JP2012042655A - 中間転写ベルト及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】潤滑剤塗布機構を装備した画像形成装置に用いられる中間転写ベルトであって、2層又はそれ以上の層構成でそれらの層の1つは弾性層であり、かつ表面層となるトナー接触面はトナーの粒径より小さく潤滑剤の粒径より大きい凹凸形状であり、少なくともその凸部分は転写ローラによるニップ圧でクリープ変性しない硬質であり、及び凹部分は潤滑剤が100nm以上の厚みで存在できることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、フルカラー画像形成装置においては、感光体(像担持体)上に形成された4色のトナー画像を、一旦中間転写ベルトに転写することにより、中間転写ベルト上にフルカラー画像を形成し、その後に紙などの転写材(記録媒体)に一括転写する方式があり、これにはシームレスベルト部材である中間転写ベルトが用いられる。中間転写ベルトは、複写機等の画像形成装置のフルカラー化が進み、需要が急増している。中間転写ベルトとしては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ゴムやエラストマーなどの材料が使用されている。
また、昨今普通紙だけでなく凹凸紙などへのプリント需要が増え、凹凸紙に対応した中間転写ベルトの開発もさかんになってきている。一般的に、凹凸紙へのプリントは普通紙に比べて2次転写率が下がる傾向にあり、その原因は中間転写ベルトが凹凸紙の凹部まで密着しないため、トナーが紙へ転写しきれず中間転写ベルト上に残ってしまうことが挙げられる。そして、普通紙対応の中間転写ベルトと同様、凹凸紙に対応した中間転写ベルトにおいてもベルト上にトナーが固着するとフィルミングができてしまい画像の劣化につながる。
例えば、トナーの転写率を上げるために、(a)1次転写では中間転写体の表面エネルギーが低いと感光体から中間転写体へのトナーの転写率が低下するため中間転写体の表面に粗さを持たせ、また2次転写では中間転写体の表面の粗さによりトナーとの接触面積を小さくし、中間転写体から紙へのトナーの転写性を上げるようにした画像形成装置(特許文献1参照)、(b)ベルトの十点平均高さ(Rz)が2μm以下で、原子間力顕微鏡(AFM)で見た1μm四方での平均表面粗さが2nm以上であるシームレスベルトを中間転写体とした画像形成装置(特許文献2参照)が提案されている。
また、(d)中間転写ベルトの表層として、分子内に2重結合を持つ材料(ハロゲン含有ゴム)を用い、紫外線照射することによってその表面の分子を架橋させて改質させることにより、トナーとの離型性を上げることを特徴とした中間転写ベルトが提案されている(特許文献4参照)。
また、(f)中間転写体上に凹凸をもたせ凹部の間隔が125μm以下であり、また凹凸の十点平均粗さが現像剤の外添剤より大きく、現像剤より小さいことによりことにより外添剤が凸部分に集めあえて125μm以下の濃度ムラを作ることにより、人の視覚では判別できないようにした中間転写体が提案されている(特許文献6参照)。
また、上記(c)、(d)の中間転写ベルトは、弾性を持たせ、かつ最表層を表面エネルギーの低くすることにより2次転写率は向上するものの、それでも転写しきれず中間転写ベルト上に残ったトナーは問題となる。
また、上記(e)の中間転写ベルトは潤滑剤の被覆率は十分ではなく、フィルミングを防ぐためには更なる改良が必要である。
更に、上記(f)の中間転写体では、外添剤が凸部に集まっていても、長時間使用しているうちに凹部に外添剤がフィルミングしてしまう恐れがある。外添剤はワックスなどを含むため、紙粉などが付着しやすくなるなどの恐れもある。
(2)前記表面層の凹凸形状は、山頂と山頂との間隔が0.1〜15μm、山頂と谷底との距離が0.1〜10μmであることを特徴とする上記(1)に記載の中間転写ベルト。
(3)像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像をトナーで現像してトナー画像を形成する現像手段と、該トナー画像を中間転写体に転写する中間転写手段と、該中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、前記中間転写体に転写されたトナー画像を転写材に静電的に転写する転写手段と、該転写材上に転写されたトナー画像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置において、前記中間転写体が上記(1)又は(2)のいずれかに記載の中間転写ベルトを用いたことを特徴とする画像形成装置。
(4)前記潤滑剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする上記(3)に記載の画像形成装置。
(5)前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする上記(4)に記載の画像形成装置。
したがって、中間転写ベルトの層構成としては、例えば、(i)基材層上に弾性層、樹脂層を積層したもの、(ii)基材層上に弾性層を積層したもの等を挙げることができる。これらの層構成においては、中間転写ベルトの表面層は(i)では樹脂層であり、(ii)では弾性層である。ただし後記から明らかになるように、表面に球状粒子の層が存在して前記凹凸形状の凸部分を形成している場合には、この球状粒子の層が表面層の一部を構成することもある。
ここで表面層は、図1に示すように、中間転写ベルト4の表面にトナー径より小さく、潤滑剤の1次粒子径より大きい凹凸形状を呈している。凹凸形状は中間ベルト表面上に偏り無く分布している必要がある。これにより、凹凸形状の凹部分には潤滑剤が厚さ100nm以上に埋まるようにすることができる。これに対して、前記特許文献6に記載されるように、凹凸形状の凸部と凸部との間隔が開いているとステアリン酸亜鉛等の潤滑剤は数nmの厚さしか付着させることが出来ず、十分ではない。
まず、基材層について説明する。この構成材料としては、樹脂中に電気抵抗を調整する充填材(又は添加材)、いわゆる電気抵抗調整材を含有してなるものが挙げられる。
このような樹脂としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)などのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましく、機械強度(高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等が挙げられ、これらを併用して用いてもよい。
なお、本発明における電気抵抗調整材は、上記例示化合物に限定されるものではない。また、本発明の中間転写ベルトの製造における少なくとも樹脂成分を含む塗工液には、必要に応じて、さらに分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などの添加材を含有してもよい。
基材層の厚さは40〜100μmくらいが適当である。
弾性層としては各種ゴムやエラストマーを用いることができる。具体的にはスチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピハロヒドリンゴム、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
またゴムやエラストマーの種類により、電気抵抗が異なる上記基材層と同様に適宜、電気抵抗調整材で調整する必要がある。
弾性層の厚さは、厳格に規定されるものではないが、100〜800μmが適当である。
前記の表面層に転写ロールのニップ圧によるクリープ変形が起こらない樹脂やエラストマーを採用した場合、及び加硫条件、添加剤の調整等を採用した場合は、凹凸形状の作製方法に関しては特に限定されることはなく、金型で凹凸形状をつける、ショットブラストなどで後加工するなど、使用する中間転写ベルト表面層に適した加工方法を採用すればよい。
また、クリープ変形しない硬度を持った球状粒子等を弾性層の表面全体に付着させることを採用した場合は、具体的には弾性層表面に樹脂粒子などを付着させることが挙げられる。弾性層表面に球状粒子を付着させた場合、この上に樹脂をコーチングされるのが好ましいが、樹脂のコーチングが省略された場合は、球状粒子は表面層の一部を構成することになる。
弾性層表面に樹脂粒子の層が埋設されて凹凸形状が形成されているものでは、この上に被覆層となる樹脂層がコーチングされているのが好ましい。この樹脂層が設けられているときは、本発明においてはこの樹脂層が表面層となる。
樹脂層の材料としては、トナー離型が良い公知の材料を用いることができるが、その中でも好ましいものとして、ポリカーボネート樹脂又はその変性樹脂、アクリル樹脂又はその変性樹脂、ナイロン樹脂又はその変性樹脂、フッ素樹脂又はその変性樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独又は複数ブレンドして使用することができる。また、樹脂自体の表面エネルギーが高いと、トナーとの離型性が悪くなるのでフッ素系やシリコーン系の添加剤を添加することが好ましい。
フッ素の変性樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチエン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、ポリフッ化ビニルエーテル(PFVE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられる。
通常、ゴムのような弾性層の上にそれよりも硬い樹脂層を積層した場合は屈曲により、割れやはがれを生じるが、本発明の構成によれば弾性層と樹脂層の間に独立した樹脂粒子が存在することにより、上述したような割れ(クラック)、はがれが起こりにくい。そのため、上記膜厚の範囲内であれば、トナー離型性に優れたポリカーボネート系の変性樹脂、アクリル系の変性樹脂、ナイロン系の変性樹脂、フッ素系の変性樹脂などの材料を被覆層とすることができる。
次に、上記本発明の中間転写ベルトを作製する方法の幾つか(A、B、C)を説明する。なお、本発明における中間転写ベルトは、上記の材料を遠心成形や押出成形などでベルト状に加工されるが、遠心成形で作製する場合は、金型に凹凸をつけることによりベルト上にその凹凸を転写する。また、鏡面の金型を用いて遠心成形でベルト状にした後、ショットブラストなどで表面に凹凸形状がつけられる。押出成形で作製したベルトは後加工により表面に凹凸形状がつけられる。
まず本発明の少なくとも樹脂成分を含む塗工液、すなわち前記ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いて基材層を製造する方法について説明する。
円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、少なくとも樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化又はポリアミドイミド化を行って、基材層を形成する。充分に冷却後、引き続き、前記の基材層上に弾性層を積層する。
少なくとも液状の熱硬化型エラストマー材料を含む塗布液を、基材層同様、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、基材層上に、ノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。
その後、回転速度を所定速度まで上げ、所望の時所定速度に達したら一定速度に維持し、間回転を継続する。そして、十分にレベリングしたところで粉体供給装置から球形粒子を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた球形粒子を押し当て部材により一定圧力にて押し当てる。この押し当て部材により、樹脂層へ粒子を埋設させつつ、余剰な粒子を取り除く。本発明では、特に単分散の球形粒子を用いるために、このような押し当て部材でのならし工程のみの簡単な工程で、均一な単一粒子層を形成することが可能である。均一な粒子層を形成後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させ粒子層を形成させる。充分に冷却後、引き続いて樹脂層をコーティングして粒子層上に表面層となる被覆層(樹脂層)を形成させる。
内周面に微細凹凸のある円筒状の金属金型を用い、遠心成形機で回転させながら、その円筒状金型の内周面に表面層となる弾性層用塗工液を均一に塗布し乾燥機にて乾燥させてフィルム状の弾性層を形成する。充分に冷却後、金型から弾性層を脱離させ、この弾性層と方法Aで作製される基材層とを接着剤により貼り合わせて所望のシームレスベルト(中間転写ベルトB)を得る。
内表面に微細凹凸のある円筒状の金属金型を用い、遠心成形機で回転させながら、その円筒状金型の内周面に表面層となる樹脂層用塗工液を均一に塗布し乾燥機にて乾燥させてフィルム状の樹脂層とし、その上にさらに弾性層用塗工液を均一に塗布し乾燥機にて熱硬化させて弾性層を形成する。充分に冷却後、金型から弾性層及び樹脂層ごと脱離させ、この弾性層と方法Aで作製される基材層とを接着剤により貼り合わせて所望のシームレスベルト(中間転写ベルトC)を得る。
図4は、図3に示す中間転写ベルトの表面に潤滑剤が供給されている状態を説明するための図である。図中、cは潤滑剤、c′は潤滑剤の厚みを表している。
図2は、本発明に係るシームレスベルトからなる1つの中間転写ベルトに沿って複数の感光体ドラムが並設されている画像形成装置の一構成例を示す要部模式図である。4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム(21BK),(21Y),(21M),(21C)を備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
また、金型の表面形状と塗工する液種と成形加工方法によりそれぞれ実施例1〜3、比較例1〜3のサンプルを作製した。
(表層)先ず、ポリカーボネート(パンライトTS2050;帝人社製)をテトラヒドロフラン/シクロヘキサノン(1:1)の混合溶液に固形分5%となるように溶解させ、表層の塗工液とした。
(弾性層)ウレタン(ウレハイパー1627;DIC社)100部に対しN,N-ジメチルホルムアミド40部と混合し、弾性層塗工液とした。
ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA;宇部興産社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(SpecialBlack4;エボニックデグサ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17重量%になるように調合し、よく攪拌混合して基材層用塗工液を調製した。
次に、外径100mm、長さ300mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpmで回転させながら、基材層用塗工液を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。さらに昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)して、シームレスベルト基材層を製造した。
外径100mm、長さ300mmの内周面に微細凹凸のある金型(円筒型)を用い、遠心成形機で50rpmに回転させながら、その円筒状金型の内周面に表層用塗工液をディスペンサーにより均一に塗布し、乾燥機にて150℃で乾燥させて厚さ4μmほどの表層となるフィルム(硬質層)を形成し、その上にさらに弾性層用塗工液を同様に塗布し90℃で乾燥させて均一に500μmほど積層し、150℃で熱硬化させて弾性層を形成したのち金型からとりはずした。次いで、弾性層と前記の基材層とを、エポキシ変性シリコーン樹脂系弾性接着剤(工業用EP001セメダイン(セメダイン社製))を用いて貼り合わせて、中間転写ベルトを得た。この中間転写ベルトの表面の硬度は、微小硬度計(フィッシャー社製)にて2mN/20secで測定した表面層のマルテンス硬度が150N/mm2である。
外径100mm、長さ300mmの内周面が鏡面仕上げした金型(円筒型)を用い、遠心成形機で50rpmに回転させながら、その円筒状金型の内周面に表層用塗工液をディスペンサーにより均一に塗布し、乾燥機にて150℃で乾燥させて厚さ4μmほどの表層となるフィルム(硬質層)を形成し、その上にさらに弾性層用塗工液を同様に塗布し、乾燥機にて90℃で乾燥させて均一に500μmほど積層し、150℃で熱硬化させて弾性層を形成したのち金型からとりはずした。次いで、弾性層と前記の基材層とを、エポキシ変性シリコーン樹脂系弾性接着剤(工業用EP001セメダイン(セメダイン社製))を用いて貼り合わせて、中間転写ベルトを得た。この中間転写ベルトの表面の硬度は、微小硬度計(フィッシャー社製)にて2mN/20secで測定した表面層のマルテンス硬度が150N/mm2である。
外径100mm、長さ300mmの内周面が鏡面仕上げした金型(円筒型)を用い、遠心成形機で50rpmに回転させながら、その円筒状金型の内周面に弾性層用塗工液をディスペンサーにより均一に塗布し、乾燥機にて150℃で熱硬化させて厚さ500μmの弾性層を形成したのち金型からとりはずした。次いで、この弾性層と前記の基材層とを、エポキシ変性シリコーン樹脂系弾性接着剤(工業用EP001セメダイン(セメダイン社製))を用いて貼り合わせて、中間転写ベルトを得た。この中間転写ベルトには、表層となるフィルム(硬質層)は設けられていない。この中間転写ベルトの表面の硬度は、微小硬度計(フィッシャー社製)にて2mN/20secで測定した表面層のマルテンス硬度が150N/mm2である。
外径100mm、長さ300mmの内周面に微細凹凸のある金型(円筒型)を用い、遠心成形機で50rpmで回転させながら、その円筒状金型の内周面に弾性層用塗工液をディスペンサーにより均一に塗布し、乾燥機にて150℃で熱硬化させて厚さ500μmの弾性層を形成したのち金型からとりはずした。次いで、この弾性層と前記の基材層とを、エポキシ変性シリコーン樹脂系弾性接着剤(工業用EP001セメダイン(セメダイン社製))を用いて貼り合わせて、中間転写ベルトを得た。この中間転写ベルトには、表層となるフィルム(硬質層)は設けられていない。この中間転写ベルトの表面の硬度は、微小硬度計(フィッシャー社製)にて2mN/20secで測定したマルテンス硬度が0.8N/mm2の硬質層のものである。
前記[成形加工1]の方法でトナーとの接触面の凹凸形状の、図1のa部分が1μm±0.2μm、図1のb部分が0.8μm±0.2μmとなる中間転写ベルトを得た。
前記[成形加工1]の方法で、トナーとの接触面の凹凸形状の、図1のa部分が3μm±0.2μm、図1のb部分が1.5μm±0.2μmとなる中間転写ベルトを得た。
前記[成形加工1]の方法でトナーとの接触面の凹凸形状の、図1のa部分が0.4μm±0.1μm,図1のb部分が0.2μm±0.1μmとなる中間転写ベルトを得た。
前記[成形加工2]の方法にて、中間転写ベルトのトナーとの接触面に凹凸形状を持たない中間転写ベルトを得た。
前記[成形加工3]の方法にて中間転写ベルトのトナーとの接触面に凹凸形状を持たない中間転写ベルトを得た。
前記[成形加工4]の方法にて、中間転写ベルトのトナーとの接触面の凹凸形状が弾性材料であり、図1のa部分が1μm±0.2μm,図1のb部分が0.8μm±0.2μmとなる中間転写ベルトを得た。
1 潤滑剤塗布ブラシ(繊維)(図2の27の繊維)
2 潤滑剤
3 トナー
4 中間転写ベルト
a 凹凸の幅
b 凹凸の高さ
(図2において)
P 転写紙
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK、23M、23Y、23C 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
27 潤滑剤塗布装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
(図3、図4において)
1a 硬質粒子
1b 弾性層
2a 硬質層
2b 弾性層
3a 硬質層
3b 弾性層
4a 硬質層
4b 弾性層
Claims (5)
- 潤滑剤塗布機構を装備した画像形成装置に用いられる中間転写ベルトであって、2層又はそれ以上の層構成でそれらの層の1つは弾性層であり、かつ表面層となるトナー接触面はトナーの粒径より小さく潤滑剤の粒径より大きい凹凸形状であり、少なくともその凸部分は転写ローラによるニップ圧でクリープ変性しない硬質であり、及び凹部分は潤滑剤が100nm以上の厚みで存在できることを特徴とする中間転写ベルト。
- 前記表面層の凹凸形状は、山頂と山頂との間隔が0.1〜15μm、山頂と谷底との距離が0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像をトナーで現像してトナー画像を形成する現像手段と、該トナー画像を中間転写体に転写する中間転写手段と、該中間転写体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、前記中間転写体に転写されたトナー画像を転写材に静電的に転写する転写手段と、該転写材上に転写されたトナー画像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置において、前記中間転写体が請求項1又は2に記載の中間転写ベルトを用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記潤滑剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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