JP2012053397A - 画像形成装置と画像形成装置の位置ずれ補正方法 - Google Patents

画像形成装置と画像形成装置の位置ずれ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像形成の位置ずれ補正を効果的に実施できるようにし、位置ずれ補正にかかるダウンタイムを低減する。
【解決手段】 デジタルカラー複写機の制御部1は、位置ずれ補正実行判定を行うタイミングになると、位置ずれ補正実行制御処理を開始し、各温湿度モニタ60〜67で温度と湿度を測定し、実行判定温湿度モニタ選択部14は、現在の動作状態を判断し、その動作状態に基いて、各温湿度モニタ60〜67のいずれかを選択し、位置ずれ補正実行制御部15は、現在温度(又は現在湿度)と前回温度(又は前回湿度)の変化量が予め記憶されている変化量以上ならば、位置ずれ補正を実行すると判定して実行させ、変化量以上でなければ位置ずれ補正を実行させないと判定して終了する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置と画像形成装置の位置ずれ補正方法に関する。
カラー画像を形成するファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置では、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色の出力画像における位置ずれ(「色ずれ」とも呼ぶ)を無くすことは画像品質向上のために重要であり、特に、書き込み光学系と画像担持体を各色毎に1セット持つ4連タンデム方式の画像形成装置の場合、各色の画像がそれぞれ異なる書き込み光学系、画像担持体で形成されるため、各色の画像を1つに重ね合わせた画像における位置ずれを無くすことは重要な課題となる。
このような位置ずれを補正する方法として、転写ベルトなどに位置ずれ検知用パターンを書き込み、その位置ずれ検知用パターンをセンサで読んで、各色同士の位置ずれ量を検知し、その位置ずれ量に応じて画像担持体への書き込みタイミングや光学系補正手段で補正することが行われている。
このような位置ずれ補正方法は、一定の処理時間が必要となるため、処理実行中はユーザが使用できないダウンタイムが発生する。
そのため、位置ずれを低減するために位置ずれの補正処理の実行頻度を上げるとダウンタイムが増加し、位置ずれの補正処理の実行頻度を下げると位置ずれが増大してしまうので、一定の位置ずれが発生する頻度で位置ずれの補正処理の実行を入れる必要がある。
そこで従来、画像形成装置内の温度を検知し、その温度に基いて位置ずれ補正を実行する画像形成装置(例えば、特許文献1乃至3参照)があった。
しかしながら、画像形成装置における装置内の温度又は湿度の上昇に基づく形成画像の位置ずれの発生は、印刷中や待機状態などの動作状態によって、その要因となる箇所が異なるため、従来の画像形成装置のように、動作状態によらず、常に装置内の同じ箇所の温度又は湿度の測定結果で位置ずれ補正の実施を判断していたのでは、位置ずれ補正を効果的に実施できず、位置ずれ補正にかかるダウンタイムが増加するという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、画像形成の位置ずれ補正を効果的に実施できるようにし、位置ずれ補正にかかるダウンタイムを低減することを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、画像担持体に複数の異なる色の画像を重ねるようにして上記各画像からなる画像を形成する画像形成手段と、上記画像担持体に上記各色の画像からなる位置ずれ検知用パターンを形成し、その位置ずれ検知用パターンを検知し、その検知の結果に基づいて上記各色の画像同士の位置ずれ量を算出し、上記位置ずれ量に基いて上記画像担持体に上記各色の画像を重ね合わせたときに各色同士にずれがないように位置ずれ補正する位置ずれ補正手段を備えた画像形成装置において、当該画像形成装置内の画像の位置ずれ発生と関連のある複数個所の温度又は湿度を測定する温湿度測定手段と、上記位置ずれ補正手段によって位置ずれ補正した場合に上記温湿度測定手段によって測定された温度又は湿度を記憶する温湿度記憶手段と、当該画像形成装置の動作状態に応じて、上記温湿度測定手段によって複数箇所から測定された温度又は湿度のいずれかを選択する選択手段と、上記温湿度記憶手段に記憶された温度に対して上記選択手段によって選択された温度、又は上記温湿度記憶手段に記憶された湿度に対して上記選択手段によって選択された湿度が予め指定された変化量以上変化した場合、上記位置ずれ補正手段による位置ずれ補正を実行させる位置ずれ補正実行制御手段を設けた画像形成装置を提供する。
また、上記のような画像形成装置において、上記選択手段によって選択された温度又は湿度の測定された箇所毎に上記予め指定された変化量を異なる値に設定する手段を設けるとよい。
さらに、上記のような画像形成装置において、上記選択手段が、当該画像形成装置が印刷状態と待機状態とで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段、当該画像形成装置の連続印刷枚数が所定枚数に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段、当該画像形成装置が連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段、又は当該画像形成装置が連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段を有するようにするとよい。
また、画像形成装置の画像担持体に複数の異なる色の画像を重ねるようにして上記各画像からなる画像を形成する画像形成工程と、上記画像担持体に上記各色の画像からなる位置ずれ検知用パターンを形成し、その位置ずれ検知用パターンを検知し、その検知の結果に基づいて上記各色の画像同士の位置ずれ量を算出し、上記位置ずれ量に基いて上記画像担持体に上記各色の画像を重ね合わせたときに各色同士にずれがないように位置ずれ補正する位置ずれ補正工程からなる画像形成装置の位置ずれ補正方法において、当該画像形成装置内に設けた温湿度測定手段によって、当該画像形成装置内の画像の位置ずれ発生と関連のある複数個所の温度又は湿度を測定する温湿度測定工程と、上記位置ずれ補正工程によって位置ずれ補正した場合に上記温湿度測定工程によって測定された温度又は湿度を温湿度記憶手段に記憶する温湿度記憶工程と、当該画像形成装置の動作状態に応じて、上記温湿度測定工程によって複数箇所から測定された温度又は湿度のいずれかを選択する選択工程と、上記温湿度記憶手段に記憶された温度に対して上記選択工程によって選択された温度、又は上記温湿度記憶手段に記憶された湿度に対して上記選択工程によって選択された湿度が予め指定された変化量以上変化した場合、上記位置ずれ補正工程による位置ずれ補正を実行させる位置ずれ補正実行制御工程とを含む画像形成装置の位置ずれ補正方法を提供する。
この発明による画像形成装置と画像形成装置の位置ずれ補正方法は、画像形成の位置ずれ補正を効果的に実施できるようにし、位置ずれ補正にかかるダウンタイムを低減することができる。
図2に示すデジタルカラー複写機の制御部の機能構成と位置ずれ補正に係る各部を示す機能ブロック図である。 この発明の一実施例であるデジタルカラー複写機の内部構成を示す図である。 図2に示すデジタルカラー複写機内の温湿度モニタの配置例を示す図である。 図2に示す検知センサの構成例を示す図である。 図2に示すデジタルカラー複写機における位置ずれ補正処理を示すフローチャート図である。 位置ずれ検知用パターンの一例を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明の一実施例であるデジタルカラー複写機の内部構成を示す図である。
デジタルカラー複写機20は、画像形成装置であり、給紙部21、原稿搬送部22、原稿読取部23、及び画像形成部24を有する。
給紙部21は、複数のトレイ部31を備えており、プリント、コピー時に、搬送手段32によって各トレイ部31の用紙Pを画像形成部24へ給紙する。
原稿搬送部22は、画像読み取り時に原稿を原稿読取部23へ搬送する。
原稿読取部23は、内部に図示を省略した光源やミラーを含む複数の部品を有し、原稿搬送部22から給紙される原稿の画像を読み取り、その画像データを入力するスキャナ機構部である。上記各部品については公知なので詳細な説明を省略する。
画像形成部24は、中間転写ベルト25が設けられており、その周りには4個の感光体(ドラム状の感光体の場合「感光体ドラム」とも呼ぶ)26y〜26kが並べて配置されている。
感光体26yは、表面にイエロー(Y)のトナー画像が書き込まれ、そのイエローのトナー画像を中間転写ベルト25に転写するための画像担持体であり、感光体26mは、表面にマゼンタ(M)のトナー画像が書き込まれ、そのマゼンタのトナー画像を中間転写ベルト25に転写するための画像担持体である。
また、感光体26cは、表面にシアン(C)のトナー画像が書き込まれ、そのシアンのトナー画像を中間転写ベルト25に転写するための画像担持体であり、感光体26kは、表面にブラック(K)のトナー画像が書き込まれ、そのブラックのトナー画像を中間転写ベルト25に転写するための画像担持体である。
すなわち、この画像形成部24は、中間転写ベルト25に複数の異なる色の画像を重ねるようにして各色の画像からなる画像を形成する画像形成手段の機能を果たす。
中間転写ベルト25は、各感光体26y〜26kのいずれか1つに書き込まれた単色のトナー画像が転写、各感光体26y〜26kに書き込まれた複数の色のトナー画像が重ねて転写される画像担持体である。
この中間転写ベルト25を張架しながら無端移動させるための中間転写ユニットには、中間転写ベルト25の他、公知なので符号を付して示すのを省略した、複数の1次転写バイアスローラ、クリーニング装置、2次転写バックアップローラ、クリーニングバックアップローラ、テンションローラ等が備えられている。
画像形成部24には、各感光体26y〜26kの周りに、各感光体26y〜26kのそれぞれの表面を帯電処理する各帯電装置27y〜27kと、それぞれの感光体26y〜26kの表面に形成された静電潜像をそれぞれの色のトナーで可視像化する各現像装置(「現像ユニット」とも呼ぶ)28y〜28kと、各感光体26y〜26k上にそれぞれ形成されたトナー像(可視像)を中間転写ベルト25上に重ねるように転写した後に各感光体26y〜26kに残ったトナーを回収する各クリーニング装置29y〜29kをそれぞれ設けている。
また、各感光体26y〜26kのそれぞれの表面上に静電潜像を形成する複数のミラーやレンズを含む露光部を備えた露光ユニット(「書き込みユニット」とも呼ぶ)である露光装置30が設けられている。
このデジタルカラー複写機20は、フルカラー印刷(「FC印刷」と略称する)の場合、中間転写ベルト25に、各感光体26y〜26kに書き込まれた各トナー画像を重ねるように転写し、フルカラーのトナー画像を形成する。また、モノクロ印刷(「Bk印刷」と略称する)の場合、中間転写ベルト25に、感光体26kに書き込まれたブラックのトナー画像を転写し、モノクロのトナー画像を形成する。
一方、給紙部21のトレイ部31から搬送手段32によって搬送された用紙(転写紙)Pは、レジストローラ部33において一旦停止し、中間転写ベルト25の回転と同期をとって再給紙され、転写ローラ部34によって中間転写ベルト25上のトナー像を用紙Pに転写する。トナー像が転写された用紙Pは定着装置(「定着ユニット」とも呼ぶ)35によって定着処理され、最後に排紙手段36によって排紙収納部37に排出される。
次に、デジタルカラー複写機20内に設けた温湿度モニタの配置例について説明する。
図3は図2に示したデジタルカラー複写機内の温湿度モニタの配置例を示す図である。
デジタルカラー複写機20には、装置内で位置ずれの発生要因となる箇所が複数有り、その各箇所は、所定の温度又は湿度にさらされると、画像の位置ずれを発生させる可能性が高まる箇所である。
そこで、デジタルカラー複写機20内には、デジタルカラー複写機20内で画像形成時に位置ずれ発生の要因と関連のある複数個所として、露光装置30の近傍の温度と湿度を測定する温湿度モニタ60と、現像装置28y、28m、28c、28kの近傍の温度と湿度をそれぞれ測定する温湿度モニタ61〜64と、中間転写ユニット内の中間転写ベルト25の近傍の温度と湿度を測定する温湿度モニタ65と、定着装置35の近傍の温度と湿度を測定する温湿度モニタ66と、デジタルカラー複写機20の本体内でデジタルカラー複写機20が設置された部屋の温度(室温)と湿度とに近い装置内の温度と湿度が測定可能な箇所(以下「室温湿度測定箇所」と呼ぶ)で装置内の温度と湿度を測定する温湿度モニタ67とを設けている。各温湿度モニタ60〜67によって測定された温度及び湿度は制御部1に送られる。
各温湿度モニタ60〜67は、例えば、温度センサと湿度センサを組み合わせたユニットであり、デジタルカラー複写機20内の画像の位置ずれ発生と関連のある複数個所の温度又は湿度を測定する温湿度測定手段の機能を果たす。
なお、上記温湿度モニタを、デジタルカラー複写機20内の図示を省略した駆動制御安定化装置などにも設けても良い。
また、駆動制御安定化制御の入力となる駆動制御安定化装置のセンサ付近に設けても良い。
さらに、ポリゴンミラーの温度上昇による光学素子の熱変形によって光軸の変化の影響が見られる場合は、露光装置30の内部のポリゴンミラーや光学素子付近に配置しても良い。さらにまた、LD制御基板の温度上昇の影響が見られる場合は、LD制御基板付近に配置しても良い。
次に、デジタルカラー複写機20内に設けた検知センサ2について説明する。
図4は、図2に示した検知センサ2の構成例を示す図である。
検知センサ2は、中間転写ベルト25に形成された位置ずれ検知用パターンを検知する光量検知手段の機能を果たし、その一例として拡散光センサを用いた場合を示す。この検知センサ2は、発光部40と受光部41とからなる反射式のセンサであり、例えば、発光部40としてはLEDを、受光部41としては発光部40から照射した光の反射光を受光するフォトダイオードを使用し、受光部41は反射光として散乱光を受光する形式となっている。
この検知センサ2は、中間転写ベルト25上に形成された位置ずれ検知用パターンに対して、発光部40から光を照射し、その反射光を受光部41によって受光し、反射光の光量に応じた信号を出力する。この出力信号が、位置ずれ検知用パターンの検知の結果に相当する。
次に、デジタルカラー複写機20内の制御部1の主要な機能について説明する。
図1は、図2に示した制御部1の機能構成と位置ずれ補正に係る各部とを示す機能ブロック図である。
制御部1は、CPU、ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータによって実現され、CPUが、ROM又はRAMに記録されたプログラムの手順を実行することにより、このデジタルカラー複写機20の全体の制御を司ると共に、位置ずれ検知用パターン形成部10、位置ずれ補正部11、前回温湿度記憶部12、温湿度変化量記憶部13、実行判定温湿度モニタ選択部14、及び位置ずれ補正実行制御部15の各機能を実現し、通常の画像形成処理と、発明に係る画像形成装置の位置ずれ補正方法の処理を実行する。
制御部1の位置ずれ検知用パターン形成部10は、画像形成部24に各感光体26y〜26k上に位置ずれ検知用パターンを構成する各色の画像をそれぞれ書き込ませ、各感光体26y〜26k上にそれぞれ書き込まれた位置ずれ検知用パターンを構成する各色の画像を中間転写ベルト25に転写することにより、中間転写ベルト25に各色の画像からなる位置ずれ検知用パターンを形成する位置ずれ検知用パターン形成手段の機能を果たす。
位置ずれ補正部11は、検知センサ2による検知結果の出力信号に基づいて中間転写ベルト25に転写された各色の画像同士の位置ずれ量を算出し、その算出した位置ずれ量に基づいて画像形成部24の各感光体26y〜26k上に対する各色の画像の書き込み位置を補正し、各色の画像を中間転写ベルト25に重ね合わせて転写したときに各色同士にずれがないようにする位置ずれ補正処理を行う位置ずれ補正手段の機能を果たす。
前回温湿度記憶部12は、位置ずれ補正部11が位置ずれ補正を行う際に各温湿度モニタ60〜67によって測定された温度及び湿度を記憶する温湿度記憶手段の機能を果たし、各温湿度モニタ60〜67と測定された温度及び湿度とを対応させて記憶する。
温湿度変化量記憶部13は、各温湿度モニタ60〜67毎に予め指定された変化量を記憶する変化量記憶手段の機能を果たし、この変化量とは、位置ずれ補正実行制御部15が位置ずれ補正部11に対して位置ずれ補正を実行させるか否かを判断する際に用いる温度及び湿度の判定値であり、温度又は湿度が変化量以上の場合に位置ずれ発生の恐れがある温度を予め実験によって測定した値である。この変化量は各温湿度モニタ60〜67が温度及び湿度を測定する箇所毎に求めた値を、各温湿度モニタ60〜67に対応させて記憶している。
実行判定温湿度モニタ選択部14は、このデジタルカラー複写機20の動作状態に応じて、各温湿度モニタ60〜67でそれぞれデジタルカラー複写機20内の複数箇所から測定された温度又は湿度のいずれかを選択する選択手段の機能を果たす。
また、この選択手段として、デジタルカラー複写機20が印刷状態と待機状態とで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する第1選択手段と、デジタルカラー複写機20の連続印刷枚数が所定枚数に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する第2選択手段と、デジタルカラー複写機20が連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する第3選択手段と、デジタルカラー複写機20が連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する第4選択手段の各機能も含むようにし、上記第1選択手段〜第4選択手段のいずれかによって温度又は湿度を選択し、又は第1選択手段〜第4選択手段の内の複数を組み合わせた条件で動作状態を判断して温度又は湿度を選択することもできる。
位置ずれ補正実行制御部15は、前回温湿度記憶部12に記憶された前回の補正時に測定された温度に対して実行判定温湿度モニタ選択部14によって各温湿度モニタ60〜67から選択された温度、又は前回温湿度記憶部12に記憶された前回の補正時に測定された湿度に対して実行判定温湿度モニタ選択部14によって各温湿度モニタ60〜67から選択された湿度が、温湿度変化量記憶部13に記憶された予め指定された変化量以上変化した場合、位置ずれ補正部11による位置ずれ補正を実行させる位置ずれ補正実行制御手段の機能を果たす。また、実行判定温湿度モニタ選択部14によって選択された温度又は湿度の測定された箇所毎に予め指定された変化量を異なる値に設定する手段の機能も果たす。
次に、デジタルカラー複写機20における位置ずれ補正処理について説明する。
図5は、図2に示すデジタルカラー複写機20における位置ずれ補正処理を示すフローチャート図である。
図6は、位置ずれ検知用パターンの一例を示す図である。
制御部1は、位置ずれ補正実行判定を行うタイミングになると、図5に示すように、位置ずれ補正処理を開始し、ステップ(図中「S」で示す)1で、図1の各温湿度モニタ60〜67で温度と湿度を測定し、ステップ2へ進む。図1の各温湿度モニタ60〜67で測定された温度と湿度の信号は実行判定温湿度モニタ選択部14が受信する。
上記タイミングには、デジタルカラー複写機20が電源オン中に、予め設定した時刻や所定の時間間隔、連続印刷中の印刷枚数が所定の枚数に達したとき、連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達したとき、連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達したときがある。
ステップ2で、図1の実行判定温湿度モニタ選択部14は、現在の動作状態を判断し、その動作状態に基いて、各温湿度モニタ60〜67のいずれかを選択する。
上記動作状態には、印刷中の状態、待機中の状態を含む複数の状態がある。
また、上記選択の規則については、デジタルカラー複写機の動作状態毎に、どのかかる温湿度モニタの温度又は湿度の上昇が高まり、それによって形成画像の位置ずれを発生する頻度(又は可能性)の高い箇所を予め実験によって調べておき、その調査結果に基づいて作成した動作状態毎に選択する温湿度モニタの規則を作成する。
そして、実行判定温湿度モニタ選択部14に上記規則を記憶し、実行判定温湿度モニタ選択部14はその規則に基づいて温湿度モニタを選択する。
この選択の際、例えば、第1条件で判定する場合、実行判定温湿度モニタ選択部14は、現在の動作状態が印刷中であると判断すると、書き込みユニットに配置した温湿度モニタ60を選択し、それで測定された温度と湿度を位置ずれ補正実行制御部15へ送り、待機中であると判断すると、デジタルカラー複写機20の本体内の室温湿度測定箇所に配置した温湿度モニタ67を選択し、それで測定された温度と湿度を位置ずれ補正実行制御部15へ送る。
また、露光装置30の近傍に配置した温湿度モニタ60、室温湿度測定箇所に配置した温湿度モニタ67の代わりに、各現像装置28y〜28kの近傍にそれぞれ配置した温湿度モニタ61〜64と、中間転写ユニット内の中間転写ベルト25の近傍に配置した温湿度モニタ65と、定着装置35の近傍に配置した温湿度モニタ66を用いても良い。
また、第2条件で判定する場合、デジタルカラー複写機20の連続印刷枚数が所定枚数に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温湿度モニタを選択し、それで測定された温度と湿度を位置ずれ補正実行制御部15へ送る。
さらに、第3条件で判定する場合、デジタルカラー複写機20が連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温湿度モニタを選択し、それで測定された温度と湿度を位置ずれ補正実行制御部15へ送る。
また、第4条件で判定する場合、デジタルカラー複写機20が連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温湿度モニタを選択し、それで測定された温度と湿度を位置ずれ補正実行制御部15へ送る。
このように、動作状態毎に温度及び湿度の上昇を調べるべき最も適切な箇所を選択できるので、位置ずれ補正の実施判定を精度良く行える。
また、温湿度モニタの選択の条件成立の判定は、第1条件〜第4条件のうちのいずれか複数の条件が成立した場合、又は全ての条件が成立した場合としても良い。
次に、ステップ3で、位置ずれ補正実行制御部15は、位置ずれ補正を実行するか否かを判定する。
この判定処理では、位置ずれ補正実行制御部15は、実行判定温湿度モニタ選択部14によって選択された箇所の現在の温度(現在温度)及び湿度(現在湿度)を受け取ると、まず、その現在の温度及び湿度を測定した温湿度モニタに対応する変化量を温湿度変化量記憶部13から読み出し、また、前回温湿度記憶部12から前回の位置ずれ補正時に記憶された温度(前回温度)及び湿度(前回湿度)の中から、実行判定温湿度モニタ選択部14によって選択された温湿度モニタに対応する温度及び湿度を読み出し、現在温度と前回温度の差と、現在湿度と前回湿度の差とを算出する。
例えば、温度の変化量をTc、湿度の変化量をSc、現在温度と前回温度の差をΔTm、現在湿度と前回湿度の差をΔSmとすると、位置ずれ補正実行制御部15は、ΔTm≧Tc、又はΔSm≧Scの場合、位置ずれ補正を実行すると判定し、ステップ4へ進み、ΔTm≧TcとΔSm≧Scのいずれでもない場合、この処理を終了する。
このようにして、各温湿度モニタでの測定箇所の位置ずれへの影響度に応じた変化量の設定ができるため、画像形成の位置ずれ補正を効果的に実施し、位置ずれ補正にかかるダウンタイムを低減することができる。
ステップ4〜7では、図1の制御部1は、位置ずれ補正処理を実行する。
まず、ステップ4で、図1の位置ずれ検知用パターン形成部10が、中間転写ベルト25上に位置ずれ検知用パターンを形成し、ステップ5へ進む。
例えば、中間転写ベルト25に形成された位置ずれ検知用パターンが、図6に示すような場合、この位置ずれ検知用パターンは、先端にトリガー用パターン50を配置し、M、C、Yの3色のカラー色のパターン51と、基準色であるKの色のパターン52との重なり量を順に主走査方向(又は副走査方向)にシフトさせて変更した一連の色ずれ検知パターンであり、主走査方向に3列並べて中間転写ベルト25上に形成する。
この場合、上記検知センサ2を、各検知パターン列をそれぞれ検知するために、中間転写ベルト25における主走査方向の右側と中央と左側の3箇所に対応するようにそれぞれ検知センサ2を設けている。
ステップ5で、検知センサ2によって中間転写ベルト25上の位置ずれ検知用パターンを検知し、その検知結果の信号を位置ずれ補正部11へ送り、ステップ6へ進む。
ステップ6で、図1の位置ずれ補正部11は、検知センサ2によって図6のトリガー用パターン50の検知信号を受け取ると、その検知信号を基準にして以降の各パターンに対する検知センサ2からの出力信号の最大値を認識してピーク出力値(電圧値)を求め、出力値が最小となる実測位置と色ずれが理想状態で最小となる理想位置との差異より現在の位置ずれ量を算出し、その算出した位置ずれ量から位置ずれ補正量を決定する。位置ずれ量の算出方法は、公知技術なので詳細な説明を省略する。
ステップ7で、位置ずれ補正部11は、上記決定した位置ずれ補正量に基いて、画像形成部24に対して各感光体26y〜26kへの書き込み開始タイミングを変更、あるいは、光学的傾き補正等によって画像の色ずれを補正し、この位置ずれ補正処理を終了する。
この実施例によれば、機械の動作状態によって位置ずれ補正の実施判定の際に参照する温湿度モニタを変更することができる。
また、温度又は湿度の変化量は、各温湿度モニタ毎に異なる値を指定することができ、各温湿度モニタの位置ずれへの影響度に応じた設定ができる。
さらに、印刷状態での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所と、待機状態での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所とが異なる場合、印刷状態と待機状態で位置ずれ補正の実施判定に参照する温湿度モニタを変更することができる。
また、連続印刷枚数が少ない場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所と、連続印刷枚数が多い場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所とが異なる場合、連続印刷枚数が所定枚数に達しているか否かで、位置ずれ補正の実施判定に参照する温湿度モニタを変更することができる。
さらに、連続印刷を開始してからの時間が短い場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所と、長い場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所とが異なる場合、連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達しているか否かで、位置ずれ補正の実施判定に参照する温湿度モニタを変更することができる。
また、連続印刷を終了してからの時間が短い場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所と、長い場合での位置ずれ発生要因の温湿度の箇所とが異なる場合、連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達しているか否かで、位置ずれ補正の実施判定に参照する温湿度モニタを変更することができる。
したがって、画像形成の位置ずれ補正を効果的に実施できるようにし、位置ずれ補正にかかるダウンタイムを低減することができる。
上述の実施例では、温度と湿度の両方を用いた場合を説明したが、温度と湿度のいずれか一方を用いた場合でも上述と同様にして位置ずれ補正処理を実行することができる。
また、上述の実施例では、拡散光センサを用いて2色重なり量シフトパターンを検知して位置ずれ量を測定する例を示したが、位置ずれ量を測定する手法としては、正反射光センサを用いてラインパターンのエッジ距離を測定して位置ずれ量を測定する方法など他の手法を用いても良い。
この発明による画像形成装置と画像形成装置の位置ずれ補正方法は、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置において適用することができる。
1:制御部 2:検知センサ 10:位置ずれ検知用パターン形成部 11:位置ずれ補正部 12:前回温湿度記憶部 13:温湿度変化量記憶部 14:実行判定温湿度モニタ選択部 15:位置ずれ補正実行制御部 20:デジタルカラー複写機 21:給紙部 22:原稿搬送部 23:原稿読取部 24:画像形成部 25:中間転写ベルト 26y〜26k:感光体 27y〜27k:帯電装置 28y〜28k:現像装置 29y〜29k:クリーニング装置 30:露光装置 31:トレイ部 32:搬送手段 33:レジストローラ部 34:転写ローラ部 35:定着装置 36:排紙手段 37:排紙収納部 40:発光部 41:受光部 50:トリガー用パターン 51:3色のカラー色のパターン 52:Kの色のパターン 60〜67:温湿度モニタ P:用紙
特開2009−145400号公報 特開2008−046552号公報 特開2008−139499号公報

Claims (7)

  1. 画像担持体に複数の異なる色の画像を重ねるようにして前記各画像からなる画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像担持体に前記各色の画像からなる位置ずれ検知用パターンを形成し、該位置ずれ検知用パターンを検知し、該検知の結果に基づいて前記各色の画像同士の位置ずれ量を算出し、前記位置ずれ量に基いて前記画像担持体に前記各色の画像を重ね合わせたときに各色同士にずれがないように位置ずれ補正する位置ずれ補正手段とを備えた画像形成装置において、
    当該画像形成装置内の画像の位置ずれ発生と関連のある複数個所の温度又は湿度を測定する温湿度測定手段と、
    前記位置ずれ補正手段によって位置ずれ補正した場合に前記温湿度測定手段によって測定された温度又は湿度を記憶する温湿度記憶手段と、
    当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記温湿度測定手段によって複数箇所から測定された温度又は湿度のいずれかを選択する選択手段と、
    前記温湿度記憶手段に記憶された温度に対して前記選択手段によって選択された温度、又は前記温湿度記憶手段に記憶された湿度に対して前記選択手段によって選択された湿度が予め指定された変化量以上変化した場合、前記位置ずれ補正手段による位置ずれ補正を実行させる位置ずれ補正実行制御手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記選択手段によって選択された温度又は湿度の測定された箇所毎に前記予め指定された変化量を異なる値に設定する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記選択手段は、当該画像形成装置が印刷状態と待機状態とで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記選択手段は、当該画像形成装置の連続印刷枚数が所定枚数に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  5. 前記選択手段は、当該画像形成装置が連続印刷を開始してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  6. 前記選択手段は、当該画像形成装置が連続印刷を終了してからの時間が所定時間に達しているか否かで、それぞれ異なる測定箇所の温度又は湿度を選択する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  7. 画像形成装置の画像担持体に複数の異なる色の画像を重ねるようにして前記各画像からなる画像を形成する画像形成工程と、前記画像担持体に前記各色の画像からなる位置ずれ検知用パターンを形成し、該位置ずれ検知用パターンを検知し、該検知の結果に基づいて前記各色の画像同士の位置ずれ量を算出し、前記位置ずれ量に基いて前記画像担持体に前記各色の画像を重ね合わせたときに各色同士にずれがないように位置ずれ補正する位置ずれ補正工程からなる画像形成装置の位置ずれ補正方法において、
    当該画像形成装置内に設けた温湿度測定手段によって、当該画像形成装置内の画像の位置ずれ発生と関連のある複数個所の温度又は湿度を測定する温湿度測定工程と、前記位置ずれ補正工程によって位置ずれ補正した場合に前記温湿度測定工程によって測定された温度又は湿度を温湿度記憶手段に記憶する温湿度記憶工程と、当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記温湿度測定工程によって複数箇所から測定された温度又は湿度のいずれかを選択する選択工程と、前記温湿度記憶手段に記憶された温度に対して前記選択工程によって選択された温度、又は前記温湿度記憶手段に記憶された湿度に対して前記選択工程によって選択された湿度が予め指定された変化量以上変化した場合、前記位置ずれ補正工程による位置ずれ補正を実行させる位置ずれ補正実行制御工程とを含むことを特徴とする画像形成装置の位置ずれ補正方法。
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