JP2012040723A - 鏡面化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐汚染性や耐薬品性を有し、押し出しラミネーション法などの生産効率の高い押出ラミネート方法を選択でき、且つ加水分解の懸念が無い化粧シートでありながら、同時に高鮮映性と柔軟性を併せ持ち、尚且つ長期間の使用にも耐えうる鏡面化粧シートを提供すること。
【解決手段】透明オレフィン樹脂層が、プロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる2種類以上のオレフィンからなる共重合体を含み、ショアーA硬度が65〜90、密度が860〜875kg/m、ガラス転移温度が−35〜−25℃、融点が130〜170℃、ネットワーク構造の結晶を持ち、該結晶のラメラが100nm以下の折り畳み構造を持つことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木質系基材、無機質系基材、合成樹脂基材、金属系基材等々の化粧材用基材へ貼り合わせて用いる鏡面化粧シートに関するものであり、特にはキッチン扉や浴室内装等の化粧材に用いる鏡面化粧シートに関するものである。
従来、化粧板用途に用いられる化粧シートとしては、ポリ塩化ビニル樹脂製シートが最も一般的であった。しかし近年になって、ポリ塩化ビニル樹脂は焼却時に酸性雨の原因となる塩化水素ガスや猛毒物質であるダイオキシンの発生の要因となり、さらに塩化ビニル樹脂製シートに添加された可塑剤のブリードアウトによる意匠性低下などの問題もあり、環境保護の観点から問題視されるようになってきている。以上のような背景から、非塩化ビニル樹脂を使用した化粧シートが要望されるようになった。
このような事情により、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル等の樹脂を使用した化粧シートが提案され、市販されるようになってきている。
このうち、化粧シートに要求される適度な柔軟性、耐磨耗性、耐傷性、耐熱性、耐薬品性、後加工性等を備え、なおかつ安価で提供されるポリプロピレンを用いた化粧シートは、もっとも数多くの仕様が提案され、実際に使用されている。
しかしキッチン扉や浴室内装等の化粧材の用途では、他の通常の化粧材用途と比較して、表面が鏡面加工され格段に優れた高鮮映性が要求されており、結晶性の樹脂であるポリプロピレンは内部ヘイズが高い為に、この用途には必ずしも適さない。アクリル樹脂を使用した化粧シートは、結晶構造を持たない為に内部ヘイズを低くできるが、特にキッチン用途などにおいて重要な汚染性や薬品性の面で、ポリプロピレン樹脂を使用した化粧シートと比較して劣る。
そこで、高鮮映性が要求される用途の為の化粧シートとしては、透明性や表面平滑性、耐傷付き性等に優れたポリエステル系樹脂フィルムを表面に配した構成の鏡面化粧シートが、主として使用されている。具体的には、着色ポリ塩化ビニル樹脂フィルムまたは着色ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる隠蔽性のある基材シートの表面に接着剤を介して、予め裏面に適宜の絵柄の印刷を施した透明なポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを貼合わせてなるものである。特に延伸処理を施したポリエチレンテレフタレート樹脂を使用した場合には、耐汚染性や耐薬品性に優れた化粧シートを得ることができる。
しかしながら、延伸処理を施したポリエチレンテレフタレート樹脂はいわゆる「コシ」が高く柔軟性に乏しい為、複雑な形状をした基材にラッピング法を用いて貼り合せるなどといった用途には適さない。また、ポリエチレンテレフタレート樹脂を予め延伸してフィルムを作成しておく必要がある為、生産効率の高い押し出しラミネーション法を使って化粧シートの製造をすることができず、製造コストのアップを招きやすい。また、キッチンや浴室用途向けなどの、所謂水周り用途で使用する場合には、ポリエステル樹脂の加水分解による経時劣化の問題もある。
特許第2833484号 特許第3175482号 特許第3271022号 特開平7−17005号公報 特許第3641946号
本発明はこのような背景から、上記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、耐汚染性や耐薬品性を有し、押し出しラミネーション法などの生産効率の高い押出ラミネート方法を選択でき、且つ加水分解の懸念が無い化粧シートでありながら、同時に高鮮映性と柔軟性を併せ持ち、尚且つ長期間の使用にも耐えうる鏡面化粧シートを提供することである。
本発明は前記課題を解決したものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、基材シート上に模様層と透明オレフィン樹脂層とを少なくともこの順に有してなる鏡面化粧シートにおいて、前記透明オレフィン樹脂層が、(1)プロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる2種類以上のオレフィンからなる共重合体を含み、(2)前記2種類以上のオレフィンからなる共重合体が、準拠規格ASTMD2240によるショアーA硬度が65〜90、準拠規格ASTMD1505による密度が860〜875kg/m、示差走査熱量測定によるガラス転移温度が−35〜−25℃、融点が130〜170℃であり、(3)前記共重合体がネットワーク構造の結晶を持ち、該結晶のラメラが100nm以下の折り畳み構造を持つことを特徴とする鏡面化粧シートである。
また、請求項2記載の発明は、前記透明オレフィン樹脂100重量%中に、プロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる2種類以上のオレフィンをランダム共重合する事で得られるランダムポリプロピレン樹脂を50重量%以下含むことを特徴とする、請求項1に記載の鏡面化粧シートである。
また、請求項3記載の発明は、最表面に3次元架橋したハードコート表面保護層を有することを特徴とする、請求項1〜2の何れかに記載の鏡面化粧シートである。
また、請求項4記載の発明は、前記透明オレフィン樹脂層及び前記ハードコート表面保護層の少なくともいずれか1層中に、耐候安定剤が添加されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の鏡面化粧シートである。
また、請求項5記載の発明は、前記耐候安定剤の分子量が400以上であることを特徴とする、請求項4に記載の鏡面化粧シートである。
本発明はその請求項1記載の発明により、高鮮映性と柔軟性併せ持つ鏡面化粧シートとすることが可能となる。これは透明オレフィン樹脂層中の成分において、その結晶が球晶構造を取らずにネットワーク構造を取り、尚且つ結晶のラメラが100nm以下の折り畳み構造を取ることにより透明性が担保され、かつ同時に、プロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体であり、尚且つショアーA硬度が65〜90の範囲内にあることにより柔軟性も付加される。また同時に、通常のポリプロピレン樹脂並の融点及びガラス転移点を持つことなどから、通常のポリプロピレン樹脂製化粧シート並みの耐熱性や耐薬品性、耐汚染性をも併せ持つ。
結晶が球晶構造を取ったりラメラサイズが100nmを超えたりする場合には、光の屈折と乱反射の関係で内部ヘイズ値が高くなり、本発明の鏡面化粧シートの様な高鮮映性を得ることはできない。
またプロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体ではない場合には、剛性が高くなってショアーA硬度が65〜90の上限を超え、柔軟性に富んだ鏡面化粧シートを得ることができない。
またショアーA硬度が65を下回る場合には、結晶のネットワーク構造による耐熱性や耐薬品性、耐汚染性などを充分に発揮することができなくなり、透明オレフィン樹脂層のベタツキが大きくなり、ブロッキング、添加剤成分のブリードアウトなどの不具合に対する懸念が高まる。
またその請求項2記載の発明により、実用上は充分な高鮮映性と柔軟性を保持しつつ、鏡面化粧シートの耐傷つき性を高めることが可能になる。ランダム共重合体の割合が50重量%を超えてきたり、ランダム共重合体に替えてホモのポリプロピレンにしたりなどした場合には、結晶が球晶構造を取りはじめる為に内部ヘイズ値が上がり、透明性は低くなる。ランダム共重合体に替えてブロック共重合体を使用した場合には、ブロックによる海島構造が原因で、やはり内部ヘイズ値があがり、透明性は低くなる。
またその請求項3記載の発明により、更に鏡面化粧シートの耐傷つき性を高めることが可能になる。ハードコート表面保護層は、耐熱性、耐薬品性、耐汚染性などの観点からは、3次元架橋したものがより望ましい。3次元架橋の方法としては、1液熱硬化型、2液熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型などの方法が一般的であるが、これらに限定されるものではなく、必要性能等に応じて適宜架橋方法を選択すれば良い。ハードコート表面保護層もその材質は特に限定されていないが、透明性、耐候性、耐傷つき性などとのバランスを考えるとアクリル系コーティング剤を使用したものが望ましい。
またその請求項4記載の発明により、鏡面化粧シートの耐候性能を大きく向上させることができる。耐候安定剤としては紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などがあげられる。もっとも望ましいのは、ハードコート表面保護層と透明オレフィン樹脂層の両方に、紫外線吸収剤と光安定剤をそれぞれ適量入れることだが、紫外線は最表面より降り注ぐため、ハードコート表面保護層のみへの添加でも効果は大きい。逆に透明オレフィン樹脂層への紫外線吸収剤の添加については、ハードコート表面保護層中に充分な紫外線吸収剤が添加されているのであれば、必ずしも必要ではなく、光安定剤のみの添加で良い場合もある。ただし、紫外線吸収剤と光安定剤を併用して使用する方が、それぞれに相乗効果が発揮され、耐候性能向上に寄与するので望ましい。
またその請求項5記載の発明により、耐候安定剤のブリードアウトを抑制し、耐候性能を向上させることが可能になる。分子量400以下の耐候安定剤を使用すると、経時でのブリードアウトが大きくなる。分子量が大きい耐候安定剤を使用する場合は、重量比で添加量を設定して添加した場合には、分子量の小さい耐候安定剤を添加した場合と比べて吸収能は下がる。したがって添加量を増やせば良いが、内部ヘイズ値の増大といった影響も出るので、適宜調整すれば良い。具体的には、ハードコート表面保護層中で1〜20重量%、透明オレフィン樹脂層中で0.1〜5重量%の範囲が好適である。
本発明の鏡面化粧シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の鏡面化粧シートの一実施例の断面の構造を示すが、本発明の請求項の範囲内にある仕様であれば、これに限るものではない。層構成としては、基材シート1上に模様層2、適宜設ける接着剤層3、透明オレフィン樹脂層4、適宜設けるハードコート表面保護層5を、この順に積層しなる。
本発明における基材シート1としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、ポリスチレン、ABS、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ナイロン6、ナイロン66などの非塩化ビニル系の樹脂材料からなるシートが具体的な例として挙げることができる。このうち、リサイクル性などを考慮すると、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン材料からなる基材シートが望ましく、更には、ポリプロピレン材料からなる基材シートであれば、化粧シートの殆どの成分がポリプロピレン系材料となる為に、尚望ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
また、基材シート1を構成する前記樹脂中に、無機顔料、酸化防止剤、光安定剤、ブロッキング防止剤などの添加剤の1種もしくは2種以上を適宜の量で添加することは可能である。
前記無機顔料の添加は基材シート1に隠蔽性を付与するために行われる。隠蔽を施す理由は、貼り合わせる木質系ボード、無機系ボード、金属板などの下地材が、鏡面化粧シートの表面から見えないようにするためである。但し、下地材の素材感を活かしたい場合には、その限りではない。
また、基材シート1の製造方法としてTダイ押出法を用いる場合には、それを製膜するための合成樹脂材料を染料や顔料などの隠蔽性のある着色剤により直接着色して加熱溶融状態でTダイから押出して、得られる基材シート1を着色して隠蔽性を付与するようにしてもよい。
この場合のTダイ押出法における基材シート1の着色方法としては、ドライカラー法やマスターバッチ法などがあるが、特に限定されるものではない。ドライカラー法とは、顔料を分散助剤や界面活性剤で処理した微粉末状の着色剤を、基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料中に直接混入して着色を行う方法である。一方、マスターバッチ法とは、基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料と高濃度の顔料を、溶融混練して予備分散したマスターバッチペレットを予め作製しておき、押出ホッパ内でこのマスターバッチペレットと基材シート1を製膜するための着色されていない通常の合成樹脂材料とをドライブレンドする方法である。
着色に使用される顔料の種類も通常用いられているものでよいが、特に耐熱性、耐候性を考慮して、酸化チタン、群青、カドミウム顔料、酸化鉄などの無機顔料が望ましい。また有機顔料でもフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料などは使用できる。顔料の対樹脂比率や色相は、隠蔽の度合い、意匠性を鑑みて適宜決められるものであり、特に制約はない。
本発明における模様層2は、公知の印刷インキを用いて基材シート1にグラビア印刷、凹版印刷、フレキソ印刷、シルク印刷、静電印刷、インクジェット印刷などの公知の印刷方法により設けることが一般的であるが、必ずしもこの限りではない。またこの際に用いられるインキも公知のもの、すなわちビヒクルに染料または顔料などの着色剤や体質顔料、パールなどを添加し、さらに可塑剤、安定剤、ワックス、グリース、乾燥剤、硬化剤、増粘剤、分散剤、充填剤などを任意に添加して溶剤、希釈剤などで充分混練してなるインキでよい。また、模様層2の積層方法として、印刷インキを用いて公知の印刷法により設ける替わりに、蒸着法、スプレー法、ダイコーティング法、ディッピングコート法、転写法などの方法を用いても良い。あるいはアルミ箔、銅箔、金箔、銀箔、などの金属薄膜を、接着剤等を介して積層しても良い。
本発明の鏡面化粧シートにおいては、各種基材等への密着力を高める為に、必要に応じて、基材シート1裏面へのプライマーコート層(図示しない)の積層も好適に用いられる。
適宜設けられる接着剤層3としては、前記絵柄層2を設けた基材シート1と後述する透明オレフィン樹脂層4との層間接着性を向上させるために適宜選択し、設けられるものであり、グラビアコーティング法などの公知の手法を用いて設けることが可能である。
本発明における透明オレフィン樹脂層4としては、本発明の様な特徴を有する材料を使うことで、所望する性能を得ることができる。その中で、透明オレフィン樹脂層中のプロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなるランダムポリプロピレンは、2種類のオレフィン材料によるランダム共重合ポリプロピレン樹脂に限る必要性はなく、3種類以上のオレフィン材料によるランダム共重合ポリプロピレン樹脂であってもなんら問題はない。またプロピレンに対するエチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンの割合は、本発明においては制限を受けるものではないが、ポリプロピレンとしての性質を担保する為には、モノマー単位で10%以下であることがのぞましく、更に望ましくは7%以下である。
またこの透明オレフィン樹脂層4の溶融時の溶融粘度値は、メルトフローレート(MFR)で0.1〜50g/10分の範囲にあることが望ましい。MFRが0.1g/10分未満では成形が困難であり、また50g/10分を超えると分子量が小さ過ぎる為に機械的物性が不十分となる。成形性と機械的物性のより良いバランスを得るためには、MFRが0.2〜30g/10分の範囲にあることがより好ましい。透明オレフィン樹脂層4が2成分以上の透明オレフィン樹脂の混合系である場合は、各成分がそれぞれメルトフローレート(MFR)で0.1〜50g/10分の範囲内にある必要は無いが、透明オレフィン樹脂層4を押し出しフィルム製膜法により作成する場合は、その製膜安定性を良好にする為に、お互いのメルトフローレート(MFR)は近しい値である方が望ましい。
本発明における共重合体としては、準拠規格ASTMD2240によるショアーA硬度が65〜90、準拠規格ASTM−D1505による密度が860〜875kg/m、示差走査熱量測定によるガラス転移温度が−35〜−25℃、融点が130〜170℃、ものが用いられる。
前記炭素数3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。
本発明で用いるショアーA硬度とは、プレス成形条件が温度190℃、加熱加圧時間が7分間、15℃チラーで冷却、で成形して得られた2mmtのプレスシートを23℃で72時間静置した後、ゴム硬度計(ショアA型)を用いこれを2枚重ねて押針接触後直ちに目盛りを読み取った(ASTM−D2240に準拠)ものである。本発明におけるプロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体(B)のショアーA硬度(ASTM−D2240)は好ましくは65〜85であり、さらには72〜85の範囲のものが好ましい。
本発明で用いる融点及びガラス転移点とは、試料約10mg程度をアルミパンに詰め、(i)100℃/分で200℃まで昇温して200℃で5分間保持した後(ii)10℃/分で−70℃まで降温し、次いで(iii)10℃/分で200℃まで昇温したとき、この(iii)で観察される吸熱ピークの温度を測定することにより得られるものである。(iii)で昇温した際に、最初に見える吸熱ピークが示す温度がガラス転移点に相当し、次いで見える吸熱ピークが融点である。本発明におけるプロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体の融点は130〜170℃の範囲のものが用いられ、さらには130〜150℃のものが好ましい。また示差走査熱量(DSC)測定によるガラス転移温度が−35℃〜−25℃の範囲内になるものが望ましい。
本発明で用いる密度とは、前記ショアーA硬度測定サンプルと同一のプレス成形条件で得られた2mmtのプレスシートを23℃で72時間静置した後、ASTM−D1505に準拠する方法で測定することにより得られるものである。本発明におけるプロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体(B)の密度は860〜875kg/mの範囲のものが用いられ、さらには860〜872kg/mのものが好ましい。
以上、本発明のプロピレンとエチレンまたは炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる共重合体としては、前記物性を満たすものであれば特に制限はないが、市販されているものを用いてもよい。例えば三井化学(株)製「ノティオ」、住友化学(株)製「タフセレン」等をあげることができる。
本発明における透明オレフィン樹脂層4の貼り合せの方法は、公知の方法を用いて行えばよく、特に限定されるものではないが、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、サンドラミネート法、押出ラミネート法(共押出ラミネート法)などが好適に用いられる。透明オレフィン樹脂層4の製膜と貼り合せとは、インラインで一度に行ってもよいし、製膜後に一旦巻き取ってから、改めて貼り合せを行っても良い。
本発明では透明オレフィン樹脂層4の表面に、適宜凹陥エンボス模様を設けても良い。その方法としては、Tダイ押出機から溶融押出かつ2軸延伸により製膜された透明オレフィン樹脂層4を、接着剤層3を介して貼りあわせる。エージングにより接着剤の硬化を行った後に、付与する凹陥模様とは凹凸を逆にした模様をつけたヒートドラムを用いて表層に凹陥エンボス模様を付与する。などの方法が公知である。
適宜設けるハードコート表面保護層5は、前記凹陥エンボス模様を付与した後、最表面にグラビア印刷法などの手法を用いて積層することで設けることが可能である。尚、積層界面の密着力アップを目的として、コロナ処理などの公知の技術によって、積層界面に極性基を導入することも必要であり、特に、基本的には無極性樹脂である透明オレフィン樹脂を用いる場合は、コロナ処理などによる極性基導入は好適に行われる。
なお、凹陥エンボス模様の付与と、ハードコート表面保護層5との積層は、順序を逆にすることもできる。その場合は、凹陥部にもハードコート表面保護層5がしっかりと入り込むため、凹陥部の耐候性能を保持する能力を発揮し、耐候性の更なる向上が期待できる。また基材シート1には透明性があってもよいが、貼り合せる鋼板などの基材の質感などを見せないようにする為に、顔料などを添加した着色シートを使用しても良い。
適宜設けるハードコート表面保護層5に用いられる材質としては、具体的には、アクリル樹脂やエステル樹脂などに水酸基を導入したプレポリマーと、別途用意したイソシアネート基を有する硬化剤と反応させることで樹脂中にウレタン反応物を生成させることで硬化させるとよい。イソシアネート成分としては、即硬性を重視するのであれば芳香族系のもの、耐紫外線性を重視するのであれば脂肪族系のものを利用すればよい。またハードコート表面保護層5に柔軟性を付与したい場合には、プレポリマー状態からウレタン変性しておく方法も好適に用いられる。
ハードコート表面保護層5を硬化させる方法としては、イソシアネートと反応させる方法(イソシアネート硬化法)以外に、光重合開始剤を添加した後に、紫外線を照射する方法(紫外線硬化法)、電子線を照射する方法(電子線硬化法)などを用いても良い。またこれらの硬化方法を複数組み合わせても良い。
またハードコート表面保護層5には、各種耐候安定剤の添加が一般的に用いられている。たとえば紫外線吸収剤として、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシフェニルトリアジン系など、また光安定剤としてはヒンダードアミン系のものが好適に用いられており、これらを単独または複数種組み合わせて使用する。また微粉砕したシリカを添加することで艶の調整をしたり、ガラス系ビーズを添加することで耐傷つき性を向上させたりすることができる。またスリップ剤を添加してシートのブロッキングを防止したり、帯電防止剤を添加して埃などの付着を抑制したりすることも好適に用いられる。
ハードコート表面保護層5の積層方法は、公知の技術を用いればよく、何ら限定されるものではないが、グラビアコーティング法が一般的に用いられる。またその厚みは3〜20μm程度が好適である。但しグラビアコーティング法の場合には、一度にコーティングできる膜厚としては、数μm程度である。それ以上の厚みにすると、コーティング面にムラが出来てしまうなどの不具合が生じる場合があるの。その際には、複数回に分けて、所望の厚みまで繰り返しコーティングする方法が好適に用いられる。
ハードコート表面保護層5の層厚は、多く設けるほどに耐傷性が増し、鉛筆硬度試験の結果が良くなる傾向があるが、しかし一方でラッピング加工などをした際に、ハードコート表面保護層5のクラックや割れを起こしやすいという問題も併せ持つ。これらのバランスから、適正厚みとしては3〜50μmの範囲内が望ましい。
本発明の鏡面化粧シートを用いて作製された化粧板は、耐汚染性や耐薬品性を有し、押し出しラミネーション法などの生産効率の高い押出ラミネート方法を選択でき、且つ加水分解の懸念が無い化粧シートでありながら、同時に高鮮映性と柔軟性を併せ持ち、尚且つ長期間の使用にも耐えうるものとなる。
基材シート1として、示差走査熱量測定の融点が140℃の、エチレンコンテントがモノマー単位で4%のランダムポリプロピレン樹脂に、酸化チタンを6重量%、フェノール系酸化防止剤として「イルガノックス1076」(BASFジャパン(株)製)を0.2重量%、リン系加工安定剤として「イルフガフォス168」(BASFジャパン(株)製)、ヒンダードアミン系光安定剤として「キマソーブ944」(BASFジャパン(株)製)を0.3重量%、それぞれ追添加し、Tダイ押出機を用いて押出温度230℃、押出厚み70μmで溶融押出してシートとし、更に両表面にコロナ処理を施した。
前記基材シート1上に、模様層2としてグラビア印刷法により絵柄用インキ(東洋インキ製造(株)製「ラミスター」)を使用して木目模様を施した。
前記模様層2の上に接着剤層3として、2液硬化型のドライラミネート用接着剤として「タケラックA−520」(主剤;三井化学(株)製)、「タケネートA−80」(硬化剤;三井化学(株)製)を、主剤/硬化剤=9/1でブレンドし、酢酸エチル溶剤によって固形分30%に調整したのちに、グラビア印刷法により固形分厚み換算で約5μmになるように塗工し、60℃のオーブンで2分間乾燥させて溶剤成分を揮発させた。
一方、透明オレフィン樹脂層4として、樹脂(A)としてモノマー単位でエチレンを4.3%含有するランダムポリプロピレン樹脂(「プライムポリプロ Y−2045GP」(株)プライムポリマー製、MFR=20)を80重量%、樹脂(B)として「ノティオ PN−2070」(三井化学(株)製、MFR=7.0)を20重量%としたサンプルを作製して、押出温度230℃で溶融混練押出し、Tダイによってキャスト製膜することで、透明ポリプロピレン樹脂シートを得た。
なお、上記樹脂のうち「ノティオ PN−2070」は、プロピレン由来の構成単位の含量量が71モル%であり、プロピレン由来の構成単位以外の構成単位としてエチレン由来の構成単位及び1−ブテン由来の構成単位を含有するものである。また、その物性はショアーA硬度(ASTM−D2240)が75、融点が138℃、密度(ASTM−D1505)が867kg/m、ガラス転移温度(Tg)が−29℃であり、結晶がネットワーク構造を持ち、結晶のラメラが100nm以下の微細な折り畳み構造を持つものである。
透明オレフィン樹脂層4の表裏両面にコロナ処理を施した後、基材シート1の接着剤層3の塗工面側に貼り合せた後に、60℃環境下で3日間のエージングを行い、本発明の鏡面化粧シートを作製した。
前記樹脂(A)としてモノマー単位でエチレンを4.3%含有するランダムポリプロピレン樹脂(「プライムポリプロ Y−2045GP」(株)プライムポリマー製、MFR=20)を60重量%、前記樹脂(B)として「ノティオ PN−2070」(三井化学(株)製、MFR=7.0)を40重量%とした他は、実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを作製した。
前記樹脂(A)としてモノマー単位でエチレンを4.3%含有するランダムポリプロピレン樹脂(「プライムポリプロ Y−2045GP」(株)プライムポリマー製、MFR=20)を40重量%、前記樹脂(B)として「ノティオ PN−2070」(三井化学(株)製、MFR=7.0)を60重量%とした他は、実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを作製した。
最表層に、ハードコート表面保護層5として、2液硬化型のアクリル系塗工液「UCクリヤー W−184」(主剤;DICグラフィックス(株)製)と「W−325N」(硬化剤;DICグラフィックス(株)製)を、主剤/硬化剤=10/1でブレンドし、酢酸エチル溶剤によって固形分を20%に調整したのちに、ワイヤーバーコート法により固形分厚み換算で約3μmになるように塗工した。同様の塗工を3回繰り返すことで、ハードコート表面保護層5の厚みを9μmまで設けて、更に60℃環境下で2日間のエージングを行うことで、鏡面化粧シートを作製した。尚、ハードコート表面保護層5に使用した「UCクリヤー W−184」及び硬化剤「W−325N」には、いずれも耐候安定剤は含有されていない。
透明オレフィン樹脂層4を溶融混練する際に、耐候安定剤として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤「チヌビンP」(BASF(株)製)を0.5重量%、ヒンダードアミン系光安定剤「キマソーブ2020」(BASF(株)製)を0.5重量%それぞれ添加した他は、実施例4と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。尚、「チヌビンP」の分子量は225であり、「キマソーブ2020」の分子量は2600〜3400程度である。
前記「チヌビンP」(BASF(株)製)の替わりに「チヌビン234」(BASF(株)製)を添加した他は実施例5と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。尚、チヌビン234の分子量は447.6である。
ハードコート表面保護層5を塗工する際に、耐候安定剤として、「W−184」に対して固形分比で、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤「チヌビンPS」(BASF(株)製)を8重量%、ヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン123」(BASF(株)製)を5重量%添加した他は、実施例3と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。尚、「チヌビンPS」の分子量は225であり、「チヌビン123」の分子量は737.2である。
前記「チヌビンPS」の替わりに「チヌビン900」(BASF(株)製)を添加した他は、実施例7と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。尚、チヌビン900の分子量は447.6である。
ハードコート表面保護層5を塗工する際に、耐候安定剤として、「W−184」に対して固形分比で、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤「チヌビンチヌビン900」(BASF(株)製)を8重量%、ヒンダードアミン系光安定剤「チヌビン123」(BASF(株)製)を5重量%添加した他は、実施例6と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。
<比較例1>
透明オレフィン樹脂層4の替わりに、厚み50μmのアクリル系フィルム「アクリプレン」(三菱レイヨン(株)製)を使用した他は実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。
<比較例2>
透明オレフィン樹脂層4の替わりに、厚み50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム(三菱レイヨン(株)製)を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。
<比較例3>
透明オレフィン樹脂層4の替わりに、厚み50μmの無延伸ポリエチレンテレフタレート系フィルム(ポリテック(株)製)を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。
<比較例4>
実施例1記載の樹脂(B)の「ノティオ PN−2070」の替わりに、プロピレン系エラストマー「プライムTPO R110MP」((株)プライムポリマー製、MFR=2.5)を用いた他は、実施例1と同様の方法を用いて、鏡面化粧シートを得た。尚、「プライムTPO R110MP」は、プロピレン由来の構成単位の含量量が60モル%であり、プロピレン由来の構成単位以外の構成単位としてエチレン由来の構成単位が40モル%である。また、その物性はショアーA硬度(ASTM−D2240)が68、融点が155℃、密度(ASTM−D1505)が880kg/m、ガラス転移温度(Tg)が−20℃である。
<耐溶剤性>
実施例1〜3、及び比較例1〜4の鏡面化粧シートの表側に、メチルエチルケトン溶剤を含侵させた脱脂綿を置き、更に揮発防止のために時計皿で被覆して、25℃環境下で24時間放置した。その後化粧シート表層を水道流水で洗い流して更に72時間の自然乾燥をさせ、鏡面化粧シートの状態を確認した。
<高鮮映性(透明性)>
実施例1〜3、及び比較例1〜4の鏡面化粧シート作製時の透明オレフィン樹脂層4の単層について、サンシャインウェザーメーター S−80BBR(スガ試験機(株)製試験条件:ブラックパネル温度63℃、連続照射モード(シャワー噴霧なし))による連続光照射試験を行い、100時間経過後の可視光透過率を測定した。可視光透過率はU−3900H形分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて波長400〜700nmの各波長における透過率値を測定し、その平均値として数値化した。
<ラッピング適性>
実施例1〜3、及び比較例1〜4の鏡面化粧シートの裏面に溶剤系の接着剤を塗布して、複雑な形状をした木質系部材に対しラッピング加工を行った。ラッピング直後の部材の状態を確認し、木質部材からのシートのハネや浮きの有無を目視観察し、無いものを「○」、あるものを「×」とした。
<性能比較結果>
耐溶剤性、高鮮映性(透明性)、ラッピング適性、の各評価結果を表1に示す。
表1の結果からわかるように、比較例1〜3のようにオレフィン系共重合体を用いていない場合には、耐溶剤性とラッピング適性の両立が難しい。比較例4はオレフィン系共重合体を使用している為に耐溶剤性とラッピング適性が両立しているが、耐候促進試験後の高鮮映性に乏しい為、仮に製造初期状態では透明性が確保されていたとしても、その状態が長期間は継続しない。ゆえに鏡面化粧シートとしては、経時で高鮮映性のあるものにはならない。
<耐候性>
厚み約5mmの木質系基材上に、エチレン=酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン接着剤「リカボンドBA−10L」(中央理化工業(株)製)100重量%に対して硬化促進剤として「BA−11B」(中央理化工業(株)製)を2.5重量%の割合で添加しよく攪拌したものを、塗工量80g/m2で均一に塗工し、実施例1〜9の鏡面化粧シートを貼り合せて室温(20〜30℃)環境下で3日間エージングを行った。作製したサンプルを50mm×150mmのサイズにカットして側面及び裏面にシーリングによる防水処理を行った後に、「サンシャインウェザーメーター S−80BBR」(スガ試験機(株)製 試験条件:ブラックパネル温度63℃、120分中18分純水シャワー噴霧)による耐候試験をおこない、250時間毎のサンプル観察により、意匠性の低下が置き始める時間を目視確認した。評価方法としては、意匠性が保持されている状態を「○」、意匠低下が生じている状態を「×」とした。
実施例1〜9の各鏡面化粧シートにおける、耐候性の評価結果を表2に示す。
表2の結果より、本発明の鏡面化粧シートは全て、サンシャインウェザーメーターで500時間以上に相当する耐候性能を有していることがわかる。更に実施例4のように、ハードコート表面保護層5を設けることで、耐候性能は750時間まで延長されている。これは透明オレフィン樹脂層4が最外表層でなくなることで、促進試験における内部添加剤のブリードアウトやシャワー水の影響が受けにくくなった為と考えられる。また、透明オレフィン樹脂層4やハードコート表面保護層5に耐候剤を処方することで、耐候性能は更に向上し、尚且つその添加剤に分子量400以上のものに限定することで、耐候性能は更に向上していることがわかる。
本発明の鏡面化粧シートは、塩化ビニルを一切使用しないため環境問題の心配もない。更には耐汚染性や耐薬品性を有し、同時に高鮮映性と柔軟性を併せ持つ為に、高意匠でありながら、かつラッピングなどの後加工性に優れた鏡面化粧シートを提供できる。
1…基材シート
2…模様層
3…接着剤層
4…透明オレフィン樹脂層
5…ハードコート表面保護層

Claims (5)

  1. 基材シート上に模様層と透明オレフィン樹脂層とを少なくともこの順に有してなる鏡面化粧シートにおいて、前記透明オレフィン樹脂層が、
    (1)プロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる2種類以上のオレフィンからなる共重合体を含み、
    (2)前記2種類以上のオレフィンからなる共重合体が、準拠規格ASTMD2240によるショアーA硬度が65〜90、準拠規格ASTMD1505による密度が860〜875kg/m、示差走査熱量測定によるガラス転移温度が−35〜−25℃、融点が130〜170℃であり、
    (3)前記共重合体がネットワーク構造の結晶を持ち、該結晶のラメラが100nm以下の折り畳み構造を持つ
    ことを特徴とする鏡面化粧シート。
  2. 前記透明オレフィン樹脂100重量%中に、プロピレンを主原料とし、エチレン及び/または炭素数が3〜20のプロピレン以外のαオレフィンとからなる2種類以上のオレフィンをランダム共重合する事で得られるランダムポリプロピレン樹脂を50重量%以下含むことを特徴とする、請求項1に記載の鏡面化粧シート。
  3. 最表面に3次元架橋したハードコート表面保護層を有することを特徴とする、請求項1〜2の何れかに記載の鏡面化粧シート。
  4. 前記透明オレフィン樹脂層及び前記ハードコート表面保護層の少なくともいずれか1層中に、耐候安定剤が添加されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の鏡面化粧シート。
  5. 前記耐候安定剤の分子量が400以上であることを特徴とする、請求項4に記載の鏡面化粧シート。
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