JP2012042599A - 反射型再帰性フロントスクリーンおよび反射型立体表示用スクリーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の入射角度領域内において入射角無依存のトップハット的拡散特性を有すると共に前記所定の入射角度領域外において拡散せずに透明となる特性を有する内部屈折率分布構造拡散フィルムからなる複数のスクリーンが積層されたスクリーン積層体が、再帰反射特性を有する反射フィルムに密着積層されている。前記複数のスクリーンは、前記入射角度領域がそれぞれ異なっている。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、拡散フィルムが複数枚積層された構造で、積層するフィルムの拡散角度領域が重複し、プロジェクタ光に対する拡散光強度分布特性が均一なプロジェクションディスプレイ用スクリーンが開示されている。
また、特許文献2には、拡散光強度分布特性の任意制御が可能であり、かつ拡散角度領域が特定の角度領域からの入射光に対して変化しない拡散フィルムからなるプロジェクションディスプレイ用スクリーンが開示されている。
このようなスクリーンに対し、多人数が、それぞれ見ている方向からパーソナルプロジェクターを用いて同一のスクリーンに異なる画像を投影しても、自分が投影した映像を他人が投影した画像とクロストークすることなしに、高品位に、自分だけが見ることができるスクリーンも望まれている。
更に、スクリーンを見る角度によって、見える画像が急峻に切り換えられることを応用し、右目では右目用の画像、左目では左目用の画像を見ることができる3D用のスクリーンも望まれている。
よって、パーソナルプロジェクターで投影している観察者のみが、均一な輝度分布の高品位な画像を見ることができる。これにより、複数の観察者が異なる方向から同一の反射型再帰性フロントスクリーンに画像を投影しても、それぞれ投影した画像のみを他の観察者が投影した画像とクロストークすることなく見ることができる。
このように、スクリーン積層体は、拡散方向が互いに略直交するスクリーンが積層されていることにより、例えば、縦方向の拡散角度範囲と、横方向の拡散角度範囲を独立に制御することができる。
このように、前記反射フィルムは、トリプルミラースクリーン(コーナーキューブアレイ)または、猫の目レンズ反射スクリーンとすることにより、どちらも2次元的再帰性を持っているため、縦方向と横方向の限定された拡散角度領域を複数作ることができる。
これにより、横方向だけでなく上下方向にも多人数で使用でき、各自がそれぞれ投影した画像のみを見ることができる。
立体表示の場合は、スクリーンをドーム型にすることによって、横方向だけでなく、縦方向の動体視差も実現できる。
このように、前記反射フィルムは、反射再帰特性が1方向に限定された2面直交合わせ鏡フィルムまたは、1次元の猫の目レンズ反射スクリーンとすることにより、横方向のみの再帰性で良い場合、ミラー構成をトリプルミラースクリーンや猫の目レンズ反射スクリーンより非常に簡単な構造とすることができるため、容易に製造することができると共に、安価にすることができる。
更に、スクリーン積層体の構成も、横方向にのみ限定された拡散角度範囲を実現できれば良いことにより、積層される内部屈折率分布構造拡散フィルムの枚数を少なくすることができるため、容易に製造することができると共に、安価にすることができる。
図1に示すように、本実施形態による反射型再帰性フロントスクリーン1は、1枚の内部屈折率分布構造拡散フィルム2からなるスクリーンが複数積層されたスクリーン積層体3と、スクリーン積層体3と密着積層される反射フィルム4とを備えている。
本実施形態では、内部屈折率分布構造拡散フィルム2とスクリーンは同一のものであるため、以下、スクリーンも内部屈折率分布構造拡散フィルム2と称して説明する。
ここで、この所定の角度領域を拡散角度領域Aとして以下説明する。
スクリーン積層体3を構成する複数の内部屈折率分布構造拡散フィルム2は、その拡散角度領域がオーバーラップしないように積層されている。そして、スクリーン積層体3は、複数の内部屈折率分布構造拡散フィルム2がそれらの拡散角度領域がオーバーラップしないように内部屈折率分布構造拡散フィルム2が重ね合わされていることにより、異なる拡散角度領域に入射された入射光を、それぞれその拡散角度領域に拡散させることができる。
なお、内部屈折率分布構造拡散フィルム2の横拡散角度領域および縦拡散角度領域は上述した数値以外の領域としてもよく、積層される内部屈折率分布構造拡散フィルム2の枚数も4枚以外の枚数としてもよい。
スクリーン積層体3と反射フィルム4とは、透明光学接着剤5によって密着されている。
本実施形態による反射型再帰性フロントスクリーンによれば、多人数が、同一のスクリーンを用いて、それぞれ各自が見ている方向から、パーソナルプロジェクターにより、異なる画像を投影しても、自分が投影した映像が、自分以外が投影した画像とクロストークなしに、高品位に、自分だけに見える効果を奏する。
本実施形態による反射型立体表示用スクリーンは、図1に示す反射型再帰性フロントスクリーン1が有している複数の限定された拡散角度領域の境界が、急峻であることを利用すしており、反射型再帰性フロントスクリーン1を曲面に湾曲させることによって、メガネ無しの2眼式、または多眼式の反射型立体表示用スクリーンが実現する。
反射型再帰性フロントスクリーン1は画像が投影される面が平面状に形成されているため、観察者がスクリーンを横切ると、異なる画像の境界がスクリーンの端から移動するように見えるが、反射型立体表示用スクリーンは画像が投影される面を曲面状に形成されているため、異なる画像の境界が全て一致する位置が発現する。この境界の片側に観察者の右目、もう片側に観察者の左目を設置すると、高品位な立体画像を見ることができる。
このような境界を複数つくることによって、多眼式への拡張も考えられる。
上述した本実施形態による反射型立体表示用スクリーンでは、3D用のメガネなしに容易に立体映像を投影することができる。
また、上述した実施形態では、拡散特性は2次元的もしくは、1次元的であるが、例えば、縦方向と拡散角度範囲と、横方向の拡散範囲を独立に制御したい場合、請求項1に記載の拡散特性が1次元的な一方向のみである拡散フィルムを、その拡散方向が直交するように積層することによって、独立制御を容易に実現できることになる。
このようにすることによって、横方向のみの再帰性で良い場合、ミラー構成をトリプルミラースクリーンや猫の目レンズ反射スクリーンより非常に簡単な構造とすることができるため、容易に製造することができると共に、安価にすることができる。
更に、スクリーン積層体3の構成も、横方向にのみ限定された拡散角度範囲を実現できれば良いことにより、積層される内部屈折率分布構造拡散フィルム2の枚数を少なくすることができるため、容易に製造することができると共に、安価にすることができる。
2 内部屈折率分布構造拡散フィルム
3 スクリーン積層体
4 反射フィルム
Claims (5)
- 所定の入射角度領域内において入射角無依存のトップハット的拡散特性を有すると共に前記入射角度領域外において拡散せずに透明となる特性を有する1枚の内部屈折率分布構造拡散フィルムからなるスクリーン、および同一の前記内部屈折率分布構造拡散フィルムが複数積層されたスクリーンのうち一方のスクリーンが、互いに前記入射角度領域がオーバーラップしないように複数積層されたスクリーン積層体と、
再帰反射特性を有し前記積層体が密着積層される反射フィルムと、備えることを特徴とする反射型再帰性フロントスクリーン。 - 前記内部屈折率分布構造拡散フィルムは、前記所定の入射角度領域内に入射される入射光線の入射方向および前記内部屈折率分布構造拡散フィルムの拡散方向の2直線が含まれる平面内のみに拡散が生じ、かつ、前記所定の入射角度領域外で拡散せずに透明となる特性を有し、
前記スクリーン積層体は、隣接する前記スクリーンの拡散方向が互いに略直交していることを特徴とする請求項1に記載の反射型再帰性フロントスクリーン。 - 前記反射フィルムは、トリプルミラースクリーンまたは、猫の目レンズ反射スクリーンであることを特徴する請求項1又は2に記載の反射型再帰性フロントスクリーン。
- 前記反射フィルムは、反射再帰特性が1方向に限定された2面直交合わせ鏡フィルムまたは、1次元の猫の目レンズ反射スクリーンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の反射型再帰性フロントスクリーン。
- 請求項1乃至4に記載の反射型再帰性フロントスクリーンが湾曲状態に形成され、異なる2方向から異なる画像を投影し、前記反射フィルムによって反射された前記異なる画像間の境界の一方の側に観察者の右目、他方の側に前記観察者の左目を位置させること特徴とする反射型立体表示用スクリーン。
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