JP2012047193A - 油圧制御装置 - Google Patents

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謙大 木村
Takehito Hattori
勇仁 服部
Tomokazu Inagawa
智一 稲川
Shuji Moriyama
修司 森山
Takafumi Inagaki
貴文 稲垣
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Abstract

【課題】油撃が発生した場合に、もしくは発生する可能性がある場合に、その油撃を要因とする衝撃や振動などの違和感や不快感を抑制もしくは防止することのできる油圧制御装置を提供する。
【解決手段】油圧源からアクチュエータに圧油を供給する油圧供給バルブと、前記アクチュエータと前記油圧供給バルブとの間に設けられ、前記アクチュエータの圧油を少なくとも供給する状態と、供給を停止する状態とに切り替えることのできる切替バルブとを備えた油圧制御装置において、前記アクチュエータに圧油を供給している状態から供給を停止する状態に、前記切替バルブにより切り替えられることに起因して発生する油撃を抑制する油撃抑制手段(ステップS3)を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、各種のアクチュエータに油圧を供給する状態と排出する状態もしくは供給を停止する状態とを選択的に切り替えられる手段を備えた油圧制御装置に関するものである。
従来、油圧を供給することによりクラッチやブレーキなどが係合するように構成された油圧制御装置が知られている。また、車両の自動変速機のうち変速比を連続的に変化させることのできる無段変速機では、油圧を給排して変速比を変化させ、もしくはその変速機における動力伝達部材の挟圧力を設定するものが知られている。
特許文献1には、一対のプーリとそれらのプーリに巻き掛けられてトルクを伝達するベルトとで構成されたベルト式無段変速機が記載されている。そのベルト式無段変速機は、それぞれのプーリにシリンダが設けられ、それらのシリンダに油圧を供給する油圧供給用制御バルブとそのシリンダの圧油を排出する油圧排出用制御バルブとがそれぞれ設けられている。したがって、特許文献1に記載されたベルト式無段変速機は、変速比を変化させたり、挟圧力を変化させたりする場合に、油圧供給用制御バルブと油圧排出用制御バルブとのいずれかもしくは双方を開閉して行うように構成されている。
欧州特許第0985855号明細書
上述した特許文献1に記載された装置は、油圧供給用制御バルブと油圧排出用制御バルブとを備えていて、それらの各制御バルブは、電磁力を利用して開閉することができる制御バルブである。したがって、例えば、変速比を一定に保つ場合は、各制御バルブを閉じた状態にすればよい。しかしながら、油圧制御装置に用いられている各種のアクチュエータの中には、供給状態と停止状態と排出状態とに切り替えられて使用されるものもあり、この種のアクチュエータでは、油圧を供給している状態から供給停止状態に急速に切り替えられる場合があり、そのような場合、圧油の慣性エネルギなどが要因となって油撃が生じる可能性がある。
この発明は、上述した技術的な課題に着目したものであり、油撃が発生した場合に、もしくは発生する可能性がある場合に、その油撃を要因とする衝撃や振動などの違和感や不快感を抑制もしくは防止することのできる油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、油圧源からアクチュエータに圧油を供給する油圧供給バルブと、前記アクチュエータと前記油圧供給バルブとの間に設けられ、前記アクチュエータの圧油を少なくとも供給する状態と、供給を停止する状態とに切り替えることのできる切替バルブとを備えた油圧制御装置において、前記アクチュエータに圧油を供給している状態から供給を停止する状態に、前記切替バルブにより切り替えられることに起因して発生する油撃を抑制する油撃抑制手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記油圧供給バルブと前記アクチュエータとに連通された油路が設けられ、前記油撃抑制手段は、前記油路に連通して連結され、かつ該油路内の油圧を低下させることのできるバルブを含むことを特徴とする油圧制御装置である。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記油撃抑制手段は、前記油路の圧油を排出するように構成された油圧排出バルブを含み、該油圧排出バルブの出力ポートの開閉を選択的に制御することができるように構成されていることを特徴とする油圧制御装置である。
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記切替バルブにより選択されている状態を検出する検出手段と、該検出手段により前記アクチュエータに圧油が供給されている状態からその供給を停止した状態に切り替えられたことを検出した場合に、前記油圧排出バルブを開く手段とを更に備えていることを特徴とする油圧制御装置である。
そして、請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれかの構成に加えて、前記油撃抑制手段は、前記油路の油圧が予め定めた油圧以下でバルブが閉じるように構成されていることを特徴とする油圧制御装置である。
この発明によれば、油圧源からアクチュエータに圧油を供給する油圧供給バルブと、アクチュエータの圧油の供給状態と、その供給の停止状態とを少なくとも切り替えられる切替バルブとが備えられているので、切替バルブによりそのアクチュエータの油圧を制御することができる。また、その切替バルブによりアクチュエータに圧油を供給している状態から停止した状態に切り替えた場合に生じる油撃を抑制する油撃抑制手段が設けられているので、その油撃を防止もしくは抑制することができる。具体的には、その油撃抑制手段が、アクチュエータと油圧供給バルブとに連通する油路に設けられ、その油路内の油圧を低下させるバルブが設けられているので、油撃が生じた場合に、その油撃により増圧した圧油を低下させることができる。さらに、その油撃抑制手段が、出力ポートの開閉動作を制御することができる油圧排出バルブである場合には、切替バルブが切り替えられると同時に、もしくは切り替えの要求があった場合に、その油圧排出バルブを開弁して油路の油圧を低下させることにより、油撃が生じた場合でも、その油撃により増圧した油圧を排出でき、もしくは油撃が生じるより以前に油路の油圧を低下させることができる。
さらに、油撃抑制手段のバルブが、油路の油圧が予め定めた油圧以下となると閉じるように構成されているので、切替バルブが切り替わることによりアクチュエータに圧油を供給する場合でも、その供給の遅れを防止もしくは抑制することができる。
この発明に係る制御例を説明するためのフローチャートである。 この発明に係る油圧制御装置の構成例を成を示す模式図である。 この発明に係る油圧制御装置を搭載することのできる車両のパワートレーンの構成例を示す概略図である。
つぎにこの発明に係る油圧制御装置を車両における油圧制御装置に搭載した例を挙げて説明する。図2は、その車両の油圧回路を模式的に示したものである。まず、この発明に係る油圧制御装置の構成例について説明すると、その油圧制御装置を含む車両全体としての油圧回路の油圧源であるオイルポンプ1が、オイルパン2に溜められたオイルを汲み上げて各部材に供給するために設けられている。そのオイルポンプ1は、車両の動力源である内燃機関や電動機により駆動させられるように構成されていて、図に示す例では、そのオイルポンプ1を駆動させるためのエンジン3が連結されている。なお、このオイルポンプ1は、車両の動力源を利用して駆動するものに限定されず、そのオイルポンプ1を駆動させるために他のモータを設けたいわゆる電動オイルポンプでもよい。
そのオイルポンプ1から出力された圧油は、そのオイルポンプ1に連通した油路Aを通って、この発明の供給用バルブに相当するクラッチ・ブレーキ用ソレノイドバルブ(以下、CBソレノイドバルブ4と記す。)に供給される。なお、オイルポンプ1とCBソレノイドバルブ4との間の油路Aには、その油路A内の圧油の逆流を防止する逆止弁5が設けられている。このCBソレノイドバルブ4は、入力ポートに弁体を密着させて密封するポペット弁を利用したものである。ここで、そのポペット型ソレノイドバルブについて簡単に説明すると、そのポペット型ソレノイドバルブは、弁体と一体に形成された磁性体であるシャフトと、そのシャフトを入力ポート側に押圧するバネとを有し、そのシャフトの外周側には、そのシャフトをバネ力に対向させる方向に電磁力を発生させるコイルが配置されている。したがって、このポペット型ソレノイドバルブは、そのコイルに流す電流値に応じて入力ポートを開閉するように構成されている。
そして、CBソレノイドバルブ4の出力ポートに連通した油路Bとこの発明のアクチュエータに相当する前進クラッチ6および後退ブレーキ7との間には、その前進クラッチ6もしくは後退ブレーキ7と油路Bとを連通させた状態と遮断した状態とを選択的に切り替えられる切替バルブ8が設けられている。この切替バルブ8は、シフトレバー8aと連結されていて、そのシフトレバー8aによりDレンジやNレンジもしくはRレンジが切り替えられるように構成されている。つまり、シフトレバー8aによりDレンジが選択されると、油路Bと前進クラッチ6とが連通して前進クラッチ6に圧油が供給され、かつ後退ブレーキ7とオイルパン2とが連通し後退ブレーキ7の圧油が排出される。また、Rレンジが選択されると、Dレンジとは反対に、油路Bと後退ブレーキ7とが連通して後退ブレーキ7に圧油が供給され、かつ前進クラッチ6とオイルパン2とが連通し前進クラッチ6の圧油が排出される。さらに、Nレンジが選択されると油路Bと前進クラッチ6および後退ブレーキ7とが遮断され、前進クラッチ6および後退ブレーキ7の圧油はオイルパン2に排出される。なお、シフトレバー8aは図示しない電子制御装置(ECU)と電気的に接続されていて、そのシフトレバー8aで選択したレンジを信号として電子制御装置に入力している。
また、その油路Bには、この発明の油撃抑制手段に相当する排出用ソレノイドバルブ9が連通している。この排出用ソレノイドバルブ9も上述したCBソレノイドバルブ4と同様にポペット型のソレノイドバルブであり、そのコイルに流す電流値に応じて出力ポートを開閉するように構成されている。さらに、その油路Bには、油路B内の油圧を検出する油圧検出器(Pcb)10が設けられている。この油圧検出器(Pcb)10は、電子制御装置と電気的に接続されていて、その油路Bの油圧を信号として電子制御装置に入力している。なお、上述したCBソレノイドバルブ4および排出用ソレノイドバルブ9は、ポペット型ソレノイドバルブに限定されず、スプール弁を利用したソレノイドバルブであってもよく、もしくは油圧により開閉動作が制御される油圧駆動弁であってもよい。
ここで、他の油圧回路の構成について簡単に説明すると、オイルポンプ1は、前記CBソレノイドバルブ4と連結している以外に、プライマリレギュレータバルブ11と連通している。つまり、オイルポンプ1は、CBソレノイドバルブ4とプライマリレギュレータバルブ11との双方に圧油を供給するように構成されている。このプライマリレギュレータバルブ4は、スプール弁などを利用した調圧制御バルブであって、所定の油圧に至ると出力ポートを開くように構成されたものである。したがって、油路A内の油圧が目標油圧に対して低い場合は、プライマリレギュレータ11の出力ポートを閉じた状態としてその油圧を増圧させ、また、油路Aの油圧が高い場合には、出力ポートが開いて油路Cに圧油を供給するように構成されている。
そして、プライマリレギュレータ11は、油路Cを介してロックアップコントロールバルブ12と連通している。このロックアップコントロールバルブ12は、流体の運動エネルギを利用して動力を伝達するトルクコンバータ13の伝達トルクを制御するものである。つまり、ロックアップコントロールバルブ12から、そのトルクコンバータ13に設けられたロックアップクラッチ29に圧油を供給することによって、トルクコンバータ13の伝達トルクを制御するように構成されている。
一方、プライマリレギュレータバルブ11は、前記ロックアップコントロールバルブ12と連結されている以外に、セカンダリレギュレータバルブ14と連通している。このセカンダリレギュレータ14は、油路Cの油圧が所定値以上になると出力ポートを開いて、その油路C内の圧油を排出して減圧させるものである。言い換えると、油路C内の油圧の上限値を制御するように構成されている。そして、そのセカンダリレギュレータ14から出力された圧油の一部は、図示しないギヤトレーン部やモータなどの潤滑油もしくは冷却油として利用され、その他の圧油は、オイルパン2に戻される。
また、前記逆止弁5とCBソレノイドバルブ4との間の油路Dには、一時的に圧油を蓄えることのできるアキュムレータ15が連通して、その油路Dの油圧を検出する油圧検出器24が設けられている。さらに、その油路Dには、車両の変速機であるベルト式無段変速機のプライマリプーリ16とセカンダリプーリ17とに圧油を供給するプライマリソレノイドバルブ18とセカンダリソレノイドバルブ19とが連通している。つまり、プライマリソレノイドバルブ18を開弁してプライマリプーリ16に付設された油圧室16aに圧油を供給し、セカンダリソレノイドバルブ19を開弁してセカンダリプーリ17に付設された油圧室17aに圧油を供給するように構成されている。また、各ソレノイドバルブ18,19と各プーリ16,17とに連通する油路E,Fには、それら油路E,Fに連通した排出用ソレノイドバルブ20,21が設けられている。これらのソレノイドバルブ18,19,20,21も上述したCBソレノイドバルブ4や排出用ソレノイドバルブ9と同様にポペット型のソレノイドバルブである。したがって、図に示す破線で囲われた部分では、圧油が洩れないように構成されている。なお、前記各油路E,Fには、油圧を検出する油圧検出器22,23が設けられていて、それらの油圧検出器22,23は、電気的に電子制御装置と接続されている。
上述した各ソレノイドバルブ4,9,18,19,20,21に流す電流値は、各油圧検出器10,22,23やシフトレバー8aなどから電子制御装置に入力される信号に基づいて制御される。
つぎに、上述した油圧回路を利用したパワートレーンについて図3を参照しつつ、簡単に説明する。まず、この車両は、走行用の動力源としてエンジン3を有しており、そのエンジン3から駆動輪25に至る動力伝達経路に、前後進切換装置26、ベルト式型無段変速機27(以下、「無段変速機27」と記す)が設けられている。前記エンジン3は、燃料を燃焼させてその熱エネルギを運動エネルギに変換して出力する動力装置であり、エンジン3としては内燃機関、例えば、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンなどを用いることができる。
一方、図3に示された車両においては、エンジン3から駆動輪25に至る動力伝達経路において、無段変速機27よりも上流に前後進切換装置26が設けられている。この前後進切換装置26は、エンジン3の出力軸と動力伝達可能に接続されたインプットシャフト28を有している。なお、エンジン3の出力軸とインプットシャフト28との間には、流体の運動エネルギにより動力伝達をおこなう流体伝動装置のトルクコンバータ13と、摩擦力により動力伝達をおこなう入力クラッチのロックアップクラッチ29とが設けられていている。また、前後進切換装置26は、インプットシャフト28の回転方向に対して、無段変速機27のプライマリプーリ16の回転方向を正逆に切り換えるための装置である。
図3においては、前後進切換装置26としてダブルピニオン型の遊星歯車機構を用いた例が示されており、その遊星歯車機構は、インプットシャフト28と一体回転するサンギヤ30と、このサンギヤ30と同軸上に設けられたリングギヤ31と、サンギヤ30と噛合されたピニオンギヤ32と、このピニオンギヤ32およびリングギヤ31に噛合されたピニオンギヤ33と、ピニオンギヤ32,33を自転かつ公転可能に保持したキャリヤ34とを有している。このキャリヤ34とプライマリプーリ16とが一体回転するように接続されている。
さらに、前後進切換装置26は、インプットシャフト28とキャリヤ34とを選択的に連結および解放する前進クラッチ6を有しており、また、リングギヤ31を選択的に固定する後退ブレーキ7を有している。この前進クラッチ6および後退ブレーキ7は、油圧制御により係合および解放が制御される摩擦係合装置である。
一方、前記無段変速機27は、入力回転数と出力回転数との比を無段階に変更することのできるバリエータ(変速部)であり、この無段変速機27は従来知られているものと同様に構成されている。すなわち、無段変速機27は、プライマリプーリ16およびセカンダリプーリ17にベルト35を巻き掛けて構成されている。この無段変速機27においては、プーリ16,17の間でトルクを伝達し、かつ各プーリ16,17に対するベルト35の巻き掛け半径を変化させることにより、プライマリプーリ16とセカンダリプーリ17との間における変速比が変化するように構成されている。具体的に説明すると、各プーリ16,17は、固定シーブとその固定シーブに対して接近・離隔するように配置された可動シーブとを備え、それらの固定シーブと可動シーブとの間にV溝状のベルト巻き掛け溝が形成されるように構成されている。そして、プライマリプーリ16には可動シーブをその軸線に沿った方向に前後動させるための油圧室16aを有する油圧アクチュエータが設けられている。一方、セカンダリプーリ17には可動シーブをその軸線に沿った方向に前後動させるための油圧室17aを有する油圧アクチュエータが設けられている。そして、油圧室16aには、ベルト35の巻き掛け半径を変化させて変速比を制御するために油圧が給排され、油圧室17aには無段変速機27のトルク容量を制御するために油圧が給排される。
ところで、上述した前進クラッチ6および後退ブレーキ7に圧油を供給し、もしくは供給を停止する切替バルブ8により、Dレンジが選択されて前進クラッチ6に圧油を供給している最中やRレンジが選択されて後退ブレーキ7に圧油を供給している最中に、Nレンジに切り替えられると、油路Bを通過した圧油の流れが突如遮断されるので、その圧油の流体密度やその流速に基づく油撃が生じる可能性がある。
そのため、この発明は、その油撃による圧力上昇を抑制もしくは防止するためあるいはその油撃の影響を抑制もしくは防止するために、油撃が発生した場合や油撃の発生を予測した場合は、油路Bに設けられた排出用ソレノイドバルブ9を開くように構成された制御装置である。その制御例を説明するためのフローチャートを図1に示す。この制御例では、まず、前進クラッチ6もしくは後退ブレーキ7が係合している最中か否かを判断する(ステップS1)。このステップS1で否定的に判断された場合、すなわちNレンジが選択されて油路Bが切替バルブ8で閉止されている場合や、前進クラッチ6や後退ブレーキ7が一定の油圧に保たれて油路B内の流れがない場合などでは、CBソレノイドバルブ4が閉じられて油路B内に圧油を供給していないので、油撃が発生しない。したがって、CBソレノイドバルブ4および排出用ソレノイドバルブ9を閉じた状態を維持して(ステップS7)、この制御を一旦終了する。
一方、ステップS1で肯定的に判断された場合は、DレンジからNレンジへもしくはRレンジからNレンジへの切り替えを検出したか否かを判断する(ステップS2)。つまり、切り替えがない場合は、圧油の流れが遮断されることがないので、油撃が発生しない。したがって、ステップS2で否定的に判断された場合は、前進クラッチ6や後退ブレーキ7に圧油を供給している状態を維持するために、CBソレノイドバルブ4を開いた状態および排出用ソレノイドバルブ9を閉じた状態を維持して(ステップS8)、この制御を一旦終了する。それとは反対に、ステップS2で肯定的に判断された場合は、Nレンジに切り替えられることにより油路B内の流れが遮断されて油撃が発生する可能性があるので、CBソレノイドバルブ4を閉じて、排出用ソレノイドバルブ9を開く(ステップS3)。これは、油路Bから前進クラッチ6もしくは後退ブレーキ7に供給している圧油の流れが遮断されることにより油撃が発生するので、排出用ソレノイドバルブ9を開いて、その油撃の発生により増圧された油圧を排出して、その油撃の影響を抑制もしくは防止するとともに、CBソレノイドバルブ4を閉じて、油撃の発生要因の一つである圧油の供給による慣性エネルギを遮断して、油撃の発生を抑制もしくは防止するためである。
そして、油圧検出器(Pcb)10で検出された油路Bの油圧が待機圧以上か否かが判断される(ステップS4)。この待機圧とは、前進クラッチ6および後退ブレーキ7の係合に要する油圧であって、再度、DレンジもしくはRレンジが選択された場合に、前進クラッチ6や後退ブレーキ7の係合が遅れないようにするための予め定められた油圧である。このステップS4で肯定的に判断された場合は、CBソレノイドバルブ4を閉じた状態および排出用ソレノイドバルブ9を開いた状態を維持して(ステップS5)、再度、ステップS4を判断する。そして、ステップS4で否定的に判断された場合は、油路B内の油圧が待機圧まで減少しているので、CBソレノイドバルブ4と排出用ソレノイドバルブ9とを閉じて(ステップS6)、この制御を一旦終了する。つまり、ステップS4の判断は、油路B内の油圧が待機圧まで減少するのを待って、各バルブ4,9を閉じるように制御している。そのため、油路B内の油圧は、略待機圧と一致するので、再度、DレンジもしくはRレンジが選択された場合に、前進クラッチ6や後退ブレーキ7に供給する油圧が確保されているので、その油圧の供給遅れを抑制もしくは防止することができる。
上述したように油撃の影響を受ける可能性がある場合に、排出用ソレノイドバルブ9を開くように制御することで、レンジの切り替えによる圧油の流れの遮断によって発生する油撃の発生により増圧された油圧を排出することができ、その結果、油撃の影響を抑制もしくは防止することができる。また、CBソレノイドバルブ9を閉じることにより、油撃の発生要因の一つである圧油の供給による慣性エネルギを遮断することができるので、油撃の発生を抑制もしくは防止することができる。そして、排出用ソレノイドバルブ9を開くことにより油路B内の油圧を低下させるが、その油圧が待機圧に至ると排出用ソレノイドバルブ9の出力ポートを閉じるので、前進クラッチ6や後退ブレーキ7に供給する油圧を油路B内に確保することができ、再度、DレンジやRレンジが選択された場合の油圧制御遅れを抑制もしくは防止することができる。
さらに、切替バルブ8がシフトレバー8aと電気的に連結されて、その切替バルブ8が切り替わるタイミングを制御することができる場合には、そのシフトレバー8aの操作を検出した後に、CBソレノイドバルブ4を閉じて、排出用ソレノイドバルブ9を開き、更にその後に切替バルブ8を切り替えるように構成してもよい。そのように構成することにより、油路B内の流れが遮断されて油撃が生じることを抑制もしくは防止することができ、さらに、油路B内の油圧が減少しているので、油撃が発生したとしても、その油撃の影響を未然に抑制もしくは防止することができる。
なお、この発明は、上述した構成に限定されず、排出用ソレノイドバルブ9は、リリーフバルブであってもよく、アキュムレータであってもよい。つまり、その油路Bの圧力が油撃により増圧した場合に、その増圧された油圧に基づいて開弁するバルブであっても同様の効果を得ることができる。また、切替バルブ8は、油圧回路を選択的に切り替えるバルブでなく、要は、その油路Bの開閉動作により油撃が生じるので、その油路Bを開閉する開閉バルブであってもよい。さらに、この発明は、航空機や船舶もしくは産業機械などの車両以外の油圧制御装置に利用してもよい。
1…オイルポンプ、 4…クラッチ・ブレーキ用ソレノイドバルブ(CBソレノイドバルブ)、 6…前進クラッチ、 7…後退ブレーキ、 8…切替バルブ、 9,20,21…排出用ソレノイドバルブ、 16,17…プーリ、 A,B,C,D,E,F…油路。

Claims (5)

  1. 油圧源からアクチュエータに圧油を供給する油圧供給バルブと、前記アクチュエータと前記油圧供給バルブとの間に設けられ、前記アクチュエータの圧油を少なくとも供給する状態と、供給を停止する状態とに切り替えることのできる切替バルブとを備えた油圧制御装置において、
    前記アクチュエータに圧油を供給している状態から供給を停止する状態に、前記切替バルブにより切り替えられることに起因して発生する油撃を抑制する油撃抑制手段を備えていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 前記油圧供給バルブと前記アクチュエータとに連通された油路が設けられ、
    前記油撃抑制手段は、前記油路に連通して連結され、かつ該油路内の油圧を低下させることのできるバルブを含むことを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記油撃抑制手段は、前記油路の圧油を排出するように構成された油圧排出バルブを含み、
    該油圧排出バルブの出力ポートの開閉を選択的に制御することができるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記切替バルブにより選択されている状態を検出する検出手段と、
    該検出手段により前記アクチュエータに圧油が供給されている状態からその供給を停止した状態に切り替えられたことを検出した場合に、前記油圧排出バルブを開く手段と
    を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の油圧制御装置。
  5. 前記油撃抑制手段は、前記油路の油圧が予め定めた油圧以下でバルブが閉じるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の油圧制御装置。
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