JP2012053275A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周回駆動され、通電によりジュール発熱する抵抗発熱体層を有する無端状の発熱ベルト51と、発熱ベルト51の内周面に接する定着ローラ52と、発熱ベルト51の外周面に接し、発熱ベルト51を介して定着ローラ52を押圧して定着ニップを形成する加圧回転体53と、を備え、加圧回転体53は、周回駆動され、通電によりジュール発熱する抵抗発熱体層を有する。
【選択図】図2
Description
前記ベルトの一方の給電電極は、前記加圧回転体の一方の給電電極と接触し、前記ベルトのもう一方の給電電極は、前記加圧回転体のもう一方の給電電極と接触するように構成され、前記ベルト又は前記加圧回転体の何れかの両端部の給電電極に給電することにより、両者の抵抗発熱体層が電気的に並列に接続されることとすることができる。
さらに、前記押圧部材は、前記ベルトの内側に遊嵌されていることとすることができる。又、本発明の一形態に係る画像形成装置は、前記定着装置を備える構成とすることができる。
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンタの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンタ1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンタ1の構成を示す図である。同図に示すように、このプリンタ1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60を備えている。プリンタ1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)や図示しない操作パネルから印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。
作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラ34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。
各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成され
る。形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各一次転写ローラ(図1では、作像部10Yに対応する一次転写ローラのみ符号34Yを付し、他の一次転写ローラについては、符号を省略している。)により、中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次一次転写された後、二次転写ローラ45による静電力の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。トナー像が二次転写された記録シートは、さらに定着装置5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着装置5において加熱及び加圧されて記録シート上に熱定着された後、排出ローラ71により排紙トレイ72に排出される。
記録シートとしては、大きさや厚さの異なる用紙(普通紙、厚紙)やOHPシートなどのフィルムシートを利用できる。給紙カセットが複数ある場合には、異なる大きさ又は厚さ又は材質の記録シートを複数の給紙カセットに収納することとしてもよい。
記録シートは、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて
給紙部4から二次転写位置46に搬送され、二次転写ローラ45により中間転写
ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
図2は、定着装置5の構成を示す斜視図である。同図に示すように、定着装置5は、発熱ベルト51と、定着ローラ52と、加圧回転体53と、を有する。発熱ベルト51は、周回駆動される、無端状のベルトであり、その両端部に給電電極511、512が設けられ、両電極上には給電ブラシ501、502がそれぞれ当接され、電源部500から給電ブラシ501、502を介して両給電電極に給電が行われる。両給電ブラシは、図示しない付勢部材(例えば、圧縮ばね)により、発熱ベルト51の周回経路の内側方向に押圧され、給電電極511、512との接触状態が良好に維持され、給電ブラシ・給電電極間の電気的接続状態が良好に維持される。給電ブラシ501、502の材料としては、例えば、銅黒鉛質、炭素黒鉛質等のカーボンブラシを用いることができる。
図3は、発熱ベルト51の詳細な構造を示す断面図である。同図に示すように、両端部を除く領域においては、発熱ベルト51は、補強層513、抵抗発熱体層514、弾性層515、離型層516が、この順に積層されて構成され、両端部においては、補強層513、抵抗発熱体層514、電極(電極511又は512)がこの順に積層されて構成される。なお、発熱ベルト51の構成を、補強層513、弾性層515を含まない構成とすることとしてもよい。
弾性層515は、記録シート上のトナー像に均一かつ柔軟に熱を伝えるための層である。弾性層515を設けることにより、トナー像が押しつぶされたり、トナー像が不均一に溶融されたりするのを防止し、画像ノイズの発生を防止することができる。弾性層515の材料としては、耐熱性と弾性と絶縁性とを有するゴム材や樹脂材を用いる。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーを材料として用いることができる。
さらに、図示していないが、加圧回転体53の近傍には、温度センサ(例えば、サーミスタ)が配置され、温度センサの示す温度に応じて制御部60により抵抗発熱体層534への給電が制御されることにより、表面温度が目標温度になるように制御される。
芯金532は、加圧ローラ53を支持する部材であり、耐熱性と強度を有する材料から構成される。芯金532の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等を用いることができる。弾性層533は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体で、厚さ1〜20mmの範囲内の耐熱性の高い材料で構成される。
図6は、発熱ベルトの抵抗発熱体層514と加圧回転体53Aの抵抗発熱体層534Aとの接続形式を直列とした場合の定着装置5の変形例(定着装置5A)の具体例を示す。同図に示すように、発熱ベルト51の両端部の一方の給電電極511と加圧回転体53Aの両端部の一方の給電電極536Aとは、互いに接触するように構成されているのに対し、発熱ベルト51の両端部のもう一方の給電電極512と加圧回転体53Aの両端部のもう一方の給電電極537Aとは、ベルト幅方向において位置がずらされ、互いに接触しないように構成されている。そして、電源部500から給電ブラシ501、502を介して、給電電極(給電電極512、537A)に対して給電が行われる。
このように、本実施の形態に係る定着装置(定着装置5及び5A)においては、記録シートが通紙される定着ニップ領域における定着側(発熱ベルト51側)および加圧側(加圧回転体53側)の加熱が、それぞれ、抵抗発熱体層のジュール発熱を利用して直接的に行われるので、ヒータ等による輻射加熱に比較して発熱効率が高く、加熱に要する消費電力を少なくすることができる。さらに、ウォームアップ時に定着側及び加圧側の発熱ベルトがそれぞれの目標温度に達するまでの時間を短縮化し、印刷処理が開始できる状態になるまでの待ち時間を少なくすることができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
図9は、本実施の形態に係る定着装置5、5Aの定着側において、定着ローラ52の代わりに、定着パッド52Aを用いた定着装置の変形例(定着装置5B)を示す。同図の符号501Aは、給電ローラを表す。定着パッド52Aは、例えば、定着ローラ52の断熱層523と同じ材料を用いて形成することができる。
図11は、さらに加圧側も符号534Bで示す発熱ベルトが加圧ローラ53Aとテンションローラ53Bとによって張架された構成の変形例(定着装置5D)を示す。ここで、発熱ベルト534Bは、例えば、図4に示す加圧回転体53の構成から、芯金532と弾性層533を除いた構成とすることができる。図12は、定着側を、芯金からなる定着ローラ52Cと、定着ローラ52Cの外周面を被覆するように、積層した発熱ベルト51とで構成し、加圧側を、図9の定着側と同様に発熱ベルト(発熱ベルトとしては、図11の発熱ベルト534Bと同様の構成の発熱ベルトを用いることができる。)とその内側に遊嵌した定着パッド52Aとで構成した定着装置の変形例(定着装置5E)を示す。同図の符号501Aは、給電ローラを表し、符号534Bは、発熱ベルトを表す。これにより、加圧回転体53を用いる場合に比べ、発熱ベルト534Bと加圧部材(定着パッド52A)との接触面積を少なくすることができ、発熱ベルト534Bで発生した熱が、加圧部材側に逃げる熱量を少なくすることができ、加圧側の発熱効率を高めることができる。
(2)本実施の形態では、発熱ベルトに給電する給電部材として、給電ブラシを使用したが、給電部材は、給電ブラシに限定されず、他の部材、例えば、給電ローラであってもよい。
(3)本実施の形態では、発熱ベルトのベルト幅方向の両端部の全周に給電電極を設け、給電電極を介して発熱ベルトに給電を行うこととしたが、給電電極の代わりに、抵抗発熱体層を設け、給電電極を介さず、直接抵抗発熱体層に給電することとしてもよい。又、定着側、加圧側の何れか一方のみ、例えば、加圧側のみ給電電極を介さず、直接抵抗発熱体層に給電することとしてもよい。
3 画像プロセス部
3Y〜3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
10 露光部
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラ
13 従動ローラ
31Y 感光体ドラム
32Y 帯電器
33Y 現像器
34Y 一次転写ローラ
35Y クリーナ
41 給紙カセット
42 繰り出しローラ
43 搬送路
44 タイミングローラ
45 二次転写ローラ
46 二次転写位置
51 発熱ベルト
52 定着ローラ
53 加圧回転体
60 制御部
71 排出ローラ
72 排紙トレイ
500 電源部
501、502 給電ブラシ
511、512、536、537 給電電極
513 補強層
514、534 抵抗発熱体層
515、533 弾性層
516、535 離型層
521、531 芯金端部
522、532 芯金
523 断熱層
Claims (6)
- 周回駆動され、通電によりジュール発熱する抵抗発熱体層を有する無端状のベルトと、
前記ベルトの内周面に接する押圧部材と、
前記ベルトの外周面に接し、前記ベルトを介して前記押圧部材を押圧して定着ニップを形成する加圧回転体と、
を備え、
前記加圧回転体は、
通電によりジュール発熱する抵抗発熱体層を有する
ことを特徴とする定着装置。 - 前記ベルト及び前記加圧回転体の幅方向の両端部の外周面の全周には、それぞれ、抵抗発熱体層に給電するための給電電極が配置され、前記ベルト及び前記加圧回転体の両端部を除く外周面は、絶縁層で構成され、
両者の抵抗発熱体層は、それぞれ、両端部の給電電極を通じて給電されることによりジュール発熱する
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記ベルトの一方の給電電極は、前記加圧回転体の一方の給電電極と接触し、前記ベルトのもう一方の給電電極は、前記加圧回転体のもう一方の給電電極と接触するように構成され、
前記ベルト又は前記加圧回転体の何れかの両端部の給電電極に給電することにより、両者の抵抗発熱体層が電気的に並列に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。 - 前記ベルトの一方の給電電極は、前記加圧回転体の一方の給電電極と接触し、前記ベルトのもう一方の給電電極は、前記加圧回転体のもう一方の給電電極と非接触となるように構成され、
非接触の両給電電極に給電することにより、両者の抵抗発熱体層が電気的に直列に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。 - 前記押圧部材は、前記ベルトの内側に遊嵌されている
ことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の定着装置。 - 請求項1〜5の何れかに記載の定着装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
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