の形態にはいろいろなバリエーションがある。
しかし、pinダイオード構造の実施形態1、2の場合とは異なって、本実施形態の素子はnin構造やpip構造の性質も有しているため、構造によっては第1の低不純物密度半導体内に大きな電位分布ができ、ドリフト電流が流れてキャリア密度が十分に上げられなかったり、電子と正孔の分布が偏ったりする。このような問題を避けるためには、上記の実施形態3のように、光導波構造内に禁制帯幅の狭い半導体領域を設けたり、あるいは、電子電流の流路と正孔電流の流路が第1の低不純物密度半導体内で交わるように注入層とドレインを配置したりするのが好ましい。このようにした方が、第1の低不純物密度半導体層内にキャリアが溜まりやすく、電子と正孔の間の引力やスクリーニング効果により、電位やキャリア分布を均一に近づけやすい。その結果、導波モードとキャリア密度の変化する領域のオーバーラップを改善でき、電圧変化に対するキャリア密度変化も大きくできる。
本実施の形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形、応用が可能である。p−ポリSi層213やn−ポリSi層215は、i−SiGe層204の側から高不純物密度ポリSi層214、216に向けて不純物密度が増大するようにしてもよいし、i−Si層203とn−Si領域205やp−Si領域206の間に不純物密度が中間の層を挟んでもよい。また、SiO層211、212を電極側で厚くして、n−Si層205とp−ポリSi層214の間の静電容量やp−Si層206とn−ポリSi層216の間の静電容量を小さくしてもよい。もちろん、リング共振器型光変調器との組み合わせも可能である。
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、従来のpin構造キャリア注入型光変調素子と比べて高速で、pn逆バイアス型(空乏モード)の光変調素子より小型で低電圧動作可能な光変調素子が実現できる。本実施の形態の光変調素子を使えば、プリエンファシスをかけることなしに、低電圧駆動で高速の光変調をかけることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、61、101、201: Si基板
2、62、102、202: SiO
3: n−Si層(第2のn型半導体領域)
4: i−Si層(第2の低不純物密度半導体領域)
5: p−Si層(第1のp型半導体領域)
6: i−Si層(第1の低不純物密度半導体領域)
7: n−Si層(第1のn型半導体領域)
8: i−Si層(第3の低不純物密度半導体領域)
9: p−Si層(第2のp型半導体領域)
10: 光導波路コア
11、15: n−Si層
12、16、71、73、211、212: SiO
13、17: p−Si層
14、18、74、75、106、107、207、208、217、218: 電極
19: 電子に対するドレイン
20: 正孔に対するドレイン
21: 直線光導波路
22: レーストラック共振器
23: 方向性結合器
51: 入力光導波路
52: 1×2光カプラ
53a: 第一の分岐
53b: 第二の分岐
54: 2×2光カプラ
55a、55b: 出力光導波路
56a、56b: 位相変調器
63: i−Si領域(第1の低不純物密度半導体領域)
63a、103a: 光導波路メサ
63b,103b: スラブ
64: n領域(第2のn型半導体領域)
65: p領域(第1のp型半導体領域)
66: n領域(第1のn型半導体領域)
67: p領域(第2のp型半導体領域)
68: i領域(第2の低不純物密度半導体領域)
69: i領域(第3の低不純物密度半導体領域)
70、214: p型ポリSi
72、216: n型ポリSi
103、203: i−Si領域
104、206: p領域
105、205: n領域
204: i−SiGe
213: p型ポリSi
215: n型ポリSi

Claims (12)

  1. 少なくとも第1のp型半導体領域と第1のn型半導体領域とその間に形成された第1の低不純物密度半導体領域からなり、該第1の低不純物密度半導体領域内のキャリア密度を電流注入により変化させて、該第一の低不純物密度半導体領域の少なくとも一部を含むように設けられた光導波構造を伝搬する光の位相を変調する光変調素子において、第1のp型半導体領域の外側に第2の低不純物密度半導体領域を介して第2のn型半導体領域が設けられており、第1のn型半導体領域の外側に第3の低不純物密度半導体領域を介して第2のp型半導体領域が設けられていることを特徴とする光変調素子。
  2. 前記第1のp型半導体領域と第2のn型半導体領域が電気的に接続されてほぼ同電位になっており、かつ、第1のn型半導体領域と第2のp型半導体領域が電気的に接続されてほぼ同電位になっていることを特徴とする請求項1記載の光変調素子。
  3. 前記の各半導体領域はSiを主たる構成要素としてなることを特徴とする、請求項1ないし2記載の光変調素子。
  4. 前記請求項1記載の半導体領域構造がマイクロ・リング共振器型光変調器の一部として用いられていることを特徴とする請求項1ないし3記載の光変調素子。
  5. 前記請求項1記載の半導体領域構造が差動出力型のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の一部として用いられていることを特徴とする請求項1ないし3記載の光変調素子。
  6. 第1の低不純物密度半導体領域を囲んで第1のp型半導体領域と第1のn型半導体領域と第2のp型半導体領域と第2のn型半導体領域とが直接相互に接しないように設けられており、第1のp型半導体領域と第1のn型半導体領域と第2のp型半導体領域と第2のn型半導体領域の少なくとも二つの間の電圧を変化させて第1の低不純物密度半導体領域内のキャリア密度を変化させることにより、該第1の低不純物密度半導体領域の少なくとも一部を含む光導波構造を伝搬する光の位相を変調する光変調素子。
  7. 電圧を加えて前記第1の低不純物密度半導体領域内にキャリアを注入する際に、前記第1のp型半導体領域と第2のp型半導体領域の間の正孔の流路と、前記第1のn型半導体領域と第2のn型半導体領域の間を電子の流路とが、前記第1の低不純物密度半導体領域内で交差していることを特徴とする、請求項6記載の光変調素子。
  8. 前記第1のp型半導体領域と第2のn型半導体領域が電気的に接続されてほぼ同電位になっており、かつ、第1のn型半導体領域と第2のp型半導体領域が電気的に接続されてほぼ同電位になっていることを特徴とする請求項6ないし7記載の光変調素子。
  9. 前記の各半導体領域はSiを主たる構成要素としてなることを特徴とする、請求項6ないし8記載の光変調素子。
  10. 少なくとも第1の低不純物密度半導体領域の光導波構造の内部に、前記半導体領域の他の部分と比べて禁制帯幅の小さい部分があることを特徴とする、請求項6ないし9記載の光変調素子。
  11. 前記請求項1記載の半導体領域構造がマイクロ・リング共振器型光変調器の一部として用いられていることを特徴とする請求項6ないし10記載の光変調素子。
  12. 前記請求項1記載の半導体領域構造が差動出力型のマッハ・ツェンダ干渉計型光変調器の一部として用いられていることを特徴とする請求項6ないし10記載の光変調素子。

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