JP2012051988A - プリプレグ、基板および半導体装置 - Google Patents

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猛 八月朔日
Kyoji Takimoto
恭史 瀧本
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Abstract

【課題】製造されるプリプレグの機械的強度が均一となるプリプレグ、このプリプレグを備える基板、およびかかる基板を用いて製造される半導体装置を提供すること。
【解決手段】プリプレグ1は、平板状の繊維基材2と、繊維基材2の一方の面側に位置し、第1の樹脂組成物で構成された第1の樹脂層3と、繊維基材2の他方の面側に位置し、第2の樹脂組成物で構成された第2の樹脂層4とを備えている。このプリプレグ1は、第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物は、いずれも、繊維基材2への含浸が阻止されたものとなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリプレグ、基板および半導体装置に関する。
近年、電子部品・電子機器等を小型化・薄膜化すべく、これに用いられる回路基板等を小型化・薄膜化することが要求されている。この要求に答えるために、多層構造の回路基板を用い、その各層を薄くすることが行なわれている。
多層構造の回路基板には、例えばプリプレグが使用される。このプリプレグとしては、平板状のガラス繊維基材と、ガラス繊維基材の一方の面に形成され、第1の樹脂組成物で構成された第1の樹脂層と、ガラス繊維基材の他方の面に形成され、第2の樹脂組成物で構成された第2の樹脂層とで構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプリプレグを製造するには、まず、ガラス繊維基材の一方の面に液状の第1の樹脂組成物を塗布し、当該第1の樹脂組成物を硬化する。これにより、第1の樹脂層が形成される。その後、ガラス繊維基材の他方の面に液状の第2の樹脂組成物を塗布し、当該第2の樹脂組成物を硬化する。これにより、第2の樹脂層が形成される。このような工程を経ることにより、ガラス繊維基材と、ガラス繊維基材の一方の面に形成された第1の樹脂層と、ガラス繊維基材の他方の面に形成された第2の樹脂層とで構成されたプリプレグを得る。
しかしながら、得られたプリプレグは、その製造過程で、第1の樹脂層からの第1の樹脂組成物や、第2の樹脂層からの第2の樹脂組成物がガラス繊維基材に含浸しており、その含浸の程度にバラつきが生じたものとなってしまう。その結果、プリプレグの機械的強度にもバラつき(差)が生じるという問題があった。例えば、樹脂含浸の程度が大のプリプレグと小のプリプレグとを比較した場合、その程度の差によっては、前者のプリプレグは、後者のプリプレグよりも機械的強度が著しく高いものとなってしまう。
国際公開第2007/063960号パンフレット
本発明の目的は、製造されるプリプレグの機械的強度が均一となるプリプレグ、このプリプレグを備える基板、およびかかる基板を用いて製造される半導体装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 平板状の繊維基材と、
前記繊維基材の一方の面側に位置し、第1の樹脂組成物で構成された第1の樹脂層と、
前記繊維基材の他方の面側に位置し、第2の樹脂組成物で構成された第2の樹脂層とを備え、
前記第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物は、いずれも、前記繊維基材への含浸が阻止されていることを特徴とするプリプレグ。
(2) 前記第1の樹脂層は、前記第1の樹脂組成物を液状で前記繊維基材に供給し、該供給された第1の樹脂組成物を硬化して形成されたものであり、
前記第2の樹脂層は、前記第2の樹脂組成物を液状で前記繊維基材に供給し、該供給された第2の樹脂組成物を硬化して形成されたものであり、
前記繊維基材は、前記液状の第1の樹脂組成物および前記液状の第2の樹脂組成物に対する撥液性を有する上記(1)に記載のプリプレグ。
(3) 前記繊維基材は、その表面に撥液性材料で構成された被膜が形成されたものである上記(2)に記載のプリプレグ。
(4) 前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とは、互いに組成が異なるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のプリプレグ。
(5) 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のうちの一方の樹脂層は、他方の樹脂層よりも可撓性が高い上記(4)に記載のプリプレグ。
(6) 前記第2の樹脂層は、前記第1の樹脂層よりも可撓性が高いものであり、
前記第1の樹脂層の平均厚さをt[μm]とし、前記第2の樹脂層の平均厚さをt[μm]としたとき、1.2×t<tなる関係を満足する上記(5)に記載のプリプレグ。
(7) 前記繊維基材の最大厚さをT[μm]としたとき、前記平均厚さtは、0.4×T〜1.5×Tであり、前記平均厚さtは、0.2×T〜0.8×Tである上記(6)に記載のプリプレグ。
(8) 前記第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物は、それぞれ、硬化性樹脂を含み、該硬化性樹脂の種類、含有量、分子量のうちの少なくとも1つが異なるものである上記(4)ないし(7)のいずれかに記載のプリプレグ。
(9) 前記繊維基材は、ガラス繊維基材である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のプリプレグ。
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のプリプレグを複数積層してなる積層体を備えることを特徴とする基板。
(11) 隣接する前記プリプレグの間に繊維基材をさらに備える上記(10)に記載の基板。
(12) 前記積層体の少なくとも一方の面に金属層をさらに備える上記(10)または(11)に記載の基板。
(13) 上記(10)ないし(12)のいずれかに記載の基板と、
前記基板に搭載された半導体素子とを備えることを特徴とする半導体装置。
本発明によれば、第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物は、いずれも、前記繊維基材への含浸が阻止されているため、従来のプリプレグのように第1の樹脂組成物や第2の樹脂組成物が繊維基材2に含浸したものと比べ、製造されるプリプレグの機械的強度にバラつき(差)が生じてしまうのが防止される、すなわち、製造されるプリプレグの機械的強度が均一となる。
また、本発明によれば、繊維基材を第1の樹脂層および第2の樹脂層で保護することができる。これにより、例えばプリプレグに外部からの衝撃が加わった場合でも、繊維基材自体が破壊するのが防止され、よって、繊維基材によるプリプレグの機械的強度を向上する効果が確実に発揮される。
また、以上のような構成のプリプレグを備える基板を得、さらに、当該基板を用いて製造される半導体装置を得る。
本発明のプリプレグの実施形態を示す断面図である。 本発明の基板の実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体装置の実施形態を示す断面図である。
以下、本発明のプリプレグ、基板および半導体装置の好適実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のプリプレグの実施形態を示す断面図、図2は、本発明の基板の実施形態を示す断面図、図3は、本発明の半導体装置の実施形態を示す断面図である。
<プリプレグ>
まず、本発明のプリプレグについて説明する。
なお、以下の説明では、図1(以下の各図において同様)中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図1(以下の各図において同様)は、厚さ方向(図中の上下方向)に大きく誇張して示してある。
図1に示すプリプレグ1は、平板状の繊維基材2と、繊維基材2の一方の面(上面)側に位置する第1の樹脂層3と、繊維基材2の他方の面(下面)側に位置する第2の樹脂層4とを有する。
繊維基材2は、プリプレグ1の機械的強度を向上する機能を有する。
この繊維基材2としては、例えば、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維等を主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙繊維基材等の有機繊維基材等の繊維基材等が挙げられる。
これらの中でも、繊維基材2は、ガラス繊維基材であるのが好ましい。かかるガラス繊維基材を用いることにより、プリプレグ1の機械的強度をより向上することができる。また、プリプレグ1の熱膨張係数を小さくすることもできるという効果もある。
このようなガラス繊維基材を構成するガラスとしては、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラス、Hガラス等が挙げられる。これらの中でも、ガラスは、Sガラス、または、Tガラスであるのが好ましい。これにより、ガラス繊維基材の熱膨張係数を比較的小さくすることができ、このため、プリプレグ1をその熱膨張係数ができる限り小さいものとすることができる。
繊維基材2の平均厚さは、特に限定されないが、150μm以下であるのが好ましく、100μm以下であるのがより好ましく、10〜50μm程度であるのがさらに好ましい。かかる厚さの繊維基材2を用いることにより、プリプレグ1の機械的強度を確保しつつ、その薄型化を図ることができる。さらには、プリプレグ1に対する孔あけ等の加工を施す際の加工性を向上することもできる。また、プリプレグ1を基板10にした状態で、当該基板10に対して、メカニカルドリルまたはレーザー照射による貫通孔(スルーホール)を加工する際の加工性も向上することができる。さらには、貫通孔同士間のピッチ間距離が70μm以下の狭ピッチにおける絶縁信頼性の向上を図ることもできる。
繊維基材2は、撥液性を有するものとなっている。本実施形態では、繊維基材2は、その表面が撥液処理されている。この撥液処理(疎水化処理)としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂等の撥液性材料(疎水性材料)で構成された被膜22(図1中の拡大詳細図参照)の形成等が挙げられる。これにより、繊維基材2が確実に撥液性を有する。そして、後述するように、プリプレグ1は、第1の樹脂層3を構成する第1の樹脂組成物と第2の樹脂層4を構成する第2の樹脂組成物とが、いずれも、繊維基材2への含浸が阻止されたものとなる。なお、繊維基材2に撥液性を担持させる構成としては、撥液処理に限定されず、例えば、繊維基材2の構成材料自体が撥液性を有する構成としてもよい。
この繊維基材2の一方の面側には、第1の樹脂層3が設けられ、また、他方の面側には、第2の樹脂層4が設けられている。また、第1の樹脂層3は、第1の樹脂組成物で構成され、一方、第2の樹脂層4は、前記第1の樹脂組成物と異なる組成の第2の樹脂組成物で構成されている。
かかる構成により、各樹脂層に要求される特性に応じて、樹脂組成物の組成を適宜設定することができるようになる。
本実施形態では、第1の樹脂層3上に配線部(導体パターン)を形成するために、第1の樹脂組成物は、金属との密着性に優れるような組成に設定されている。また、第2の樹脂層4に他のプリプレグ1の配線部や他の繊維基材を確実に埋め込むために、第2の樹脂組成物は、第2の樹脂層4が第1の樹脂層3より可撓性(柔軟性)が高くなるような組成に設定されている。このような各樹脂組成物については、後に詳述する。
図1に示すように、本発明では、繊維基材2の上面に第1の樹脂層3が形成され、繊維基材2の下面に第2の樹脂層4が形成されている。かかる構成により、第1の樹脂層3および第2の樹脂層4で繊維基材2を保護することができる。その結果、プリプレグ1に外部からの衝撃が加わった場合でも、繊維基材2自体が破損する(破壊する)のを防止することができ、繊維基材2によるプリプレグ1の機械的強度を向上する効果を確実に発揮させることができる。
このような構成のプリプレグ1を製造するには、例えば、以下のような方法を用いることができる。
まず、液状の第1の樹脂組成物のワニスを繊維基材2の一方の面側に供給し、その供給されたワニスを硬化(B−ステージ状態または任意の硬化状態)して、第1の樹脂層3を一旦形成する。その後、液状の第2の樹脂組成物のワニスを繊維基材2の他方の面側に供給し、その供給されたワニスを硬化して、第2の樹脂層4を形成することにより、プリプレグ1を確実に得ることができる。また、これらの樹脂層を形成する順序は、逆であってもよいことは言うまでもない。
前述したように、繊維基材2は、撥液性を有している。これにより、第1の樹脂組成物のワニスの繊維基材2への含浸が阻止されており、第2の樹脂組成物のワニスの繊維基材2への含浸が阻止されている。
これに対し、従来のプリプレグのように第1の樹脂組成物のワニスや第2の樹脂組成物のワニスが繊維基材2に含浸したものである場合、当該プリプレグの製造過程でワニスの含浸の程度にバラつきが生じてしまう。その結果、歩留まりが低く、製造されるプリプレグの機械的強度にもバラつき(差)が生じてしまう。
しかしながら、本発明のプリプレグ1は、ワニスの繊維基材2への含浸が阻止されているため、従来のプリプレグで生じるような不具合が確実に防止される。これにより、製造される(得られる)プリプレグ1は、機械的強度が均一なものとなる。
また、繊維基材2は、多数の繊維で構成されているため、繊維同士間に空隙部21が形成されている。そして、繊維基材2でのワニスの含浸が阻止されるため、空隙部21は、そのままとなっている。例えばプリプレグ1に外部からの衝撃が加わった場合、その衝撃を空隙部21で吸収することができ、これによっても、繊維基材2自体の破損を防止することができる。これにより、プリプレグ1は、耐衝撃性(耐久性)に優れたものとなる。従って、プリプレグ1では、空隙部21は、衝撃を吸収する緩衝部として機能する。また、繊維基材2は、第1の樹脂層3と第2の樹脂層4とにより保護されているため、織布の場合に織り目のずれが防止される。繊維基材2は、第1の樹脂層3と第2の樹脂層4とにより無テンションで保持されているため、プリプレグ1を基板10にした状態で、歪が比較的小さくなり、反りを低減することができる。
前述したように、第2の樹脂層4の可撓性は、第1の樹脂層3よりも高くなっている。このような大小関係となっている場合、第1の樹脂層3の平均厚さをt[μm]とし、第2の樹脂層4の平均厚さをt[μm]としたとき、t<tとなる関係を満足するのが好ましい。より具体的には、1.2×t<tなる関係を満足するのが好ましく、2×t<tなる関係を満足するのがより好ましく、3×t<tなる関係を満足するのがさらに好ましい。これは、次のような理由による。
第2の樹脂層4の可撓性を、第1の樹脂層3より高く設定した場合、第2の樹脂層4の熱膨張率は、第1の樹脂層3より大きくなる傾向がある。このため、前記とは異なり「t>t」とすると、プリプレグ1が加熱されたとき、第2の樹脂組成物が過剰に変形して、繊維基材2の部分で反りが生じるおそれがある。この繊維基材2の部分での反りは、プリプレグ1全体に大きく影響を与え、プリプレグ1自体が反ってしまうおそれがある。
これに対して、「t<t」とすれば、上記の不都合が生じるのを解消して、プリプレグ1に反りが発生するのを防止または抑制することが可能である。また、かかる関係を満足することにより、プリプレグ1の上面側の部分に比較的高い剛性を付与することができるため、当該プリプレグ1の上面(第1の樹脂層3上)に配線部を高い加工性で形成することができる。一方、第2の樹脂層4は、高い可撓性と十分な厚さを有することができるため、当該第2の樹脂層4に他のプリプレグ1の配線部や他の繊維基材を埋め込む際、当該埋め込みを確実に行なうことができる、すなわち、他のプリプレグ1の配線部や他の繊維基材に対する埋め込み性が向上する。
さらに具体的には、平均厚さtは、5〜100μmであるのが好ましく、10〜80μmであるのがより好ましい。一方、平均厚さtは、2〜50μmであるのが好ましく、5〜40μmであるのがより好ましい。
また、繊維基材2の最大厚さT[μm]に対して、前記平均厚さtは、0.4×T〜1.5×Tであるのが好ましく、0.5×T〜1.2×Tであるのがより好ましい。前記平均厚さtは、0.2×T〜0.8×Tであるのが好ましく、0.3×T〜0.7×Tであるのがより好ましい。平均厚さtおよびtをかかる範囲に設定することにより、第1の樹脂層3および第2の樹脂層4がそれぞれ繊維基材2から剥離するのを確実に防止することができる。
さて、上記の特性を有する第1の樹脂層3および第2の樹脂層4をそれぞれ得るために、第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物は、次のような組成とするのが好ましい。
第1の樹脂組成物は、例えば、硬化性樹脂を含み、必要に応じて、硬化助剤(例えば硬化剤、硬化促進剤等)および無機充填材のうちの少なくとも1種を含んで構成される。
配線部を構成する金属との密着性を向上させるには、金属との密着性に優れる硬化性樹脂を使用する方法、金属との密着性を向上させる硬化助剤(例えば硬化剤、硬化促進剤等)を使用する方法、無機充填材として酸に可溶なものを用いる方法、無機充填材と有機充填材とを併用する方法等が挙げられる。
かかる硬化性樹脂には、例えば、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびビスフェノールSとビスフェノールFとの共重合エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が好適に用いられる。これらの中でも、硬化性樹脂には、特に、シアネート樹脂(シアネート樹脂のプレポリマーを含む)を用いるのが好ましい。
熱硬化性樹脂(特に、シアネート樹脂)を用いることにより、プリプレグ1の熱膨張係数を小さくすること(以下、「低熱膨張化」と言うこともある)ができる。さらに、プリプレグ1の電気特性(低誘電率、低誘電正接)等の向上を図ることもできる。
かかるシアネート樹脂は、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて、加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。
具体的なシアネート樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、シアネート樹脂は、ノボラック型シアネート樹脂であるのが好ましい。
ノボラック型シアネート樹脂を用いれば、後述する基板10(図2参照)を作製した後において、硬化後の第1の樹脂層3中において架橋密度が増加するので、硬化後の第1の樹脂層3(得られる基板)の耐熱性および難燃性の向上を図ることができる。
ここで、耐熱性の向上は、ノボラック型シアネート樹脂が硬化反応後にトリアジン環を形成することに起因すると考えられる。また、難燃性の向上は、ノボラック型シアネート樹脂がその構造上ベンゼン環の割合が高いため、このベンゼン環が炭化(グラファイト化)し易く、硬化後の第1の樹脂層3中に炭化部分が生じることに起因すると考えられる。
さらに、ノボラック型シアネート樹脂を用いれば、プリプレグ1を薄型化(例えば、厚さ35μm以下)した場合であっても、プリプレグ1に優れた剛性を付与することができる。また、その硬化物は、加熱時における剛性にも優れるので、得られる基板10は、半導体素子500(図3参照)を実装する際の信頼性にも優れる。
具体的には、式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂を用いることができる。
Figure 2012051988
式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂において、その平均繰り返し単位数「n」は、特に限定されないが、1〜10であるのが好ましく、2〜7であるのがより好ましい。平均繰り返し単位数「n」が前記下限値未満であると、ノボラック型シアネート樹脂は、結晶化し易くなるため、汎用溶媒に対する溶解性が低下する。このため、ノボラック型シアネート樹脂の含有量等によっては、第1の樹脂組成物のワニスが取り扱い難くなる場合がある。また、プリプレグ1を作製した場合にタック性が生じ、プリプレグ1同士が接触したとき互いに付着したり、一方のプリプレグ1の第1の樹脂組成物が他方のプリプレグ1に移行する現象(転写)が生じたりする場合がある。一方、平均繰り返し単位数「n」が前記上限値を超えると、第1の樹脂組成物のワニスの粘度が高くなりすぎ、プリプレグ1を作製する際の効率(第1の樹脂層3の成形性)が低下する場合がある。
また、後述する金属との密着性を向上させる硬化剤または硬化促進剤を併用する場合には、上述の硬化性樹脂以外に、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂等の他の熱硬化性樹脂を用いることもできる。
さらに、硬化性樹脂には、熱硬化性樹脂の他、例えば、紫外線硬化性樹脂、嫌気硬化性樹脂等を用いることもできる。
硬化性樹脂の含有量は、特に限定されないが、第1の樹脂組成物全体の5〜50重量%であるのが好ましく、10〜40重量%であるのがより好ましい。硬化性樹脂の含有量が前記下限値未満であると、硬化性樹脂の種類等によっては、第1の樹脂組成物のワニスの粘度が低くなりすぎ、プリプレグ1を形成するのが困難となる場合がある。一方、硬化性樹脂の含有量が前記上限値を超えると、他の成分の量が少なくなり過ぎるため、硬化性樹脂の種類等によっては、プリプレグ1の機械的強度が低下する場合がある。
上述の硬化助剤(例えば硬化剤、硬化促進剤等)としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドルキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。
これらの中でも、硬化助剤は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ヒドロキシアルキル基およびシアノアルキル基の中から選ばれる官能基を2個以上有しているイミダゾール化合物であるのが好ましく、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールであるのがより好ましい。
また、第1の樹脂組成物には、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等を組み合わせて用いることができる。
硬化助剤を用いる場合、その含有量は、第1の樹脂組成物全体の0.01〜3重量%であるのが好ましく、0.1〜1重量%であるのがより好ましい。
また、第1の樹脂組成物は、無機充填材を含むことが好ましい。これにより、プリプレグ1を薄型化(例えば、厚さ35μm以下)にしても、機械的強度に優れるプリプレグ1を得ることができる。さらに、プリプレグ1の低熱膨張化を向上することもできる。
無機充填材としては、例えば、タルク、アルミナ、ガラス、溶融シリカのようなシリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を挙げることができる。また、無機充填材の使用目的に応じて、破砕状、球状のものが適宜選択される。これらの中でも、低熱膨張性に優れる観点からは、無機充填剤は、シリカであるのが好ましく、溶融シリカ(特に球状溶融シリカ)であるのがより好ましい。
無機充填材の平均粒径は、0.01〜5.0μmであるのが好ましく、0.2〜2.0μmであるのがより好ましい。なお、この平均粒径は、例えば、粒度分布計(HORIBA製「LA−500」)により測定することができる。
特に、無機充填材としては、平均粒径5.0μm以下の球状溶融シリカが好ましく、平均粒子径0.01〜2.0μm(特に、0.1〜0.5μm)の球状溶融シリカがより好ましい。
また、第1の樹脂層3と配線部との密着性を向上するために、無機充填材として、酸に可溶な無機充填材を用いてもよい。これにより、配線部(導体層)を第1の樹脂層3上にメッキ法で形成した場合に、その配線部の第1の樹脂層3に対する密着性(メッキ密着性)を向上することができる。この酸に可溶な無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属酸化物等が挙げられる。
また、第1の樹脂層3と配線部との密着性を向上するために、無機充填材と有機充填材とを併用してもよい。この有機充填材としては、例えば、液晶ポリマー、ポリイミド等の樹脂系充填材が挙げられる。
無機充填材を用いる場合、その含有量は、特に限定されないが、第1の樹脂組成物全体の20〜70重量%であるのが好ましく、30〜60重量%であるのがより好ましい。
硬化性樹脂としてシアネート樹脂(特に、ノボラック型シアネート樹脂)を用いる場合には、エポキシ樹脂(実質的にハロゲン原子を含まない)を併用することが好ましい。このエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂は、アリールアルキレン型エポキシ樹脂であるのが好ましい。アリールアルキレン型エポキシ樹脂を用いることにより、硬化後の第1の樹脂層3(得られる基板)において、吸湿半田耐熱性(吸湿後の半田耐熱性)および難燃性を向上させることができる。
アリールアルキレン型エポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に一つ以上のアリールアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいい、例えば、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、アリールアルキレン型エポキシ樹脂は、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂であるのが好ましい。
具体的には、式(II)で示されるビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂を用いることができる。
Figure 2012051988
式(II)で示されるビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂の平均繰り返し単位数「n」は、特に限定されないが、1〜10であるのが好ましく、2〜5であるのがより好ましい。平均繰り返し単位数「n」が前記下限値未満であると、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は、結晶化し易くなるため、汎用溶媒に対する溶解性が低下する。このため、第1の樹脂組成物のワニスが取り扱い難くなる場合がある。一方、平均繰り返し単位数「n」が前記上限値を超えると、用いる溶媒によっては、第1の樹脂組成物のワニスの粘度が上昇する恐れがある。この場合、第1の樹脂組成物を繊維基材2に塗布し難くなることがある。
エポキシ樹脂を併用する場合、その含有量は、特に限定されないが、第1の樹脂組成物全体の1〜55重量%であるのが好ましく、2〜40重量%であるのがより好ましい。
さらに、第1の樹脂組成物には、金属との密着性が向上するような成分(樹脂等を含む)を添加してもよい。かかる成分としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、カップリング剤等が挙げられる。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
これらの中でも、フェノキシ樹脂には、ビフェニル骨格およびビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂を用いるのが好ましい。これにより、ビフェニル骨格が有する剛直性により、フェノキシ樹脂のガラス転移温度を高くすることができるとともに、ビスフェノールS骨格の存在により、フェノキシ樹脂の金属との密着性を向上させることができる。その結果、第1の樹脂層3の耐熱性の向上を図ることができるとともに、多層基板を製造する際に、第1の樹脂層3に対する配線部(金属)の密着性を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂には、ビスフェノールA骨格およびビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂を用いるのも好ましい。これにより、多層基板の製造時に、配線部の第1の樹脂層3への密着性をさらに向上させることができる。
フェノキシ樹脂の分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量が5,000〜70,000であるのが好ましく、10,000〜60,000であるのがより好ましい。
フェノキシ樹脂を用いる場合、その含有量は、特に限定されないが、第1の樹脂組成物全体の1〜40重量%であるのが好ましく、5〜30重量%であるのがより好ましい。
カップリング剤には、例えば、エポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。
カップリング剤を用いる場合、その含有量は、特に限定されないが、無機充填材100重量部に対して0.05〜3重量部であるのが好ましく、0.1〜2重量部であるのがより好ましい。
また、第1の樹脂組成物は、以上に説明した成分のほか、必要に応じて消泡剤、レベリング剤、顔料、酸化防止剤等の添加剤を含有することができる。
第2の樹脂組成物は、第1の樹脂組成物と異なる組成、具体的には、第2の樹脂層4が第1の樹脂層3より可撓性が高くなるような組成に設定されている。
第2の樹脂組成物の構成成分には、第1の樹脂組成物で挙げたものと同様のものを用いることができるが、樹脂や充填材等の種類および含有量、樹脂の分子量(平均繰り返し単位数)等の少なくとも1つを異ならせることにより、第2の樹脂組成物の組成は、第1の樹脂組成物と異なっている。その結果、第2の樹脂層4は、第1の樹脂層3と異なる特性を有している。
この第2の樹脂層4の面方向、すなわち、プリプレグ1の長手方向(X方向)および幅方向(Y方向)の熱膨張係数は、特に限定されないが、20ppm以下であるのが好ましく、5〜16ppmであるのがより好ましい。第2の樹脂層4の熱膨張係数が前記範囲内であると、プリプレグ1は、高い接続信頼性を有すことができ、得られる基板は、半導体素子等の実装信頼性に優れたものとなる。
また、プリプレグ1全体の面方向の熱膨張係数は、特に限定されないが、16ppm以下であるのが好ましく、12ppm以下であるのがより好ましく、5〜10ppmであるのがさらに好ましい。プリプレグ1の熱膨張係数が前記範囲内であると、得られる基板において、繰り返しの熱衝撃に対する耐クラック性が向上する。
面方向の熱膨張係数は、例えば、TMA装置(TAインスツルメント社製)を用いて、10℃/分で昇温して評価することができる。
<基板>
次に、本発明の基板について、図2を参照しつつ説明する。この図2に示す基板10は、積層体11と、この積層体11の両面に設けられた金属層12とを有している。
積層体11は、第2の樹脂層4同士を内側にして配置された2つのプリプレグ1と、第2の樹脂層4同士間で挟持された繊維基材13とを備える。
繊維基材13には、前述した繊維基材2と同様のものを用いることができる。また、本実施形態では、第2の樹脂層4は、前述したような特性(可撓性)を有するため、繊維基材13の少なくとも一部は、第2の樹脂層4に確実に埋め込まれる(埋設される)。
金属層12は、配線部に加工される部分であり、例えば、銅箔、アルミ箔等の金属箔を積層体11に接合すること、銅、アルミニウムを積層体11の表面にメッキすること等により形成される。また、本実施形態では、第1の樹脂層3は、前述したような特性を有するため、高い密着性で金属層12を保持することができるとともに、高い加工精度で金属層12を配線部に形成することができるようになっている。
金属層12と第1の樹脂層3とのピール強度は、0.5kN/m以上であるのが好ましく、0.6kN/m以上であるのがより好ましい。これにより、金属層12を配線部に加工し、得られる半導体装置100(図3参照)における接続信頼性をより向上させることができる。
このような基板10は、第1の樹脂層3上に金属層12を形成したプリプレグ1を2つ用意し、これらのプリプレグ1で繊維基材13を挟持した状態で、例えば、真空プレス、常圧ラミネータおよび真空下で加熱加圧するラミネータを用いて積層する方法が挙げられる。真空プレスは、平板に挟んで通常のホットプレス機等で実施できる。例えば、名機製作所社製の真空プレス、北川精機社製の真空プレス、ミカドテクノス社製の真空プレス等が挙げられる。また、ラミネータ装置としては、ニチゴー・モートン社製のバキュームアップリケーター、名機製作所社製の真空加圧式ラミネータ、日立テクノエンジニアリング社製の真空ロール式ドライコータ等のような市販の真空積層機、またはベルトプレス等を用いて製造することができる。
なお、本発明の基板10は、繊維基材13が省略され、2つのプリプレグ1が第2の樹脂層4同士を直接接合してなる積層体を含むものであってもよく、金属層12が省略されたものであってもよい。
<半導体装置>
次に、本発明の半導体装置について、図3を参照しつつ説明する。なお、図3中では、繊維基材2、13を省略して示し、第1の樹脂層3および第2の樹脂層4を一体として示してある。
図3に示す半導体装置100は、多層基板200と、多層基板200の上面に設けられたパッド部300と、多層基板200の下面に設けられた配線部400と、パッド部300にバンプ501を接続することにより、多層基板200上に搭載された半導体素子500とを有している。また、その他、多層基板200の下面には、配線部、パッド部、半田ボール等が設けられていてもよい。
多層基板200は、コア基板として設けられた基板10と、この基板10の上側に設けられた3つのプリプレグ1a、1b、1cと、基板10の下側に設けられた3つのプリプレグ1d、1e、1fとを備えている。プリプレグ1a〜1cをそれぞれ構成する繊維基材2、第1の樹脂層3、第2の樹脂層4の基板10からの配置順番と、プリプレグ1d〜1fをそれぞれ構成する繊維基材2、第1の樹脂層3、第2の樹脂層4の基板10からの配置順番とは、同じとなっている。すなわち、プリプレグ1a〜1cとプリプレグ1d〜1fとは、互いに上下反転したもの同士となっている。
また、多層基板200は、プリプレグ1aとプリプレグ1bとの間に設けられた回路部201aと、プリプレグ1bとプリプレグ1cとの間に設けられた回路部201bと、プリプレグ1dとプリプレグ1eとの間に設けられた回路部201dと、プリプレグ1eとプリプレグ1fとの間に設けられた回路部201eとを有している。
さらに、多層基板200は、各プリプレグ1a〜1fをそれぞれ貫通して設けられ、隣接する回路部同士や、回路部とパッド部とを電気的に接続する導体部202とを備えている。
基板10の各金属層12は、それぞれ、所定のパターンに加工され、当該加工された金属層12同士は、基板10を貫通して設けられた導体部203により電気的に接続されている。
なお、半導体装置100(多層基板200)は、基板10の片面側に、4つ以上のプリプレグ1を設けるようにしてもよい。さらに、半導体装置100は、本発明のプリプレグ1以外のプリプレグを含んでいてもよい。
以上、本発明のプリプレグ、基板および半導体装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、プリプレグ、基板および半導体装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物とは、前記実施形態では互いに組成が異なるものであったが、これに限定されず、互いに組成が同じものであってもよい。
また、プリプレグは、図1に示す構成では平均厚さtと平均厚さtとの大小関係はt>tであるが、これに限定されず、例えば、t<tであってもよいし、t=tであってもよい。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f プリプレグ
2 繊維基材
21 空隙部
22 被膜
3 第1の樹脂層
4 第2の樹脂層
10 基板
11 積層体
12 金属層
13 繊維基材
100 半導体装置
200 多層基板
201a、201b、201d、201e 回路部
202、203 導体部
300 パッド部
400 配線部
500 半導体素子
501 バンプ
、t 平均厚さ
T 最大厚さ

Claims (13)

  1. 平板状の繊維基材と、
    前記繊維基材の一方の面側に位置し、第1の樹脂組成物で構成された第1の樹脂層と、
    前記繊維基材の他方の面側に位置し、第2の樹脂組成物で構成された第2の樹脂層とを備え、
    前記第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物は、いずれも、前記繊維基材への含浸が阻止されていることを特徴とするプリプレグ。
  2. 前記第1の樹脂層は、前記第1の樹脂組成物を液状で前記繊維基材に供給し、該供給された第1の樹脂組成物を硬化して形成されたものであり、
    前記第2の樹脂層は、前記第2の樹脂組成物を液状で前記繊維基材に供給し、該供給された第2の樹脂組成物を硬化して形成されたものであり、
    前記繊維基材は、前記液状の第1の樹脂組成物および前記液状の第2の樹脂組成物に対する撥液性を有する請求項1に記載のプリプレグ。
  3. 前記繊維基材は、その表面に撥液性材料で構成された被膜が形成されたものである請求項2に記載のプリプレグ。
  4. 前記第1の樹脂組成物と前記第2の樹脂組成物とは、互いに組成が異なるものである請求項1ないし3のいずれかに記載のプリプレグ。
  5. 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のうちの一方の樹脂層は、他方の樹脂層よりも可撓性が高い請求項4に記載のプリプレグ。
  6. 前記第2の樹脂層は、前記第1の樹脂層よりも可撓性が高いものであり、
    前記第1の樹脂層の平均厚さをt[μm]とし、前記第2の樹脂層の平均厚さをt[μm]としたとき、1.2×t<tなる関係を満足する請求項5に記載のプリプレグ。
  7. 前記繊維基材の最大厚さをT[μm]としたとき、前記平均厚さtは、0.4×T〜1.5×Tであり、前記平均厚さtは、0.2×T〜0.8×Tである請求項6に記載のプリプレグ。
  8. 前記第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物は、それぞれ、硬化性樹脂を含み、該硬化性樹脂の種類、含有量、分子量のうちの少なくとも1つが異なるものである請求項4ないし7のいずれかに記載のプリプレグ。
  9. 前記繊維基材は、ガラス繊維基材である請求項1ないし8のいずれかに記載のプリプレグ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のプリプレグを複数積層してなる積層体を備えることを特徴とする基板。
  11. 隣接する前記プリプレグの間に繊維基材をさらに備える請求項10に記載の基板。
  12. 前記積層体の少なくとも一方の面に金属層をさらに備える請求項10または11に記載の基板。
  13. 請求項10ないし12のいずれかに記載の基板と、
    前記基板に搭載された半導体素子とを備えることを特徴とする半導体装置。
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