JP2012041335A - 糖アルコールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】温和な条件で糖類から糖アルコールを効率的に合成できる糖アルコールの製造方法を提供する。
【解決手段】炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、(1)糖類を加水分解し、水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して加水分解物を還元する糖アルコールの製造方法、(2)水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して単糖及び/またはオリゴ糖を還元することを特徴とする糖アルコールの製造方法。上記アルコールとしては、特に2−プロパノール及び2−ブタノールが好ましく、糖類としてはセルロース、特に結晶性低下処理したものが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖アルコールの製造方法に関する。さらに詳しくいえば、糖類から直接糖アルコールを製造できる触媒を利用した糖類、特にセルロースから糖アルコールを製造する方法に関する。本発明において糖類としてセルロースを用いた場合、製造される糖アルコールはソルビトール及び/またはマンニトールである。
糖類を水素化分解して化学工業の基幹原料となる糖アルコールを合成することは極めて意義深い。特に、代表的な糖類の一つであるセルロースは極めて豊富に存在し、しかも非可食性であるため化学原料として使用しても食料と競合しない利点がある。しかし、セルロースは難分解性であるため、その利用はセルロースの化学構造の分解を伴わない紙などに限られてきた。このような現状を鑑みるに、セルロースなどの糖類から糖アルコールを効率良く合成できるプロセスを構築できればその意義は非常に大きい。
この反応を進行させるためには触媒が必須であるが、効率的に糖アルコールを生産するためには、容易に分離・再使用可能な固体触媒を用いる必要がある。このような合成法として、これまでにPt/Al23またはRu/Al23触媒による2MPa以上の加圧水素を用いたセルロースの水素化分解反応が報告されている(特許文献1〜3、非特許文献1)。また、Ru/C触媒による5〜6MPaの加圧水素を用いた同様の反応法も報告されている(非特許文献2,3)。しかし、いずれの場合にも水素ガスを2MPa以上の高圧で充填する必要があり、水素分圧を2MPa未満に低下させると糖アルコールの選択率が著しく低下し、糖アルコールを効率的に合成することはできない。
また、ギ酸ナトリウムを還元剤に用いてイオン液体中でセルロースから糖アルコールを合成する反応が報告されている(非特許文献4)。しかし、ギ酸ナトリウムは還元剤としては高価であり、またイオン液体は粘度が高く撹拌性に問題がある上に非常に高価である。さらに、本反応では均一系触媒としてホウ素試薬を必要とするうえ、フェニルボロン酸誘導体など高価な試薬を用いて多段階反応で本ホウ素試薬を合成しなくてはならない。従って、生成した糖アルコールの分離が困難であるとともに、高コストであり経済的でない。
従って、いずれの方法にも改良の余地が多分にあり、温和な条件で糖類から糖アルコールを効率的に合成できる新規固体触媒反応系の開発が切望されている。
国際公開第2007/100052号パンフレット 国際公開第2010/067795号パンフレット 中国特許出願公告第100513381号明細書
Angew. Chem. Int. Ed., 45, 2006, 5161-5163. Angew. Chem. Int. Ed., 46, 2007, 7636-7639. Catal. Lett., 133, 2009, 167-174. ChemSusChem, 3, 2010, 67-70.
本発明の課題は、温和な条件で糖類から糖アルコールを効率的に合成できる糖アルコールの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水素源としてアルコールを用いることにより上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記[1]〜[8]の糖アルコールの製造方法に関する。
[1] 炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、糖類を加水分解反応に付する工程、及び水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して加水分解物を還元反応に付する工程を含むことを特徴とする糖アルコールの製造方法。
[2] 単糖及び/またはオリゴ糖を、炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して還元反応に付することを特徴とする糖アルコールの製造方法。
[3] 前記炭素系担体が活性炭またはカーボンブラックである前項[1]または[2]に記載の糖アルコールの製造方法。
[4] 前記第2級アルコールが2−プロパノールまたは2−ブタノールである前項[1]または[2]に記載の糖アルコールの製造方法。
[5] 前記還元反応液中の第2級アルコールの濃度が5〜75体積%である前項[1]〜[4]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[6] 前記炭素系担体にルテニウムを担持した触媒として粉末X線回折パターンがルテニウムに由来するピークを有さない触媒を用いる前項[1]〜[5]のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
[7] 糖類が、セルロースである前項[1]に記載の糖アルコールの製造方法。
[8] セルロースとして、結晶性低下処理したものを使用する前項[7]に記載の糖アルコールの製造方法。
本発明の糖アルコールの製造方法によれば、加圧した水素ガスの供給を要せずに水素化反応が進行し、セルロースなどの多糖類から糖アルコールを効率的に合成できる。すなわち、従来、糖アルコールを効率的に合成することが不可能であった低圧の条件下で反応が進行するので、反応器設計が容易になるとともに生産性が向上し、工業的に極めて意義深い。
炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した触媒の調製法を示すフローチャートである。 炭素系担体に異なる金属が担持された各種触媒を用いたセルロースの分解反応(実施例1、比較例6〜11)による糖アルコールの収率を示す。 各種炭素系担体にルテニウムが担持された触媒を用いたセルロース分解反応(実施例1〜7、比較例1〜5)による糖アルコールの収率を示す。 Ru/AC(N)触媒を用いたセルロース分解反応による糖アルコールの収率に及ぼす2−プロパノール濃度の影響を示す。 AC(N)担体の粉末X線回折(XRD)パターン(a)、Ru/AC(N)触媒のXRDパターン(b)及び両者の差(c)を示す。 Ru/AC(N)触媒、RuO2及びRu金属のRu3p3/2X線光電子分光(XPS)スペクトルを示す。 Al23担体のXRDパターン(a)、Ru/Al23触媒のXRDパターン(b)及び両者の差(c)を示す。
本発明を具体的に説明する。
本発明の糖アルコールの製造方法は、炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した触媒及び水の存在下で、糖類を加水分解し、水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して加水分解物を還元する糖アルコールの製造方法、または糖類の加水分解物である単糖及び/またはオリゴ糖を、炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して還元する糖アルコールの製造方法である。
[糖類及びその加水分解物]
本発明で用いられる糖類は、セルロース、でん粉、デキストリン等のグリカン、ヘミセルロース、アラビノガラクタン、キシラン、マンナン等のグルカン、及び多糖類であり、糖類の加水分解物は、上記糖類を加水分解して得られるものであり、具体的には、グルコース、マンノース、キシロース等の単糖及びそれらのオリゴ糖が挙げられる。
[触媒]
本発明においては、糖類の加水分解物を還元するために、すなわち、糖類の加水分解物である単糖及びオリゴ糖を還元して糖アルコールを調製するために、あるいは糖類を加水分解し、かつ糖類の加水分解物を還元するために、すなわち、糖類を加水分解して単糖及びオリゴ糖とし、さらにこれらを還元して糖アルコールを調製するために、触媒が用いられる。
本発明で用いる触媒は、炭素系担体に遷移金属のルテニウムを担持した、糖類(セルロース、ヘミセルロース、でん粉等)の加水分解用及び/または加水分解物の還元用触媒である。
(1)固体担体
本発明の触媒に用いられる固体担体は、ルテニウム(Ru)が担持される部分が炭素からなる担体(以下、「炭素系担体」という。)であり、その少なくとも一部が多孔質材料からなるものが適当である。すなわち、本発明の触媒に用いられる固体担体は、少なくともRuが担持される部分の表面が多孔質炭素材料からなる炭素系の担体であり、担体全体が多孔質炭素材料からなっていても、あるいは非多孔質炭素材料からなる支持体の表面が多孔質炭素材料で被覆されたものでもよい。担体の支持体は炭素以外の材料からなっていてもよく、また、多孔質または非多孔質のいずれであってもよい。
炭素系の固体担体の具体例としては活性炭またはカーボンブラックを挙げることができる。活性炭としては、例えば、和光純薬工業(株)製活性炭素(クロマトグラフ用,破砕状0.2〜1mm,破砕状2〜5mm,顆粒状,粉末,粉末酸洗浄,粉末アルカリ性,粉末中性,棒状)、関東化学(株)製活性炭素(粒状,粉末)、東京化成(株)製活性炭(酸化触媒用)、シグマアルドリッチジャパン(株)製Activated carbon granule 4-14 mesh、日本ノリット(株)製PK, PKDA 10x30 MESH (MRK), ELORIT, AZO, DARCO, HYDRODARCO 3000/4000, DARCO LI, PETRODARCO, DARCO MRX, GAC, GAC PLUS, DARCO VAPURE, GCN, C GRAN, ROW/ROY, RO, ROX, RB/W, R, R.EXTRA, SORBONORIT, GF 40/45, CNR, ROZ, RBAA, RBHG, RZN, RGM, SX, SX Ultra, SA, D 10, VETERINAIR, PN, ZN, SA-SW, W, GL, SAM, HB PLUS, A/B/C EUR/USP, CA, CN, CG, GB, CAP/CGP SUPER, S-51, S-51 A, S-51 HF, S-51 FF, DARCO GFP, HDB/HDC/HDR/HDW, GRO SAFE, DARCO INSUL, FM-1, DARCO TRS, DARCO FGD/FGL/Hg/Hg-LH, PAC 20/200、日本エンバイロケミカルズ(株)製白鷺(A、C、DO-2、DO-5、DO-11、FAC-10、M、P、PHC、エレメントDC)、アルデナイト、カルボラフィン、カルボラフィンDC、ハニカムカーボ白鷺、モルシーボン、強力白鷺、精製白鷺、特製白鷺、X-7000/X-7100、X-7000-3/X-7100-3、LPM006、LPM007、粒状白鷺(APRC、C2c、C2x、DC、G2c、G2x、GAAx、GH2x、GHxUG、GM2x、GOC、GOHx、GOX、GS1x、GS2x、GS3x、GTx、GTsx、KL、LGK-100、LGK-400、LGK-700、LH2c、MAC、MAC-W、NCC、S2x、SRCX、TAC、WH2c/W2c、WH2x、WH5c/W5c、WHA、X2M(モルシーボン5A)、XRC)、球状白鷺(X7000H/X7100H、X7000H-3/X7100H-3、DX7-3)、クラレケミカル(株)製気相用粒状活性炭GG/GS/GA、気相用活性炭GW/GL/GLC/KW/GWC、粉末活性炭PW/PK/PDX、カルゴンカーボンジャパン(株)製ダイヤホープ(006, 006S, 007, 008, 008B, 008S, 106, 6D, 6MD, 6MW, 6W, S60, C, DX, MM, MZ, PX, S60S, S61, S70, S80, S80A, S80J, S80S, S81, ZGA4, ZGB4, ZGN4, ZGR3, ZGR4, ZS, ZX-4, ZX-7)、ダイヤソープ(F, G4-8, W 8-32, W 10-30, XCA-C, XCA-AS, ZGR4-C)、カルゴン(AG 40, AGR, APA, AP3-60, AP4-60, APC, ASC, BPL, BPL 4x10, CAL, CENTAUR 4x6, CENTAUR 8x30, CENTAUR 12x40, CENTAUR HSV, CPG 8x30, CPG 12x40, F-AG 5, Filtrasorb 300, Filtrasorb 400, GRC 20, GRC 20 12x40, GRC 22, HGR, HGR-LH, HGR-P, IVP 4x6, OL 20x50, OLC 20x50, PCB, PCB 4x10, RVG, SGL, STL 820, URC, WS 460, WS 465, WS 480, WS490, WSC 470)、味の素ファインテクノ(株)製BA, BA-H, CL-H, CL-K, F-17, GS-A, GS-B, HF, HG, HG-S, HN, HP, SD, Y-180C, Y-4, Y-4S, Y-10S, Y-10SF, YF-4, YN-4, YP, ZN、(株)キャタラー製Aシリーズ、BC-9、BFGシリーズ、CTシリーズ、DSWシリーズ、FM-150、FW、FYシリーズ、GA、PGシリーズ 、WAシリーズ等が挙げられる。カーボンブラックとしては、例えば、キャボットコーポレーション(Cabot corporation)社製CRX 1444, CRX 4210, CRX 1346, REGAL 300, STERLING NS, STERLING NS-1, STERLING SO, STERLING VH, STERLING V, SPHERON 5000, SPHERON 6000, Black Pearls 2000, VULCAN 10H, VULCAN 1391, VULCAN 3, VULCAN 3H, VULCAN 6, VULCAN 7H, VULCAN 9, VULCAN J, VULCAN M, VULCAN XC72, VULCAN XC72R, VULCAN XC500, VULCAN XC200, VULCAN XC605, VULCAN XC305等が挙げられる。
また、メソポーラスシリカを鋳型として作製されるCMKに代表されるメソポーラスカーボンや、コークス、フェノール、あるいはヤシガラを熱処理し、アルカリまたは水蒸気で賦活することにより得られる多孔性炭素材料を用いることができる。これらの多孔性炭素材料の比表面積は800〜2500m2/gが好ましく、1000〜2000m2/gがより好ましい。
固体担体の形状、形態は、特に制限されないが、例えば、粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ハニカム状、リング状、円柱状、リブ押出し型、リブリング状のものが挙げられる。粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状の担体は、例えば、前記の多孔性炭素材料のみからなることができる。それに対してハニカム構造の担体は、非多孔質材料、例えば、コージエライト等からなる支持体の表面に前記の多孔性炭素材料が被覆されたものでもよい。また、前述のように支持体は、別の多孔質材料からなるものでもよい。
(2)ルテニウム
本発明者らは、アルコールを水素源として糖類を加水分解しかつ還元し、糖アルコールを生成し得る触媒金属材料成分として、遷移金属であるルテニウム(Ru)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、金(Au)及びコバルト(Co)について検討した。その結果、ルテニウム(Ru)が特異的に高い活性を有することを確認した。すなわち、本発明では触媒金属成分としてルテニウム(Ru)を使用する。
ルテニウムの固体担体への担持量は、触媒の0.01〜50質量%、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.01〜10質量%であることが適当である。
本発明で用いる炭素系担体にルテニウムを担持した固体触媒は、通常の金属担持固体触媒の製造方法を参照して、例えば、含浸法により次のように調製することができる。
炭素系担体を150℃で1時間、真空乾燥する。次に水を加えて分散させ、ここに所定量の金属塩を含む水溶液を加えて15時間撹拌する。その後、減圧で水を留去して得られた固体を水素気流下、400℃で2時間還元して得られた固体を触媒とする(図1に示すフローチャート参照)。なお、後述の無機酸化物担体を使用した比較例では、水留去後還元処理前に酸素気流下、400℃で2時間の焼成を実施した。
[アルコール]
本発明で用いる1価または2価の第2級アルコールは、糖類を還元し、糖アルコールを生成するための水素源として使用する。アルコールのうち、生成する糖アルコールの収率の観点から、1価または2価の第2級アルコールが好ましい。具体的には、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ブタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,3−ヘキサンジオール等が挙げられるが、中でも2−プロパノール、2−ブタノールが好ましく、特に2−プロパノールが好ましい。
[糖アルコールの製造方法]
加水分解される糖類がセルロースである場合の糖アルコールの製造方法について以下に詳述する。
本発明による糖類からの糖アルコールの製造方法は、上記触媒の存在下、かつアルコールの存在下で、糖類を加水分解する工程、及び糖類の加水分解物を還元する工程を含む。
原料となる糖類には特に制限はなく、例えば市販されている粉末状のセルロースをそのまま用いることができる。例えば、脱脂木粉を塩素処理で漂白して得られる化学パルプ(ホロセルロース)をアルカリ処理してヘミセルロースを除いた、水に不溶のα−セルロースが挙げられる。
一般に、セルロースは、2本またはそれ以上のα−セルロースが水素結合により結合して、結晶性を示す。本発明では、そのような結晶性を有するセルロースを原料として使用することもできるが、そのような結晶性セルロースに結晶性を低下させる処理を施したセルロースも使用できる。結晶性を低下させたセルロースとしては、結晶性を部分的に低下させたものでも、完全にまたはほぼ完全に消失させたものでもよい。結晶性低下処理の方法には特に制限はないが、上記水素結合を切断して、1本鎖のα−セルロースを少なくとも部分的に生成できる結晶性低下処理であることが好ましい。少なくとも部分的に1本鎖のα−セルロースを含むセルロースを原料とすることにより、加水分解の効率を大幅に向上させることができる。
原料となるセルロースの結晶性低下処理としては、ボールミル法などの、物理的にα−セルロースの水素結合を切断して1本鎖のα−セルロースを得る方法(H. Zhao, J. H. Kwak, J. A. Franz, J. M. White, J. E. Holladay, Energy & Fuels, 20, 807 (2006)参照、その全記載は、ここに特に開示として援用される。)や、リン酸処理などの、化学的にα−セルロースの水素結合を切断して1本鎖のα−セルロースを得る方法(Y. -H. P. Zhang, J. Cui, L. R. Lynd, L. Kuang, Biomacromolecules, 7, 644 (2006) 参照)を挙げることができる。セルロースの結晶性低下処理では、セルロースの結晶性低下を完全に消失させるまでの処理でなくても、処理前のセルロースが有する結晶性を部分的にでも低下させたセルロースを原料とすることで、加水分解の効率を大幅に向上させることができる。
さらに、原料となるセルロースの結晶性低下処理としては、例えば、加圧熱水処理(林信行、藤田修二、入江剛郎、坂本剛、柴田昌男、J. Jpn. Inst. Energy, 83, 805 (2004)、M. Sasaki, Z. Fang, Y. Fukushima, T. Adschiri, K. Arai, Ind. Eng. Chem. Res., 39, 2883 (2000)参照)を挙げることができる。
加水分解及び還元は、水及びアルコールの存在下で行う。水の存在量は、少なくとも糖類の全量を加水分解できる量とし、より好ましくは、反応混合物の流動性や撹拌性等を考慮して、セルロースに対して、例えば、質量比5〜500の範囲とする。アルコールは糖類が加水分解されて生成したグルコース及びオリゴ糖を水素化(還元)するのに用いられる。糖反応液中のアルコールの存在量は5〜75体積%であることが好ましく、糖アルコールの収率の点から糖反応液中12.5〜50体積%であることがより好ましい。アルコールの濃度が5体積%未満であるとグルコースの水素化反応が進行せず、75体積%を超えるとセルロースの加水分解速度が低下するため、効率的に糖アルコールを合成できない。
触媒の使用量は、触媒の活性、反応条件(例えば、温度、時間、水素圧等)を考慮して、適宜決定できるが、例えば、セルロースに対して、質量比0.05〜5の範囲とすることが適当である。
加水分解及び還元は、例えば、150〜240℃の加熱下で行うことが適当である。好ましくは160〜230℃の加熱下、より好ましくは170〜220℃の加熱下で行うことが適当である。
加水分解及び還元の反応時間は、反応の規模や、反応条件、触媒とセルロースの使用量等を考慮して適宜決定できるが、通常、1〜100時間とすることが適当である。加水分解は転化率が100%となるまで反応時間の経過と共に進行するが、糖アルコールの収率は転化率が100%となる前に飽和する傾向がある。好ましい反応時間は1.5〜50時間であり、より好ましくは2〜25時間である。また、反応の形式は、バッチ式または連続式等のいずれでもよい。さらに、反応は、反応混合物を撹拌しながら行うことが好ましい。
加水分解及び還元終了後、反応混合物を固液分離に供し、液相として糖アルコールを含む水溶液を回収し、固相として少なくとも触媒及び未反応糖類を含む固体を分離する。固液分離方法には、特に制限はなく、触媒の形状、形態等や未反応セルロースの存在量等を考慮して常法から適宜決定できる。例えば、ろ過法、遠心分離法、沈降法等を利用できる。触媒及び未反応セルロースを含む固体は、次の反応にそのまま供することができる。
本発明で用いる触媒は、再使用に際して、特に活性化する必要はない。しかし、例えば、通常の金属担持固体触媒の活性化処理法を用いて、活性化して再使用することもできる。活性化処理としては、触媒を水で洗浄して乾燥後、水素気流下、200〜500℃で1〜5時間加熱することにより、金属及び担体上の残留有機物を熱分解する方法がある。
本反応の反応機構は未解明であり、今後、学術的な基礎研究が必要であるが以下のように推測される。(1)触媒上の酸点及び熱水中のオキソニウムイオンにより糖類は加水分解され、グルコースを生成する。(2)水素源であるアルコールは、金属上で活性水素種を生成し、ケトンとして脱離する。(3)グルコースと活性水素種が反応し、糖アルコールを生成する。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
[触媒の調製]
触媒は含浸法により調製した。金属原料としては、市販の塩化ルテニウム(RuCl3・3H2O)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)、塩化パラジウム(PdCl2)、塩化ロジウム(RhCl3・3H2O)、塩化イリジウム(IrCl3・3H2O)、塩化金酸(HAuCl4・4H2O)、硝酸コバルト(Co(NO32・6H2O)を用いた。
具体的には、水に担体を分散させ、担持金属前駆体である前記各種金属塩の水溶液を添加して16時間撹拌した。水に不溶性であるPdCl2は、Pdに対し4当量の塩酸を添加してH2PdCl4水溶液として用いた。また、同様にIrCl3・3H2Oは、塩酸に溶解させて用いた。その他の金属塩はそのまま使用した。水はイオン交換水を使用した。水を減圧留去した後、炭素系担体を用いた場合は触媒前駆体を400℃で2時間水素還元した。また無機酸化物担体を用いた場合は、触媒前駆体を400℃で2時間酸素焼成した後、同様に水素還元をすることにより担持金属触媒を調製した。Coの担持量は10質量%であり、その他の金属の担持量は2質量%であった。
触媒担体に用いたものを以下に列挙する。炭素系担体としては、AC(N):日本ノリット(株)製活性炭 SX Ultra、AC(W):和光純薬工業(株)製活性炭素粉末、AC(T):東京化成(株)製活性炭(酸化触媒用)、CMK−3:SBA-15鋳型炭素(J. Am. Chem. Soc., 122, 2000, 10712-10713参照)、C−Q10:富士シリシア化学(株)製CARiACT Q-10鋳型炭素(CMK-3と同様に調製)、XC−72:キャボットコーポレーション(Cabot corporation)社製カーボンブラックVulcan XC-72、BP2000:キャボットコーポレーション(Cabot corporation)社製カーボンブラック Black Pearls 2000を使用し、無機酸化物担体としては、TiO2:Degussa P-25、ZrO2:触媒学会参照触媒JRC-ZRO-2、Al23:触媒学会参照触媒JRC-ALO-2を使用した。
[非晶質セルロースの調製]
反応基質のセルロースには以下の処理をしたものを用いた。すなわち、セラミックポットミルの中に直径1cmのジルコニア球1kg分とセルロース(メルク社(Merck)製,Avicel)10gとを入れ、卓上ポットミル回転台にセットし、60rpmで96時間ボールミル処理した。本処理によりセルロースの結晶化度は65%から約10%に低下した。非晶質セルロースは結晶性セルロースに比較して高い反応性を示し、効率良く分解することができる。なお、結晶化度はNMR測定装置(Bruker社製,MSL-400核磁気共鳴装置)を用いて13C NMRを測定(測定条件:100.6 MHz (CP/MAS, 4kHzスピン))し、結晶ピークとアモルファスピークの面積比から算出した。
実施例1〜7、比較例1〜11:糖アルコールの製造方法
糖アルコールを製造するためのセルロース分解反応には、高圧反応器(内容積100mL,オーエムラボテック(株)製MMJ−100,SUS316製)を用いた。セルロース324mg(C6105単位で1.89〜1.90mmol,物理吸着水4.8〜5.5質量%)、触媒50mg(担持金属10μmol)、2−プロパノール10mL及び水30mLを加え、600rpmで撹拌しながら190℃で18時間反応を実施した。触媒は表1に示すものをそれぞれ使用した。
冷却後、反応液を、遠心分離装置を用いて液相と固体残渣に分離した。高速液体クロマトグラフ(HPLC,(株)島津製作所製LC-10ATVP,カラムPhenomenex Rezex RPM Monosaccharide Pb++(8%),移動相 水0.6 mL/min,80℃,示差屈折率検出器)により、液相の生成物を定量分析し、以下の式より各成分の収率を求めた。
Figure 2012041335
また、固体残渣を110℃で24時間乾燥した後、未反応セルロースの質量から以下の式よりセルロース転化率を求め、その転化率から各生成物選択率を求めた。
Figure 2012041335
[セルロース分解反応における触媒のスクリーニング]
セルロース分解反応の結果を表1及び図2に示す。
Figure 2012041335
炭素系担体に各種金属触媒を担持した触媒を用いて前記方法により評価した(実施例1,比較例6〜11)。触媒としてRu/AC(N)を使用した実施例1が最も高い活性を示し、糖アルコール合計の収率は43%(ソルビトール34%、マンニトール9.0%)であった。セルロース転化率は74%であり、従って糖アルコール合計の選択率は58%であった。また、少量のソルビタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エリスリトールが生成した。一方、Rh(比較例6)、Ir(比較例7)、Pd(比較例8)、Pt(比較例9)、またはAu(比較例10)を担持させた触媒で低活性であった。触媒を用いない場合(比較例1)や炭素のみを触媒に用いた場合(比較例2)には糖アルコールは全く生成せず、替わりに5−ヒドロキシメチルフルフラール(5−HMF)が生成した。
高い糖アルコール生成活性を示したRu触媒に着目し、各種担体に担持したRu触媒をセルロース分解反応に用いて活性を検討した(表1及び図3,実施例1〜7,比較例1〜5)。まず、炭素系担体を検討したところ、Ru/AC(N)(実施例1)に加え、Ru/C−Q10(実施例5)及びRu/CMK−3(実施例4)が高い活性を示した。最も高活性な触媒はRu/C−Q10であり、セルロース転化率80%、ソルビトール収率37%(選択率46%)、マンニトール収率9.0%(選択率11%)となった。次に無機酸化物担体に担持したRu触媒を使用したところ、Ru/TiO2(比較例3)、Ru/ZrO2(比較例4)、Ru/Al23(比較例5)とも低活性であった。なお、Ru/Al23触媒は5MPaの水素ガスを用いた糖アルコール合成反応に高い活性を示す。この結果は本反応に活性なRu/炭素触媒と低活性なRu/Al23触媒ではRu種が異なることを示唆している。
実施例8:触媒の再使用実験
上記評価において最も高活性な触媒の1つであり、かつ安価で容易に入手可能なAC(N)担体を用いた実施例1のRu/AC(N)触媒を、実施例1のセルロース分解反応後に再使用し、実施例1と同様の条件で再度セルロース分解反応を行なった。結果を表2に示す。ソルビトール収率は36%、マンニトール収率は11%であり、未使用の触媒(ソルビトール34%、マンニトール9.0%)とほぼ同じ活性を示した。またセルロース分解反応後に触媒を除去したろ液に新たにセルロースを添加して反応を実施したところ、糖アルコールは全く生成しなかった。Ru/AC(N)触媒は固体触媒として作用し、かつ再使用可能であることが示唆された。
Figure 2012041335
実施例9〜14、比較例12〜13:アルコール濃度の影響
2−プロパノール及び水の総量を40mLとして、2−プロパノールの濃度を表3に示す通り変化させたほかは、実施例1と同様の条件でセルロース分解反応を実施した。結果を表3及び図4に示す。
2−プロパノール0体積%の時(比較例12)、糖アルコールは全く生成しなかった。これより本反応には水素源が必須であることが示唆された。2−プロパノール濃度の増加とともに糖アルコール収率は増加し、濃度25体積%の時(実施例1)、糖アルコール合計の収率は極大の43%となった。2−プロパノールの濃度が25体積%以上では、濃度の増加とともに糖アルコールの収率は減少した。また、2−プロパノール100体積%の時(比較例13)、糖アルコールやその無水物は全く生成しなかった。これより本反応には水が必須であることが分かった。以上の結果は、セルロースがまず加水分解され、生成したグルコース及びオリゴ糖が水素化されて糖アルコールを生成することを示唆している。2−プロパノール濃度は25体積%が最適であることが分かった。
Figure 2012041335
実施例15、比較例14〜15:アルコール構造の影響
2−プロパノールの代わりに、エタノール、グリセリンまたは2−ブタノールを各々25体積%使用して、実施例1と同様の条件でセルロースの分解反応を実施した。結果を表4に示す。エタノールを用いた場合はソルビトール、マンニトールの収率は0%、グリセリンを用いた場合はソルビトールの収率が0.7%であったのに対して、2−ブタノールを用いた場合は2−プロパノールを用いた場合に比べると収率は低いが、ソルビトールの収率3.0%、マンニトールの収率1.5%が得られた。これらの結果から第2級アルコールを用いることが好ましいことが示唆された。
Figure 2012041335
実施例16:セルロース以外の糖類の分解
糖類としてセルロースの代わりに、とうもろこしでん粉を基質に用い、Ru/AC(N)触媒を100mg使用し、160℃で24時間反応させた以外は実施例1と同様の条件で糖類の分解反応を実施した。結果を表5に示す。とうもろこしでん粉を基質に用いた場合、ソルビトールが64質量%、マンニトールが9.8質量%生成し、良好な収率で糖アルコールを合成できた。
Figure 2012041335
[触媒のキャラクタリゼーション]
Ru/AC(N)触媒のRu活性種を明らかにするため、既報の水素化触媒であるRu/Al23触媒と粉末X線回折(X-ray diffraction,XRD)パターンを比較した。図5のパターン(a)に示すように、AC(N)は無定形炭素のブロードな散乱ピーク及び不純物として1%程度含有されている結晶性シリカに由来する2θ=27°に代表される鋭い回折線を与えた。Ruを担持した後の触媒、すなわちRu/AC(N)でも、パターン(b)に示すように、同様のパターンが確認されたが、パターン(b)とパターン(a)の差分を取ることによりAC(N)の回折線を除去したパターン(c)では、Ruに由来するピークは観測されなかった。そこで、Ru/AC(N)のX線光電子分光(X-ray Photoelectron Spectroscopy,XPS)測定を実施した。図6に示すように、Ru3p3/2軌道電子の束縛エネルギーはRuO2の462.9eVに近い463.1eVであり、Ru金属の461.9eVよりも高いことから、Ruが完全には還元されていないことが明らかになった。また、Ru/AC(N)と同等の活性を示す触媒であるRu/CMK−3のXPS測定を実施したところ、Ru3p3/2軌道電子の束縛エネルギーは463.1eVであり、Ru金属の462.0eVよりも高いことから、Ruが完全には還元されていないことが明らかになった。すなわち、Ru/AC(N)及びRu/CMK−3では金属ナノ粒子が形成されていないと考えられる。
図7にAl23及びRu/Al23のXRDパターンを示す。パターン(a)に示すように、担体のAl23は典型的なγ−Al23の回折パターンを示した。Ru/Al23の回析パターンを示すパターン(b)では、Ruを担持することによりRu金属の回折線が2θ=44°に観測された。パターン(b)とパターン(a)の差分を取ることによりγ−Al23の回折線を除去したパターン(c)では、黒丸で示すRuのピークが明確に確認でき、Ruの平均粒子径が9nmと算出された。
以上の結果から、セルロースをアルコールで水素化して糖アルコールを合成可能な活性種は、完全に0価のルテニウム金属粒子ではなくカチオン性のルテニウム種であると考えられる。
本発明は、セルロース等の糖類からの糖アルコールの製造技術分野において有用である。

Claims (8)

  1. 炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、糖類を加水分解反応に付する工程、及び水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して加水分解物を還元反応に付する工程を含むことを特徴とする糖アルコールの製造方法。
  2. 単糖及び/またはオリゴ糖を、炭素系担体にルテニウム(Ru)を担持した固体触媒及び水の存在下で、水素源として1価または2価の第2級アルコールを使用して還元反応に付することを特徴とする糖アルコールの製造方法。
  3. 前記炭素系担体が活性炭またはカーボンブラックである請求項1または2に記載の糖アルコールの製造方法。
  4. 前記第2級アルコールが2−プロパノールまたは2−ブタノールである請求項1または2に記載の糖アルコールの製造方法。
  5. 前記還元反応液中の第2級アルコールの濃度が5〜75体積%である請求項1〜4のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
  6. 前記炭素系担体にルテニウムを担持した触媒として粉末X線回折パターンがルテニウムに由来するピークを有さない触媒を用いる請求項1〜5のいずれかに記載の糖アルコールの製造方法。
  7. 糖類が、セルロースである請求項1に記載の糖アルコールの製造方法。
  8. セルロースとして、結晶性低下処理したものを使用する請求項7に記載の糖アルコールの製造方法。
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