JP2012047089A - 空燃比気筒間インバランス判定装置 - Google Patents

空燃比気筒間インバランス判定装置 Download PDF

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寛史 宮本
Yutaka Sawada
裕 澤田
Yasushi Iwasaki
靖志 岩▲崎▼
Keiji Imamura
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Abstract

【課題】空燃比気筒間インバランス判定装置に関する。
【解決手段】本発明による空燃比気筒間インバランス判定装置(判定装置)の実施形態は、上流側空燃比センサ56の出力値に基いて、機関10に供給される混合気の空燃比の平均を目標空燃比に制御する。判定装置は、インバランス判定用パラメータ取得条件(例えば、車速=0)が成立すると、機関の回転速度が目標回転速度に一致するように吸入空気量を制御する。更に、判定装置は、実際の機関回転速度が目標回転速度に実質的に一致しているときの吸入空気量をインバランス判定用パラメータとして取得し、その吸入空気量と吸入空気量閾値との比較に基いて「空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否か」の判定を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、空燃比気筒間インバランス判定装置に関する。
従来から、多気筒内燃機関の排気通路に配設された三元触媒と、その三元触媒の上流に配置された上流側空燃比センサと、を備えた空燃比制御装置が広く知られている。
この空燃比制御装置は、機関に供給される混合気の空燃比(機関の空燃比、従って、排ガスの空燃比)が目標空燃比と一致するように、上流側空燃比センサの出力値に基いて空燃比フィードバック量(メインフィードバック量)を算出し、そのフィードバック量により機関の空燃比をフィードバック制御するようになっている。このフィードバック量は、全気筒に対して共通する制御量である。目標空燃比は、三元触媒のウインドウ内の所定の基準空燃比に設定される。基準空燃比は、一般に、理論空燃比である。基準空燃比は、機関の吸入空気量及び三元触媒の劣化度等に応じて理論空燃比の近傍の値に変更され得る。
ところで、一般に、このような空燃比制御装置は電子制御式燃料噴射装置を採用した内燃機関に適用される。その内燃機関は、各気筒又は各気筒に連通した吸気ポートに少なくとも一つの燃料噴射弁を備えている。従って、ある特定の気筒の燃料噴射弁の特性が「指示された燃料噴射量(指示燃料噴射量)よりも過大な量の燃料を噴射する特性」となると、その特定の気筒に供給される混合気の空燃比(その特定気筒の空燃比)のみが大きくリッチ側に変化する。即ち、気筒間における空燃比の不均一性(空燃比気筒間ばらつき、空燃比の気筒間インバランス割合)が大きくなる。換言すると、各気筒に供給される混合気の空燃比である「気筒別空燃比」の間に著しい不均衡が生じ、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなる。
なお、以下において、「指示燃料噴射量よりも過大又は過小な量の燃料を噴射する特性を有する燃料噴射弁」に対応する気筒を「インバランス気筒」とも称呼し、残りの気筒(「指示燃料噴射量の燃料を噴射する燃料噴射弁」に対応する気筒)を非インバランス気筒(又は正常気筒)とも称呼する。
ある特定の気筒の燃料噴射弁の特性が「指示燃料噴射量よりも過大な量の燃料を噴射する特性」となると、機関全体に供給される混合気の空燃比の平均は、基準空燃比に設定された目標空燃比よりもリッチ側の空燃比となる。従って、全気筒に対して共通する空燃比フィードバック量により、上記特定の気筒の空燃比は基準空燃比に近づけられるようにリーン側へと変更させられ、同時に、他の気筒の空燃比は基準空燃比から遠ざけられるようにリーン側へと変更させられる。この結果、機関全体に供給される混合気の空燃比の平均(排ガスの平均空燃比)は基準空燃比の近傍の空燃比に一致する。
しかしながら、上記特定の気筒の空燃比は依然として基準空燃比よりもリッチ側の空燃比となり、残りの気筒の空燃比は基準空燃比よりもリーン側の空燃比となる。この結果、各気筒の空燃比が基準空燃比である場合に比べ、各気筒から排出されるエミッションの量(未燃物の量及び/又は窒素酸化物の量)が増大する。このため、機関に供給される混合気の空燃比の平均が基準空燃比であったとしても、増大したエミッションを三元触媒が浄化しきれず、結果として、エミッションが悪化する虞がある。
従って、気筒別空燃比の気筒間における不均一性が過大になっていること(気筒間における空燃比の不均一性が過大になっていること、即ち、空燃比気筒間インバランス状態が発生していること)を検出し、何らかの対策を講じさせるようにすることは、エミッションを悪化させないために重要である。なお、空燃比気筒間インバランスは、特定の気筒の燃料噴射弁の特性が「指示燃料噴射量よりも過小な量の燃料を噴射する特性」となった場合等にも発生する。
従来の空燃比気筒間インバランス判定装置の一つは、三元触媒の上流に配置された起電力式の酸素濃度センサの出力値(出力信号)の軌跡長を「空燃比不均衡指標値(インバランス判定用パラメータ)」として取得する。更に、この判定装置は、その軌跡長と「機関回転速度に応じて変化する参照値(インバランス判定用閾値)」とを比較し、その比較結果に基いて空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かを判定する(例えば、特許文献1を参照。)。なお、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かの判定は、単に、「インバランス判定」とも称呼される。
米国特許第7,152,594号明細書
しかしながら、酸素濃度センサの出力値の軌跡長等の「空燃比センサの出力値に基く値(インバランス判定用パラメータ)」は機関回転速度の影響を受けて変動し易い値であるので、参照値(インバランス判定用閾値)を機関回転速度毎に精度良く設定しないと、誤ったインバランス判定がなされるという問題がある。
本発明は上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、機関が「所定のトルク」を発生している際の機関の吸入空気量が気筒別空燃比の不均一性の程度に応じて変化することに着目し、空燃比センサの出力値に基くことなく、吸入空気量に基いてインバランス判定を行うことができる空燃比気筒間インバランス判定装置を提供することにある。
本発明に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「本発明装置」と称呼する。)は、空燃比センサと、複数の燃料噴射弁と、空燃比フィードバック制御手段と、機関制御手段と、を備える。
前記空燃比センサは、前記機関が有する複数の気筒から排出された排ガスが集合する前記機関の排気通路の排気集合部又は同排気集合部よりも下流に配設される。前記空燃比センサは、限界電流式の空燃比センサであってもよく、起電力式(濃淡電池型)の酸素濃度センサであってもよい。なお、この空燃比センサは、排気通路に備えられた触媒よりも上流に配設されていてもよく、その触媒よりも下流に配設されていてもよい。
前記複数の燃料噴射弁は、それぞれが前記複数の気筒のそれぞれの燃焼室に供給される混合気に含まれる燃料を噴射するように構成されている。
前記空燃比フィードバック制御手段は、「前記空燃比センサの出力値に相関を有する値(例えば、空燃比センサの出力値、及び、空燃比センサの出力値により表される空燃比等)」が「所定の目標空燃比に相関を有する値(目標空燃比に相当する目標値、及び、目標空燃比等)」に一致するように、前記複数の燃料噴射弁のそれぞれから噴射される燃料の量を前記空燃比センサの出力値に基いてフィードバック制御する。
ところで、前述したように、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなった状態においては(即ち、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているとき)、インバランス気筒の空燃比と正常気筒(非インバランス気筒)の空燃比とは大きく相違する。この結果、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなるほど、機関全体が発生するトルクは低下する。
この点について図1を参照しながら説明を加える。図1は各気筒に供給される混合気の空燃比と、各気筒が発生するトルクとの関係を示したグラフである。いま、4気筒機関において、インバランス気筒の空燃比が正常気筒の空燃比よりもリッチな空燃比になるような空燃比気筒間インバランス状態が発生したと仮定する。
このとき、気筒別空燃比の不均一性が発生していない場合において前記空燃比制御手段により各気筒の空燃比が理論空燃比に制御されていたならば(点P1を参照。)、インバランス気筒が発生するトルクは値D1だけ増大する(点P2を参照。)。しかし、残りの3気筒(正常気筒)のそれぞれの空燃比は、空燃比フィードバック制御により、理論空燃比よりもリーンな空燃比になる(点P3を参照。)。従って、それらの正常気筒のぞれぞれが発生するトルクは値D2だけ減少する。値D1は値D2よりも僅かに大きいが、インバランス気筒は1気筒であり、正常気筒は3気筒であるので、結果として機関全体のトルクは低下する。
更に、例えば、気筒別空燃比の不均一性が発生していない場合において前記空燃比制御手段により各気筒の空燃比が「理論空燃比よりもリッチな出力空燃比」に制御されていたならば(点P4を参照。)、インバランス気筒の空燃比及び正常気筒の空燃比は、空燃比フィードバック制御により、出力空燃比と相違する空燃比になる(例えば、点P5及び点P2を参照。)。従って、総ての気筒のそれぞれにおいて発生するトルクが低下するから、機関全体のトルクは大きく低下する。
更に、例えば、気筒別空燃比の不均一性が発生していない場合において前記空燃比制御手段により各気筒の空燃比が「出力空燃比よりもリッチな空燃比」に制御されていたならば(点P5を参照。)、インバランス気筒が発生するトルクは値D3だけ減少し(点P6を参照。)、残りの3気筒(正常気筒)のそれぞれが発生するトルクは値D4だけ増大する(点P7を参照。)。この場合、値D4は値D3に比べて極めて小さいので、インバランス気筒によるトルクの低下分(値D4)が機関全体のトルクの低下をもたらす。なお、一般には、気筒別空燃比の不均一性が発生していない場合において、各気筒の空燃比が「出力空燃比よりもリッチな空燃比」に制御されること(目標空燃比が出力空燃比よりもリッチな空燃比に設定されること)は極めて稀である。
以上から理解されるように、空燃比フィードバック制御がなされている場合であって、吸入空気量が一定であり且つ機関回転速度が一定であるとき、気筒別空燃比の不均一性の程度(インバランス割合)が大きくなるほど、機関の発生トルクは低下する(図2の(A)を参照。)。なお、図2の(A)等に示されたインバランス割合とは、例えば、正常気筒の燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量を1とした場合、インバランス気筒の燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量が1+αであるとき、αとなる値である。
換言すると、図2の(B)に示したように、機関回転速度が一定であり、且つ、機関が発生しているトルクが一定である場合、気筒別空燃比の不均一性の程度(インバランス割合)が大きくなるほど吸入空気量は増大する。つまり、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きいほど、機関が所定のトルクを発生するためには、より多くの吸入空気量(より正確には混合気)を必要とする。
従って、図2の(C)に示したように、機関全体の発生トルクが「ある値」であるときに、吸入空気量Gaが「インバランス判定用閾値としての吸入空気量閾値Gath」よりも大きいとき、空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定することができる。
係る知見に基き、本発明装置は、更に、機関制御手段(吸入空気量制御手段)と、パラメータ取得手段と、インバランス判定手段と、を備える。
前記機関制御手段は、
「所定のインバランス判定用パラメータ取得条件」が成立しているか否かを判定するとともに、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合に前記機関が所定のトルクを発生するように前記機関の吸入空気量を変更(制御)する。この吸入空気量の制御は、便宜上「吸入空気量制御」と称呼される。
前記パラメータ取得手段は、
前記吸入空気量制御が実行されている場合(即ち、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合)に前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かを判定するとともに、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定された場合に前記機関の実際の吸入空気量をインバランス判定用パラメータとして取得する。
前記インバランス判定手段は、
前記取得されたインバランス判定用パラメータが所定のインバランス判定用閾値よりも大きいか否かを判定するとともに、前記取得されたインバランス判定用パラメータが前記インバランス判定用閾値よりも大きいと判定した場合に空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定する。
これによれば、インバランス判定用パラメータ取得条件が成立している場合、前記機関制御手段により、前記機関が所定のトルクを発生するように前記機関の吸入空気量が変更される。即ち、吸入空気量制御が実行される。更に、前記パラメータ取得手段により、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かが判定され、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定された場合に前記機関の実際の吸入空気量がインバランス判定用パラメータとして取得される。従って、このインバランス判定用パラメータとして取得された吸入空気量は、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなるほど大きくなる値となる(図2の(B)を参照。)。
そして、インバランス判定手段により、前記取得されたインバランス判定用パラメータ(吸入空気量)が前記インバランス判定用閾値よりも大きいと判定された場合、空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定される。
この結果、空燃比センサの出力値に基づいて取得され且つ機関回転速度の影響を受け易いインバランス判定用パラメータではなく、吸入空気量に基いて取得されるインバランス判定用パラメータを用いて、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かが判定される。従って、本発明装置は、インバランス判定を精度良く行うことができる。
本発明装置の一態様において、
前記機関制御手段は、
前記機関を搭載した車両の速度がゼロである場合に前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定するとともに、前記機関の回転速度が所定の目標回転速度に一致するように前記吸入空気量を制御する機関回転速度制御を前記吸入空気量制御として実行するように構成され、
前記パラメータ取得手段は、
前記機関回転速度制御が実行されている場合であって且つ前記機関の実際の回転速度が前記目標回転速度を含む所定の回転速度領域内の速度である場合、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定するように構成される。
上記構成によれば、所謂、アイドル回転速度制御と同様な制御態様により、インバランス判定用パラメータとしての吸入空気量を取得することができる。更に、上記構成によれば、機関の実際の回転速度が「目標回転速度を含む所定の回転速度領域」内の速度であるか否かを判定することにより、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かを容易に判定することができる。
本発明装置の他の態様において、
前記機関制御手段は、
前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立したと判定されている場合に前記機関を搭載した車両に対して要求される要求駆動力に基いて前記機関に要求される機関要求トルクを決定するとともに、前記機関の発生トルクが前記機関要求トルクに一致するように前記吸入空気量を制御する要求トルク発生制御を前記吸入空気量制御として実行するように構成され、
前記パラメータ取得手段は、
前記要求トルク発生制御が実行されている場合であって且つ前記車両の実際の速度が前記要求駆動力に基いて定まる所定の目標車速を含む所定の車速領域内の速度である場合、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定するように構成される。
例えば、所謂、ハイブリッド車両においては、アクセルペダル操作量等に応じて算出される「要求駆動力」に基いて前記機関に要求される機関要求トルクが決定され、前記機関の発生トルクが前記機関要求トルクに一致するように前記吸入空気量が制御される。このような制御は、便宜上、要求トルク発生制御とも称呼される。
このような要求トルク発生制御が機関制御手段により実現されている場合、前記車両の実際の速度が「前記要求駆動力に基いて定まる所定の目標車速」を含む所定の車速領域内の速度であるならば、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定することができる。
従って、上記構成によれば、車両が走行中であっても、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かについての判定を吸入空気量に基いて行うことができる。
ところで、エミッションを良好にするために、目標空燃比は一般に理論空燃比に設定される。このとき、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると、機関全体のトルクは前述したように低下する。しかしながら、目標空燃比が理論空燃比に設定されている場合において、空燃比気筒間インバランス状態が発生すると、インバランス気筒及び正常気筒の何れかが発生するトルク(即ち、インバランス気筒の空燃比が正常気筒の空燃比よりもリッチ側の空燃比であればインバランス気筒の発生するトルク、インバランス気筒の空燃比が正常気筒の空燃比よりもリーン側の空燃比であれば正常気筒の発生するトルク)は、空燃比気筒間インバランス状態が発生していない場合に比べて増大する。従って、機関全体のトルクの低下量は比較的小さい(図1の値D1及び値D2、及び、図13の(A)を参照。)。
これに対し、目標空燃比を出力空燃比に設定すると、前述したように、空燃比気筒間インバランス状態が発生した場合には総ての気筒のトルクが低下するので、機関全体のトルクの低下量が大きくなる(図13の(B)を参照。)。機関全体のトルクの低下量が大きいほど、同じトルクを機関が発生するためには「より多くの吸入空気量」を必要とする。
そこで、本発明装置の他の態様において、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していない場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比に相当する値に設定するとともに、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立した場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比よりもリッチ側の所定の出力空燃比に設定するように構成される。
これによれば、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているときにインバランス判定用パラメータとして取得される吸入空気量と、空燃比気筒間インバランス状態が発生していないときにインバランス判定用パラメータとして取得される吸入空気量と、の差を大きくすることができる。この結果、インバランス判定をより精度良く行うことができる。
ところで、燃料のオクタン価が低下するほど、ノッキングが発生し易くなるために、点火時期をMBT(最適点火時期)に近づけることが出来難くなる。従って、オクタン価が低いほど、吸入空気量が一定であっても機関の発生トルクは低下する。換言すると、機関が「あるトルク」を発生するために必要な吸入空気量は、オクタン価が低いほど大きくなる。従って、オクタン価に関わらず上記インバランス判定用閾値を設定すると、インバランス判定を誤る可能性がある。
そこで、本発明装置の他の態様において、
前記インバランス判定手段は、
前記混合気に含まれる燃料のオクタン価を取得するとともに、前記インバランス判定用閾値を前記取得されたオクタン価が小さいほど大きくするように構成される。
これによれば、インバランス判定用閾値をオクタン価に応じて適切な値に設定できるので、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かの判定をより精度良く行うことができる。
本発明装置の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明装置の各実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
図1は各気筒に供給される混合気の空燃比と、各気筒が発生するトルクとの関係を示したグラフである。 図2の(A)は気筒別空燃比の不均一性の程度(インバランス割合)と機関の発生トルクとの関係を示したグラフであり、図2の(B)は気筒別空燃比の不均一性の程度と吸入空気量との関係を示したグラフであり、図2の(C)は機関の発生トルクと吸入空気量との関係を示したグラフである。 図3は、本発明の各実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置が適用される内燃機関の概略図である。 図4は、排ガスの空燃比(上流側空燃比)と図3に示した上流側空燃比センサの出力値との関係を示したグラフである。 図5は、排ガスの空燃比(下流側空燃比)と図3に示した下流側空燃比センサの出力値との関係を示したグラフである。 図6は、本発明の第1実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(第1判定装置)のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図7は、第1判定装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図8は、第1判定装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図9は、第1判定装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図10は、本発明の第2実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(第2判定装置)が適用される機関を搭載したハイブリッド車両の概略図である。 図11は、第2判定装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図12は、第2判定装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図13の(A)及び(B)は、各気筒に供給される混合気の空燃比と、各気筒が発生するトルクとの関係を示したグラフである。 図14は、本発明の第3実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(第3判定装置)のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図15は、本発明の第4実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(第4判定装置)がインバランス判定用閾値を決定する際に参照するテーブルである。 図16は、本発明の第5実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(第5判定装置)がインバランス判定用閾値を決定する際に参照するテーブルである。
以下、本発明の各実施形態に係る内燃機関の空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「判定装置」とも称呼する。)について図面を参照しながら説明する。判定装置は、燃料噴射量制御装置、機関制御装置及び空燃比制御装置でもある。
<第1実施形態>
(構成)
図3は、第1実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、「第1判定装置」とも称呼する。)を、4サイクル・火花点火式・多気筒(直列4気筒)・内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。機関10は図示しない車両に搭載されている。
内燃機関10は、機関本体部20と、吸気系統30と、排気系統40と、を含む。
機関本体部20は、シリンダブロック部及びシリンダヘッド部を含む。機関本体部20は、複数の気筒(燃焼室)21を備えている。各気筒は、図示しない「吸気ポート及び排気ポート」と連通している。吸気ポートと燃焼室21との連通部は図示しない吸気弁により開閉される。排気ポートと燃焼室21との連通部は図示しない排気弁により開閉される。各燃焼室21には図示しない点火プラグが配設されている。
吸気系統30は、インテークマニホールド31、吸気管32、複数の燃料噴射弁33、及び、スロットル弁34を備えている。
インテークマニホールド31は、複数の枝部31aとサージタンク31bとを備えている。複数の枝部31aのそれぞれの一端は、複数の吸気ポートのそれぞれに接続されている。複数の枝部31aの他端はサージタンク31bに接続されている。
吸気管32の一端はサージタンク31bに接続されている。吸気管32の他端には図示しないエアフィルタが配設されている。
燃料噴射弁33は、一つの気筒(燃焼室)21に対して一つずつ配設されている。燃料噴射弁33は吸気ポートに設けられている。即ち、複数の気筒のそれぞれは、他の気筒とは独立して燃料供給を行う燃料噴射弁33を備えている。燃料噴射弁33は、噴射指示信号に応答し、正常である場合に「その噴射指示信号に含まれる指示燃料噴射量の燃料」を吸気ポート(従って、燃料噴射弁33に対応する気筒)内に噴射するようになっている。
より具体的に述べると、燃料噴射弁33は、指示燃料噴射量に応じた時間だけ開弁する。燃料噴射弁33に供給されている燃料の圧力は、その燃料の圧力と吸気ポート内の圧力との差圧が一定になるように図示しないプレッシャレギュレータにより制御されている。従って、燃料噴射弁33が正常であれば、燃料噴射弁33は指示燃料噴射量と等量の燃料を噴射する。しかしながら、燃料噴射弁33に異常が発生すると、燃料噴射弁33は指示燃料噴射量とは相違する量の燃料を噴射するようになる。これにより、気筒別空燃比の気筒間における不均一性が発生する。
スロットル弁34は、吸気管32内に回動可能に配設されている。スロットル弁34は、回転することにより吸気通路の開口断面積を変更し、以って、機関10に吸入される空気量(即ち、吸入空気量)を変更するようになっている。スロットル弁34は、スロットル弁アクチュエータ34aにより吸気管32内で回転駆動されるようになっている。スロットル弁アクチュエータ34aはDCモータからなる。
排気系統40は、エキゾーストマニホールド41、エキゾーストパイプ42、エキゾーストパイプ42に配設された上流側触媒43、及び、上流側触媒43よりも下流においてエキゾーストパイプ42に配設された「図示しない下流側触媒」を備えている。
エキゾーストマニホールド41は、複数の枝部41aと、集合部41bと、を備えている。複数の枝部41aのそれぞれの一端は、複数の排気ポートのそれぞれに接続されている。複数の枝部41aのそれぞれの他端は集合部41bに集合している。この集合部41bは、複数(2以上であり、本例では4つ)の気筒から排出された排ガスが集合する部分であるから、排気集合部HKとも称呼される。
エキゾーストパイプ42は集合部41bに接続されている。排気ポート、エキゾーストマニホールド41及びエキゾーストパイプ42は、排気通路を構成している。
上流側触媒43及び下流側触媒のそれぞれは、所謂、白金、ロジウム及びパラジウム等の貴金属(触媒物質)からなる活性成分を担持する三元触媒装置(排気浄化用の触媒)である。各触媒は、各触媒に流入するガスの空燃比が「三元触媒のウインドウ内の空燃比(例えば、理論空燃比)」であるとき、HC,CO,Hなどの未燃成分を酸化するとともに窒素酸化物(NOx)を還元する機能を有する。この機能は触媒機能とも称呼される。更に、各触媒は、酸素を吸蔵(貯蔵)する酸素吸蔵機能を有する。各触媒は、酸素吸蔵機能により空燃比が理論空燃比から偏移したとしても未燃成分及び窒素酸化物を浄化することができる。つまり、酸素吸蔵機能により、ウインドウの幅が拡大する。酸素吸蔵機能は、触媒に担持されているセリア(CeO)等の酸素吸蔵材によってもたらされる。
このシステムは、熱線式エアフローメータ51、スロットルポジションセンサ52、水温センサ53、クランクポジションセンサ54、インテークカムポジションセンサ55、上流側空燃比センサ56、下流側酸素濃度センサ57、ノッキングセンサ58、アルコール濃度センサ59、アクセル開度センサ60、車速センサ61、及び、補機負荷検出センサ62を備えている。
エアフローメータ51は、吸気管32内を流れる吸入空気の質量流量(吸入空気流量)Gaに応じた信号を出力するようになっている。即ち、吸入空気量Gaは、単位時間あたりに機関10に吸入される吸入空気量を表す。
スロットルポジションセンサ52は、スロットル弁34の開度(スロットル弁開度)を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
水温センサ53は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。冷却水温THWは、機関10の暖機状態(機関10の温度)を表すパラメータである。
クランクポジションセンサ54は、クランク軸が10°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに同クランク軸が360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、後述する電気制御装置70によって機関回転速度NEに変換される。
インテークカムポジションセンサ55は、インテークカムシャフトが所定角度から90度、次いで90度、更に180度回転する毎に一つのパルスを出力するようになっている。後述する電気制御装置70は、クランクポジションセンサ54及びインテークカムポジションセンサ55からの信号に基づいて、基準気筒(例えば第1気筒)の圧縮上死点を基準とした絶対クランク角度CAを取得するようになっている。この絶対クランク角度CAは、基準気筒の圧縮上死点において「0°クランク角度」に設定され、クランク軸の回転角度に応じて720°クランク角度まで増大し、その時点にて再び0°クランク角度に設定される。
上流側空燃比センサ56は、エキゾーストマニホールド41の集合部41b(排気集合部HK)と上流側触媒43との間の位置において「エキゾーストマニホールド41及びエキゾーストパイプ42の何れか」に配設されている。上流側空燃比センサ56は、単に「空燃比センサ」とも称呼される。
上流側空燃比センサ56は、例えば、特開平11−72473号公報、特開2000−65782号公報及び特開2004−69547号公報等に開示された「拡散抵抗層を備える限界電流式広域空燃比センサ」である。
上流側空燃比センサ56は、図4に示したように、上流側空燃比センサ56の配設位置を流れる排ガスの空燃比(上流側空燃比abyfs)に応じた出力値Vabyfsを「空燃比センサ出力」として出力する。この出力値Vabyfsは、上流側空燃比センサ56に到達している排ガスの空燃比が大きくなるほど(リーンとなるほど)増大する。出力値Vabyfsは、上流側空燃比センサ56に到達している排ガスの空燃比が理論空燃比であるとき、理論空燃比相当値Vstoichに一致する。なお、このときの限界電流値ILは「0」である。
後述する電気制御装置70は、図4に示された関係を「空燃比変換テーブルMapabyfs(Vabyfs)」としてROM内に格納していて、実際の出力値Vabyfsを空燃比変換テーブルMapabyfs(Vabyfs)に適用することにより上流側空燃比abyfs(検出空燃比abyfs)を取得するようになっている。
再び、図3を参照すると、下流側空燃比センサ57は、エキゾーストパイプ42内に配設されている。下流側空燃比センサ57の配設位置は、上流側触媒43よりも下流側であり、且つ、下流側触媒よりも上流側(即ち、上流側触媒43と下流側触媒との間の排気通路)である。下流側空燃比センサ57は、周知の起電力式の酸素濃度センサ(安定化ジルコニア等の固体電解質を用いた周知の濃淡電池型の酸素濃度センサ)である。下流側空燃比センサ57は、排気通路であって下流側空燃比センサ57が配設されている部位を通過するガスである被検出ガスの空燃比(下流側空燃比)に応じた出力値Voxsを発生するようになっている。換言すると、出力値Voxsは、上流側触媒43から流出し且つ下流側触媒に流入するガスの空燃比(下流側空燃比afdown)に応じた値である。
この出力値Voxsは、図5に示したように、被検出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチのとき最大出力値max(例えば、約0.9V〜1.0V)となる。出力値Voxsは、被検出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンのとき最小出力値min(例えば、約0.1V〜0V)となる。更に、出力値Voxsは、被検出ガスの空燃比が理論空燃比であるとき最大出力値maxと最小出力値minの略中間の電圧Vst(中間電圧Vst、例えば、約0.5V)となる。出力値Voxsは、被検出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチな空燃比からリーンな空燃比へと変化する際に最大出力値maxから最小出力値minへと急変する。同様に、出力値Voxsは、被検出ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンな空燃比からリッチな空燃比へと変化する際に最小出力値minから最大出力値maxへと急変する。
図3に示したノッキングセンサ58は、特定気筒(本例においては第3気筒)の近傍に備えられていて、特定気筒に発生するノッキングを検出するようになっている。
アルコール濃度センサ59は、複数の燃料噴射弁33と図示しない燃料タンクとを接続する燃料供給管FPに配設されている。アルコール濃度センサ59は、燃料に含まれるアルコール濃度(エタノール濃度)を表す信号Etを出力するようになっている。アルコール濃度センサ59は周知である(例えば、特開2005−201670号公報、及び、特開平7−77507号公報等を参照。)。アルコール濃度センサ59は、燃料の誘電率に基づいてアルコール濃度を検出する静電容量式のセンサであってもよく、燃料の屈折率及び透過率等に基づいてアルコール濃度を検出する光学式のセンサであってもよい。燃料のオクタン価はアルコール濃度が高いほど高い。従って、アルコール濃度センサ59は、オクタン価検出センサでもある。なお、アルコール濃度センサ59は、燃料の重度(揮発性等)を検出する燃料性状センサに置換されてもよい。一般に、燃料が重質である程オクタン価が高いので、燃料性状センサはオクタン価検出センサでもある。
アクセル開度センサ60は、運転者によって操作されるアクセルペダルAPの操作量Accp(アクセルペダル操作量、アクセルペダルAPの開度)を表す信号を出力するようになっている。アクセルペダル操作量Accpは、アクセルペダルAPの操作量が大きくなるとともに大きくなる。
車速センサ61は、機関10が搭載された車両の速度(車速)SPDを表す信号を出力するようになっている。
補機負荷検出センサ62は、エアコンのコンプレッサが駆動状態にある場合、又は、電気負荷が所定値以上の場合に「オン信号」を発生し、エアコンのコンプレッサが駆動状態になく、且つ、電気負荷が所定値未満の場合に「オフ信号」を発生する、スイッチである。
電気制御装置70は、「CPU、CPUが実行するプログラム、テーブル(マップ、関数)及び定数等を予め記憶したROM、CPUが必要に応じてデータを一時的に格納するRAM、バックアップRAM、並びに、ADコンバータを含むインターフェース等」からなる周知のマイクロコンピュータである。
バックアップRAMは、機関10を搭載した車両の図示しないイグニッション・キー・スイッチの位置(オフ位置、始動位置及びオン位置等の何れか)に関わらず、車両に搭載されたバッテリから電力の供給を受けるようになっている。バックアップRAMは、バッテリから電力の供給を受けている場合、CPUの指示に応じてデータを格納する(データが書き込まれる)とともに、そのデータを読み出し可能となるように保持(記憶)する。従って、バックアップRAMは、機関10の運転停止中においてもデータを保持することができる。
バックアップRAMは、バッテリが車両から取り外される等によりバッテリからの電力供給が遮断されると、データを保持することができない。そこで、CPUは、バックアップRAMへの電力供給が再開されたとき、バックアップRAMに保持されるべきデータを初期化(デフォルト値に設定)するようになっている。なお、バックアップRAMは、EEPROM等の読み書き可能な不揮発性メモリであってもよい。
電気制御装置70は、上述したセンサ等と接続され、CPUにそれらのセンサからの信号を供給するようになっている。更に、電気制御装置70は、CPUの指示に応じて、各気筒に対応して設けられた点火プラグ(実際にはイグナイタ)、各気筒に対応して設けられた燃料噴射弁33、及び、スロットル弁アクチュエータ34a等に駆動信号(指示信号)を送出するようになっている。
(空燃比気筒間インバランス判定の概要)
次に、第1判定装置が実行するインバランス判定の概要について説明する。
第1判定装置は、上流側空燃比センサ56の出力値Vabyfsにより表される検出空燃比abyfsが「目標空燃比(上流側目標空燃比)abyfr」に一致するように、指示燃料噴射量をフィードバック補正(増減)する。即ち、第1判定装置は、メインフィードバック制御(空燃比フィードバック制御)を実行する。
なお、第1判定装置は、下流側酸素濃度センサ57の出力値Voxsが下流側目標値Voxsrefに一致するように、指示燃料噴射量をフィードバック補正(増減)するように構成され得る。即ち、第1判定装置は、周知のサブフィードバック制御を実行してもよい。
第1判定装置は、所定のインバランス判定用パラメータ取得条件が成立している場合、機関10が所定のトルクを発生するように機関10の吸入空気量を変更する吸入空気量制御を実行する。より具体的に述べると、第1判定装置は、以下の総ての条件が成立しているとき、インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定する。但し、第1判定装置は、下記の条件1及び条件2のみが成立したときに、インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定してもよい。
(条件1)車速SPDがゼロ(「0」)である。
(条件2)目標空燃比abyfrが理論空燃比であり、且つ、メインフィードバック制御中である。
(条件3)補機負荷検出センサ62からの信号がオフ信号である。
(条件4)冷却水温THWが、完全暖機温度に対応した冷却水温閾値(第1冷却水温閾値)TLoth以上である。条件4は、冷却水温THWが、第1冷却水温閾値TLoth以上であり、且つ、第1冷却水温閾値TLothよりも大きい第2冷却水温閾値THith以下である、との条件であってもよい。
なお、第1判定装置は、更に、機関10を搭載した車両の自動変速機のシフト位置が所定のシフト位置(例えば、ニュートラル位置、又は、ドライブ位置)であることを、条件5として、上記条件1乃至条件4に加えてもよい。更に、第1判定装置は、機関10の今回の運転開始後において、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かの判定を一度も実行していないことを、条件6として上記条件1乃至条件5に加えてもよい。更に、上記条件3乃至条件6は、適宜組み合わされてもよい。
第1判定装置は、インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定したとき、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtに一致するように、スロットル弁34の開度を変更する。即ち、第1判定装置は、機関10がアイドル運転状態にあるとき、アイドル回転速度フィードバック制御を行う。そして、実際の機関回転速度NEが、「目標回転速度NEtgtを含む所定の回転速度領域」内の速度である場合(即ち、NEtgt−NEerr<NE<NEtgt+NEerrが成立している場合)、機関10が「所定のトルクを発生している状態である。」と判定し、その時点の吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得する。
そして、第1判定装置は、インバランス判定用パラメータGaimbpとして取得した吸入空気量Gaが「インバランス判定用閾値としての第1の吸入空気量閾値Gath1」よりも大きいとき、空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定する。
(実際の作動)
次に、第1判定装置の実際の作動について説明する。
<燃料噴射制御>
第1判定装置のCPUは、図6に示した燃料噴射制御ルーチンを、任意の気筒のクランク角度が吸気上死点前の所定クランク角度に一致する毎に、その気筒に対して繰り返し実行するようになっている。前記所定クランク角度は、例えば、BTDC90°CA(吸気上死点前90°クランク角度)である。クランク角度が前記所定クランク角度に一致した気筒は「燃料噴射気筒」とも称呼される。CPUは、この燃料噴射制御ルーチンにより、指示燃料噴射量Fiの計算及び燃料噴射の指示を行う。
任意の気筒のクランク角度が吸気上死点前の所定クランク角度と一致すると、CPUはステップ600から処理を開始し、ステップ610にてフューエルカットフラグXFCが「0」であるか否かを判定する。フューエルカットフラグXFCの値は、イニシャルルーチンにおいて「0」に設定される。更に、フューエルカットフラグXFCの値は、フューエルカット条件が成立したときに「1」に設定され、フューエルカット条件が不成立である場合「0」に設定される。なお、イニシャルルーチンは、機関10が搭載された車両のイグニッション・キー・スイッチがオフからオンに変更されたときにCPUにより実行されるルーチンである。
フューエルカット条件は、例えば、フューエルカット条件が不成立と判定されている場合において、スロットル弁開度TAが「0」(スロットル弁34が全閉)であり、且つ、機関回転速度NEがフューエルカット回転速度NEth以上であるとき成立する。
フューエルカット条件は、例えば、フューエルカット条件が成立していると判定されている場合において、スロットル弁開度TAが「0」(スロットル弁34が全閉)でなくなるか、又は、機関回転速度NEがフューエルカット復帰回転速度NErth未満となると不成立となる。フューエルカット復帰回転速度NErthは、フューエルカット回転速度NEthよりも正の所定回転速度だけ小さい回転速度である。
いま、FC条件が成立してないために、フューエルカットフラグXFCの値が「0」であると仮定する。この場合、CPUは、ステップ610にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ620乃至ステップ660の処理を順に行い、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ620:CPUは、目標空燃比abyfrを設定する。ここでは、CPUは、目標空燃比abyfrを理論空燃比stoichに設定する。なお、CPUは、サブフィードバック制御を実行する場合、理論空燃比stoichからサブフィードバック量KSFBを減じた値を目標空燃比abyfrに設定してもよい。
ステップ630:CPUは、「エアフローメータ51により計測された吸入空気量Ga、クランクポジションセンサ54の信号に基いて取得された機関回転速度NE、及び、ルックアップテーブルMapMc」に基いて「燃料噴射気筒の1回の吸気行程において、その燃料噴射気筒に吸入される空気量」である「筒内吸入空気量Mc(k)」を取得する。筒内吸入空気量Mc(k)は、各吸気行程に対応されながらRAM内に記憶される。筒内吸入空気量Mc(k)は、周知の空気量推定モデル(吸気通路における空気の挙動を模した物理法則に従って構築されたモデル)により算出されてもよい。
ステップ640:CPUは、筒内吸入空気量Mc(k)を目標空燃比abyfrで除することにより基本燃料噴射量Fbaseを求める。従って、基本燃料噴射量Fbaseは、機関の空燃比(従って、上流側触媒43に流入する排ガスの空燃比)を目標空燃比abyfrに一致させるために計算上必要な燃料噴射量のフィードフォワード量である。このステップ640は、機関に供給される混合気の空燃比を目標空燃比abyfrに一致させるためのフィードフォワード制御手段(基本燃料噴射量算出手段)を構成している。
ステップ650:CPUは、基本燃料噴射量Fbaseをメインフィードバック量DFiにより補正する。より具体的には、CPUは、基本燃料噴射量Fbaseにメインフィードバック量DFiを加えることにより、指示燃料噴射量(最終燃料噴射量)Fiを算出する。メインフィードバック量DFiは、機関の空燃比(従って、上流側触媒43に流入する排ガスの空燃比)を目標空燃比abyfrに一致させるための空燃比フィードバック量であり、空燃比センサ56の出力値Vabyfsに基いて求められる。メインフィードバック量DFiの算出方法については後述する。
ステップ660:CPUは、「指示燃料噴射量Fiの燃料」を「燃料噴射気筒に対応して設けられている燃料噴射弁33」から噴射させるための噴射指示信号を、その燃料噴射弁33に送出する。即ち、ステップ660は、指示燃料噴射量Fiに応じた量の燃料が前記複数の燃料噴射弁33のそれぞれから噴射されるように前記複数の燃料噴射弁33に噴射指示信号を送出する噴射指示信号送出手段を構成している。
この結果、機関の空燃比を目標空燃比abyfrに一致させるために計算上必要な量(必要と推定される量)の燃料が燃料噴射気筒の燃料噴射弁33から噴射させられる。即ち、ステップ620乃至ステップ660は、「空燃比センサ56に到達する排ガスを排出している2以上の気筒(本例においては総ての気筒)の燃焼室21に供給される混合気の空燃比」が目標空燃比abyfrとなるように指示燃料噴射量Fiを制御する指示燃料噴射量制御手段を構成している。
一方、CPUがステップ610の処理を実行する時点において、フューエルカットフラグXFCの値が「1」に設定されていると、CPUはそのステップ610にて「No」と判定し、ステップ695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。この場合、ステップ660の処理による燃料噴射が実行されないので、フューエルカット運転(燃料供給停止制御)が実行される。
<メインフィードバック量の算出>
CPUは図示しない図7にフローチャートにより示した「メインフィードバック量算出ルーチン」を所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ700から処理を開始し、ステップ705に進んで「メインフィードバック制御条件(上流側空燃比フィードバック制御条件)」が成立しているか否かを判定する。
メインフィードバック制御条件は以下の総ての条件が成立したときに成立する。
(A1)空燃比センサ56が活性化している。
(A2)機関の負荷KLが閾値KLth以下である。
(A3)フューエルカット制御中でない(フューエルカットフラグXFCが「0」である。)。
なお、負荷KLは、ここでは下記の(1)式により求められる負荷率である。この負荷KLに代え、アクセルペダル操作量Accpが用いられても良い。(1)式において、Mcは筒内吸入空気量であり、ρは空気密度(単位は(g/l))、Lは機関10の排気量(単位は(l))、「4」は機関10の気筒数である。

KL=(Mc/(ρ・L/4))・100% …(1)
いま、メインフィードバック制御条件が成立しているものとして説明を続ける。この場合、CPUはステップ705にて「Yes」と判定して以下に述べるステップ710乃至ステップ740の処理を順に行い、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ710:CPUは、目標空燃比abyfrを読み込む。ここでは、目標空燃比abyfrは理論空燃比stoichに設定される。
ステップ715:CPUは、下記(2)式に示したように、空燃比センサ56の出力値Vabyfsを図4に示したテーブルMapabyfsに適用することにより、検出空燃比abyfsを得る。

abyfs=Mapabyfs(Vabyfs) …(2)
ステップ720:CPUは、下記(3)式に従って、「現時点よりもNサイクル前の時点において燃焼室21に実際に供給された燃料の量」である「筒内燃料供給量Fc(k−N)」を求める。即ち、CPUは、「現時点よりもNサイクル(即ち、N・720°クランク角度)前の時点における筒内吸入空気量Mc(k−N)」を「検出空燃比abyfs」により除すことにより、筒内燃料供給量Fc(k−N)を求める。

Fc(k−N)=Mc(k−N)/abyfs …(3)
このように、筒内燃料供給量Fc(k−N)を求めるために、現時点からNサイクル前の筒内吸入空気量Mc(k−N)を検出空燃比abyfsで除すのは、「燃焼室21内での混合気の燃焼により生成された排ガス」が空燃比センサ56に到達するまでに「Nサイクルに相当する時間」を要しているからである。
ステップ725:CPUは、下記(4)式に従って、「現時点よりもNサイクル前の時点において燃焼室21に供給されるべきであった燃料の量」である「目標筒内燃料供給量Fcr(k−N)」を求める。即ち、CPUは、現時点からNサイクル前の筒内吸入空気量Mc(k−N)を現時点からNサイクル前の目標空燃比abyfr(k−N)で除すことにより、目標筒内燃料供給量Fcr(k−N)を求める。

Fcr(k−N)=Mc(k−N)/abyfr(k−N) …(4)
ステップ730:CPUは、下記(5)式に従って、筒内燃料供給量偏差DFcを取得する。即ち、CPUは、目標筒内燃料供給量Fcr(k−N)から筒内燃料供給量Fc(k−N)を減じることにより、筒内燃料供給量偏差DFcを求める。この筒内燃料供給量偏差DFcは、Nストローク前の時点で筒内に供給された燃料の過不足分を表す量となる。

DFc=Fcr(k−N)−Fc(k−N) …(5)
ステップ735:CPUは、下記(6)式に従って、メインフィードバック量DFiを求める。この(6)式において、Gpは予め設定された比例ゲイン、Giは予め設定された積分ゲインである。更に、(6)式の「値SDFc」は「筒内燃料供給量偏差DFcの積分値」である。つまり、CPUは、検出空燃比abyfsを目標空燃比abyfrに一致させるための比例積分制御により「メインフィードバック量DFi」を算出する。

DFi=Gp・DFc+Gi・SDFc …(6)
ステップ740:CPUは、その時点における筒内燃料供給量偏差DFcの積分値SDFcに上記ステップ730にて求められた筒内燃料供給量偏差DFcを加えることにより、新たな筒内燃料供給量偏差の積分値SDFcを取得する。
以上により、メインフィードバック量DFiが比例積分制御により算出され、このメインフィードバック量DFiが前述した図6のステップ650の処理により指示燃料噴射量Fiに反映される。
一方、図7のステップ705の判定時において、メインフィードバック制御条件が不成立であると、CPUはそのステップ705にて「No」と判定してステップ745に進み、メインフィードバック量DFiの値を「0」に設定する。次いで、CPUは、ステップ750にて筒内燃料供給量偏差の積分値SDFcに「0」を格納する。その後、CPUは、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。このように、メインフィードバック制御条件が不成立であるとき、メインフィードバック量DFiは「0」に設定される。従って、基本燃料噴射量Fbaseのメインフィードバック量DFiによる補正は行われない。
<空燃比気筒間インバランス判定>
次に、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かの判定を行うための処理について説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に、図8にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ800から処理を開始してステップ810に進み、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であるか否かを判定する。
インバランス判定完了フラグXFINの値は上述したイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。更に、インバランス判定完了フラグXFINの値は、インバランス判定が完了したときに「1」に設定される(後述するステップ880を参照。)。インバランス判定完了フラグXFINの値が「1」であるとき、CPUはステップ810にて「Yes」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、インバランス判定は実行されない。
いま、機関10の始動後においてインバランス判定が実行されていないと仮定する。この場合、インバランス判定完了フラグXFINの値は「0」であるから、CPUはステップ810にて「No」と判定してステップ820に進み、パラメータ取得条件(前述した「インバランス判定用パラメータ取得条件」)が成立しているか否かを判定する。このとき、パラメータ取得条件が成立していなければ、CPUはステップ820にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、インバランス判定は実行されない。
これに対し、パラメータ取得条件が成立していると、CPUはステップ820にて「Yes」と判定してステップ830に進む。CPUは、ステップ830にて、図9にフローチャートにより示した「吸入空気量制御(インバランス判定用パラメータ取得のためのスロットル弁制御、インバランス判定用パラメータを取得するための機関回転速度制御)」を実行する。
具体的に述べると、CPUは図9のステップ900から処理を開始してステップ910に進み、機関回転速度NEが所定の目標回転速度NEtgtよりも小さいか否かを判定する。目標回転速度NEtgtは、安定したアイドル運転が可能な一定値(例えば、700rpm)に設定されている。このとき、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtよりも小さいと、CPUはステップ910にて「Yes」と判定してステップ920に進み、スロットル弁開度の制御目標値TAtgtを下記の(7)式に従って算出する。(7)式において、TAは現時点におけるスロットル弁開度TAであり、Kは所定の定数(一定ゲイン)である。即ち、CPUは、スロットル弁開度制御目標値TAtgtを、現時点のスロットル弁開度TAよりも値K・(NEtgt−NE)だけ増大させた値に設定する。

TAtgt=TA+K・(NEtgt−NE) …(7)
次いで、CPUはステップ930に進み、実際のスロットル弁開度がスロットル弁開度制御目標値TAtgtに一致するように、スロットル弁アクチュエータ34aに駆動信号を送出し、ステップ995を経由して図8のステップ840に進む。
一方、CPUがステップ910の処理を行う時点において、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgt以上であると、CPUはそのステップ910にて「No」と判定してステップ940に進み、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtよりも大きいか否かを判定する。
このとき、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtよりも大きいと、CPUはステップ940にて「Yes」と判定してステップ950に進み、スロットル弁開度制御目標値TAtgtを下記の(8)式に従って算出する。即ち、CPUは、スロットル弁開度制御目標値TAtgtを、現時点のスロットル弁開度TAから値K・(NE−NEtgt)だけ減少させた値に設定する。

TAtgt=TA−K・(NE−NEtgt) …(8)
次いで、CPUはステップ930に進み、実際のスロットル弁開度がスロットル弁開度制御目標値TAtgtに一致するように、スロットル弁アクチュエータ34aに駆動信号を送出し、ステップ995を経由して図8のステップ840に進む。
更に、CPUがステップ940の処理を行う時点において、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtと等しいと、CPUはステップ940にて「No」と判定し、ステップ930及びステップ995を経由して図8のステップ840に進む。従って、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtと等しい場合、スロットル弁開度は変更されない。
機関10に加わる負荷が一定であるとき(ステップ820でのパラメータ取得条件が成立するとき)、機関10が所定の回転速度(目標回転速度NEtgt)にて回転を続けるためには、機関10は「所定のトルク」を発生しなければならず、そのために、所定の吸入空気量の空気を含む混合気を吸入しなければならない。従って、図9のルーチン(図8のステップ830)の処理は、インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合に機関10が所定のトルクを発生するように機関10の吸入空気量を変更する制御(吸入空気量制御)を実行するための処理である。
CPUは、ステップ995を経由して図8のステップ840に戻り、そのステップ840にて機関回転速度NEと目標回転速度NEtgtとの差の絶対値(|NE−NEtgt|)が所定の閾値NEerrより小さいか否かを判定する。即ち、CPUはステップ840にて、機関回転速度NEが「目標回転速度NEtgtから偏差NEerrを減じた下限値NDと、目標回転速度NEtgtに偏差NEerrを加えた上限値NUと、により定まる回転速度領域」内にあるか否かを判定する。下限値NDと上限値NUとにより定まる回転速度領域は「目標回転速度NEtgt含む所定の回転速度領域」である。また、CPUは、ステップ840にて機関回転速度NEと目標回転速度NEtgtとの差の絶対値(|NE−NEtgt|)が所定の閾値NEerrより小さい状態が所定時間以上継続しているか否かを判定してもよい。
機関回転速度NEと目標回転速度NEtgtとの差の絶対値が閾値NEerrより小さい場合、「インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していて機関10に一定(既知)の大きさの負荷が加わっている状態において、実質的に目標回転速度NEtgtを維持するために必要なトルクを機関10が発生している。」と考えることができる。そこで、CPUは、機関回転速度NEと目標回転速度NEtgtとの差の絶対値が閾値NEerrより小さい場合、「機関10が所定のトルクを発生している状態である。」と判定し(ステップ840にて「Yes」と判定し)、ステップ850に進んで実際の吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得する。
次に、CPUはステップ860に進み、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath1(第1インバランス判定用閾値)よりも大きいか否かを判定する。
現時点において機関10の空燃比の平均値は「目標空燃比abyfrである理論空燃比」に実質的に維持されているので、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなっていると、機関10が目標回転速度NEtgtを維持するためには、「より多くの吸入空気を含む混合気」が燃焼されなければならない。従って、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath1よりも大きい場合、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判定することができる。
そこで、CPUは、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath1よりも大きい場合、ステップ860にて「Yes」と判定してステップ870に進み、インバランス発生フラグXIMBの値を「1」に設定する。即ち、CPUは空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判定する。更に、このとき、CPUは図示しない警告ランプを点灯してもよい。なお、インバランス発生フラグXIMBの値はバックアップRAMに格納される。その後、CPUはステップ880に進んで、インバランス判定完了フラグXFINの値を「1」に設定し、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、CPUがステップ860の処理を行う時点において、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath1以下である場合、CPUはそのステップ860にて「No」と判定してステップ890に進み、インバランス発生フラグXIMBの値を「2」に設定する。即ち、CPUは、「空燃比気筒間インバランス判定の結果、空燃比気筒間インバランス状態が発生していないと判定された旨」を記憶する。その後、CPUはステップ880を経由してステップ895に進み、本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUがステップ840の処理を実行する時点において、機関回転速度NEと目標回転速度NEtgtとの差の絶対値が閾値NEerrより大きい場合、CPUはそのステップ840にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第1判定装置は、
空燃比センサ56の出力値Vabyfsに相関を有する値(検出空燃比abyfs)が所定の目標空燃比に相関を有する値(目標空燃比abyfr)に一致するように、複数の燃料噴射弁33のそれぞれから噴射される燃料の量を「空燃比センサ56の出力値Vabyfs」に基いてフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段(図6のステップ620乃至ステップ660及び図7のルーチン、を参照。)と、
所定のインバランス判定用パラメータ取得条件が成立しているか否かを判定するとともに(図8のステップ820)、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合に機関10が所定のトルクを発生するように機関10の吸入空気量を変更する(即ち、吸入空気量制御を実行する)機関制御手段(図8のステップ830、及び、図9のルーチンを参照。)と、
前記吸入空気量制御が実行されている場合に機関10が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かを判定するとともに(図8のステップ840の処理がこの判定に相当する。)、機関10が前記所定のトルクを発生している状態であると判定された場合に実際の吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得するパラメータ取得手段(図8のステップ840及びステップ850)と、
その取得されたインバランス判定用パラメータGaimbpが所定のインバランス判定用閾値Gath1よりも大きいか否かを判定するとともに(図8のステップ860)、前記取得されたインバランス判定用パラメータGaimbpが前記インバランス判定用閾値Gath1よりも大きいと判定した場合に空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定するインバランス判定手段(図8のステップ860乃至ステップ890)と、
を備える。
更に、第1判定装置において、
前記機関制御手段は、
機関10を搭載した車両の速度(車速SPD)がゼロである場合に前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定するとともに(図8のステップ820での「Yes」との判定を参照。)、機関回転速度NEが目標回転速度NEtgtに一致するように吸入空気量を制御する機関回転速度制御を「前記吸入空気量制御」として実行するように構成され(図8のステップ830及び図9のルーチン)、
前記パラメータ取得手段は、
前記機関回転速度制御が実行されている場合であって且つ前記機関の実際の機関回転速度NEが前記目標回転速度NEtgtを含む所定の回転速度領域内の速度である場合、機関10が前記所定のトルクを発生している状態であると判定するように構成されている(図8のステップ840での「Yes」との判定を参照。)。
前述したように、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きいほど、機関10が所定のトルクを発生するためには、より多くの吸入空気量を含む混合気を必要とする。よって、機関10全体の発生トルクが「ある値」であるとき、吸入空気量Ga(インバランス判定用パラメータGaimbp)が「インバランス判定用閾値としての吸入空気量閾値Gath1」よりも大きいとき、空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定することができる。
従って、上記第1判定装置は、空燃比センサ56の出力値Vabyfsに基づいて取得され且つ機関回転速度NEの影響を受け易いインバランス判定用パラメータではなく、吸入空気量Gaに基いて取得されるインバランス判定用パラメータGaimbpを用いて「空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否か」を判定することができる。その結果、第1判定装置は、インバランス判定を精度良く行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「第2判定装置」と称呼する。)について説明する。第2判定装置は、図10に概略を示した「ハイブリッド車両100」に搭載された機関10に適用される。
第2判定装置は、後に詳述するように、車両100に対して要求される要求駆動力に基いて機関10に要求される機関要求トルクを決定するとともに、機関10の実際の発生トルクが機関要求トルクに一致するように吸入空気量を制御する要求トルク発生制御を実行する。更に、第2判定装置は、要求トルク発生制御が実行されている場合であって且つ実際の車速が「要求駆動力に基いて定まる所定の目標車速」を含む所定の車速領域内の速度である場合、機関が所定のトルクを発生している状態であると判定し、そのときの吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得する。加えて、第2判定装置は、そのインバランス判定用パラメータGaimbpと「インバランス判定用閾値としての第2の吸入空気量閾値Gath2」との比較の結果に基いて、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かを判定する。
ハイブリッド車100は、周知であって、機関10、フロントモータ(モータ・ジェネレータ)101、動力切替部102、動力伝達部103、インバータ104、バッテリ105、及び、リヤモータ(モータ・ジェネレータ)とディファレンシャルとを含むリヤトランスアクスル106を備えている。
フロントモータ101は、回転トルクを発生するモータ及び回転駆動されることにより発電を行うジェネレータの両機能を備えている。
動力切替部102は、例えば特開2003−291691号公報等に記載されているように、機関10の出力トルクを動力伝達部103に伝達する状態、フロントモータ101の出力トルクを動力伝達部103に伝達する状態、機関10によってフロントモータ101を駆動する状態、及び、フロントモータ101によって機関10を駆動する状態等の種々の状態を達成するようになっている。
動力伝達部103は無段変速機及びディファレンシャルを含んでいる。動力伝達部103は動力切替部102から伝達されたトルクを、前輪の車軸を回転するトルクに変換するようになっている。
インバータ104は、フロントモータ101を回転させるためにバッテリ105から供給される電力に基いてフロントモータ101のステータコイルの3相巻線に通電する3相交流電流を発生するようになっている。インバータ104はフロントモータ101が発電しているとき、フロントモータ101から付与される交流信号を直流電圧に変換し、バッテリ105を充電するようになっている。
リヤトランスアクスル106はリヤモータが発生するトルクを、後輪の車軸を回転するトルクに変換するようになっている。
第2判定装置のCPUは、図6及び図7に示したルーチンに加え、図11及び図12にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ1100から処理を開始してステップ1110に進み、インバランス判定完了フラグXFINの値が「1」であるか否かを判定する。インバランス判定完了フラグXFINの値が「1」であるとき、CPUはステップ1110にて「Yes」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、インバランス判定は実行されない。
いま、機関10の始動後においてインバランス判定が実行されていないと仮定する。この場合、インバランス判定完了フラグXFINの値は「0」であるから、CPUはステップ1110にて「No」と判定してステップ1120に進み、パラメータ取得条件(インバランス判定用パラメータ取得条件)が成立しているか否かを判定する。このパラメータ取得条件は、前述した条件2乃至条件4からなる。もちろん、パラメータ取得条件には他の条件が加えられてもよい。但し、車速SPDがゼロであるとの条件1は必ずしも必要ではない。このとき、パラメータ取得条件が成立していなければ、CPUはステップ1120にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、インバランス判定は実行されない。
これに対し、パラメータ取得条件が成立していると、CPUはステップ1120にて「Yes」と判定してステップ1130に進む。CPUは、ステップ1130にて、図12により示した「要求トルク発生制御(インバランス判定用パラメータ取得のためのスロットル弁制御、インバランス判定用パラメータを取得するための要求トルク発生制御)」を実行する。
具体的に述べると、CPUは図12のステップ1200から処理を開始し、以下に述べるステップ1210乃至ステップ1240の処理を順に行う。
ステップ1210:CPUはアクセルペダル操作量Accpに基いて目標車速SPDtgtを決定する。目標車速SPDtgtはアクセルペダル操作量Accpが大きいほど大きくなるように決定される。なお、アクセルペダル操作量Accpは、機関10を搭載した車両100に対して要求される要求駆動力を表すパラメータである。
ステップ1220:CPUは、目標車速SPDtgtに対してフロントモータ101が発生すべきトルク(フロントモータ要求トルク)TFMreqをルックアップテーブルMapTFMreq(SPDtgt)に基いて決定する。
ステップ1230:CPUは、目標車速SPDtgtに対してリヤモータが発生すべきトルク(リヤモータ要求トルク)TRMreqをルックアップテーブルMapTRMreq(SPDtgt)に基いて決定する。
ステップ1240:CPUは、フロントモータ101の発生トルクがフロントモータ要求トルクTFMreqと一致するようにフロントモータ101を制御するとともに、リヤモータの発生トルクがリヤモータ要求トルクTRMreqと一致するようにリヤモータを制御する。
次に、CPUはステップ1250に進み、目標車速SPDtgtに対して機関10が発生すべきトルク(機関要求トルク)TEreqをルックアップテーブルMapTEreq(SPDtgt)に基いて決定する。
その後、CPUはステップ1260に進み、車速SPDが目標車速SPDtgtよりも小さいか否かを判定する。このとき、車速SPDが目標車速SPDtgtよりも小さいと、CPUはステップ1260にて「Yes」と判定してステップ1270に進み、スロットル弁開度の制御目標値TAtgtを下記の(9)式に従って算出する。(9)式において、TAは現時点におけるスロットル弁開度TAであり、K1は所定の定数(一定ゲイン)である。即ち、CPUは、スロットル弁開度制御目標値TAtgtを、現時点のスロットル弁開度TAよりも値K1・(SPDtgt−SPD)だけ増大させた値に設定する。

TAtgt=TA+K1・(SPDtgt−SPD) …(9)
次いで、CPUはステップ1280に進み、実際のスロットル弁開度がスロットル弁開度制御目標値TAtgtに一致するように、スロットル弁アクチュエータ34aに駆動信号を送出し、ステップ1295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPUがステップ1260の処理を行う時点において、車速SPDが目標車速SPDtgt以上であると、CPUはステップ1260にて「No」と判定してステップ1290に進み、スロットル弁開度の制御目標値TAtgtを下記の(10)式に従って算出する。即ち、CPUは、スロットル弁開度制御目標値TAtgtを、現時点のスロットル弁開度TAから値K1・(SPD−SPDtgt)だけ減少させた値に設定する。

TAtgt=TA−K1・(SPD−SPDtgt) …(10)
次いで、CPUはステップ1280に進み、実際のスロットル弁開度がスロットル弁開度制御目標値TAtgtに一致するように、スロットル弁アクチュエータ34aに駆動信号を送出し、ステップ1295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
CPUは、ステップ1295を経由して図11のステップ1140に戻り、そのステップ1140にて「機関要求トルクTEreqが低側要求トルク閾値TEreqLoよりも大きく且つ高側要求トルク閾値TEreqHiよりも小さい」か否かを判定する。このとき、機関要求トルクTEreqが低側要求トルク閾値TEreqLo以下であるか、又は、機関要求トルクTEreqが高側要求トルク閾値TEreqHi以上であると、CPUはステップ1140にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、「機関要求トルクTEreqが低側要求トルク閾値TEreqLoよりも大きく且つ高側要求トルク閾値TEreqHiよりも小さい」場合、CPUはステップ1140にて「Yes」と判定してステップ1150に進み、車速SPDと目標車速SPDtgtとの差の絶対値(|SPD−SPDtgt|)が所定の閾値SPDerrより小さいか否かを判定する。即ち、CPUはステップ1150にて、車速SPDが「目標車速SPDtgtから偏差SPDerrを減じた下限値SDと、目標車速SPDtgtに偏差SPDerrを加えた上限値SUと、により定まる車速領域」内にあるか否かを判定する。この下限値SDと上限値SUとにより定まる車速領域は「目標車速SPDtgt含む所定の車速領域」である。
車速SPDと目標車速SPDtgtとの差の絶対値が閾値SPDerrより小さい場合、「インバランス判定用パラメータ取得条件」が成立していて機関10に一定(既知)の大きさの負荷が加わっているときに、「車両100が実質的に目標車速SPDtgtを維持するために必要なトルク」を機関10が発生していると考えることができる。換言すると、このときに機関10が発生するトルクは、車両100に対して要求される要求駆動力(アクセルペダル操作量Accp相関値)に基いて機関10に要求される機関要求トルクである。
そこで、CPUは、車速SPDと目標車速SPDtgtとの差の絶対値が閾値SPDerrより小さい場合、「機関10が所定のトルク(上記機関要求トルク)を発生している状態である。」と判定し(ステップ1150にて「Yes」と判定し)、ステップ1160に進んで実際の吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得する。
次に、CPUはステップ1170に進み、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath2(第2インバランス判定用閾値)よりも大きいか否かを判定する。
前述したように、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きくなっていると、機関10は目標車速SPDtgtを維持するトルクを発生するために、より多くの吸入空気を含む混合気を燃焼しなければならない。なお、このとき、機関10の空燃比の平均値は「目標空燃比abyfrである理論空燃比」に実質的に維持されている。
そこで、CPUは、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath2よりも大きい場合、ステップ1170にて「Yes」と判定してステップ1175に進み、インバランス発生フラグXIMBの値を「1」に設定する。即ち、CPUは空燃比気筒間インバランス状態が発生していると判定する。更に、このとき、CPUは図示しない警告ランプを点灯してもよい。その後、CPUはステップ1180に進んで、インバランス判定完了フラグXFINの値を「1」に設定し、ステップ1195に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、CPUがステップ1170の処理を行う時点において、インバランス判定用パラメータGaimbpがインバランス判定用閾値Gath2以下である場合、CPUはそのステップ1170にて「No」と判定してステップ1185に進み、インバランス発生フラグXIMBの値を「2」に設定する。即ち、CPUは、「空燃比気筒間インバランス判定の結果、空燃比気筒間インバランス状態が発生していないと判定された旨」を記憶する。その後、CPUはステップ1180を経由してステップ1195に進み、本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUがステップ1150の処理を実行する時点において、車速SPDと目標車速SPDtgtとの差の絶対値が閾値SPDerrより大きい場合、CPUはそのステップ1150にて「No」と判定し、ステップ1195に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、第2判定装置は、第1判定装置が備える空燃比フィードバック制御手段と同じ手段(図6のステップ620乃至ステップ660及び図7のルーチン、を参照。)を備えるとともに、
所定のインバランス判定用パラメータ取得条件が成立しているか否かを判定するとともに(図11のステップ1120)、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合に機関10が所定のトルクを発生するように機関10の吸入空気量を変更する(即ち、吸入空気量制御を実行する)機関制御手段(図11のステップ1130、及び、図12のルーチンを参照。)と、
前記吸入空気量制御が実行されている場合に機関10が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かを判定するとともに(図11のステップ1150の処理がこの判定に相当する。)、機関10が前記所定のトルクを発生している状態であると判定された場合に実際の吸入空気量Gaをインバランス判定用パラメータGaimbpとして取得するパラメータ取得手段(図11のステップ1150及びステップ1160)と、
その取得されたインバランス判定用パラメータGaimbpが所定のインバランス判定用閾値Gath2よりも大きいか否かを判定するとともに(図11のステップ1170)、前記取得されたインバランス判定用パラメータGaimbpが前記インバランス判定用閾値Gath2よりも大きいと判定した場合に空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定するインバランス判定手段(図11のステップ1170乃至ステップ1185)と、
を備える。
更に、第2判定装置において、
前記機関制御手段は、
前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立したと判定されている場合に機関10を搭載した車両100に対して要求される要求駆動力(アクセルペダル操作量Accp)に基いて「機関10に要求される機関要求トルクTEreq」を決定するとともに(図12のステップ1250)、機関10の発生トルクが機関要求トルクTEreqに一致するように吸入空気量を制御する要求トルク発生制御を「前記吸入空気量制御」として実行するように構成され(図11のステップ1130及び図12のステップ1250乃至ステップ1290を参照。)、
前記パラメータ取得手段は、
前記要求トルク発生制御が実行されている場合であって且つ前記車両の実際の速度(車速SPD)が前記要求駆動力(アクセルペダル操作量Accp)に基いて定まる所定の目標車速SPDtgt(図12のステップ1210を参照。)を含む所定の車速領域内の速度である場合、機関10が前記所定のトルク(機関要求トルクTEreq)を発生している状態であると判定するように構成されている(図11のステップ1150での「Yes」との判定を参照。)。
この第2判定装置によれば、車両100が走行中であっても、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かについての判定を吸入空気量に基いて行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「第3判定装置」と称呼する。)について説明する。第3判定装置は、パラメータ取得条件が成立したとき(即ち、図8のステップ830及び図9のルーチンに示したインバランス検出用機関回転速度制御を実行するとき)、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定する点のみにおいて、第1判定装置と相違している。
ところで、各気筒は、各気筒に供給される混合気の空燃比が出力空燃比AFtrqであるときに、最大のトルクを発生する。出力空燃比AFtrqは、理論空燃比(例えば、14.6)よりもリッチ側の空燃比(例えば、12と14.6との間の空燃比)である。
通常、機関10から排出されるエミッションを良好にするために、目標空燃比abyfrは理論空燃比stoichに設定される。このとき、空燃比気筒間インバランス状態が発生していると、空燃比がリッチ側に偏移したインバランス気筒の空燃比は、図13の(A)に示したように出力空燃比AFtrq近傍となるので、そのインバランス気筒が発生するトルクは空燃比気筒間インバランス状態が発生していない場合のトルクよりも値D1だけ増大する。また、正常気筒(非インバランス気筒)の空燃比は、メインフィードバック制御の結果、図13の(A)に示したように理論空燃比よりも大きくなるので、その正常気筒が発生するトルクは空燃比気筒間インバランス状態が発生していない場合のトルクよりも値D2だけ減少する。値D1は値D2よりも僅かに大きいが、インバランス気筒は1気筒であり、正常気筒は3気筒であるので、結果として機関10のトルクは低下する。
一方、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定すると、空燃比気筒間インバランス状態が発生した場合には総ての気筒のトルクが低下する。即ち、図13の(B)に示したように、インバランス気筒が発生するトルクは値E1だけ低下し、正常気筒が発生するトルクは値E2だけ低下する。その結果、空燃比気筒間インバランス状態が発生したときの機関10のトルクの低下量の大きさは、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定している場合の方が目標空燃比abyfrを理論空燃比に設定している場合よりも大きくなる。
従って、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定している場合、目標空燃比abyfrを理論空燃比に設定している場合に比べ、空燃比気筒間インバランス状態が発生したときに機関10が「所定のトルク」を発生するために必要な吸入空気量Ga(混合気量)は大きくなる。
そこで、前述したように、第3判定装置は、インバランス判定用パラメータとしての吸入空気量Gaを取得する際(インバランス検出用機関回転速度制御を実行するとき)、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定する。これにより、気筒別空燃比の不均一性の程度が小さい場合の吸入空気量Gaと、気筒別空燃比の不均一性の程度が大きい場合の吸入空気量Gaと、の差を大きくすることができる。その結果、インバランス判定をより精度良く行うことができる。
第3判定装置のCPUは、第1判定装置のCPUが実行する「図6乃至図9に示したルーチン」に加え、図14にフローチャートにより示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ1400から処理を開始してステップ1410に進み、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であるか否かを判定する。このとき、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であると、CPUはステップ1410にて「Yes」と判定してステップ1420に進み、パラメータ取得条件(図8のステップ820にて採用された「インバランス判定用パラメータ取得条件」)が成立しているか否かを判定する。
更に、パラメータ取得条件が成立している場合、CPUはステップ1420にて「Yes」と判定してステップ1430に進み、目標空燃比abyfrを出力空燃比AFtrqに設定する。その後、CPUはステップ1495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUがステップ1410の処理を実行する時点において、インバランス判定完了フラグXFINの値が「1」であると、CPUはそのステップ1410にて「No」と判定してステップ1430に進み、目標空燃比abyfrを理論空燃比stoichに設定する。その後、CPUはステップ1495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
更に、CPUがステップ1420の処理を実行する時点において、パラメータ取得条件が成立していないと、CPUはそのステップ1420にて「No」と判定してステップ1430に進み、目標空燃比abyfrを理論空燃比stoichに設定する。その後、CPUはステップ1495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これにより、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であり且つパラメータ取得条件が成立している場合、目標空燃比abyfrが理論空燃比stoichから出力空燃比AFtrqに変更される。よって、機関10の空燃比の平均が、出力空燃比AFtrqに設定された目標空燃比abyfrに一致するように「空燃比フィードバック制御(メインフィードバック制御)」が実行される。加えて、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であり且つパラメータ取得条件が成立している場合、図8のステップ830(図9)の「インバランス検出用機関回転速度制御」が実行され、図8のステップ850にて「インバランス判定用パラメータとしての吸入空気量Gaimbp」が取得される。
取得される吸入空気量Gaimbpは、目標空燃比abyfrが出力空燃比AFtrqに設定されているので、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているのであれば、目標空燃比abyfrが理論空燃比stoichに設定されている場合よりも大きくなる。従って、第3判定装置は、空燃比気筒間インバランス判定を精度良く行うことができる。
なお、第3判定装置は、第2判定装置と組み合わされてもよい。即ち、CPUは、「第2判定装置のCPUが実行するルーチン」に加え、図14に示したルーチンを実行することにより、インバランス判定完了フラグXFINの値が「0」であり且つパラメータ取得条件(図11のステップ1120にて採用された条件)が成立している場合であって要求トルク発生制御が実行されているときに(図11のステップ1130及び図12のルーチンを参照。)、目標空燃比abyfrを理論空燃比stoichから出力空燃比AFtrqに変更してもよい。
以上、説明したように、第3判定装置は、
前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していない場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比に相当する値に設定するとともに、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立した場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比よりもリッチ側の所定の出力空燃比に設定する空燃比フィードバック制御手段(図14のルーチン)を備える。従って、空燃比気筒間インバランス状態が発生しているか否かの判定をより精度良く行うことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「第4判定装置」と称呼する。)について説明する。第4判定装置は、「インバランス判定用閾値としての第1の吸入空気量閾値Gath1」を、燃料のオクタン価が低いほど大きくなる値に設定する点のみにおいて、第1判定装置と相違している。
燃料のオクタン価が低下するほど、ノッキングが発生し易くなるために、点火時期をMBT(最適点火時期)に近づけることが出来難くなる。従って、オクタン価が低いほど、「吸入空気量及び空燃比」が一定であっても機関10の発生トルクは低下する。換言すると、機関10が「あるトルク」を発生するために必要な吸入空気量は、オクタン価が低いほど大きくなる。従って、オクタン価に関わらず第1の吸入空気量閾値Gath1を設定すると、インバランス判定を誤る可能性がある。この誤判定を回避することを目的として、第4判定装置は燃料のオクタン価が低いほど第1の吸入空気量閾値Gath1を大きくする。
第4判定装置のCPUは、第1判定装置のCPUが実行するルーチンと同じルーチンを実行する。但し、第4判定装置のCPUは、図8のステップ860に進んだとき、燃料のオクタン価を取得するとともに、そのオクタン価を図15に示したテーブルに適用することにより、第1の吸入空気量閾値Gath1(第1インバランス判定用閾値)を決定する。図15に示したテーブルによれば、第1の吸入空気量閾値Gath1はオクタン価が小さいほど大きくなるように決定される。そして、第4判定装置のCPUは、インバランス判定用パラメータGaimbpと、第1の吸入空気量閾値Gath1と、を比較することにより、空燃比気筒間インバランス判定を行う。
なお、第4判定装置のCPUは、燃料のオクタン価をアルコール濃度センサ59の出力値に基いて決定する。但し、第4判定装置のCPUは、燃料のオクタン価を、燃料性状センサの出力値に基いて決定してもよく、アルコール濃度センサ59及び燃料性状センサの出力値に基いて決定してもよい。また、第4判定装置(及び後述の第5制御装置)のCPUは、点火時期をできるだけ最適点火時期に近づけることを目的として、ノッキングセンサ58の出力に基くノッキングの頻度及び/又は強度が所定値になるように、点火時期の進角フィードバック制御(所謂、ノックコントロール制御)を実施することが望ましい。
更に、第4判定装置のCPUは、ノッキングセンサ58がノッキングを検出するまで点火時期を次第に進角させ、ノッキングが生じたときの点火時期の進角値に基いて「燃料のオクタン価」を取得してもよい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置(以下、単に「第5判定装置」と称呼する。)について説明する。第5判定装置は、「インバランス判定用閾値としての第2の吸入空気量閾値Gath2」を燃料のオクタン価が低いほど大きくなる値に設定する点のみにおいて、第2判定装置と相違している。このような構成を採用する理由は、第4判定装置が第4判定装置の構成を採用した理由と同じである。
第5判定装置のCPUは、第2判定装置のCPUが実行するルーチンと同じルーチンを実行する。但し、第5判定装置のCPUは、図11のステップ1170に進んだとき、燃料のオクタン価を取得するとともに、そのオクタン価を図16に示したテーブルに適用することにより、第2の吸入空気量閾値Gath2(第2インバランス判定用閾値)を決定する。図16に示したテーブルによれば、第3の吸入空気量閾値Gath3はオクタン価が小さいほど大きくなるように決定される。そして、第5判定装置のCPUは、インバランス判定用パラメータGaimbpと、第2の吸入空気量閾値Gath2と、を比較することにより、空燃比気筒間インバランス判定を行う。
以上、説明したように、第4判定装置及び第5判定装置が備えるインバランス判定手段は、機関10が吸入する混合気に含まれる燃料のオクタン価を取得するとともに、インバランス判定用閾値(吸入空気量閾値Gath1又は吸入空気量閾値Gath2)を、オクタン価が小さいほど大きくするように構成されている。従って、第4判定装置及び第5判定装置は、燃料のオクタン価に関わらず、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かの判定をより精度良く行うことができる。
本発明の各実施形態に係る空燃比気筒間インバランス判定装置は、機関回転速度NEの影響を受け難く且つ気筒別空燃比の不均一性の程度を精度良く表す「機関10が所定トルクを発生しているときの吸入空気量Gaであるインバランス判定用パラメータGaimbp」を用いてインバランス判定を行う。従って、空燃比気筒間インバランス状態が発生したか否かの判定をより精度良く行うことができる。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態において、吸入空気量はスロットル弁開度を変更することにより変更されていたが、吸入空気量は「周知の可変吸気タイミング制御装置」により吸気弁の開弁タイミングを変更することによって変更されてもよい。
更に、上流側空燃比センサ56は、下流側空燃比センサ57と同様の起電力式の酸素濃度センサであってもよい。この場合、各判定装置は、そのような空燃比センサの出力値に相関を有する値(空燃比センサの出力値そのもの)が所定の目標空燃比に相関を有する値(例えば、電圧Vst)に一致するように、周知の空燃比フィードバック制御を実行する。
10…多気筒内燃機関、20…機関本体部、21…燃焼室、33…燃料噴射弁、34…スロットル弁、34a…スロットル弁アクチュエータ、41…エキゾーストマニホールド、41b…集合部(排気集合部)、56…上流側空燃比センサ、70…電気制御装置。

Claims (5)

  1. 多気筒内燃機関の空燃比気筒間インバランス判定装置であって、
    前記機関が有する複数の気筒から排出された排ガスが集合する前記機関の排気通路の排気集合部又は同排気集合部よりも下流に配設される空燃比センサと、
    複数の燃料噴射弁であって、それぞれが前記複数の気筒のそれぞれの燃焼室に供給される混合気に含まれる燃料を噴射するように構成された複数の燃料噴射弁と、
    前記空燃比センサの出力値に相関を有する値が所定の目標空燃比に相関を有する値に一致するように前記複数の燃料噴射弁のそれぞれから噴射される燃料の量を前記空燃比センサの出力値に基いてフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
    所定のインバランス判定用パラメータ取得条件が成立しているか否かを判定するとともに、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定されている場合に前記機関が所定のトルクを発生するように前記機関の吸入空気量を変更する吸入空気量制御を実行する機関制御手段と、
    前記吸入空気量制御が実行されている場合に前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であるか否かを判定するとともに、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定された場合に前記機関の実際の吸入空気量をインバランス判定用パラメータとして取得するパラメータ取得手段と、
    前記取得されたインバランス判定用パラメータが所定のインバランス判定用閾値よりも大きいか否かを判定するとともに、前記取得されたインバランス判定用パラメータが前記インバランス判定用閾値よりも大きいと判定した場合に空燃比気筒間インバランス状態が発生したと判定するインバランス判定手段と、
    を備えた空燃比気筒間インバランス判定装置。
  2. 請求項1に記載の空燃比気筒間インバランス判定装置において、
    前記機関制御手段は、
    前記機関を搭載した車両の速度がゼロである場合に前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していると判定するとともに、前記機関の回転速度が所定の目標回転速度に一致するように前記吸入空気量を制御する機関回転速度制御を前記吸入空気量制御として実行するように構成され、
    前記パラメータ取得手段は、
    前記機関回転速度制御が実行されている場合であって且つ前記機関の実際の回転速度が前記目標回転速度を含む所定の回転速度領域内の速度である場合、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定するように構成された空燃比気筒間インバランス判定装置。
  3. 請求項1に記載の空燃比気筒間インバランス判定装置において、
    前記機関制御手段は、
    前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立したと判定されている場合に前記機関を搭載した車両に対して要求される要求駆動力に基いて前記機関に要求される機関要求トルクを決定するとともに、前記機関の発生トルクが前記機関要求トルクに一致するように前記吸入空気量を制御する要求トルク発生制御を前記吸入空気量制御として実行するように構成され、
    前記パラメータ取得手段は、
    前記要求トルク発生制御が実行されている場合であって且つ前記車両の実際の速度が前記要求駆動力に基いて定まる所定の目標車速を含む所定の車速領域内の速度である場合、前記機関が前記所定のトルクを発生している状態であると判定するように構成された空燃比気筒間インバランス判定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の空燃比気筒間インバランス判定装置において、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立していない場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比に相当する値に設定するとともに、前記インバランス判定用パラメータ取得条件が成立した場合に前記目標空燃比に相関を有する値を理論空燃比よりもリッチ側の所定の出力空燃比に設定するように構成された空燃比気筒間インバランス判定装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の空燃比気筒間インバランス判定装置であって、
    前記インバランス判定手段は、
    前記混合気に含まれる燃料のオクタン価を取得するとともに、前記インバランス判定用閾値を前記取得されたオクタン価が小さいほど大きくするように構成された空燃比気筒間インバランス判定装置。
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