JP2012051067A - オイルパルス工具 - Google Patents

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章 大野
Shoichi Hirai
昇一 平井
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Abstract

【課題】
長期間放置後のOリングの油膜切れ等よるオイルパルス機構部の固着による不具合を解消できるオイルパルス工具を提供する。
【解決手段】
モータ3と、油圧を利用して打撃力を発生させるオイルパルス機構部20と、オイルパルス機構部20のメインシャフト(出力軸)23を有するオイルパルス工具1であって、オイルパルス機構部20のライナ21を一方回転側に駆動する際に、回転のロック状態を検出したら、ライナ21を所定角度分逆回転させた後に、一方回転側に駆動するようにした。逆回転させる所定角度は、ライナ21とメインシャフト23の相対回転角で360度未満であることが好ましく、特に好ましくは、180°以上360°未満とする。ライナ21を反転させることにより、長期間放置後のOリング30の油膜切れ等によるオイルパルス機構部20のロック現象を効果的に解消させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータにより回転駆動されて衝撃トルクを発生するオイルパルス機構を備え、ボルト等の締め付けをおこなうオイルパルス工具に関し、特に長期間放置後のOリングの油膜切れ等よるオイルパルス機構部の固着から回復させることにある。
ネジやボルト等の締め付けを行う締め付け工具として、油圧を利用して打撃力を発生させるオイルパルス工具が知られている。オイルパルス工具は、金属同士の衝突がないため、メカニカル方式のインパクト工具に比べて、作動音が低いという特徴を有する。このようなオイルパルス工具として、例えば特許文献1があり、オイルパルス機構部を駆動する動力として電気モータを使用する。オイルパルス工具を稼働させるためにトリガスイッチを引くと、モータに駆動電力が供給される。モータが回転すると減速機構部を介して、その回転が減速されてオイルパルス機構部に伝達され、アンビル(出力軸)を回転させる。
特開2003−291074号公報
特許文献1の技術において、オイルパルス機構部は、略棒状をなして外枠の前方へ指向するアンビルと、アンビルの半径方向外方にアンビルと略同軸的に設けられた筒状体(ライナ)と、筒状体内の空間を仕切るブレードを備える。アンビルと筒状体とにより画成される空間には、オイルが充填され、ブレードによって複数のオイル室が画成される。筒状体は減速機構部を介してモータの出力軸に連結され、モータが略一定速度で回転するのに伴い、筒状体はモータの出力軸よりも減速された略一定速度で回転する。筒状体が回転しているときに、所定のオイル室内部のオイルが圧縮され、オイル室間に圧力差が生ずる。この圧力差を解消しようとしてアンビルが回転することによってアンビルにパルス状の打撃トルクが発生する。
このオイルパルス機構部を長時間使用しなかった場合、オイルパルス機構部内のメインシャフトに取り付けたOリングの油膜切れによる摩擦抵抗の増大が発生し、ライナがメインシャフトに対して相対回転できなくなる、いわゆるロック現象が発生することがあった。この現象は、ライナとメインシャフトの回転抵抗が、モータの停止トルクを上回る場合に発生するが、特に衝撃トルク発生時にブレードがライナ内壁に形成された凸状部を通過する際の抵抗増大に伴い発生し易い。ロック現象が起こると、先端工具からの反力が大きい場合に、ライナに連結したモータも停止状態になってしまう場合がある。このようなモータのロックが発生してしまうと締め付け作業が出来ない上に、作業者がトリガを引き続けるとモータが発熱して温度が上昇し、モータの性能が低下する場合があった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、オイルパルス機構部の固着による不具合状態を解消させることができるオイルパルス工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、ライナ(モータ)の回転停止を感知し、ライナを逆回転方向に回転させる事により、長期間放置後のOリング等の油膜切れ等による固着状態を解消させるようにしたオイルパルス工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、適切に締め付けが完了したことによるモータの回転停止と、オイルパルス機構部のロック状態の発生を識別し、精度良く締め付け制御ができるようにしたオイルパルス工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータによって回転され油圧を利用して打撃力を発生させるオイルパルス機構部と、オイルパルス機構部の出力軸であるメインシャフトを有するオイルパルス工具であって、オイルパルス機構部を一方回転側に駆動する際に、回転のロック状態を検出したら、オイルパルス機構部を逆回転させた後に、一方回転側に再駆動するように構成した。オイルパルス機構部は、モータにより回転駆動される略円筒状のライナと、ライナ内の空洞内に配置されライナから延びて先端側に工具保持部が接続されるメインシャフトと、メインシャフトのライナの内部に位置する部分に設けた複数の軸方向溝内に嵌挿される複数のブレードと、ブレードをメインシャフトの外周方向に付勢してライナの内周壁に当接させる弾性手段を有し、解消されるロック状態は、ライナとメインシャフトの相対回転の停止状態である。
本発明の他の特徴によれば、ロック状態の検出は、モータのロック状態を検出することにより行う。ライナを逆回転させる所定角度は、ライナとメインシャフトの相対回転角で360度未満であることが好ましく、特に好ましくは、180°以上360°未満とすると良い。オイルパルス機構部の内部にはオイルが充填され、ライナとメインシャフト間には、オイルの漏洩を防ぐOリング等のシール部材が設けられ、ライナを逆回転させた後に一方回転側に再駆動することによって、シール部材の固着状態が解除される。
本発明のさらに他の特徴によれば、モータ回転数検出手段を設け、モータの回転停止を検出した際にモータの回転方向を反転させて所定角度分逆回転させ、再び元の回転方向に回転させるように制御する。また、オイルパルス機構部による締め付けトルクの測定手段を設け、ロック状態を検出した際に測定された締め付けトルク値が、規定の締め付けトルクに到達した際には締め付けが正常に行われたとしてモータへの駆動電力の供給を遮断する。さらに、1回の締め付け作業中に生ずるロック状態の発生回数をモニタし、規定の締め付けトルクに到達する前に、ロック状態が所定回数以上、例えば5回以上、の場合は締め付け異常とみなしてモータへの駆動電力の供給を遮断する。
請求項1の発明によれば、オイルパルス機構部を一方回転側に駆動する際に、回転のロック状態を検出したら、オイルパルス機構部を逆回転させた後に一方回転側に駆動するので、オイルパルス機構のロック状態を効果的に解消させることができる。
請求項2の発明によれば、ロック状態は、ライナとメインシャフトの相対回転の停止であるので、ロック時にはライナの回転方向を反転させ、再び元の回転方向に反転させて再びメインシャフトに負荷が掛かる位置に戻るまでライナを加速させることで、ライナの角運動量を増大させ、ライナがロック位置を効果的に乗り越えることができ、この結果オイルパルス機構のロックを解消させることができる。
請求項3の発明によれば、ロック状態の検出はモータのロック状態を検出することにより行うので、ライナの回転数を直接検出しなくても、
従来からモータが有する検出素子(例えばブラシレスDCモータにおけるホールIC)を用いて効果的にロック状態を検出することができる。
請求項4の発明によれば、逆回転させる所定角度はライナとメインシャフトの相対回転角で360度未満であるので、逆回転方向の次の凸状部を通過する前にライナの回転を正方向に戻すことができるので、逆回転方向に打撃することがなく、正方向への締め付け作業を阻害することがない。
請求項5の発明によれば、逆回転させる所定角度は、ライナとメインシャフトの相対回転角で180°以上360°未満であるので、逆回転方向への打撃が発生しない範囲内で大きな反転角度を確保することができる。
請求項6の発明によれば、メインシャフトには、オイルの漏洩を防ぐシール部材が設けられ、ライナを逆回転させた後に一方回転側に駆動することによって、ライナとメインシャフト間に介在するOリング等のシール部材の固着状態が解除されるので、一度ロック状態が解消されれば、シール部材−ライナ間の油膜切れが無くなり、通常の締め付け動作が可能となる。
請求項7の発明によれば、モータの回転停止を検出した際にモータの回転方向を反転させて所定角度分逆回転させ、再び元の回転方向に回転させるように制御するので、オイルパルス機構部のロック状態の解除制御を、モータの駆動制御を改良するだけで簡単に実現することができる。
請求項8の発明によれば、締め付けトルクの測定手段を設けて、規定の締め付けトルクに到達した際にはモータへの駆動電力の供給を遮断するので、締め付け完了によるモータの回転停止をロック状態発生と誤判断することを防止できる。
請求項9の発明によれば、規定の締め付けトルクに到達する前に、ロック状態が所定回数以上の場合は締め付け異常としてモータへの駆動電力の供給を遮断させるので、ロック状態が解消されない場合でも確実にオイルパルス工具の動作を終了させることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るオイルパルス工具1の全体構成を示す側面図(一部断面図)である。 図1のA−A部の断面図であって、オイルパルス機構部20の使用状態における一回転の動きを8段階で示した断面図である。 本発明の実施例に係るオイルパルス工具1の概略ブロック図である。 本発明の実施例に係るオイルパルス機構部20の制御手順を示すフローチャートである。 図1のA−A部の断面図であって、オイルパルス機構部20のロック状態の一例と、解除動作時の動きを示す断面図である。 図1のA−A部の断面図であって、オイルパルス機構部20のロック状態の別の例と、解除動作時の動きを示す断面図である。 図1のA−A部の断面図であって、オイルパルス機構部20のロック状態のさらに別の例と、解除動作時の動きを示す断面図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。尚、本明細書の説明において上下及び前後の方向は、図1中に示した方向として説明する。
図1において、オイルパルス工具1は、バッテリ6により供給される電力を利用し、ハウジング2内に収容されるモータ3を駆動源としてオイルパルス機構部20を駆動する。オイルパルス機構部20は、出力軸たるメインシャフト(アンビル)23を有し、メインシャフト23に回転力と打撃力を与えることによって先端工具18に回転打撃力を直接又は間欠的に伝達して被締め付け材にボルトやネジ等の締め付け作業等を行う。本実施例においては、モータ3の回転軸が、減速機構を介さずにオイルパルス機構部20の入力部に直結される。従って、モータ3の回転数とオイルパルス機構部20のライナ21が同速度で同期して回転する。本実施例のオイルパルス工具1は充電可能なバッテリ6によって駆動されるモータ3によって駆動され、モータ3の回転駆動はオイルパルス工具1内の図示しない回路基板上に搭載される制御回路によって制御される。尚、モータ3を駆動するための電源はこの構成に限られずに、商用の交流電源によってモータを駆動するようにしても良い。また、本実施例ではモータ3の回転軸に直接オイルパルス機構部20を接続したが、モータ3の出力側に遊星歯車機構等を用いた減速機構部を介してオイルパルス機構部20を駆動する様にしても良い。
バッテリ6により供給される電力は、例えば14Vの直流電力であり、後述するインバータ回路を介してモータ3に送られる。モータ3は、外周側にステータコアに巻かれた巻線を有する固定子(ステータ)を有し、内周側に永久磁石を有する回転子(ロータ)を有する公知のブラシレスDCモータであり、図示しないインバータ回路によって駆動される。ハウジング2は、モータ3を収容する筒状の胴体部2aと、胴体部から直角方向下方に延在するグリップ部2bにより構成される。グリップ部2bは作業者によって把持される部分であり、その上部付近の前方にはトリガスイッチ8が設けられる。作業者がグリップ部2bを把持しながらトリガスイッチ8を引くと、引いた量に略比例する電圧がモータ3に伝達される。グリップ部2bの下方、つまり、グリップ部2bからみてモータ3とは反対側(反モータ側)には、バッテリ6が着脱可能に取り付けられる。
モータ3の回転軸の延長線上(軸線上)には、打撃力の発生機構となるオイルパルス機構部20と、オイルパルス機構部20のメインシャフト23と、ビットホルダ15が位置する。本実施例においては、一般的な電動式オイルパルス工具で見られるような減速機構がモータ3の回転軸の軸線上に存在しない。このように、締め付け作業を行う必要最低限の部品のみをモータ3の回転軸線上に配置したので、オイルパルス工具の前後長(全長)を短く構成することが可能となり、小型化が図れて操作性を大きく向上させることが可能となった。
ハウジング2の先端に接続されるケース4の内部にはオイルパルス機構部20が収容される。オイルパルス機構部20は、後方側に突出するライナプレート22の嵌合軸部がモータ3の回転軸に減速機構等を介さず直接接続される。ケース4の外周面は、樹脂部材によるカバー5で覆われる。ライナプレート22の後方側中心軸の断面形状が六角形状の嵌合軸に形成され、嵌合軸部はモータ3の回転軸に形成された嵌合穴に装着される。オイルパルス機構部20の前方側に延びるメインシャフト23は、オイルパルス機構部20の出力軸となるもので、その先端部分にはビットホルダ15等の公知の先端後部保持部が形成される。オイルパルス機構部20は、後方側端部がベアリング10によりホルダ11により保持され、前方がベアリング9によりケース4に保持される。本実施例のベアリング9はボールベアリングであるが、ニードルベアリングやメタルベアリング等の他の軸受を用いることができる。
ビットホルダ15には先端工具18が装着可能である。図1の例では、先端工具18の例として被締付け材40にボルト39を締めつける六角ソケットを示しているが、装着される先端工具18は六角ソケットだけに限られず、ドライバビットやその他の先端工具を装着することが可能である。また本実施例の被締付け材40は、ベース部材42と表面材41により構成されるが、これだけに限られずに任意のものであっても良い。
トリガスイッチ8が引かれてモータ3が起動されると、モータ3の回転力はオイルパルス機構部20に伝達され、オイルパルス機構部20のライナ21はモータ3の回転速度と同速度で回転する。オイルパルス機構部20の内部にはオイルが充填されていて、メインシャフト23に負荷のかかっていないとき、又は、負荷が小さい際には、メインシャフト23はオイルの抵抗のみでモータ3の回転にほぼ同期して回転する。メインシャフト23に強い負荷がかかるとメインシャフト23の回転が止まり、オイルパルス機構部20の外周側のライナ21のみが回転を続け、1回転に1箇所あるオイルを密閉する位置にてオイルの圧力が急激に上昇し、メインシャフト23に大きな締め付けトルク(打撃力)が作用し、メインシャフト23を大きな力で回転させる。以後、同様の衝撃動作が数回繰り返され、締め付け対象が設定トルクで締め付けられるまで打撃力がメインシャフト23に間欠的に繰り返し伝達される。
オイルパルス機構部20は、モータ3により回転されるライナ21に形成した空洞内にオイルを充填、密閉し、ライナ21内に同軸に嵌挿したメインシャフト(出力軸)23に2本の軸方向溝を設け、軸方向溝内にブレード25を嵌挿し、ブレード25を常時メインシャフト23の外周方向にスプリング等の弾性手段で付勢してライナに当接するように構成する。メインシャフト23とライナ21の摺動部分には、内部のオイルが漏れないようにOリング30が設けられる。ライナ21を回転駆動することにより、ライナ21の内周面に形成したシール部とメインシャフト23の外周面に形成したシール部が合致した時オイルパルス機構部20内に圧力差が発生して、メインシャフト23に間欠的な衝撃トルクを生じさせる。
図2の(1)〜(8)は、図1のA−A断面を示し、ライナ21がメインシャフト23に対して相対角で1回転する状態を示した図である。まず、動作手順を説明する前に、図2(6)〜(8)の図を用いてオイルパルス機構部20の構造を説明する。
オイルパルス機構部20は、主に、モータ3と同期して回転する駆動部分と、先端工具が取り付けられるメインシャフト23の2つの部分により構成される。モータ3と同期して回転する駆動部分は、モータ3の回転軸に直結されるライナプレート22(図1参照)と、その外周側で前方に延びるように固定される略円筒形の一体成型のライナ21を含む。メインシャフト23には、180度隔てて形成された2本の軸方向溝が設けられる。軸方向溝は、メインシャフト23の外周側であって、180度隔てた位置にあって軸方向と平行に設けられる溝である。その長さは、ライナ21の内壁の軸方向長さとほぼ同じ長さである。これら軸方向溝内にブレード25a、25bを嵌挿し、ブレード25a、25bを常時メインシャフト23の外周方向にバネ26a、26b等の弾性手段で付勢してライナ21の内周壁に当接するように構成する。
メインシャフト23のブレード25a、25bが取り付けられる位置から回転角でそれぞれほぼ90°隔てた位置には、凸状シール面23a、23bが形成される。ライナ21の内周側には、凸状シール面23a、23bとほぼ接触するように内部に突出する2つの凸状シール面21a、21bが形成される。凸状シール面23a、23bが凸状シール面21a、21bとそれぞれ対向する位置に有るときに、ブレード25a、25bが凸状部21c、21dと当接する。
メインシャフト23は、ライナ21とライナプレート22により形成される閉空間内で回転できるように保持され、この閉空間内にはトルクを発生するためのオイル(作動油)が充填される。ライナ21とメインシャフト23の間にはOリング30(図1参照)が設けられ、ライナ21とメインシャフト23間の気密性が確保される。尚、ライナ21の円周方向の1箇所にはオイルの圧力を高圧室から低圧室に逃がすオイル通路31と調整弁32が設けられ、発生するオイルの最大圧力を制御し、締め付けトルクを調整することができる。また、ライナ21の円周方向の別の箇所には、ライナ21とライナプレート22の取り付け位置合わせ用のピン33が設けられる。
次に図2の(1)から(8)の順に沿って、オイルパルス機構部の動作を説明する。図2の(1)〜(8)は、ライナ21がメインシャフト23に対して相対角で1回転する状態を示した図である。トリガスイッチ8を引くことによりモータ3が回転され、これに伴いライナ21も同期して回転する。ライナ21の回転方向は、図2においてライナ21の外側に示す矢印の方向である。前述したように、メインシャフト23に負荷のかかっていないとき、又は、負荷が小さい時には、オイルの抵抗のみでメインシャフト23がライナ21の回転に追従して(同期して)回転する。メインシャフト23に強い負荷がかかるとメインシャフト23の回転が止まり、外側のライナ21のみが回転を続ける。
図2の(1)は、メインシャフト23に衝撃パルスによる打撃力が発生するときの位置関係を示す図である。この(1)に示す位置が、1回転に1箇所あるオイルを密閉する位置であり、本実施例ではこの時のメインシャフト23に対するライナ21の回転角を0°と定義する。ここでは、凸状シール面21aと凸状シール面23aが、凸状シール面21bと凸状シール面23bが、ブレード25aと凸状部21cが、ブレード25bと凸状部21dがそれぞれメインシャフト23の軸方向全域において当接し、これによりライナ21の内部空間が2つの高圧室と2つの低圧室の4室に区画される。
ここで高圧、低圧とは、内部に存在するオイルの圧力である。さらにモータ3の回転によってライナ21が回転すると、高圧室のオイルはオイル通路31、調整弁32を介して高圧室から低圧室に流れ、高圧室のオイルの容積は減少するためオイルは圧縮されて瞬間的に高圧が発生し、この高圧はブレード25を低圧室側に押しやる。その結果、メインシャフト23には上下のブレード25a、25bを介して瞬間的に力が作用して強力な回転トルクが発生する。この高圧室が形成されることにより、ブレード25a、25bを図中時計方向に回転させるような強い打撃力が作用する。図2(1)に示すライナ21の回転角を0°の位置を本明細書では「打撃位置」と呼ぶ。
図2の(2)は、打撃位置からライナ21が45度回転した状態を示す。(1)に示す打撃位置を過ぎると、凸状シール面21aと凸状シール面23a、凸状シール面21bと凸状シール面23b、ブレード25aと凸状部21c、及び、ブレード25bと凸状部21dの当接状態が解除されるため、ライナ21の内部の4室に区画されていた空間が解除され、相互の空間にオイルが流れるため、トルクは発生せず、ライナ21はモータ3の回転によりさらに回転する。
図2の(3)は、打撃位置からライナ21が90度回転した状態を示す。この状態では、ブレード25a、25bが凸状シール面21a、21bに当接してメインシャフト23から突出しない位置まで半径方向内側まで後退するため、オイルの圧力の影響を受けずトルクは発生しないため、ライナ21はそのまま回転する。
図2の(4)は、打撃位置からライナ21が135度回転した状態を示す。この状態ではライナ21の内部空間は連通してオイルの圧力変化は生じないため、メインシャフト23に回転トルクは発生しない。
図2の(5)は、打撃位置からライナ21が180度回転した状態を示す。この位置では、凸状シール面21bと凸状シール面23a、凸状シール面21aと凸状シール面23bが接近するが当接しない。これは、メインシャフト23に形成した凸状シール面23aと凸状シール面23bが、メインシャフト23の軸に対して対称位置にないためである。同様にライナ21の内周に形成した凸状シール面21aと21bもメインシャフト23の軸に対して対称位置にはない。従って、この位置ではオイルの影響をほとんど受けないためトルクはほとんど発生しない(しかしながら、僅かにトルクが発生することもある)。尚、発生するトルクがゼロではないのは、内部に充填されるオイルには粘性があり、凸状シール面21bと凸状シール面23a、又は、凸状シール面21aと凸状シール面23bが対面した際に、ほんの僅かながら高圧室が形成されるため、(2)〜(4)、(6)〜(8)と違って若干の回転トルクを生じさせる。
図2の(6)〜(8)の状態は、(2)〜(4)とほぼ同様であり、これらの状態の際はトルクが発生しない。(8)の状態からさらに回転すると、図2の(1)の状態に戻る。図2(1)の打撃位置において発生した高圧室の圧力は、ライナ21に設けたオイル通路31を通り、調整弁32を介し、低圧室に流入する。この流入の程度により、高圧室の圧力が変化し、発生する衝撃トルクの強弱が調整される。つまり、調整弁32の開口面積を広くすると高圧室のオイルが低圧室に早く流入するため、高圧室の圧力は低くなり、逆に開口面積を狭めると低圧室への流入量が減り、高圧室の圧力は高くなる。
以上説明したように、オイルパルス機構部20においては、ライナ21とメインシャフト23が相対的に回転することによって、1周に1回の強い打撃トルクを発生させることができるので、先端工具18を強い締め付けトルクにて回転させることができる。また、回転中に、打撃位置(図2の(1))、打撃位置から90度回転した位置(図2の(3))、打撃位置から180度回転した位置(図2の(5))、打撃位置から270度回転した位置(図2の(7))では、高圧室の発生、ブレードを付勢するスプリングの圧縮によって、ライナとメインシャフトの回転抵抗が高くなることが分かる。
次に図3を用いてオイルパルス工具1の制御回路構成を説明する。図3は、本発明の実施例に係るオイルパルス工具1のブロック図である。本実施例のオイルパルス工具1には制御回路35が設けられる。制御回路35には、処理プログラムとデータに基づいて所定の演算処理を実行する中央処理装置(CPU)と、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含んで構成される。制御回路35は、モータ3の回転を電子的に制御する事を含め、オイルパルス工具1の制御を行う。
オイルパルス工具1にバッテリ6が装着され、作業者によってトリガスイッチ8が引かれると、制御回路35は作業者によるトリガ操作量に応じてモータ3の回転を開始させる。モータ3には、モータの回転数を検出する回転数検出回路36が設けられる。この検出手段は、専用のロータリーエンコーダや、ロータに取付けたマグネットと本体に固定されたホール素子を用いた検出回路等、モータの回転を検出可能であればその方式は問わない。本実施例においては、モータ3としてブラシレスDCモータを用いるので、モータ3に含まれるホールICの信号を利用して回転の検出が可能である。回転数検出回路36は、モータ3の回転を検出して、制御回路35に回転信号パルスを送出する。制御回路35は回転信号パルスを用いてモータ3の回転数が目標回転数になるようにフィードバック制御する。モータ3の回転力はオイルパルス機構部20に伝達され、先端工具18が回転される。
図4は、本発明のオイルパルス工具1の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートに示す制御手順は。制御回路35(図3参照)に含まれるマイクロコンピュータを用いてプログラムを実行することによりソフト的に実行することができる。オイルパルス工具1にバッテリ6が装着されると工具のスタンバイ状態となり、制御回路35は作業者によってトリガが操作されてトリガONになったか否か判断する(ステップ51)。トリガスイッチ8が操作されていない場合はステップ51に戻る。トリガスイッチ8がONになったら制御回路35は、後述するリトライ回数のカウント用のカウンタ値Nを初期化するため0をセットする(ステップ52)。次に制御回路35は、モータ3に駆動電流を供給することによってモータ3を回転させる(ステップ53)。
次に制御回路35は、トリガスイッチ8がオフにされたか否かを検出し、オフにされた場合はモータを停止してステップ51に戻る(ステップ54、62)。トリガスイッチ8が引かれたままの場合は、制御回路35は、回転数検出回路36(図3)の出力からモータ3の回転数を検出すると共に、締め付けトルク値を検出する(ステップ55)。締め付けトルク値の検出は、制御回路35がモータ3に流れる駆動電流を検出して、その電流値を用いて検出すると良い。しかしながら、その他の公知のトルク検出方法を用いても良い。規定トルク値まで締め付けが完了したら、制御回路35はモータ3の回転を停止させてステップ51に戻る(ステップ56、63)。
ステップ56において締め付けが完了していなかったら、モータ3の回転が停止したか否かを検出する(ステップ57)。モータ3が停止していなかったら、締め付け作業の実行中であるのでステップ53に戻り、モータ3の回転が一定時間停止している場合は、オイルパルス機構部20がロックしていると判定し、次のステップに進む(ステップ57)。ステップ58では、カウンタ値Nを1増やして、そのカウンタ値Nが5以上であるかを判断する(ステップ58、59)。
ステップ59でカウンタ値Nが5以下の場合は、モータ3を逆方向に回転させ(反転)、メインシャフト23に対して約180°だけライナ21反転させ、その後再び回転方向を変えて正転方向に回転を開始する(ステップ61)。このように本実施例では、締め付け作業が正常に完了する前にオイルパルス機構部20がロックした場合には、モータ3の回転を一旦反転させ、その後に再び締め付け方向に回転させることにより、ロック状態を解消させる機能を実現した。このロック状態の解消を行う制御手順について、図5〜7を用いてさらに説明する。
図5〜7は反転動作時の、オイルパルス機構部の動作図であり、各図は図1のA−A部の断面図を示している。図5は、打撃位置でロックした状態、図6はブレードがメインシャフトの溝に押し入れられ、スプリングを圧縮した状態、図7はその他の状態である。Oリング30等の固着によりメインシャフト23と、ライナ21、ライナプレート22との摺動抵抗が高まると、まず高圧室形成時の抵抗にOリング30の摺動抵抗が加算され、打撃位置でロック状態が発生する(図5にて後述)。さらにOリング30等の固着が強い場合は、スプリングの圧縮によってライナ21とブレード25a、25bの摺動抵抗が高まることで高圧室形成前の時点でもロックが発生する(図6にて後述)。Oリング30等の固着がさらに強い場合は、ライナ21とメインシャフト23の位置によらずロックが発生する(図7にて後述)。
まず、図5を用いて打撃位置で、ライナ21とメインシャフト23がロックした状態について説明する。本図では(1)〜(6)にて図1のA−A部の断面図を示すと共に、先端工具18によるボルト39の回転状態を対応させて図示している。固着現象が発生しているオイルパルス機構部20を用いて1本目のボルト39の締め付けを行うと、ボルト39が着座する前は負荷が軽いため、ライナ21とメインシャフト23は同速度で回転し、通常の締め付けが行える。図5(1)は、ボルト着座前でメインシャフトに負荷が発生せず、ライナとメインシャフトが共回りしている状態である。
図5(2)は、ボルト39が着座した状態であるが、着座後はメインシャフト23の回転が停止し、ライナ21のみが回転する。図5(3)は、ライナ21の回転により、凸状シール面21aと凸状シール面23aが、凸状シール面21bと凸状シール面23bが、ブレード25aと凸状部21cが、ブレード25bと凸状部21dがそれぞれメインシャフト23の軸方向全域において当接し、これによりライナ21の内部空間が2つの高圧室と2つの低圧室の4室に区画される。この位置が打撃位置である。この時、ライナ21に掛かる抵抗が最大となるが、固着現象が発生しているオイルパルス機構部20ではOリング30等の摺動抵抗が加わることで、打撃位置を通過させるために必要な回転トルクが、モータ3を停止させるトルクを上まわってしまい、ライナ21が回転できずにロックしてしまう。
図5(4)はライナ21を、打撃位置からメインシャフト23に対して225度逆転動作させた状態である。メインシャフト23はボルト39と接続されており、ライナ21のみが回転する。この225度逆転された状態から、ライナ21の回転方向を切り替えて正転方向に再加速すると、図5(5)に示すように、再び打撃位置になり、高圧室及び低圧室が形成される。この際には、ライナ21を再加速して運動エネルギーを高め、再度打撃行程を行うことでOリング30等の摺動抵抗の増加分にも打ち勝って打撃位置を通過することができる。そして、図5(6)のように、ライナ21とメインシャフト23が相対運動を続けることができ、Oリングの固着が緩み摺動抵抗が低下し、以降は正常に打撃が行われる。
次に、図6を用いてさらにOリング30等の固着が強い場合の回転状態を説明する。これは、ブレード25a、25bがメインシャフト23の溝に押し入れられ、スプリングを圧縮した位置でロックしている状態について説明する。図6(1)〜(2)の最初の動作は、図5(1)〜(2)で説明した状態と同じであるが、Oリング30等の固着が強いと、打撃位置に次いで回転抵抗の高まるスプリング圧縮位置(図6(3)に示す位置)でもロック現象が起きる。
図6(1)は、ボルト39が着座前でメインシャフト23に負荷が発生せず、ライナ21とメインシャフト23が共回りしている状態である。図6(2)は、ボルト39が着座し、メインシャフト23の回転が停止し、ライナ21のみが回転を開始する状態である。図6(3)は、ライナ21の回転により、ブレード25a、25bがメインシャフト23の溝に押し入れられ、スプリングを圧縮した位置である。この時ライナ21に掛かるブレード25a、25bの摩擦抵抗が最大となり、Oリング30等の摺動抵抗が更に加わることで、ライナ21が図6(3)の位置を通過して回転を継続することができないロック状態となる。そこで、図6(4)に示すように、ライナ21をメインシャフト23に対して225度逆転させる。メインシャフト23はボルト39と接続されており、ライナ21のみが回転する。この225度逆転された状態から、ライナ21の回転方向を切り替えて正転方向に再加速すると、図6(5)に示すように、再びスプリング圧縮位置(図6(3)と同じ位置)になる。この際、ライナ21は再加速され運動エネルギーが高められているので、スプリング圧縮位置を惰性で通過することができる。さらに、Oリング30やスプリング等の固着状態が解消するので、これ以降にライナ21とメインシャフト23の相対運動が可能となり、以降は正常に打撃が行われる。
(図6(6))
次に、図7を用いてさらにOリング30等の固着がさらに強い場合の回転状態を説明する。図7(1)〜(2)の最初の動作は、図5(1)〜(2)で説明した状態と同じであるが、Oリング30やスプリング等の固着がさらに強いと、図7(2)の位置にてボルト39が着座すると、メインシャフト23の回転が停止すると共にライナ21の回転も停止してしまう。つまり、メインシャフト23とライナ21が相対回転できない状態であり、ライナ21はどのような位置でもロックしている。
図7(3)は、図7(2)の状態からライナ21を225度逆転動作させた状態である。本例の場合は、ロック後にライナ21を逆転すると、ライナ21だけでなくメインシャフト23も一体で逆転するので、ボルト39も一端緩むことになる。この状態から、ライナ21の回転方向を切り替えて正転方向に再加速すると、図7(4)に示すように再びボルト39が着座する位置まで回転する。この際、ライナ21は再加速されて運動エネルギーが十分高められているので、着座時のメインシャフト23停止後も、Oリング30等の摺動抵抗に打ち勝ち、ライナ21が回転を継続することが多い。発明者らの実験によると、1回の反転で摺動抵抗に打ち勝つことができなくても、図7(3)のような反転動作を複数回繰り返すことにより、ほぼロック状態を解消することができた。ロック状態が解消されると、ライナ21とメインシャフト23が相対運動をすることになり、Oリング30等の固着が緩み摺動抵抗が低下し、以降は正常に打撃が行われる。(図7(5))
以上、本発明を実施例によれば、モータ3により回転されるライナ21を回転駆動することにより、ライナ21の内周面に形成したシール部(凸状シール面21a、21b)とブレード25a、25bの回転が停止したことを検出したら、ライナ21の回転方向を反転させ、再び元の回転方向に切り替えるように制御するので、長期間放置後のOリング30の油膜切れによるオイルパルス機構部20のロック現象を効果的に解消させることができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本実施例においてはオイルパルス機構部20のロック状態の発生を、モータ3の回転ロックの発生により検出したが、モータ3に流れる電流の大きさ、打撃センサの出力等、その他の方法を用いて検出するようにしても良い。また、オイルパルス機構部20のロック状態を解消させるための、ライナ21の反転角度は約180°や約225°に限る必要はなく、数十度から360°未満の回転角を任意に選んでも良い。さらに、ライナ21とメインシャフト23の相対角度を正確に検出するために、メインシャフト23の回転位置を検出する手段を設けるようにすれば、より精度の高い制御が可能となる。
1 オイルパルス工具 2 ハウジング 2a 胴体部
2b グリップ部 3 モータ 4 ケース
5 カバー 6 バッテリ 8 トリガスイッチ
9、10 ベアリング 11 ホルダ 15 ビットホルダ
18 先端工具 20 オイルパルス機構部
21 ライナ 21a、21b 凸状シール面
21c、21d 凸状部 22 ライナプレート
23 メインシャフト 23a、23b 凸状シール面
25、25a、25b ブレード 26a、26b バネ
30 Oリング 31 オイル通路 32 調整弁
33 ピン 35 制御回路 36 回転数検出回路
39 ボルト 40 被締付け材 41 表面材
42 ベース部材

Claims (9)

  1. モータと、
    前記モータによって回転され油圧を利用して打撃力を発生させるオイルパルス機構部と、
    前記オイルパルス機構部の出力軸であるメインシャフトと、を有するオイルパルス工具であって、
    前記オイルパルス機構部を一方回転側に駆動する際に、回転のロック状態を検出したら、前記オイルパルス機構部を逆回転させた後に一方回転側に駆動することを特徴とするオイルパルス工具。
  2. 前記オイルパルス機構部は、
    前記モータにより回転駆動される略円筒状のライナと、
    前記ライナ内の空洞内に配置され前記ライナから延びて先端側に工具保持部が接続されるメインシャフトと、
    前記メインシャフトの前記ライナの内部に位置する部分に設けた複数の軸方向溝内に嵌挿される複数のブレードと、
    前記ブレードを前記メインシャフトの外周方向に付勢して前記ライナの内周壁に当接させる弾性手段を有し、
    前記ロック状態は、前記ライナと前記メインシャフトの相対回転の停止であることを特徴とする請求項1に記載のオイルパルス工具。
  3. 前記ロック状態の検出は、前記モータのロック状態を検出することにより行うことを特徴とする請求項2に記載のオイルパルス工具。
  4. 前記逆回転させる所定角度は、前記ライナと前記メインシャフトの相対回転角で360度未満であることを特徴とする請求項3に記載のオイルパルス工具。
  5. 前記逆回転させる所定角度は、前記ライナと前記メインシャフトの相対回転角で180°以上360°未満であることを特徴とする請求項3に記載のオイルパルス工具。
  6. 前記オイルパルス機構部の内部にはオイルが充填され、
    前記ライナと前記メインシャフト間には、前記オイルの漏洩を防ぐシール部材が設けられ、
    前記ライナを逆回転させた後に一方回転側に駆動することによって、前記シール部材の固着状態が解除されることを特徴とする請求項4又は5に記載のオイルパルス工具。
  7. モータ回転数検出手段を設け、
    前記モータの回転停止を検出した際に前記モータの回転方向を反転させて所定角度分逆回転させ、再び元の回転方向に回転させるように制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のオイルパルス工具。
  8. 前記オイルパルス機構部による締め付けトルクの測定手段を設け、
    前記ロック状態を検出した際に測定された締め付けトルク値が、規定の締め付けトルクに到達した際には前記モータへの駆動電力の供給を遮断することを特徴とする請求項7に記載のオイルパルス工具。
  9. 前記ロック状態の発生回数をモニタし、規定の締め付けトルクに到達する前に、前記ロック状態が所定回数以上の場合は締め付け異常として前記モータへの駆動電力の供給を遮断することを特徴とする請求項8に記載のオイルパルス工具。
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