JP2012052211A - 溶融金属用移送樋 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融金属用移送樋の一部が破損したり劣化したりした場合であっても、早期に交換、補修、施工を行うことが可能であり、かつ、溶融金属用移送樋を構成する部材に熱歪みによる亀裂が発生することを抑制することができる溶融金属用移送樋を提供する。
【解決手段】溶融金属を移送する溶融金属用移送樋10であって、前記溶融金属が流通する湯道21を備えた樋本体20と、この樋本体20が収容される収容溝部30と、を有し、収容溝部30の溝側壁の内面と、樋本体20との間に、空隙部60が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば高炉等から製出される溶銑等の溶融金属を移送するための溶融金属用移送樋に関するものである。
従来、高炉から製出される溶銑を移送する溶融金属用移送樋としては、例えば特許文献1に示すように、内面にレンガ張り(内張りレンガ)を行った収容溝部の内部に、樋本体を配設し、この樋本体と内張りレンガとの間を、不定形耐火材(キャスタブル材)で充填した構造のものが提案されている。
また、特許文献2には、不定形耐火材からなる耐火層の亀裂等の発生を抑制するために、耐火層の内部にセラミックスファイバー層を介在させて、熱衝撃の緩和を図ったものが開示されている。
特開昭61−153219号公報 特開2001−021271号公報
ところで、特許文献1のように、樋本体と内張りレンガとの間を不定形耐火材で充填したものでは、樋本体を交換しようとした場合には、充填された不定形耐火材を破壊する必要があり、充填された不定形耐火材を破壊する際に樋本体や内張りレンガを損傷してしまうおそれがあった。このため、樋本体の交換作業に、多くの時間と労力が必要であった。さらに、溶融金属用移送樋を施工する際に、不定形耐火材を十分に乾燥させる必要があるため、施工に多くの時間を要していた。
さらに、この特許文献1に記載された溶融金属用移送樋においては、樋本体と内張りレンガとの間を不定形耐火材で充填していることから、樋本体や内張りレンガ等の変形が抑制されることになり、樋本体や内張りレンガ等の温度が上昇して熱膨張した際に、熱歪みによって樋本体や内張りレンガに亀裂等が発生し易いといった問題があった。
また、特許文献2のように、不定形耐火材からなる耐火層にセラミックスファイバー層を施工する場合には、やはり不定形耐火材を十分に乾燥させるために施工に多くの時間を要することになる。
このように従来の溶融金属用移送樋においては、樋の一部が破損したり劣化したりした場合でも、容易に補修することができないといった問題があった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、溶融金属用移送樋の一部が破損したり劣化したりした場合であっても、早期に交換、補修、施工を行うことが可能であり、かつ、溶融金属用移送樋を構成する部材に熱歪みによる亀裂が発生することを抑制することができる溶融金属用移送樋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る溶融金属用移送樋は、溶融金属を移送する溶融金属用移送樋であって、前記溶融金属が流通する湯道を備えた樋本体と、この樋本体が収容される収容溝部と、を有し、前記収容溝部の溝側壁の内面と、前記樋本体との間に、空隙部が形成されていることを特徴としている。
この構成の溶融金属用移送樋においては、溶融金属が流通する湯道を備えた樋本体と、この樋本体が収容される収容溝部と、を有し、この収容溝部の溝側壁内面と樋本体との間に空隙部が形成されていることから、この樋本体を、収容溝部内から容易に取り外すことができ、樋本体の交換作業を容易に行うことができる。また、樋本体の交換作業においては、不定形耐火物を施工しないことから、樋本体の交換作業を短時間で実施することが可能となる。よって、樋本体の一部が劣化した場合には、他の樋本体と交換することにより、早期に溶融金属用移送樋を使用することができ、高炉等の操業を長時間停止する必要がない。
さらに、本発明の溶融金属用移送樋においては、収容溝部の溝側壁内面と樋本体との間に空隙部が形成されていることから、樋本体や収容溝部の溝側壁等が高温となって熱膨張した場合であっても、樋本体や収容溝部の溝側壁等が空隙部において比較的自由に変形することができ、これら樋本体や収容溝部の溝側壁に亀裂が発生することを抑制できる。
ここで、前記収容溝部の少なくとも溝側壁内面の一部に断熱層が配設されていることが好ましい。
この場合、溝側壁内面の一部に配設された断熱層により、収容溝部が早期に劣化することを防止できる。
また、前記断熱層は、複数のパネル部材が並列された構造とされていることが好ましい。
収容溝部の少なくとも溝側壁内面の一部に配設された断熱層は、樋本体内部を流れる溶融金属からの熱によって劣化しやすい。本発明では、この断熱層を複数のパネル材が並列された構造としているので、劣化した部分のパネル部材のみを取り替えることで断熱層の補修を行うことができ、補修作業を短時間で簡単に実施することが可能となる。
また、前記パネル部材は、熱伝導率が0.03W/(m・K)以下とされた低熱伝導層と、この低熱伝導層を支持する支持層と、を備え、低熱伝導層と支持層とが容器内に充填された構造とされていることが好ましい。
この場合、断熱層を構成するパネル部材が、熱伝導率が0.03W/(m・K)以下とされた低熱伝導層と、この低熱伝導層を支持する支持層と、を備えているので、断熱性能を維持したままでパネル部材自体を薄く形成することができ、パネル部材の取扱い性が向上し、パネル部材の交換作業をさらに容易に行うことができる。また、断熱層を薄く形成することが可能となることから、樋本体の幅を大きくしても上述の空隙部を形成することができる。よって、樋本体の幅を広くして湯道の断面積を大きくすることにより、溶融金属の流通を促進することも可能である。
さらに、前記収容溝部の溝底部に、前記パネル部材が配設されていることが好ましい。
この場合、収容溝部の溝底部にパネル部材を配設することにより、劣化した部分のパネル部材を取り替えることで、溝底部の補修を行うことができ、補修作業を短時間で簡単に実施することが可能となる。
また、前記樋本体は、鉄枠体を備えており、この鉄枠体には、冷却用媒体が流通する冷却流路が設けられていることが好ましい。
樋本体と収容溝部との間に空隙部が形成されていることから、この空隙部においては、樋本体からの熱によって温度が上昇することになる。そこで、樋本体の鉄枠部に冷却用媒体が流通する冷却流路を設けることによって、空隙部の温度上昇を抑えることができる。
上述のように、本発明によれば、溶融金属用移送樋の一部が破損したり劣化したりした場合であっても、早期に交換、補修、施工を行うことが可能であり、かつ、溶融金属用移送樋を構成する部材に熱歪みによる亀裂が発生することを抑制することができる溶融金属用移送樋を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態である溶融金属用移送樋の概略説明図である。 図1に示す溶融金属用移送樋の収容溝部の溝側壁に形成された断熱層の説明図(図1におけるX−X断面矢視図)である。 断熱層を構成するパネル部材の取付状態を示す説明図である。 図3に示す断熱層を構成するパネル部材の説明図である。 図4に示すパネル部材の拡大断面説明図である。 図4に示すパネル部材の製造方法の説明図である。 本発明の他の実施形態である溶融金属用移送樋の概略説明図である。 本発明の他の実施形態である溶融金属用移送樋の概略説明図である。
以下に、本発明の一実施形態である溶融金属用移送樋について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態である溶融金属用移送樋10は、高炉から製出される溶銑(銑鉄)を移送するものである。
この溶融金属用移送樋10は、溶銑が流通する湯道21を備えた樋本体20と、この樋本体20が収容される収容溝部30と、樋本体20の上方に配置される蓋部12と、を備えている。
ここで、本実施形態では、複数の樋本体20が準備されており、一定期間毎に、樋本体20の交換を実施する構成とされている。
樋本体20は、鉄枠体23と、この鉄枠体23に形成された不定形耐火物からなる湯道部材22と、を備えている。
鉄枠体23は、2重構造とされており、内部に冷却媒体が流通する冷却流路24が形成されている。本実施形態では、冷却媒体として空気が鉄枠体23内部を流通する構成とされている。
蓋部12は、図1に示すように、樋本体20に形成された湯道21の上方開口部を封止する構成とされている。この蓋部12には、吸引ダクト13が設けられており、この吸引ダクト13の一端が湯道21の上方空間に開口され、他端が図示しない吸引部に接続されている。この蓋部12は、湯道21に溶銑等を流通する際に使用されるものであり、湯道21の上方に発生する粉塵等を吸引ダクト13を介して吸引除去するとともに、湯道21を流通する溶銑の温度低下を抑制するものである。
収容溝部30は、コンクリート製の溝本体31と、この溝本体31の側壁上方に配置された側壁レンガ層32と、を備えている。
溝本体31の溝底部には、不定形耐火物からなる基礎部33と、この基礎部33の上方に積層された赤レンガからなる底面断熱部34と、不定形耐火物をプレキャストして形成された台座部35と、が配設されている。
そして、溝本体31の溝側壁内面には、断熱層38が配設されている。本実施形態においては、図2及び図3に示すように、複数のパネル部材40が溝本体31の延在方向に向けて並列するように配置されることによって、上述の断熱層38が画成されているのである。ここで、図3に示すように、これら複数のパネル部材40は、押圧部材52に連結された固定ボルト51がコンクリート製の溝本体31の溝側壁にねじ込まれることにより、この押圧部材52によって溝本体31の溝側壁内面に押し付けられて固定されているのである。
次に、断熱層38を構成するパネル部材40について説明する。
このパネル部材40は、図4に示すように、概略矩形平板状をなしている。また、パネル部材40の一側面(図4において上方側面)には吊手部材42が設けられている。そして、パネル部材40全体の厚さtは、t≦60mmの範囲内に設定されている。
また、パネル部材40は、図5に示すように、200℃における熱伝導率が0.03W/(m・K)以下とされた低熱伝導層43と、この低熱伝導層43に積層される支持層44と、これら低熱伝導層43と支持層44とを収容する鉄製の容器41と、を備えている。
本実施形態では、低熱伝導層43の200℃における熱伝導率が0.021W/(m・K)以上0.03W/(m・K)以下の範囲内に設定されている。具体的には、低熱伝導層43としてヒュームドシリカの成形体からなる断熱材(例えば、黒崎播磨株式会社製WDS等)を使用しており、その200℃における熱伝導率が0.021W/(m・K)とされている。すなわち、低熱伝導層43の200℃における熱伝導率が、汎用の赤レンガの200℃における熱伝導率0.6W/(m・K)の約1/30とされているのである。したがって、この低熱伝導層43は、赤レンガの1/30の厚さで、赤レンガと同等の断熱性を有することになる。
ここで、上述の低熱伝導層43を構成する断熱材は機械的強度が低いことから、本実施形態では、支持層44によって、この低熱伝導層43を支持する構成とされている。
支持層44は、低熱伝導層43よりも機械的強度が高い材料で構成されており、本実施形態では、不定形耐火材で構成されている。不定形耐火材は、Al、SiO、MgO、CaO、ZrOなどの酸化物やSiCなどの炭化物で構成された一般的な耐火材料が選定される。施工形態としては、流し込みやスタンプ、パッチング等が選定される。
本実施形態では、図5に示すように、低熱伝導層43の厚さthが、th≦10mmの範囲内に設定され、支持層44の厚さtsが、ts≦50mmの範囲内に設定されている。
また、これら低熱伝導層43及び支持層44は、鉄製の容器41で外面全体が覆われており、この容器41によって溶銑等による劣化が抑制されることになる。
なお、断熱層38においては、上述のパネル部材40が、低熱伝導層43側の面が溝本体31の溝側壁側を向き、支持層44側の面が樋本体20側を向くように、配置されることになる。
次に、このパネル部材40の製造方法について図6を用いて説明する。
まず、上面が開口した容器本体41Aを準備する。なお、この容器本体41Aの底面内側には、複数のアンカー41Bが立設されている。
この容器本体41A内に不定形耐火材を流し込み、乾燥させることによって、支持層44を形成する。なお、容器本体41Aの底面には、複数のガス抜き孔(図示せず)が穿設されており、不定形耐火材の乾燥が促進される構造とされている。
この支持層44の上に、モルタルを塗布し、低熱伝導層43となる断熱材を載置する。そして、低熱伝導層43の上から鉄蓋41Cを載置し、この鉄蓋41Cと容器本体41Aとを全周溶接する。
これにより、上述のパネル部材40が構成されることになる。
次に、本実施形態である溶融金属用移送樋10の使用方法について説明する。
まず、図1に示すように、収容溝部30の溝底部に設けられた台座部35の上に、樋本体20が載置、固定される。
このとき、収容溝部30の溝側壁内面(断熱層38の表面)と樋本体20との間には、空隙部60が画成されることになる。ここで、この空隙部60は、大気雰囲気とされている。
なお、本実施形態では、空隙部60の幅、すなわち、収容溝部30の溝側壁内面(断熱層38の表面)と樋本体20との最小距離Lが、L≧130mmの範囲内に設定されている。
このように、収容溝部30に樋本体20を設置し、樋本体20の上方開口部に蓋部12を配設した状態で、高炉において製出された溶銑が樋本体20の湯道21を流通することになる。そして、樋本体20の使用期間が一定以上となった場合には、樋本体20を収容溝部30から取り出して、新たな樋本体20を収容溝部30内に設置し、高炉からの溶銑の移送を続行する。そして、使用後の樋本体20は、オフラインにてメンテナンス作業が実施されることになる。
上述のような構成とされた本実施形態である溶融金属用移送樋10によれば、溶銑を流通する湯道21を備えた樋本体20と、この樋本体20が収容される収容溝部30と、を備えており、この収容溝部30の溝側壁の内面(断熱層38の表面)と樋本体20との間に、空隙部60が形成されているので、樋本体20を、収容溝部30内から容易に取り外すことができ、樋本体20の交換作業を簡単に行うことができる。また、樋本体20の交換作業において不定形耐火物を施工しないことから、樋本体20の交換作業を短時間で実施することが可能となる。よって、樋本体20が劣化した場合には、他の樋本体20と交換することで、早期に溶融金属用移送樋10を使用することができるのである。
さらに、収容溝部30の溝側壁の内面(断熱層38の表面)と樋本体20との間に、空隙部60が形成されていることにより、樋本体20や収容溝部30の溝側壁等が高温となって熱膨張した場合であっても、樋本体20と収容溝部30の溝側壁とが互いに接触することがなく、空隙部60において比較的自由に変形することができ、これら樋本体20及び収容溝部30の溝側壁における亀裂の発生を抑制することが可能となる。
そして、本実施形態では、空隙部60の幅L、すなわち、収容溝部30の溝側壁内面(断熱層38の表面)と樋本体20との最小距離LがL≧130mmに設定されているので、収容溝部30への樋本体20の交換作業時に、収容溝部30の溝側壁に干渉する危険が少なくなり、交換作業を円滑に、かつ、迅速に実施することができる。また、熱膨張した場合でも、収容溝部30の溝側壁と樋本体20とが接触することがなく、亀裂等の発生を確実に抑制することができる。
また、収容溝部30の溝側壁内面に形成された断熱層38が、複数のパネル部材40が並列された構造とされているので、断熱層38の一部が劣化した場合に、当該劣化部分のパネル部材40を交換するのみで、断熱層38の補修作業が完了することになる。よって、収容溝部30の補修を短時間で行うことができる。
特に、本実施形態では、複数のパネル部材40が押圧部材52によって固定された構造とされており、また、パネル部材40の上側面に吊手部材51が配設されているので、パネル部材40の交換作業を容易に実施することができる。
また、パネル部材40が、200℃における熱伝導率が0.03W/(m・K)以下とされた低熱伝導層43と、この低熱伝導層43を支持する支持層44と、を備え、低熱伝導層43と支持層44とが容器41内に充填された構造とされているので、パネル部材40自体を薄く形成することができ、パネル部材40の取扱い性が向上し、パネル部材40の交換作業をさらに容易に行うことができる。また、断熱層38を薄く形成しても必要な断熱性を確保できることから、樋本体20と収容溝部30の溝側壁との間に空隙部60を確実に形成することができる。また、樋本体20の幅を従来よりも広くしても、上述の空隙部60を確保することができるので、樋本体20の湯道21の断面積を大きくして、溶銑の流通を促進することも可能である。
特に、本実施形態では、低熱伝導層43としてヒュームドシリカの成形体からなる断熱材(例えば、黒崎播磨株式会社製WDS等)を使用しており、その200℃における熱伝導率が0.021W/(m・K)とされているので、パネル部材40を薄く(本実施形態では、パネル部の厚さt=60mm)形成しても、厚さ220mmの赤レンガと同等の断熱性を確保することができ、コンクリート製の溝本体31の劣化を防止することができる。
また、この低熱伝導層43を支持する支持層44を備えているので、低熱伝導層43の機械的強度が低い場合であっても、本実施形態のようにパネル部40として断熱層38を構成することが可能となる。
さらに、本実施形態では、これら低熱伝導層43及び支持層44が、鉄製の容器41で覆われているので、鉄製の容器41によって溶銑等による損耗が抑制されることになり、パネル部材40の早期劣化が防止されることになる。
また、本実施形態では、容器本体41A内に不定形耐火物を流し込んで乾燥させて支持層44を形成し、この支持層44の上に低熱伝導層43を構成する断熱材を配置し、この低熱伝導層43の上に鉄蓋41Cを配置して、容器本体41Aと鉄蓋41Cとを全周溶接することで、上述のパネル部材40を製造する構成とされているので、機械的強度の低く取り扱いが困難な断熱材を用いて低熱伝導層43を有するパネル部材40を、比較的容易に製出することが可能となる。
さらに、樋本体20が鉄枠体23を備えており、この鉄枠体23には、冷却用媒体が流通する冷却流路24が設けられているので、樋本体20からの熱が空隙部60に伝達されることが抑制され、空隙部60の温度上昇を抑えることができ、断熱層38の早期劣化を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態である溶融金属用移送樋について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、断熱層を、低熱伝導層を備えたパネル部材で構成したもので説明したが、これに限定されることはなく、図7に示すように、断熱層138を赤レンガ等の他の材料で構成してもよく、断熱層138の表面と樋本体20との間に空隙部160が形成されていればよい。ただし、赤レンガで断熱層138を形成した場合、上述の低熱伝導層を備えたパネル部材に比べて、断熱層138の厚さが厚くなることから、樋本体20との間に空隙部160を確保するためには、収容溝部130の溝幅を広げるか、あるいは、樋本体20の幅を狭くする必要がある。樋本体20の幅を狭くした場合には、湯道21の断面積が小さくなり、溶融金属を効率良く流通することが困難となる。よって、本実施形態のように、低熱伝導層を備えたパネル部材で断熱層を構成することが好ましい。
また、収容溝部の溝側壁に、上述のパネル部材を配設したものとして説明したが、これに限定されることはなく、図8に示すように、収容溝部230の底面部に上述のパネル部材240を配設して底面断熱部234を構成してもよい。この場合、収容溝部230の底面部に設けられる底面断熱部234の厚さを薄くすることができ、樋本体20の高さを従来よりも高くすることが可能となる。よって、樋本体20の湯道21の断面積を大きくすることができ、溶融金属を効率良く流通することが可能となる。また、底面部において劣化した部分のパネル部材240を取り替えることで、底面部の補修作業を行うことができる。よって、補修作業に掛かる時間と労力を大幅に削減することができる。
また、樋本体の構成は、本実施形態に限定されることはなく、他の構造の樋本体であってもよい。例えば、鉄枠体が2重構造となっていなくてもよいし、内部の湯道が定形耐火材で構成されていてもよい。
10 溶融金属用移送樋
20 樋本体
21 湯道
24 冷却流路
30 収容溝部
38 断熱層
40 パネル部材
41 容器
43 低熱伝導層
44 支持層
60 空隙部

Claims (6)

  1. 溶融金属を移送する溶融金属用移送樋であって、
    前記溶融金属が流通する湯道を備えた樋本体と、この樋本体が収容される収容溝部と、を有し、
    前記収容溝部の溝側壁の内面と、前記樋本体との間に、空隙部が形成されていることを特徴とする溶融金属用移送樋。
  2. 前記収容溝部の少なくとも溝側壁内面の一部には、断熱層が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属用移送樋。
  3. 前記断熱層は、複数のパネル部材が並列された構造とされていることを特徴とする請求項2に記載の溶融金属用移送樋。
  4. 前記パネル部材は、熱伝導率が0.03W/(m・K)以下とされた低熱伝導層と、この低熱伝導層を支持する支持層と、を備え、低熱伝導層と支持層とが容器内に充填された構造とされていることを特徴とする請求項3に記載の溶融金属用移送樋。
  5. 前記収容溝部の溝底部に、前記パネル部材が配設されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の溶融金属用移送樋。
  6. 前記樋本体は、鉄枠体を備えており、この鉄枠体には、冷却用媒体が流通する冷却流路が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の溶融金属用移送樋。
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