JP2012045693A - 工具振動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削面がきれいに仕上がり、しかも装置の小型化、省スペースが可能な工具振動装置を提供する。
【解決手段】工具振動装置10は、工具1が固定される刃物台2と、刃物台2が固定された摺動自在のスライド3と、スライド3をガイドするスライドガイド4と、スライドガイド4に設けられ、回転軸5を回転自在に支持するブロック6と、ブロック6に固定され、回転軸5を回転するサーボモータ9と、回転軸5に固定され、スライド3を振動させる外周面を中心に対して偏心させた偏心円盤7と、を備え、スライド3のスライド方向に、偏心円盤7を回転自在に挟持するガイド部材8,8を設けたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワークの切削加工により発生する切粉を所定の長さに切断する工具振動装置に関する。
これまで、鋼材やアルミ材をバイトやボーリングバーなどの工具で切削加工する場合、連続した長い切粉が発生し、刃物台や工具に巻き付くため、巻き付いた切粉の排出処理作業が容易でなかった。このため、ワークを例えばNC旋盤等の工作機械で切削加工をする場合は、その切粉処理に手間取り、機械の停止時間が長くなり、機械の稼働率が低下することから、従来、切粉を短くして排出処理がし易くする試みがなされてきた。
また、モータに連結した歯車を偏心させ、刃物台に固定したバイトの前方に揺動回転軸を設けて、バイトを揺動させることによって、切粉を切断する切削装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−170606号公報(図1)
しかしながら、特許文献1に記載された切削装置では、バイトを揺動させる必要性から、バイトを刃物台にしっかり固定できないため、ビビリが発生して騒音が起こり、切削面がきれいに仕上がらないという問題があった。
また、特許文献1に記載された切削装置では、駆動源のモータの回転数を小さくするのに、減速機構を採用しているため、切削装置が大型化する傾向にあり、切削装置の設置スペースを広くする必要があるという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、切削面がきれいに仕上がり、しかも装置の小型化、省スペースが可能な工具振動装置を提供する。
請求項1に記載の工具振動装置(10)の発明は、工具(1)が固定される刃物台(2)と、前記刃物台(2)が固定された摺動自在のスライド(3)と、前記スライド(3)をガイドするスライドガイド(4)と、前記スライドガイド(4)に設けられ、回転軸(5)を回転自在に支持するブロック(6)と、前記ブロック(6)に固定され、前記回転軸(5)を回転するサーボモータ(9)と、前記回転軸(5)に固定され、前記スライド(3)を振動させる外周面を中心に対して偏心させた偏心円盤(7)と、を備え、
前記スライド(3)のスライド方向に、前記偏心円盤(7)を回転自在に挟持するガイド部材(8,8)を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の工具振動装置(10)であって、前記回転軸(5)を直立させて配設し、前記回転軸(5)の下端部に前記偏心円盤(7)が固定され、前記回転軸(5)の上端部に直立させて前記サーボモータ(9)が設けられたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の工具振動装置(10)であって、前記工具(1)の振動方向は、前記工具の送り方向であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の工具振動装置(10)であって、前記工具(1)はバイト(1a)またはボーリングバー(1b)であることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、スライドを振動させる偏心円盤を備え、スライドのスライド方向に、偏心円盤を回転自在に挟持するガイド部材を設けたことにより、工具を確実に振動させることができるため、切粉の長さを所望の長さに短く切断することができる。また、サーボモータの採用により、所望の振動数を設定することができるため、減速装置が不要になる。このため、工具振動装置の小型化、省スペースが可能な工具振動装置を提供することができる。さらに、工具を刃物台にしっかり固定できるため、切削面がきれいな仕上がり面にできる。
請求項2に係る発明によれば、直立した回転軸の下端部に偏心円盤が固定され、回転軸の上端部にサーボモータを直立させて設けられたことにより、立体的構成になることから、工具振動装置の小型化、省スペースが可能な工具振動装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、工具の振動方向を送り方向にしたことにより、切削面がきれいな仕上がり面にでき、かつ容易に切粉の切削および切断が可能な断続切削ができる。
請求項4に記載の発明によれば、工具はバイトまたはボーリングバーであることから、外径削り、または、内径削りの際、容易に断続切削ができるため、切粉の切削および切粉の切断ができる。
本発明の工具振動装置が搭載されたNC旋盤の平面図である。 本発明の工具振動装置が搭載されたNC旋盤の正面図である。 本発明の工具振動装置を拡大した平面図である。 本発明の工具振動装置を拡大し、断面した正面図である。 本発明の工具振動装置を示し、(a)は図4の右側面図、(b)は図4に示すA−A線の断面図、(c)は図4に示すB−B線の断面図である。 図3に示す工具の刃先の振動の波形を示すグラフであり、(a)はワークの外周を切削する様子を示す説明図、(b)〜(d)は工具の刃先がサインカーブで振動する軌跡を示し、第1〜第3の切削条件での切削例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
本発明の工具振動装置10が搭載される工作機械100は、鋼材やアルミ材からなるワークを、例えば、外径加工するバイト1aによる荒引き、中引き加工や、ボーリングバー1bによる内径加工に好適である。
図1、図2に示すように、工作機械100は、例えば、ここではNC旋盤であるが、ベッド11上面の左側に、カバーで覆われた主軸台12が配置され、主軸台12の主軸12aに3つ爪チャック12bが固定され、3つ爪のソフトジョー12cによって、ワークWが把持されている。
主軸台12の前方のベッド11(右側上面)には、すべりガイド(摺動面)11a,11aが設けられ、左右(Z軸)方向へ移動自在のサドル22が載置されている。また、このサドル22の上面に設けられた摺動面には、前後(X軸)方向へ移動可能なクロススライド32が載置され、そして、このクロススライド32の上面に、本発明の工具振動装置10が搭載されている。
工作機械100は、2軸(Z,X)制御のNC旋盤であり、櫛歯形刃物台(刃物台2)を有している。
なお、工作機械100の座標系を示す記号についてはJISB6310に規定されている。NC旋盤に関しては、主軸12aの軸方向をZ軸とし、このZ軸に直交する方向をX軸とするように規定されている。
機械本体の2(Z,X)軸の軸移動は、Z軸移動機構、X軸移動機構により行われる。
このZ軸移動機構、X軸移動機構は、サーボモータとボールねじとナットによる公知の機構で構成されているため、ここでの説明は省略する。
<工具振動装置の構成>
本発明の工具振動装置10の構成を、図3〜図5を使用して詳細に説明する。
図3、図4に示すように、本発明の工具振動装置10は、例えば、工作機械100のNC旋盤のクロススライド32の上面に、長手方向に直交して固定されている。
工具振動装置10は、ベースとなるスライドガイド4の上に摺動自在にスライド3が載置され、チャック12b(図1、図2参照)側のスライド3の左方上面に櫛歯形刃物台2が固定されている。また、図5に示すように、スライドガイド4の右方上面には、サブブロック6a,6aを介してブロック6が、ボルト6d,6d…によって固定されている。また、直立した回転軸5の下端には偏心円盤7が連結され、直立した回転軸5の上端はサーボモータ9とカップリング5aによって連結され、サーボモータ9が直立した状態でブロック6に固定されている。
<工具の構成>
工具1は、バイト1a、ボーリングバー1bが好適である。
バイト1aは、ワークWの回転軸線に対して直角方向にセットされ、櫛歯形刃物台2に固定されている。バイト1aは、外径加工する外径バイトが該当し、荒引き、中引き加工等をする。
ボーリングバー1bを使用する場合は、ワークWの回転軸線方向に対して平行にセットされ、櫛歯形刃物台2に固定される(図示せず)。
<刃物台の構成>
刃物台2の櫛歯形刃物台2は、バイト用とボーリングバー用兼用の櫛歯形刃物台2である。バイト用、ボーリングバー用の専用品としてもよい。
櫛歯形刃物台2は、スライド3の上面に設けられたT溝に位置決めされ、穴付きボルトとTナットにてスライド3上面に固定されている。
<スライドガイドの構成>
スライドガイド4は、図3に示すように、平面視で矩形に形成されており、図4、図5(a)に示すように、側面にはダブテールの形状をしたガイドの摺動面を有している。また、ダブテールの片面には、スライドガイド4とスライド3との隙間を調整するギブ4aが装着されている。また、一端にはギブ4aの押し引き用として調整ねじ4bが配置され、この調整ねじ4bによってギブ4aの位置を決めている。
<スライドの構成>
スライド3は、図5の(a)に示すように、スライドガイド4のダブテール上に摺動自在に嵌合されている。ダブテールの片面に設けられたギブ4aにより、スライド3とスライドガイド4との隙間が調整されている。スライド3の上面にはT溝が設けられている。
<ブロックの構成>
ブロック6は、図5の(b)に示すように、スライドガイド4の両サイドに板状のサブブロック6a,6aが載置され、このサブブロック6a,6aの上に本体のブロック6が載置され、4本のボルト6d,6d…によってサブブロック6a,6aが共締めされてスライドガイド4に固定されている。
サブブロック6a,6aは、高さ方向にスペースを確保し、スライド3の前進・後退の動作に支障がないようになっている。
また、ブロック6は、フランジ部を有する角材によって形成されており、縦軸の中央に貫通孔を設け、ベアリング5b,5bが嵌入されて、後記する直立の回転軸5を支持する。
<ベアリングの構成>
ベアリング5b,5bは、2個のアンギュラ玉軸受であり、背面組合せで構成されている。ベアリング5b,5bの外輪は、前記したブロック6の嵌合穴に嵌入され、リテーナ6bによって固定されている。ベアリング5b,5bの内輪は、後記する回転軸5の外周面に嵌入され。回転軸5のフランジ部5dによって一方が位置決めされている。ベアリング5b,5bの内輪の他方は、回転軸5を通したカラー5cを介してナット5nにより、回転軸5の外周面に固定され、回転軸5を直立にして支持する。
<サーボモータの構成>
サーボモータ9は、図5の(b)に示すように、サーボモータ9のフランジ部が前記したブロック6の上面にボルトによって直立状態にして固定されている。
モータシャフト9aは、カップリング5aによって回転軸5と一体に連結されている。
サーボモータ9の採用により、減速装置が不要になり、所望の振動数を設定することができる。また、工具振動装置の小型化、省スペースが可能な工具振動装置を提供することができる。
<回転軸の構成>
回転軸5は、上方の一端が、カップリング5aによってサーボモータ9のモータシャフト9aに接続され、中央部は、前記ベアリング5b,5bの内輪に嵌合されて支持され、下方の他端は、拡径したフランジ部5dが形成され、下方の軸端には縮径したボス部5fが形成されている。このボス部5fには、偏心円盤7の貫通孔7aが嵌合され、フランジ部5dにボルトによって一体に固定されている。この結果、偏心円盤7と回転軸5の軸心の延長線上に直立したサーボモータ9が配置され、連結されている。
<偏心円盤の構成>
図5の(c)に示すように、偏心円盤7は、リング状に形成され、中央に貫通孔7aが設けられている。この貫通孔7aは、前記した回転軸5のボス部5fに嵌合され、フランジ部5dに4個のボルトによって一体に固定されている。
偏心円盤7の偏心量aが0.1mmである。偏心量aの0.1mmは、円筒状の外周面に対して中央の貫通孔7aの位置が0.1mmだけ偏心して加工されている。したがって、偏心円盤7の中心と貫通孔7aの中心間は0.1mmのずれがあることになる。これにより、偏心円盤7が1回転すると、最大0.2mmの振れが生じることになる。
<ガイド部材の構成>
ガイド部材8は、軸受の一つであるHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AD%E3%82%A2" \o "ローラフォロアの意味"ローラフォロアにHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%89" \o "スタッドの意味"スタッド8aをHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E4%BB%98%E3%81%8D" \o "付きの意味"付与したカムフォロア8が好適である。ガイド部材8は、ベアリングのような転がり軸受であってもよいし、すべり軸受であっても構わない。ガイド部材8,8は、偏心円盤7を回転自在に2個で挟持している。
図5の(b)に示すように、このカムフォロア8のHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E5%A4%96%E8%BC%AA" \o "外輪の意味"外輪とHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%89" \o "スタッドの意味"スタッド8a間にはニードルローラ等のHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E8%BB%A2%E5%8B%95" \o "転動の意味"転動体がHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E7%B5%84%E3%81%BF" \o "組みの意味"組み込まれており、偏心円盤7の外周面に当接し、偏心円盤7の偏心量aをカムフォロア8にHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E4%BC%9D%E3%81%88" \o "伝えの意味"伝える。2個のカムフォロア8はスライド3に固定されているため、スライド3が振動する。
カムフォロア8は、HYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%89" \o "スタッドの意味"スタッド8aの軸端には雄ねじが設けられており、ナット8nによってスライド3に締結されている。
2個のカムフォロア8,8の内、右端部(チャック12bの反対側)に配置されたカムフォロア8は長手方向へ若干移動可能に長穴が設けられ、ビス3sによってHYPERLINK "http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%89" \o "スタッドの意味"スタッド8aを偏心円盤7に押し付けて位置決めする。ビス3sは、その位置を保持するためのストッパになっている。
<リテーナの構成>
リテーナ6bは、リング状に形成され、ベアリング5bの外輪の位置決め部材であり、ベアリング5bへの粉塵の侵入防止と水の浸入防止役目をするカバー部材である。
<ラビリンスの構成>
ラビリンス5e,6eは、回転軸5のフランジ部5dの外周面と前記したリテーナ6bとの間に嵌合されている。ラビリンス5eは、回転軸5のフランジ部5dの外周面に嵌合され、一体になって回転する。また、ラビリンス6eは、リテーナ6bの窪みの内周面に嵌合されている。このラビリンス5e,6eの間には、若干の隙間が設けられており、ベアリング5b内への粉塵の侵入防止と水の浸入防止をするカバー部材である。
<工具振動装置の動作>
工具振動装置10は、図5の(c)に示すように、スライド3に固定された2個のカムフォロア8,8によって偏心円盤7を回転自在に挟持する状態で、サーボモータ9が回転すると、偏心円盤7が回転し、偏心円盤7の外周は偏心量aが0.1mmで形成されているため、前進(チャック12b)側へカムフォロア8を0.1mm押圧する。そうすると、カムフォロア8は一体のスライド3をチャック方向へ+0.1mm前進させ、結果として工具1(バイト1a)を前進させる。
偏心円盤7がそれから半回転すると、今度は後退側へカムフォロア8を0.1mm押圧してスライド3を−0.1mm後退させ、結果として工具1(バイト1a)を後退させる。このように、スライド3を+0.1mm移動、−0.1mm移動の動きを繰り返し行い、結果として工具1(バイト1a)の刃先を振動させる。そして、工具1(バイト1a)の刃先は、サインカーブ(以下、曲線という)の軌跡を描くように振動することにより、切削と非切削を繰り返し、結果として短い切粉を排出する。
<工作機械の動作>
ここで、工具振動装置10を含めた工作機械100の動作について、詳細に説明する。
<切削加工>
図2に示すように、3ツ爪チャック12bにはパイプ状のワークWが把持されている。
事前に確認された良好の切削条件のデータ(第1の切削条件、第2の切削条件、第3の切削条件)が、工作機械100のNC装置に入力されている。この切削条件を選択し、容易に切削することが可能である。
図6の(a)に示すように、ワークWを回転させて、バイト1aにて送り0.1mm/revで外周を切削加工する際に、バイト1aに送り方向へ偏心量aが0.1mmの振動を与える。
<第1の切削条件>
ワークWの直径はφ80、内径はφ50、材質はアルミ材(A5056)、
超硬チップは、刃先R0.4、
切込量は、片肉2mm、一回転当りの送りは0.1mm/rev
主軸12aの回転数(毎分当り)は、3000min-1
工具振動装置10の振動数(毎分当り)は、3500cpm(cycle/min)
(主軸12aの回転数と工具振動装置10の振動数の比率は、1:1.16)
この結果は、図6の(b)に示すように、このグラフは工具1である外径加工のバイト1aの刃先の軌跡を示し、ワークWの2回転分の軌跡(曲線a,b)を示す。
バイト1aの刃先の軌跡は、曲線aからもう一回転すると、曲線bが形成される。この2つの曲線a、bとの間の領域が切粉として発生することになる。
つまり、このグラフで示すように、曲線aと曲線bにより形成する最初の領域Sで説明する。
領域Sは、略L字状に形成されている。略L字状の領域Sは、始点oが切粉として最初に生成され、切粉の厚みe,fから徐々に増大し、厚みg,hが最大となり、今度は次第に厚みi,jと縮小して、終点oで厚みがゼロになる。したがって、切粉は終点oで切断させて下方のチップボックスに落下する。
切粉の長さは、直径の大小に関係する。図6の(b)に示すように、切粉の長さは、主軸1回転の約85%であり、切粉処理には申し分ない長さであり、切粉の切断は当初の課題をクリヤしている。切粉はサインカーブの振動によって確実に切断されるため、切粉は刃物台2に巻きつかず、また堆積することもない。したがって、切粉の処理時間が不要であり、皆無となる。なお、終点oは、つぎの切粉の始点oとなるため、同じ符号oとしている。
<第2の切削条件>
第1の切削条件と相違する相違点のみ、列挙する。
工具振動装置の振動数(毎分当り)は、4000cpm(cycle/min)
(主軸回転数と工具振動装置の振動数の比率は、1:1.33)
この結果は、図6の(c)に示すように、この場合も前記同様に、曲線aと曲線bとの間の領域Sが切粉になる。領域Sは、略I字状に形成されている。略I字状の領域Sは、始点oが切粉として最初に生成され、切粉の厚みe,fから徐々に増大し、厚みg,hが最大となり、今度は次第に厚みi,jと縮小して、終点oで厚みがゼロになる。
切粉の長さは、図6の(c)に示すように、主軸1回転の約51%である。前記した図6の(b)の主軸1回転の約85%より短い。約0.6掛けの切粉長さになる。
領域Tは空切削となるため、切粉は完璧に切断される。切粉は下方に落下するため、切粉処理が容易である。
<第3の切削条件>
第1の切削条件と相違する相違点のみ、列挙する。
工具振動装置の振動数(毎分当り)は、4500cpm(cycle/min)
(主軸回転数と工具振動装置の振動数の比率は、1:1.5)
この結果は、図6の(d)に示すように、前記同様に、曲線aと曲線bとの間の領域Sが切粉になる。領域Sは、左右対称形で形成されている。領域Sは、始点oが切粉として最初に生成され、切粉の厚みe,fから徐々に増大し、厚みg,hが最大となり、今度は次第に厚みi,jと縮小して、終点oで厚みがゼロになる。領域Tは空切削となる。
したがって、切粉は完璧に切断されるため、切粉は下方のチップボックスに落下する。切粉処理が容易である。切粉の長さは、主軸1回転の約44%であり、前記した図6の(b)の約0.5掛けの切粉長さになる
この主軸回転数と工具振動装置の振動数の比率が1:1.5の場合が最も好適である。
本願発明の構成をした工具振動装置10のその他の特徴は、極めて静寂な点である。
この理由しては、駆動源にサーボモータ9を採用したこと。工具1の振動用のガイドに、本格的なダブテール式摺動面を構成にしたこと。偏心円盤7の外周に隙間なしの状態でカムフォロア8,8に挟持させた点が大きい。
なお、技術思想の範囲内で種々の改造、変更が可能である。ここでは、2軸制御のNC旋盤のクロススライド32に載置した工具振動装置10として説明したが、これに限らず、その他の工作機械のテーブル等に取り付けても構わない。
偏心円盤7の外周に当接する2個のガイド部材は、支持部材としてもよい。ここではカムフォロア8,8を設けたが、カムフォロア8の代わりにその他のベアリングや、これ以外のすべり軸受としても構わない。偏心円盤7とカムフォロア8との関係は、一体に固定されておらず、押し付け勝手に当接している状態であることを特徴とする。
また、偏心円盤7に0.1mmの偏心量aを設けたが、偏心円盤7の代わりに、回転軸5のボス部5f(図4参照)を偏心させても構わない。ここでは、変更と交換が容易な偏心円盤7を偏心させている。
また、偏心量aは、0.1mmに限らず、0.15mm、0.2mm、それ以外であってもよい。
1 工具
1a バイト
1b ボールングバー
2 刃物台(櫛歯形刃物台)
3 スライド
4 スライドガイド
4a キブ
4b 調整ねじ
5 回転軸
5a カップリング
5b ベアリング
5c カラー
5d フランジ部
5e ラビリンス
5f ボス部
5n ナット
6 ブロック
6a サブブロック
6b リテーナ
6d ボルト
6e ラビリンス
7 偏心円盤
7a 貫通孔
8 ガイド部材(カムフォロア)
8a スタッド
8n ナット
9 サーボモータ
9a モータシャフト
10 工具振動装置
10a カバー
100 工作機械(NC旋盤)
a,b 曲線
o 始点、終点
e,f,g,h,i,j 切粉の厚み
S 切粉生成の領域
T 空切削の領域
W ワーク

Claims (4)

  1. 工具(1)が固定される刃物台(2)と、
    前記刃物台(2)が固定された摺動自在のスライド(3)と、
    前記スライド(3)をガイドするスライドガイド(4)と、
    前記スライドガイド(4)に設けられ、回転軸(5)を回転自在に支持するブロック(6)と、
    前記ブロック(6)に固定され、前記回転軸(5)を回転するサーボモータ(9)と、
    前記回転軸(5)に固定され、前記スライド(3)を振動させる外周面を中心に対して偏心させた偏心円盤(7)と、
    を備え、
    前記スライド(3)のスライド方向に、前記偏心円盤(7)を回転自在に挟持するガイド部材(8,8)を設けたことを特徴とする工具振動装置(10)。
  2. 前記回転軸(5)を直立させて配設し、前記回転軸(5)の下端部に前記偏心円盤(7)が固定され、前記回転軸(5)の上端部に直立させて前記サーボモータ(9)が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の工具振動装置(10)。
  3. 前記工具(1)の振動方向は、前記工具の送り方向であることを特徴とする請求項1に記載の工具振動装置(10)。
  4. 前記工具(1)はバイト(1a)またはボーリングバー(1b)であることを特徴とする請求項1に記載の工具振動装置(10)。
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